JPH11254357A - 水平アームを有するロボット - Google Patents

水平アームを有するロボット

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JPH11254357A
JPH11254357A JP5477998A JP5477998A JPH11254357A JP H11254357 A JPH11254357 A JP H11254357A JP 5477998 A JP5477998 A JP 5477998A JP 5477998 A JP5477998 A JP 5477998A JP H11254357 A JPH11254357 A JP H11254357A
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努 井沢
Tetsuo Arakawa
鉄男 荒川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水平方向のアームの遊びを除去し、バネ定数
を向上させることによって停止時、加減速時の振動及び
軌跡の振れを除去して高剛性で制御性の良いアームとす
ることができる水平アームを有するロボットを提供す
る。 【解決手段】 水平多関節アームの各アーム(12、1
3)、(13、14)間にバネ等のテンションリンク1
5、16、17を配設し、このテンションリンク15、
16、17で引張り力又は圧縮力を与えることにより各
アーム15、16、17を駆動する駆動系の減速機に片
側方向の負荷を与え、バックラッシュを除去するととも
に、ロストモーション領域を脱することによって加減速
及び停止時の遊びを除去し、減速機の捩りバネ定数を大
きくして機械系の固有振動数を高くし、結果として当該
ロボットの制御性の向上を図るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水平アームを有する
ロボットに関し、特に水平多関節アームを有する産業用
ロボットに適用して有用なものである。
【0002】
【従来の技術】図10(a)は従来技術に係る水平多関
節アームを有する産業用ロボットを示す平面図、同図
(b)はその側面図である。当該ロボットは4軸のロボ
ットで、第1軸が、垂直に配設された支柱1に沿い上下
動する上下動軸、第2、3、4軸が図10(a)中に矢
印で示すように水平面内で旋回する水平回動軸である。
両図中、2は2軸アーム、3は3軸アーム、4は4軸と
なる手首フランジ、O1 は1軸の昇降中心、O2 は2軸
の回動中心、O3 は3軸の回動中心、O4 は4軸の回動
中心である。これらの第1軸〜第4軸はそれぞれ減速機
を介して1軸〜4軸サーボモーター(図示せず)で駆動
される。
【0003】当該ロボットにおいて、2、3、4軸の回
動中心軸O2 〜O4 の回りはアームの重力による垂直方
向の力を受けないため、静的な回転方向の負荷は受けな
い。また、第2、3、4軸の回動用の2〜4軸サーボモ
ータに連結する減速機はハーモニックドライブ(差動減
速機)、RV減速機等のロボット用の減速機を使用して
も、ギヤのバックラッシやロストモーション(後に詳述
する。)を伴う。このため、水平方向の外力が加われば
回転方向に振れる。水平方向の外力以外にもアームの加
減速時にはアーム自身の慣性モーメントによってトルク
が発生し、アームを回転方向に振らせる。バックラッシ
やロストモーションは減速機に必然的に存在するもので
あり、セミクローズドループの制御では減速機のガタを
制御的に取り除くのは難しいが、フィードフォワードや
外乱オブザーバ等の制御方法により減らすことが提案さ
れている。
【0004】ここで、当該産業用ロボットに用いられる
減速機の特性を、その剛性(バネ定数・ロストモーショ
ン)及びバックラッシ等の概念とともに説明する。図1
1は減速機の入力軸(インプットギャ)を固定して出力
軸(シャフト)にトルクを加えた場合の減速機の出力側
に加わる回転(捩り)トルクに対する捩れ角を示す特性
図である。この場合出力側には、このトルクに応じた捩
れを生じ、同図に示すようなヒステリシス曲線を描く。
ロストモーションとは、図11に示すように、定格トル
クの±3%におけるヒステリシス曲線幅の中間点の捩れ
角、バックラッシとはヒステリシス曲線のトルク「ゼ
ロ」における捩れ角、バネ定数とはb/aで定義される
定数をそれぞれ意味する。当該ヒステリシス曲線で示す
バネ定数・ロストモーションにより減速機の剛性を表
す。RV減速機は、この剛性が特に優れている。
【0005】従来技術においては、水平多関節アームの
バックラッシやロストモーションを機械的に除去する方
法は採用されておらず、加減速時に発生するバックラッ
シやロストモーションによるアームの振動や軌跡のズレ
は制御方式を水平多関節向きに変更することによって対
処している。例えば、加減速時の速度パターンを滑ら
かなS字曲線カーブにする、フィードフォワードを採
用する、外乱オブザーバ制御を行う等の対策を講じて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の如き対策には次
のような問題が発生する。のフィードフォワード及び
の外乱オブザーバ制御の場合、2、3軸アーム2、3
及び手首フランジ4をそれぞれ駆動する駆動源であるサ
ーボモータの後部のエンコーダで位置を検出するセミク
ローズドループ制御では減速、停止時のアームの振動状
況をエンコーダで検出したり、モータ電流で完全には検
出することができない。
【0007】一方、アームの位置検出手段をアーム側に
設けるクローズドループ制御方式では減速、停止時の振
動状況をフィードバックでき、前記フィードフォワード
及び外乱オブザーバ制御は有効であるが、アームの負荷
の有無、屈伸姿勢によってアームの回転軸にかかる慣性
モーメントが大きく変化するので、全ての条件で最適な
制御パラメータを決定することは困難であり、このため
実用化レベルには至っていない。の如く加減速時の速
度パターンを滑らかなS字曲線カーブにした場合でも、
外力を受ける場合や、動作の迅速性(タクトタイムの短
さ)を要求される用途には適用上の難点がある。減速機
の捩り剛性方向のバネは弱いままであり、バックラッシ
ュもあるからである。
【0008】さらに、出力側に位置検出器を設ける構造
は、構造の複雑さ、メンテナンスの煩雑さ、コストアッ
プ、及び配線経路の制約等に起因してロボットの関節軸
では、一般的には採用されていない。
【0009】本発明は、上記従来技術に鑑み、水平方向
のアームの遊びを除去し、バネ定数を向上させることに
よって停止時、加減速時の振動及び軌跡の振れを除去し
て高剛性で制御性の良いアームとすることができる水平
アームを有するロボットを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の構成は、次の点を特徴とする。
【0011】1) 水平アームを水平面内で回動する駆
動軸に片側方向への回動力であるバネ力を付与したこ
と。
【0012】2) 1)に記載する水平アームを有する
ロボットにおいて、このロボットは複数の水平アームを
有し、隣接するアーム間に設けたテンションリンクで、
各水平アームを水平面内で回動する駆動軸に片側方向へ
の回動力であるバネ力を付与したこと。
【0013】3) 1)に記載する水平アームを有する
ロボットにおいて、このロボットは複数の水平アームを
有し、奇数軸又は偶数軸のアーム間に設けたテンション
リンクで、各水平アームを水平面内で回動する駆動軸に
片側方向への回動力であるバネ力を付与したこと。
【0014】4) 1)に記載する水平アームを有する
ロボットにおいて、このロボットは複数の水平アームを
有し、1個のテンションリンクとこのテンションリンク
の先端部から分岐させたリンクを介して各水平アームを
水平面内で回動する各駆動軸に片側方向への回動力であ
るバネ力を付与したこと。
【0015】5) 1)に記載する水平アームを有する
ロボットにおいて、このロボットは複数の水平アームを
有し、両端部を奇数軸又は偶数軸のアームにそれぞれ連
結するとともに2本のリンクを回動可能に連結して垂直
面内を移動可能に形成したリンクと、このリンクの両端
部間を開くようなバネ力を作用させるバネ力付与手段と
を有して各水平アームを水平面内で回動する駆動軸に片
側方向への回動力であるバネ力を付与したこと。
【0016】6) 1)に記載する水平アームを有する
ロボットにおいて、このロボットは複数の水平アームを
有するとともに、シリンダによる直線移動をラック、ピ
ニオンで回転駆動力に変換し、この駆動力を、隣接する
アーム間に設けたチェン及びベルト等の無限軌道状の動
力伝達手段を介して各アームの駆動軸に伝達することに
より各駆動軸に片側方向への回動力であるバネ力を付与
したこと。
【0017】7) 6)に記載する水平アームを有する
ロボットにおいて、無限軌道状の動力伝達手段の駆動力
をカウンタウエイトに作用する重力により得るようにし
たこと。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態に係るロボッ
トは水平多関節アームの各アーム間にバネ等のテンショ
ンリンクを配設し、このテンションリンクで引張り力又
は圧縮力を与えることにより各アームを駆動する駆動系
の減速機に片側方向の負荷を与え、バックラッシを除去
するとともに、ロストモーション領域を脱することによ
って加減速及び停止時の遊びを除去し、減速機の捩りバ
ネ定数(図11参照)を大きくして機械系の固有振動数
を高くし、結果として当該ロボットの制御性の向上を図
るものである。
【0019】次に、さらに詳細な本発明の実施例を図面
に基づき詳細に説明する。一般に、水平多関節アームの
作業時のアーム姿勢は、4軸を有するロボットの場合、
図1に示すように、3軸関節3aが右に位置するか、左
に位置するかで右手系、左手系の関節構成となるが、以
下の実施例においては対象作業を何れかの系に限定して
効果を奏するものと、何れの系においても効果を奏する
ものを例示する。
【0020】通常の作業では、ロボットは何れかの系で
教示し、動作させることが多い。同一ジョブ中に右手系
及び左手系が存在する場合でも、テンションリンクのバ
ネバランスがゼロの角度、すなわちテンションリンクの
軸線がアームの両関節間を結ぶ直線に重なった状態であ
るデッドポイント(テンション(バネの引張り力)が作
用しない位置)を除いては効果を発揮する。また、各実
施例はアームに外力を付与するためのテンションリンク
を備え、テンションリンク中の引張り、圧縮バネやエア
又は油圧シリンダ等の力を発生する部材でアームの回転
方向に力を負荷する。この場合の力を負荷する方法とし
て次の6つの実施例を挙げることができる。ちなみに、
実施例1〜4は右手系若しくは左手系の何れかの系にお
いては、常に一方方向にテンションがかかる。また、実
施例5、6は右手系若しくは左手系によらずロボットの
全動作範囲で常に片側にテンションがかかる。なお、以
下に示す実施例のロボット本体は各実施例に共通であ
り、各軸に対するバネ力の付与構造が異なるだけであ
る。そこで、各実施例を示す図面において、同一部分に
は同一番号を付し、重複する説明は省略する。
【0021】<実施例1>図2(a)は本実施例に係る
ロボットの平面図、同図(b)はその側面図である。両
図に示すように、本実施例に係るロボットは、4軸のロ
ボットであり、第1軸が、垂直に配設された支柱11に
沿い上下動する上下動軸、第2、3、4軸が水平面内で
旋回する水平回動軸である。両図中、12は2軸アー
ム、13は3軸アーム、14は4軸アーム、O11は1軸
の昇降中心、O12は2軸の回動中心、O13は3軸の回動
中心、O14は4軸の回動中心である。テンションリンク
15、16、17は、シリンダの内部に引張りバネ若し
くは圧縮バネを収納してその両端に連結する部材間に引
張り力若しくは圧縮力を付与する部材、又は空圧シリン
ダ若しくは油圧シリンダにて圧力を付与することにより
同様に引張り力若しくは圧縮バネ力を付与する部材であ
る。テンションリンク15は、その基端部を2軸側で回
動中心O12から偏位した位置に回動可能に取り付けると
ともに、先端部を3軸側で回動中心O13と同軸となるよ
うに回動可能に取り付けてあり、2軸アーム12の駆動
系を構成するモータの減速機に当該テンションリンク1
5のバネ力が作用するように構成してある。テンション
リンク16は、その基端部を3軸側で回動中心O13から
偏位した位置に回動可能に取り付けるとともに、先端部
を4軸側で回動中心O14と同軸となるように回動可能に
取り付けてあり、3軸アーム13の駆動系を構成するモ
ータの減速機に当該テンションリンク16のバネ力が作
用するように構成してある。テンションリンク17は、
その基端部を3軸側で回動中心O13と同軸となるように
回動可能に取り付けるとともに、先端部を4軸側で回動
中心O14から偏位した位置に回動可能に取り付けてあ
り、4軸アーム14の駆動系を構成するモータの減速機
に当該テンションリンク17のバネ力が作用するように
構成してある。
【0022】なお、テンションリンクは図3(a)、
(b)に示すような態様で取り付けても良い。両図に示
すように、本変形例は図2に示すテンションリンク16
に対応するテンションリンク16’と、同図に示すテン
ションリンク17に対応するテンションリンク17’と
の位置を入れ換えたものである。
【0023】本実施例では各軸毎にバネ特性を細かく精
密に設定できる。
【0024】<実施例2>図4(a)は本実施例に係る
ロボットの平面図、同図(b)はその側面図である。両
図に示すように、本実施例は一本のテンションリンク1
8で所定のバネ力を付与するものである。すなわち、2
軸アーム12と3軸アーム13とを屈曲させた状態で、
テンションリンク18の基端部を2軸側で回動中心O12
から偏位した位置に回動可能に取り付けるとともに、先
端部を4軸側で回動中心O14から偏位した位置に回動可
能に取り付けてあり、2、3、4軸に同時に回動負荷を
付与させることができるように構成してある。
【0025】本実施例ではテンションリンク18が一本
で済み構造が簡単になる。反面、バネストロークの制限
からアームの動作範囲が制限されるため動作範囲に合わ
せたストロークのものを選択して取り付ける必要があ
る。
【0026】<実施例3>図5(a)は本実施例に係る
ロボットの平面図、同図(b)はその側面図である。両
図に示すように、本実施例は一本のテンションリンク1
9で所定のバネ力を付与するものであるが、テンション
リンク19の先端部から他のリンク20、21を分岐さ
せた点が異なる。すなわち、2軸アーム12と3軸アー
ム13とを屈曲させた状態で、テンションリンク19の
基端部を2軸側で回動中心O12から偏位した位置に回動
可能に取り付ける。このテンションリンク19の先端部
にはリンク20、21の基端部をそれぞれ回動可能に連
結し、さらにリンク20の先端部を3軸側で回動中心O
13と同軸となるように回動可能に取り付けるとともに、
リンク21の先端部を4軸側で回動中心O14から偏位し
た位置に回動可能に取り付けてある。かくして、2、
3、4軸に同時に回動負荷を付与させることができるよ
うに構成してある。また、リンク20、21の長さは調
節可能に構成してある。
【0027】本実施例は、実施例2と同様に、テンショ
ンリンク19が一本で済み構造が簡単になるばかりでな
く、リンク20、21を分岐させて設けたので、3軸及
び4軸への負荷をリンク長を変更することによって調整
できる。
【0028】<実施例4>図6(a)は本実施例に係る
ロボットの平面図、同図(b)はその側面図である。両
図に示すように、本実施例は2軸側と4軸側とを垂直面
内で連結する2本のリンク22、23を設け、これらリ
ンク22、23間にテンションリンク24のバネ力が作
用するように構成したものである。すなわち、リンク2
2の先端部とリンク23の基端部とは相互に回動可能に
連結してあり、さらにリンク22の基端部は2軸側で回
動中心O42から偏位した位置に回動可能に、またリンク
23の先端部は4軸側の回動中心O44に回動可能にそれ
ぞれ取り付けてある。ここで、リンク22、23の2軸
側及び4軸側との取付け部位は当該リンク22、23の
垂直面内での回動を保証するとともに、2軸側及び4軸
側に対して水平面内でも回動し得るようにベアリング2
5、26を介して2軸側及び4軸側にリンク22、23
を取り付けるように構成してある。また、テンションリ
ンク24のシリンダ部がリンク22の途中に、テンショ
ンリンク24のロッド部がリンク23の途中にそれぞれ
取り付けてあり、リンク22、23を介して2軸〜4軸
の各軸にテンションリンク24のバネ力が作用するよう
に構成してある。なお、この場合のバネ力はリンク2
2、23の連結部に回転バネを配設することによって得
ても良い。
【0029】本実施例ではテンションリンク24が一本
で済み構造が簡単になるばかりでなく、垂直面内を回動
するリンク22、23を介してバネ力を作用させるよう
に構成したので、十分なリンク長を確保することができ
る。
【0030】<実施例5>図7(a)は本実施例に係る
ロボットの平面図、同図(b)はその側面図である。両
図に示すように、本実施例は2軸及び3軸アーム12、
13の全動作範囲で右手系及び左手系に関係なく、常に
片側にテンションを加えるように構成したものである。
本実施例では2軸及び3軸アーム12、13とバネ負荷
部分に連結する閉じたチェーン(またはベルト)の回転
の動作範囲角度分を直線ストロークにするためラック、
ピニオン方式によって得るようにしたものである。
【0031】さらに詳言すると、テンションリンク27
は、その基端部を3軸側で回動中心O13から偏位した位
置に回動可能に取り付けるとともに、先端部を4軸側で
回動中心O14から偏位した位置に回動可能に取り付ける
一方、2軸アーム12の回動中心となる軸及び3軸アー
ム13の回動中心となる軸にはそれぞれスプロケット2
8、29が固着してある。ラック30はシリンダ31の
ピストンロッド31aの先端部に連結してあり、このピ
ストンロッド31aの伸縮により直線的に並べられたカ
ムフォロア32に沿い直線移動するようにロボット本体
に配設してある。かかる直線移動に伴いラック30と噛
合するピニオンギヤ33が回転するように構成してあ
る。ピニオンギヤ33とスプロケット28及びスプロケ
ット28とスプロケット29との間にはそれぞれチェー
ン34、35が懸架してある。この結果、ピニオンギヤ
33の回転力はチェーン34を介してスプロケット28
に伝達され、またこれに伴うスプロケット28の回転力
はチェーン35を介してスプロケット29に伝達され
る。かかるスプロケット28、29の回転により、2軸
及び3軸アーム12、13に片側方向への回動力である
バネ力を付与する。ここで、ラック30、シリンダ3
1、カムフォロア32及びピニオンギヤ33は2軸アー
ム12の昇降に伴いこの2軸アーム12と一体的に昇降
するように構成してある。
【0032】なお、本実施例においては4軸アーム14
への負荷はテンションリンク27で付与するようにして
いるが、この4軸アーム14に関しても2軸、3軸アー
ム12、13と同様に回転軸を直接回動する構造として
も良い。
【0033】<実施例6>図8(a)は本実施例に係る
ロボットの平面図、同図(b)はその側面図である。両
図に示すように、本実施例は、実施例5のロボットと同
様に、2軸及び3軸アーム12、13の全動作範囲で右
手系及び左手系に関係なく常に片側にテンションを加え
るように構成したものである。すなわち、実施例5にお
けるスプロケット28、29の回動力をカウンタウエイ
ト36に作用する重力で得るものであり、テンションリ
ンク27、スプロケット28,29、チェン34,35
等に関する構成は実施例5と全く同様である。
【0034】本実施例においては、スプロケット37と
の間でチェン34を懸架しているスプロケット38は傘
歯車39と同軸に固着してあり、この傘歯車39がその
回転軸と直交する軸を回動軸とする傘歯車40と噛合し
ており、以下順次チェン41、スプロケット42、チェ
ン43、シーブ44及びワイヤロープ45を介してカウ
ンタウエイト36に連結されている。カウンタウエイト
36は2軸アーム12と一体的に昇降するようにこの2
軸アーム12に連結部材を介して垂直に配設されたガイ
ドレール46に沿い上下動する。すなわち、カウンタウ
エイト36、チェン41、スプロケット42、チェン4
3、シーブ44、ワイヤロープ45及びガイドレール4
6は2軸アーム12と一体的に昇降するように構成して
ある。
【0035】本実施例によれば、カウンタウエイト36
の重量に応じたバネ力を2軸及び3軸アーム12、13
に付与することができる。かかる本実施例によれば同時
制御による負荷量の制御はできないが、カウンタウエイ
ト36の重量の調節による負荷量の調節はできる。な
お、本実施例においても実施例5と同様に、4軸アーム
14に関しても2軸、3軸アーム12、13と同様に回
転軸を直接回動する構造としても良い。また、エアー、
油、モータ等を利用しないため、故障もなく、エアー、
油、モータ等の場合の如く、駆動源が万一遮断されても
所定の機能を確保することができる。
【0036】上述の如き各実施例において、バネ力の作
用による予圧量をプラス側に各軸の減速機の50%のト
ルクに設定した場合の図11に対応する特性を図9に示
す。同図を参照すれば明らかな通り、各実施例によれ
ば、当該ロボットの停止時又は減速停止の位置決め時で
は、バネ定数の低いロストモーション域でなく、ギヤも
予圧により片側に押されている。かくして、通常のロボ
ット動作では、定速時には減速機の定格トルクに対して
±70%前後、加減速時には±200%程度を使用す
る。
【0037】なお、上述の如き実施例において、バネ力
付与手段としてエアシリンダ及び油圧シリンダを用い、
これらの圧力を検出するようにした場合には、この場合
の圧力調整で負荷量の調整ができる。逆に、アームの姿
勢からみて最適な負荷量を計算して同時制御で負荷量を
変更することもできる。また、モータ駆動方式により所
定のバネ力を得る場合には、電流検出による負荷量の調
整も可能である。
【0038】
【発明の効果】以上実施の形態とともに具体的に説明し
た通り、本発明によれば各水平軸に片側方向への回動力
であるバネ力を付与することができるように構成したの
で、良好な制御性を確保することができる。また、本発
明に係るロボットは、一般産業用ロボットだけでなく、
マニュアルマニプレータの水平多関節タイプのアームを
有するロボットに適用して特に顕著な制御性を確保する
ことができる。これはマニュアル操作時の操作者の指示
する急激な加減速の繰り返しに対して制御方式での対応
では追従しきれないため、本発明が特に有効であるとい
う理由による。さらに、ハンドリング等の作業で外力が
かかった場合にはバネ定数の上昇による撓み量も制御す
ることができるので、この点でも操作が容易になる。一
方、産業用ロボットにおいても、撓み量を抑制し、高剛
性になるので、バリ取り、加工等の外力がかかり、且つ
剛性の要求される用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロボットにおける右手系及び左手
系の概念を説明するための説明図である。
【図2】本発明の実施例1に係るロボットを示す図で、
(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【図3】本発明の実施例1に係るロボットの変形例を示
す図で、(a)はその平面図、(b)はその側面図であ
る。
【図4】本発明の実施例2に係るロボットを示す図で、
(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【図5】本発明の実施例3に係るロボットを示す図で、
(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【図6】本発明の実施例4に係るロボットを示す図で、
(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【図7】本発明の実施例5に係るロボットを示す図で、
(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【図8】本発明の実施例6に係るロボットを示す図で、
(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【図9】本発明の実施例に係るロボットの各軸に駆動力
を伝達する減速機の特性を示す特性図である。
【図10】従来技術に係るロボットを示す図で、(a)
はその平面図、(b)はその側面図である。
【図11】従来技術に係るロボットの各軸に駆動力を伝
達する減速機の特性を示す特性図である。
【符号の説明】
11 1軸アーム 12 2軸アーム 13 3軸アーム 14 4軸アーム 15、16、17、18、19、24、27 テ
ンションリンク 20、21、22、23 リンク 28、29 スプロケット 30 ラック 31 シリンダ 33 ピニオンギヤ 34、35 チェン 36 カウンタウエイト

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平アームを水平面内で回動する駆動軸
    に片側方向への回動力であるバネ力を付与したことを特
    徴とする水平アームを有するロボット。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載する水平アームを有する
    ロボットにおいて、このロボットは複数の水平アームを
    有し、隣接するアーム間に設けたテンションリンクで、
    各水平アームを水平面内で回動する駆動軸に片側方向へ
    の回動力であるバネ力を付与したことを特徴とする水平
    アームを有するロボット。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載する水平アームを有する
    ロボットにおいて、このロボットは複数の水平アームを
    有し、奇数軸又は偶数軸のアーム間に設けたテンション
    リンクで、各水平アームを水平面内で回動する駆動軸に
    片側方向への回動力であるバネ力を付与したことを特徴
    とする水平アームを有するロボット。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載する水平アームを有する
    ロボットにおいて、このロボットは複数の水平アームを
    有し、1個のテンションリンクとこのテンションリンク
    の先端部から分岐させたリンクを介して各水平アームを
    水平面内で回動する各駆動軸に片側方向への回動力であ
    るバネ力を付与したことを特徴とする水平アームを有す
    るロボット。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載する水平アームを有する
    ロボットにおいて、このロボットは複数の水平アームを
    有し、両端部を奇数軸又は偶数軸のアームにそれぞれ連
    結するとともに2本のリンクを回動可能に連結して垂直
    面内を移動可能に形成したリンクと、このリンクの両端
    部間を開くようなバネ力を作用させるバネ力付与手段と
    を有して各水平アームを水平面内で回動する駆動軸に片
    側方向への回動力であるバネ力を付与したことを特徴と
    する水平アームを有するロボット。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載する水平アームを有する
    ロボットにおいて、このロボットは複数の水平アームを
    有するとともに、シリンダによる直線移動をラック、ピ
    ニオンで回転駆動力に変換し、この駆動力を、隣接する
    アーム間に設けたチェン及びベルト等の無限軌道状の動
    力伝達手段を介して各アームの駆動軸に伝達することに
    より各駆動軸に片側方向への回動力であるバネ力を付与
    したことを特徴とする水平アームを有するロボット。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載する水平アームを有する
    ロボットにおいて、無限軌道状の動力伝達手段の駆動力
    をカウンタウエイトに作用する重力により得るようにし
    たことを特徴とする水平アームを有するロボット。
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