JP3777783B2 - 水平アームを有するロボット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は水平アームを有するロボットに関し、特に水平多関節アームを有する産業用ロボットに適用して有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
図10(a)は従来技術に係る水平多関節アームを有する産業用ロボットを示す平面図、同図(b)はその側面図である。当該ロボットは4軸のロボットで、第1軸が、垂直に配設された支柱1に沿い上下動する上下動軸、第2、3、4軸が図10(a)中に矢印で示すように水平面内で旋回する水平回動軸である。両図中、2は2軸アーム、3は3軸アーム、4は4軸となる手首フランジ、O1 は1軸の昇降中心、O2 は2軸の回動中心、O3 は3軸の回動中心、O4 は4軸の回動中心である。これらの第1軸〜第4軸はそれぞれ減速機を介して1軸〜4軸サーボモーター(図示せず)で駆動される。
【0003】
当該ロボットにおいて、2、3、4軸の回動中心軸O2 〜O4 の回りはアームの重力による垂直方向の力を受けないため、静的な回転方向の負荷は受けない。また、第2、3、4軸の回動用の2〜4軸サーボモータに連結する減速機はハーモニックドライブ(差動減速機)、RV減速機等のロボット用の減速機を使用しても、ギヤのバックラッシやロストモーション(後に詳述する。)を伴う。このため、水平方向の外力が加われば回転方向に振れる。水平方向の外力以外にもアームの加減速時にはアーム自身の慣性モーメントによってトルクが発生し、アームを回転方向に振らせる。バックラッシやロストモーションは減速機に必然的に存在するものであり、セミクローズドループの制御では減速機のガタを制御的に取り除くのは難しいが、フィードフォワードや外乱オブザーバ等の制御方法により減らすことが提案されている。
【0004】
ここで、当該産業用ロボットに用いられる減速機の特性を、その剛性(バネ定数・ロストモーション)及びバックラッシ等の概念とともに説明する。図11は減速機の入力軸(インプットギャ)を固定して出力軸(シャフト)にトルクを加えた場合の減速機の出力側に加わる回転(捩り)トルクに対する捩れ角を示す特性図である。この場合出力側には、このトルクに応じた捩れを生じ、同図に示すようなヒステリシス曲線を描く。ロストモーションとは、図11に示すように、定格トルクの±3%におけるヒステリシス曲線幅の中間点の捩れ角、バックラッシとはヒステリシス曲線のトルク「ゼロ」における捩れ角、バネ定数とはb/aで定義される定数をそれぞれ意味する。当該ヒステリシス曲線で示すバネ定数・ロストモーションにより減速機の剛性を表す。RV減速機は、この剛性が特に優れている。
【0005】
従来技術においては、水平多関節アームのバックラッシやロストモーションを機械的に除去する方法は採用されておらず、加減速時に発生するバックラッシやロストモーションによるアームの振動や軌跡のズレは制御方式を水平多関節向きに変更することによって対処している。例えば、▲1▼加減速時の速度パターンを滑らかなS字曲線カーブにする、▲2▼フィードフォワードを採用する、▲3▼外乱オブザーバ制御を行う等の対策を講じている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如き対策には次のような問題が発生する。▲2▼のフィードフォワード及び▲3▼の外乱オブザーバ制御の場合、2、3軸アーム2、3及び手首フランジ4をそれぞれ駆動する駆動源であるサーボモータの後部のエンコーダで位置を検出するセミクローズドループ制御では減速、停止時のアームの振動状況をエンコーダで検出したり、モータ電流で完全には検出することができない。
【0007】
一方、アームの位置検出手段をアーム側に設けるクローズドループ制御方式では減速、停止時の振動状況をフィードバックでき、前記フィードフォワード及び外乱オブザーバ制御は有効であるが、アームの負荷の有無、屈伸姿勢によってアームの回転軸にかかる慣性モーメントが大きく変化するので、全ての条件で最適な制御パラメータを決定することは困難であり、このため実用化レベルには至っていない。▲1▼の如く加減速時の速度パターンを滑らかなS字曲線カーブにした場合でも、外力を受ける場合や、動作の迅速性(タクトタイムの短さ)を要求される用途には適用上の難点がある。減速機の捩り剛性方向のバネは弱いままであり、バックラッシュもあるからである。
【0008】
さらに、出力側に位置検出器を設ける構造は、構造の複雑さ、メンテナンスの煩雑さ、コストアップ、及び配線経路の制約等に起因してロボットの関節軸では、一般的には採用されていない。
【0009】
本発明は、上記従来技術に鑑み、水平方向のアームの遊びを除去し、バネ定数を向上させることによって停止時、加減速時の振動及び軌跡の振れを除去して高剛性で制御性の良いアームとすることができる水平アームを有するロボットを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の構成は、次の点を特徴とする。
【0014】
1) 水平アームを水平面内で回動する駆動軸に片側方向への回動力であるバネ力を付与した水平アームを有するロボットにおいて、このロボットは複数の水平アームを有し、且つ、1個のテンションリンクと、このテンションリンクの先端部に基端部が回動可能に連結された複数のリンクとを有し、前記1個のテンションリンクの基端部と前記複数のリンクの先端部とを前記複数の水平アームに回動可能に取り付けることにより、前記1個のテンションリンクとこのテンションリンクの先端部から分岐させた前記複数のリンクによって各水平アームを水平面内で回動する各駆動軸に片側方向への回動力であるバネ力を付与したこと。
【0015】
2) 水平アームを水平面内で回動する駆動軸に片側方向への回動力であるバネ力を付与した水平アームを有するロボットにおいて、このロボットは複数の水平アームを有し、両端部を奇数軸又は偶数軸のアームにそれぞれ連結するとともに2本のリンクを回動可能に連結して垂直面内を移動可能に形成したリンクと、このリンクの両端部間を開くようなバネ力を作用させるバネ力付与手段とを有して各水平アームを水平面内で回動する駆動軸に片側方向への回動力であるバネ力を付与したこと。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態に係るロボットは水平多関節アームの各アーム間にバネ等のテンションリンクを配設し、このテンションリンクで引張り力又は圧縮力を与えることにより各アームを駆動する駆動系の減速機に片側方向の負荷を与え、バックラッシを除去するとともに、ロストモーション領域を脱することによって加減速及び停止時の遊びを除去し、減速機の捩りバネ定数(図11参照)を大きくして機械系の固有振動数を高くし、結果として当該ロボットの制御性の向上を図るものである。
【0019】
次に、さらに詳細な本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。一般に、水平多関節アームの作業時のアーム姿勢は、4軸を有するロボットの場合、図1に示すように、3軸関節3aが右に位置するか、左に位置するかで右手系、左手系の関節構成となるが、以下の実施例においては対象作業を何れかの系に限定して効果を奏するものと、何れの系においても効果を奏するものを例示する。
【0020】
通常の作業では、ロボットは何れかの系で教示し、動作させることが多い。同一ジョブ中に右手系及び左手系が存在する場合でも、テンションリンクのバネバランスがゼロの角度、すなわちテンションリンクの軸線がアームの両関節間を結ぶ直線に重なった状態であるデッドポイント(テンション(バネの引張り力)が作用しない位置)を除いては効果を発揮する。また、各実施例はアームに外力を付与するためのテンションリンクを備え、テンションリンク中の引張り、圧縮バネやエア又は油圧シリンダ等の力を発生する部材でアームの回転方向に力を負荷する。この場合の力を負荷する方法として次の6つの実施例を挙げることができる。ちなみに、実施例1〜4は右手系若しくは左手系の何れかの系においては、常に一方方向にテンションがかかる。また、実施例5、6は右手系若しくは左手系によらずロボットの全動作範囲で常に片側にテンションがかかる。なお、以下に示す実施例のロボット本体は各実施例に共通であり、各軸に対するバネ力の付与構造が異なるだけである。そこで、各実施例を示す図面において、同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。
【0021】
<実施例1>
図2(a)は本実施例に係るロボットの平面図、同図(b)はその側面図である。両図に示すように、本実施例に係るロボットは、4軸のロボットであり、第1軸が、垂直に配設された支柱11に沿い上下動する上下動軸、第2、3、4軸が水平面内で旋回する水平回動軸である。両図中、12は2軸アーム、13は3軸アーム、14は4軸アーム、O11は1軸の昇降中心、O12は2軸の回動中心、O13は3軸の回動中心、O14は4軸の回動中心である。テンションリンク15、16、17は、シリンダの内部に引張りバネ若しくは圧縮バネを収納してその両端に連結する部材間に引張り力若しくは圧縮力を付与する部材、又は空圧シリンダ若しくは油圧シリンダにて圧力を付与することにより同様に引張り力若しくは圧縮バネ力を付与する部材である。テンションリンク15は、その基端部を2軸側で回動中心O12から偏位した位置に回動可能に取り付けるとともに、先端部を3軸側で回動中心O13と同軸となるように回動可能に取り付けてあり、2軸アーム12の駆動系を構成するモータの減速機に当該テンションリンク15のバネ力が作用するように構成してある。テンションリンク16は、その基端部を3軸側で回動中心O13から偏位した位置に回動可能に取り付けるとともに、先端部を4軸側で回動中心O14と同軸となるように回動可能に取り付けてあり、3軸アーム13の駆動系を構成するモータの減速機に当該テンションリンク16のバネ力が作用するように構成してある。テンションリンク17は、その基端部を3軸側で回動中心O13と同軸となるように回動可能に取り付けるとともに、先端部を4軸側で回動中心O14から偏位した位置に回動可能に取り付けてあり、4軸アーム14の駆動系を構成するモータの減速機に当該テンションリンク17のバネ力が作用するように構成してある。
【0022】
なお、テンションリンクは図3(a)、(b)に示すような態様で取り付けても良い。両図に示すように、本変形例は図2に示すテンションリンク16に対応するテンションリンク16’と、同図に示すテンションリンク17に対応するテンションリンク17’との位置を入れ換えたものである。
【0023】
本実施例では各軸毎にバネ特性を細かく精密に設定できる。
【0024】
<実施例2>
図4(a)は本実施例に係るロボットの平面図、同図(b)はその側面図である。両図に示すように、本実施例は一本のテンションリンク18で所定のバネ力を付与するものである。すなわち、2軸アーム12と3軸アーム13とを屈曲させた状態で、テンションリンク18の基端部を2軸側で回動中心O12から偏位した位置に回動可能に取り付けるとともに、先端部を4軸側で回動中心O14から偏位した位置に回動可能に取り付けてあり、2、3、4軸に同時に回動負荷を付与させることができるように構成してある。
【0025】
本実施例ではテンションリンク18が一本で済み構造が簡単になる。反面、バネストロークの制限からアームの動作範囲が制限されるため動作範囲に合わせたストロークのものを選択して取り付ける必要がある。
【0026】
<実施例3>
図5(a)は本実施例に係るロボットの平面図、同図(b)はその側面図である。両図に示すように、本実施例は一本のテンションリンク19で所定のバネ力を付与するものであるが、テンションリンク19の先端部から他のリンク20、21を分岐させた点が異なる。すなわち、2軸アーム12と3軸アーム13とを屈曲させた状態で、テンションリンク19の基端部を2軸側で回動中心O12から偏位した位置に回動可能に取り付ける。このテンションリンク19の先端部にはリンク20、21の基端部をそれぞれ回動可能に連結し、さらにリンク20の先端部を3軸側で回動中心O13と同軸となるように回動可能に取り付けるとともに、リンク21の先端部を4軸側で回動中心O14から偏位した位置に回動可能に取り付けてある。かくして、2、3、4軸に同時に回動負荷を付与させることができるように構成してある。また、リンク20、21の長さは調節可能に構成してある。
【0027】
本実施例は、実施例2と同様に、テンションリンク19が一本で済み構造が簡単になるばかりでなく、リンク20、21を分岐させて設けたので、3軸及び4軸への負荷をリンク長を変更することによって調整できる。
【0028】
<実施例4>
図6(a)は本実施例に係るロボットの平面図、同図(b)はその側面図である。両図に示すように、本実施例は2軸側と4軸側とを垂直面内で連結する2本のリンク22、23を設け、これらリンク22、23間にテンションリンク24のバネ力が作用するように構成したものである。すなわち、リンク22の先端部とリンク23の基端部とは相互に回動可能に連結してあり、さらにリンク22の基端部は2軸側で回動中心O42から偏位した位置に回動可能に、またリンク23の先端部は4軸側の回動中心O44に回動可能にそれぞれ取り付けてある。ここで、リンク22、23の2軸側及び4軸側との取付け部位は当該リンク22、23の垂直面内での回動を保証するとともに、2軸側及び4軸側に対して水平面内でも回動し得るようにベアリング25、26を介して2軸側及び4軸側にリンク22、23を取り付けるように構成してある。また、テンションリンク24のシリンダ部がリンク22の途中に、テンションリンク24のロッド部がリンク23の途中にそれぞれ取り付けてあり、リンク22、23を介して2軸〜4軸の各軸にテンションリンク24のバネ力が作用するように構成してある。なお、この場合のバネ力はリンク22、23の連結部に回転バネを配設することによって得ても良い。
【0029】
本実施例ではテンションリンク24が一本で済み構造が簡単になるばかりでなく、垂直面内を回動するリンク22、23を介してバネ力を作用させるように構成したので、十分なリンク長を確保することができる。
【0030】
<実施例5>
図7(a)は本実施例に係るロボットの平面図、同図(b)はその側面図である。両図に示すように、本実施例は2軸及び3軸アーム12、13の全動作範囲で右手系及び左手系に関係なく、常に片側にテンションを加えるように構成したものである。本実施例では2軸及び3軸アーム12、13とバネ負荷部分に連結する閉じたチェーン(またはベルト)の回転の動作範囲角度分を直線ストロークにするためラック、ピニオン方式によって得るようにしたものである。
【0031】
さらに詳言すると、テンションリンク27は、その基端部を3軸側で回動中心O13から偏位した位置に回動可能に取り付けるとともに、先端部を4軸側で回動中心O14から偏位した位置に回動可能に取り付ける一方、2軸アーム12の回動中心となる軸及び3軸アーム13の回動中心となる軸にはそれぞれスプロケット28、29が固着してある。ラック30はシリンダ31のピストンロッド31aの先端部に連結してあり、このピストンロッド31aの伸縮により直線的に並べられたカムフォロア32に沿い直線移動するようにロボット本体に配設してある。かかる直線移動に伴いラック30と噛合するピニオンギヤ33が回転するように構成してある。ピニオンギヤ33とスプロケット28及びスプロケット28とスプロケット29との間にはそれぞれチェーン34、35が懸架してある。この結果、ピニオンギヤ33の回転力はチェーン34を介してスプロケット28に伝達され、またこれに伴うスプロケット28の回転力はチェーン35を介してスプロケット29に伝達される。かかるスプロケット28、29の回転により、2軸及び3軸アーム12、13に片側方向への回動力であるバネ力を付与する。ここで、ラック30、シリンダ31、カムフォロア32及びピニオンギヤ33は2軸アーム12の昇降に伴いこの2軸アーム12と一体的に昇降するように構成してある。
【0032】
なお、本実施例においては4軸アーム14への負荷はテンションリンク27で付与するようにしているが、この4軸アーム14に関しても2軸、3軸アーム12、13と同様に回転軸を直接回動する構造としても良い。
【0033】
<実施例6>
図8(a)は本実施例に係るロボットの平面図、同図(b)はその側面図である。両図に示すように、本実施例は、実施例5のロボットと同様に、2軸及び3軸アーム12、13の全動作範囲で右手系及び左手系に関係なく常に片側にテンションを加えるように構成したものである。すなわち、実施例5におけるスプロケット28、29の回動力をカウンタウエイト36に作用する重力で得るものであり、テンションリンク27、スプロケット28,29、チェン34,35等に関する構成は実施例5と全く同様である。
【0034】
本実施例においては、スプロケット37との間でチェン34を懸架しているスプロケット38は傘歯車39と同軸に固着してあり、この傘歯車39がその回転軸と直交する軸を回動軸とする傘歯車40と噛合しており、以下順次チェン41、スプロケット42、チェン43、シーブ44及びワイヤロープ45を介してカウンタウエイト36に連結されている。カウンタウエイト36は2軸アーム12と一体的に昇降するようにこの2軸アーム12に連結部材を介して垂直に配設されたガイドレール46に沿い上下動する。すなわち、カウンタウエイト36、チェン41、スプロケット42、チェン43、シーブ44、ワイヤロープ45及びガイドレール46は2軸アーム12と一体的に昇降するように構成してある。
【0035】
本実施例によれば、カウンタウエイト36の重量に応じたバネ力を2軸及び3軸アーム12、13に付与することができる。かかる本実施例によれば同時制御による負荷量の制御はできないが、カウンタウエイト36の重量の調節による負荷量の調節はできる。なお、本実施例においても実施例5と同様に、4軸アーム14に関しても2軸、3軸アーム12、13と同様に回転軸を直接回動する構造としても良い。また、エアー、油、モータ等を利用しないため、故障もなく、エアー、油、モータ等の場合の如く、駆動源が万一遮断されても所定の機能を確保することができる。
【0036】
上述の如き各実施例において、バネ力の作用による予圧量をプラス側に各軸の減速機の50%のトルクに設定した場合の図11に対応する特性を図9に示す。同図を参照すれば明らかな通り、各実施例によれば、当該ロボットの停止時又は減速停止の位置決め時では、バネ定数の低いロストモーション域でなく、ギヤも予圧により片側に押されている。かくして、通常のロボット動作では、定速時には減速機の定格トルクに対して±70%前後、加減速時には±200%程度を使用する。
【0037】
なお、上述の如き実施例において、バネ力付与手段としてエアシリンダ及び油圧シリンダを用い、これらの圧力を検出するようにした場合には、この場合の圧力調整で負荷量の調整ができる。逆に、アームの姿勢からみて最適な負荷量を計算して同時制御で負荷量を変更することもできる。また、モータ駆動方式により所定のバネ力を得る場合には、電流検出による負荷量の調整も可能である。
【0038】
【発明の効果】
以上実施の形態とともに具体的に説明した通り、本発明によれば各水平軸に片側方向への回動力であるバネ力を付与することができるように構成したので、良好な制御性を確保することができる。また、本発明に係るロボットは、一般産業用ロボットだけでなく、マニュアルマニプレータの水平多関節タイプのアームを有するロボットに適用して特に顕著な制御性を確保することができる。これはマニュアル操作時の操作者の指示する急激な加減速の繰り返しに対して制御方式での対応では追従しきれないため、本発明が特に有効であるという理由による。さらに、ハンドリング等の作業で外力がかかった場合にはバネ定数の上昇による撓み量も制御することができるので、この点でも操作が容易になる。一方、産業用ロボットにおいても、撓み量を抑制し、高剛性になるので、バリ取り、加工等の外力がかかり、且つ剛性の要求される用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロボットにおける右手系及び左手系の概念を説明するための説明図である。
【図2】本発明の実施例1に係るロボットを示す図で、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【図3】本発明の実施例1に係るロボットの変形例を示す図で、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【図4】本発明の実施例2に係るロボットを示す図で、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【図5】本発明の実施例3に係るロボットを示す図で、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【図6】本発明の実施例4に係るロボットを示す図で、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【図7】本発明の実施例5に係るロボットを示す図で、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【図8】本発明の実施例6に係るロボットを示す図で、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【図9】本発明の実施例に係るロボットの各軸に駆動力を伝達する減速機の特性を示す特性図である。
【図10】従来技術に係るロボットを示す図で、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【図11】従来技術に係るロボットの各軸に駆動力を伝達する減速機の特性を示す特性図である。
【符号の説明】
11 1軸アーム
12 2軸アーム
13 3軸アーム
14 4軸アーム
15、16、17、18、19、24、27 テンションリンク
20、21、22、23 リンク
28、29 スプロケット
30 ラック
31 シリンダ
33 ピニオンギヤ
34、35 チェン
36 カウンタウエイト

Claims (2)

  1. 水平アームを水平面内で回動する駆動軸に片側方向への回動力であるバネ力を付与した水平アームを有するロボットにおいて、
    このロボットは複数の水平アームを有し、
    且つ、1個のテンションリンクと、このテンションリンクの先端部に基端部が回動可能に連結された複数のリンクとを有し、前記1個のテンションリンクの基端部と前記複数のリンクの先端部とを前記複数の水平アームに回動可能に取り付けることにより、
    前記1個のテンションリンクとこのテンションリンクの先端部から分岐させた前記複数のリンクによって各水平アームを水平面内で回動する各駆動軸に片側方向への回動力であるバネ力を付与したことを特徴とする水平アームを有するロボット。
  2. 水平アームを水平面内で回動する駆動軸に片側方向への回動力であるバネ力を付与した水平アームを有するロボットにおいて、
    このロボットは複数の水平アームを有し、両端部を奇数軸又は偶数軸のアームにそれぞれ連結するとともに2本のリンクを回動可能に連結して垂直面内を移動可能に形成したリンクと、このリンクの両端部間を開くようなバネ力を作用させるバネ力付与手段とを有して各水平アームを水平面内で回動する駆動軸に片側方向への回動力であるバネ力を付与したことを特徴とする水平アームを有するロボット。
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