JP3775806B2 - 脱酸素剤含有重合体組成物 - Google Patents

脱酸素剤含有重合体組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、耐抽出性、香味保持性、酸素吸収性及びその持続性の組合せに優れた脱酸素剤含有重合体組成物に関する。本発明はまた、上記組成物を用いた包装体、特に容器蓋にも関する。
【0002】
【従来の技術】
ビン詰、缶詰等の包装体の内部には、不可避的に酸素が残存し、この酸素は内容物を酸化劣化し、更にはカビ、酵母、細菌等の微生物を増殖させる原因となる。
【0003】
包装体内の酸素を除去するために、脱酸素剤を用いることは古くから知られており、初期には、脱酸素剤を包装容器や蓋とは別体の形で包装内に充填することが行われていたが、誤って喫食する事例もあることから、包装材料中に脱酸素剤を配合することが行われるようになった。
【0004】
例えば、特開昭55−90535号公報には樹脂に、還元鉄、亜硫酸塩、ピロガロール、ビタミンC等の脱酸素剤を配合したものを、単層で或いは他のフィルム類との積層体の形で、袋、ボトル、チューブ等の容器として用いることが開示されている。
【0005】
また、特開昭55−107663号公報には、非通気性フィルムと、通気性でヒートシール性のあるフィルムとの間に脱酸素剤を介在させた蓋体を飲食品用包装容器に用いることが開示されている。
【0006】
更に、脱酸素剤をキャップ等に適用した例として、特公平4−31949号公報にはキャップ等に設けるガスケットとして、ペースト用塩化ビニル樹脂、可塑剤及び酸素吸収剤をブレンドし分散させたものを使用することが記載されている。
【0007】
また、脱酸素剤を配合した樹脂組成物を用いた包装体をレトルト殺菌に応用した事例をして、特公平4−62858号公報に記載のものがあり、樹脂により脱酸素剤は、不動態化されているが、高温では水蒸気が透過し、脱酸素剤は活性化される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、公知の脱酸素剤含有重合体組成物は、耐抽出性、香味保持性、酸素吸収性或いはその持続性の何れかの点で、未だ改良されるべき欠点を有している。
【0009】
一般に脱酸素剤は酸素と反応し、これを固定するものであるが、この反応は水分の存在により促進されるものであり、脱酸素剤への水分の補給は内容物中の水分により行われる。
【0010】
ところで、脱酸素剤は、無機系のものでも有機系のものでも、程度の差はあれ水溶性であり、脱酸素剤含有重合体組成物の層が内容物中の水分と接触すると、内容物中に溶出するという好ましくないという衛生的影響がある。本発明者等の研究によると、例えばビタミンC(アスコルビン酸)は、水分(湿分)と気相酸素とが共存する状態ではかなり優れた酸素吸収性を示すが、水中に溶解した状態では酸素を吸収する能力に欠けている。また、鉄系の脱酸素剤は水に対する溶解度が小さいが、微量溶出した場合にさえ、内容物の香味保持性を損うという問題がある。
【0011】
従って、本発明の目的は、従来の脱酸素剤含有重合体組成物における上記欠点が解消され、耐抽出性、香味保持性、酸素吸収性及びその持続性に優れた脱酸素剤含有重合体組成物及び該組成物を用いた包装体を提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、包装体内のヘッドスペース内に残留する酸素を有効に除去することが可能であり、しかも水により殆ど抽出されない等、衛生的特性にも顕著に優れた脱酸素剤含有重合体組成物及びこれを用いた包装体、特に容器蓋を提供するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、酸素及び水蒸気に対して透過性を有する水不溶性有機重合体を含有するマトリックス中に、該マトリックス当り4重量%以上の量で、炭素数10以上の高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルが脱酸素剤として分散されてなることを特徴とする脱酸素剤含有重合体組成物が提供される。
【0015】
本発明によれば更に、上記の脱酸素含有重合体組成物の層を容器の内面側に設けるか、または容器蓋の内面側にライナー材層として設けたことを特徴とする包装体が提供される。
【0016】
本発明の最も好適な態様では、容器蓋殻体と該殻体頂部の内面側に施された脱酸素剤含有ライナー材層とから成る容器蓋において、前記ライナー材層が、ライナー材用重合体を含有するマトリックスと、該マトリックス当たり4重量%以上の炭素数10以上の高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルを含有することを特徴とする容器蓋が提供される。
【0017】
【作用】
本発明では、重合体含有マトリックスに対して分散状態で含有させる脱酸素剤粒子として、炭素数10以上の高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルを選択し、使用する。
アスコルビン酸エステルは式
【化1】
Figure 0003775806
式中Rは炭素数9以上のアルキル基である。
で表わされる化合物であり、水不溶性の固体粉末である。
【0018】
このアスコルビン酸エステルは、高級脂肪酸のエステルとなっているため、アスコルビン酸ナトリウム(ビタミンC)に比して分子量がかなり増大しているが、それにもかかわらず、重合体との組成物の形で、容器蓋ライナーとしてヘッドスペース内の残留酸素の吸収に用いたとき、アスコルビン酸ナトリウムに比して顕著に優れた酸素吸収性と持続性とを示すことがわかった。
【0019】
後述する実施例の表1を参照されたい。ライナー中にアスコルビン酸ナトリウムを配合したものでは、ビン詰ヘッドスペース内の酸素を吸収除去する効果が短期間では殆んどない(比較例)のに対して、ライナー中にアスコルビン酸高級脂肪酸エステルを4重量%以上の量で配合したものでは、ヘッドスペース内の酸素を有効に除去しうることが了解される。
【0020】
この理由は、次のように考えられる。即ち、アスコルビン酸ナトリウムは水溶性であり、ビン詰が倒立して、ライナーが内容物と接触したとき、特に表層のアスコルビン酸ナトリウムが内容物中に抽出され、溶出されたアスコルビン酸ナトリウムはヘッドスペース内の酸素吸収には殆んど役立ない。これに対して、本発明で使用する高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルは本質的に水不溶性であるので、ビン詰が倒立して、ライナーが内容物と長時間接触した場合にも、ライナーマトリックス中に安定な分散状態で保持され、ヘッドスペース内の酸素の吸収除去に役立つと共に、その持続性にも優れているものと思われる。
【0021】
本発明に用いる高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルは、高級脂肪酸エステルの形に親油性化されているため、包装用素材に用いられる耐水性重合体に対する分散性に優れており、該重合体から成るマトリックス中に均一且つ微細な分散状態で安定に保持されるという利点を有している。
【0022】
本発明に使用する高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルは、水に殆んど抽出されないため、衛生的特性に顕著に優れており、しかも香味保持性にも優れている。また、これらの高級脂肪酸エステルは、食品添加物としても認可されているため、食品安全性の点でも問題がないという意義を有するものである。
【0023】
【発明の好適態様】
(脱酸素剤)
本発明では、脱酸素剤として、炭素数10以上の高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルを使用する。用いる高級脂肪酸の炭素数を10以上と特定しているのは、炭素数がこれよりも低くなると、内用物による耐抽出性、特に加熱時の耐抽出性が本発明範囲内のものに比して低下するためである。
【0024】
高級脂肪酸としては、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸等の不飽和脂肪酸も使用し得るが、安定性や香味保持性の点で、飽和脂肪酸が好ましい。
アスコルビン酸エステルがアスコルビン酸ステアリン酸エステル、アスコルビン酸パルミチン酸エステルまたはアスコルビン酸ラウリン酸エステルであるのが最もよく、これらは単独でもよいし、2種以上の混合物であってもよい。例えば、牛脂脂肪酸や水添植物油脂肪酸のように、混合飽和高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルも使用し得ることが了解されるべきである。
【0025】
高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルは、公知の方法、即ち、高級脂肪酸及びアスコルビン酸を濃硫酸(溶媒兼エステル化触媒)中に溶解し、室温でエステル化した後、析出する結晶をエーテル等の溶媒で抽出し、精製することにより得られる。
【0026】
高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルは、粉粒体の形で、重合体マトリックス中に存在させるのがよく、ここで、粉粒体とは、結晶の粉末或いはこの粉末をより大きい粒子の形に造粒したものを意味する。一般に、粉末としては、その平均粒径が0.1乃至30μmにあるものが使用されるが、0.1mm程度迄の粒径の大きい粒状物を用いることも可能である。
【0027】
(重合体マトリックス)
本発明でマトリックスを構成する重合体は、酸素及び水蒸気に対して透過性を有するものでなければならない。酸素透過性は脱酸素剤による酸素吸収の点で必要であり、一方水蒸気透過性は、脱酸素剤を活性化するために必要である。また、この重合体のマトリックスは、内用物と接触することから、当然のことながら水不溶性でなければならない。また、この重合体は、溶融状態、プラスチゾル、溶液、ラテックス(エマルジョン)或いはサスペンジョンの形で成形或いはコーティング可能なものでなければならない。容器蓋の用途でシール部分に使用する場合には、ライナー或いはパッキングを形成するのに普通に使用する重合体であることが望ましい。このような重合体として、適度の弾性とクッション性とを有するそれ自体公知の樹脂乃至ゴム、熱可塑性エラストマーまたは天然ゴムまたは合成ゴムが好適に使用される。
【0028】
適当な例は、塩化ビニル系樹脂、低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、低密度ポリエチレン/エチレン−ビニルアルコール共重合体ブレンド物、アクリル樹脂、エチレン−プロピレン共重合体、熱可塑性スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、熱可塑性スチレン−イソプレン−スチレン共重合体、エチレン−プロピレン・ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン・ゴム、スチレン−ブタジエン・ゴム、ニトリル−ブタジエン・ゴム、ブチルゴム、天然ゴム、ポリブタジエン、クロロプレン・ゴム、ポリウレタン、アクリルゴム、シリコーン・ゴム等が挙げられる。これらの内低密度ポリエチレンやエチレン/プロピレン系共重合体ゴム、塩化ビニル樹脂或いはアクリル樹脂系のプラスチゾル、スチレン−ブタジエン・ゴム(SBR)特にソルベントタイプのSBR等は密封性、加工性に優れるため、容器ライナーの用途に特に適している。これらは単独で用いることもまた必要に応じて二種類以上組み合わせて使用することも可能である。
【0029】
これらのマトリックス中には、それ自体公知の樹脂乃至ゴム用配合剤、例えば、可塑剤、充填剤、着色剤、熱安定剤、発泡剤、架橋剤等をそれ自体公知の処方に従って配合することができる。
【0030】
マトリックス中の主体となる成分は、上記重合体であるのが普通であるが、プラスチゾルの場合には、加熱前には分散媒として作用し、加熱後には樹脂中に吸収されて、樹脂を軟質にする可塑剤をかなり大量に含有する。例えば、塩化ビニル樹脂のプラスチゾルの場合、塩化ビニル樹脂当たり20乃至80重量%の可塑剤を含有するのがよい。また、塩化ビニル樹脂には、その熱安定性を向上させるために、各種金属石鹸系安定剤や有機錫系安定剤等を含有させるのがよい。
マトリックス中の重合体が合成或いは天然のゴムの場合には、柔軟性の調節や、形態保持性の向上或いは増量の目的で充填剤を配合する場合もある。
【0031】
(組成物)
本発明の組成物では、重合体のマトリックス当たり4重量%以上の高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルを含有することが、実用的な酸素吸収性の点で重要である。高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルの含有量が上記範囲よりも少ないと、酸素に対する吸収性能は、上記範囲内のものに比して格段に低下する。高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルの含有量の上限は、一般に90重量%以下であることが好ましい。即ち、このエステルの含有量が上記範囲を越えて多くなると、組成物自体の機械的強度が低くなるので、好ましくない。
【0032】
本発明の脱酸素剤含有重合体組成物は、大別して2種類の形態で使用できる。一つの形態では、重合体のマトリックスが連続層を形成しており、この連続層中に、高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルが分散した形態を取る。この場合、高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルは、マトリックス当たり4乃至30重量%の比較的少ない量で存在する。このタイプの組成物は、包装体の内面材料をも兼ねる場合に有用である。
他の形態では、重合体のマトリックスがバインダー(結着剤)となっており、このバインダーを介して、高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルの粒子が結合された形態を取る。この場合、高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルは、マトリックス当たり40乃至90重量%の比較的多い量で存在する。このタイプの組成物は、包装体の内面材料上に別個に設ける場合に有用である。
【0033】
本発明の組成物には、脱酸素剤と共に、その促進剤を添加することができる。促進剤は脱酸素剤に直接作用する電子供与性物質と、脱酸素剤に水分を作用させる親水性物質とを用いることができる。このような促進剤は、前述した高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルの作用に加えて更に、酸素の迅速除去を達成するものである。
【0034】
電子供与性物質は、高級脂肪酸のアスコルビン酸エステル当り1乃至1000重量%、特に10乃至200重量%の範囲で配合するのが望ましい。電子供与性物質としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム等の一般的なものをもちいることができる。また、有機脱酸素剤、または無機脱酸素剤は、通常アルカリ性側で著しく促進され、特に固体塩基を促進剤として使用することが望ましい。固体塩基としては、内容物のフレーバー保持性及び衛生的特性の点で、水不溶性のものが望ましく、例えば酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、ケイ酸塩、陰イオン交換樹脂、ゼオライト、メラミン樹脂、尿素樹脂、アンモニアレゾール樹脂等が挙げられる。
【0035】
親水性物質は、樹脂中に分散相として設け、脱酸素剤の酸素吸収反応を促進させることができる。親水性とは、具体的には下記のものが挙げられるが、これらはJIS規格試験法に基づいて20℃の純水に24時間浸漬したときの重量増加率が1%以上、実施においては特に2.0%以上であることが望ましい。
【0036】
親水性物質は、溶解を抑制するために高分子であることが望ましく、酸素吸収反応を促進させるという目的からは、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリ酢酸ビニル部分ケン化物、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ビニルメチルエーテル/無水マイレン酸共重合体、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸塩共重合体、アクリルアミド/メチルレンビスアクリルアミド共重合体部分ケン化物、酢酸ビニル/アクリル酸メチル共重合体ケン化物、ポリオキシエチレン化合物、ポリスチレンスルホン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、及びゼラチン、変性カゼイン、変性テンプン、アルギン酸ソーダ、トラカントゴム等の親水性高分子化合物が好ましい。これらの高分子は全体当たり1重量%以上、特に10重量%以上配合することが望ましい。
【0037】
(用途)
本発明の脱酸素剤含有重合体組成物は、層の形で、容器または容器蓋の内面側の少なくとも一部に設ける。包装体のヘッドスペースに残留する酸素を有効に除去する目的には、容器蓋の内面側に設けるのが好ましい。
【0038】
容器蓋の数例の全体の構造を示す「図1」において、Aは王冠の一例を示し、Bはキャップの一例を示す。これらの容器蓋殻体1は、塗装金属板のプレス成形乃至絞り成形で形成されており、天面2及び該天面2の周縁から垂下しているスカート部3からなっている。天面2の内面側には、ポリエチレン、軟質塩化ビニル樹脂或いはその他のエラストマーまたはゴムから成る密封用重合体層(ライナー乃至パッキング)4が設けられており、これらは容器首部(図示せず)の先端部に密着して密封が行なわれる。ライナー等4は容器内容物と接する中央部14とその外周側の密封部15とから成っている。Aに示す王冠では、スカート部3に打栓による締結のためのひだ5が設けられており、一方Bに示すキャップでは、スカート部3に容器への締結のためのネジ6が設けられている。
【0039】
本発明の容器蓋の天面2と重合体層(ライナー等)4の断面構造の一例を示す「図2」において、塗装金属板10は、金属板11と、この金属板の蓋内面となる面に施された接着塗料となる内面保護塗膜12と、この金属板の蓋外面となる面に施された外面保護塗膜13とから成る。ライナー等4は、内面塗膜12を介して、殻体1と一体化している。
【0040】
本発明の一つの態様では、図2の拡大断面Aに示すとおり、ライナー等4は、前述した第一の分散形態、即ち重合体マトリックスの連続層16とこの連続層中に分散した高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルの粒子17とから成っている。この態様では、ライナー等4は、十分のクッション性や密封性を保持しながら、しかも優れた酸素吸収性能が得られるものである。
【0041】
本発明の他の態様では、図3にに示すとおり、ライナー等4は容器内容物と接する中央部14とその外周側の密封部15とが別個の材料で形成されており、密封部15は十分のクッション性や密封性を有するガスケット材料で形成され、一方中央部14は酸素吸収性能に特に優れた材料、前述した第二の分散形態の脱酸素剤含有重合体組成物から成っている。図3の拡大断面Aに示すとおり、ライナー等4は、第二の分散形態、即ち重合体マトリックスのバインダー18とこのバインダーを介して結合された高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルの粒子17とから成っている。中央部14は、単層でもよいし、複層でもよく、後者の場合、外周側の密封部15を構成する材料が、中央部の下層19となっている。この複層構造のライナーは、例えば、容器蓋殻体の内面に密封部形成用の重合体を施し、次いで中央部のジスクを施し、最後に型押しすることにより得られる。この態様では、中央部の層は多孔性であって、酸素の流通がよく、ヘッドスペースの残留酸素を密封後の初期において吸収除去する目的に特に優れている。
【0042】
図3に示す態様において、ライナー等の密封部は、脱酸素剤を含有しないライナー用重合体で形成してもよいし、また図2の拡大断面Aに示した、第一の分散形態、即ち重合体マトリックスの連続層16とこの連続層中に分散した高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルの粒子17とから成る組成物から成っていてもよい。この後者の態様では、密封部15は、樹脂層を通して包装外より包装内に流入する酸素と反応してこれを除去することができ、一方中央部14は、包装内の残存酸素と反応してこれを迅速に除去することができる。
【0043】
本発明の容器蓋は、ライナーまたはパッキングの容器内ヘッドスペースへの露出面積が比較的小さい容器への蓋として特に有用である。即ち、ボトル等の容器では容器口部が小口径に絞られており、これに伴って容器蓋も小径になっており、従ってライナーまたはパッキングのヘッドスペースへの露出面積も小さいが、中央部が大きい酸素吸収速度を有することにより、ライナー乃至パッキング露出面積が小さくてもヘッドスペース内酸素の吸収をよく行うことができる。
【0044】
容器蓋殻体は、容器内外の圧力差にかかわらず、ライナーまたはパッキングによる密封が維持されるような剛性を有するべきであり、各種金属、プラスチック或いはこれらの複合体から形成されているのがよい。金属としては、アルミニウム、アルミニウム合金等の軽金属板や、ブリキ、テインフリースチール等の表面処理鋼板等が使用される。プラスチックとしては、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、熱可塑性ポリエステル、ポリアミド、スチレン系樹脂等が挙げられる。殻体の形状は、王冠、スクリュウキャップ、ピルファープルーフ型キャップ、ラグキャップ、ホワイトキャップ、タブ切り裂き開口型キャップ等であってよい。
【0045】
本明細書においてライナーとは容器蓋殻体に施され、その場で密封に必要な形状に成形されるものをいい、一方パッキングとは、容器外で所定形状に成形され、その後容器に施されるものを言う。
【0046】
本発明は、ガラス或いはプラスチック製のビン詰の容器蓋として特に有用であるが、他の包装体の蓋としても有用である。例えば、本発明の脱酸素剤含有重合体組成物を、可撓性ヒートシール蓋の、内面材として、或いは内面材の一部として使用し、プラスチック、金属或いはこれらの積層体或いはガラス製カップ状容器の密封に使用し、ヘッドスペース内の酸素の吸収除去に用いることができる。また、本発明の脱酸素剤含有重合体組成物を、缶蓋の内面に施し、金属缶との巻締による密封に使用し、ヘッドスペース内の酸素の吸収除去に用いることができる。
【0047】
更に、本発明の脱酸素剤含有重合体組成物を、単層の形で或いはこれを最内面層とした積層体の形で、パウチ、カップ、ボトル或いはチューブ等の容器として用いることもできる。
【0048】
【実施例】
本発明の効果を次の例で更に詳細に説明する。
【0049】
実施例1
ポリ塩化ビニル40重量%(住友化学(株)、PNX)可塑剤エポキシ化大豆油57重量%(新日本理化(株)、サンソサイザー)さらに、カルシウム・亜鉛金属セッケン系熱安定剤3重量%を基本組成とするPVCコンパウンド(A)に対し、表1に揚げる各種アスコルビン酸化合物を室温で均一に混合した後、ホットプレスで厚みが0.5mmのシートに加圧、加熱成形する。このシートより、1枚の重さが0.5grとなるように調整した各種ディスクを作成する。
【0050】
一方、発泡タイプの可塑化PVC密封材をリング状に備えた直径61mmのリングプルキャップの内面中央部に前記各種ディスクを両面テープではりつけ、以下の試験用キャップとして使用した。
【0051】
容量が約200mlのガラス容器に水を少量入れ、キャップをシールするクリンパーを用いて、上記キャップでこの容器を完全に密封する。その後、7日間室温で逆立に放置後、成立に戻し、ヘッドスペース中の酸素濃度を経時で測定した結果が表1である。
尚、酸素濃度の経時変化はキャッピング直後を100%として、その後の測定値を示した。
【0052】
【表1】
Figure 0003775806
【0053】
その結果、各種アスコルビン酸エステル添加系は貯蔵中の全区間に渡ってヘッドスペース中の酸素ガスを吸収しているのに対して、アスコルビン酸ナトリウムは全般的に酸素ガス吸収速度が遅い。特に食品の劣化抑制に重要な短期間での酸素濃度が高く問題である。
【0054】
実施例2
乳化重合で重合したポリ塩化ビニル25重量%(平均重合度が約1000)、アセチル化モノグリセライド70重量%、熱安定剤3重量%と、表2に示す各種アスコルビン酸化合物とより成るPVCゾルコンパウンドを作成して、実施例1のリングプルキャップの中央部内面に通常使用されている製造方法で塗布して、加熱ゲル化させる。尚、この時PVC塗膜はキャップ1個当たり重さ0.4gr,厚み約0.12cmに成るように作成した。
【0055】
さらに、アスコルビン酸エステルについて、キャップの密封部も本発明のPVCゾルコンパウンドを使用したものを常法によりあわせて作成した。
実施例1で用いたガラス瓶に温めたミカンジュース180mlを充填し、上記各種キャップで密封する。この容器を室温で7日間倒立し保存後、成立し、30度でその後1ケ月放置し、ジュースの褐変の進行度や香味を経時的に評価した。その結果を表2に示した。
【0056】
これは、本発明でアスコルビン酸エステルを添加した試料では、倒立時、内容液と接解するが、試料表面層にあるアスコルビン酸エステルは水に不溶なため、試料表面に高濃度で残存しているが、比較例のアスコルビン酸ナトリウムでは水溶性のため、倒立時に内容液に溶解し、試料表面の濃度が著るしく低下、そのためヘッドスペース中の酸素をすばやく吸収する効率が悪くなり、内容液の褐変変化の進化も速く、又香味の変化も劣った。本発明のアスコルビン酸エステルの場合には、倒立時に内溶液への溶解がなく、試料を正立にして1ケ月放置しても、内容液の褐変変化、香味変化はなく良好であった。
【0057】
【表2】
Figure 0003775806
【0058】
その結果、アスコルビン酸エステルを添加した本発明は、1ケ月経時でのジュースの褐変変化進行に変化なく良好であり、また香味についても良好であった。アスコルビン酸ナトリウムを添加した比較例では、褐変の進行が確認され、また香味についても劣っていた。
これは、本発明でアスコルビン酸エステルを添加した試料では、倒立時、内容液と接解するが、試料表面層にあるアスコルビン酸エステルは水に不溶なため、試料表面に高濃度で残存しているが、比較例のアスコルビン酸ナトリウムでは水溶性のため、倒立時に内容液に溶解し、試料表面の濃度が著るしく低下、そのためヘッドスペース中の酸素をすばやく吸収する効率が悪くなり、内容液の褐変変化の進化も速く、又香味の変化も劣った。本発明のアスコルビン酸エステルの場合には、倒立時に内溶液への溶解がなく、試料を正立にして1ケ月放置しても、内容液の褐変変化、香味変化はなく良好であった。
【0059】
実施例3
表3に示す各種重合体に、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステル10wt%を下記に示す方法で均一に分散して、実施例1に記載したキャップの内面中央部に重さ約0.4gr、厚み約0.15cmになるように酸素吸収添加重合体層を作成する。
【0060】
低密度ポリエチレン(MI,6,密度0.92)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(VA8%)はあらかじめ、重合体とL−アスコルビン酸パルミチン酸エステルをドライブレンドしたペレットを樹脂温度約150度で単軸押出機より押し出し、インシェルモールド方式にて直接キャップ内に重合体層を作成する。この時、中央部にはこれら熱可塑性樹脂と接着する公知の塗膜を設けておく。
【0061】
天然ゴム(NR)については、天然ゴムラテックスに、硫酸バリウム、酸化鉄、クレー、パラフィン等を添加し、さらにL−アスコルビン酸パルミチン酸エステルを通常の方法、装置で均一に分散し、配合ゴムラテックスを作り、上記キャップ内に公知の方法で塗布後、、105度で乾燥したゴム皮膜を作成する。尚、以上各工程においては、比較例としてL−アスコルビン酸パルミチン酸エステル添加のものと、L−アスコルビン酸ナトリウム10wt%も作成した。以上の各種キャップについて実施例として全く同様の吸収性能を測定した。その測定値を表3に示す。
【0062】
【表3】
Figure 0003775806
【0063】
その結果、アスコルビン酸エステル添加系は貯蔵中の全区間に渡ってヘッドスペース中の酸素ガスを吸収しているのに対して、アスコルビン酸ナトリウムは全般的に酸素ガス吸収速度が遅い。特に食品の劣化抑制に重要な短期間での酸素濃度が高く問題である。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、重合体含有マトリックスに対して分散状態で含有させる脱酸素剤粒子として、炭素数10以上の高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルを選択し、使用することにより、容器のヘッドスペース内の残留酸素の吸収に用いたとき、アスコルビン酸ナトリウムに比して顕著に優れた酸素吸収性と持続性とを示す。
【0065】
本発明に用いる高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルは、高級脂肪酸エステルの形に親油性化されているため、包装用素材に用いられる耐水性重合体に対する分散性に優れており、該重合体から成るマトリックス中に均一且つ微細な分散状態で安定に保持されるという利点を有している。
【0066】
本発明に使用する高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルは、水に殆んど抽出されないため、衛生的特性に顕著に優れており、しかも香味保持性にも優れている。また、これらの高級脂肪酸エステルは、食品添加物としても認可されているため、食品安全性の点でも問題がないという意義を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】容器蓋の数例の全体の構造を示す断面図であって、Aは王冠の一例を示し、Bはキャップの一例を示す。
【図2】本発明の容器蓋の天面と重合体層(ライナー等)の断面構造の一例を示す図である。
【図3】本発明の容器蓋の天面と重合体層(ライナー等)の断面構造の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1は容器蓋殻体、2は天面、3はスカート部、4は脱酸素剤含有重合体組成物層、5はひだ、6はネジ、10は塗装金属板、11は金属板、12は内面保護塗膜、13は外面保護塗膜、14は中央部、15は密封部、16は重合体マトリックスの連続層、17は高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルの粒子、18は重合体マトリックスのバインダー、19は中央部の下層。

Claims (4)

  1. 酸素及び水蒸気に対して透過性を有する水不溶性有機重合体を含有するマトリックス中に、該マトリックス当り4重量%以上の量で、炭素数10以上の高級脂肪酸のアスコルビン酸エステルが脱酸素剤として分散されてなることを特徴とする脱酸素剤含有重合体組成物。
  2. アスコルビン酸エステルがアスコルビン酸ステアリン酸エステル、アスコルビン酸パルミチン酸エステルまたはアスコルビン酸ラウリン酸エステルである請求項1記載の組成物。
  3. 前記有機重合体が熱可塑性エラストマー、天然ゴム、合成ゴムまたは軟質塩化ビニル系重合体からなる請求項1記載の組成物。
  4. 請求項1記載の脱酸素含有重合体組成物の層を容器の内面側に設けるか、または容器蓋の内面側にライナー材層として設けたことを特徴とする包装体。
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