JP3778082B2 - 自動販売機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動販売機に関し、さらに詳しくは、省エネルギー化を実現できるとともに、脱フロン化および低騒音化をも同時に実現できる自動販売機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の2室機の自動販売機の構成を図22および図23に示し、その冷凍サイクル構成を図24に示す。ここで、図22は、従来の自動販売機を示す側断面図、図23は、従来の自動販売機を示す正面図、図24は、従来の自動販売機の冷凍サイクルを示す回路図である。
【0003】
図22および図23に示すように、本体ケース1には、外扉2と内扉3が設けられ、左室1Lおよび右室1Rに商品収納ラック4が設けられている。なお、以下の説明において、左室、右室に係る部材名称には、適宜、添え字のL,Rを付すこととする。
【0004】
各室1L,1Rには、庫内温度を検知する庫内温度センサ(図示せず)が設けられている。機械室5には、冷凍機の構成機器である圧縮機6、送風のためのファン7、凝縮器(室外熱交換器)8等が設けられ、庫内には蒸発器9、ファン10、ヒータ111が設けられている。すなわち、商品の冷却には冷凍機、加熱にはヒータ111が用いられるようになっている。冷凍機の冷媒は、フロン系冷媒であるR407cが一般的に用いられている。
【0005】
また、機械室5には、前面開口部2aと背面開口部1aが形成され、凝縮器8用のファン10を用いて、この前面開口部2aから吸気し、背面開口部1aから排気する風路構造となっている。冷凍機から発生する温熱は、この風路構造により、機外に排熱される。
【0006】
つぎに、自動販売機の加熱・冷却運転について説明する。この運転方法には、つぎの2つの運転モードがある。すなわち、
▲1▼ CCモード:左室1Lと右室1Rを、ともにコールド運転
▲2▼ CHモード:左室1Lをコールド運転、右室1Rをホット運転
である。
【0007】
上記CCモードの運転方法について図24および図25に基づいて説明する。ここで、図25は、CCモード時の運転方法を示すタイミングチャートである。図25に示すように、飲料温度をたとえば約3℃にするために、庫内温度が5℃を上回ると、各室1L,1Rの電磁弁112,114を開状態として冷却を行う。
【0008】
一方、庫内温度が0℃を下回ると、各室1L,1Rの電磁弁112,114を閉状態として冷却を停止する。このとき、圧縮機6は、電磁弁112,114が1つでも開状態であれば、運転される。冷凍機で発生した温熱は、ファン7により凝縮器(室外熱交換器)8を通して機外へ排熱される。
【0009】
つぎに、CHモードの運転方法について図24および図26に基づいて説明する。ここで、図26は、CHモード時の運転方法を示すタイミングチャートである。図26に示すように、左室1Lは、飲料温度をたとえば約3℃にするために、庫内温度が5℃を上回ると、電磁弁112を開状態とし、圧縮機6を起動して冷却を行う。右室1Rは、飲料温度をたとえば約55℃にするために、庫内温度が53℃を下回ると、ヒータ111に通電して加熱する。
【0010】
一方、庫内温度が58℃を上回ると、ヒータ111への通電を切り、加熱を停止する。冷凍機で発生した温熱は、ファン7により凝縮器(室外熱交換器)8を通して機外へ排熱される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の自動販売機は、冷凍機で発生する温熱は、商品の加熱に使われることなく、凝縮器(室外熱交換器)8を通して機外へ排熱されるので、省エネルギー化に反するという課題があった。
【0012】
また、フロン冷媒を用いた冷凍機を搭載した自動販売機では、冷凍機で発生する温熱を飲料加熱に用いる手段が提供されているが(たとえば、特許第3186417号等)、冷媒の物性上、55℃程度の飲み頃温度まで加熱できないため、高周波誘導加熱装置等との組み合わせて加熱する必要(ヒートポンプを用いて商品を35℃に予熱し、これを販売時に高周波誘導加熱装置を用いて55℃に加熱する)があり、コスト高となってしまうという課題があった。そして、高周波誘導加熱装置により加熱するために、販売時にその加熱のための待ち時間が必要となるという課題もあった。
【0013】
さらに、従来の自動販売機では、機械室5内の冷凍機で発生する温熱を機外に排気するために、前面開口部2aから吸気し、背面開口部1aから排気する構造を採用していることが多く、このような自動販売機を屋内に設置すると、ファン7や圧縮機6の騒音が前面開口部2aから漏洩するという課題もあった。
【0014】
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、省エネルギー化を実現できるとともに、脱フロン化および低騒音化をも同時に実現できる自動販売機を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、この発明の請求項1にかかる自動販売機は、筐体の天井面、側面、背面のうちのいずれか一つ、またはこれらの任意の組み合わせからなる壁面熱交換器を備え、かつ筐体の底面を底面熱交換器として形成するとともに、当該筐体の底面に吸気口および排気口を設けて風路を形成し、冷凍サイクルで発生する冷熱を商品の冷却に、温熱を商品の加熱に用い、温度制御により余剰となった温熱または冷熱を、室外熱交換器として形成された自動販売機の筐体表面および底面熱交換器から放熱させるようにしたことを特徴とする。
【0016】
加熱・冷却をすべて冷凍サイクルの制御で行うため、従来用いていた加熱用のヒータが不要となり、使用電力を低減して運転コストを低減でき、省エネルギー化を実現できる。また可燃性冷媒を使用する場合には、防爆性の点でも有利である。さらに、上記従来技術で要していた別途の加熱装置を必要とせず、販売時にその加熱のための待ち時間が必要ない。しかも、筐体底面に放熱面を確保でき、さらに放熱しやすくできる。また、自動販売機の前面に吸気口を設ける必要がなく、ファンや圧縮機の運転騒音が自動販売機前方へ漏洩するのを最小限に抑えることができる。したがって、屋内設置に好適な自動販売機を提供できる。
また、自動販売機の筐体を利用して放熱させる構成であるため、従来の室外熱交換器としての凝縮器が不要となる他、当該熱交換器用の従来のファンを大幅に小型化できる。したがって、機械室の容積を小さく構成でき、その分、庫内の商品収納量を大幅に増やすことができる。
また、筐体の天井面、側面、背面のうちのいずれか一つ、またはこれらの任意の組み合わせからなる壁面熱交換器を備えているため、広い伝熱面積を確保でき、放熱しやすくできる。
【0017】
また、この発明の請求項2にかかる自動販売機は、上述した請求項1において、冷媒として、自然冷媒であるHC冷媒を用いたことを特徴とする。たとえば、イソブタンやプロパン、プロパンとイソブタンの混合冷媒等を用いることができる。
【0018】
ヒートポンプにより、たとえばコールド商品を3℃、ホット商品を55℃で保温するためには、冷凍サイクルとして蒸発温度が−10℃、凝縮温度が70℃程度の大温度差が要求される。たとえば、イソブタンを冷媒にすると、その凝縮温度70℃時の冷媒圧力は1.1Mpaであり、従来の自動販売機の冷媒R407cと比較して半分以下の冷媒圧力で対応できるため、構成機器の機械的強度の面で十分に構成可能であり、大温度差のヒートポンプを実現できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる自動販売機の実施の形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0028】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1にかかる自動販売機を示す側断面図、図2は、自動販売機の熱収支を示す説明図、図3は、底面熱交換器と壁面熱交換器の接続状態を示す説明図、図4は、壁面熱交換器の冷媒配管を示す説明図、図5は、機械室の風路構造を示す平面図である。
【0029】
また、図6は、冷凍サイクル構成を示す回路図、図7は、CCモード時における制御動作を示す回路図、図8は、CHモード時の運転方法を示すタイミングチャートである。
【0030】
また、図9は、CHモード(基本)時における制御動作を示す回路図、図10は、CHモード(冷却余剰)時における制御動作を示す回路図、図11は、CHモード(加熱余剰)時における制御動作を示す回路図である。
【0031】
なお、以下の説明において、すでに説明した部材と同一もしくは相当する部材には、同一の符号を付して重複説明を省略または簡略化する。
【0032】
まず、自動販売機の全体構成について図1〜図5に基づいて説明する。本体ケース1には、外扉2と内扉3が設けられ、左室1Lおよび右室1Rに商品収納ラック4が設けられている。各室1L,1Rには、庫内温度を検知する庫内温度センサ(図示せず)が設けられている。
【0033】
後述する運転制御により、左室1Lは冷却専用室、右室1Rは加熱室または冷却室として使用できるようになっている。また、庫内の加熱・冷却をすべて冷凍サイクルで行うため、従来、加熱用に用いていたヒータ111が設置されていない。
【0034】
機械室5には、冷凍機の構成機器である圧縮機6、送風のための小型ファン7が設けられ、庫内には商品収納ラック4の他、室内熱交換器20L,20R、ファン10が設けられている。
【0035】
本発明にかかる自動販売機は、従来の室外熱交換器としての凝縮器8の代わりに、本体ケース1を利用した壁面熱交換器22および底面熱交換器24によって放熱させる構成となっている。この壁面熱交換器22および底面熱交換器24は、図3に示すように、冷媒配管26によって接続して構成されている。
【0036】
この壁面熱交換器22は、図1,図2および図4に示すように、本体ケース1の天井面と、左右の側面と、背面に設けられ、本体ケース1を形成する板厚内に冷媒配管26を内蔵させてある。
【0037】
また、フィン付き管等からなる底面熱交換器24は、図1および図5に示すように、本体ケース1の底面に設けられており、図5に示す風路構造となっている。すなわち、機械室5を風路仕切板27で区画するとともに、区画された各底面に吸気口28と排気口29が設けられている。排気口29の近傍には、蒸発皿30が設置されている。このように、機械室5における吸排気は、図5中の矢印で示すように、本体ケース1の底面から行われ、従来のように外扉2には前面開口部2aが形成されていない。
【0038】
また、冷凍サイクルは、図6に示すように、上記圧縮機6と、室内熱交換器20L,20Rと、壁面熱交換器22と、底面熱交換器24と、電磁弁50、51、52、53、54、55と、キャピラリチューブ60、61と、電子膨張弁63と、アキュムレータ64と、逆止弁70、71、72、73、74等とを構成要素として備え、図示のように接続されている。なお、これらの構成要素は、図示しない制御部によって制御指令が出され、制御されている。
【0039】
冷媒は、自然冷媒であるHC(ハイドロカーボン)冷媒を用いており、たとえば、イソブタンやプロパン、プロパンとイソブタンの混合冷媒等を用いることができる。このHC冷媒を用いたのは、つぎの理由による。すなわち、ヒートポンプにより、たとえばコールド商品を3℃、ホット商品を55℃で保温するためには、冷凍サイクルとして蒸発温度が−10℃、凝縮温度が70℃程度の大温度差が必要である。
【0040】
しかしながら、従来の自動販売機の冷凍サイクルで用いている冷媒は、フロン系冷媒のR407cであり、凝縮温度70℃時の冷媒圧力は3.4Mpaと高く、構成機器の機械的強度の面で現実的には構成不可能である。これに対して、上記イソブタンの凝縮温度70℃時の冷媒圧力は1.1Mpaであり、上記R407cと比較して半分以下の冷媒圧力で対応できるため、構成機器の機械的強度の面で十分に構成可能であり、大温度差のヒートポンプを実現できる。
【0041】
つぎに、自動販売機の加熱・冷却運転について説明する。従来技術において説明した運転モードと同様、つぎの2つの運転モードにより運転される。
▲1▼ CCモード:左室1Lと右室1Rを、ともにコールド運転
▲2▼ CHモード:左室1Lをコールド運転、右室1Rをホット運転
【0042】
上記CCモードの運転方法について図7に基づいて説明する。運転方法は、従来技術例と同様である。すなわち、飲料温度をたとえば約3℃にするために、庫内温度が5℃を上回ると、冷媒を、図中の太線および矢印で示すように流すために、電磁弁55,50,52を開状態とし、圧縮機6を運転して冷却を行う。
【0043】
一方、庫内温度が0℃を下回ると、電磁弁55,50,52を閉状態として冷却を停止する。冷凍機で発生した温熱は、壁面熱交換器22および底面熱交換器24を通して機外へ排熱される。
【0044】
つぎに、CHモードの運転方法について図9〜図11に基づいて説明する。図8に示すように、左室1Lは、飲料温度をたとえば約3℃にするために、庫内温度が5℃を上回ると、上記制御部は冷却要求を出す。右室1Rは、飲料温度をたとえば約55℃にするために、庫内温度が53℃を下回ると、上記制御部は加熱要求を出す。
【0045】
冷却要求と加熱要求の両方が出されているときは、図9に示すヒートポンプの基本回路に冷媒を流して加熱冷却を行う。加熱要求のみが出されているときは、図10に示すヒートポンプ回路(冷却余剰)に冷媒を流して加熱運転を行う。このとき、余剰の冷熱は、壁面熱交換器22と底面熱交換器24により排熱する。
【0046】
また、冷却要求のみが出されているときは、図11に示すヒートポンプ回路(加熱余剰)に冷媒を流して冷却運転を行う。このとき、余剰の温熱は、壁面熱交換器22と底面熱交換器24により排熱する。
【0047】
以上のように、この実施の形態1にかかる自動販売機によれば、以下のような効果を奏することができる。すなわち、この自動販売機は、加熱・冷却をすべて冷凍サイクルで行うため、従来用いていたヒータ111が不要となり、使用電力を低減し、運転コストを低減できるとともに、可燃性のHC冷媒の使用において防爆性の点でも有利である。さらに、上記従来技術で要していた別途の高周波誘導加熱装置を必要とせず、販売時にその加熱のための待ち時間が必要ない。
【0048】
また、従来の室外熱交換器としての凝縮器8の代わりに、本体ケース1を利用した壁面熱交換器22および底面熱交換器24によって放熱させる構成であるため、従来の室外熱交換器としての凝縮器8が不要となる他、当該熱交換器用の従来のファン7を大幅に小型化できる。したがって、機械室5の容積を小さく構成でき、その分、庫内の商品収納量を大幅に増やすことができる。
【0049】
また、機械室5における吸排気は、本体ケース1の底面から行い、従来の前面開口部2aを外扉2に形成していないため、ファン7や圧縮機6の運転騒音が自動販売機前方へ漏洩するのを最小限に抑えることができる。したがって、屋内設置に好適な自動販売機を提供できる。
【0050】
なお、上記実施の形態1においては、底面吸排気構造を採用するものとして説明したが、これに限定されず、たとえば、図12に示すように、背面吸排気構造を採用してもよい。ここで、図12は、背面吸排気構造を示す平面図である。
【0051】
すなわち、本体ケース1の背面下方部に背面熱交換器32を配設し、本体ケース1とその背面板33との間に、スペーサ34を用いて吸気口37と排気口38を形成するものである。背面熱交換器32は、底面熱交換器24と同様にフィン付き管により構成できる。これらの構成によっても、上記実施の形態に示した効果と同様の効果を期待できる。
【0052】
また、2室機の自動販売機を例にして説明したが、これに限定されず、図13〜図15に示すように、左室1L、中室1M、右室1Rの3室を備え、仕切板40の前後に配されたシャッタ41〜44の開閉を制御し、流路を切り換えることにより、中室1Mのホット/コールド運転の切り換えができるように構成された自動販売機を提供することもできる。本体ケース1の背面には、背面ダクト36が設けられている。ここで、図13〜図15は、3室対応時の自動販売機の構成例を示す断面図であり、それぞれ、CCHモード、CCCモード、CHHモードを示している。
【0053】
実施の形態2.
上記実施の形態1においては、自然冷媒であるHC(ハイドロカーボン)冷媒を用い、温度制御により余剰となった温熱または冷熱を、室外熱交換器として形成された自動販売機の筐体表面から放熱させる例について説明したが、HC冷媒を用い、温度制御により余剰となった温熱または冷熱を、従来の室外熱交換器により放熱させる自動販売機であってもよく、本実施の形態2では、かかる自動販売機について示したものである。
【0054】
図16は、この発明の実施の形態2にかかる自動販売機を示す側断面図、図17は、冷凍サイクル構成を示す回路図、図18は、CCモード時における制御動作を示す回路図、図19は、CHモード(基本)時における制御動作を示す回路図、図20は、CHモード(冷却余剰)時における制御動作を示す回路図、図21は、CHモード(加熱余剰)時における制御動作を示す回路図である。なお、CHモード時の運転方法を示すタイミングチャートは、上記実施の形態1で示した図8と同様であるので、図示を省略する。
【0055】
冷凍サイクルは、図17に示すように、上記圧縮機6と、室内熱交換器20L,20Rと、室外熱交換器8と、電磁弁50、51、52、53、54、55と、キャピラリチューブ60、61と、電子膨張弁63と、アキュムレータ64と、逆止弁70、71、72、73、74等とを構成要素として備え、図示のように接続されている。なお、これらの構成要素は、図示しない制御部によって制御指令が出され、制御されている。
【0056】
つぎに、自動販売機の加熱・冷却運転について説明する。従来技術において説明した運転モードと同様、つぎの2つの運転モードにより運転される。
▲1▼ CCモード:左室1Lと右室1Rを、ともにコールド運転
▲2▼ CHモード:左室1Lをコールド運転、右室1Rをホット運転
【0057】
上記CCモードの運転方法について図18に基づいて説明する。運転方法は、従来技術例と同様である。すなわち、飲料温度をたとえば約3℃にするために、庫内温度が5℃を上回ると、冷媒を、図中の太線および矢印で示すように流すために、電磁弁55,50,52を開状態とし、圧縮機6を運転して冷却を行う。
【0058】
一方、庫内温度が0℃を下回ると、電磁弁55,50,52を閉状態として冷却を停止する。冷凍機で発生した温熱は、室外熱交換器8を通して機外へ排熱される。
【0059】
つぎに、CHモードの運転方法について上述した図8と、図19〜図21に基づいて説明する。図8に示すように、左室1Lは、飲料温度をたとえば約3℃にするために、庫内温度が5℃を上回ると、上記制御部は冷却要求を出す。右室1Rは、飲料温度をたとえば約55℃にするために、庫内温度が53℃を下回ると、上記制御部は加熱要求を出す。
【0060】
冷却要求と加熱要求の両方が出されているときは、図19に示すヒートポンプの基本回路に冷媒を流して加熱冷却を行う。加熱要求のみが出されているときは、図20に示すヒートポンプ回路(冷却余剰)に冷媒を流して加熱運転を行う。このとき、余剰の冷熱は、室外熱交換器8により排熱する。
【0061】
また、冷却要求のみが出されているときは、図21に示すヒートポンプ回路(加熱余剰)に冷媒を流して冷却運転を行う。このとき、余剰の温熱は、室外熱交換器8により排熱する。
【0062】
以上のように、この実施の形態2にかかる自動販売機によれば、大温度差のヒートポンプを実現できるとともに脱フロン化を実現でき、環境に優しい自動販売機を提供できる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明にかかる自動販売機によれば、冷媒として自然冷媒であるHC冷媒を用い、冷凍サイクルで発生する冷熱を商品の冷却に、温熱を商品の加熱に用いるようにしたので、大温度差のヒートポンプを実現できるとともに脱フロン化を実現でき、環境に優しい自動販売機を提供できる。
【0064】
また、この発明にかかる自動販売機によれば、冷凍サイクルで発生する冷熱を商品の冷却に、温熱を商品の加熱に用い、温度制御により余剰となった温熱または冷熱を、室外熱交換器として形成された自動販売機の筐体表面から放熱させるようにしたので、加熱・冷却をすべて冷凍サイクルの制御で行うことができ、従来用いていた加熱用のヒータが不要となる。したがって、使用電力を低減して運転コストを低減でき、省エネルギー化を実現できる。また可燃性冷媒を使用する場合には、防爆性の点でも有利である。
【0065】
また、自動販売機の筐体を利用して放熱させる構成であるため、従来の室外熱交換器としての凝縮器が不要となる他、当該熱交換器用の従来のファンを大幅に小型化できる。したがって、機械室の容積を小さく構成でき、その分、庫内の商品収納量を大幅に増やすことができる。
【0066】
また、この発明にかかる自動販売機によれば、冷媒として、自然冷媒であるHC冷媒を用いたので、たとえば、イソブタンやプロパン、プロパンとイソブタンの混合冷媒等を用いることにより、大温度差のヒートポンプを実現でき、冷媒圧力に対する構成機器の機械的強度の面でも十分に対応できる。
【0067】
また、この発明にかかる自動販売機によれば、筐体の天井面、側面、背面のうちのいずれか一つ、またはこれらの任意の組み合わせからなる壁面熱交換器を備えたので、広い伝熱面積を確保でき、放熱しやすくできる。
【0068】
また、この発明にかかる自動販売機によれば、筐体の底面を底面熱交換器として形成するとともに、当該筐体底面に吸気口および排気口を設けて風路を形成し熱交換するようにしたので、筐体底面にも放熱面を確保でき、さらに放熱しやすくできる。また、自動販売機の前面に吸気口を設ける必要がなく、ファンや圧縮機の運転騒音が自動販売機前方へ漏洩するのを最小限に抑えることができる。したがって、屋内設置に好適な自動販売機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1にかかる自動販売機を示す側断面図である。
【図2】自動販売機の熱収支を示す説明図である。
【図3】底面熱交換器と壁面熱交換器の接続状態を示す説明図である。
【図4】壁面熱交換器の冷媒配管を示す説明図である。
【図5】機械室の風路構造を示す平面図である。
【図6】冷凍サイクル構成を示す回路図である。
【図7】CCモード時における制御動作を示す回路図である。
【図8】CHモード時の運転方法を示すタイミングチャートである。
【図9】CHモード(基本)時における制御動作を示す回路図である。
【図10】CHモード(冷却余剰)時における制御動作を示す回路図である。
【図11】CHモード(加熱余剰)時における制御動作を示す回路図である。
【図12】背面吸排気構造を示す平面図である。
【図13】3室対応時の自動販売機の構成例(CCHモード)を示す断面図である。
【図14】3室対応時の自動販売機の構成例(CCCモード)を示す断面図である。
【図15】3室対応時の自動販売機の構成例(CHHモード)を示す断面図である。
【図16】この発明の実施の形態2にかかる自動販売機を示す側断面図である。
【図17】冷凍サイクル構成を示す回路図である。
【図18】CCモード時における制御動作を示す回路図である。
【図19】CHモード(基本)時における制御動作を示す回路図である。
【図20】CHモード(冷却余剰)時における制御動作を示す回路図である。
【図21】CHモード(加熱余剰)時における制御動作を示す回路図である。
【図22】従来の自動販売機を示す側断面図である。
【図23】従来の自動販売機を示す正面図である。
【図24】従来の自動販売機の冷凍サイクルを示す回路図である。
【図25】CCモード時の運転方法を示すタイミングチャートである。
【図26】CHモード時の運転方法を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 本体ケース
1L 左室
1R 右室
1M 中室
2 外扉
3 内扉
4 商品収納ラック
5 機械室
6 圧縮機
7、10 ファン
8 室外熱交換器
20 室内熱交換器
20L 室内熱交換器(左室)
20R 室内熱交換器(右室)
22 壁面熱交換器
24 底面熱交換器
26 冷媒配管
27 風路仕切板
28 吸気口
29 排気口
30 蒸発皿
32 背面熱交換器
33 背面板
34 スペーサ
36 背面ダクト
37 吸気口
38 排気口
40 仕切板
41、42、43、44 シャッタ
50、51、52、53、54、55 電磁弁
60、61 キャピラリチューブ
63 電子膨張弁
64 アキュムレータ
70、71、72、73、74 逆止弁

Claims (2)

  1. 筐体の天井面、側面、背面のうちのいずれか一つ、またはこれらの任意の組み合わせからなる壁面熱交換器を備え、かつ筐体の底面を底面熱交換器として形成するとともに、当該筐体の底面に吸気口および排気口を設けて風路を形成し、冷凍サイクルで発生する冷熱を商品の冷却に、温熱を商品の加熱に用い、温度制御により余剰となった温熱または冷熱を、室外熱交換器として形成された自動販売機の筐体表面および底面熱交換器から放熱させるようにしたことを特徴とする自動販売機。
  2. 冷媒として、自然冷媒であるHC冷媒を用いたことを特徴とする請求項1に記載の自動販売機。
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