JP3873779B2 - ラマン増幅方式の光通信システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラマン増幅方式の光通信システムに係り、特に、中継伝送路を構成する光ファイバが如何なる箇所で断線してもその旨の通信が可能で、ラマン増幅に係る非線形特性が良好なラマン増幅方式の光通信システムに関する。
光通信システムが1950年前後に実用化されてから暫くは、長距離の光通信システムにおいてはリシェイピング(Reshaping)、リタイミング(Retiming) 及びリジェネレイティング(Regenerating) の所謂3R機能を有する光再生中継器によって中継を行っていた。
【0002】
この方式では、3R機能を実現するために光再生中継器の構成が複雑な上に調整箇所が多く、低コスト化が困難であるという問題があった。又、通常の電磁波の影響を受けないという利点を有する光信号を一旦電気信号に変換し、波形再生をしてから光信号に再変換して中継するために、中継に伴う符号誤り率の劣化を防止するために電気的設計及び実装的設計に十分な配慮を必要とし、光通信システムの低コスト化は一層困難であった。
【0003】
1980年代になって、稀土類元素のイオン、特に、エルビウム・イオンをコアに添加したエルビウム添加光ファイバを用いた光ファイバ増幅器が開発され、光再生中継器にとって代わるようになったばかりでなく、種々の光通信システムにおいて端局の出力増幅器として広く用いられるようになった。
エルビウム添加光ファイバを用いた光ファイバ増幅器を光通信システムの中継器として導入することにより、中継器内の部品点数を大幅に削減することができ、調整箇所も大幅に減少させることができたので、光通信システムの低コスト化と共に高信頼度化が図られてきた。
【0004】
並行して、光通信システムに要求される通信容量が増え続け、一層高速の光通信システムが必要になってきた。もとより、光ファイバには波長分散(単に「分散」と省略されることが多い。)という、電気信号の伝送における群遅延歪みに該当する波形劣化要因があり、伝送速度が速くなればなるほど分散による伝送品質の劣化が問題になってきた。
【0005】
ここに至って導入されたのが、正の分散スロープを有する光ファイバ(以降、単に「正分散ファイバ」と略記する。)と負の分散スロープを有する光ファイバ(以降、単に「負分散ファイバ」と略記する。)を組み合わせて中継伝送路を構成して分散を補償する方式である。ここで、正分散ファイバはコア径が大きいために非線形歪みによる伝送品質の劣化が小さく、負分散ファイバはコア径を小さくして負の分散スロープを実現しているために非線形歪みによる伝送品質の劣化が一般的には問題になる。
【0006】
しかし、中継伝送路の前半に非線形歪みの影響が少ない正分散ファイバを配置し、中継伝送路の後半に負分散ファイバを配置すれば、正分散ファイバを伝送する間に生ずる光信号の減衰のために負分散ファイバに入力される光信号のレベルは低くなり、負分散ファイバにおける非直線歪みの発生を縮減することができる。従って、エルビウム添加光ファイバを用いた光ファイバ増幅器よりなる中継器と、正分散ファイバと負分散ファイバとを組み合わせた光伝送路とによって十分な特性の長距離光通信システムを構成することができた。
【0007】
さて、最近のグローバル化と、インタネットの急激な普及に伴う光通信システムに対する伝送容量の拡大要求は非常に強いものになっている。これに対応するために、複数の波長の光を各々異なる電気信号によって変調した複数の光信号を1本の光ファイバに多重化して伝送する波長多重光伝送方式(これはWavelength Division Multiplexingの頭文字により「WDM」と略記されることが多い。)が実用化された。この技術自体は1950年代には活発に研究されていたので決して新しいものではないが、高速大容量の光通信システムで実用化されたのは比較的最近である。こうして、光通信システムの広帯域化による大容量化が進んできた。
【0008】
この広帯域化によってエルビウム添加光ファイバを用いた光ファイバ増幅器よりなる中継器の伝送帯域に問題が生じたが、光信号に対する優秀な利得等化器又は損失等化器を付加することにより、エルビウム添加光ファイバを用いた光ファイバ増幅器の利得の波長特性を補償してエルビウム添加光ファイバを用いた光ファイバ増幅器の利得が一定になる波長領域を広げてきた。しかし、更なる大幅な広帯域化の要求に対しては限界に近いという見方がある。
【0009】
ここで、伝送帯域が広いということで注目されているのが誘導ラマン散乱(Stimulated Raman Scattering の略で「SRS」と略記されることが多い。)現象を利用したラマン増幅器である。本発明は、ラマン増幅方式を導入した光通信システムにおいて、広帯域性という利点に加えて実用的な面から、中継伝送路を構成する光ファイバが如何なる箇所で断線してもその旨の通信が可能で、ラマン増幅に係る非線形特性が良好なラマン増幅方式の光通信システムに関するものである。
【0010】
【従来の技術】
図10は、従来のラマン増幅方式を用いた光通信システムで、光海底通信システムを想定し、しかも、上り又は下りの一方のみを図示したものである。
本質的には、本発明の技術の適用分野は光海底通信システムに限定されるものではないが、中継器の配置が必須で中継伝送路の障害探知が極めて重要になるのが光海底通信システムであるという意味があるため、まずは光海底通信システムを想定して説明する。
【0011】
図10において、101及び101aは端局中継装置で、陸上の伝送路と海底伝送路との境界に設置される端局中に配置されており、主信号の伝送装置、監視信号の伝送装置及び海底に敷設される中継器への給電装置などによって構成されている。
103及び103aは正分散ファイバ、106及び106aは負分散ファイバで、正分散ファイバ103と負分散ファイバ106、正分散ファイバ103aと負分散ファイバ106aとで1スパンの中継伝送路が構成される。
【0012】
そして、正分散ファイバと負分散ファイバによって構成された2つの中継伝送路の境界に中継器が配置されるが、図10ではその一部の構成要素のみを図示している。即ち、104aはラマン励起光を発生するラマン励起光源、105aはラマン励起光源104aが出力するラマン励起光を負分散ファイバ106に結合するカプラ、104cはラマン励起光を発生するラマン励起光源、105bはラマン励起光源104cが出力するラマン励起光を負分散ファイバ106aに結合するカプラで、それぞれ、中継器の構成要素である。
【0013】
端局中継装置101で正規のレベルで送信された信号光は正分散ファイバ103中で減衰してゆくが、ラマン励起光で励起されている負分散ファイバ106の中を伝播する間にラマン励起光のエネルギーを得て増幅されるので、負分散ファイバ106の出力側では十分なレベルになって中継される。このレベルは、図10には図示をしていない、中継器に配置されている分波器や利得等化器の損失による信号光の減衰を考慮して決定されるもので、このためにラマン励起光のレベルと負分散ファイバ106の長さが適切に決められる。
【0014】
図14は、従来のラマン増幅方式を用いた光通信システムの1スパンにおける信号光レベルの推移で、正分散ファイバの長さが33km、負分散ファイバの長さが17kmという一例について示したものである。
図14において、縦軸は信号光パワーで単位はdBm(1mWを基準としたパワーの単位で、Pを信号光パワーとする時、10log10 (PmW/1mW)によって求められる。)、横軸は伝送距離で単位はkmである。この場合、正分散ファイバにおいて約6dBの損失が生ずるので、負分散ファイバにおいてこの損失を補償すればよく、中継器に損失がない理想的な場合には約6dB増幅するだけでよい。しかし、中継器内で先に記載した損失が生ずるので、それを考慮して増幅しなければならない。この例の場合には、約7dBの損失があることを想定しているので、約13dB増幅する必要がある。
【0015】
以降は、上記と同じ作用によって信号光が伝送され、端局中継装置101aに到達する。
さて、先に、負分散ファイバはコアが細くて非線形歪み特性に難点があると記載したが、中継器においてはコアの細さによる非線形特性を積極的に利用して誘導ラマン散乱を生じさせて増幅を行なうものである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
図11は、従来のラマン増幅方式を用いた光通信システムの第一の問題点で、光ケーブルに断線があった場合に、断線箇所によってはその旨の情報を中継器から端局中継装置に向かって送信できないことを説明するものである。尚、図11の構成は図10において説明したものと全く同じであるので、図11の構成について説明することは割愛する。
【0017】
図11(イ)は、中継器から遠い地点で光ケーブルが切断された場合で、図11では負分散ファイバ106と正分散ファイバ103との境界付近で切断された場合を例に図示している。
この場合、ラマン励起光は負分散ファイバ106に結合されて信号光の伝送方向とは逆方向に伝播してゆくことができる。今は、光ケーブルが切断されていて信号光が伝播してこないので、ラマン励起光は信号光を増幅することはできないが、光ファイバを構成する物質に分子振動エネルギーを与える結果自然放出光が発生する。しかも、信号光を増幅することがないので中継器に到達する該自然放出光のパワーは比較的大きなものになる。従って、中継器において該ラマン励起光を特定の電気信号によって変調しておけば、該自然放出光を該特定の電気信号によって変調することができ、変調を受けた該自然放出光は後続のスパンで増幅されながら端局中継装置101aに到達することができる。即ち、この場合には光ケーブルの切断を端局中継装置101aにいる保守者に伝達することができる。
【0018】
一方、図11(ロ)は、中継器から近い地点で光ケーブルが切断された場合で、図11では負分散ファイバ106と中継器との境界付近で切断された場合を例に図示している。
この場合には、ラマン励起光は負分散ファイバ106に結合されても信号光の伝送方向とは逆方向に伝播してゆくことができる距離が短い。従って、発生する自然放出光のパワーは小さく、中継器において該ラマン励起光を特定の電気信号によって変調しても、該特定の電気信号によって変調された十分なパワーの自然放出光を得ることができず、この場合には光ケーブルの切断を端局中継装置101aにいる保守者に伝達することができないという問題がある。
【0019】
しかも、中継器から遠い箇所での切断情報は伝達することができ、近い箇所での切断情報の伝達はできないといっても、伝達可能な距離と伝達不可能な距離の区別も正確にはできにくいという問題もある。
図12は、従来のラマン増幅方式を用いた光通信システムの1スパンにおける非直線特性で、図13(イ)に示した中継伝送路を例にしたものである。尚、図13(イ)において、線で示した107及び107aが中継器、103が正分散ファイバ、106が負分散ファイバである。中継器107及び107aを線で表現したのは、中継伝送路の中で小さい筈の中継器を通常のブロック表現で表現刷ると、中継伝送路の長さのイメージを正確に伝えにくいためである。
【0020】
図12において、縦軸は非線形量、横軸は距離である。
ここで、非線形量は(信号光のパワー)×(光ファイバの非線形屈折率)÷(コアの非線形実効断面積)に比例する。従って、33kmまでの正分散ファイバでは非線形量は極めて小さい値を推移する。
33km地点の正分散ファイバと負分散ファイバとの接続点では信号光のパワーには変わりがないが、コアの断面積がこの点で不連続であるために、非線形量が階段状に変化して増加する。
【0021】
以降、33km地点から50km地点の中継器の方に信号光が伝播するにつれて、ラマン励起光による増幅度が大きくなってゆき、信号光のパワーが増加してゆく。このため、負分散ファイバ中で生ずる非線形歪みは次第に大きくなってゆき、中継器との接続点で最大になる。しかも、先に説明した如く、中継器の損失を考慮したレベルにまで増幅する必要があり、その分非線形歪みが大きくなる。
【0022】
ラマン増幅方式の光通信システムでは再生中継を行なっていないので、中継スパンが多くなると非線形歪みが累積してゆき、伝送品質の劣化要因になる。
本発明は、かかる問題点に鑑み、ラマン増幅方式の光通信システムに関し、中継伝送路を構成する光ファイバが如何なる箇所で断線してもその旨の通信が可能で、ラマン増幅に係る非線形特性が良好なラマン増幅方式の光通信システムを提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
第一の発明は、端局と中継器との間の伝送路又は中継器間の伝送路の、端局及び中継器側に接続される第一の光ファイバは、第一の非線形実効断面積を有する光ファイバとし、該第一の光ファイバの間に接続される第二の光ファイバは、該第一の光ファイバに対して非線形実効断面積が広い光ファイバとし、該伝送路を、該伝送路の両端に接続される該中継器、又は、該中継器及び該端局より双方向励起をして、該伝送路においてラマン増幅を行なうことを特徴とするラマン増幅方式の光通信システムである。
【0024】
第一の発明によれば、中継器の両端に接続される光ファイバは非線形実効断面積が狭い光ファイバとし、両端において該非線形実効断面積が狭い光ファイバの該中継器とは反対側に接続される光ファイバは非線形実効断面積が広い光ファイバとするので、非線形実効断面積が広い光ファイバの両端に非線形実効断面積が狭い光ファイバを接続してなる中継伝送路のいずれの箇所で光ケーブルが切断されてもその旨を伝達でき、且つ、非線形実効断面積が狭い光ファイバで生ずる非線形歪みを縮減できるラマン増幅方式の光通信システムを実現することが可能になる。
【0025】
第二の発明は、中継器間の伝送路は、該中継器に接続される第一の光ファイバを第一の非線形実効断面積を有する光ファイバとし、該第一の光ファイバの間に接続される第二の光ファイバは、該第一の光ファイバに対して非線形実効断面積が広い光ファイバとし、端局と中継器との間の伝送路は、該中継器に接続される第一の光ファイバを、第一の非線形実効断面積を有する光ファイバとし、該第一の光ファイバに接続される第二の光ファイバを、該第一の光ファイバに対して非線形実効断面積が広い光ファイバとし、該伝送路を、該伝送路の両端に接続される該中継器より双方向励起をして、該伝送路においてラマン増幅を行なうことを特徴とするラマン増幅方式の光通信システムである。
【0026】
第二の発明によれば、該端局と該中継器間の伝送路では片方向励起によるラマン増幅が行なわれ、該中継器間の伝送路では双方向励起によるラマン増幅が行なわれるが、該中継器において中継伝送路のいずれの箇所で光ケーブルが切断されてもその旨を検出、伝達でき、且つ、非線形実効断面積が狭い光ファイバで生ずる非線形歪みを縮減できるラマン増幅方式の光通信システムを実現することが可能になる。
【0027】
第三の発明は、第一の発明又は第二の発明のいずれかにおける上記中継器は、逆方向ラマン励起用のラマン励起光源と、順方向ラマン励起用のラマン励起光源と、該逆方向ラマン励起光源の出力パワーを一定に制御する制御回路と、該順方向ラマン励起用のラマン励起光源の出力を一定に制御すると共に、上位装置から転送されてくる監視信号を解析結果と入力される信号光の状態とに応ずる上位装置への応答信号によって該順方向ラマン励起光源を変調する制御回路とを備える中継器であることを特徴とするラマン増幅方式の光通信システムである。
【0028】
第三の発明における中継器は、逆方向ラマン励起用のラマン励起光源と、順方向ラマン励起用のラマン励起光源と、該逆方向ラマン励起光源の出力パワーを一定に制御する制御回路と、該順方向ラマン励起用のラマン励起光源の出力を一定に制御すると共に、上位装置から転送されてくる監視信号の解析結果と入力される信号光の状態とに応ずる上位装置への応答信号によって該順方向ラマン励起光源を変調する制御回路とを備えるので、該逆方向ラマン励起用のラマン励起光源の出力と該順方向ラマン励起用のラマン励起光源の出力とを一定に保つと共に、上位装置から転送されてくる監視信号の解析結果と入力される信号光の状態とに応じて中継伝送路の状態を上位装置に伝達することが可能になる。
【0029】
第四の発明は、第一の発明又は第二の発明のいずれかにおける上記中継器は、逆方向ラマン励起用のラマン励起光源と、順方向ラマン励起用のラマン励起光源と、該中継器に入力される信号光のパワーを一定に制御する制御回路と、該順方向ラマン励起用のラマン励起光源の出力を一定に制御すると共に、上位装置から転送されてくる監視信号を解析結果と入力される信号光の状態とに応ずる上位装置への応答信号によって該順方向ラマン励起光源を変調する制御回路とを備える中継器であることを特徴とするラマン増幅方式の光通信システムである。
【0030】
第四の発明における中継器は、逆方向ラマン励起用のラマン励起光源と、順方向ラマン励起用のラマン励起光源と、該中継器に入力される信号光のパワーを一定に制御する制御回路と、該順方向ラマン励起用のラマン励起光源の出力を一定に制御すると共に、上位装置から転送されてくる監視信号を解析結果と入力される信号光の状態とに応ずる上位装置への応答信号によって該順方向ラマン励起光源を変調する制御回路とを備えるので、該中継器に入力される信号光のパワーを一定に保つと共に、上位装置から転送されてくる監視信号の解析結果と入力される信号光の状態とに応じて中継伝送路の状態を上位装置に伝達することが可能になる。
【0031】
第五の発明は、第一の発明又は第二の発明のいずれかにおける上記中継器は、逆方向ラマン励起と順方向ラマン励起とに共通に使用されるラマン励起光源と、該中継器に入力される信号光のパワーを一定に保つと共に、上位装置から転送されてくる監視信号を解析結果と入力される信号光の状態とに応ずる上位装置への応答信号によって該ラマン励起光源を変調する制御回路とを備える中継器であることを特徴とするラマン増幅方式の光通信システムである。
【0032】
第五の発明における中継器は、逆方向ラマン励起と順方向ラマン励起とに共通に使用されるラマン励起光源と、該中継器に入力される信号光のパワーを一定に保つと共に、上位装置から転送されてくる監視信号を解析結果と入力される信号光の状態とに応ずる上位装置への応答信号によって該順方向ラマン励起光源を変調する制御回路とを備えるので、該中継器に入力される信号光のパワーを一定に保つと共に、上位装置から転送されてくる監視信号を解析結果と入力される信号光の状態とに応じて中継伝送路の状態を上位装置に伝達することが可能になる。しかも、ラマン励起光源と制御回路とを縮減することにより該中継器の構成を簡易化することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以降、図面も併用して本発明の技術を詳細に説明する。
図1は、本発明のラマン増幅方式を用いた光通信システムで、ここでも光海底通信システムを想定し、しかも、上り又は下りの一方のシステムのみを図示したものである。
【0034】
本質的には、本発明の技術の適用分野は光海底通信システムに限定されるものではないが、中継器の配置が必須で中継伝送路の障害探知が極めて重要になるのが光海底通信システムであるという意味があるため、以降もまずは光海底通信システムを想定して説明を進めてゆくことにする。
図1において、101及び101aは端局中継装置で、陸上の伝送路と海底伝送路との境界に配置され、主信号の伝送装置、監視制御装置及び海底に敷設される中継器に電流を供給する給電装置などによって構成されている。光海底通信システムでは、「陸揚局」と呼ばれる端局に設置される。
【0035】
102、102a、102b、102cは負分散ファイバ、103及び103aは正分散ファイバで、負分散ファイバ102と正分散ファイバ103と負分散ファイバ102a、負分散ファイバ102b正分散ファイバ103aと負分散ファイバ102cとで1スパンの中継伝送路が構成される。そして、正分散ファイバとその両端に接続された負分散ファイバによって1スパンの中継伝送路が構成され、2スパンの中継伝送路の境界に中継器が配置されるが、図1ではその一部の構成要素のみを図示している。
【0036】
即ち、104aはラマン励起光を発生するラマン励起光源、105はラマン励起光源104aが出力するラマン励起光を負分散ファイバ102aに信号光とは逆方向に結合するカプラ、104bはラマン励起光を発生するラマン励起光源、105aはラマン励起光源104bが出力するラマン励起光を負分散ファイバ102bに信号光に対して順方向に結合するカプラで、ラマン励起光源104a、104b、カプラ105、105aとが1つの中継器の構成要素である。
【0037】
又、104cはラマン励起光を発生するラマン励起光源、105bはラマン励起光源104cが出力するラマン励起光を負分散ファイバ102cに逆方向に結合するカプラ、104dはラマン励起光を発生するラマン励起光源、105cはラマン励起光源104dが出力するラマン励起光を図示を省略されている負分散ファイバに順方向に結合するカプラで、ラマン励起光源104c、104d、カプラ105b、105cとが1つの中継器の構成要素である。
【0038】
又、104はラマン励起光源で、負分散ファイバ102を励起する。即ち、図1では全ての中継伝送路が同じ構成であることを想定して図示している。ただ、端局中継装置101及び101aにはエルビウム添加光ファイバによる光ファイバ増幅器などの集中定数型の光増幅器を設置して信号光を増幅することが可能であり、レベル・ダイアグラムを自由に設定することができるので、端局中継装置101及び101aに接続される負分散ファイバは必須なものではない。
【0039】
ここで、ラマン励起光源104、104b、104dは信号光と同じ方向にラマン励起光を供給し、ラマン励起光源104a、104cは信号光と逆方向にラマン励起光を供給する。従って、前者を順方向励起、後者を逆方向励起という。
端局中継装置101から送信された信号光は、負分散ファイバ102、正分散ファイバ103及び負分散ファイバ102aより構成される中継伝送路を伝播し、負分散ファイバ102及び102aによってラマン増幅されて1番目の中継器に到達する。該1番目の中継器から送信された信号光は、負分散ファイバ102b、正分散ファイバ103a及び負分散ファイバ102cより構成される中継伝送路を伝播し、負分散ファイバ102b及び102cによってラマン増幅されて2番目の中継器に到達する。以降同様に中継されて端局中継装置101aに到達する。
【0040】
従って、図1の構成の場合には、信号光のレベルは中継伝送路の最初の負分散ファイバにおいて増加し、中間の正分散ファイバにおいて減衰し、最後の負分散ファイバにおいて再度増加する。尚、先にも説明したように、中継器では損失があるので、それも考慮してラマン励起光のパワーと負分散ファイバの長さを設計する必要がある。
【0041】
図2は、本発明と従来のラマン増幅方式を用いた光通信システムの1スパンにおける非線形特性の比較である。この比較の前提となる、本発明と従来のラマン増幅方式との間の非線形特性の差を比較する際の1スパンの構成を図13に示している。
図13において、107と107aは中継器である。そして、図13(イ)に示す従来の構成の場合には、33kmの正分散ファイバ103と17kmの負分散ファイバ106とによって1スパンの中継伝送路が構成される。一方、図13(ロ)に示す本発明の構成の場合には、8.5kmの負分散ファイバ102、33kmの正分散ファイバ103と8.5kmの負分散ファイバ102aとによって1スパンの中継伝送路が構成される。
【0042】
ただ、両者で同じ長さの正分散ファイバ103に入力される信号光のレベルを等しくして非線形特性を比較するために、本発明の構成では正分散ファイバ103から中継器107aの後ろに接続される8.5kmの負分散ファイバまでを1スパンと考える(図13の破線がこれを示している。)ことにしている。従って、中継器間の物理的なスパンとは異なるが、光ファイバ線形歪み特性を考えるのには何ら差し支えはない。
【0043】
さて、図2において、縦軸は非線形量、横軸は距離で、実線で示しているのが本発明の場合の非線形量、破線で示しているのが従来の場合の非線形量である。
正分散ファイバには同じレベルの信号光が印加されるという前提から、正分散ファイバにおける非線形量は本発明の場合も従来の場合も同じで、極めて微小な量で推移する。いずれの場合にも、距離33kmにおいて正分散ファイバと負分散ファイバとが接続されているので、この接続点で非線形量は階段状に増加する。この現象については図12の説明において記載した。
【0044】
そして、従来の場合には図12に示した非線形歪みと同じである。これは、50km地点に配置されている中継器から供給されるラマン励起光によって17kmの負分散ファイバにおいてラマン増幅される結果発生する非線形歪みであるから、50km地点で最大になり、33km地点で階段状に増加した非線形歪みとの間を結ぶ特性になる。
【0045】
一方、本発明の場合には、先ず41.5km地点に配置されている中継器から供給されるラマン励起光によって8.5kmの負分散ファイバにおいてラマン増幅されるのに伴う非線形歪みが発生する。従って、この間の非線形特性は、33km地点で階段状に増加した非線形歪みと41.5km地点における非線形歪みのピークを結ぶ特性になる。しかも、33km地点と41.5km地点との間では、本発明の構成の方が強いラマン励起光で励起されているので、従来の構成の非線形歪みより大きな値になる。これが、図2に記載してある「非線形が増えた領域」である。
【0046】
そして、本発明の場合にはこの地点に中継器があって信号光のレベルは中継器の損失分だけ低下するので、非線形歪みが階段状に小さくなる。その後、中継器の後段に接続された負分散ファイバにおいて信号光が増幅されるが、中継器を中心にして逆方向励起と順方向励起とでは利得のフィギュアが異なることにより、非線形歪みの増加は従来の場合より緩い傾斜になる。このため、41.5km地点から50km地点では本発明の構成の非線形歪みの方が従来より小さな値になる。これが、図2に記載してある「非線形が減った領域」である。
【0047】
「非線形が増えた領域」の面積と「非線形が減った領域」の面積との差が本発明と従来の非線形歪みの差に該当するが、逆方向励起のラマン増幅による光ファイバ線形歪みの分布が線形特性(一次関数)より高次の関数になるので、「非線形が減った領域」の面積の方が「非線形が増えた領域」の面積より大きくなる。つまり、本発明のラマン増幅方式を用いた光通信システムの方が非線形歪みを小さく抑えることができる。
【0048】
以降、中継器の構成の詳細を示しながら、本発明により中継伝送路を構成する光ファイバが如何なる箇所で断線してもその旨の通信が可能になることも含めて全体の機能を説明する。
図3は、中継器の構成の第一の実施の形態で、ここでは上りと下りの構成を併せて図示している。
【0049】
図3において、1及び1aはラマン励起光を信号とは逆方向の負分散ファイバに供給するためのカプラ、2及び2aは信号光の一部を分岐する分波器、3及び3aは不要な光が逆進することを防止するアイソレータ、4及び4aは利得等化器(図では、英語のGain EQualizerの主要な文字によって「GEQ」と略記している。以降も、図では同様に記載する。)、5及び5aはラマン励起光を信号と同一方向の負分散ファイバに供給するためのカプラである。
【0050】
6は分波器2において一部分岐した信号光を電気信号に変換する光・電気変換器、6aは分波器2aにおいて一部分岐した信号光を電気信号に変換する光・電気変換器である。図では、(フォト・)ダイオードの形で示しているが、フォト・ダイオードと該フォト・ダイオードが光信号を変換した電流を電圧に変換する電圧変換器を備えたものである。この意味で、以降図面において「光・電気変換器」を「PD」と略記することがある。
【0051】
7及び7aは逆方向励起光を発生するラマン励起光源である。図では、(レーザ・)ダイオードの形で示しているが、レーザ・ダイオードと該レーザ・ダイオードに駆動電流を供給する駆動電流供給器を備えたものである。この意味で、以降図面において「ラマン励起光源」を「LD」と略記することがある。
8はラマン励起光源7の出力光を電気信号に変換する光・電気変換器、8aはラマン励起光源7aの出力光を電気信号に変換する光・電気変換器である。ここでは、光・電気変換器8及び8aを構成するフォト・ダイオードはラマン励起光源7及び7aを構成するレーザ・ダイオードのバック光を受けるフォト・ダイオード、即ち、該レーザ・ダイオードと同じモジュール内にマウントされているフォト・ダイオードであることを想定して図示しているが、該レーザ・ダイオードの出力光を分波器で一部分岐して、該レーザ・ダイオードとは異なるモジュールにマウントされているフォト・ダイオードであってもよい。
【0052】
9は光・電気変換器8及び8aが出力する電気信号を受けてラマン励起光源7及び7aの出力を制御する制御回路#1である。
13はラマン励起光源7及び7aの出力光を合波した上で一方の出力端からカプラ1にラマン励起光を供給し、もう一方の出力端からカプラ1aにラマン励起光を供給する合波器である。
【0053】
同様に、10及び10aは順方向励起光を発生するラマン励起光源である。
11はラマン励起光源10の出力光を電気信号に変換する光・電気変換器、11aはラマン励起光源10aの出力光を電気信号に変換する光・電気変換器である。
12は光・電気変換器11及び11aが出力する電気信号を受けてラマン励起光源10及び10aの出力を制御すると共に、光・電気変換器6と光・電気変換器6aが入力される信号光の一部を分岐して光・電気変換した出力を受けて端局中継装置(図3では図示せず。)へのレスポンスを返す制御回路#2である。
【0054】
13aはラマン励起光源10及び10aの出力光を合波した上で一方の出力端からカプラ5にラマン励起光を供給し、もう一方の出力端からカプラ5aに供給する合波器である。
ここで、図1の構成との対応をつければ、カプラ1、カプラ5、カプラ1a及びカプラ5aの、中継器内の構成要素に接続される端子とは反対側の端子に負分散ファイバが接続され、カプラ1にラマン増幅された信号光が入力され、カプラ5から該信号光が出力され、カプラ1aにラマン増幅された信号光が入力され、カプラ5aから該信号光が出力される。ここで、カプラ1に入力されてカプラ5から出力される信号光の伝送方向を上りと定義し、カプラ1aに入力されてカプラ5aから出力される信号光の伝送方向を下りと定義しておく。
【0055】
図4は、図3における制御回路#1の構成である。
図4において、9−1は図3における光・電気変換器8の出力を整流する整流回路、9−1aは図3における光・電気変換器8aの出力を整流する整流回路、9−3は基準電圧源、9−2は整流回路9−1の出力と基準電圧源9−3の出力電圧の差を増幅して図3におけるラマン励起光源7に供給する差動増幅器、9−2aは整流回路9−1aの出力と基準電圧源9−3の出力電圧の差を増幅して図3におけるラマン励起光源7aに供給する差動増幅器である。
【0056】
今、光・電気変換器8の出力を整流した電圧を差動増幅器9−2の反転入力端子に供給し、基準電圧源9−3の出力電圧を差動増幅器9−2の非反転入力端子に供給しているので、ラマン励起光源7の出力光が強くなって整流回路9−1の出力電圧が上昇すれば、差動増幅器9−2の出力電圧が低下してラマン励起光源7の出力光を抑圧する。この動作は、ラマン励起光源7aについても同様である。
【0057】
従って、図4の構成の制御回路#1を図3に適用すれば、カプラ1及びカプラ1aから負分散ファイバに逆方向に供給されるラマン励起光のパワーを一定に保つことができる。
図5は、図3における制御回路#2の構成である。
図5において、12−1は図3における光・電気変換器11の出力を整流する整流回路、12−1aは図3における光・電気変換器11aの出力を整流する整流回路、12−4は基準電圧源、12−3は整流回路12−1の出力と基準電圧源12−4の出力電圧の差を増幅する差動増幅器、12−3aは整流回路12−1aの出力と基準電圧源12−4の出力電圧の差を増幅する差動増幅器である。
【0058】
又、12−2は図3における光・電気変換器6の出力に重畳されている信号を抽出する信号抽出回路、12−1bは光・電気変換器6の出力を整流する整流回路、12−5は整流回路12−1bの出力が異常に低いことを検出する微小電圧検出回路、12−6は信号抽出回路12−2の出力と微小電圧検出回路12−5の出力を受けて、端局中継装置に送信する信号を生成する送信信号生成回路である。
【0059】
同様に、12−2aは図3における光・電気変換器6aの出力に重畳されている信号を抽出する信号抽出回路、12−1cは光・電気変換器6aの出力を整流する整流回路、12−5aは整流回路12−1cの出力が異常に低いことを検出する微小電圧検出回路、12−6aは信号抽出回路12−2aの出力と微小電圧検出回路12−5aの出力を受けて、端局中継装置に送信する信号を生成する送信信号生成回路である。
【0060】
そして、12−7は差動増幅器12−3の出力を送信信号生成回路12−6の出力によって変調する変調回路、12−7aは差動増幅器12−3aの出力を送信信号生成回路12−6aの出力によって変調する変調回路である。これらは、差動増幅器の出力を送信信号生成回路の出力によって変調するタイプの変調回路であっても、差動増幅器の出力に送信信号生成回路の出力を加算するタイプの変調回路であってもよい。ただ、後者の場合には、加算する2つの信号の直流レベルを一致させる必要がある。
【0061】
もし、送信信号生成回路12−6と12−6aの出力がないものとすれば、変調回路12−7と12−7aの出力は、それぞれ、差動増幅器12−3及び12−3aの出力と同じになるので、図5の構成によって、図3の構成におけるカプラ5及びカプラ5aに供給されるラマン励起光のパワーを一定に保つことができることが判る。
【0062】
今、図5の構成の制御回路#2には、図3における光・電気変換器6及び6aからの出力を処理する回路が付加されている。これは、下記のように動作する。
信号光は連続発振光を伝送すべき信号で変調されている以外に、低周波の監視信号によっても変調されている。該信号光を光・電気変換器6及び6aによって電気信号に変換した信号は、伝送すべき信号を低周波の監視信号で変調したものになっている。従って、信号抽出回路12−2及び12−2aを伝送すべき信号に応答できない回路で構成して、光・電気変換器6及び6aの出力の包絡線を検出すれば、該監視信号を抽出することができる。これは、端局中継装置から送られてきたコマンドである。
【0063】
一方、光・電気変換器6の出力を整流回路12−1bで整流した後、微小電圧検出回路12−5で整流電圧が異常に低い場合を検出できるようになっている。これは、整流回路12−1cと微小電圧検出回路12−5aでも同じである。
従って、例えば送信信号生成回路12−6は、該コマンドを受けた時に微小電圧生成回路12−5の出力の論理レベルを判定し、該論理レベルに対応したレスポンスをメモリから選択して出力することができる。もし、図3における光・電気変換器6の出力が異常に低いのであれば、上りの中継伝送路で切断が生じた結果であるので、その旨を示すレスポンスを選択して出力することができる。
【0064】
この送信信号生成回路12−6の出力を変調回路12−7に供給して、差動増幅器12−3の出力を変調し、変調回路12−7の出力を図3のラマン励起光源10に供給すれば、ラマン励起光源10を構成するレーザ・ダイオードの駆動電流が該レスポンスによって変動するので、ラマン励起光源10の出力光であるラマン励起光を変調することができる。
【0065】
ラマン励起光源10が出力するラマン励起光はカプラ5及びカプラ5aに供給される。今は、上り方向で中継伝送路が切断されたケースを想定しているので、カプラ5aに供給されたラマン励起光は多分役に立たないが、カプラ5を介して下り方向の負分散ファイバにラマン励起光が供給されると、該ラマン励起光は負分散ファイバにおいて自然放出光を発生させる。そして、該ラマン励起光は該レスポンスで変調されているので、該自然放出光も又該レスポンスで変調されたものになる。しかも、上り側から信号光がきていないので該ラマン励起光によって発生する自然放出光は信号光がきている時よりパワーが大きいものとなる。
【0066】
従って、該レスポンスで変調された自然放出光が下り方向でラマン増幅されながら伝送されるので、下り側になる端局中継装置に中継伝送路の切断を伝達することができる。しかも、該レスポンスに発信元の中継器のID番号を付加しておけば、どのスパンで切断が生じたかを端局中継装置で特定することができる。
そして、切断が中継器から上りの中継伝送路の如何なる距離の箇所で起きたとしても、下り側の負分散ファイバにレスポンスで変調されたラマン励起光を供給するので、切断した旨のレスポンスを必ず端局中継装置に伝達することができる。
【0067】
上では、上りで切断が起きたケースを説明したが、下り方向で切断が起きても全く同じである。又、切断が生じていない時には図3の制御回路#2がその旨のレスポンスを選択してラマン励起光源10及び10aの出力光を変調し、変調を受けたラマン励起光源10及び10aの出力光がカプラ5から下り側の負分散ファイバに供給され、カプラ5aから上り側の負分散ファイバに供給されるので、レスポンスは両端の端局中継装置に伝達される。
【0068】
尚、レスポンスを伝達する時にはラマン励起光がレスポンスで変調されるためにラマン励起光源に供給される駆動信号は直流ではなくなるが、レスポンスを表わす送信信号のマーク率が50%になるように送信信号を生成することが可能であるので、ラマン励起光の平均的なパワーをレスポンスがない場合と同じに制御することが可能であり、ラマン励起光のパワー制御には何ら支障がない。
【0069】
さて、上の説明では各々のラマン励起光源が出力するラマン励起光の波長や偏光角については言及していないが、各々のラマン励起光源が出力するラマン励起光の波長や偏光角を異ならせることによってラマン増幅方式を用いた光通信システムの伝送特性を改善することができる。
先ず、各々のラマン励起光源が出力するラマン励起光の波長を異ならせることによる効果を説明する。
【0070】
この場合、図3のラマン励起光源7とラマン励起光源7aの出力光の波長を異ならせ、ラマン励起光源10とラマン励起光源10aの出力光の波長を異ならせ、且つ、ラマン励起光源7又はラマン励起光源7aの一方の出力光の波長をラマン励起光源10又はラマン励起光源10aの一方の出力光の波長に一致させ、ラマン励起光源7又はラマン励起光源7aのもう一方の出力光の波長をラマン励起光源10又はラマン励起光源10aのもう一方の出力光の波長に一致させる。
【0071】
このようにすれば、上り側及び下り側の全ての負分散ファイバが、波長が異なる2つのラマン励起光によって全て同じ条件で励起されることになる。そして、各々の波長のラマン励起光でラマン増幅される波長領域が異なるので、ラマン増幅方式の光通信システムで中継できる波長域を広げることができる。即ち、広帯域化することができる。
【0072】
上記事項は、図3のようにラマン励起光源が二重化されている場合に限らず、それ以上に多重化されている場合でも同じである。
次いで、各々のラマン励起光源が出力するラマン励起光の偏光角を異ならせることによる効果を説明する。
ラマン励起光と信号光の偏光角が等しい場合と、ラマン励起光と信号光の偏光角が90度異なる場合とでは、ラマン増幅効率が異なり、前者の方がラマン増幅効率が高い。そこで、例えば、図3のラマン励起光源7とラマン励起光源7aの出力光の偏光角を90度異ならせておき、ラマン励起光源7とラマン励起光源7aの出力光を偏波合成して負分散ファイバに供給すれば、信号光と一方のラマン励起光源の出力光の偏光角の関係が如何ようであっても、偏波合成されたラマン励起光との偏光角の関係を一定に保つことができる。実際には、ラマン励起光の偏光角も信号光の偏光角も回転しながら光ファイバ中を伝播してゆくが、偏波合成されたラマン励起光との偏光角の関係を一定に保つことができることは同じことである。従って、負分散ファイバにおけるラマン増幅効率を安定に保つことができる。
【0073】
上記事項は、図3のようにラマン励起光源が二重化されている場合に限らず、それ以上に多重化されている場合でも同じである。
更に、図3ではラマン励起光源を二重化する構成を示したが、ラマン励起光源を多重化しなくても、ラマン励起光の波長を異ならせることと偏光角を異ならせることの効果以外は、同じ機能を実現することができる。この場合には、1つのラマン励起光源の出力を分波器で分岐して、各々を2つのカプラに供給する構成にすればよい。
【0074】
信頼度の高さを非常に強く求められる光海底通信システムではラマン励起光源を多重化しないのは問題であるが、陸上の伝送路で中継器を局舎内に配置できる場合には低コスト化という利点が生ずる。
図6は、中継器の構成の第二の実施の形態で、ここでも上りと下りの構成を併せて図示している。図6の構成は図3の構成をほんの少し変更しただけのものであるが、変更点だけを記載することは理解を助けることにはならないので、敢えて全てを説明する。
【0075】
図6において、1及び1aはラマン励起光を信号とは逆方向の負分散ファイバに供給するためのカプラ、2及び2aは信号光の一部を分岐する分波器、3及び3aは不要な光が逆進することを防止するアイソレータ、4及び4aは利得等化器、5及び5aはラマン励起光を信号と同一方向の負分散ファイバに供給するためのカプラである。
【0076】
6は分波器2において一部分岐した信号光を電気信号に変換する光・電気変換器、6aは分波器2aにおいて一部分岐した信号光を電気信号に変換する光・電気変換器である。図では、(フォト・)ダイオードの形で示しているが、フォト・ダイオードと該フォト・ダイオードが光信号を変換した電流を電圧に変換する電圧変換器を備えたものである。
【0077】
7及び7aは逆方向励起光を発生するラマン励起光源である。図では、(レーザ・)ダイオードの形で示しているが、レーザ・ダイオードと該レーザ・ダイオードに駆動電流を供給する駆動電流供給器を備えたものである。
9aは光・電気変換器6及び6aが出力する電気信号を受けてラマン励起光源7及び7aの出力を制御する制御回路#1aである。
【0078】
13はラマン励起光源7及び7aの出力光を合波した上で一方の出力端からカプラ1にラマン励起光を供給し、もう一方の出力端からカプラ1aにラマン励起光を供給する合波器である。
同様に、10及び10aは順方向励起光を発生するラマン励起光源である。
11はラマン励起光源10の出力光を電気信号に変換する光・電気変換器、11aはラマン励起光源10aの出力光を電気信号に変換する光・電気変換器である。
【0079】
12は光・電気変換器11及び11aが出力する電気信号を受けてラマン励起光源10及び10aの出力を制御すると共に、光・電気変換器6と光・電気変換器6aが入力される信号光の一部を分岐して光・電気変換した出力を受けて端局中継装置(図3では図示せず。)へのレスポンスを返す制御回路#2である。即ち、制御回路#2は図3における制御回路#2と同じものである。
【0080】
13aはラマン励起光源10及び10aの出力光を合波した上で一方の出力端からカプラ5にラマン励起光を供給し、もう一方の出力端からカプラ5aに供給する合波器である。
ここで、図1の構成との対応をつければ、カプラ1、カプラ5、カプラ1a及びカプラ5aの、中継器内の構成要素に接続される端子とは反対側の端子に負分散ファイバが接続され、カプラ1にラマン増幅された信号光が入力され、カプラ5から該信号光が出力され、カプラ1aにラマン増幅された信号光が入力され、カプラ5aから該信号光が出力される。
【0081】
即ち、図6の構成の特徴は、制御回路#1aが光・電気変換器6及び6aが出力する電気信号を受けてラマン励起光源7及び7aの出力を制御する点にある。
図7は、図6における制御回路#1aの構成である。本質的には図4に示した制御回路#1と同じであるが、用いる光・電気変換器の出力が異なるので敢えて説明する。
【0082】
図6において、9−1は図6における光・電気変換器6の出力を整流する整流回路、9−1aは図6における光・電気変換器6aの出力を整流する整流回路、9−3は基準電圧源、9−2は整流回路9−1の出力と基準電圧源9−3の出力電圧の差を増幅して図6におけるラマン励起光源7に供給する差動増幅器、9−2aは整流回路9−1aの出力と基準電圧源9−3の出力電圧の差を増幅して図6におけるラマン励起光源7aに供給する差動増幅器である。
【0083】
今、光・電気変換器6の出力を整流した電圧を差動増幅器9−2の反転入力端子に供給し、基準電圧源9−3の出力電圧を差動増幅器9−2の非反転入力端子に供給しているので、入力される信号光のレベルが高くなって整流回路9−1の出力電圧が上昇すれば、差動増幅器9−2の出力電圧が低下してラマン励起光源7の出力光を抑圧する。この動作は、ラマン励起光源7aについても同様である。
【0084】
従って、図7の構成の制御回路#1aを図6に適用すれば、カプラ1及びカプラ1aにおいて受信される信号光のレベルが一定になるようにラマン励起光源7及びラマン励起光源7aを制御することができる。
図6の制御回路12の構成は、図3の制御回路12の構成と全く同じなので、機能も全く同じである。従って、図6の制御回路12の構成と機能に関する説明は割愛する。
【0085】
又、ラマン励起光源を多重化した場合の、組になっているラマン励起光源の出力光の波長を異ならせることによる効果と組になっているラマン励起光源の出力光の偏光角を異ならせることによる効果は図3の構成の場合と全く同じであるので、説明を割愛する。
更に、単一のラマン励起光源を使用する構成も可能で、ラマン励起光源の出力光の波長又は偏光角を異ならせることの効果以外は同じである。これについても詳細な説明は割愛する。
【0086】
図8は、中継器の構成の第三の実施の形態で、ここでも上りと下りの構成を併せて図示している。図8の構成は、図3の構成又は図6の構成変更したものであるが、変更点だけを記載することは理解を助けることにはならないので全てを説明する。
図8において、1及び1aはラマン励起光を信号とは逆方向の負分散ファイバに供給するためのカプラ、2及び2aは信号光の一部を分岐する分波器、3及び3aは不要な光が逆進することを防止するアイソレータ、4及び4aは利得等化器、5及び5aはラマン励起光を信号と同一方向の負分散ファイバに供給するためのカプラである。
【0087】
6は分波器2において一部分岐した信号光を電気信号に変換する光・電気変換器、6aは分波器2aにおいて一部分岐した信号光を電気信号に変換する光・電気変換器である。図では、(フォト・)ダイオードの形で示しているが、フォト・ダイオードと該フォト・ダイオードが光信号を変換した電流を電圧に変換する電圧変換器を備えたものである。
【0088】
10及び10aは順方向励起光及び逆方向励起光を発生するラマン励起光源である。
12aは光・電気変換器6及び6aが出力する電気信号を受けてラマン励起光源10及び10aの出力を制御すると共に、光・電気変換器6と光・電気変換器6aが入力される信号光の一部を分岐して光・電気変換した出力を受けて端局中継装置(図3では図示せず。)へのレスポンスを返す制御回路#2aである。
【0089】
13aはラマン励起光源10及び10aの出力光を合波した上で2つの出力端からカプラ5にラマン励起光を出力する合波器、14は合波器13aの一方の出力を分岐して、一方をカプラ1に、もう一方をカプラ5に供給する分波器、14aは合波器13aのもう一方の出力を分岐して、一方をカプラ1aに、もう一方をカプラ5aに供給する分波器である。
【0090】
ここで、図1の構成との対応をつければ、カプラ1、カプラ5、カプラ1a及びカプラ5aの、中継器内の構成要素に接続される端子とは反対側の端子に負分散ファイバが接続され、カプラ1にラマン増幅された信号光が入力され、カプラ5から該信号光が出力され、カプラ1aにラマン増幅された信号光が入力され、カプラ5aから該信号光が出力される。
【0091】
ここで、図8の構成の特徴は、図3の制御回路#1又は図6の制御回路#1aを除去し、制御回路#2aは、光・電気変換器6及び6aが出力する電気信号を受けてラマン励起光源10及び10aの出力を制御すると共に、光・電気変換器6と光・電気変換器6aが入力される信号光の一部を分岐して光・電気変換した出力を受けて端局中継装置へのレスポンスを返すようにしたことである。
【0092】
図9は、図8における制御回路#2aの構成である。
図9において、12−1は図8における光・電気変換器6の出力を整流する整流回路、12−1aは図8における光・電気変換器6aの出力を整流する整流回路、12−4は基準電圧源、12−3は整流回路12−1の出力と基準電圧源12−4の出力電圧の差を増幅する差動増幅器、12−3aは整流回路12−1aの出力と基準電圧源12−4の出力電圧の差を増幅する差動増幅器である。
【0093】
又、12−2は図8における光・電気変換器6の出力に重畳されている信号を抽出する信号抽出回路、12−5は整流回路12−1の出力が異常に低いことを検出する微小電圧検出回路、12−6は信号抽出回路12−2の出力と微小電圧検出回路12−5の出力を受けて、端局中継装置に送信する信号を生成する送信信号生成回路である。
【0094】
同様に、12−2aは図8における光・電気変換器6aの出力に重畳されている信号を抽出する信号抽出回路、12−5aは整流回路12−1aの出力が異常に低いことを検出する微小電圧検出回路、12−6aは信号抽出回路12−2aの出力と微小電圧検出回路12−5aの出力を受けて、端局中継装置に送信する信号を生成する送信信号生成回路である。
【0095】
そして、12−7は差動増幅器12−3の出力を送信信号生成回路12−6の出力によって変調する変調回路、12−7aは差動増幅器12−3aの出力を送信信号生成回路12−6aの出力によって変調する変調回路である。これらは、差動増幅器の出力を送信信号生成回路の出力によって変調するタイプの変調回路であっても、差動増幅器の出力に送信信号生成回路の出力を加算するタイプの変調回路であってもよい。ただ、後者の場合には、加算する2つの信号の直流レベルを一致させる必要がある。
【0096】
もし、送信信号生成回路12−6と12−6aの出力がないものとすれば、変調回路12−7と12−7aの出力は、それぞれ、差動増幅器12−3及び12−3aの出力と同じになるので、図8の構成によって、図6の構成における制御回路#1aの動作と同じように、入力される信号光のレベルを一定に保つことができることが判る。
【0097】
さて、信号光は連続発振光を伝送すべき信号で変調されている以外に、低周波の監視信号によっても変調されている。該信号光を光・電気変換器6及び6aによって電気信号に変換した信号は、伝送すべき信号を低周波の監視信号で変調したものになっている。従って、信号抽出回路12−2及び12−2aを伝送すべき信号に応答できない回路で構成して、光・電気変換器6及び6aの出力の包絡線を検出すれば、該監視信号を抽出することができる。これは、端局中継装置から送られてきたコマンドである。
【0098】
一方、光・電気変換器6の出力を整流回路12−1で整流した後、微小電圧検出回路12−5で整流電圧が異常に低い場合を検出できるようになっている。これは、整流回路12−1aと微小電圧検出回路12−5aでも同じである。
従って、例えば送信信号生成回路12−6は、該コマンドを受けた時に微小電圧生成回路12−5の出力の論理レベルを判定し、該論理レベルに対応したレスポンスをメモリから選択して出力することができる。もし、図8における光・電気変換器6の出力が異常に低いのであれば、上りの中継伝送路で切断が生じた結果であるので、その旨を示すレスポンスを選択して出力することができる。
【0099】
この送信信号生成回路12−6の出力を変調回路12−7に供給して、差動増幅器12−3の出力を変調し、変調回路12−7の出力を図3のラマン励起光源10に供給すれば、ラマン励起光源10を構成するレーザ・ダイオードの駆動電流が該レスポンスによって変動するので、ラマン励起光源10の出力光であるラマン励起光を変調することができる。
【0100】
ラマン励起光源10が出力するラマン励起光は全てのカプラ1、1a、5及び5aに供給される。今は、上り方向で中継伝送路が切断されたケースを想定しているので、カプラ5aに供給されたラマン励起光は多分役に立たないが、カプラ1及び5を介して負分散ファイバにラマン励起光が供給されると、該ラマン励起光は負分散ファイバにおいて自然放出光を発生させる。そして、該ラマン励起光は該レスポンスで変調されているので、該自然放出光も又該レスポンスで変調されたものになる。しかも、上り側から信号光がきていないので該ラマン励起光によって発生する自然放出光は信号光がきている時よりパワーが大きいものとなる。
【0101】
従って、該レスポンスで変調された自然放出光が下り方向でラマン増幅されながら伝送されるので、下り側にある端局中継装置に中継伝送路の切断を伝達することができる。しかも、該レスポンスに発信元の中継器のID番号を付加しておけば、どのスパンで切断が生じたかを端局中継装置で特定することができる。
そして、切断が中継器から上りの中継伝送路の如何なる距離の箇所で起きたとしても、下り側の負分散ファイバにレスポンスで変調されたラマン励起光を供給するので、切断した旨のレスポンスを必ず端局中継装置に伝達することができる。
【0102】
上では、上りで切断が起きたケースを説明したが、下り方向で切断が起きても全く同じである。
又、切断が生じていない時には図8の制御回路#2aがその旨のレスポンスを選択してラマン励起光源10及び10aの出力光を変調し、変調を受けたラマン励起光源10及び10aの出力光がカプラ1から上り側の負分散ファイバに供給され、カプラ5から下り側の負分散ファイバに供給され、カプラ5aから上り側の負分散ファイバに供給され、カプラ1aから下り側の負分散ファイバに供給されるので、レスポンスは両端の端局中継装置に伝達される。
【0103】
尚、レスポンスを伝達する時にはラマン励起光がレスポンスで変調されるためにラマン励起光源に供給される駆動信号は直流ではなくなるが、レスポンスを表わす送信信号のマーク率が50%になるように送信信号を生成することが可能であるので、ラマン励起光の平均的なパワーをレスポンスがない場合と同じに制御することが可能であり、ラマン励起光のパワー制御には何ら支障がない。
【0104】
又、ラマン励起光源を多重化した場合の、組になっているラマン励起光源の出力光の波長を異ならせることによる効果と組になっているラマン励起光源の出力光の偏光角を異ならせることによる効果は図3及び図6の構成の場合と全く同じであるので、説明を割愛する。
更に、単一のラマン励起光源を使用する構成も可能で、ラマン励起光源の出力光の波長又は偏光角を異ならせることの効果以外は同じである。これについても詳細な説明は割愛する。
【0105】
(付記1) 端局と中継器との間の伝送路又は中継器間の伝送路の、端局及び中継器側に接続される第一の光ファイバは、第一の非線形実効断面積を有する光ファイバとし、
該第一の光ファイバの間に接続される第二の光ファイバは、該第一の光ファイバに対して非線形実効断面積が広い光ファイバとし、
該伝送路を、該伝送路の両端に接続される該中継器、又は、該中継器及び該端局より双方向励起をして、該伝送路においてラマン増幅を行なう
ことを特徴とするラマン増幅方式の光通信システム。
【0106】
(付記2) 中継器間の伝送路は、該中継器に接続される第一の光ファイバを第一の非線形実効断面積を有する光ファイバとし、
該第一の光ファイバの間に接続される第二の光ファイバは、該第一の光ファイバに対して非線形実効断面積が広い光ファイバとし、
端局と中継器との間の伝送路は、該中継器に接続される第一の光ファイバを、第一の非線形実効断面積を有する光ファイバとし、
該第一の光ファイバに接続される第二の光ファイバを、該第一の光ファイバに対して非線形実効断面積が広い光ファイバとし、
該伝送路を、該伝送路の両端に接続される該中継器より双方向励起をして、該伝送路においてラマン増幅を行なう
ことを特徴とするラマン増幅方式の光通信システム。
【0107】
(付記3) 付記1又は付記2のいずれかに記載のラマン増幅方式の光通信システムであって、
上記中継器は、
逆方向ラマン励起用のラマン励起光源と、
順方向ラマン励起用のラマン励起光源と、
該逆方向ラマン励起光源の出力パワーを一定に制御する制御回路と、
該順方向ラマン励起用のラマン励起光源の出力を一定に制御すると共に、上位装置から転送されてくる監視信号を解析結果と入力される信号光の状態とに応ずる上位装置への応答信号によって該順方向ラマン励起光源を変調する制御回路とを備える中継器である
ことを特徴とするラマン増幅方式の光通信システム。
【0108】
(付記4) 付記1又は付記2のいずれかに記載のラマン増幅方式の光通信システムであって、
上記中継器は、
逆方向ラマン励起用のラマン励起光源と、
順方向ラマン励起用のラマン励起光源と、
該中継器に入力される信号光のパワーを一定に制御する制御回路と、
該順方向ラマン励起用のラマン励起光源の出力を一定に制御すると共に、上位装置から転送されてくる監視信号を解析結果と入力される信号光の状態とに応ずる上位装置への応答信号によって該順方向ラマン励起光源を変調する制御回路とを備える中継器である
ことを特徴とするラマン増幅方式の光通信システム。
【0109】
(付記5) 付記項1又は付記2のいずれかに記載のラマン増幅方式の光通信システムであって、
上記中継器は、
逆方向ラマン励起と順方向ラマン励起とに共通に使用されるラマン励起光源と、
該中継器に入力される信号光のパワーを一定に保つと共に、上位装置から転送されてくる監視信号を解析結果と入力される信号光の状態とに応ずる上位装置への応答信号によって該ラマン励起光源を変調する制御回路とを備える中継器である
ことを特徴とするラマン増幅方式の光通信システム。
【0110】
(付記6) 付記3乃至付記5のいずれかに記載のラマン増幅方式の光通信システムであって、
上記ラマン励起光源を複数の励起光源を組み合わせて構成し、
各々の励起光源が出力する励起光の波長を異ならせる
ことを特徴とするラマン増幅方式の光通信システム。
【0111】
(付記7) 付記3乃至付記4のいずれかに記載のラマン増幅方式の光通信システムであって、
上記ラマン励起光源を複数の励起光源を組み合わせて構成し、
各々の励起光源が出力する光の偏光角を異ならせて、
各々の励起光源が出力する光を偏波合成してラマン励起光を生成する
ことを特徴とするラマン増幅方式の光通信システム。
【0112】
【発明の効果】
以上詳述した如く、本発明により、ラマン増幅方式の光通信システムに関し、中継伝送路を構成する光ファイバが如何なる箇所で断線してもその旨の通信が可能で、ラマン増幅に係る非線形特性が良好なラマン増幅方式の光通信システムを実現することが可能になり、もとより広帯域であるラマン増幅方式の特徴を生かした光通信システムの広帯域化と併せて、光通信システム技術の発達に大きく寄与することができる。
【0113】
即ち、第一の発明によれば、中継器の両端に接続される光ファイバは非線形実効断面積が狭い光ファイバとし、両端において該非線形実効断面積が狭い光ファイバの該中継器とは反対側に接続される光ファイバは非線形実効断面積が広い光ファイバとするので、非線形実効断面積が広い光ファイバの両端に非線形実効断面積が狭い光ファイバを接続してなる中継伝送路のいずれの箇所で光ケーブルが切断されてもその旨を伝達でき、且つ、非線形実効断面積が狭い光ファイバで生ずる非線形歪みを縮減できるラマン増幅方式の光通信システムを実現することが可能になる。
【0114】
又、第二の発明によれば、該端局と該中継器間の伝送路では片方向励起によるラマン増幅が行なわれ、該中継器間の伝送路では双方向励起によるラマン増幅が行なわれるが、該中継器において中継伝送路のいずれの箇所で光ケーブルが切断されてもその旨を検出、伝達でき、且つ、非線形実効断面積が狭い光ファイバで生ずる非線形歪みを縮減できるラマン増幅方式の光通信システムを実現することが可能になる。
【0115】
又、第三の発明における中継器は、逆方向ラマン励起用のラマン励起光源と、順方向ラマン励起用のラマン励起光源と、該逆方向ラマン励起光源の出力パワーを一定に制御する制御回路と、該順方向ラマン励起用のラマン励起光源の出力を一定に制御すると共に、上位装置から転送されてくる監視信号の解析結果と入力される信号光の状態とに応ずる上位装置への応答信号によって該順方向ラマン励起光源を変調する制御回路とを備えるので、該逆方向ラマン励起用のラマン励起光源の出力と該順方向ラマン励起用のラマン励起光源の出力とを一定に保つと共に、上位装置から転送されてくる監視信号の解析結果と入力される信号光の状態とに応じて中継伝送路の状態を上位装置に伝達することが可能になる。
【0116】
又、第四の発明の中継器は、逆方向ラマン励起用のラマン励起光源と、順方向ラマン励起用のラマン励起光源と、該中継器に入力される信号光のパワーを一定に制御する制御回路と、該順方向ラマン励起用のラマン励起光源の出力を一定に制御すると共に、上位装置から転送されてくる監視信号を解析結果と入力される信号光の状態とに応ずる上位装置への応答信号によって該順方向ラマン励起光源を変調する制御回路とを備えるので、該中継器に入力される信号光のパワーを一定に保つと共に、上位装置から転送されてくる監視信号の解析結果と入力される信号光の状態とに応じて中継伝送路の状態を上位装置に伝達することが可能になる。
【0117】
又、第五の発明の中継器は、逆方向ラマン励起と順方向ラマン励起とに共通に使用されるラマン励起光源と、該中継器に入力される信号光のパワーを一定に保つと共に、上位装置から転送されてくる監視信号を解析結果と入力される信号光の状態とに応ずる上位装置への応答信号によって該順方向ラマン励起光源を変調する制御回路とを備えるので、該中継器に入力される信号光のパワーを一定に保つと共に、上位装置から転送されてくる監視信号を解析結果と入力される信号光の状態とに応じて中継伝送路の状態を上位装置に伝達することが可能になる。しかも、ラマン励起光源と制御回路とを縮減することにより該中継器の構成を簡易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のラマン増幅方式を用いた光通信システム。
【図2】 本発明と従来のラマン増幅方式を用いた光通信システムの1スパンにおける非線形特性の比較。
【図3】 中継器の構成の第一の実施の形態。
【図4】 図3における制御回路#1の構成。
【図5】 図3における制御回路#2の構成。
【図6】 中継器の構成の第二の実施の形態。
【図7】 図6における制御回路#1aの構成。
【図8】 中継器の構成の第三の実施の形態。
【図9】 図8における制御回路#2aの構成。
【図10】 従来のラマン増幅方式を用いた光通信システム。
【図11】 従来のラマン増幅方式を用いた光通信システムの第一の問題点。
【図12】 従来のラマン増幅方式を用いた光通信システムの1スパンにおける非直線特性。
【図13】 本発明と従来のラマン増幅方式との間の非線形特性の差を比較する際の1スパンの構成。
【図14】 従来のラマン増幅方式を用いた光通信システムの1スパンにおける信号光レベルの推移。
【符号の説明】
1、1a カプラ
2、2a 分波器
3、3a アイソレータ
4、4a 利得等化器
5、5a カプラ
6、6a 光・電気変換器
7、7a ラマン励起光源
8、8a 光・電気変換器
9 制御回路#1
9a 制御回路#1a
10、10a ラマン励起光源
11、11a 光・電気変換器
12 制御回路#2
12a 制御回路#2a
13、13a 合波器
14、14a 分波器
9−1、9−1a 整流回路
9−2、9−2a 差動増幅器
9−3 基準電圧源
12−1、12−1a、12−1b、12−1c 整流回路
12−2、12−2a 信号抽出回路
12−3、12−3a 差動増幅器
12−4 基準電圧源
12−5、12−5a 微小電圧検出回路
12−6、12−6a 送信信号生成回路
12−7、12−7a 変調回路
101、101a 端局中継装置
102、102a、102b、102c 負分散ファイバ
103、103a 正分散ファイバ
104、104a、104b、104c、104d ラマン励起光源
105、105a、105b、105c カプラ
106、106a 負分散ファイバ
107、107a 中継器

Claims (1)

  1. 端局と中継器との間の伝送路又は中継器間の伝送路において、該端局及び該中継器に接続される第一の光ファイバと、該第一の光ファイバの間に接続され、該第一の光ファイバに対して非線形実効断面積が広い第二の光ファイバを有し、
    該伝送路を、該伝送路の両端に接続される該中継器より双方向励起をして、該伝送路においてラマン増幅を行なうラマン増幅方式の光通信システムであって、
    上記中継器は、
    逆方向ラマン励起用のラマン励起光源と、
    順方向ラマン励起用のラマン励起光源と、
    該逆方向ラマン励起光源の出力パワーを一定に制御する第一の制御回路と、
    該順方向ラマン励起用のラマン励起光源の出力パワーを一定に制御すると共に、上位装置から転送されてくる監視信号を解析結果と入力される受信信号光のレベルに応じて上位装置への応答信号によって該順方向ラマン励起光源を変調する第二の制御回路とを備え、 該受信信号光のレベルが所定値以下の場合はその旨を示す該応答信号を出力する事を特徴とするラマン増幅方式の光通信システム。
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