JP3776442B1 - 地盤圧密装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 掘削時に掘削土砂を地上に搬出することなく径方向外方に押し込んで孔壁を圧密することができると共に純粋な砂のみの砂杭を容易に造成することができる地盤圧密装置を提供する。
【解決手段】 作業機2により基端部が昇降可能に支持されると共に正逆方向に回転駆動される駆動軸3と、該駆動軸3の外周に設けられ、その逆回転により砂を先端側へ搬送する搬送部5と、駆動軸2の先端部に設けられ、正回転により地盤の掘削が可能で、且つ逆回転により前記搬送部5からの砂を掘削孔6の孔底側及び径方向外方へ押し込んで圧密する少なくとも二つのカム面7aを有する圧密カム7と、前記搬送部5を含む駆動軸3の外周を覆うように設けられ、駆動軸3の正回転時にこれと一体的に回転して掘削孔6の孔壁6aを径方向外方へ圧密し、駆動軸3の逆回転時には回転が停止される中空角柱状のケーシング9とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、軟弱地盤を柱状に圧密改良する地盤圧密装置に係り、特に圧密性能の向上を図った地盤圧密装置に関する。
軟弱地盤を圧密する方法の一つとして、掘削用アースオーガを基にした柱状圧密工法(砂杭工法ともいう)が知られている。この工法は、アースオーガにより地盤を所要深さまで掘削してから、アースオーガの逆回転により先に掘り上げた地盤土に山砂等を加えた土砂を掘削孔の孔底に送り込んで圧密し、作業機側から与えた荷重に圧密反力が抗して徐々にアースオーガが掘削孔から引き上がってくることにより地盤中に柱状の圧密基礎(砂杭)を造成するものである。
しかしながら、前記工法においては、アースオーガの逆回転により土砂をアースオーガの長手方向に沿って送り込むが、アースオーガの螺旋翼の取付角度上、圧力の鉛直方向への成分が高くなるため、土質によっては、土砂が横方向(掘削孔の径方向外方)へはそれほど広がらず、土砂が鉛直方向に直ぐに締め固まって圧密反力を生じてしまい、横方向に十分な広がりを持つ柱状圧密基礎を造成することが難しい。
また、前記工法においては、アースオーガを押し上げようとする圧密反力に抗する荷重で圧密の度合に差が生じるため、十分な荷重を作業機側から与える必要があり、例えば機体荷重については、10トン程度が必要であり、このため、都市部の狭い住宅地の事情に合わせて小型の機械を開発しようとする場合の制約となっている。
そこで、かかる問題を解決するために、本発明者は横方向に広がりを持つ十分な強度の柱状圧密基礎を容易に造成することができる地盤圧密装置を先に提案した(特許第3259910号公報参照)。この地盤圧密装置は、作業機により基端部が昇降可能に支持され、基端部に回転駆動部を有する駆動軸と、該駆動軸に沿って掘削土砂等の土砂を搬送するように設けられた搬送部(螺旋翼)と、駆動軸の先端部に設けられ、正回転により地盤の掘削が可能で、且つ逆回転により前記搬送部からの土砂を掘削孔の径方向外方へ押し込んで圧密する断面円弧状の少なくとも二つのカム面を有する所定形状の圧密カムとを備えている。
特許第3259910号公報
ところで、前記地盤圧密装置においては、地盤を掘削しながらその掘削土砂を螺旋翼により地上に搬出し、所要深さまで掘削したら、砂杭造成用の純粋な砂(例えば山砂)のみを圧密カムまで送り込んで高強度の砂杭を造成しようとする場合、螺旋翼により純粋の砂だけでなく孔壁の土をも送り込んでしまい、砂と土の混ざった砂杭が造成されてしまうため、地質によっては高強度の砂杭の造成には適さない場合がある。なお、この対策としては、駆動軸の周囲を取り囲むように円筒状のケーシングを設け、該ケーシングにより純粋な砂のみを圧密カムまで送り込むようにした発明も本発明者により提案されているが、この場合、ケーシングの外周面が孔壁と面接触となるため孔壁に張り付いて摩擦抵抗が増大し、地盤を掘り進むのに大きな抵抗となることが考えられる。
また、純粋な砂のみの砂杭を造成する場合、地上に搬出した掘削土砂の処理が必要となる。更に、砂を送り込んで圧密カムにより圧密して行く場合、孔壁が圧密されていないため、砂が掘削孔の径方向外方へ止め処もなく押し込まれ、多量の砂が必要となる場合があることが考えられる。
そこで、本発明は、前記事情を考慮してなされたもので、掘削時に掘削土砂を地上に搬出することなく径方向外方に押し込んで孔壁を圧密することができると共に純粋な砂のみの砂杭を容易に造成することができる地盤圧密装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、作業機により基端部が昇降可能に支持されると共に正逆方向に回転駆動される駆動軸と、該駆動軸の外周に設けられ、その逆回転により砂を先端側へ搬送する搬送部と、駆動軸の先端部に設けられ、正回転により地盤の掘削が可能で、且つ逆回転により前記搬送部からの砂を掘削孔の孔底側及び径方向外方へ押し込んで圧密する少なくとも二つのカム面を有する圧密カムと、前記搬送部を含む駆動軸の外周を覆うように設けられ、駆動軸の正回転時にこれと一体的に回転して掘削孔の孔壁を径方向外方へ圧密し、駆動軸の逆回転時には回転が停止される中空角柱状のケーシングとを備え、前記ケーシングには砂を投入する開閉可能な蓋付きの投入口が長手方向に適宜間隔で複数設けられていることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の地盤圧密装置において、前記ケーシングの基端部には前記駆動軸からケーシングに正回転方向の動力のみを伝える一方向クラッチが設けられていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項記載の地盤圧密装置において、前記投入口にはホッパーが着脱可能に取付けられることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1記載の地盤圧密装置において、前記作業機にはケーシングの正回転時の振れを抑制するガイド部と、駆動軸の逆回転時にケーシングの共回りを抑制する回転止め部とを選択的に使用可能に有する補助機構が設けられていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、作業機により基端部が昇降可能に支持されると共に正逆方向に回転駆動される駆動軸と、該駆動軸の外周に設けられ、その逆回転により砂を先端側へ搬送する搬送部と、駆動軸の先端部に設けられ、正回転により地盤の掘削が可能で、且つ逆回転により前記搬送部からの砂を掘削孔の孔底側及び径方向外方へ押し込んで圧密する少なくとも二つのカム面を有する圧密カムと、前記搬送部を含む駆動軸の外周を覆うように設けられ、駆動軸の正回転時にこれと一体的に回転して掘削孔の孔壁を径方向外方へ圧密し、駆動軸の逆回転時には回転が停止される中空角柱状のケーシングとを備えているため、掘削時に掘削土砂を地上に搬出することなく中空角柱状のケーシングの回転により径方向外方に押し込んで孔壁を圧密することができ、ケーシング内を通して純粋な砂のみを圧密カムまで送り込んで純粋な砂のみの砂杭を容易に造成することができる。特に、前記ケーシングには砂を投入する開閉可能な蓋付きの投入口が長手方向に適宜間隔で複数設けられているため、砂杭の圧密造成に伴いケーシングが順次押し上げられていっても地上でケーシング内への砂の投入作業を容易に行うことができる。
請求項2に係る発明によれば、前記ケーシングの基端部には前記駆動軸からケーシングに正回転方向の動力のみを伝える一方向クラッチが設けられているため、複雑な回転機構を要することなくケーシングを掘削時にのみ回転することができ、構造の簡素化及びコストの低減が図れる。
請求項に係る発明によれば、前記投入口にはホッパーが着脱可能に取付けられるため、ケーシング内への砂の投入作業を更に容易に行うことができる。
請求項に係る発明によれば、前記作業機にはケーシングの正回転時の振れを抑制するガイド部と、駆動軸の逆回転時にケーシングの共回りを抑制する回転止め部とを選択的に使用可能に有する補助機構が設けられているため、作業性が向上する。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を基に詳述する。図1は本発明の実施形態に係る地盤圧密装置の要部の構成を概略的に示す一部断面側面図である。図2は図1のA−A線拡大断面図、図3は図1のB−B線拡大断面図、図4はホッパーを取付けた場合のケーシングの側面図、図5は図4のC−C線断面図、図6は図4のD−D線拡大断面図、図7はホッパーの側面図である。図8は補助機構を示す図で、(a)は回転止め部を選択使用した平面図、(b)は同側面図、(c)はガイド部を選択使用した平面図、(d)はガイド部を拡開させた平面図、図9は地盤圧密装置による作業を説明する図で、(a)は地盤掘削作業時の図、(b)は地盤掘削作業終了時の図、(c)は地盤の圧密作業時の図、(d)は地盤圧密作業終了時の図である。
これらの図において、1は地盤圧密装置で、この地盤圧密装置1は作業機2〔図9(a)参照〕により基端部が昇降可能に支持されると共に正逆方向に回転駆動される駆動軸3と、該駆動軸3の外周に設けられ、その逆回転により砂4を先端側へ搬送する搬送部5と、駆動軸3の先端部に設けられ、正回転により地盤Gの掘削が可能で、且つ逆回転により前記搬送部5からの砂を掘削孔6の孔底側及び径方向外方へ押し込んで圧密する少なくとも二つのカム面7aを有する圧密カム7と、前記搬送部5を含む駆動軸3の外周を覆うように設けられ、駆動軸3の正回転時にこれと一体的に回転して掘削孔6の孔壁6aを径方向外方へ圧密し、駆動軸3の逆回転時には回転が停止される中空角柱状のケーシング9とを備えている。
作業機3は、図9(a)に示すように、地面に垂直に立てて保持されるリード部10と、該リード部10に昇降可能に設けられ、前記駆動軸3の基端部(上端部)を把持して回転駆動する回転駆動部11とを備えている。回転駆動部11は、例えば油圧モータからなっている。リード部9には回転駆動部11をチェーンを介して昇降操作する昇降駆動部が設けられている(図示省略)。前記搬送部5は、例えば駆動軸3の外周に螺旋状に設けられた螺旋翼12により構成されている。
前記圧密カム7は、図1ないし図2にも示すように、断面円弧状で側面逆三角形状の2枚のカム板8からなっている。これらのカム板8は、例えば大径の鋼管の側面を三角形状に切断することにより形成されている。2枚のカム板8は、内側を対向させて駆動軸3の先端部において該駆動軸3を挟むように配置されると共に、駆動軸3に対して左右に対称的に位置ずれさせた状態で駆動軸3に固定されている。
これにより、図2に示すように、圧密カム7を時計方向(矢印A)に回転(正回転)させると、半径方向外方に突出したカム板8の側方突出部8aの内面8xで地盤Gを掘削することができ、逆に圧密カム7を反時計方向(矢印B)に回転(逆回転)させると、カム板8の側方突出部8aの外面8yで砂を下方及び接線方向ないし半径方向外方へ押し込んで圧密することができるようになっている。カム板8は、駆動軸3に溶接等で一体的に固定されていることが好ましいが、ボルトとナット等の結合手段により着脱可能に取付けられていても良い。
前記ケーシング9は、例えば断面正方形の鋼管すなわち鋼製の角パイプ(角筒体)からなっている。このケーシング(角筒体)9は前記螺旋翼12の全長を覆う長さとされ、該ケーシング9内に駆動軸3の螺旋翼12を有する部分が回転可能に収容されている。圧密カム7は、ケーシング9の先端部から突出した駆動軸3の突出部分に設けられている。圧密カム7の基端側の側方突出部8aは、図2に示すように、ケーシング9の側面9aよりも半径方向外方に突出していることが好ましい。
なお、ケーシング9の四隅の角部9bの回転半径と、圧密カム7の基端側の側方突出部8aの回転半径とは略同じであることが好ましい。ケーシング9は、図2に示すように、圧密カム7による掘削時に駆動軸3と同じ時計方向に回転することにより、圧密カム7により掘削した掘削土砂を地上に搬出することなくケーシング9の角部9b及び角部近傍の回転方向側の面で接線方向ないし半径方向外方へ押し込んで孔壁6aを圧密することができるようになっている。
圧密カム7による地盤掘削時にケーシング9を駆動軸3と同じ方向に回転駆動する手段として、前記ケーシング9の基端部には前記駆動軸3からケーシング9に正回転方向の動力のみを伝える一方向クラッチ13が設けられている。この一方向クラッチ13は、図1ないし図3に示すように、駆動軸3を回転可能に支持する円筒状のクラッチケース13aを有し、該クラッチケース13aの内周には駆動軸3の外周に接して回転可能なクラッチ部材である複数例えば4個のローラ14を個々に収容した複数例えば4つの溝部15が設けられている。各溝部15は時計方向に楔状に漸次縮径して形成されていると共に、各溝部15にはローラ14を時計方向に付勢する付勢手段であるバネ16が設けられている。
これにより、駆動軸3が時計方向に回転するとローラ14が各溝部15の縮径側に移動することにより楔作用で駆動軸3からクラッチケース13aに回転力が伝達され、逆に駆動軸3が反時計方向に回転するとローラ14がバネ16の付勢力に抗して各溝部15の拡径側に移動することにより駆動軸3からクラッチケース13aに回転力が伝達されなくなる。
一方向クラッチ13とケーシング9とを着脱可能に連結するために、クラッチケース13aとケーシング9には互いにボルトとナット17により着脱可能に接続されるフランジ部13f,9fが相対向して設けられている。なお、図示例の駆動軸3は、一方向クラッチ13側のものとケーシング9側のものとが一体形成されているが、別体に形成されていてもよい。
地盤Gを所定深度(設計深度)hまで掘削後、駆動軸3を反時計方向に回転させて純粋な砂(例えば山砂)4を搬送部5の回転翼12の回転によりケーシング9内を通して圧密カム7に送り、圧密カム7の回転により砂4を圧密して砂杭18を造成すべく砂4をケーシング9内に投入するために、ケーシング9には投入口19が設けられている。また、投入口19には蓋20が開閉可能に設けられていることが好ましい。また、投入口19にはホッパー21を取付けることが好ましい。
この場合、砂杭18の圧密造成に伴いケーシング9が上方に順次上昇していっても地上でケーシング9内への砂の投入作業を容易に行えるようにするために、前記ケーシング9には砂を投入する開閉可能な蓋20付きの投入口19が長手方向に適宜間隔で複数設けられていることが好ましい。投入口19はケーシング9の一側面に方形に形成され、蓋20は投入口19の一側に蝶番22を介して水平回動可能に設けられている。蓋20を閉めた状態に固定するロック手段として、蓋20の先端部とケーシング20の一側面とには蓋20の閉状態の時に互いに一致する軸孔を有する筒状のロック部材23a,23bが設けられ、これらロック部材23a,23bの軸孔に跨ってピン24を挿入することにより蓋20を閉めた状態に固定できるようになっている。
前記蓋20を開けた投入口19にはホッパー21が着脱可能に取付けられるようになっている。このホッパー21は、底板21aと両側の側板21bからなり、先端が投入口19に挿入係合されるようになっている。底板21aにはケーシング9の投入口19下方の一側面に当接される補強板25が設けられていると共に、両側板21bには補強板25との間でケーシング9の投入口19の下側壁を挟み込んで保持する保持板26が設けられている。
前記作業機2には、図9(a)ないし図8に示すように、ケーシング9の正回転時の振れを規制する振れ止め部27aと、駆動軸3の逆回転時にケーシング9の共回りを規制する回転止め部27bとを選択的に使用可能に有する補助機構27が設けられている。逆回転時にケーシング9の共回りを規制するのは、ケーシングが駆動軸と共回りすると、螺旋翼12の回転による砂の搬送が困難となるからである。この補助機構27は、作業機2のリード部10の前面下側部に取付けられる取付部28aを有する平面略U字状の基部28と、該基部28の両側部に支軸29を介して左右に開閉可能に設けられた円弧状の一対のアーム部30とを備えている。
両アーム部30は閉じた状態で、先端部同士が上下に重なるように形成されていると共に、その重なる部分に形成された孔部31にピン32を挿入することにより閉状態に固定されるようになっている。この状態では、図8の(c)に示すように、基部28と両アーム部30によって方形のケーシング9を回転可能及び長手方向に移動可能に支持して横振れしないように規制する円形開口の振れ止め部27aが形成される。
また、前記基部28及び腕部30には、図8の(a)に示すように、方形のケーシング9の四面に接するように4本の規制ピン33a〜33dを井桁状に挿入して駆動軸3の逆回転時にケーシング9の共回りを抑制する回転止め部27bを形成するための挿入孔34a〜34dが設けられている。基部28及びアーム部30と各規制ピン33a〜33dには、挿入した規制ピン33a〜33dの抜けを防止するための抜け止めピン(図示省略)を挿入するピン孔35が形成されている。規制ピン33a〜33dの横断面は円形である。ケーシング9は、井桁状に挿入配置された規制ピン33a〜33dによって回転は拘束されているが、ケーシング9の長手方向に沿った移動は拘束されていないため、砂杭の造成に伴う圧密反力や昇降駆動部による引き上げ力によって上昇移動することができる。
次に、以上の構成からなる地盤圧密装置1の作用を述べる。地盤Gを掘削する場合には、図8の(a)に示すように、回転駆動により駆動軸3を介して先端の圧密カム7を正回転させると共に、一方向クラッチ13を介して中空角柱状のケーシング9をも正回転させ、且つ地盤圧密装置1に作業機2の昇降駆動部により下向きの荷重を加えることにより、地盤Gを掘削して行く。この掘削工程では、圧密カム7を構成するカム板8の側方突出部8aの内面8xで地盤Gが掘削され、掘削された土砂(地盤土)は地上に搬出されることなく中空角柱状のケーシング9の回転により該ケーシングの各角部9bで接線方向ないし半径方向外方に押し込められて孔壁6aが圧密される。この掘削工程では、図8の(c)に示すように、ケーシング9が補助機構の円形開口の振れ止め部27aにより回転可能及び軸方向に移動可能に支持されており、ケーシング9の横触れが規制されている。また、角形のケーシング9は孔壁6aに対して角部9bが線接触で接するため、孔壁6aに対して面接触で接する円形のケーシングと異なり、摩擦抵抗が少なく、容易に回転駆動することができる。
このようにして、図8の(b)に示すように、地盤Gを所要の深度まで掘削したなら、ケーシング9の共回りを抑制する回転止め部27bを形成すべく補助機構27に規制ピン33a〜33dを井桁状に挿入し、ピン孔35に抜け止めピン(図示省略)を挿入して規制ピンを保持する。また、ケーシング9における地上付近の投入口19の蓋20を開けてホッパー21を取付け、このホッパー21からケーシング9内に砂を投入する。回転駆動部11の回転方向を切り換えて図9の(c)に示すように駆動軸3を逆回転させることにより、螺旋翼12で砂を下方の圧密カム7へ送り込むと共に、圧密カム7を構成するカム板8の側方突出部8aの外面8yで砂が下方及び接線方向ないし半径方向外方へ押し込まれて圧密される。
これにより孔底から上方に向かって順次砂杭18が造成されて行き、この砂杭18の造成に伴い地盤圧密装置1が上昇して行く。この上昇に伴い順次下方の投入口19にホッパー21を付け替えて砂を投入してゆけば良い。このようにして図9の(d)に示すように砂杭18を孔口まで造成することにより砂杭18が完成する。
この砂杭18の圧密造成工程においては、掘削(削孔)工程で予め孔壁6aが掘削土砂を用いて圧密されているため、砂4が必要以上に径方向外方に押し込まれる恐れがなく、砂4の使用量を節減することができる。また、掘削土砂を孔壁6aの圧密に利用し、地上に搬出しないので、掘削土砂の処理を要しない。また、砂に地盤の土砂が混ざったり、或いは掘削土砂を混ぜたりすることなく純粋な砂のみで砂杭18を造成することができるため、強度の高い砂杭を容易に造成することができる。
圧密カム7は、孔底側から圧密反力を受けるが、孔壁6a側(掘削孔の径方向)からもより多くの圧密反力を受けるため、アースオーガ式の従来工法のように地盤圧密装置が不本意に押し上げられることはない。このため、圧密反力に抗する荷重を地盤圧密装置に加える必要がなく、従って、作業機2の大型化を余儀なくされることがなく小型化が図れる。圧密の度合は回転駆動部11にかかるトルク等によって推察することができ、所望の圧密度を維持しながら地盤圧密装置1を徐々に引き上げて行くことにより、柱状の圧密基礎である砂杭18を造成することができる。
このように、地盤圧密装置1によれば、作業機2により基端部が昇降可能に支持されると共に正逆方向に回転駆動される駆動軸3と、該駆動軸3の外周に設けられ、その逆回転により砂を先端側へ搬送する搬送部5と、駆動軸3の先端部に設けられ、正回転により地盤Gの掘削が可能で、且つ逆回転により前記搬送部5からの砂を掘削孔の孔底側及び径方向外方へ押し込んで圧密する少なくとも二つのカム面7aを有する圧密カム7と、前記搬送部5を含む駆動軸3の外周を覆うように設けられ、駆動軸3の正回転時にこれと一体的に回転して掘削孔6の孔壁6aを径方向外方へ圧密し、駆動軸3の逆回転時には回転が停止される中空角柱状のケーシング9とを備えているため、掘削時には掘削土砂を地上に搬出することなく中空角柱状のケーシング9の回転により径方向外方に押し込んで孔壁6aを圧密することができ、圧密時にはケーシング9内を通して純粋な砂のみを圧密カム7まで送り込んで純粋な砂のみの高強度の砂杭18を容易に造成することができる。
前記ケーシング9は消耗品であるが、該ケーシング9として、建築資材等の市販の角鋼管を用いることができるので、コストの低減が図れる。また、消耗品である圧密カム7も、鋼管を用いて作製できるので、コストの低減が図れる。なお、圧密カム7としては、特許第3259910号公報に記載された圧密カムを用いても良い。
前記ケーシング9の基端部には前記駆動軸3からケーシング9に正回転方向の動力のみを伝える一方向クラッチ13が設けられているため、複雑な回転機構を要することなく掘削時にケーシング9を駆動軸3と一体的に回転することができ、構造の簡素化及びコストの低減が図れる。また、前記ケーシング9には砂を投入する開閉可能な蓋20付きの投入口19が長手方向に適宜間隔で複数設けられているため、砂杭の圧密造成に伴いケーシング9が順次上昇していっても地上でケーシング9内への砂の投入作業を容易に行うことができる。
更に、前記投入口19にはホッパー21が着脱可能に取付けられるため、ケーシング9内への砂の投入作業を更に容易に行うことができる。また、前記作業機2にはケーシング9の正回転時の振れを抑制する触振れ止め部27aと、駆動軸3の逆回転時にケーシング9の共回りを抑制する回転止め部27bとを選択的に使用可能に有する補助機構27が設けられているため、作業性の更なる向上が図れる。
図10は地盤圧密装置の変形例を示す横断面図である。本実施例において、前記実施例と同一部分は同一符号を付して説明を省略する。本実施例では、中空角形状のケーシング9の角部9bの磨耗を抑制するために、各角部9bには、例えば90度の開き角度の切欠部36aを有する小径の鋼管からなる補強部材36が溶接等により設けられている。これによれば、ケーシング9の角部9bの磨耗を抑制ないし防止でき、耐久性の向上が図れる。
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の設計変更等が可能である。例えば、前記実施の形態では、二つのカム面を有する圧密カムが例示されているが、カム面は三つ以上設けられていてもよい。カム面には、摩耗を防止する超硬チップを設けることが好ましい。ケーシングの断面形状としては四角形が好ましいが、円形以外であれば、三角形、五角形、多角形、或いはこれらの角形で角部が曲面状に形成されたもの、楕円形又は長円形等であっても良い。ケーシングの先端部には駆動軸を回転可能に支持する軸受が砂の搬送の邪魔にならない状態で設けられていても良い。
本発明の実施形態に係る地盤圧密装置の要部の構成を概略的に示す一部断面側面図である。 図1のA−A線拡大断面図である。 図1のB−B線拡大断面図である。 ホッパーを取付けた場合のケーシングの側面図である。 図4のC−C線断面図である。 図4のD−D線拡大断面図である。 ホッパーの側面図である。 補助機構を示す図で、(a)は回転止め部を選択使用した平面図、(b)は同側面図、(c)は振れ止め部を選択使用した平面図、(d)はアーム部を拡開させた平面図である。 地盤圧密装置による作業を説明する図で、(a)は地盤掘削作業時の図、(b)は地盤掘削作業終了時の図、(c)は地盤の圧密作業時の図、(d)は地盤圧密作業終了時の図である。 地盤圧密装置の変形例を示す横断面図である。
符号の説明
1 地盤圧密装置
2 作業機
3 駆動軸
4 砂
5 搬送部
6 掘削孔
6a 孔壁
7 圧密カム
7a カム面
9 ケーシング
13 一方向クラッチ
19 投入口
20 蓋
21 ホッパー
27 補助機構
27a 振れ止め部
27b 回転止め部

Claims (4)

  1. 作業機により基端部が昇降可能に支持されると共に正逆方向に回転駆動される駆動軸と、該駆動軸の外周に設けられ、その逆回転により砂を先端側へ搬送する搬送部と、駆動軸の先端部に設けられ、正回転により地盤の掘削が可能で、且つ逆回転により前記搬送部からの砂を掘削孔の孔底側及び径方向外方へ押し込んで圧密する少なくとも二つのカム面を有する圧密カムと、前記搬送部を含む駆動軸の外周を覆うように設けられ、駆動軸の正回転時にこれと一体的に回転して掘削孔の孔壁を径方向外方へ圧密し、駆動軸の逆回転時には回転が停止される中空角柱状のケーシングとを備え、前記ケーシングには砂を投入する開閉可能な蓋付きの投入口が長手方向に適宜間隔で複数設けられていることを特徴とする地盤圧密装置。
  2. 前記ケーシングの基端部には前記駆動軸からケーシングに正回転方向の動力のみを伝える一方向クラッチが設けられていることを特徴とする請求項1記載の地盤圧密装置。
  3. 前記投入口にはホッパーが着脱可能に取付けられることを特徴とする請求項1記載の地盤圧密装置。
  4. 前記作業機にはケーシングの正回転時の振れを抑制するガイド部と、駆動軸の逆回転時にケーシングの共回りを抑制する回転止め部とを選択的に使用可能に有する補助機構が設けられていることを特徴とする請求項1記載の地盤圧密装置。
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