JP3776276B2 - スターリングサイクルおよび熱交換器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、少なくとも二つの温度域を持つ作動ガスを密閉した空間に、吸熱器、再生器および放熱器からなる各熱交換器を互いに直列に配置し、吸熱器および放熱器に対応するそれぞれの膨脹空間および圧縮空間の容積変化によって熱と動力との変換を行うスターリングサイクルおよび、伝熱流体が流れる伝熱管の周囲をガスが通過することで、このガスが伝熱流体と熱交換を行う熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、スターリングサイクルを利用するエンジン、冷凍機およびヒートポンプは、密閉された作動ガス空間に、吸熱器、再生器および放熱器を直列に配置し、ピストンまたはディスプレーサの往復運動によって、作動ガスが吸熱器、再生器および放熱器を順次往復流となって通過する際に、吸熱器および放熱器にて熱交換を行うと同時に、再生器を通過する温度境界の移動が行われ、作動ガス空間の容積変化による作動ガスの膨脹・圧縮で、熱と動力との変換が行われている。
【0003】
図5は、スターリングサイクルの簡略化した断面図であり、左右二つのシリンダ1および3内には、膨脹側ピストン5および圧縮側ピストン7が、互いに所定の位相差をもってそれぞれ図中で左右方向に移動可能に収容され、膨脹空間9および圧縮空間11をそれぞれ形成している。
【0004】
シリンダ1,3相互間には、中央に再生器13が、その左右両側に、吸熱器15,放熱器17がそれぞれ配置され、吸熱器15で加熱された作動ガスが膨脹空間9にて膨脹する一方、放熱器17で放熱された作動ガスが圧縮空間11で圧縮する。吸熱器15および放熱器17は、膨脹空間9と圧縮空間11とを、中央の再生器13を通して連通する作動ガス伝熱管をそれぞれ備え、この作動ガス伝熱管によって連通している膨脹側ピストン5と圧縮側ピストン7との間の領域が、作動ガスが密閉状態で封入される作動ガス空間となる。
【0005】
上記した膨脹空間9と圧縮空間11との間の作動ガス空間で、吸熱器15,再生器13および放熱器17を経て、互いに作動ガスを移動させて作動ガスの膨脹・圧縮を繰り返すことで、熱と動力との変換が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、作動ガスの膨脹・圧縮の際の熱交換は、膨脹空間9および圧縮空間11それぞれを等温に保つことが目的であり、より等温に近づけることが熱効率および性能の向上に有効である。そのためには熱交換器に充分ガスを流す必要があるが、熱交換のために作動ガス流が再生器13を通る量が増えることは熱的なロスとなる。すなわち、上記図5に示した構成のスターリングサイクルでは、再生器13は、高温側の吸熱器15で熱交換したガスが低温側の放熱器17に移動する際に、熱を回収して再生しているが、再生器13の能力には限界があり、作動ガスの流れが、吸熱器15、再生器13および放熱器17と直線的となっているので、この流れに伴って高温側から低温側へ熱が漏洩するロスが大きく、熱交換効率を向上させることができなかった。また、再生器13を通る作動ガスの圧力損失も大きく、改善が望まれている。
【0007】
そこで、この発明は、熱交換器における熱交換効率を向上させ、膨張・圧縮の際の作動ガスをより等温に近づけるとともに、再生器における熱損失及び流動損失を低減することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、少なくとも二つの温度域を持つ作動ガスを密閉した空間に、吸熱器、再生器および放熱器からなる各熱交換器を互いに直列状に配置し、前記吸熱器および放熱器に対応するそれぞれの膨脹空間および圧縮空間の容積変化と圧力変化によって熱と動力との変換を行うスターリングサイクルにおいて、前記吸熱器および放熱器の少なくともいずれか一方の熱交換器に対し、前記吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れを発生させる作動ガス流発生手段を備え、前記作動ガス流発生手段は、前記膨脹空間および圧縮空間の容積変化を行わせるピストンのうち少なくとも一方に対し、前記吸熱器または放熱器を間に挟んだ位置に配置され、前記吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する方向で、かつピストン頂面が吸熱器または放熱器に対して接近離反する方向に移動可能であるとともに、前記一方のピストンに対し相対移動可能で、このピストンとの間の空間の容積を変化させる第2のピストンである構成としてある。
【0009】
このような構成のスターリングサイクルによれば、吸熱器および放熱器の少なくともいずれか一方の熱交換器において、吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れによって、熱交換が行われ、再生器における、熱交換された熱の移動、すなわち等容加熱等容冷却行程における温度の境界移動については、上記配列方向となる。
また、第2のピストンが吸熱器または放熱器に向かって移動することで、再生器を経て放熱器または吸熱器に向かう作動ガスの流れと交差する方向の作動ガスの流れが、吸熱器または放熱器にて発生する。
さらに、膨脹空間および圧縮空間の容積変化を行わせるそれぞれのピストンと第2のピストンとが、所定の位相差、例えばピストンに連結されるクランク軸の回転角度として90度の位相差で往復移動することで、吸熱器または放熱器において、再生器を経て放熱器または吸熱器に向かう作動ガスの流れと交差する方向の作動ガスの流れが、放熱器または吸熱器を間に挟んでピストン側と第2のピストン側との間で発生する。
【0016】
請求項2の発明は、少なくとも二つの温度域を持つ作動ガスを密閉した空間に、吸熱器、再生器および放熱器からなる各熱交換器を互いに直列状に配置し、前記吸熱器および放熱器に対応するそれぞれの膨脹空間および圧縮空間の容積変化と圧力変化によって熱と動力との変換を行うスターリングサイクルにおいて、前記吸熱器および放熱器の少なくともいずれか一方の熱交換器に対し、前記吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れを発生させる作動ガス流発生手段を備え、前記膨脹空間または圧縮空間が、吸熱器または放熱器を間に挟んで再生器と反対側に形成され、前記作動ガス流発生手段は、前記吸熱器または放熱器の、吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する方向の側部に配置され、前記作動ガス流発生手段は、吸熱器または放熱器を間に挟んでその両側に一対配置されて相互間の容積変化が発生しないよう互いに一体移動する構成としてある。
【0017】
上記構成によれば、吸熱器および放熱器の少なくともいずれか一方の熱交換器において、吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れによって、熱交換が行われ、再生器における、熱交換された熱の移動、すなわち等容加熱等容冷却行程における温度の境界移動については、上記配列方向となる。
また、作動ガス流発生手段の作動によって、吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れが、吸熱器または放熱器にて発生する。
さらに、一対の作動ガス流発生手段が一体移動することで、この移動による容積変化が発生することなく、吸熱器または放熱器にて、吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れが発生する。
【0020】
請求項3の発明は、請求項2の発明の構成において、作動ガス流発生手段は、補助ピストンで構成されている。
【0021】
上記構成によれば、一対の補助ピストンが一体移動することで、この移動による容積変化が発生することなく、吸熱器または放熱器にて、吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れが発生する。
【0022】
請求項4の発明は、少なくとも二つの温度域を持つ作動ガスを密閉した空間に、吸熱器、再生器および放熱器からなる各熱交換器を互いに直列状に配置し、前記吸熱器および放熱器に対応するそれぞれの膨脹空間および圧縮空間の容積変化と圧力変化によって熱と動力との変換を行うスターリングサイクルにおいて、前記吸熱器および放熱器の少なくともいずれか一方の熱交換器に対し、前記吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れを発生させる作動ガス流発生手段を備え、前記膨脹空間および圧縮空間の容積変化を行わせるそれぞれのピストンのうち少なくとも一方を、吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する方向で、かつピストン頂面が吸熱器または放熱器に対して接近離反する方向に、移動可能に設けて前記作動ガス流発生手段とし、前記吸熱器または放熱器を間に挟んでピストンと反対側に、このピストンと異なるシリンダ断面積を備え、かつ前記ピストンと一体移動する補助ピストンを設けた。
【0023】
上記構成によれば、吸熱器および放熱器の少なくともいずれか一方の熱交換器において、吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れによって、熱交換が行われ、再生器における、熱交換された熱の移動、すなわち等容加熱等容冷却行程における温度の境界移動については、上記配列方向となる。
また、ピストンが吸熱器または放熱器に向かって移動することで、再生器を経て放熱器または吸熱器に向かう作動ガスの流れと交差する方向の作動ガスの流れが、吸熱器または放熱器にて発生する。
さらに、ピストンと補助ピストンとが一体移動することで、小さなシリンダ断面積を備えたピストン側の断面積分が、吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れを、吸熱器または放熱器にて発生させる一方、二つのピストン相互の断面積の差分が、作動ガスの容積変化を発生させる。
【0024】
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項の発明の構成において、吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れを備えている、前記吸熱器および放熱器の少なくともいずれか一方の熱交換器は、作動ガスと熱交換を行う伝熱流体が流れる伝熱管を備えた構成としてある。
【0025】
上記構成によれば、吸熱器または放熱器の少なくともいずれか一方の熱交換器にて、吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れが、伝熱流体を流れる伝熱管の周囲を通過可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0031】
図1は、この発明の第1の実施の形態を示すスターリングサイクルの簡略化した断面図である。左右二つのシリンダ21,23は互いに平行に図中で上下方向に延長して配置され、この各シリンダ21,23内には、作動ガス流発生手段を構成する膨脹側ピストン25および圧縮側ピストン27が、図示しないクランク軸に連結されて互いに所定の位相差をもってそれぞれ上下方向に移動可能に収容されている。左右二つのシリンダ21,23の上部には、熱交換器用ハウジング29が設けられ、このハウジング29とシリンダ21,23および各ピストン25,27に囲まれた領域が、ヘリウムなどの作動ガスが密閉状態で封入される作動ガス空間31となる。
【0032】
熱交換器用ハウジング29内には、膨脹側ピストン25に対向して配置される吸熱器33、圧縮側ピストン27に対向して配置される放熱器35および、吸熱器33と放熱器35との間に配置される再生器37が、各ピストン25,27の移動方向と直交する、図中で左右方向に、互いに直列状態で配置されている。
【0033】
吸熱器33と膨脹側ピストン25との間には、吸熱器33にて加熱された作動ガスが膨脹する膨脹空間39が、放熱器35と圧縮側ピストン27との間には、放熱器35にて放熱された作動ガスが圧縮される圧縮空間41がそれぞれ形成されている。この膨脹空間39と圧縮空間41との間で、互いに作動ガスを移動させて作動ガスの膨脹・圧縮を繰り返すことで、熱と動力との変換が行われる。
【0034】
吸熱器33は、図中で紙面に直交する方向に延長する伝熱管43を備え、この伝熱管43内には、高温の伝熱流体が流れ、伝熱管43の周囲には複数のフィン45が装着されている。放熱器35も同様に、図中で紙面に直交する方向に延長する伝熱管47を備え、この伝熱管47内には、低温の伝熱流体が流れ、伝熱管の周囲には複数のフィン49が装着されている。一方、再生器37は、金網などを積層して構成されている。
また、前記した膨脹側ピストン25および圧縮側ピストン27に対し、吸熱器33および放熱器35を間に挟んで反対側(図中で上部側)に、この各ピストン25,27に対し所定の位相差をもって相対移動し、各ピストン25,27との間の空間の容積をそれぞれ変化させる、作動ガス流発生手段を構成する第2の膨脹側ピストン55,第2の圧縮側ピストン57を、シリンダ59,61内にて上下動可能に設けている。
【0035】
上記した構成のスターリングサイクルでは、膨脹側ピストン25と第2の膨脹側ピストン55とが平行移動するとともに、圧縮側ピストン27と第2の圧縮側ピストン57とが平行移動するとき、つまりピストン25と55との間の容積、およびピストン27と57との間の容積が変化しない状態で移動するときには、吸熱器33、再生器37および放熱器35の配列方向(図中で左右方向)に向かう作動ガスの流れと直交する、図中で上下方向の作動ガスの流れが発生して、吸熱器33または放熱器35で熱交換が効率よくなされる。
一方、膨脹側ピストン25と第2の膨脹側ピストン55とが相対移動するとともに、圧縮側ピストン27と第2の圧縮側ピストン57とが相対移動するときは、相互に対向するピストン相互間の容積が変化し、この2つの作用は膨脹側ピストン25と第2の膨脹側ピストン55との位相差、圧縮側ピストン27と第2の圧縮側ピストン57との位相差によって変えることができる。そして膨脹側ピストン25および第2の膨脹側ピストン55の組と、圧縮側ピストン27および第2の圧縮側ピストン57の組が、相互に例えば90°の位相差をもつとき、温度の境界移動が再生器37を中心として吸熱器33と放熱器37との間で発生するとともに作動ガスが容積変化し、スターリングサイクルを形成する。
【0036】
そして、本実施例のスターリングサイクルでは、膨脹側ピストン25および圧縮側ピストン27は、吸熱器33、再生器37および放熱器35の配列方向(図中で左右方向)に向かう作動ガスの流れと直交する方向で、かつピストン頂面が吸熱器33および放熱器35に対して接近離反する方向に往復移動しているので、左右方向の流れに直交する図中で上下方向の作動ガスの流れが、吸熱器33および放熱器35内で発生する。これにより、作動ガスの膨脹・圧縮の際に、熱的なロスとなる再生器37を通過するガス流が抑制されて、再生器37の能力が最大限に生かされ、吸熱器33および放熱器35における熱交換効率が向上し、理想的な等温圧縮・等温膨脹に近いスターリングサイクルが実現できる。
【0037】
熱交換効率の向上により、同等の能力の熱交換器を対象とすれば、熱交換器の小型化が達成される。また、熱交換する際に、作動ガスは吸熱器33および放熱器35を図中で上下方向に向けて主に流れるので、再生器37を作動ガスが必要以上に流れることによる圧力損失増加も防げる。
【0043】
図2は、この発明の第2の実施の形態を示すスターリングサイクルの簡略化した断面図である。この実施の形態は、シリンダ21を吸熱器33の左側に、シリンダ23を放熱器35の右側に、それぞれ配置して、膨脹側ピストン25および圧縮ピストン27の往復移動方向を、前記図5に示した従来のスターリングサイクルと同様とし、さらに吸熱器33を間に挟んで上下両側に、作動ガス流発生手段として一対の補助ピストン63,65を補助シリンダ67,69内に移動可能に設けるとともに、放熱器35を間に挟んで上下両側に、作動ガス流発生手段として一対の補助ピストン71,73を補助シリンダ75,77内に移動可能に設けたものである。補助ピストン63,65は、吸熱器33を貫通する中間ロッド79により、また補助ピストン71,73は放熱器35を貫通する中間ロッド81により、それぞれ互いに連結されて一体移動する。
【0044】
補助ピストン63,65および71,73は、リニアモータやボイスコイルモータなどの電気駆動などでよく、またこのスターリングサイクルをエンジンとして利用する場合には、取り出される動力を利用して駆動することもできる。
【0045】
上記した補助ピストン63,65が、互いに一体移動することで、相互間の容積が変化せず、吸熱器33では、吸熱器33、再生器37および放熱器35の配列方向(図中で左右方向)に向かう作動ガスの流れと直交する、図中で上下方向の作動ガスの流れが発生し、これにより再生器37へ流れるガス流が制御されて熱交換効率が向上し、再生器37を流れるガス流による圧力損失も抑制される。補助ピストン71,73についても同様に、互いに一体移動することで、放熱器35の熱交換効率が向上するとともに、圧力損失も抑制される。
【0046】
なお、上記した図中で上下方向の作動ガスの流れを発生させるための補助ピストン63,65および71,73は、スターリングサイクルの運転中は常時作動させることが望ましいが、作動ガスが膨脹・圧縮して熱交換が行われるときのみ作動させるようにしてもよい。また、上下方向の作動ガス流はサイクルと同じ周波数である必要はなく、補助ピストン63,65および71,73に代えて、例えばスピーカなどの振動板を設けて吸熱器33および放熱器35内の作動ガスを振動させるようにしてもよい。
【0047】
図3は、この発明の第3の実施の形態を示すスターリングサイクルの簡略化した断面図である。図1,2に示した実施の形態では、α型と呼ばれるスターリングサイクルにて説明したが、この実施の形態では、γ型と呼ばれるスターリングサイクルに、この発明を適用している。
【0048】
すなわち、密閉されたディスプレーサシリンダ83内にディスプレーサピストン85を図中で左右方向に移動可能に設けて、膨脹空間87および圧縮空間89を形成するとともに、圧縮空間89に連通するパワーシリンダ91を設けて、このパワーシリンダ91内にパワーピストン93を図中で左右方向に移動可能に設けている。膨脹空間87は通路95を介して吸熱器33に連通する一方、圧縮空間89は通路97を介して放熱器35に連通している。
【0049】
そして、吸熱器33および放熱器35の上下両側には、前記図2に示した第2の実施の形態と同様に、中間ロッド79および81によってそれぞれ連結された、一対の補助ピストン63,65および一対の補助ピストン71,73が配置されている。
【0050】
このような構成のスターリングサイクルにおいても、吸熱器33および放熱器35においては、前記図2のものと同様に、補助ピストン63,65および補助ピストン71,73が上下に往復移動することで、吸熱器33、再生器37および放熱器35の配列方向(図中で左右方向)に向かう作動ガスの流れと直交する、図中で上下方向の作動ガスの流れが発生するので、熱交換効率が向上し、再生器37を作動ガスが流れることによる圧力損失増加も抑制される。
【0051】
また、ディスプレーサピストン85とパワーピストン93とを、所定の位相差で往復移動させることで、作動ガス空間の容積変化と、再生器37を通過する温度境界の移動が行われる。
【0052】
図4は、この発明の第4の実施の形態を示すスターリングサイクルの簡略化した断面図である。この実施の形態は、前記図1のものに対し、膨脹側ピストン25および圧縮側ピストン27に対し、吸熱器33および放熱器35を間に挟んで反対側(図中で上部側)に、シリンダ21,23より小さい断面積を備えた補助シリンダ99,101を作動空間31に連通して接続し、このシリンダ99,101内に、前記ピストン25,27とそれぞれ一体移動する補助ピストン103,105を上下動可能に設けたものである。膨脹側ピストン25と補助ピストン103とは中間ロッド107で、圧縮側ピストン27と補助ピストン105とは中間ロッド109で、それぞれ連結されて一体移動する。
【0053】
膨脹側ピストン25と補助ピストン103とが一体移動することで、小さな補助ピストン103のシリンダ断面積分が、吸熱器33、再生器37および放熱器35の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れを、吸熱器33および放熱器35にて発生させる一方、二つのピストン25,103相互のシリンダ断面積の差分および、二つのピストン27,105相互のシリンダ断面積の差分が、作動ガス空間31のの容積変化を発生させる。
【0062】
なお、前記図1ないし図4に示した実施の形態では、作動ガス流発生手段によって、吸熱器33、再生器37および放熱器35の配列方向に向かう作動ガスの流れと直交する方向の作動ガスの流れを発生させるようにしたが、必ずしも直交させる必要はなく、再生器37に向かう作動ガスの流れを制御させる構成であればよい。
【0063】
【発明の効果】
以上説明してきたように、請求項1の発明によれば、吸熱器および放熱器の少なくともいずれか一方の熱交換器が、吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れを発生させる作動ガス流発生手段を備えたスターリングサイクルとしたため、吸熱器および放熱器の少なくともいずれか一方の熱交換器において、前記交差する作動ガスの流れによって、熱交換が行われ、熱交換された熱の移動、すなわち温度の境界移動については、吸熱器、再生器および放熱器の配列方向となり、熱交換効率の向上および、再生器における熱損失と圧力損失の増加を防止することができる。
また、作動ガス流発生手段は、前記膨脹空間および圧縮空間の容積変化を行わせるピストンのうち少なくとも一方に対し、前記吸熱器または放熱器を間に挟んだ位置に配置され、前記吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する方向で、かつピストン頂面が吸熱器または放熱器に対して接近離反する方向に移動可能であるとともに、前記一方のピストンに対し相対移動可能で、このピストンとの間の空間の容積を変化させる第2のピストンとしたため、第2のピストンが吸熱器または放熱器に向かって移動することで、再生器を経て放熱器または吸熱器に向かう作動ガスの流れと交差する方向の作動ガスの流れを、吸熱器または放熱器にて発生させることができ、熱交換効率の向上および、再生器における熱損失と圧力損失の増加を防止することができる。
【0067】
請求項2の発明によれば、膨脹空間または圧縮空間が、吸熱器または放熱器を間に挟んで再生器と反対側に形成され、作動ガス流発生手段は、前記吸熱器または放熱器の、吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する方向の側部に配置されているため、作動ガス流発生手段の移動によって、吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れが、吸熱器または放熱器にて発生し、これにより熱交換効率の向上および、再生器における熱損失と圧力損失の増加を防止することができる。
また、作動ガス流発生手段は、吸熱器または放熱器を間に挟んでその両側に一対配置されて相互間の容積変化が発生しないよう互いに一体移動する構成としたため、一対の作動ガス流発生手段が一体移動することで、この移動による容積変化が発生することなく、吸熱器または放熱器にて、吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れが発生し、これにより熱交換効率の向上および、再生器における熱損失と圧力損失の増加を防止することができる。
【0069】
請求項3の発明によれば、作動ガス流発生手段は、補助ピストンで構成されているため、補助ピストンが移動することで、吸熱器または放熱器にて、吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れを発生させることができる。
【0070】
請求項4の発明によれば、吸熱器または放熱器を間に挟んでピストンと反対側に、このピストンと異なるシリンダ断面積を備え、かつ前記ピストンと一体移動する補助ピストンを設けたため、ピストンと補助ピストンとが一体移動することで、小さなピストンのシリンダ断面積分が、吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れを発生させ、これにより熱交換効率の向上および、再生器における熱損失と圧力損失の増加を防止することができる。
【0071】
請求項5の発明によれば、吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れを備えている、吸熱器および放熱器の少なくともいずれか一方の熱交換器は、作動ガスと熱交換を行う伝熱流体が流れる伝熱管を備えた構成としたため、吸熱器または放熱器の少なくともいずれか一方の熱交換器にて、吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れが、伝熱流体を流れる伝熱管の周囲を通過し、高効率の熱交換が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施の形態を示すスターリングサイクルの簡略化した断面図である。
【図2】 この発明の第2の実施の形態を示すスターリングサイクルの簡略化した断面図である。
【図3】 この発明の第3の実施の形態を示すスターリングサイクルの簡略化した断面図である。
【図4】 この発明の第4の実施の形態を示すスターリングサイクルの簡略化した断面図である。
【図5】 従来例を示すスターリングサイクルの簡略化した断面図である。
【符号の説明】
25 膨脹側ピストン(作動ガス流発生手段)
27 圧縮側ピストン(作動ガス流発生手段)
31 作動ガス空間
33 吸熱器(熱交換器)
35 放熱器(熱交換器)
37 再生器(熱交換器)
39 膨脹空間
41 圧縮空間
43,47 伝熱管
55,57 第2のピストン(作動ガス流発生手段)
63,65,71,73 補助ピストン(作動ガス流発生手段)
103,105 補助ピストン(作動ガス流発生手段)
Claims (5)
- 少なくとも二つの温度域を持つ作動ガスを密閉した空間に、吸熱器、再生器および放熱器からなる各熱交換器を互いに直列状に配置し、前記吸熱器および放熱器に対応するそれぞれの膨脹空間および圧縮空間の容積変化と圧力変化によって熱と動力との変換を行うスターリングサイクルにおいて、前記吸熱器および放熱器の少なくともいずれか一方の熱交換器に対し、前記吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れを発生させる作動ガス流発生手段を備え、前記作動ガス流発生手段は、前記膨脹空間および圧縮空間の容積変化を行わせるピストンのうち少なくとも一方に対し、前記吸熱器または放熱器を間に挟んだ位置に配置され、前記吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する方向で、かつピストン頂面が吸熱器または放熱器に対して接近離反する方向に移動可能であるとともに、前記一方のピストンに対し相対移動可能で、このピストンとの間の空間の容積を変化させる第2のピストンであることを特徴とするスターリングサイクル。
- 少なくとも二つの温度域を持つ作動ガスを密閉した空間に、吸熱器、再生器および放熱器からなる各熱交換器を互いに直列状に配置し、前記吸熱器および放熱器に対応するそれぞれの膨脹空間および圧縮空間の容積変化と圧力変化によって熱と動力との変換を行うスターリングサイクルにおいて、前記吸熱器および放熱器の少なくともいずれか一方の熱交換器に対し、前記吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れを発生させる作動ガス流発生手段を備え、前記膨脹空間または圧縮空間が、吸熱器または放熱器を間に挟んで再生器と反対側に形成され、前記作動ガス流発生手段は、前記吸熱器または放熱器の、吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する方向の側部に配置され、前記作動ガス流発生手段は、吸熱器または放熱器を間に挟んでその両側に一対配置されて相互間の容積変化が発生しないよう互いに一体移動することを特徴とするスターリングサイクル。
- 作動ガス流発生手段は、補助ピストンで構成されていることを特徴とする請求項2記載のスターリングサイクル。
- 少なくとも二つの温度域を持つ作動ガスを密閉した空間に、吸熱器、再生器および放熱器からなる各熱交換器を互いに直列状に配置し、前記吸熱器および放熱器に対応するそれぞれの膨脹空間および圧縮空間の容積変化と圧力変化によって熱と動力との変換を行うスターリングサイクルにおいて、前記吸熱器および放熱器の少なくともいずれか一方の熱交換器に対し、前記吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れを発生させる作動ガス流発生手段を備え、前記膨脹空間および圧縮空間の容積変化を行わせるそれぞれのピストンのうち少なくとも一方を、吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する方向で、かつピストン頂面が吸熱器または放熱器に対して接近離反する方向に、移動可能に設けて前記作動ガス流発生手段とし、前記吸熱器または放熱器を間に挟んでピストンと反対側に、このピストンと異なるシリンダ断面積を備え、かつ前記ピストンと一体移動する補助ピストンを設けたことを特徴とするスターリングサイクル。
- 吸熱器、再生器および放熱器の配列方向に向かう作動ガスの流れと交差する作動ガスの流れを備えている、前記吸熱器および放熱器の少なくともいずれか一方の熱交換器は、作動ガスと熱交換を行う伝熱流体が流れる伝熱管を備えた構成であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のスターリングサイクル。
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