JP3777656B2 - トラクタ - Google Patents

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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、トラクタに搭載されるコントローラシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、入出力部を有するコントローラを複数設けた作業車両が有った。例えば特開平2−219506号公報で示された自立走行可能なトラクタは、エンジン制御や操舵制御、ブレーキ制御、クラッチ制御等の各制御毎に下位のコントローラを設け、更にこれらの下位のコントローラを監視するために上位のコントローラを設けた構成とし、各コントローラ間の命令の流れや制御状態の把握を迅速、且つ簡略にしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記公報によるトラクタは、エンジンにおいてはスロットルアクチュエータ、走行変速装置においてはシフトアクチュエータといったアクチュエータ夫れ夫れに、コントローラによる自動操作で作動させるか、或いは作業者自ら手動で作動させるかを選択する「手動切り換えスイッチ」が設けられていた。このために、作業者は、路上走行に適した通常の「走行」状態と圃場作業に適した「作業状態」に応じて、前記手動切り換えスイッチを一つずつ切り換える煩わしさがあった。また、この「手動切り換えスイッチ」が多数設けられているために、これらスイッチの切り換え忘れが生じ易く、例えば圃場での自立走行中に、手動に切り換えられたままの制御アクチュエータが作動しなかったり、路上での走行中に、自動に切り換えられたままの制御のアクチュエータが不意に作動してしまうという課題が有った。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は、以上のよう課題を解消するために次のような技術的手段を講じた。即ち、車体前部にエンジン(8)を設け、このエンジン(8)の後部にクラッチハウジング、ミッションケース(11)、リヤミッションケース(12)等を車体前後方向に一体的に連結し、前記クラッチハウジング内には主クラッチ(16)を設け、ミッションケース(11)及びリヤミッションケース(12)内には前後進切替機構(17)と主変速装置(18)と副変速装置(19)を設け、前記エンジン(8)からの回転動力をこれらの主変速装置(18)と副変速装置(19)とで減速して後輪(15,15)に伝達すると共に、油圧クラッチ式の4WD切替機構(20)を経由して前輪(14,14)に動力を伝達すべく構成し、前記4WD切替機構(20)の前後に前輪回転センサ(24)と後輪回転センサ(22)を設け、これらのセンサ(22,24)が検出したセンサ値の差が予め設定された回転数以上になると前記4WD切替機構(20)の油圧クラッチを圧着させて四駆状態となし、その差が設定範囲内であれば後輪(15,15)のみを駆動する二駆状態に切替える4WDコントローラ(1 A と、更に主クラッチの初期接続圧を制御すると共に主変速装置(18)及び副変速装置(19)の変速を制御するシフトコントローラ(1 B と、又、車体後部に連結された作業機の耕深を設定された耕深に維持したり、ポジションレバー(41)によって指定された高さに作業機が位置するように作業機上昇SOLと作業機下降SOLとを制御する作業機姿勢コントローラ(1 C と、更に前記エンジン(8)の回転数を制御するガバナコントローラ(1 D とから成るトラクタにおいて、走行時に使用される制御モードと作業時に使用される制御モードとを切替え指定するための単一の切替スイッチ(2)を設け、この切替スイッチ(2)は前記ガバナコントローラ(1 A と4WDコントローラ(1 B に対して信号ライン(9 A ,9 B を介して並列に接続され、この切替スイッチ(2)を走行時のモードに設定すると前記ガバナコントローラ(1 D では走行モードに応じたガバナ制御がなされ、前記4WDコントローラ(1 A では前記4WD切替機構(20)を常時二駆状態とし、前記シフトコントローラ(1 B では主クラッチの初期接続圧を作業時の場合よりも小さく制御させるように構成すると共に、前記作業機姿勢コントローラ(1 C )を前記ガバナコントローラ(1 D 及びシフトコントローラ(1 B に対し同期式通信回路で接続して、同作業機姿勢コントローラ(1 C を通常時の通信ホストコントローラとして設定したことを特徴とするトラクタとした。
【0005】
【発明の作用、効果】
この発明は以上の如く構成したので、以下のような作用効果を奏する。
トラクタに装備されたコントローラのうち、特に走行時と作業時で制御形態が異なるガバナコントローラ、4WDコントローラ、シフトコントローラに対して1つの切替スイッチによって走行モードと作業モードの切替えが行えるので、従来のように各制御ごとに切り替えスイッチを切り換える煩わしさや切り替え忘れが無くなり、トラクタの操作面において、オペレータにとって簡単で判り易い操作形態を提供することができる。更に詳述すれば、切替スイッチ2を走行モードに切り換えることにより、エンジン回転は回転数をドロップさせた状態に制御され、4WD切替機構20は2駆の状態に保持され、変速時のクラッチ接続に関しては緩やかに接続されるため、クラッチ接続のショックがなく快適な走行安定性を確保できる。
【0006】
また、トラクタの生産面では、従来の切換スイッチを多数設けることと比較してこれら切替装置の部品点数と共に、これらに接続するコネクタや配線の数を格段に減少させ生産コストを軽減することができる。また、トラクタに新たなコントローラ1を追加して改良するときには、既に設けられているコントローラ1…の配線環境に影響されること無く、これらのコントローラ1…と同じく「走行」モードと「作業」モードの指定をする単一の切替装置2に並列的に接続して追加すれば良いので、設計上の変更個所が少なく改良可能であり、これにかかるコストも低減することができる。
【0007】
【実施例】
この発明の解決すべき課題及び解決手段は以上の如くであり、農業用のトラクタ(以下、トラクタ10)について説明する。トラクタ10は、車体前部にエンジン8を設け、このエンジン8よりクラッチハウジング、ミッションケース11、及びリアミッションケース12等を車体前後方向に一体的に連結して設けている。そして、車体前部左右に前輪14・14を設け、車体後部左右に後輪15・15を設けている。クラッチハウジングの内部には主クラッチ16が設けられ、ミッションケース11、及びリヤミッションケース12の内部には、前後進切替機構17と主変速18と副変速19が設けられ、エンジン8からの回転動力を適宜伝達減速して後輪15・15へ伝達すると共に、油圧クラッチ式の4WD切替機構20を経由して前輪14・14へも伝達可能に構成している。また、この4WD切替機構20へ入力するシャフト21Sに設けられたギア21Gには、このギア21Gの回転を検出する後輪回転センサ22が設けられ、また、4WD切替機構20から出力されるシャフト23Sのギア23Gには、前輪回転センサ24が設けられている。主クラッチ16には、この主クラッチ16を入切する主クラッチ操作シリンダ25がリンク機構を介して設けられ、このシリンダ25のピストンが伸長すると主クラッチが切れてエンジン8からの回転動力を遮断し、前記ピストンが短縮するとエンジン11の回転動力を前後進切替機構17へ伝達する構成となっている。また、ミッションケース12の中央上部には、フロア30が設けられ、このフロア30の後端は、前記後輪15を前方から上方へかけて覆うフェンダー31に接続されている。エンジン8の周囲はボンネット32で覆われこのボンネット32の後部にメータパネル33が設けられている。また、メータパネル33の後方にはハンドルポスト34が設けられ、ハンドル35が設けられている。そして、ハンドル回転操作により前記前輪14・14を操向する構成となっている。ハンドル35の下方には、スロットルレバー37が設けられ、この回動基部には、スロットル位置センサ38が設けられている。前記ハンドル35の後方には操縦席39が設けられ、この操縦席39の後方に前記4WD切替機構を制御する4WDコントローラ1Aが設けられている。
【0008】
4WDコントローラ1Aでは、前記前輪回転センサ24と後輪回転センサ22の信号を入力し、この信号をCPUにて各車輪の回転数に演算し、これらの回転数に予め設定された回転数以上の差を検出したときには、前記4WD切替機構の油圧クラッチを圧着させるように構成された油圧制御弁の4WD切替SOL29へ通電を行い、二駆走行から四駆走行へ切り替える制御を行う構成となっている。これにより、圃場作業では、旋回時に二駆走行となったり、スリップの激しい土壌では四駆走行となり作業状態に応じた適切な走行形態が選択される。
【0009】
また、この操縦席39の前側方には、走行用の変速レバー40や作業機ポジションレバー41が突出して設けられ、操縦席39の側方には、耕耘深さを設定する耕深設定器42と、「走行」モードと「作業」モードの指定をおこなう切替装置2が設けられている。前記変速レバー40の回動基部には、作業者の変速操作を検出するシフト位置センサ43が設けられ、前記操縦席39の下方に設けられた変速用のシフトコントローラ1Bに接続されている。
【0010】
シフトコントローラ1Bは、前記シフト位置センサ43からの変速信号を受信すると、まず最初に、前記主クラッチ操作シリンダ25のピストンを伸長操作するように構成した主クラッチ切用の制御弁の主クラッチ切用SOL26に通電を行い主クラッチ16を切った後、主変速切替SOL27…と副変速切替SOL28…とに通電を行い適宜主変速18、副変速19を切り替え、その後前記主クラッチ切用SOL26に通電を停止して主クラッチ16を接続する構成となっている。また、シフトコントローラ1BのROMには、主クラッチ16を接続する際に、図5のように圃場作業を前提としてクラッチ接続を滑らせること無くするために初期接続圧を大きく出力する作業パターンと、路上走行を前提として初期圧力を小さく出力し緩やかに接続圧を増加する路上走行パターンの制御プログラムが格納されている。
【0011】
前記作業機ポジションレバー41の回動基部にはポテンショメータ45が設けられ、操縦席39の側方に設けられた作業機昇降用の作業機姿勢コントローラ1Cへ接続されている。このコントローラ1Cでは、後述するポジション制御や耕深制御が行われる。トラクタ10のリアミッションケース12の後部上面には、シリンダーケース50が設けられ、これに内蔵されたメインシリンダ49内に作動油を供給、或いは排出することによりシリンダケース50の左右両側に枢支されているリフトアーム51・51を上下回動させる構成となっている。このリフトアーム51の枢支部にはこの角度を検出するリフトアーム角度センサ52が設けられている。また、リフトアーム52・52の上下回動によりトップリンク53と左右ロアリンク54・54からなる3点式リンク機構を上下昇降する構成となっている。
【0012】
作業機60は、前記3点リンク機構を介して装備されトラクタ10に牽引されながら対地作業をするものである。この作業機60は、耕耘部と、この耕耘部を取り囲むカバー部等から構成されている。耕耘部は、前記エンジン11の回転動力をトラクタ10の後部のPTO軸55から伝動軸56、及び作業機60の伝動機構を介して回転軸61へ伝導させて、回転軸61に取り付けられた複数の回転爪62が駆動回転することにより圃場の土を粉砕、撹拌、耕起する構成となっている。
また、カバー部は回転軸61の軸回り上方に設けられたロータリーカバー63と、このロータリーカバー63の後部に上下回動可能に枢着されたリアカバー64とで構成され、ロータリーカバー63の後部にはリヤカバー角度センサ65が設けられている。これにより、作業中にリアカバー64は、圃場の凹凸を追従してして上下し、この回動角度をリヤカバー角度センサ65によって検出される構成となっている。前記リフトアーム角度センサ52、リヤカバー角度センサ65のセンサ情報は作業機姿勢コントローラ1Cへ送信される構成となっている。
作業機姿勢コントローラ1Cでは、前記リヤカバー角度センサ65により実耕深と耕深設定器42により設定された設定耕深値をCPUにて比較演算し、この実耕深値が設定耕深値に一致するように作業機昇降制御弁の作業機上昇用SOL66Aと作業機下降用SOL66Bに通電を行い作業機60を昇降させる耕深制御や、作業者のポジションレバー41の操作角度をポテンショメータ45で検出し、リフトアーム51・51の角度を前記操作角度に応じて回動するポジション制御が行われる構成となっている。
【0013】
前記エンジン8は、ディーゼル式エンジンであり、このエンジン8の側部に設けられたインジェクションポンプ70には電子ガバナ装置が設けられている。また、エンジン8の側方には、ガバナコントローラ1Dが設けられている。前記電子ガバナ装置は、エンジン11の回転数を検出するエンジン回転数センサ72と、コントロールラック59の左右位置を調節するラックアクチュエータ74と、このラック59の位置を検出するラック位置センサ75とを設け、前記スロットル位置センサ38と共に夫れ夫れガバナコントローラ1Dへ接続されている。
【0014】
ガバナコントローラ1DのROMには、作業中に常時一定のエンジン出力が出力されるようにコントロールラック位置を調節する「作業モード」と、路上走行中に負荷率が大きくなるにつれてエンジン回転をドロップさせて路上走行に適した「走行モード」との二つのモードを有する制御プログラムが格納されている。(図6)前述した複数のコントローラ1…のシステムについて図1のブロック図に則して説明する。
【0015】
トラクタ10には、4DWコントローラ1Aと、シフトコントローラ1Bと、作業機姿勢コントローラ1Cと、ガバナコントローラ1Dが搭載され、夫れ夫れのコントローラ1…は、CPUと、各制御プログラムを格納するROMと、各種センサ等の情報を一時格納するRAM等を有する構成である。前記走行状態と作業状態とに応じて切り替える切替装置2は、スイッチ式に構成され、「走行」時に接続される接点を有する走行ライン9Aと、「作業」時に接続される接点を有する作業ライン9Bを有する構成であり、夫れ夫れガバナコントローラ1Dと、4WDコントローラ1Aと、シフトコントローラ1Bとに並列的に接続されている。
【0016】
この切替装置2が「走行」側に入れられると、前記ガバナコントローラ1Dでは、前記「走行モード」に応じたガバナ制御が行われ、また4DWコントローラ1Aでは、二駆と四駆の切り換えの制御がOFFされて、常時二駆走行となる。また、シフトコントローラ1Bでは、主クラッチ16の接続を走行パターンに基づいて実行される。
【0017】
また、この切替装置2が、「作業」側に入れられると、前記ガバナコントローラ1Dでは、前記「作業モード」が選択される。また、4WDコントローラ1Aでは、前後輪の回転センサ24・22の検出より四駆と二駆の切り換え制御がONされている。また、シフトコントローラ1Bでは、クラッチ接続を作業パターンに基づいて実行される。
【0018】
これにより、各コントローラ1A・1B・1Dで行われる制御のON、OFFや、走行時と作業時の出力パターンの切り換えを一括して切り換え可能にしたので、作業者にとっては、各コントローラ1…ごとに切替装置2…が構成されていることと比較して、操作が簡単であり、従来の切替の煩わしさを解消する。また、切替装置2の形態として、スイッチ式以外の形態、例えばダイヤル式として「走行」「作業」のモード以外の項目例えば、「センサチェック」等の項目を追加して、このラインを並列的に各種コントローラ1…に接続しても良い。これにより、トラクタ10の各種配線類を極力減少することができる。また、切替装置2の接点を作動部位、例えば変速レバー40の回動基部に設け、走行時にシフトされる変速位置にレバー40が操作されると連動して切り替わる構成としても良い。これにより、オペレータの前記切替装置2の切り忘れを確実に無くすことができる。
【0019】
また、例えば、走行時にリフトアーム51・51の回動を固定する制御を行うときには、前記切替装置2の走行ライン9Aと作業ライン9Bを、作業機姿勢コントローラ1Cまで延長して既設のコントローラと同じく並列的に接続すれば良い。これより、他のコントローラ1…の配線環境に影響されずに、トラクタ10の改良を行うことができるのでこれに掛かるコストを安くするとができる。
【0020】
前記トラクタ10の複数のコントローラ1B・1C・1Dは、各種センサの情報や制御状態の情報を共有化するため通信回線を設け、夫れ夫れが通信のホストコントローラ機能を有する構成となっている。そして、通常時は一つのホストコントローラにより各コントローラ間の通信を統括して通信制御が行われている。しかしながら、このホストコントローラ1が作動不能に陥ったときは、全通信が行われなくなり、正常機能を有する制御も同時に作動しなくなるという不具合が有った。このコントローラシステムでは、これらのホストのコントローラ1が作動不能に陥ると、このホストの機能がその他のコントローラ1’に切り替わるホスト切替機能を有する構成となっている。
【0021】
図1のブロック図と図7のフローチャート図に則して説明すると、前記複数のコントローラ1…の内、シフトコントローラ1Bと作業機姿勢コントローラ1Cとガバナコントローラ1Dとは、夫れ夫れシンクロナス方式による通信回路により接続された構成となっている。また、各コントローラ1B・1C・1Dは、夫れ夫れ通信制御機能を有する構成となっている。そして、通常時、シンクロナス方式による通信のクロック回線(CLK)状態は、作業機姿勢コントローラ1Cが、送信モードに設定されホストコントローラとなっている。また、その他のガバナコントローラ1Cと、シフトコントローラ1Bのクロック回線は受信モードに設定されている。そして、作業機姿勢コントローラ1Cからガバナコントローラ1Bと作業機姿勢コントローラ1Dへ情報の送受信の要求信号を順次送信している。しかしながら、ホストコントローラである作業機姿勢コントローラ1Cが通信不能に陥り、シフトコントローラ1Bが、この要求信号を一定時間以上受信しなくなると、同コントローラ1Bは、通信クロック回線の受信モードを送信モードへ切り替わると共に、リレー回路を有する切替装置80へ通電を行い、内部のスイッチ接点を切り換える。これにより、各センサ信号や制御状態を表す信号は、シフトコントローラ1Bの送信ポートからガバナコントローラ1Dの受信ポートへ、ガバナコントローラ1Dの送信ポートからシフトコントローラ1Bの受信ポートへ(図中点線)信号を流れるようになる。その後、シフトコントローラ1Bは、ガバナコントローラ1Dからデータの受信すれば、このままシフトコントローラ1Bがホストコントローラとなって通信制御が再開される構成となっている。また、ホストコントローラが切り替わると、前記メータパネル33等にコントローラ異常を報知する構成となっている。
【0022】
このように、ホストである作業機姿勢コントローラ1Cが作動不能に陥っても、シフトコントローラ1Bがホストに切り替わり、シフトコントローラ1Bとガバナコントローラ1Dとの通信は正常に機能するために、走行とエンジン8のガバナに共通するセンサ情報の送受信や制御は引き続き続行することができるようになった。
【0023】
また、ホスト切替機能として、シフトコントローラ1B、若しくはガバナコントローラ1Dの通信ポートを送信から受信へ、受信から送信へ切り換える構成としても良い。また、各コントローラ1…は、夫れ夫れ通信制御機能のホスト機能を有する構成となっているので、各コントローラに外部機器通信インターフェースを設けホストコントローラの設定を外部通信機器で設定する構成としても良い。これにより、最もセンサ情報を多く司る順にホストコントローラを設定したり、作業系、若しくは走行系の目的に応じたホストコントローラに設定することできる。
【0024】
尚、特許請求の範囲に実施例の構成に対応する部材の符号を付すが、この符号によりこの発明を実施例の構成に限るものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】コントローラの接続を示すブロック図。
【図2】トラクタの全体側面図。
【図3】トラクタの伝動機構図。
【図4】インジェクションポンプの側面断面図。
【図5】主クラッチの接続パターンを示すグラフ。
【図6】エンジン回転のモード特性を示す図。
【図7】通信制御のホスト切替わりを示したフローチャート図。
【符号の説明】
1A 4WDコントローラ
1B シフトコントローラ
1C 作業機姿勢コントローラ
1D ガバナコントローラ
2 「走行」「作業」切替装置
8 エンジン
A 信号ライン
B 信号ライン
11 ミッションケース
12 リヤミッションケース
14 前輪
15 後輪
16 主クラッチ
17 前後進切替機構
18 主変速装置
19 副変速装置
20 4 WD 切替機構
22 後輪回転センサ
24 前輪回転センサ
41 ポジションレバー

Claims (1)

  1. 車体前部にエンジン(8)を設け、このエンジン(8)の後部にクラッチハウジング、ミッションケース(11)、リヤミッションケース(12)等を車体前後方向に一体的に連結し、前記クラッチハウジング内には主クラッチ(16)を設け、ミッションケース(11)及びリヤミッションケース(12)内には前後進切替機構(17)と主変速装置(18)と副変速装置(19)を設け、前記エンジン(8)からの回転動力をこれらの主変速装置(18)と副変速装置(19)とで減速して後輪(15,15)に伝達すると共に、油圧クラッチ式の4WD切替機構(20)を経由して前輪(14,14)に動力を伝達すべく構成し、前記4WD切替機構(20)の前後に前輪回転センサ(24)と後輪回転センサ(22)を設け、これらのセンサ(22,24)が検出したセンサ値の差が予め設定された回転数以上になると前記4WD切替機構(20)の油圧クラッチを圧着させて四駆状態となし、その差が設定範囲内であれば後輪(15,15)のみを駆動する二駆状態に切替える4WDコントローラ(1 A と、更に主クラッチの初期接続圧を制御すると共に主変速装置(18)及び副変速装置(19)の変速を制御するシフトコントローラ(1 B と、又、車体後部に連結された作業機の耕深を設定された耕深に維持したり、ポジションレバー(41)によって指定された高さに作業機が位置するように作業機上昇SOLと作業機下降SOLとを制御する作業機姿勢コントローラ(1 C と、更に前記エンジン(8)の回転数を制御するガバナコントローラ(1 D とから成るトラクタにおいて、走行時に使用される制御モードと作業時に使用される制御モードとを切替え指定するための単一の切替スイッチ(2)を設け、この切替スイッチ(2)は前記ガバナコントローラ(1 A と4WDコントローラ(1 B に対して信号ライン(9 A ,9 B を介して並列に接続され、この切替スイッチ(2)を走行時のモードに設定すると前記ガバナコントローラ(1 D では走行モードに応じたガバナ制御がなされ、前記4WDコントローラ(1 A では前記4WD切替機構(20)を常時二駆状態とし、前記シフトコントローラ(1 B では主クラッチの初期接続圧を作業時の場合よりも小さく制御させるように構成すると共に、前記作業機姿勢コントローラ(1 C )を前記ガバナコントローラ(1 D 及びシフトコントローラ(1 B に対し同期式通信回路で接続して、同作業機姿勢コントローラ(1 C を通常時の通信ホストコントローラとして設定したことを特徴とするトラクタ
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