JP3777504B2 - ウレタンフォームシーリング材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防水・透湿・気密などに利用される止水性ウレタンフォーム材であって、特にポリエーテルとしてPPG、イソシアネート成分としてMDIイソシアネートを用いたウレタンフォーム系の止水性発泡体シーリング材に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より自動車、住宅、建築、土木分野における防水性シーリング材としてポリウレタンフォームが用いられている。例えば特公昭59−37036号公報には、ポリオール成分として炭素数が3以上のアルキレンオキサイドを90モル%以上付加重合したポリエーテルポリオール、またはポリエステルポリオール若しくは両混合物を使用したポリウレタンフォームで、且つ、パラフィン、ワックス類、コールタール、アスファルトなどの炭化水素よりなる物質を含有させることを必須の要件としている。しかし、このシーリング材の水との接触角が75度以上、10mm厚さにおける通気度が10cc/cm2/sec以下であり、シーリング材として一応の目的は達成出来たが、更に、水との接触角の大きいもの、或いは通気度の小さいのもが要求されてきた。水との接触角は、厚さ10mmのポリウレタンフオームをアルミ箔で挟み、温度180℃〜200℃、圧力40〜50kg/cm2でプレスしてフィルム状となしたものを接触角計で測定した値を言う。接触角計装置としては協和接触角計CA−A型を使用して測定し、又、10mm厚さにおける通気度とは10mm厚さのフォームを織布通気度試験のフランジュール型法によりJIS−L−1004に準じて測定した値であって、装置としては東京精機社製の通気性試験機No.8−6−9を使用して測定した。
【0003】
また、例えば、特公平2−55470号公報には、ポリオール成分として、ポリブタジエン系ポリオール、ダイマー酸系ポリオール、ヒマシ油系ポリオール及び炭素数が3以上のアルキレンオキサイドを90モル%以上付加重合したポリエーテルポリオールからなる群から選ばれた少なくとも一種を使用し、整泡剤として、水酸基含有オルガノシリコン化合物を使用したポリウレタンフォームからなる軟質または半硬質の連続気泡性ポリウレタンフォームシーリング材を開示している。そして、このポリウレタンフォームシーリング材は、10mm厚さの通気度が20cc/cm2/sec以下であった。また、特公平1−38152号公報には、整泡剤として1級又は2級アミノ基を有するポリジアルキルシクロキサンをベースとしたオルガノシリコン化合物を使用し、ポリオールとポリイソシアネートとの比をNCO/OH=0.9〜1.3の反応させて軟質または半硬質の連続気泡性ポリウレタンフォームシーリング材を製造する方法が開示されている。このポリウレタンフォームシーリング材の10mm厚さの通気度が100cc/cm2/sec以下であり、更に、特公昭60−49239号公報には、ダイマー酸またはひまし油誘導体ポリオール、またはひまし油、もしくはそれらの混合物を主成分とするポリオールと、ポリイソシアネート化合物とから得られる軟質または半硬質連続気泡性のポリウレタンフォームシーリング材が開示されており、このシーリング材の10mm厚さにおける通気度が60cc/cm2/sec以下であった。
【0004】
ポリオール成分としてポリプロピレングリコール系化合物を使用したウレタンフォームシーリング材(PPG系ウレタンフォームシーリング材という)を得るためには、防水付与剤として炭化水素物質を添加し、接触角を所定の数値にする事で止水性の発泡体が得られた。しかし、その止水圧は10mmから20mm程度、高くとも50mm程度で極めて低いものであった。さらに止水保持時間も1時間から2時間程度と極めて短い時間であった。
このように、PPG系ポリオールでは低い止水圧、短い止水保持時間のフォームシーリング材しか得られず、PPG系ポリオールを用いて止水性能を向上する事は極めて難しかった。
整泡剤として最適なオルガノシリコーン化合物は、例えば、ポリジメチルシロキサン−ポリアルキレングリコールの末端をアセチル基、メトキシ基、エトキシ基、ブトシキ基などでキャップした化合物などがある。ところが前述のような基で末端をキャップしたオルガノシリコーン化合物を使用するときは得られるウレタンフォームは整泡効果がよいため良好なクッションフォーム体が得られるが、ポリマー自身が親水性となり止水性がない。
これに反して、反応基を有するシリコーン整泡剤を使用することで止水性能を向上させることが知られている。例えばこの反応基として水酸基を有するオルガノシリコーン化合物を整泡剤として使用するとき、得られるウレタンフォームは疎水性になり止水性能がでる。例えば水酸基を有するオルガノシリコーン化合物を整泡剤として使用するとき得られるウレタンフォームは疎水性になり止水性能がでる。ウレタンフォームはウレタン結合、エステル結合、尿素結合されたものであり、それ自体極性が高いため親水性である。ポリウレタンフォームの製造に際して末端をアセチル基、メトキシ基、エトキシ基、ブトシキ基などでキャップしたオルガノシリコーン化合物を使用するときは整泡時に有している界面活性効果がフォーム製造時も同時にそのまま界面作用を有するため水との親和性が大きくこれらの化合物を加えないで製造したフォームよりも親水性が増大する。
これに対して水酸基を有するオルガノシリコーン化合物を整泡剤として使用するとき得られるウレタンフォームはフォーム製造時にポリイソシアネートと反応してウレタンポリマー鎖中に共重合するために疎水性を向上させるものと考えられる。
【0005】
ポリウレタンのイソシアネート成分としてはTDI(トリレンジイソシアネート)、MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)等があるが、発泡シーリング材はその施工時に伸ばされたり、隙間に押し込められたり、粘着テープで貼着されたり、剥がされたり、かなり過酷なあつかいを受ける。そのため、材料自体の強度・伸び物性を持ち、尚且つ低密度の製品が得られる事更に、製造のし易さかの理由から、イソシアナートとして主としてTDIが使用されている。しかし、イソシアネート自身環境的に注意を要する物質であり、特にTDIは労働安全衛生法の適用を受けている。これに対しMDIは、TDIに比してその蒸気圧が低いため安全衛生上有利であり、また、反応性については、初期段階ではTDIと同等であるが、反応後半でも反応性が高いので全体としてMDIの反応性は極めて高い。更に、現在の技術ではMDIのみがケミカルリサイクルが可能である。このような事情のため、最近はポリウレタンのイソシアネート成分としてはMDIはTDI以上に使用されるようになってきた。
【0006】
しかしながら、PPG系ポリオールとMDI系イソシアネートを用いたウレタンフォームに反応性シリコーンを用い発泡シーリング材を製造しようとしたが、作りにくく実験室で小さなサンプルを作る事は可能であったが、実生産には適用不可能であった。この理由は、明確な理由は明らかでないが、そもそもMDI系イソシアネートとPPG系ポリオールは相溶性が悪く、反応初期段階では相溶性が悪い為初期反応が極めて遅く系の粘度は上がらないが、いったん反応が或る段階に至ると極めて早い反応となり制御出来ないほどとなる。そのため一般的に得られるフォーム体は通気性が低く内部に割れが発生するなど極めてフォームの製造安定性が悪い事が知られている。
通常のウレタンフォームであっても、反応性シリコーンを使用するとますます低通気度フォームとなり収縮や内部割れなどは発生し正常なフォームが得られにくい傾向になる事が知られている。この様な状況で、MDI系イソシアナートとPPG系ポリオールで発泡体を作るのに反応性シリコーンを適用したら製造安定性は大幅に損なわれる事になる。
この為、一般的にはPPG系ポリオールとMDI系ポリオールでは止水性ウレタンフォームシーリング材を製造することはなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、先に述べるように、イソシアネート成分としてはMDI系イソシアネートを使用することはTDI系イソシアネート成分より好ましいので、PPG系ウレタンフォームシーリング材を製造するに当たり、MDI系イソシアネートを使用して通気性が低く、セルも細かいウレタンフォームシーリング材を得べく、種々検討した結果、本発明を完成したもので、本発明の目的はPPG系ポリオール成分とMDI系イソシアネートとより通気性が低く、セルも細かいウレタンフォームシーリング材を提供することである。特にウレタンフォームの製品厚みが薄いものを生産する場合、自己発熱量が少ないためキュアスピードが遅くなる。この様な場合にPPG系ポリオールとMDIイソシアネートを用いると高スピード生産が可能になるが、上述の通りこの配合では安定して生産できない。この点を改良してウレタンフォームシーリング材を提供するのである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願発明の要旨は、ポリオール成分としてPPG系ポリオール、イソシアネート成分としてMDI系イソシアネート、発泡剤として水、整泡剤としてイソシアネート又はポリオールと反応性の基を有するオルガノシリコーン化合物を用いた可とう性ウレタンフォームからなる止水性ウレタンフォームシーリング材であって、前記オルガノシリコーン化合物は反応性の基として水酸基を有し、反応官能基数が1〜4であって、且つ、水酸基価が10mgKOH / g以上で、シリコーンの反応固定化率が65〜95%の範囲であることを特徴とする防水付与材を含まない止水性ウレタンフォームシーリング材。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明ではPPG系ポリオールを使用する。PPG系ポリオールは汎用のものでよく、例えば官能基数約2から8で、OH価20〜200程度のものが使用し得る。例えばグリセリンにPO(プロピレンオキシド)、EO(エチレンオキシド)を付加重合したものが代表的である。EOは付加モル率が0から20%であり、分子中でPOとランダムに、あるいは末端に(チップ)、中間に(バランス)共重合してよい。更にポリオール中でスチレンやアクリルニトリルなどのモノマーをラジカル重合したポリマーポリオールと言われるポリオールを用いるとフォームを製造するときに通気度が向上し製造し易いことがある。その他強度向上のためアジピン酸系のポリエステルポリオールやPTMGと言われているポリテトラメチレンエーテルグリコールなども併用できる。イソシアネート成分はMDI系イソシアネートを使用する。MDI系イソシアネートは汎用のMDI系イソシアネートでよく、例えばジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製のMDI、カルボジイミド変性MDIと呼ばれているもの、ポリオールとあらかじめ反応されたMDIプレポリマーがあり、トリレンジイソシアネート(TDI)等他のイソシアネートとブレンドされているもの等があげられる。特にポリオールとあらかじめ反応させたMDIプレポリマーを使用すると反応が穏やかに進み発泡特性が良好になる利点がある。発泡剤としてはジクロロメタンやフッ素含有低沸点溶剤、ペンタンなど低沸点溶剤も使用し得るが、イソシアネートと反応し炭酸ガスを発生する水がイソシアネート量を確保することができ好ましい。シリコーン整泡剤はイソシアネート又はポリオールとの反応する基を有するオルガノシリコーン化合物を使用する。反応基としては、水酸基であり、シリコーン化合物中の反応基の数を官能基数として、官能基数を1〜4、および水酸基価として10mgKOH/g以上のものを使用することにより低通気度、止水性があるウレタンフォームシーリング材を得ることができる。ポリウレタンフォームを製造するに当たり、触媒を使用することが好ましい。触媒は3級アミン触媒や有機金属触媒がある。単独使用或いは併用の何れかでもよい。代表的化合物として、3級アミン触媒のトリエチレンジアミン、トリエチルアミン、n−メチルモルホリン、n−エチルモリホリン、N,N,N’,N’-テトラメチルブタンジアミンなどがある。有機金属触媒としては、有機スズ化合物のオクテン酸第1スズ、ジブチルラウリン酸第2スズが挙げられる。また、架橋剤を使用してもよい。架橋剤としてはイソシアネート基と反応する活性水素を有する多価アルコールやジアミンやアミノアルコールなどを使用する。代表的な例として、多価アルコールでは、エチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパンなどがあり、またジアミンとしてはジフェニルメタンジアミン、m−フェニレンジアミン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノフェニルメタンなどがある。アミノアルコールではジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどがある。
【0010】
ポリウレタンフォームの製造方法は、スラブストック法、スプレー塗布やロールによる塗布などのキャスチング法、型内で成形するモールド法、細いノズルからキャストするデイスペンサー法等がある。
MDI系イソシアネートを使用はTDI系イソシアネートより反応性に富み硬化速度を高めることができる。一般にポリオール製品の厚みが厚いものは体積的にも大きいので自己発熱量が高く生産スピードは高めやすい。しかし製品厚みが薄い製品はこれに比べて自己発熱量が小さくなり生産性の低下を招いていた。
しかしMDI系イソシアネートは高い反応性の原料であり製品厚みにかかわらず一様に生産性の高い製品が可能になった。
【0011】
このようなポリオール、イソシアネート、整泡剤、触媒、架橋剤および発泡剤より得られる可とう性ウレタンフォームからなる止水性ポリウレタンフォームを製造するに当たり、シリーコン整泡剤の反応固定するものを用い、さらに反応固定化率が65〜95%の範囲にする反応条件を整えることで止水性能があるウレタンフォームを容易に製造することが重要である。好ましくは、70から85%の反応完結率にする反応条件を整えることで発泡体が極めて作り易くかつ止水性が良好となる。
反応固定化率測定方法は、IR法(赤外分光法)、ICP−MS法(誘導結合高周波プラズマ質量分析法)などがありいずれでもよい。
IR法は、フォーム材をアセトンなどの溶媒により未反応シリコーンを抽出し、得られたろ液を除去し乾燥させる。得られた物質にベンゼンを加え、本液をIR測定し800cm-1付近の吸収と予め作成したシリコーン特性吸収体の検量線図より未反応シリコーン量を測定する。
ICP−MAS法は、フォーム材よりエチルエーテルなどを用いて未反応シリコーンを抽出した前と後のサンプルを硝酸−硫酸混液で分解処理し、前・後それぞれのサンプルを横河アナリティカルシステムズ製HP−4500を用いてSiとして検量線法で定量した。反応固定化率は次の式によって算出する。
反応固定化率=抽出後サンプルのSi量÷抽出前のSi量
【0012】
【実施例及び比較例】
次に実施例をもって本発明を具体的に説明する。
実施例において示した水との接触角については、先に述べた方法によって測定し、止水性については、図1に示すようなU字型止水試験を用いて行なった。即ち、10mm×10mm×300mmの大きさの試験片1を2枚のアクリル樹脂板3間にスペーサーを介して、製品厚みの50%の圧縮率になるようにU字状にして挟み、上方からU字中に水を注入し、所定の水圧になるようにした。止水性の高さは24時間止水しない水圧高さを表す。
【0013】
実施例1
シリコーン化合物の分子中にの水酸基を持つものと持たないものとシリコーン固定化率と止水性を比較した。グリセリンにエチレンオキシド(EO)モル付加率約15%付加重合した分子量5000のポリオールAと発泡剤をとしての水3部を使用した。触媒としてDabco33LV 0.2部(三共エアープロダクト社製アミン系触媒)とスタナスオクテート(有機すず化合物触媒)0.4部、整泡剤は水酸基を有するシリコーン化合物としてポリジメチルシロキサン−ポリアルキレンエーテルグラフト共重合体であり、シロキサン含有率約20%で分子量約8000ポリエーテル末端に−OH基を2個持ち水酸基価が19である(シリコーンA)または非反応性シリコーン整泡剤として、シリコーンAの水酸基価をアセチル基に置換したもの(シリコーンA’)を一部使用とする。イソシアネートとしてMDIのカルボジイミド変性した液状MDI(NCO%=29%)とクルードMDI(NCO=29%)を重量比で5:1にブレンドしたものを用い、フォームを作成した。得られたフォームの物性及び止水性は表1に示す。
【0014】
【表1】
Figure 0003777504
【0015】
表1の結果より、反応基を有しなしオルガノシリコーン化合物を使用したフォーム体には止水性がまったくないことがわかる。これはシリコーン固定化率が0であり、ポリマー鎖中にシリコーン化合物が固定化されない為に止水性能が発揮できないことを裏付けている。これに反して反応基である水酸基を有するオルガノシリコーン化合物を使用したフォーム体は、シリコーン固定化率が75%と高い数値で且つ止水性能を有したフォーム体である。このようにシリコーンの固定化率が止水性能に大きな影響を与えていることがわかる。
【0016】
実施例2〜5,比較例2
整泡剤としての水酸基を有するオルガノシリコーン化合物の水酸基数(官能基数)の違いによるシリコーン整泡剤固定化率と止水性を比較した。グリセリンにエチレンオキシド(EO)モル付加率約15%付加重合した分子量5000のポリオールAと発泡剤をとしての水3部を使用した。触媒としてDabco33LV 0.2部(三共エアープロダクト社製アミン系触媒)とスタナスオクテート(有機すず化合物触媒)0.4部を使用し、整泡剤としての水酸基を有するオルガノシリコーン化合物はシロキサン含有率19%の分子量約2500でポリエーテル末端が−OH基1個持ち水酸基価が22(シリコーンB)またはシロキサン含有率20%の分子量約5200でポリエーテル末端が−OH基2個持ち水酸基価が22(シリコーンC)またはシロキサン含有率21%の分子量約8000でポリエーテル末端が−OH基3個持ち水酸基価が22(シリコーンD)またはシロキサン含有率20%の分子量約10000でポリエーテル末端が−OH基4個持ち水酸基価が22(シリコーンE)またはシロキサン含有率20%の分子量約20000でポリエーテル末端が−OH基8個持ち水酸基価が22(シリコーンF)を使用、イソシアネートとしてカルボジイミド変性した液状MDI(NCO=約29%)とクルードMDI(NCO=29%)を重量比で5:1にブレンドしたものを用い、フォームを作成した。得られたフォームの物性及び止水性は表2に示す。
【0017】
【表2】
Figure 0003777504
【0018】
表2の結果より、反応基である水酸基を有するオルガノシリコーン化合物の水酸基数(官能基数)の違いによるシリコーン固定化率と止水性能を比較した結果、本実施例から水酸基数(官能基数)が1〜4の範囲であれば良好な発泡特性である。しかし水酸基数(官能基数)が5を超えると止水性能が維持されるが発泡体の通気度が低下し発泡特性が不安定になる。また本実施例からシリコーン固定化率は65%以上であれば止水性能が発揮することができるが、好ましくは70〜85%であれば発泡体が極めて作り易くかつ止水性が良好である。
【0019】
実施例6〜9,比較例3
実施例2〜5,比較例2の原料をそのまま使用し、型温60℃、原料注入後徐々に100℃まで上昇した。製品厚みは10mmになるようにしシート状ウレタン製品を作成した。得られたシート状ウレタン製品の物性及び止水性は表3に示す。
【0020】
【表3】
Figure 0003777504
【0021】
表3の結果より、水酸基数(官能基数)は1以上であれば十分な止水性能があるが水酸基数(官能基数)は1〜4の範囲であれば発泡特性が最も良くなり止水性能も良好である。しかし水酸基数(官能基数)が5を超えると止水性能が維持されるが発泡体の通気度が低下し、やや収縮する傾向にある。本実施例からもシリコーン固定化率は65%以上であれば止水性能が発揮することができるが、好ましくは70%〜85%であれば発泡体が極めて作り易くかつ止水性が良好である。このように、PPG系ポリオールとMDI系イソシアネートは高い反応性の原料であるが製品厚みが薄いシート形状品は、特に自己発熱量が不足となり反応性シリコーンを使用するにあたり、発泡バランスから反応性シリコーンの選定に配慮が必要となる。
【0022】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明は安価なPPG系ポリオール及びケミカルリサイクル可能なMDI系イソシアネートを使用し、反応性シリコーン整泡剤を用い、反応固定率を特定することによって、安定してウレタンフォームシーリング材ができ、得られたウレタンフォームシーリングは通気度も低くセルも細かいもので止水性の高いものである。また、シーリング材の薄い製品でも高スピードで生産できる。更に、整泡剤である反応性シリコーンの固定化率の数値から止水性能の程度がコントロールできる、同様にポリウレタンフォームにて止水性、撥水性、透湿性など水周り分野に関する発泡シーリング材・ガスケット・粘着テープ・シートなどの止水性能コントロールにも利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用したU字型止水試験装置
【符号の説明】
1 試験片 2 止水性の高さ 3 アクリル樹脂板

Claims (1)

  1. ポリオール成分、イソシアネート成分、整泡剤、触媒、架橋剤および発泡剤よりなる可とう性ウレタンフォームからなる止水性ウレタンフォームシーリング材であって、前記ポリオール成分としてPPG系ポリオール、イソシアネート成分としてMDI系イソシアネート、発泡剤として水、整泡剤としてイソシアネート又はポリオールと反応性の基を有するオルガノシリコーン化合物であり、該オルガノシリコーン化合物は反応性の基として水酸基を有し、反応官能基数が1〜4であって、且つ、水酸基価が10mgKOH/g以上で、シリコーンの反応固定化率が65〜95%の範囲であることを特徴とする止水性ウレタンフォームシーリング材。
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