JPH0949666A - スターリング冷凍機 - Google Patents

スターリング冷凍機

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Publication number
JPH0949666A
JPH0949666A JP7219456A JP21945695A JPH0949666A JP H0949666 A JPH0949666 A JP H0949666A JP 7219456 A JP7219456 A JP 7219456A JP 21945695 A JP21945695 A JP 21945695A JP H0949666 A JPH0949666 A JP H0949666A
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JP
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expansion
cylinder
compression
heat exchanger
piston
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Application number
JP7219456A
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English (en)
Inventor
Takao Iwasaki
隆夫 岩崎
Shunichi Furuya
俊一 古屋
Takashi Kobayashi
小林  孝
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Bosch Corp
Original Assignee
Zexel Corp
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Publication date
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Publication of JPH0949666A publication Critical patent/JPH0949666A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/32Cooling devices
    • B60H1/3204Cooling devices using compression
    • B60H1/3222Cooling devices using compression characterised by the compressor driving arrangements, e.g. clutches, transmissions or multiple drives

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両に搭載して必要な冷凍能力を有し、軽
量化およびコンパクト化が可能で、各部材の間に生ずる
デッドボリュームを極力減少させたスターリング冷凍機
を提供すること。 【構成】 圧縮シリンダー3および膨張シリンダー6
を直線対向型に配置すること、シリンダーヘッドカバー
23に作動ガス連通路30を形成することに着目したも
ので、圧縮ピストン4および膨張ピストン7を直線状に
互いに対向して配置するとともに、高温側熱交換器(放
熱機8)および低温側熱交換器(吸熱器9)と圧縮シリ
ンダー3および膨張シリンダー6のそれぞれの端面をと
もに覆うように設けたシリンダーヘッドカバー23内
に、高温側熱交換器8および低温側熱交換器9と圧縮シ
リンダー3および膨張シリンダー6とをそれぞれ連通す
る作動ガス連通路30を形成したことことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスターリング冷凍機
にかかるもので、とくにスターリングサイクルを利用し
た冷凍機であって、車両に搭載するために小型化を可能
としたスターリング冷凍機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からスターリングサイクルを利用し
たスターリング冷凍機は、極低温用の冷凍機として用い
られてきた。図8および図9にもとづいてスターリング
冷凍機の構成を概説する。図8は、スターリング冷凍機
1の構造概念図、図9は、スターリング冷凍機1の作動
行程図であって、スターリング冷凍機1は、ヘリウムな
ど作動ガスの高温の圧縮室2を構成する圧縮シリンダー
3と、圧縮ピストン4と、作動ガスの低温の膨張室5を
構成する膨張シリンダー6と、膨張ピストン7と、放熱
器8(高温側熱交換器)と、吸熱器9(低温側熱交換
器)と、再生器(蓄熱器)10と、クランクシャフト
(駆動機構)11と、作動ガス管12と、を有する。
【0003】圧縮ピストン4は、圧縮シリンダー3内を
往復動し、膨張ピストン7は、膨張シリンダー6内を往
復動するとともに、圧縮ピストン4および膨張ピストン
7は、クランクシャフト11により互いに所定の位相差
(たとえば90度)をもって駆動される。
【0004】再生器10は、蓄熱(蓄冷)作用を有する
材料を充填してあり、高温側熱交換器8と低温側熱交換
器9との間に熱的な壁を構成する。作動ガス管12は、
圧縮室2、膨張室5および再生器10を接続し、これら
で作動ガスのひとつの密閉空間を構成している。
【0005】図9に示すように、スターリング冷凍機1
においてはクランクシャフト11の一周が四行程に分割
されている。すなわち、まず等温圧縮行程(1→2)
は、膨張ピストン7がその上死点に止まったままで、圧
縮ピストン4がその下死点から上死点に向かって上昇す
る行程であり、高温の圧縮室2および低温の膨張室5の
全体の容積が減少する。この圧縮行程においては、吸熱
器9から汲み上げた熱および圧縮ピストン4の圧縮仕事
に相当する熱を放熱器8を介して放熱する。
【0006】等容移行行程(2→3)は、膨張ピストン
7がその上死点から下降し、圧縮ピストン4がその上死
点に向かって上昇する行程である。この移行行程におい
ては、容積一定のまま高温の圧縮室2から低温の膨張室
5に作動ガスが移送され、このとき高温の圧縮室2の高
温ガスは再生器10に放熱し、低温ガスとなって低温の
膨張室5に流入する。
【0007】等温膨張行程(3→4)は、圧縮ピストン
4がその上死点で停止したまま膨張ピストン7がその下
死点に向かって下降する行程であり、高温の圧縮室2お
よび低温の膨張室5の全体の容積が増加する。この行程
においては、容積の増加にともなって等温のまま吸熱器
9を介して熱を吸収するため、吸熱器9の外側が冷やさ
れ、冷凍能力が発生する。
【0008】等容移行行程(4→1)は、膨張ピストン
7がその上死点へ、また圧縮ピストン4がその下死点に
それぞれ移動する行程である。上述の等容移行行程(2
→3)と同様に容積一定のまま低温の膨張室5から高温
の圧縮室2に作動ガスが移送され、このとき低温の膨張
室5の低温ガスは、等容移行行程(2→3)において再
生器10に蓄えられた熱を吸収し、高温の圧縮室2に高
温ガスとなって流入する。
【0009】以上の行程を繰り返すことにより冷凍能力
を発生するもので、このスターリング冷凍機1は、たと
えば、赤外線検出機などの冷却用として適用され、その
最低到達温度は−200℃以下にも達するが、冷凍能力
(熱負荷)は数mW程度と低いものである。
【0010】しかしながら、カーエアコンなどの空調用
の冷凍機にこうしたスターリング冷凍機1を採用するた
めには、低温ガス温度が高々−10〜−20℃(高温ガ
ス温度としてはたとえば約70〜80℃)程度で充分で
あるが、一方、冷凍能力としては4〜5kW程度以上を
必要とする。
【0011】スターリング冷凍機1がこうした冷凍能力
を達成するためには、作動ガスの掃気容量を300cc
程度とするとともに作動ガスの注入圧力も5〜10MP
aまで上げる必要があり、従来の構造のままでは全体の
体積が大きくなるばかりでなく、構成部品を耐圧性の強
固な構造材を用いなければならないため、重量も重くな
ってしまうという問題がある。
【0012】さらに、スターリングサイクルと似ている
サイクルとしてヴィルミエサイクルがあるが、このヴィ
ルミエサイクルにおいては800℃程度の高温部を必要
とするため、スターリング冷凍機1に比較してさらに全
体の容積が大きくなり、また高温耐熱強度を有する材料
を用いたり、断熱材料などを必要とするため、車載用の
冷凍機としては技術的に困難な問題や、コスト的に不利
な点などがある。
【0013】なお図10は、車載用として提案されたス
ターリング冷凍機13の一例を示す概略図であって、冷
凍機ハウジング14にスターリング冷凍機13の各構成
部品を組み付けてある。
【0014】こうした構成のスターリング冷凍機13に
おいては、たとえば90度の位相差を設けるために圧縮
シリンダー3および膨張シリンダー6をV字型に配置し
てあり、また一対の作動ガス管12を冷凍機ハウジング
14から離して別途配管してある。
【0015】したがって、図中仮想線で示すように、作
動ガス管12と放熱器8あるいは吸熱器9との間の第1
のデッドボリュームS1、圧縮室2と膨張室5との間の
第2のデッドボリュームS2、および圧縮室2あるいは
膨張室5と冷凍機ハウジング14との間の第3のデッド
ボリュームS3などが形成されることとなり、無駄な空
間が増加するとともに、上方への寸法の増加という問
題、および全体の小型化および軽量化が困難であるとい
う問題があり、新たな構造を開発することが要請される
に至った。
【0016】また、複数のスターリング冷凍機を組み合
わせることにより、その冷凍能力を増強することも考え
られるが、複数のスターリング冷凍機をどのように組み
合わせるかの問題、さらには各スターリング冷凍機にお
けるクランク室内の圧力変動の発生の問題もある。
【0017】なお公知資料として、特開平1−1371
64号、特開平3−244968号、特開平4−353
363号などがある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
諸問題にかんがみなされたもので、軽量化およびコンパ
クト化が可能なスターリング冷凍機を提供することを課
題とする。
【0019】また本発明は、とくに車両に搭載して必要
な冷凍能力を有するスターリング冷凍機を提供すること
を課題とする。
【0020】また本発明は、車両に搭載可能な、冷凍能
力4〜5kW以上の軽量かつコンパクトなスターリング
冷凍機を提供することを課題とする。
【0021】また本発明は、各部材の間に生ずるデッド
ボリュームを極力減少させたスターリング冷凍機を提供
することを課題とする。
【0022】また本発明は、耐圧性および必要な冷凍能
力を保持しつつ小型化および軽量化が可能なスターリン
グ冷凍機を提供することを課題とする。
【0023】また本発明は、複数のスターリング冷凍機
を組み合わせた場合にも、ピストンの駆動にともなうク
ランク室内の圧力変動を低減し、余分な動力損失を抑え
ることが可能なスターリング冷凍機を提供することを課
題とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】すなわち第一の発明は、
圧縮シリンダーおよび膨張シリンダーを直線状対向型に
配置すること、ならびにこれら圧縮シリンダーおよび膨
張シリンダーのシリンダーヘッドカバーに圧縮シリンダ
ーおよび膨張シリンダーと熱交換器との間の作動ガス連
通路を形成することに着目したもので、作動ガスの圧縮
室を構成する圧縮シリンダーと、この圧縮シリンダー内
を往復動する圧縮ピストンと、上記作動ガスの膨張室を
構成する膨張シリンダーと、この膨張シリンダー内を往
復動する膨張ピストンと、上記圧縮シリンダーに接続し
た高温側熱交換器と、上記膨張シリンダーに接続した低
温側熱交換器と、これら高温側熱交換器と低温側熱交換
器との間に熱的な壁を構成する再生器と、上記圧縮ピス
トンおよび膨張ピストンを所定の位相差をもって駆動す
る駆動機構と、上記圧縮室、膨張室および再生器を接続
する作動ガス管と、を有するスターリング冷凍機であっ
て、上記圧縮ピストンおよび膨張ピストンを直線状に互
いに対向して配置するとともに、上記圧縮シリンダーお
よび膨張シリンダーと平行に、かつ上記再生器を挟んで
上記高温側熱交換器および低温側熱交換器を配置し、こ
れら高温側熱交換器および低温側熱交換器と上記圧縮シ
リンダーおよび膨張シリンダーのそれぞれの端面をとも
に覆うシリンダーヘッドカバーを設け、このシリンダー
ヘッドカバー内に、上記高温側熱交換器および低温側熱
交換器と上記圧縮シリンダーおよび膨張シリンダーとを
それぞれ連通する作動ガス連通路を形成したことを特徴
とするスターリング冷凍機である。
【0025】上記シリンダーヘッドカバーの内壁に、上
記圧縮ピストンおよび膨張ピストンの頂部の形状に対応
した、球形の凹部を形成することができる。
【0026】また第二の発明は、複数のスターリング冷
凍機を組み合わせた場合に、そのクランク室を共用する
とともにクランク角位相を180度ずらせることに着目
したもので、少なくとも圧縮ピストンおよび膨張ピスト
ンを有するひとつのスターリング冷凍機に対し、同一構
成の他のスターリング冷凍機を、クランク角位相を18
0度ずらせるとともにクランク室を共用して一体に構成
したことを特徴とするスターリング冷凍機である。
【0027】すなわち、スターリング冷凍機の高温部
(圧縮シリンダーおよび高温側熱交換器の部分)ならび
に低温部(膨張シリンダーおよび低温側熱交換器の部
分)を一単位としてこれを多気筒型とすることにより、
必要な冷凍能力を設計することができる。
【0028】なお、圧縮ピストンおよび膨張ピストンを
所定の位相差(たとえば90度)で駆動する駆動機構と
しては、クランクシャフト以外にもカム機構その他任意
の機構を採用することもできる。
【0029】第一の発明によるスターリング冷凍機にお
いては、高温部の圧縮シリンダーおよび低温部の膨張シ
リンダーを直線状に対向させて配置した。また、高温部
および低温部の作動空間(高温の圧縮室および低温の膨
張室)と高温側熱交換器および低温側熱交換器とを接続
するダクトとしてシリンダーヘッドカバーを設けるとと
もに、このシリンダーヘッドカバーに作動ガス連通路を
形成した。したがって、このシリンダーヘッドカバーを
作動ガス連通路として兼用することができ、必要な冷凍
能力を確保しつつ、全体を小型化かつ軽量化することが
でき、車両搭載用として適用可能となる。
【0030】さらに、個々の作動空間および熱交換器の
容積を小さくし、また従来の構成とは異なってシリンダ
ーヘッドカバー自体に作動ガス連通路を一体に形成して
あるので、耐圧性にすぐれ、作動ガスの高圧に対しても
容器の肉厚を軽減することができる。
【0031】なお、シリンダーヘッドカバーの内壁に、
圧縮ピストンおよび膨張ピストンの頂部の形状に対応し
た、球形の凹部を形成することにより、作動ガス連通路
からの作動ガスを圧縮室あるいは膨張室内に流れやすく
することができる。
【0032】さらに、第二の発明においては、組み合わ
された少なくとも1組のスターリング冷凍機の圧縮ピス
トンおよび膨張ピストンなど、少なくとも2組のピスト
ンが180度の位相差をもって駆動されているため、ク
ランク室内における容積変動が生じない。
【0033】したがって、ピストン駆動にともなう余分
な動力損失を低減することができるため、多数のスター
リング冷凍機を組み合わせてその冷凍能力を増強しよう
とするときに、動力低減にとくに有効である。
【0034】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の実施の形態による
スターリング冷凍機20を図1ないし図7にもとづき説
明する。ただし、図8ないし図10と同様の部分には同
一符号を付し、その詳述はこれを省略する。図1は、ス
ターリング冷凍機20の正面図、図2は、同、左側面
図、図3は、同、一部省略平面図であって、スターリン
グ冷凍機20は、冷凍機ハウジング21と、フロントカ
バー22と、左右一対のシリンダーヘッドカバー23
と、を有する。
【0035】冷凍機ハウジング21には、前記クランク
シャフト11を挟んで、前記圧縮シリンダー3および膨
張シリンダー6を水平にかつ直線状に対向させて構成す
るとともに、前記放熱器8、吸熱器9、および再生器1
0を圧縮シリンダー3および膨張シリンダー6の上方に
同じく水平に配置してある。なお、放熱器8および吸熱
器9は、互いに直列でなくてもよい。
【0036】なお、とくに図2および図3に示すよう
に、圧縮ピストン4および膨張ピストン7、さらには放
熱器8および吸熱器9のそれぞれ一対を平行して多気筒
型に(図示の例では二気筒に)かつそれぞれ独立に配置
してある。
【0037】フロントカバー22と冷凍機ハウジング2
1とにまたがってクランクシャフト11を回転可能に設
け、プーリー24によってクランクシャフト11を回転
駆動することにより、圧縮ピストン4と膨張ピストン7
とを90度の位相差をもって往復動させる。
【0038】冷凍機ハウジング21の所定箇所はハウジ
ング取付けボルト25によりこれを固定し、冷凍機ハウ
ジング21とフロントカバー22とはフロントカバー取
付けボルト26によりこれを固定し、冷凍機ハウジング
21とシリンダーヘッドカバー23とはヘッドカバー取
付けボルト27によりこれを固定してある。
【0039】図4は、左側のシリンダーヘッドカバー2
3の平面図、図5は、同、側面図、図6は、図4のVI
−VI線断面図、図7は、図4のVII−VII線断面
図であって、左右一対のシリンダーヘッドカバー23
は、図1中左右一対の圧縮シリンダー3および膨張シリ
ンダー6(圧縮ピストン4および膨張ピストン7)、な
らびに同じく左右一対の放熱器8、吸熱器9および再生
器10を冷凍機ハウジング21の左右側面から取り付け
ることによって、冷凍機ハウジング21を閉鎖する。
【0040】より具体的には、シリンダーヘッドカバー
23には圧縮シリンダー3および膨張シリンダー6、な
らびに放熱器8および吸熱器9などを取り囲むようにヘ
ッドカバー取付けボルト27のボルト取付け孔28を円
周状に形成してあるとともに、その外表面に所定幅およ
び長さの連通用突状29を形成し、その内側に作動ガス
連通路30を形成してある。
【0041】この作動ガス連通路30の一方の開口端部
30Aは、圧縮シリンダー3および膨張シリンダー6に
開口し、他方の開口端部30Bは、放熱器8および吸熱
器9の部分に開口している。
【0042】さらに、作動ガス連通路30の上記開口端
部30A、30Bに連通して、圧縮ピストン4および膨
張ピストン7の頂部の形状に対応した、球形の凹部31
を形成してある。
【0043】なお、図5および図7に示すように、作動
ガス連通路30に臨むセンサー取付け孔32を形成して
ある。
【0044】なお図2に示すように、シリンダーヘッド
カバー23には、作動ガス連通路30あるいは球形の凹
部31に連通する作動ガス注入口33を設けてある。
【0045】なお図3に示すように、一対の圧縮ピスト
ン4および膨張ピストン7を駆動するためのクランクシ
ャフト11を収容したクランク室34は、冷凍機ハウジ
ング21内において、これを一対の圧縮ピストン4およ
び膨張ピストン7について共用している。
【0046】また、一方の圧縮ピストン4は、他方の圧
縮ピストン4に対して180度のクランク角位相差をも
ってこれを駆動するとともに、一方の膨張ピストン7
は、他方の膨張ピストン7に対して180度のクランク
角位相差をもってこれを駆動する。
【0047】こうした構成のスターリング冷凍機20に
おいては、図8における高温の圧縮室2および低温の膨
張室5を互いに対向させて直線状にかつ水平に設けたの
で、圧縮室2および膨張室5の配置姿勢によるデッドボ
リューム(たとえば図10の第2のデッドボリュームS
2あるいは第3のデッドボリュームS3)を消失させる
ことができる。さらに作動ガス管12の部分をシリンダ
ーヘッドカバー23の内部に一体に形成したので、作動
ガス管12の配管によるデッドボリューム(たとえば図
10の第1のデッドボリュームS1)もこれを消失させ
ることができる。
【0048】さらに、作動ガス管12の部分をシリンダ
ーヘッドカバー23の内部に形成したので、シリンダー
ヘッドカバー23と作動ガス管12とを兼用して部品点
数を減少させ、小型化および軽量化を可能とするととも
に、堅牢で故障を少なくし信頼性を向上させることがで
きる。
【0049】また、作動ガス連通路30に連通して、球
形の凹部31を構成したので、作動ガス連通路30から
の作動ガスが圧縮室2および膨張室5内に拡散しやすい
とともに、耐圧性もこれを向上させることができる。
【0050】さらに、圧縮ピストン4および膨張ピスト
ン7の二列を設けてあるが、任意の多気筒型とすること
により必要な冷凍能力を得ることができる。
【0051】また、一対の圧縮ピストン4および一対の
膨張ピストン7については、それぞれ他の圧縮ピストン
4および膨張ピストン7に対して180度のクランク角
位相差をもってこれを駆動しているので、クランク室3
4内における容積変動が生じないため、クランク室34
内における圧力変動が発生せず、圧縮ピストン4および
膨張ピストン7の駆動にともなう余分な動力損失を低減
することができる。なお、こうした動力損失の低減を可
能とするためには、最低2組ないしその倍数のスターリ
ング冷凍機を組み合わせる必要がある。
【0052】かくして全体の小型化および軽量化を実現
可能であるとともに、圧縮室2および膨張室5など個々
の作動空間や放熱器8および吸熱器9の容積を小さくす
ることができるため、高圧に対して冷凍機ハウジング2
1の肉厚を減少することができる。
【0053】また、必要とする放熱器8および吸熱器9
の大きさに対応して、圧縮ピストン4および膨張ピスト
ン7の長さを変更することができ、設計の自由度を増加
させることができる。
【0054】さらに、高温の圧縮室2および低温の膨張
室5や作動ガス管12など接続ダクト内の容積は、これ
が大きくなるとスターリング冷凍機20としての性能低
下の原因となるが、本発明においては、シリンダーヘッ
ドカバー23と作動ガス管12とを兼ねた構成としてシ
リンダーヘッドカバー23に作動ガス連通路30および
球形の凹部31を形成したので、当該接続ダクトの容積
を必要最低限にまで小さくすることができるとともに、
作動ガスが流れやすいように成形することが可能であ
る。
【0055】
【発明の効果】以上のように、第一の発明によれば、圧
縮シリンダーおよび膨張シリンダー(圧縮ピストンおよ
び膨張ピストン)を直線状対向型とし、シリンダーヘッ
ドカバー内に作動ガス連通路を形成したので、スターリ
ング冷凍機としての必要な冷凍能力を確保しつつ、全体
の軽量化および小型化を可能として、車両などに搭載を
可能とすることができる。
【0056】また第二の発明によれば、ピストンのクラ
ンク角位相を180度ずらせるようにしたので、複数の
スターリング冷凍機を組み合わせる構造としたときに、
ピストン駆動にともなう動力損失を低減することができ
る。
【0057】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるスターリング冷凍機
20の正面図である。
【図2】同、スターリング冷凍機20の左側面図であ
る。
【図3】同、スターリング冷凍機20の一部省略平面図
である。
【図4】同、左側のシリンダーヘッドカバー23の平面
図である。
【図5】同、シリンダーヘッドカバー23の側面図であ
る。
【図6】同、図4のVI−VI線断面図である。
【図7】同、図4のVII−VII線断面図である。
【図8】従来からのスターリング冷凍機1の構造概念図
である。
【図9】同、スターリング冷凍機1の作動行程図であ
る。
【図10】従来の車載用として提案されたスターリング
冷凍機13の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 スターリング冷凍機(図8) 2 高温の圧縮室 3 圧縮シリンダー 4 圧縮ピストン 5 低温の膨張室 6 膨張シリンダー 7 膨張ピストン 8 放熱器(高温側熱交換器) 9 吸熱器(低温側熱交換器) 10 再生器(蓄熱器) 11 クランクシャフト(駆動機構) 12 作動ガス管 13 スターリング冷凍機(図10) 14 冷凍機ハウジング 20 スターリング冷凍機(図1) 21 冷凍機ハウジング 22 フロントカバー 23 左右一対のシリンダーヘッドカバー(図4) 24 プーリー 25 ハウジング取付けボルト 26 フロントカバー取付けボルト 27 ヘッドカバー取付けボルト 28 ボルト取付け孔 29 連通用突条 30 作動ガス連通路 30A 作動ガス連通路30の一方の開口端部 30B 作動ガス連通路30の他方の開口端部 31 球形の凹部 32 センサー取付け孔 33 作動ガス注入口 34 クランク室(図3) S1 第1のデッドボリューム(図10) S2 第2のデッドボリューム(図10) S3 第3のデッドボリューム(図10)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作動ガスの圧縮室を構成する圧縮シリ
    ンダーと、 この圧縮シリンダー内を往復動する圧縮ピストンと、 前記作動ガスの膨張室を構成する膨張シリンダーと、 この膨張シリンダー内を往復動する膨張ピストンと、 前記圧縮シリンダーに接続した高温側熱交換器と、 前記膨張シリンダーに接続した低温側熱交換器と、 これら高温側熱交換器と低温側熱交換器との間に熱的な
    壁を構成する再生器と、 前記圧縮ピストンおよび膨張ピストンを所定の位相差を
    もって駆動する駆動機構と、 前記圧縮室、膨張室および再生器を接続する作動ガス管
    と、を有するスターリング冷凍機であって、 前記圧縮ピストンおよび膨張ピストンを直線状に互いに
    対向して配置するとともに、 前記圧縮シリンダーおよび膨張シリンダーと平行に、か
    つ前記再生器を挟んで前記高温側熱交換器および低温側
    熱交換器を配置し、 これら高温側熱交換器および低温側熱交換器と前記圧縮
    シリンダーおよび膨張シリンダーのそれぞれの端面をと
    もに覆うシリンダーヘッドカバーを設け、 このシリンダーヘッドカバー内に、前記高温側熱交換器
    および低温側熱交換器と前記圧縮シリンダーおよび膨張
    シリンダーとをそれぞれ連通する作動ガス連通路を形成
    したことを特徴とするスターリング冷凍機。
  2. 【請求項2】 前記シリンダーヘッドカバーの内壁
    に、前記圧縮ピストンおよび膨張ピストンの頂部の形状
    に対応した、球形の凹部を形成したことを特徴とする請
    求項1記載のスターリング冷凍機。
  3. 【請求項3】 少なくとも圧縮ピストンおよび膨張ピ
    ストンを有するひとつのスターリング冷凍機に対し、同
    一構成の他のスターリング冷凍機を、クランク角位相を
    180度ずらせるとともにクランク室を共用して一体に
    構成したことを特徴とするスターリング冷凍機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011240731A (ja) * 2010-05-14 2011-12-01 Toyota Motor Corp 圧縮機の車載構造
CN103776190A (zh) * 2012-10-24 2014-05-07 现代自动车株式会社 用于车辆的斯特林制冷机

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