JP3776370B2 - 光通信用モジュール、光通信用送信側モジュール、光通信用受信側モジュール及び遮断復旧方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバ通信システムに用いる光通信用モジュール及び光ファイバ通信システムの遮断復旧方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光増幅器の発明と市場への投入とにより、信号対雑音比(SNR)に対する要求は大幅に緩和され、10Gbit/sを超える超高速光伝送システムが実用化されて、全世界的に導入されている。
さらに、上記光増幅器の広帯域性を利用して、ある波長帯を一括増幅できる線形中継器が導入され、さらなる低コスト化が図られている。
【0003】
一方、この光増幅器の導入は自動的に、光ファイバに入力する光パワーの増大を招いた。
ここで、単一波長では通常最大17dBm(50mW)、波長多重の場合は簡単にその整数倍の光パワーがファイバに入力されることになる。
そして、レーザ安全基準から見ると、光ファイバシステムは、光がファイバ内に閑じ込められていれば本質的に安全であるとされている。
【0004】
しかしながら、ひとたびコネクタ着脱やファイバ断などにより、光ファイバから光が漏れてしまうと、エネルギーを消費するとともに、周囲に悪影響を及ぼすとされている。
IEC(International Electrotechnical Commission)では、IEC60825-2(Safety of laser products−part2 Safety of optical fibre communication systems)という国際標準勧告を策定し、前述のような観点より、「ハザードレベル:潜在的な露光レベル」を定義し、保守・サービス時の安全基準を策定している。
【0005】
上述の安全基準の中において、コネクタ着脱やファイバ断時に、すみやかにパワーを一定量以下に下げる機能APR(Automatic Power Reduction)が要求機能として記述されている。
この機能に対する要求を受け、ITU-T(International Telecommunication Union-Telecommunication)では、国際標準勧告G.664(Optical safety procedures andrequirements for optical transport systems)を策定した。
【0006】
この勧告では、システムがコネクタ着脱やファイバ断時に自動的かつすみやかに主信号光を遮断するシステムについての手順ALS(Automatic Laser Shutdown)が示されている。
上記IECおよびITU-Tの2つの勧告により、光増幅器を用いた光伝送システムの安全性は確保されている。
【0007】
一方、さらなる長距離化と低コスト化とを目指して、分布増幅システムの研究がさかんに行われ始めている。
特に、伝送路(光ファイバ)におけるラマン増幅原理を用い、分布的に増幅する技術が急速に立ち上がってきている。
この技術を用いれば、高いコストの電気再生中継器が極端に減る可能性があり、また高い主信号パワーをファイバに注入しなくてもよくなるので、主信号に対する非線型光学効果などの好ましくない影響を回避できるというメリットがある。
【0008】
上記ラマン分布増幅技術は、受信器側から非常に高い励起光(通常主信号光波長より100nmほど短波長側である)を光ファイバに注入し、伝送路全体がいわば増幅媒体になるところに特徴がある。
一方、従来の光増幅器では、励起光(波長1480nmあるいは980nm)は増幅器内で終端されており、伝送路に励起光が伝播されることはなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前述のような波長多重数の拡大、あるいは分布増幅による高パワー励起光の伝送路注入などにより、光ファイバには場合によっては、数Wものパワーが入射されることになる。
このようなレベルの光パワーの考慮すると、保守作業としてはどんなに安全性の注意を増しても過ぎることはない。
【0010】
さらに、光ファイバからの光が照射されていることに気づかず、高パワー励起光を放射し続け、すみやかにパワーを一定量以下に下げる機能が働かずに、余分なエネルギーを消費してしまうことがあり、従来の光遮断機能仕様においては、遮断機能自身が故障している場合が想定されていない。
上述のような高出力パワー運用時に、コネクタ着脱・ファイバ断(光ファイバの断線)が起き、仮に遮断機能が故障しているとすると、光ファイバ端面から高出力のエネルギーが放出されるため、すぐに遮断を行わないと高出力のエネルギーが無駄に放射され、余分なエネルギーを消費することとなる。
【0011】
さらに、保守作業中でなく、運用中においても清掃の不全なコネクタあるいは、ファイバ曲げによって光パワーは損失を受け、熱の発生により不必要にエネルギーが失われることになる。
コネクタについては、清掃などの作業が完全な場合のほうが少ない。またファイバ曲げは、局(ビル)内の装置間を結ぶファイバや、伝送路中でもクロージャなどにおいて、かなり小さい曲率半径でおこる可能性がある。
【0012】
曲げが小さい局率半径で起きたとき、通常光の損失は増大し、光が目的地まで搬送できなくなる。損失で失われた光は曲げ点において漏れており、そのファイバが数W級の光を搬送している場合で、もし光ファイバ自体、あるいはその被覆に光を吸収する媒質が含まれている場合、曲げ点において発熱し、この発熱によりエネルギーが余分に消費され、伝搬する光の強度が低下してしまう可能性がある。
【0013】
本発明はこのよう背景の下になされたもので、コネクタ着脱・ファイバ断時にすみやかに高出力パワーを遮断するものであり、また遮断機能が故障した場合でも保守者にファイバから光りが漏れていることを認識させ、かつ、ファイバ曲げに対して敏感な検出方法を用いることで、高出力パワーによる熱の発生によりエネルギーの損失を受ける前に曲げを検出して高出力パワーを遮断することが可能な光通信用モジュールを提供する。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の光通信用モジュールは、ファイバ入力ポートと、ファイバ出力ポートとを具備し、情報通信用光信号がファイバ入力ポートから入力され、ファイバ出力ポートから出力される光ファイバ通信に用いられる光通信用モジュールにおいて、前記光通信用モジュールは送信側モジュールと受信側モジュールから構成され、前記送信側モジュールは、第1の光方向性結合器と、ファイバ曲げ検出用光源と、を具備し、前記第1の光方向性結合器は、一方の端にファイバ入力ポートが、他方の端にファイバ出力ポートが接続され、前記ファイバ曲げ検出用光源は、前記第1の方向性結合器のファイバ入力ポート側に接続され、前記受信側モジュールは、第2の光方向性結合器と、励起分布増幅用励起光源と、ファイバ曲げ検出用光受信器と、前記励起分布増幅用励起光源を遮断する手段と、を具備し、前記第2の方向性結合器は、一方の端にファイバ入力ポートが、他方の片端にファイバ出力ポートが接続され、前記励起分布増幅用励起光源と前記ファイバ曲げ検出用光受信器は、前記第2の方向性結合器のファイバ出力ポート側に接続され、前記ファイバ曲げ検出用光受信器と前記励起分布増幅用励起光源を遮断する手段とが制御線で接続され、前記送信側モジュールのファイバ出力ポートと前記受信側モジュールのファイバ入力ポートとが伝送路を介して接続されることを特徴とする。
【0017】
本発明の請求項2に記載の光通信用モジュールは、前記請求項1に記載の光通信用モジュールにおいて、前記送信側モジュールは、データ発生器と、前記ファイバ曲げ検出用光源を該データによって変調する手段と、を具備し、前記受信側モジュールは、前記ファイバ曲げ険出用光受信器から出力される電気信号データを解析する手段と、この解析結果を基に前記励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断する手段と、該解析結果の正常性を基に前記励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断復旧する手段と、を具備することを特徴とする。
【0018】
本発明の請求項3に記載の光通信用モジュールは、前記請求項請求項1または請求項2に記載の光通信用モジュールにおいて、前記受信側モジュールは、前記第2の光方向性結合器に可視光を出射する可視光源を具備することを特徴とする。
【0019】
本発明の請求項4に記載の光通信用モジュールは、ファイバ入力ポートと、ファイバ出力ポートとを具備し、情報通信用光信号がファイバ入力ポートから入力され、ファイバ出力ポートから出力される光ファイバ通信に用いられる光通信用モジュールにおいて、前記光通信用モジュールは送信側モジュールと受信側モジュールから構成され、前記送信側モジュールは、第1の光方向性結合器と、第2の光方向性結合器と、第1のファイバ曲げ検出用光源と、第1の励起分布増幅用励起光源と、第1のファイバ曲げ検出用光受信器と、前記第1の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段と、具備し、前記第1の光方向性結合器は、一方の端にファイバ入カポートが、他方の端に前記第2の光方向性結合器が接続され、前記第2の光方向性結合器は、一方の端に前記第1の光方向性結合器が、他方の端にファイバ出力ポートが接続され、前記第1のファイバ曲げ検出用光源は、前記第1の方向性結合器のファイバ入力ポート側に接続され、前記第1の励起分布増幅用励起光源と前記第1のファイバ曲げ検出用光受信器は、前記第2の方向性結合器の前記第1の光方向性結合器側に接続され、前記第1のファイバ曲げ検出用光受信器と前記第1の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段とが制御線で接続され、前記受信側モジュールは、第3の光方向性結合器と、第4の光方向性結令器と、第2のファイバ曲げ検出用光源と、第2の励起分布増幅用励起光源と、第2のファイバ曲げ検出用光受信器と、前記第2の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段と、を具備し、前記第3の光方向性結合器は、一方の端にファイバ出力ポートが、他方の端に前記第4の光方向性結合器が接続され、前記第4の光方向性結合器は、一方の端に前記第3の光方向性結合器が、他方の端にファイバ入力ポートが接続され、前記第2のファイバ曲げ検出用光源は、前記第3の方向性結合器のファイバ出力ポート側に接続され、前記第2の励起分布増幅用励起光源と前記第2のファイバ曲げ検出用光受信器は、前記第4の方向性結合器の前記第3の光方向性結合器側に接続され、前記第2のファイバ曲げ検出用受信器と前記第2の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段とが制御線で接続され、前記送信側モジュールのファイバ出力ポートと前記受信側モジュールのファイバ入力ポートとが伝送路を介して接続されることを特徴とする。
【0020】
本発明の請求項5に記載の光通信用モジュールは、請求項4に記載の光通信用モジュールにおいて、前記送信側モジュールは、第1のデータ発生器と前記第1のファイバ曲げ検出用光源を該データによって変調する手段と、前記第1のファイバ曲げ検出用光受信器から出力される電気信号データを解析する手段と、この解析結果を基に前記第1の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断する手段と、該解析結果の正常性を基に前記第1の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断復旧する手段と、を具備し、前記受信側モジュールは、第2のデータ発生器と前記第2のファイバ曲げ検出用光源を該データによって変調する手段と、前記第2のファイバ曲げ検出用光受信器から出力される電気信号データを解析する手段と、この解析結果を基に前記第2の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断する手段と、該解析結果の正常性を基に前記第2の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断復旧する手段と、を具備することを特徴とする。
【0021】
本発明の請求項6に記載の光通信用モジュールは、請求項4または請求項5に記載の光通信用モジュールにおいて、前記受信側モジュール及び前記送信側モジュールは、各々、前記第2及び第4の光方向性結合器に可視光を出射する第1及び第2の可視光源を具備することを特徴とする。
【0022】
本発明の請求項7に記載の光通信用モジュールは、請求項4ないし請求項6のいずれかに記載の光通信用モジュールにおいて、前記第1及び第2のファイバ曲げ検出用光源は、互いに異なる波長のファイバ曲げ検出用光を発光し、前記第1のファイバ曲げ検出用受信器の前段に前記第2のファイバ曲げ検出用光源が発光する波長の光だけ通過させる第1の光バンドパスフィルタと、前記第2のファイバ曲げ検出用受信器の前段に前記第1のファイバ曲げ検出用光源が発光する波長の光だけ通過させる第2の光バンドパスフィルタと、を具備することを特徴とする。
【0023】
本発明の請求項8に記載の光通信用モジュールは、請求項5または請求項6に記載の光通信用モジュールにおいて、前記第1及び第2のファイバ曲げ検出用光源は、互いに同じ波長のファイバ曲げ検出用光を発光し、前記第1及び第2のデータ発生器は、互いに異なる周波数の電気信号データを発生し、前記第1のファイバ曲げ検出用受信器の後段に前記第2のデータ発生器が発生する周波数の電気信号データだけ通過させる第1の電気的バンドパスフィルタと、前記第2のファイバ曲げ検出用受信器の後段に前記第1のデータ発生器が発生する周波数の電気信号データだけ通過させる第2の電気的バンドパスフィルタと、を具備することを特徴とする。
【0033】
本発明の請求項9に記載の遮断復旧方法は、ファイバ入力ポートと、ファイバ出力ポートとを具備し、情報通信用光信号がファイバ入力ポートから入力され、ファイバ出力ポートから出力される光ファイバ通信に用いられる光通信用モジュールであり、前記光通信用モジュールは送信側モジュールと受信側モジュールから構成され、前記送信側モジュールは、第1の光方向性結合器と、ファイバ曲げ検出用光源と、を具備し、前記第1の光方向性結合器は、一方の端にファイバ入力ポートが、他方の端にファイバ出力ポートが接続され、前記ファイバ曲げ検出用光源は、前記第1の方向性結合器のファイバ入力ポート側に接続され、前記受信側モジュールは、第2の光方向性結合器と、励起分布増幅用励起光源と、ファイバ曲げ検出用光受信器と、前記励起分布増幅用励起光源を遮断する手段と、を具備し、前記第2の方向性結合器は、一方の端にファイバ入力ポートが、他方の片端にファイバ出力ポートが接続され、前記励起分布増幅用励起光源と前記ファイバ曲げ検出用光受信器は、前記第2の方向性結合器のファイバ出力ポート側に接続され、前記ファイバ曲げ検出用光受信器と前記励起分布増幅用励起光源を遮断する手段とが制御線で接続され、前記送信側モジュールのファイバ出力ポートと前記受信側モジュールのファイバ入力ポートとが伝送路を介して接続される光ファイバ通信システムの遮断復旧方法において、データ発生器が所定のデータを生成する過程と、前記ファイバ曲げ検出用光源の出射する光を該データによって変調する過程と、該変調された光が前記送信側モジュールから出射される過程と、該光が受信側モジュールに入射される過程と、該入射される光に基づいてファイバ曲げ検出用光受信器から出力される電気信号データを解析する過程と、この解析結果に基づき、前記励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断する過程と、該解析結果の正常性を基に前記励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断復旧する過程と、を有することを特徴とする。
本発明の請求項10に記載の遮断復旧方法は、ファイバ入力ポートと、ファイバ出力ポートとを具備し、情報通信用光信号がファイバ入力ポートから入力され、ファイバ出力ポートから出力される光ファイバ通信に用いられる光通信用モジュールであり、前記光通信用モジュールは送信側モジュールと受信側モジュールから構成され、前記送信側モジュールは、第1の光方向性結合器と、第2の光方向性結合器と、第1のファイバ曲げ検出用光源と、第1の励起分布増幅用励起光源と、第1のファイバ曲げ検出用光受信器と、前記第1の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段と、具備し、前記第1の光方向性結合器は、一方の端にファイバ入カポートが、他方の端に前記第2の光方向性結合器が接続され、前記第2の光方向性結合器は、一方の端に前記第1の光方向性結合器が、他方の端にファイバ出力ポートが接続され、前記第1のファイバ曲げ検出用光源は、前記第1の方向性結合器のファイバ入力ポート側に接続され、前記第1の励起分布増幅用励起光源と前記第1のファイバ曲げ検出用光受信器は、前記第2の方向性結合器の前記第1の光方向性結合器側に接続され、前記第1のファイバ曲げ検出用光受信器と前記第1の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段とが制御線で接続され、前記受信側モジュールは、第3の光方向性結合器と、第4の光方向性結令器と、第2のファイバ曲げ検出用光源と、第2の励起分布増幅用励起光源と、第2のファイバ曲げ検出用光受信器と、前記第2の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段と、を具備し、前記第3の光方向性結合器は、一方の端にファイバ出力ポートが、他方の端に前記第4の光方向性結合器が接続され、前記第4の光方向性結合器は、一方の端に前記第3の光方向性結合器が、他方の端にファイバ入力ポートが接続され、 前記第2のファイバ曲げ検出用光源は、前記第3の方向性結合器のファイバ出力ポート側に接続され、前記第2の励起分布増幅用励起光源と前記第2のファイバ曲げ検出用光受信器は、前記第4の方向性結合器の前記第3の光方向性結合器側に接続され、前記第2のファイバ曲げ検出用受信器と前記第2の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段とが制御線で接続され、前記送信側モジュールのファイバ出力ポートと前記受信側モジュールのファイバ入力ポートとが伝送路を介して接続される光ファイバ通信システムの遮断復旧方法において、第1のデータ発生器が所定のデータを生成する過程と、前記第1のファイバ曲げ検出用光源の出射する光を該データによって変調する過程と、該変調された光が前記 送信側モジュールから出射される過程と、該光が前記受信側モジュールに入射される過程と、入射される光に基づいて前記第2のファイバ曲げ検出用光受信器から出力される電気信号データを解析する過程と、この解析結果に基づき、前記第2の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断する過程と、該解析結果の正常性を基に前記第2の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断復旧する過程と、第2のデータ発生器が所定のデータを生成する過程と、前記第2のファイバ曲げ検出用光源の出射する光を該データによって変調する過程と、該変調された光が前記受信側モジュールから出射される過程と、該光が前記送信側モジュールに入射される過程と、該入射される光に基づいて、前記第1のファイバ曲げ検出用光受信器から出力される電気信号データを解析する過程と、この解析結果に基づき、前記第1の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断する過程と、該解析結果の正常性を基に前記第1の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断復旧する過程と、を有することを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
<第1の実施形態>
図1は本発明の第1の実施形態による光通信用モジュールの構成例を示すブロック図である。
この図において、光通信用モジュール1は、光ファイバ通信システムにおける伝送装置2の外側に配備されるものでもよいし、伝送装置内に包含してもよい(配置しても良い)。
【0035】
通信用モジュール1は、情報通信光が光ファイバ11から入射され、励起光及び可視光の重畳された光が出射される入力ポート3と、情報通信光が光ファイバ12を介して電送装置2へ出射する出力ポート4を具備している。
ここで、入力/出力は、情報通信用の波長の光、すなわち情報通信光の伝搬方向に対してつける名称である。
【0036】
さらに、通信用モジュール1は、その内部に光カップラ(方向性結合器)5と、情報通信光を増幅する励起用光を出射する励起分布増幅用の励起用光源6および、可視光を出射する可視光源7、さらに励起光源遮断部8、励起光遮断部8を制御する遮断制御用インターフェース9とを具備している。
光カップラ5には、片単に入力ポート3が接続され、他端に出力ポー4トが接続されてあり、励起用光源6と可視光源7とが他端の出力ポート4側に接続されている。
【0037】
ここで、ファイバ入力点、すなわちファイバ入力ポート3において、光ファイバ11のコネクタ着脱があったと想定する。
通常の運用では、この通信用モジュール1のファイバ出力ポート4の後方にある伝送装置2において、光断(Loss of signal:LOS)が検出される。
これにより、伝送装置2は上記光断を検出すると、通信用モジュール1に対してLOS信号を出力する。
【0038】
伝送装置2からの上記LOS信号は、制御線10を介して、通信用モジュール1の遮断制御インターフェース9に到達する。
この制御情報であるLOS信号は、簡単に"0"あるいは"1"のDC電圧でもよく、もっとも簡単なプロトコルを採用することができる。
通信用モジュール1は、LOS信号を遮断制御用インターフェース9から入力すると、励起用光源6を遮断する。
【0039】
通常は励起用光源6の遮断処理によりで余分なエネルギーの消費を防止することができる。
また、光ファイバ11や光ファイバ12の伝送路中で発生したファイバ曲げに対しても、LOSの検出という形で、伝送装置2からLOS信号が送信されてくるので、熱の発生によるエネルギーの消費を防止することが出来ると考えられる。
【0040】
一方、コネクタ着脱時に、伝送装置2における遮断機能が故障していたとすると、保守者は高出力パワー光が放射されている状態を検知することができず、余分なエネルギーを消費することとなる。
このため、本願発明の通信用モジュール1では、可視光源7の出射した可視光線が、光カップラ5により励起用光源6から出射される励起光と重畳されて、入力ポート3から光ファイバ11に対して出射される。
これにより、コネクタを着脱した保守者は、入力ポート3から出射される、可視光源7の出射する可視光線によって、光ファイバから光が漏れていることを認識でき、高出力パワー光を遮断することができる。
【0041】
従来の技術に心線対照という技術があり、多数あるファイバ心線の中から所望の心線を選び出すための技術として用いられている。
通常は、1550nm帯が損失が小さいので用いられているが、運用性向上のために可視光を用いるという提案もある(特開2000−88704、実用新案第3024450号)。
しかしながら、従来の技術では、あくまでもサービスしていない状態で、工事作業時の心線区別に用いられているので、通信用モジュール1は光ファイバ11に対する入力ポート3はあっても、他端が電送装置2に接続された光ファイバ12に対する出力ポート4は保有していない。
【0042】
また、情報通信用信号と重畳される方法においても(特開平6 232842)、情報通信波長と逆向きに可視光線が入力されることは想定していなく、さらに励起光までもが可視光と同じ向きに重畳されるという提案はない。
いずれにしても従来の可視光線の使用目的は、光ファイバ通信システムの運用効率の向上にあったのに対し、本発明の通信用モジュール1の使用目的は安全性及びエネルギ効率の向上にある。
【0043】
<第2の実施形態>
第1の実施形態と同様に通信用モジュールである送信側モジュール21及び受信側モジュール22は、伝送装置20及び伝送装置2各々の外側に配備されるものでもよいし、伝送装置20及び伝送装置2各々の装置内に包含してもよい(設けてもよい)。
上述したように、本第2の実施形態においては、通信用モジュールが送信側モジュール21と受信側モジュール22とによって構成されている。
【0044】
送信側モジュール21は、一端に伝送装置20からの情報通信光を入射する入力ポート40が設けられ、他端に受信側モジュール26へ情報通信光を出射する出力ポート43が設けられており、伝送装置(送信側)20に配備されるものであり、内部にファイバ曲げ検出用光源23、データ発生器25、及びデータ変調部24を具備している。
ここで、ファイバ曲げ検出用光源23は、例えば、長波長帯を用い、いわゆるITUで規定されているUバンド帯(1625・1675nm)の波長とする。
しかしながら、ファイバ曲げ検出用光源23は、ITUで規定されているUバンド帯(1625・1675nm)の波長としなくとも良い(ITU-T draft Supplement Sup.dsn)。
【0045】
本発明において、ファイバ曲げ検出用光源23の発生するファイバ曲げ検出光の波長を長波長帯としたのは、長波長帯の光がファイバの曲げに敏感であるからであり、ラマン励起光(Cバンド(1530-1565nm)を情報通信用の光(情報通信光)に使うとすると、1450nm近辺)よりも大きい局率の曲げに対して損失を伴う。
また、Lバンド(1565-1625nm)は、情報通信用に使用されうるが、Uバンドでは保守用に定義されているという理由にもよる。
【0046】
すなわち、受信側モジュール26においては、Uバンドのパワーモニタを基に、励起分布増幅用の励起用光源28の遮断を行う。
光カップラ22には、片単に入力ポート40が接続され、他端に出力ポート41が接続されており、ファイバ曲げ検出用光源23が入力ポート40側に接続されている。
【0047】
送信側モジュール21内のデータ発生器25は、比較的低速のPRBS(Pseudo Random Binary Sequence)パターン発生器とするが、固定パターンでもよく、また特定の周波数の正弦波でも良いし、広く直流(DC)でもよい。
直流の場合には、例えば”1”が連続して発生され、ファイバ曲げ検出用受光器31が”1”を受光すれば問題なく、”0”を受光した場合(つまり何も受光できない場合)問題ありとデータ解析器32が判定する。
ここで、PRBSパターンの発生が低速である理由は、受信感度が高く、SN制限を受けにくいことにある。
【0048】
たとえば、10Mbit/sの伝送においては、10Gbit/Sに比較し、1000倍(30dB)のSNが緩和できる。
したがって、ラマン励起光が入射していなくとも、このデータ発生器25の発生したデータは、受信側モジュール26で受信できる可能性がある。
このデータ発生器25の発生したデータの送受信確認を、励起光遮断した後の復旧に用いる。
【0049】
ここで、ファイバ曲げ検出光源23は、データ変調部24からの制御により、データ発生器25の発生したPRBSパターン(電気信号データ)により変調されたファイバ曲げ検出光を光カップラ22へ出射する。
これにより、光カップラ22は、情報通信光とファイバ曲げ検出光とを重畳して受信側モジュールへ出射する事になる。
【0050】
受信側モジュール26は、一端に送信側モジュール21からの情報通信光及びファイバ曲げ検出光を入射する入力ポート42が設けられ、他端に伝送装置2へ情報通信光を出射する出力ポート43が設けられ、第1の実施形態と同様に、情報通信光を増幅する励起用光を出射する励起分布増幅用の励起用光源28、可視光を出射する可視光源30、光結合を行う光カップラ27、励起用光源遮断/復旧部29を内包し、さらにファイバ曲げ検出用受信器31、データ解析器32を内包する。
ここで、ファイバ曲げ検出用受信器31及びデータ解析器32とは、励起用光源遮断/復旧手段29と制御線により接続されている。
光カップラ27には、片単に入力ポート42が接続され、他端に出力ポート43が接続されており、励起用光源28とファイバ曲げ検出用受光器31が出力ポート43側に接続されている。
【0051】
また、第2の実施形態においては、第1の実施形態のように外部制御インターフェースを具備していないことが特徴である。
励起用光源28から出射される励起用光と、可視光源30から出射される可視光とは、光カップラ27により重畳され、入力ポート42から送信側モジュール21へ出射される。
【0052】
次に、図3を用いて、図2の通信用モジュールの遮断/復旧動作の説明を行う。図3は、コネクタ着脱・ファイバ断あるいはファイバ曲げ時の遮断/復旧プロセスを説明するフローチャートである。
コネクタ着脱・ファイバ断あついはファイバ曲げによって、長波長帯の光パワーが損失を受ける。
【0053】
そして、ステップS1において、ファイバ曲げ検出用受光器31は、光カップラ27から入射されるファイバ曲げ検出光が所定の強度以上の数値であるか否かの検出を行う。
ここで、ファイバ曲げ検出用受光器31は、ファイバ曲げ検出光が所定の強度より小さい場合、処理をステップS2へすすめ、一方、ファイバ曲げ検出光が所定の強度を越えている場合、ファイバ曲げやファイバ断が無いと判定し、処理をステップS1へすすめる。
【0054】
次に、ステップS2において、励起用光源遮断/復旧部29は、励起用光源28から光カップラ27への励起光の出射を遮断し、励起用光源28から励起光がファイバ中に伝播されるのを防止する。
特に、ファイバ曲げ時に、高出力パワーが損失をそれほどうけていない曲げ半径の場合でも、長波長帯の光が損失を受け、危険な状態に陥る前に遮断するどことが重要である。
【0055】
ここで、仮に遮断機能が故障しているとすると、第1の実施形態と同様に、可視光源30から光カップラ27へ可視光を出射し、励起光にこの可視光を重畳させることにより、保守者は、ファイバ断の状態において光ファイバを各モジュールへ接続するコネクタから出射される可視光を認識することにより、高出力パワーの光が漏れていることを認識でき、熱の発生等によるエネルギーの無駄な消費を防止することができる。
【0056】
次に、ステップS3において、コネクタ及び光ファイバが正常な状態に戻ると、この状態では励起光がファイバ中に伝播されないので、情報通信用の波長光は伝送装置(受信側)2に到達していない可能性がある。
次に、ステップS3において、受信側モジュール26には、コネクタ及び光ファイバが正常な状態に戻ることにより、ファイバ曲げ検出光が入射される。
【0057】
そして、ファイバ曲げ検出用受光器31は、光カップラ27を介して上記ファイバ曲げ検出光を入力し、このファイバ曲げ検出光を電気信号に変換し、この電気信号からPRBSパターンを抽出して、このPRBSパターン(電気信号データ)をデータ解析器32へ出力する。
これにより、データ解析器32は、ファイバ曲げ長波長帯のしかも低速のPRBSパターンを受信する。
【0058】
そして、データ解析器32は、入力されるPRBSパターンを解析して、解析結果においてエラーがなければ(正常であれば)、コネクタ及び光ファイバが正常であることを検出して、処理をステップS4へ進める。
次に、ステップS4において、励起用光源遮断/復旧部29は、励起用光源28を立ち上げ、光カップラ27へ励起光を出射する。
【0059】
そして、ステップS5において、光ファイバ通信システムは、励起光が出射されるため、情報通信用波長がラマン増幅を受けて正常な状態に落ち着き、かつ処理を継続するか否か、すなわちシステムを立ち下げるか否かの検出を行う。
光ファイバ通信システムは、データ伝送の処理を継続する場合、処理をステップS1に戻し、データ伝送の処理を停止する場合、処理を終了することになる。上述したように、本願発明の通信用モジュールにおいては、データ発生器25のPRBSパターンの発生タイミングを低速にして、データ解析器32における受信感度を高めたところが重要な点である。
【0060】
<第3の実施形態>
図4は本発明の第3の実施形態による光通信用モジュールの構成例を示すブロック図である。
この図において、送信側モジュール50は、送信側の伝送装置20の外側に配備されるものでもよいし、伝送装置20内に包含してもよい(配置しても良い)。
同様に、受信側モジュール51は、送信側の伝送装置2の外側に配備されるものでもよいし、伝送装置2内に包含してもよい(配置しても良い)。
【0061】
送信側モジュール50と受信側モジュール51とは、図4に示すように構成が同様であり、第2の実施形態における送信側モジュール21と受信側モジュール26との双方の機能が一体となった構成であり、同様の機能及び動作を行う構成には、第2の実施形態と同一の符号を付してある。
また、この第3の実施形態における動作においては、第2の実施形態における送信側モジュール21と受信側モジュール26と同様な動作を、対向する送信側モジュール50と受信側モジュール51とのあいだで行うこととなる。
一般に、ラマン増幅は、受信側モジュール26において、励起用光源28により励起光を出射しているように、受信側から励起光を注入する場合(バックワードポンプ方式)が多い。
【0062】
しかしながら、情報通信光のSNを改善するため、送信側から励起光を注入する、いわゆるフォワードポンプ方式を併用する場合もある。
この第3の実施形態は、送信側からも、受信側からも励起光を伝送路へ注入するフォワード及びバックワードポンプ方式の両方を使用する双方向励起に関する構成に対するものである。
【0063】
図3から判るように、送信側モジュール50において、ファイバ曲げ検出用光源31が送信側の伝送装置20側(入力ポート40側)に設けられ、同様に、受信側モジュール51において、ファイバ曲げ検出用光源31が受信側の伝送装置2側(出力ポート43’側)に設けられている。
また、送信側モジュール50において、励起用光源28が伝送路側(出力ポート43側)に設けられ、同様に、受信側モジュール51において、励起用光源28が伝送路側(入力ポート40’側)に設けられている。
このため、励起用光源28からの励起光及びファイバ曲げ検出用光源31からのファイバ曲げ検出用光が1本の伝送路(光ファイバ)中を双方向に伝搬することになる。
【0064】
励起光に対してはアイソレータなどにより終端することにより問題は無い。
しかしながら、ファイバ曲げ検出用光は、光ファイバの曲がりの程度を検出する必要があるため、ファイバ曲げ検出用受光器31で受信する必要がある。
ここで、送信側モジュール50及び受信側モジュール51各々のファイバ曲げ検出用光源23で同じ波長(キャリア)を用いると、一方のファイバ曲げ検出用光によりレーリー散乱が他方のファイバ曲げ検出用光の受信感度(検出感度)を低下させる可能性がある。
【0065】
このため、第3の実施形態においては、ファイバ曲げ検出用光の受信感度を低下させないため、送信側モジュール50及び受信側モジュール51各々のファイバ曲げ検出用光源23で異なる波長のファイバ曲げ検出用光(Uバンド内)を用いて、ファイバ曲げ検出用受光器31の前段に光バンドパスフィルタを設けて、必要な波長の光、すなわち、各々のファイバ曲げ検出用受光器31の受光するべき波長の光だけ通過させるようにする。
【0066】
また、同じ波長を用いる場合には、データの固定パタンを異なる周波数の正弦波にして、ファイバ曲げ検出用受光器31の後段に電気的なバンドパスフィルタを設け、ファイバ曲げ検出用光をファイバ曲げ検出用受光器31により電気信号に変換した後、この電気信号から上記バンドパスフィルタにより、所望の周波数の電気信号のみを通過させるようにしてもよい。
他の動作については、第2の実施形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0067】
以上、本発明の一実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0068】
【発明の効果】
本発明によれば、コネクタ着脱やファイバ断時に遮断機能が故障した場合においても、可視光線により保守者に光の漏れを認識させることができ、また、光ファイバの曲げに対してもファイバ曲げに敏感な遮断機能を実現することができ、光ファイバ通信システムの遮断復旧機能をも提供できる。
この結果、本発明によれば、高出力な光ファイバ通信システムの安全性を保ち、無駄なエネルギの消費を抑えた運用を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態による通信用モジュールの構成例を示すブロック図である。
【図2】 本発明の第2の実施形態による通信用モジュールの構成例を示すブロック図である。
【図3】 本発明の第2の実施形態による通信用モジュールの動作例を説明するためのフローチャートである。
【図4】 本発明の第3の実施形態による通信用モジュールの動作例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 通信用モジュール
2,20 電送装置
3,40、42,40’ 入力ポート
4,41,43,43’ 出力ポート
5,22,27 光カップラ
6,28 励起用光源
7,30 可視光源
8 励起用光源遮断部
9 遮断制御用インターフェース
10 制御線
11,12 光ファイバ
21,50 送信側モジュール
23 ファイバ曲げ検出用光源
24 データ変調部
25 データ発生器
26,51 受信側モジュール
29 励起用光源遮断/復旧部
31 ファイバ曲げ検出用受光器
32 データ解析器
Claims (10)
- ファイバ入力ポートと、ファイバ出力ポートとを具備し、情報通信用光信号がファイバ入力ポートから入力され、ファイバ出力ポートから出力される光ファイバ通信に用いられる光通信用モジュールにおいて、
前記光通信用モジュールは送信側モジュールと受信側モジュールから構成され、
前記送信側モジュールは、
第1の光方向性結合器と、ファイバ曲げ検出用光源と、を具備し、前記第1の光方向性結合器は、一方の端にファイバ入力ポートが、他方の端にファイバ出力ポートが接続され、
前記ファイバ曲げ検出用光源は、前記第1の方向性結合器のファイバ入力ポート側に接続され、
前記受信側モジュールは、第2の光方向性結合器と、励起分布増幅用励起光源と、ファイバ曲げ検出用光受信器と、前記励起分布増幅用励起光源を遮断する手段と、を具備し、
前記第2の方向性結合器は、一方の端にファイバ入力ポートが、他方の片端にファイバ出力ポートが接続され、
前記励起分布増幅用励起光源と前記ファイバ曲げ検出用光受信器は、前記第2の方向性結合器のファイバ出力ポート側に接続され、
前記ファイバ曲げ検出用光受信器と前記励起分布増幅用励起光源を遮断する手段とが制御線で接続され、
前記送信側モジュールのファイバ出力ポートと前記受信側モジュールのファイバ入力ポートとが伝送路を介して接続される
ことを特徴とする光通信用モジュール。 - 前記送信側モジュールは、データ発生器と、前記ファイバ曲げ検出用光源を該データによって変調する手段と、を具備し、
前記受信側モジュールは、前記ファイバ曲げ険出用光受信器から出力される電気信号データを解析する手段と、この解析結果を基に前記励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断する手段と、該解析結果の正常性を基に前記励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断復旧する手段と、を具備する
ことを特徴とする請求項1に記載の光通信用モジュール。 - 前記受信側モジュールは、前記第2の光方向性結合器に可視光を出射する可視光源を具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光通信用モジュール。
- ファイバ入力ポートと、ファイバ出力ポートとを具備し、情報通信用光信号がファイバ入力ポートから入力され、ファイバ出力ポートから出力される光ファイバ通信に用いられる光通信用モジュールにおいて、
前記光通信用モジュールは送信側モジュールと受信側モジュールから構成され、
前記送信側モジュールは、第1の光方向性結合器と、第2の光方向性結合器と、第1のファイバ曲げ検出用光源と、第1の励起分布増幅用励起光源と、第1のファイバ曲げ検出用光受信器と、前記第1の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段と、具備し、
前記第1の光方向性結合器は、一方の端にファイバ入カポートが、他方の端に前記第2の光方向性結合器が接続され、
前記第2の光方向性結合器は、一方の端に前記第1の光方向性結合器が、他方の端にファイバ出力ポートが接続され、
前記第1のファイバ曲げ検出用光源は、前記第1の方向性結合器のファイバ入力ポート側に接続され、
前記第1の励起分布増幅用励起光源と前記第1のファイバ曲げ検出用光受信器は、前記第2の方向性結合器の前記第1の光方向性結合器側に接続され、
前記第1のファイバ曲げ検出用光受信器と前記第1の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段とが制御線で接続され、
前記受信側モジュールは、第3の光方向性結合器と、第4の光方向性結令器と、第2のファイバ曲げ検出用光源と、第2の励起分布増幅用励起光源と、第2のファイバ曲げ検出用光受信器と、前記第2の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段と、を具備し、
前記第3の光方向性結合器は、一方の端にファイバ出力ポートが、他方の端に前記第4の光方向性結合器が接続され、
前記第4の光方向性結合器は、一方の端に前記第3の光方向性結合器が、他方の端にファイバ入力ポートが接続され、
前記第2のファイバ曲げ検出用光源は、前記第3の方向性結合器のファイバ出力ポート側に接続され、
前記第2の励起分布増幅用励起光源と前記第2のファイバ曲げ検出用光受信器は、前記第4の方向性結合器の前記第3の光方向性結合器側に接続され、
前記第2のファイバ曲げ検出用受信器と前記第2の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段とが制御線で接続され、
前記送信側モジュールのファイバ出力ポートと前記受信側モジュールのファイバ入力ポートとが伝送路を介して接続される
ことを特徴とする光通信用モジュール。 - 前記送信側モジュールは、第1のデータ発生器と前記第1のファイバ曲げ検出用光源を該データによって変調する手段と、前記第1のファイバ曲げ検出用光受信器から出力される電気信号データを解析する手段と、この解析結果を基に前記第1の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断する手段と、該解析結果の正常性を基に前記第1の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断復旧する手段と、を具備し、
前記受信側モジュールは、第2のデータ発生器と前記第2のファイバ曲げ検出用光源を該データによって変調する手段と、前記第2のファイバ曲げ検出用光受信器から出力される電気信号データを解析する手段と、この解析結果を基に前記第2の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断する手段と、該解析結果の正常性を基に前記第2の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断復旧する手段と、を具備する
ことを特徴とする請求項4に記載の光通信用モジュール。 - 前記受信側モジュール及び前記送信側モジュールは、各々、前記第2及び第4の光方向性結合器に可視光を出射する第1及び第2の可視光源
を具備することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の光通信用モジュール。 - 前記第1及び第2のファイバ曲げ検出用光源は、互いに異なる波長のファイバ曲げ検出用光を発光し、
前記第1のファイバ曲げ検出用受信器の前段に前記第2のファイバ曲げ検出用光源が発光する波長の光だけ通過させる第1の光バンドパスフィルタと、
前記第2のファイバ曲げ検出用受信器の前段に前記第1のファイバ曲げ検出用光源が発光する波長の光だけ通過させる第2の光バンドパスフィルタと、を具備する
ことを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれかに記載の光通信用モジュール。 - 前記第1及び第2のファイバ曲げ検出用光源は、互いに同じ波長のファイバ曲げ検出用光を発光し、
前記第1及び第2のデータ発生器は、互いに異なる周波数の電気信号データを発生し、
前記第1のファイバ曲げ検出用受信器の後段に前記第2のデータ発生器が発生する周波数の電気信号データだけ通過させる第1の電気的バンドパスフィルタと、
前記第2のファイバ曲げ検出用受信器の後段に前記第1のデータ発生器が発生する周波数の電気信号データだけ通過させる第2の電気的バンドパスフィルタと、を具備する
ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の光通信用モジュール。 - ファイバ入力ポートと、ファイバ出力ポートとを具備し、情報通信用光信号がファイバ入力ポートから入力され、ファイバ出力ポートから出力される光ファイバ通信に用いられる光通信用モジュールであり、前記光通信用モジュールは送信側モジュールと受信側モジュールから構成され、前記送信側モジュールは、第1の光方向性結合器と、ファイバ曲げ検出用光源と、を具備し、前記第1の光方向性結合器は、一方の端にファイバ入力ポートが、他方の端にファイバ出力ポートが接続され、前記ファイバ曲げ検出用光源は、前記第1の方向性結合器のファイバ入力ポート側に接続され、前記受信側モジュールは、第2の光方向性結合器と、励起分布増幅用励起光源と、ファイバ曲げ検出用光受信器と、前記励起分布増幅用励起光源を遮断する手段と、を具備し、前記第2の方向性結合器は、一方の端にファイバ入力ポートが、他方の片端にファイバ出力ポートが接続され、前記励起分布増幅用励起光源と前記ファイバ曲げ検出用光受信器は、前記第2の方向性結合器のファイバ出力ポート側に接続され、前記ファイバ曲げ検出用光受信器と前記励起分布増幅用励起光源を遮断する手段とが制御線で接続され、前記送信側モジュールのファイバ出力ポートと前記受信側モジュールのファイバ入力ポートとが伝送路を介して接続される光ファイバ通信システムの遮断復旧方法において、
データ発生器が所定のデータを生成する過程と、
前記ファイバ曲げ検出用光源の出射する光を該データによって変調する過程と、
該変調された光が前記送信側モジュールから出射される過程と、
該光が受信側モジュールに入射される過程と、
該入射される光に基づいてファイバ曲げ検出用光受信器から出力される電気信号データを解析する過程と、
この解析結果に基づき、前記励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断する過程と、
該解析結果の正常性を基に前記励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断復旧する過程と、を有することを特徴とする光ファイバ通信システムの遮断復旧方法。 - ファイバ入力ポートと、ファイバ出力ポートとを具備し、情報通信用光信号がファイバ入力ポートから入力され、ファイバ出力ポートから出力される光ファイバ通信に用いられる光通信用モジュールであり、前記光通信用モジュールは送信側モジュールと受信側モジュールから構成され、前記送信側モジュールは、第1の光方向性結合器と、第2の光方向性結合器と、第1のファイバ曲げ検出用光源と、第1の励起分布増幅用励起光源と、第1のファイバ曲げ検出用光受信器と、前記第1の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段と、具備し、前記第1の光方向性結合器は、一方の端にファイバ入カポートが、他方の端に前記第2の光方向性結合器が接続され、前記第2の光方向性結合器は、一方の端に前記第1の光方向性結合器が、他方の端にファイバ出力ポートが接続され、前記第1のファイバ曲げ検出用光源は、前記第1の方向性結合器のファイバ入力ポート側に接続され、前記第1の励起分布増幅用励起光源と前記第1のファイバ曲げ検出用光受信器は、前記第2の方向性結合器の前記第1の光方向性結合器側に接続され、前記第1のファイバ曲げ検出用光受信器と前記第1の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段とが制御線で接続され、
前記受信側モジュールは、第3の光方向性結合器と、第4の光方向性結令器と、第2のファイバ曲げ検出用光源と、第2の励起分布増幅用励起光源と、第2のファイバ曲げ検出用光受信器と、前記第2の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段と、を具備し、前記第3の光方向性結合器は、一方の端にファイバ出力ポートが、他方の端に前記第4の光方向性結合器が接続され、前記第4の光方向性結合器は、一方の端に前記第3の光方向性結合器が、他方の端にファイバ入力ポートが接続され、 前記第2のファイバ曲げ検出用光源は、前記第3の方向性結合器のファイバ出力ポート側に接続され、前記第2の励起分布増幅用励起光源と前記第2のファイバ曲げ検出用光受信器は、前記第4の方向性結合器の前記第3の光方向性結合器側に接続され、前記第2のファイバ曲げ検出用受信器と前記第2 の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段とが制御線で接続され、前記送信側モジュールのファイバ出力ポートと前記受信側モジュールのファイバ入力ポートとが伝送路を介して接続される光ファイバ通信システムの遮断復旧方法において、
第1のデータ発生器が所定のデータを生成する過程と、
前記第1のファイバ曲げ検出用光源の出射する光を該データによって変調する過程と、
該変調された光が前記送信側モジュールから出射される過程と、
該光が前記受信側モジュールに入射される過程と、
入射される光に基づいて前記第2のファイバ曲げ検出用光受信器から出力される電気信号データを解析する過程と、
この解析結果に基づき、前記第2の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断する過程と、
該解析結果の正常性を基に前記第2の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断復旧する過程と、
第2のデータ発生器が所定のデータを生成する過程と、
前記第2のファイバ曲げ検出用光源の出射する光を該データによって変調する過程と、
該変調された光が前記受信側モジュールから出射される過程と、
該光が前記送信側モジュールに入射される過程と、
該入射される光に基づいて、前記第1のファイバ曲げ検出用光受信器から出力される電気信号データを解析する過程と、
この解析結果に基づき、前記第1の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断する過程と、
該解析結果の正常性を基に前記第1の励起分布増幅用励起光源を遮断する手段を制御して遮断復旧する過程と、
を有することを特徴とする光ファイバ通信システムの遮断復旧方法。
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