JP3778103B2 - マルチホップサーバおよびマルチホップ通信方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定道路上において形成される基地局と車両との通信を前記特定道路上の他の車両が中継するマルチホップ通信に関するもので、例えば高速道路内のマルチホップ通信に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来、道路上を走行する車両によって道路付近に敷設された基地局を介した無線通信が行われている。このような道路上において車両が利用するセルラー通信網の概略図を図9に示す。道路410に沿ってセルラー通信の基地局BS1〜BS9が敷設されており、それらのサービスエリアが道路410上を覆っている。道路410上の車両441〜448はこれらの基地局BS1〜BS9を介して広域通信網による通信を行うことができる。
【0003】
このセルラー通信のために車両441〜448に搭載される通信機のブロック構成の一例を図10に示す。通信アンテナ110はアンテナ共用器115を介して受信部125と送信部120とによって利用される。ベースバンド信号処理部130は、この受信部125が受けた信号をベースバンド信号に戻し、送信部120が送信する信号をベースバンド信号から生成するものである。またベースバンド信号処理部130は制御部155と情報信号や制御信号のやりとりを行う。また、制御部155は送信のためのベースバンド信号の生成および受信したベースバンド信号の処理を行い、必要があるときは表示部160にデータを表示し、記憶部165にデータを保存し、操作部170から入力された信号を処理する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方、基地局−端末間通信を一般ユーザーが所持する無線機を中継装置としてネットワークを構築するタイプのマルチホップ通信技術が近年各種企業、団体で研究、開発されている。このマルチホップ通信をセルラー方式の無線通信システムに適用すれば、基地局と直接通信できない地域のユーザでも、他のユーザの中継機を介した通信を行うことが可能となり、実質的に基地局のサービスエリア、すなわちセルの大きさを拡大させることが可能である。
【0005】
このようなセルラー方式の無線通信システムにおけるマルチホップ通信を高速道路や自動車専用道路、あるいはトンネル内等の車両の特定道路において適用する場合、基地局自体の通信可能範囲に制限されることなくその特定道路に沿ったセルを形成すれば、中継を行う各車両の移動方向や移動速度のばらつきが少ないので中継のネットワーク構成が簡易になるという利点があり、また特定道路に沿って細長いセルを形成することで基地局の切り替えすなわちハンドオーバーの発生数を抑えることができるといった利点もある。
【0006】
しかし、このような特定道路上でのマルチホップ通信によるセル形成の場合には、例えば事故や時間による交通量の変化等の要因による、特定道路内の疎密度や速度といった交通状況の変動が大きいことと、セルを形成する基地局側で収容できるユーザの数に限りがあることから、各ユーザの位置を基地局で推定あるいは判定してセルの大きさや使用帯域等の制御を行わなければならないという要請がある。
【0007】
また、この特定道路と一般道路とが並行して走っている等、特定道路に近接した別の道路がある場合、一般道路上の車両と高速道路上の車両の判別が困難であるという問題もある。
【0008】
本発明は上記要請および問題点に鑑みて、特定道路上の車両のみが利用できるマルチホップ通信によって特定道路上に沿ってセルを形成し、またセルの制御を行うことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載のマルチホップサーバでは、マルチホップ車載装置を搭載したマルチホップ車両が特定道路に進入したかあるいは特定道路から退出したかの通知を受け、それに基づいて特定道路にいるマルチホップ車両を記憶するマルチホップ車両記憶手段と、特定道路にいることが記憶されているマルチホップ車両のマルチホップ車載装置に中継の中継先となる基地局を切り替える位置の情報を通知する切替点通知手段と、基地局の特定道路内での通信の収容量に基づいて中継先となる基地局を切り替える位置を変更する切替点変更手段と、を備えたことを特徴としている。
【0014】
これにより、マルチホップサーバがマルチホップ車両記憶手段によって特定道路上のマルチホップ車両が判別できるので、特定道路上の車両のみが利用できるマルチホップ通信に特定道路上に沿ってセルを形成することができる。また、切替点変更手段によって収容量に基づいてセルの切替点を変更し、切替点通知手段によってマルチホップ車両に通知することができるので、セルの制御が可能となる。
【0015】
また請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のマルチホップサーバにおいて、収容量の情報を自己の収容量を通知する基地局から受信することによって取得する収容量検知手段を備えたことを特徴としている。
【0016】
また請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載のマルチホップサーバにおいて、特定道路近傍に設置され特定道路上の基地局と車両との通信を中継するよう要求する信号を受信して中継を行うマルチホップ路上機に、基地局の特定道路内での通信の収容量に基づいて通信を中継するよう要求する信号を送信するマルチホップ路上機制御手段を備えたことを特徴としている。
【0017】
このマルチホップ路上機制御手段によって、収容量に基づいてマルチホップ路上機に中継を行うよう要求することができるので、中継が届かない程まばらな特定道路においても特定道路に沿ったマルチホップ通信が可能となる。
【0021】
また請求項4に記載のマルチホップ通信方法では、マルチホップ車載装置が特定道路上で通信を中継するマルチホップ通信を行うことにより特定道路上に沿って基地局のセルを形成し、この形成されたセルを制御するようにマルチホップ車載装置とマルチホップサーバとが基地局を経由して通信する通信方法であって、マルチホップサーバは、マルチホップ車載装置を搭載したマルチホップ車両が特定道路に進入したかあるいは特定道路から退出したかの通知を受け、それに基づいて特定道路にいるマルチホップ車両を記憶し、また基地局の特定道路上での通信の収容量に基づいてマルチホップ車載装置の中継先となる基地局を切り替える位置を変更し、また特定道路にいることが記憶されているマルチホップ車両のマルチホップ車載装置に中継先となる基地局を切り替える位置の情報を通知し、マルチホップ車載装置は、中継先となる基地局を切り替える位置の情報を受信し、この情報に基づいて中継先となる基地局を切り替えることを特徴としている。
【0022】
これによって、特定道路検知手段とマルチホップ車両記憶手段によりこのマルチホップ車載装置を搭載した当該車両が特定道路上にいることが判別できるので、マルチホップ中継手段により特定道路上の車両のみが利用できるマルチホップ通信を行うことができる。また、マルチホップサーバが切替点変更手段によって収容量に基づいてセルの切替点を変更し、切替点通知手段によってマルチホップ車両に通知し、それを中継先切り替え手段によって受信し、その情報に基づいて切り替えを行うことができるので、セルの制御を行うことができる。
【0023】
また請求項5に記載のマルチホップ通信方法では、マルチホップ車載装置がトンネル内で通信を中継するマルチホップ通信を行うことによりトンネル内に沿って基地局のセルを形成し、この形成されたセルを制御するようにマルチホップ車載装置とマルチホップサーバとが基地局を経由して通信する通信方法であって、マルチホップサーバは、マルチホップ車載装置を搭載したマルチホップ車両がトンネル内に進入したかあるいはトンネルから退出したかの通知を受け、それに基づいてトンネル内にいるマルチホップ車両を記憶し、また基地局のトンネル内での通信の収容量に基づいてマルチホップ車載装置の中継先となる基地局を切り替える位置を変更し、また特定道路にいることが記憶されているマルチホップ車両のマルチホップ車載装置に中継先となる基地局を切り替える位置の情報を通知し、また収容量に基づいてトンネル内に設置されたマルチホップ路上機に通信を中継するよう要求する信号を送信し、マルチホップ路上機は、通信を中継するよう要求する信号を受信すると中継を行い、マルチホップ車載装置は、中継先となる基地局を切り替える位置の情報を受信し、この情報に基づいて中継先となる基地局を切り替えることを特徴としている。
【0024】
これによって、特定道路検知手段とマルチホップ車両記憶手段によりこのマルチホップ車載装置を搭載した当該車両がトンネル内にいることが判別できるので、マルチホップ中継手段によりトンネル内の車両のみが利用できるマルチホップ通信を行うことができる。また、マルチホップサーバが切替点変更手段によって収容量に基づいてセルの切替点を変更し、切替点通知手段によってマルチホップ車両に通知し、それを中継先切り替え手段によって受信し、その情報に基づいて切り替えを行うことができるので、セルの制御を行うことができる。またこのマルチホップ路上機制御手段によって、収容量に基づいてマルチホップ路上機に中継を行うようマルチホップサーバが要求することができ、マルチホップ中継手段を備えたマルチホップ路上機が受託中継手段によってこの要求に基づいた中継を行うことができるので、中継が届かない程まばらなトンネル内においても特定道路に沿ったマルチホップ通信が可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1に本実施形態においてマルチホップ通信によってセルを形成する高速道路のシステムの全体図を示す。マルチホップ通信とは、基地局と端末との通信を1つまたは複数の中継局が中継することによって、基地局の本来の通信可能領域を実効的に拡大させることができるものである。本実施形態のマルチホップ通信では、高速道路上の車両が中継局となることにより基地局−車両間の通信可能なエリアが高速道路に沿うように伸びている。
【0027】
高速道路520に沿って基地局BS1、BS2、…、BS8が敷設され、それぞれ基地局の通信エリアである円形のセルは高速道路520の一部を覆い、これらの基地局全体で高速道路520を覆うようになっている。高速道路520外の一般車両551〜554や、図示しない高速道路520上の一般車両はこのセル内において該当する基地局に接続し、広域無線通信網570を経由して通信を行う。
【0028】
この高速道路520上にはマルチホップ通信に対応した車両であるマルチホップ車両541〜548が存在する。図1においてはマルチホップ車両541〜544はマルチホップ通信により基地局BS5のセルを拡大させる形で高速道路520上にセルHW1を形成し、マルチホップ車両545〜548はマルチホップ通信により基地局BS8のセルを拡大させる形で高速道路520上にセルHW2を形成している。基地局BS1〜BS8は広域無線通信網570によって相互に通信が行えるようになっており、またマルチホップサーバ580がこの広域無線通信網570に接続することにより、基地局を介してマルチホップ車両545〜548と通信できるようになっている。
【0029】
基地局BS1〜BS5は自分の局の回線使用量すなわち収容量を検知して、定期的にマルチホップサーバ580に通知している。
【0030】
図2にマルチホップ車両541〜548がマルチホップ通信のために搭載するマルチホップ通信機10のブロック図を示す。基地局BS1〜BS8と通信するための通信アンテナ110は、アンテナ共用器115を介して送信部120および受信部125と接続し、送受信共用のアンテナとして使用される。この送信部120はベースバンド処理部130から送信された信号を受け取って通信アンテナ110に送り出し、受信部125は通信アンテナ110から受け取った信号をベースバンド信号処理部130に送出する。
【0031】
ベースバンド信号処理部130はベースバンド信号→送信信号、受信信号→ベースバンド信号の変調を行い、またマルチホップ通信の中継を行うための中継装置140、GPSによって位置情報を検出する位置検出装置145、高速道路520の出口と入口で狭域通信の路上機であるETC路上機(図示せず)と通信して高速道路520に進入したこと、あるいは高速道路520から退出したことを検知する高速道路検知装置150と信号をやりとりしている。
【0032】
中継装置140は受信中継アンテナ141、送信中継アンテナ142の2つのアンテナを使用してマルチホップ通信の信号を受信中継アンテナ141で受信し、それを増幅して送信中継アンテナ142から送信する。
【0033】
位置検出装置145はGPSアンテナ146を使用し、高速道路検知装置150はETCアンテナ151を使用する。またベースバンド信号処理部130は各種通信処理および制御を行う制御部155とデータの交換を行っている。この制御部155は必要に応じて表示部160にデータを表示し、記憶部165を使用して情報の保存および参照を行い、操作部170から車内の乗員による入力を受け付ける。また、図2中には記載していないが、制御部155と中継装置140、位置検出装置145、高速道路検知装置150のそれぞれとは信号線で接続されており、それを介して制御信号の授受が行われている。
【0034】
マルチホップサーバ580は広域無線通信網570に接続することによって基地局を経由してマルチホップ車両541〜548と通信できるようになっており、これらのセルHW1、セルHW2の大きさの制御、セルHW1、セルHW2内のマルチホップ通信の制御を行うものである。また、マルチホップ車両541〜548からの通知によってこれらの車両の高速道路520上の位置情報を取得し、それに基づきマルチホップ通信の中継経路を設定してマルチホップ車両541〜548に通知するものである。また、高速道路520上にいるマルチホップ車両およびその他の情報を記憶するための記憶装置を有している。また、マルチホップサーバ580は各基地局から通知を受信することによりそれぞれの基地局における収容量の情報を取得している。これは収容量検知手段に対応する。
【0035】
以上の様な構成のシステムによって行われる本実施形態のマルチホップ通信では、個々のマルチホップ車両−基地局間通信はTDMAによって時分割で割り振られた通信チャンネルを使用するようになっている。この時分割によるチャンネルの割り当てはマルチホップサーバ580が行い、その通知を受けたマルチホップ車両や基地局はそれに応じた通信タイミングで信号の送受を行う。
【0036】
マルチホップサーバ580によってこの通信の中継経路であると定められたマルチホップ車両も同じタイミングで中継を行うために、マルチホップサーバ580から通知を受けたチャンネルのタイミングに従って中継開始時に制御部155が中継装置140を作動状態とし、中継終了時に制御部155が中継装置140を停止状態とする。これによって各通信は他の通信と干渉することなく中継される。
【0037】
このようにして、マルチホップサーバ580が車両−基地局間通信を行うときの中継経路と通信タイミングを決めることによって、あるタイミングにおいては単一の通信の中継のみが行われるようになるので、高速道路520上のマルチホップ通信が定められた中継経路で行うことが可能となる。
【0038】
上記の様なマルチホップ通信を行い高速道路520沿いにセルを形成しても、基地局の収容量には限りがあるので高速道路520全体を覆う1つのセルを形成することは困難である。したがって図1に示したセルHW1、HW2のように高速道路520上でセルを複数形成し、マルチホップ車両は移動に伴い、それぞれの所在地をカバーするセルに対応する基地局とマルチホップ通信を行うようセルを切り替える、すなわち通信先、中継先を切り替える必要がある。
【0039】
また高速道路520内においては、例えば事故や時間による交通量の変化等の要因による特定道路内の疎密度や速度といった交通状況の変動が大きいことから、セルの大きさを一定とすると通信要求の量が基地局の収容可能な最大量を上回ってしまう等の問題が発生する可能性がある。本実施形態においてはこの問題を解消するために、高速道路520内のセルHW1、HW2の大きさが可変となるように、すなわちセルの切替点が可変となるようにしている。
【0040】
さらに、セルの大きさが可変となると、セルが縮小したときに隣接するセル間でマルチホップ通信のための空き領域ができてしまう場合がある。このような場合においては、この空き領域ではマルチホップ通信を行わず通常の基地局との通信を行うこともできるし、あるいはこの空き領域に新たにマルチホップ通信のセルを形成し、新たな基地局がその通信の中継先となるようにすることもできる。これは今まで1つのセルで賄っていた領域を2つ以上のセルで賄うことになるので、セルの分割と呼ぶことができる。本実施形態ではこのセル分割方式を採用する。
【0041】
また、セルが拡大したときに隣接するセル同士でサービスエリアの重なりが非常に大きくなる場合がある。このような場合においては、重なりが所定量より大きくなった場合にその重なった2つのセルを1つに結合してしまうセル結合方式を採用する。
【0042】
このような高速道路520上でセルのハンドオーバーが発生し、さらにセルの大きさが可変であるマルチホップ通信に対応しているマルチホップ車両541〜548、マルチホップサーバ580の作動について以下説明する。
【0043】
図3はマルチホップ車両541〜548が搭載しているマルチホップ通信機10の制御部155の処理を示すフローチャートである。説明はこのフローチャートに従って行う。
【0044】
まず制御部155は、自機を搭載するマルチホップ車両が高速道路520上を走行しているか否かを判定する。この判定は、高速道路520上のETC路上機と高速道路検知装置150との通信によって取得した情報を参照することにより行う(ステップ710)。
【0045】
高速道路520上を走行していないと判定した場合は、高速道路520に沿ったマルチホップ通信ではなく、一般道路における通常のマルチホップ通信を高速道路520に入るまで行う(ステップ720)。ここで、通常のマルチホップ通信とは、中継経路を高速道路520のような特定道路内に限らず通信を行うマルチホップ通信のことである。
【0046】
高速道路520上を走行していると判定した場合は、高速道路520に沿ったマルチホップ通信を行うものとし、マルチホップ通信の基地局に自車が高速道路520上を走行していることを通知する。その際制御部155は、位置検出装置145によって得た位置情報も併せて基地局に通知する(ステップ730)。
【0047】
その後、マルチホップサーバ730からセルの切替点が変更になったことの通知があるか否かを判定する(ステップ732)。そしてもし変更があればセルの切替点の情報を記憶部165に保存する(ステップ735)。
【0048】
セルの切替点の情報を保存して後、あるいはステップ732で変更の通知がないと判定された後、制御部155は位置検出装置145から自車の位置情報を取得し、保存されたセルの切替点の情報と照らし合わせて通信を行うセルを切り替える必要があるか否かを判定する(ステップ740)。必要であると判定すれば、制御部155は基地局に対してセルの切り替えが可能であることを通知したのち、切替を行う(ステップ750)。その後、処理はステップ710に戻る。
【0049】
これらの処理を繰り返すことにより、マルチホップ車両はマルチホップサーバ580からセルの切替点の情報を受信していくことで正しい位置で通信先、中継先を切り替えることができる。
【0050】
図4はマルチホップサーバ580がマルチホップ通信においてセルサイズを調節するための処理をフローチャートで示したものである。以下このフローチャートに従ってマルチホップサーバ580の作動について説明する。
【0051】
マルチホップサーバ580は各マルチホップ車両から高速道路520上に進入したかあるいは高速道路520から退出したかの通知を受け、それに基づいて高速道路520内にいるマルチホップ車両を記憶装置に記録する(ステップ810)。
【0052】
また、高速道路内におけるマルチホップ車両から車両の現在位置の情報の通知を受ける(ステップ815)。
【0053】
そしてこれらの記録された高速道路520上のマルチホップ車両に対し、高速道路520内のセルの切替地点の情報や通信時の中継タイミングすなわち通信チャンネルについての通知を行う(ステップ820)。
【0054】
ここでマルチホップサーバ580は、高速道路520上の各セルHW1、HW2内での収容量すなわち回線使用量を基に、それらのセル内で大きさを変える必要があるセルが存在するか否かを判定する(ステップ825)。もし存在しないなら、処理はステップ810に戻る。
【0055】
もし大きさを変える必要があるセルが存在すると判定すれば、次に回線使用量が所定の上限値Nより大きいものがあるか否かを判定し(ステップ830)、あればそのセルの大きさ、すなわちサービスエリアを縮める(ステップ835)。なおこの所定の上限値Nは、各セル内での基地局の収容可能最大量を上回らない値である。
【0056】
次に回線使用量が所定の下限値Mより小さいものがあるか否かを判定し(ステップ840)、あればそのセルの大きさ、すなわちサービスエリアを広げる(ステップ845)。
【0057】
そして、このサービスエリア縮小の処理の結果セル間に空き領域ができてしまう、またはサービスエリア拡大の処理の結果セルの重複部分が大きくなって所定の重複量を超えてしまう等の場合に対処するため、高速道路520内のセル構造を再形成する必要があるか否かをマルチホップサーバ580は判定する(ステップ850)。そしてその必要があると判定すればそれに従ってセルの分割、結合等のセル構造の再形成を行う(ステップ855)。
【0058】
そして処理はステップ810に戻り、ステップ820において新たなセルの切替位置の情報がマルチホップ車両に通知される。
【0059】
このような処理の繰り返しによってマルチホップサーバ580は高速道路520の状況に応じてセルの大きさや数を制御していき、それによって決まるセルの切替点の情報をマルチホップ車両に通知する。
【0060】
このように高速道路520上で基地局と車両との通信をマルチホップ車両が中継するマルチホップ通信において、高速道路520上のマルチホップ車両のマルチホップ通信機10は自分が高速道路520上にいることをステップ710によって検知し、マルチホップサーバ580はステップ810によってマルチホップ車両が高速道路520にいることの通知を受けてそれを記憶し、マルチホップサーバ580がステップ830、835、840、845、850、855によって収容量に基づいて変更したセルの切替点の情報をステップ820によって先述の記憶されているマルチホップ車両に通知し、マルチホップ車両のマルチホップ通信機10はステップ732、735、740によってセルの切替点の情報を受信し、この情報に基づいて中継先となる基地局を切り替えるという方法で作動をするマルチホップサーバ580とマルチホップ車両541〜548とが連携することで、高速道路520上の車両のみによるマルチホップ通信によって高速道路520上に沿ってセルを形成し、この高速道路520内の交通状況に応じてセルを制御することが可能となる。
【0061】
なお、本実施形態におけるマルチホップ通信機10としては、必ずしも図2に示したように各通信システムに対応するモジュールを個々に有する構成でなくともよい。その一例として別の構成のマルチホップ通信機10のブロック図を図5に示す。
【0062】
この図5の構成のマルチホップ通信機10が図2のマルチホップ通信機10と異なる部分は、図2のマルチホップ通信機10の受信部125、送信部120を1つの装置にまとめて統合無線機310とし、さらにこの統合無線機310に位置検出装置145に相当する機能と高速道路検知装置150に相当する機能とを併せ持たせたこと、このような統合無線機310がそれぞれの機能のために通信アンテナ110を使用することができるよう通信アンテナ110を複数周波数対応としたこと、そして独立にベースバンド信号処理部130に接続していた位置検出装置145とGPSアンテナ146、および高速道路検知装置150とETCアンテナ151を無くしたことである。このような構成によって1本のアンテナで広域通信の送受信、GPS情報の受信、ETC路上機との通信を行うことが可能となる。
【0063】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態では、トンネル内に沿ってセルを形成するマルチホップ通信システムについて説明する。図6は、マルチホップ通信を行うトンネル610におけるこの通信システムの概略図である。
【0064】
トンネル610の中央付近の路側には通信方向切替点路上機620が敷設され、またトンネル610の入口と出口の脇には、それぞれトンネル入口路上機630とトンネル出口路上機640が敷設されている。トンネル610の両側の出入り口の外側には基地局(図示せず)が存在し、この基地局は第1実施形態と同様広域無線通信網(図示せず)を介してマルチホップサーバ580(図示せず)と通信が行えるようになっている。また通信方向切替点路上機620、トンネル入口路上機630、トンネル出口路上機640もマルチホップサーバ580と通信できるようになっている。
【0065】
またこのトンネル610内をマルチホップ車両651〜662が走行しており、トンネル610の両側の出入口の外部にある基地局(図示せず)はこれらのマルチホップ車両651〜662の中継によってトンネル610内にセルを形成することが可能となる。
【0066】
通信方向切替点路上機620はトンネル610内でその近くを通過する車両と例えばVICSやDSRC等の路車間通信を行って各種情報を授受することができる通信装置を有し(図示せず)、またマルチホップ通信の中継を行うための2本の路上中継アンテナ621と路上中継装置622を有している。
【0067】
入口路上機630はトンネル610内に進入する車両と通信を行い、マルチホップ車両の進入情報をマルチホップサーバ580に通知するものであり、出口路上機640はトンネル610から退出する車両と通信を行い、マルチホップ車両の退出情報をマルチホップサーバ580に通知するものである。これらの通信も例えばVICSやDSRC等の路車間通信によって行われる。
【0068】
本実施形態においてはマルチホップ車両に搭載されたマルチホップ通信機10とマルチホップサーバ580の構成は第1実施形態のそれと同じであるのでその説明は省略する。ただし、マルチホップ通信においてマルチホップサーバ580がセルの数、形状を制御する方法は異なっているので、以下その部分について詳細に説明する。
【0069】
第1実施形態のような高速道路520上での通信と違い、トンネル610内での通信はマルチホップ車両の通信先、中継先となる基地局がトンネル610の両側の出入口の外にある2つしかないので、トンネル610内におけるセルは最大でも2つしか形成することができない。従って、例えばトンネル610内で渋滞となった場合のようにトンネル610内で2つの基地局の収容可能最大量を超える通信要求があっても、セルを小さくして空いた領域に新たなセルを形成することができないという問題がある。
【0070】
また、逆にトンネル610内で車両の交通量がまばらになり、マルチホップ通信の中継ができないほど車車間が広がってしまった場合、基地局はトンネル610内にセルを形成することができず、結果としてトンネル610内の車両は通信を行う手段を失ってしまうという問題がある。
【0071】
これらの問題を解決するために、本実施形態ではトンネル610内の回線使用量に応じて4つのマルチホップ通信モードを切り替える方法を採用する。
【0072】
4つのマルチホップ通信モードとは、1セル中継機モード、1セルモード、2セルモード、2セル複数周波数モードである。
【0073】
1セル中継機モードとは、トンネル610内を1つのセルで覆い、かつトンネル610の中央付近に設置した通信方向切替点路上機620にマルチホップ通信の中継を行わせるモードである。この中継機を使用することによって、トンネル610内の収容量が疎で中継が不可能なほど車車間が空いてしまう恐れがあるような場合でもマルチホップ通信が行えるようになる。
【0074】
1セルモードとは、トンネル610内の収容量は車車間の中継が不可能であるほどまばらではないが、トンネル610内全てを1セルで行えない程には多くない場合の、トンネル610内でトンネル610のどちらか1方の側の外部の基地局を通信先、中継先としたマルチホップ通信を行うモードである。
【0075】
2セルモードとは、トンネル610内の収容量はトンネル610全体の通信を1つの基地局で収容できないほど多い場合に、通信方向切替点路上機620の部分でセルを分割してマルチホップ通信を行うモードである。このように通信方向切替点路上機620の位置をセルの切替点とすることで、トンネル610内にいるがゆえにGPSによる測位ができない車両であっても通信方向切替点路上機620を通過するときにこれと通信を行うことによって通信先、中継先を切り替えるタイミングを知ることができる。
【0076】
2セル複数周波数モードとは、上述の2セルモードでも収容できないほど収容量が多い場合に、トンネル610内のマルチホップ通信に割り当てる周波数帯域を複数用意し、それによって各周波数での収容量を減らすモードである。例えば図6において、A、B、C、D、E、Fの印を付けられたマルチホップ車両で、付された印が同じもの同士が同一周波数内でマルチホップ通信を行うようにする。この際、各マルチホップ車両への印の付与は、同じ方向から進入してくる車両の順にA,B,A,B…の様に交互に行うと中継の距離にむらが発生せず安定した中継が行える。このように複数周波数を使用することによって、セル数を増やすことなく収容量の増大に対応してマルチホップ通信を行うことができる。なお、この2セル複数周波数モード以外の3つのモードにおいて使用するマルチホップ通信の周波数帯域は1つである。
【0077】
これらの4つのモードは、トンネル610内の通信の収容量ρの値が所定の3つの閾値ρ1<ρ2<ρ3によって分けられる4つの領域のいずれにあるかに基づいて切り替えられる。各閾値の具体的な値としては、例えばρ1は1セルモードで通信方向切替点路上機620を中継機として使わずにマルチホップ通信が可能な最低限の収容量、ρ2は1セルモードでマルチホップ通信の収容量が1つの基地局の収容可能最大量を超えない最大の値、ρ3は2セルモードで収容量が単一周波数で2つの基地局の収容可能最大量を超えない最大の値、としてもよい。
【0078】
切り替えの制御を行うのはマルチホップサーバ580である。図7はこのマルチホップサーバ580のトンネル610内のセルの制御処理を示すフローチャートである。以下この図7に沿ってモードの切り替えについて説明する。
【0079】
まずステップ910では、マルチホップサーバ580はトンネル入口路上機630からトンネル610入口を通過したマルチホップ車両があるという通知を新たに受けたかどうか判定し、受けたならステップ915で当該マルチホップ車両がトンネル610内にいることを記憶装置に記録する。
【0080】
次にマルチホップサーバ580はステップ920でトンネル610内のマルチホップ通信の回線使用量ρを算出する。
【0081】
次にステップ925でρが第1の閾値ρ1より小さいか否かを判定し、小さいならステップ930で上記した1セル中継機モードでのマルチホップ通信を選択し、通信方向切替点路上機620に通信の中継を行うよう要求する信号を送出し、処理はステップ960に移る。また大きいなら処理はステップ935に移る。
【0082】
ステップ935ではρが第2の閾値ρ2より小さいか否かを判定し、小さいならステップ940で上記した1セルモードでのマルチホップ通信を選択し、処理はステップ960に移る。また大きいなら処理はステップ945に移る。
【0083】
ステップ945ではρが第3の閾値ρ3より小さいか否かを判定し、小さいならステップ950で上記した2セルモードでのマルチホップ通信を選択し、処理はステップ960に移る。
【0084】
また大きいなら処理はステップ955に移り、通信に複数の周波数帯を割り当てることで上記した2セル複数周波数モードでのマルチホップ通信を選択し、処理はステップ960に移る。
【0085】
ステップ960では上記のように選択したモードに基づいてトンネル610内にいると記憶されているマルチホップ車両に通信先の切り替え位置を通知する。
【0086】
次にステップ965で、マルチホップサーバ580はトンネル出口路上機640からトンネル610出口を通過したマルチホップ車両があるという通知を新たに受けたかどうか判定し、受けたならステップ970で当該マルチホップ車両がトンネル610内にいるという記憶を消去する。
【0087】
その後処理は910に戻る。
【0088】
このような処理の繰り返しによってマルチホップサーバ580はトンネル610内の状況に応じてセルを制御していき、それによって決まるセルの切替点の情報をマルチホップ車両に通知する。
【0089】
このようなモードの選択をするマルチホップサーバ580からセルの切替点の情報を受けるマルチホップ車両に搭載されるマルチホップ通信機10の制御部155のトンネル610内での処理を図8にフローチャートで示す。以下この図8に沿ってマルチホップ車両がトンネル610内に進入してからトンネル610外に退出するまでの車載側の処理について説明する。
【0090】
まずトンネル入口路上機630と通信することによってトンネル610内に進入したことを検知したマルチホップ車両はステップ315で通信先、中継先の切替点の情報を受け、このセルの切替点の変更があればその情報をステップ320にて記憶する。
【0091】
そして、ステップ325にて通信先、中継先を切り替える必要があるか否かを判定する。これは、マルチホップ通信が2セルモードあるいは2セル複数周波数モードにある場合に通信方向切替点路上機620を通過したか否かの判定に相当する。そして切り替える必要があればステップ330にて基地局に通信先、中継先の切り替えが可能であることを報告して後ハンドオーバーする。
【0092】
そして、ステップ335にて自車がトンネル610を出たか否かを判定する。これは、自車がトンネル出口路上機640を通過したか否かの判定に相当する。トンネル610を出ていないと判定すれば処理はステップ315に戻り、トンネル610を出たと判定すれば制御部155はステップ340でトンネル610内のマルチホップ通信を終了し、通常のマルチホップ通信のネットワーク経路を選択する。
【0093】
また通信方向切替点路上機620は、マルチホップサーバ580より通信の中継を行うよう要求する信号を受信すれば中継を行う。また中継を終了するよう要求する信号を受信すれば中継を終了する。これらの通信方向切替路上機620の機能は受託中継手段に対応する。
【0094】
このようにトンネル610内で基地局と車両との通信をマルチホップ車両が中継するマルチホップ通信において、トンネル610内のマルチホップ車両のマルチホップ通信機10は自分がトンネル610内にいることを検知し、マルチホップサーバ580はステップ910、915によってマルチホップ車両がトンネル610内にいることの通知を受けてそれを記憶し、マルチホップサーバ580がステップ935、940、945、950、955によって基地局から受信した収容量の情報に基づいて変更したセルの切替点の情報を、ステップ920によって先述の記憶されているマルチホップ車両に通知し、またステップ925、930によって収容量に基づいて通信を中継するよう要求する信号を通信方向切替点路上機620に送信し、マルチホップ車両はステップ315、320、325、330によってセルの切替点の情報を受信し、この情報に基づいて中継先となる基地局を切り替え、通信方向切替点路上機620は受託中継手段によって通信を中継するよう要求する信号を受信することにより路上中継アンテナ621と路上中継装置622によって中継をするという方法で作動をするマルチホップサーバ580、マルチホップ車両651〜662、および通信方向切替点路上機620が連携することで、トンネル610上の車両のみが利用できるマルチホップ通信によってトンネル610内にセルを形成し、このトンネル610内の交通状況に応じてセルを制御することが可能となる。
【0095】
なお、上記した第1および第2実施形態においては、マルチホップ通信機10はマルチホップ車載装置であり、中継装置140と受信中継アンテナ141と送信中継アンテナ142とはマルチホップ中継手段を構成する。また高速道路検知装置150および統合無線機310の高速道路検出機能は特定道路検知手段であり、ETC路上機は狭域通信の路上機である。また制御部155におけるステップ732、735、740、750の処理およびステップ315、320、325、330の処理は中継先切り替え手段を構成する。
【0096】
また、マルチホップサーバ580におけるステップ820の処理およびステップ960の処理が切替点通知手段であり、ステップ830、835、840、845、850、855の処理およびステップ935、940、945、950、955の処理が切替点変更手段を構成する。またステップ925、930の処理がマルチホップ路上機制御手段を構成する。またステップ810の処理およびステップ910、915の処理を行うことでマルチホップサーバ580の記憶装置がマルチホップ車両記憶手段となる。
【0097】
また路上中継アンテナ621と路上中継装置622とは路上マルチホップ中継手段を構成する。またトンネル入口路上機630は狭域通信の路上機である。またセルの切替点は中継の中継先となる基地局を切り替える位置である。
【0098】
(他の実施形態)
本発明の第1実施形態および第2実施形態において、特定道路はそれぞれ高速道路520および610であるが、マルチホップ車両の進入、退出を当該マルチホップ車両およびマルチホップサーバ580が検知することができる道路であればどのような道路であってもよい。
【0099】
また、マルチホップ通信の各中継経路はTDMAによってそれぞれタイミングを割り当てられることで確立されていたが、必ずしもTDMAを使用する必要はなく、各中継の通信が干渉することがないように中継経路が確立されていればよい。例えばマルチホップ車両が指向性を有する受信中継アンテナ141、送信中継アンテナ142を有し、中継の対象となるマルチホップ車両にその指向性を合わせることで各通信の中継経路を確立してもよい。
【0100】
また、マルチホップサーバ580が制御するセルの切替点の変更は、特定道路上でのマルチホップ車両の走行方向や移動速度に基づくものとしてもよい。これは、上り車線と下り車線とで別々に通信セルを形成する場合には、それぞれの車線内では車両の走行方向が同一であるのでセルの形成が単純となる。また、車両の移動速度は近接する車両同士では近い値となり、この移動速度で車線内の車両の密度が推定できるので、セルの切替点の制御に有効である。
【0101】
また、位置検出装置145はGPS端末である必要はなく、特定道路上に点在するBluetooth、無線LAN、DSRC(Dedicated Short Range Communication)、VICS(Vehicle Information and Communication System)等の、通信して特定位置の通過を判断することのできる狭域通信の端末であってもよい。
【0102】
また、特定道路検知手段は高速道路入口、出口のETC路上機、およびトンネル入口路上機630との通信によりマルチホップ車載装置を搭載した車両が特定道路上にいることを検知するが、これはこの車両に搭載されたGPS測位装置からの位置情報により検知するとしてもよい。
【0103】
また、高速道路検知装置150はETCの端末である必要はなく、VICS、DSRC、ARTS(Advanced Road Transportation System)等の端末であってもよいし、あるいは車両に搭載されたGPS端末で自車位置を特定し、それによって高速道路に入ったことを検知してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態においてマルチホップ通信を行う高速道路520の概念図である。
【図2】本発明の第1実施形態におけるマルチホップ通信機10のブロック図である。
【図3】制御部155の高速道路520上の処理を示すフローチャートである。
【図4】マルチホップサーバ580における高速道路520上のセルの大きさの制御処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1実施形態におけるマルチホップ通信機10の別の例のブロック図である。
【図6】本発明の第2実施形態においてマルチホップ通信を行うトンネル610の概念図である。
【図7】マルチホップサーバ580におけるトンネル610上のセルの大きさの制御処理を示すフローチャートである。
【図8】制御部155のトンネル610上の処理を示すフローチャートである。
【図9】従来の通信を行う道路高速道路410の概念図である。
【図10】従来の車載の通信機のブロック図である。
【符号の説明】
10…マルチホップ通信機、110…通信アンテナ、
115…アンテナ共用機、120…送信部、125…受信部、
130…ベースバンド信号処理部、140…中継装置、
141…受信中継アンテナ、142…送信中継アンテナ、
145…位置検出装置、146…GPSアンテナ、
150…高速道路検知装置、151…ETCアンテナ、155…制御部、
160…表示部、165…記憶部、170…操作部、310…統合無線機、
510…セル切替点、520…高速道路、
541〜548…マルチホップ車両、551〜554…一般車両、
570…広域無線通信網、580…マルチホップサーバ、610…トンネル、
620…通信方向切替点路上機、621…中継アンテナ、
622…路上中継装置、630…トンネル入口路上機、
640…トンネル出口路上機、651〜662…マルチホップ車両。
Claims (5)
- マルチホップ車載装置が特定道路上で通信を中継するマルチホップ通信を行うことにより前記特定道路上に沿って基地局のセルを形成するマルチホップ通信システムに用いられ、前記形成されたセルを制御するように前記マルチホップ車載装置と前記基地局を経由して通信するマルチホップサーバであって、
前記マルチホップ車載装置を搭載したマルチホップ車両が特定道路に進入したかあるいは前記特定道路から退出したかの通知を受け、それに基づいて前記特定道路にいるマルチホップ車両を記憶するマルチホップ車両記憶手段と、
前記特定道路にいることが記憶されているマルチホップ車両のマルチホップ車載装置に前記中継の中継先となる基地局を切り替える位置の情報を通知する切替点通知手段と、
前記基地局の前記特定道路内での通信の収容量に基づいて前記中継先となる基地局を切り替える位置を変更する切替点変更手段と、を備えたマルチホップサーバ。 - 前記収容量の情報を自己の収容量を通知する基地局から受信することによって取得する収容量検知手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のマルチホップサーバ。
- 前記特定道路近傍に設置され前記特定道路上の基地局と車両との通信を中継するよう要求する信号を受信して前記中継を行うマルチホップ路上機に、前記基地局の前記特定道路内での通信の収容量に基づいて前記通信を中継するよう要求する信号を送信するマルチホップ路上機制御手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のマルチホップサーバ。
- マルチホップ車載装置が特定道路上で通信を中継するマルチホップ通信を行うことにより前記特定道路上に沿って基地局のセルを形成し、この形成されたセルを制御するように前記マルチホップ車載装置とマルチホップサーバとが前記基地局を経由して通信する通信方法であって、
前記マルチホップサーバは、前記マルチホップ車載装置を搭載したマルチホップ車両が前記特定道路に進入したかあるいは前記特定道路から退出したかの通知を受け、それに基づいて前記特定道路にいるマルチホップ車両を記憶し、また前記基地局の前記特定道路上での前記通信の収容量に基づいて前記マルチホップ車載装置の中継先となる基地局を切り替える位置を変更し、また前記特定道路にいることが記憶されているマルチホップ車両のマルチホップ車載装置に前記中継先となる基地局を切り替える位置の情報を通知し、
前記マルチホップ車載装置は、前記中継先となる基地局を切り替える位置の情報を受信し、この情報に基づいて前記中継先となる基地局を切り替えることを特徴とするマルチホップ通信方法。 - マルチホップ車載装置がトンネル内で通信を中継するマルチホップ通信を行うことにより前記トンネル内に沿って基地局のセルを形成し、この形成されたセルを制御するように前記マルチホップ車載装置とマルチホップサーバとが前記基地局を経由して通信する通信方法であって、
前記マルチホップサーバは、前記マルチホップ車載装置を搭載したマルチホップ車両が前記トンネル内に進入したかあるいは前記トンネルから退出したかの通知を受け、それに基づいて前記トンネル内にいるマルチホップ車両を記憶し、また前記基地局の前記トンネル内での前記通信の収容量に基づいて前記マルチホップ車載装置の中継先となる基地局を切り替える位置を変更し、また前記特定道路にいることが記憶されているマルチホップ車両のマルチホップ車載装置に前記中継先となる基地局を切り替える位置の情報を通知し、また前記収容量に基づいてトンネル内に設置されたマルチホップ路上機に前記通信を中継するよう要求する信号を送信し、
前記マルチホップ路上機は、前記通信を中継するよう要求する信号を受信すると前記中継を行い、
前記マルチホップ車載装置は、前記中継先となる基地局を切り替える位置の情報を受信し、この情報に基づいて前記中継先となる基地局を切り替えることを特徴とするマルチホップ通信方法。
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