JP3775406B2 - 記録装置および往復記録位置調整方法 - Google Patents

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Description

本発明は、記録ヘッドの往路記録および復路記録を重ねる双方向記録により記録媒体上に記録を行う記録装置、およびそのような記録装置において、往路記録に対する復路記録の記録位置を調整する往復記録位置調整方法に関する。
従来より、複数のインクジェットノズルを有する記録ヘッドをキャリッジにより往復移動させて、記録ヘッドによる往路記録(往方向記録)および復路記録(復方向記録)を重ねることで記録媒体上に記録を行う記録装置(所謂、双方向記録プリンタ)が、実用化されている。
しかし、このような双方向記録を行うプリンタにおいては、往路記録と復路記録とにおいて記録位置ズレ(印字位置ズレ)が生じる場合があるという問題がある。なお、記録位置ズレは、往方向移動時と復方向移動時においてキャリッジ駆動機構にバックラッシュが存在すること、往路記録(往行印字)に際して噴射したインクが用紙に付着する往路記録位置と、復路記録(復行印字)に際して噴射したインクが用紙に付着する復路記録位置とに位置ズレが発生すること、往路記録速度と復路記録速度とが微妙に異なること、等の要因により発生する。
このため、このような記録位置ズレを解消するために、種々の発明が提案されている。
例えば、下記の特許文献1には、双方行記録により記録される検査パターン(パッチ)として、往路記録に対する復路記録の記録位置を所定量ずつ変化させた複数の検査パターン(パッチ)を記録し、複数の検査パターン(パッチ)のそれぞれの濃度データに基づき、最適記録位置(最適プリント位置)を判定するプリント位置合わせ方法およびプリント装置が提案されている。より具体的には、複数の検査パターン(パッチ)のそれぞれについて、複数点(12カ所)での濃度データを測定するとともにそれらの濃度データの平均値を演算(算出)し、そして、記録位置条件と濃度データ平均値との関係に基づいて、濃度が最も高くなる記録位置を、最適記録位置(最適プリント位置)として選択している。
なお、複数点(12カ所)における濃度データの平均値を演算(算出)する際には、各検査パターン(パッチ)ごとに濃度データの最小値と最大値との差分値を算出し、その差分値が所定のしきい値よりも大きい場合には、濃度むらが生じていると判断して、その検査パターン(パッチ)の濃度データを除いて、最適プリント位置を判定している。
特開2000−037937号公報(段落番号[0109]〜[0112])
しかし、上記従来の記録位置合わせ方法では、検査パターン(パッチ)における濃度データの測定位置を考慮することなく、複数箇所での濃度データに基づき最適な記録位置を判定するため、人間の目視による判定結果とは異なる判定結果が導き出される場合があるという問題がある。
つまり、隣接する濃度データが徐々に変化している検査パターン(パッチ)については、隣接する濃度データの変化量が小さい場合においては、人間の目視による判定においては、記録位置ズレが無いと判定できるとともに、最適記録位置での検査パターン(最良検査パターン)と判定できる場合がある。しかし、そのような検査パターンであっても、互いに離れた測定位置における濃度データどうしの差分値が大きい場合には、上記従来の方法では、濃度むらが生じていると判定されてしまい、最良検査パターンであると判定されることはない。
また、一時的なノイズなどの影響により一部の濃度データが大きく変化しているものの、検査パターンの全体的な記録状態としては記録位置ズレが生じていない場合には、人間の目視による判定では、記録位置ズレが生じていないと判定できるとともに、最良検査パターンと判定できる場合がある。しかし、そのような検査パターンであっても、ノイズ部分の濃度データとその他の濃度データとの差分値が大きい場合には、上記従来の方法では、濃度むらが生じていると判定され、最良検査パターンであると判定されることはない。
他方、濃度データの最大値と最小値との差分値が大きくない検査パターンであっても、近接する検出箇所どうしの濃度データの変化量が大きい場合には、人間の目視判定では記録位置ズレが生じていると判定される場合がある。しかし、そのような検査パターンであっても、濃度データの最大値と最小値との差分値が他の検査パターンよりも小さい場合には、上記従来の方法では、最良検査パターンとして判定される可能性がある。
このように人間の目視による判定結果とは異なる判定結果となる場合、そのような判定結果に基づき設定された記録位置で記録された結果物は、人間にとっては記録ズレが生じている不適切な結果物と感じられるという問題が生じる。
そこで、本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、双方行記録を行う記録装置であって、往路記録に対する復路記録の記録位置を調整する際に記録位置ズレを判定するにあたり、人間の目視による判定結果に近い判定結果を得られる記録装置を提供し、およびそのような記録装置での往復記録位置調整方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、複数のインクジェットノズルを有する記録ヘッドをキャリッジにより往復移動させて、記録ヘッドの往路記録および復路記録を重ねる双方向記録により記録媒体上に記録を行う記録手段を備える記録装置であって、記録手段を用いた双方向記録により複数の縦罫線を有する検査パターンを記録するに際し、往路記録と復路記録との記録位置を相対的に異ならせた複数の検査パターンを記録媒体上に形成する検査パターン記録手段と、記録媒体に向かって発光する発光部と、記録媒体からの反射光を受光する受光部とを有し、キャリッジの移動方向に対して平行に移動するセンサと、当該センサを各検査パターンの一端部から他端部にかけて移動させると共に、受光部が受光した反射光に基づいて各検査パターンの濃淡度合いを表す濃度データを取得する濃度データ検出手段と、各検査パターンについて取得した各濃度データから、所定の部分判定区間に含まれる部分データを複数抽出し、各部分判定区間について部分データの最小値および最大値を検出するとともに、部分データの最小値と最大値との差分を濃度振幅値として検出する濃度振幅検出手段と、各検査パターンについて、各部分判定区間のうち隣接する部分判定区間どうしの濃度振幅値の差分を振幅差分値として検出する振幅差分検出手段と、当該振幅差分検出手段により検出された振幅差分値に基づき、各検査パターンの濃度データの変化量を判断し、各検査パターンのうち濃度データの変化量が最小となる検査パターンを最良検査パターンと判定する最良パターン判定手段と、当該最良パターン判定手段により最良検査パターンと判定された検査パターンの往路記録と復路記録との記録位置を、記録を行う際の記録位置として設定する記録位置設定手段と、を備えることを特徴とする記録装置である。
また、上記目的を達成するためになされた請求項7に記載の発明方法は、複数のインクジェットノズルを有する記録ヘッドをキャリッジにより往復移動させて、記録ヘッドの往路記録および復路記録を重ねる双方向記録により記録媒体上に記録を行う記録装置において、往路記録に対する復路記録の記録位置を調整する往復記録位置調整方法であって、双方向記録により複数の縦罫線を有する検査パターンを記録するに際し、往路記録に対する復路記録の記録位置が異なる複数の検査パターンを記録する第1工程と、各検査パターンについて、記録ヘッドの往復方向における検査パターンの一端部から他端部にかけて、検査パターンに対して光を照射すると共に検査パターンからの反射光を受光して、該反射光に基づいて検査パターンの濃淡度合いを表す濃度データを取得する第2工程と、各検査パターンについて取得した各濃度データから、所定の部分判定区間に含まれる部分データを複数抽出し、各部分判定区間について部分データの最小値および最大値を検出するとともに、部分データの最小値と最大値との差分を濃度振幅値として検出する第3工程と、各検査パターンについて、各部分判定区間のうち隣接する部分判定区間どうしの濃度振幅値の差分を振幅差分値として検出する第4工程と、第4工程において検出された振幅差分値に基づき、各検査パターンの濃度データの変化量を判断し、各検査パターンのうち濃度データの変化量が最小となる検査パターンを最良検査パターンと判定する第5工程と、第5工程において最良検査パターンと判定された検査パターンにおける往路記録に対する復路記録の記録位置を、記録を行う際の記録位置として設定する第6工程と、を有することを特徴とする往復記録位置調整方法である。
本発明の記録装置および往復記録位置調整方法においては、検査パターンの濃度データの最大値・最小値に基づき、濃度データの最大値と最小値との差分(ピーク差分値)が最小となる最良検査パターンを判定するのではなく、濃度データの振幅差分値に基づき、複数の検査パターンの中から最良検査パターンを判定することに特徴がある。
ここで、濃度データの振幅差分値は、隣接する部分判定区間どうしの濃度振幅値の差分であることから、濃度データの変化量が大きい場合には振幅差分値は大きい値を示し、濃度データの変化量が小さい場合には振幅差分値は小さい値を示す。つまり、濃度データの振幅差分値は、濃度データの変化量が反映された値を示す。このことから、振幅差分値に基づいて検査パターンにおける濃度データの変化量が小さいと判断できる検査パターンは、記録位置ズレが生じていないと判定できる。
例えば、互いに離れた測定位置における濃度データどうしの差分値が大きい検査パターンであっても、濃度データが緩やかに変化する検査パターンにおいては、振幅差分値は全体的に小さい値となり、濃度データの変化量が小さいと判断できるため、記録位置ズレが無いと判定できる。なお、このように濃度データが緩やかに変化する検査パターンは、人間の目視判定では、記録位置ズレが無いと判定できることから、振幅差分値に基づく記録位置ズレの有無の判定結果は、人間の目視判定による判定結果に近い判定結果となる。
また、一時的なノイズなどの影響により一部の濃度データが大きく変化している検査パターンであっても、全体的な記録状態としては記録位置ズレが生じていない検査パターンにおいては、振幅差分値は、ノイズ発生箇所では大きい値を示すが、そのほかの箇所では小さい値となり、濃度データの変化量が小さいと判断できるため、記録位置ズレが無いと判定できる。このように濃度データの一部にノイズの影響が生じている検査パターンは、人間の目視判定では、記録位置ズレが無いと判定できることから、振幅差分値に基づく記録位置ズレの有無の判定結果は、人間の目視判定による判定結果と比較した場合、略同様の判定結果となる。
さらに、他の検査パターンと比べて濃度データの最大値と最小値との差分値が小さい検査パターンであっても、近接する検出箇所どうしの濃度データの変化量が大きい検査パターンにおいては、振幅差分値は、濃度データの変化量が大きい箇所では大きい値を示すことから、濃度データの変化量が大きいと判断できるため、記録位置ズレが生じていると判定できる。このように近接する検出箇所どうしの濃度データの変化量が大きい検査パターンは、人間の目視判定では、記録位置ズレが生じていると判定できることから、振幅差分値に基づく記録位置ズレの有無の判定結果は、人間の目視判定による判定結果と比較した場合、略同様の判定結果となる。
なお、従来のように、濃度データの最大値・最小値に基づき、濃度データのピーク差分値が最小となる最良検査パターンを判定する場合においては、濃度データの連続性を考慮することなく、濃度データを離散的なデータとして用いることにより、記録位置ズレを判定している。これに対して、本発明のように、濃度データの振幅差分値に基づいて判定する場合には、濃度データの連続性を考慮しつつ、記録位置ズレを判定できることから、濃度データの最大値と最小値との差分(ピーク差分値)が大きい検査パターンであっても、濃度データが全体的に緩やかに変化する場合には、最良検査パターンとして判定できるという特徴がある。
よって、本発明によれば、濃度データの振幅差分値に基づいて判定するため、濃度データが全体的に緩やかに変化する検査パターン等であっても、最良検査パターンとして判定することができ、人間の判定結果に近い判定結果を得ることができる。
なお、部分判定区間は、その幅寸法が検査パターンにおける複数の縦罫線の間隔寸法よりも長くなるように、予め定めておくとよい。具体的には、部分判定区間の中に、濃度データの波形における極大値および極小値が少なくとも1つずつ含むように、部分判定区間の幅寸法を設定することが望ましい。
また、検査パターンにおける部分判定区間の設定箇所は、例えば、検査パターンの一端部から他端部にわたり予め定められた部分検知間隔ごとの複数箇所に設定するとよい。つまり、各検査パターンについて、検査パターンの一端部から他端部にわたる濃度データにおいて、部分検知間隔ごとに複数の部分判定区間を設定し、各部分判定区間に含まれる部分データをそれぞれ抽出するのである。
このとき、部分検知間隔は、部分判定区間の幅寸法と同一寸法に設定しても良く、あるいは、部分判定区間の幅寸法よりも短く設定し、隣接する部分判定区間どうしに重複部分が生じるように設定しても良い。
なお、同一寸法の検査パターンについて判定する場合には、部分検知間隔を短く設定することで、部分判定区間の個数を増やすことができ、振幅差分値をより多く抽出できる。このことから、部分検知間隔を短く設定することにより、振幅差分値をより高い精度で抽出できるとと共に、検査パターンの判定精度の向上を図ることができる。
そして、上記の記録装置においては、請求項2に記載のように、振幅差分検出手段は、検査パターンの全領域において、複数の振幅差分値を検出し、最良パターン判定手段は、各検査パターンについて、複数の振幅差分値のうち最大値を振幅差分最大値として抽出し、各検査パターンのうち振幅差分最大値が最小となる検査パターンを最良検査パターンと判定するとよい。
また、上記の往復記録位置調整方法においては、請求項8に記載のように、第4工程では、検査パターンの全領域において、複数の振幅差分値を検出し、第5工程では、各検査パターンについて、複数の振幅差分値のうち最大値を振幅差分最大値として抽出し、各検査パターンのうち振幅差分最大値が最小となる検査パターンを最良検査パターンと判定するとよい。
このように、検査パターンの全領域において複数の振幅差分値を検出することにより、振幅差分値の全体的な変化状態を把握できると共に、濃度データの全体的な変化状態を把握することができる。
そして、複数の振幅差分値のうち最大値となる振幅差分最大値は、その検査パターンにおける濃度データの変化量のうちの最大値(変化量最大値)に比例した値を示すと共に、その検査パターンにおける記録位置ズレのうち最も大きいズレ量(記録位置ズレ量最大値)に比例した値を示す。
このことから、複数の検査パターンについて振幅差分最大値をそれぞれ比較し、振幅差分最大値が最も小さい検査パターンを判定することにより、最も記録位置ズレが小さい検査パターンを抽出することができる。
よって、本発明によれば、濃度データの全体的な変化状態を把握できると共に、最も記録位置ズレが小さい検査パターンを抽出できることから、検査パターンの濃度データが全体的に緩やかに変化する検査パターンであっても、最良検査パターンとして判定でき、人間の感覚に近い判定結果を得ることができる。
次に、上述の記録装置においては、請求項3に記載のように、振幅差分検出手段は、検査パターンの一部領域において、複数の振幅差分値を検出し、最良パターン判定手段は、各検査パターンについて、複数の振幅差分値の平均値を部分振幅差分平均値として抽出し、各検査パターンのうち部分振幅差分平均値が最小となる検査パターンを最良検査パターンと判定するとよい。
また、上記の往復記録位置調整方法においては、請求項9に記載のように、第4工程では、検査パターンの一部領域において、複数の振幅差分値を検出し、第5工程では、各検査パターンについて、複数の振幅差分値の平均値を部分振幅差分平均値として抽出し、各検査パターンのうち部分振幅差分平均値が最小となる検査パターンを最良検査パターンと判定するとよい。
このように、検査パターンの一部領域に限定して振幅差分値を検出することで、検査パターンの全領域について振幅差分値を検出する場合に比べて、検出データ量を低減できるため、機器の検出処理負荷を軽減することができ、処理速度を向上できる。
また、振幅差分値の検出対象となる一部領域を、ノイズなどの影響が生じやすい箇所以外に設定することにより、ノイズの影響を抑えつつ振幅差分値を検出することができ、判定精度の向上を図ることができる。
あるいは、振幅差分値の検出対象となる一部領域を、検査パターンのうち濃度データの全体的な変化傾向が反映されやすい箇所に設定することで、濃度データの全体的な変化傾向を抽出でき、判定精度の低下を防ぐことができる。
さらに、振幅差分値の検出対象となる一部領域を、検査パターンのうち記録位置ズレが生じやすい箇所に設定することで、記録位置ズレの検出精度を向上でき、記録位置(印字位置)の調整精度の向上を図ることができる。
そこで、請求項3に記載の記録装置においては、例えば、請求項4に記載のように、振幅差分検出手段は、検査パターンのうち記録ヘッドの往復方向における一端部、中央部、他端部の3カ所について、振幅差分値を検出するとよい。
また、請求項9に記載の往復記録位置調整方法においては、例えば、請求項10に記載のように、第4工程では、検査パターンのうち記録ヘッドの往復方向における一端部、中央部、他端部の3カ所について、振幅差分値を検出するとよい。
このように検査パターンのうち一端部、中央部、他端部の3カ所は、互いに離れた位置に配置されていることから、これら3カ所の振幅差分値を用いることで、検査パターンのうち濃度データの全体的な変化傾向を捉えることができる。
よって、本発明によれば、検査パターンのうち濃度データの全体的な変化傾向が反映されやすい箇所から振幅差分値を抽出することができ、最良検査パターンを判定するにあたり、検出処理負荷の軽減や処理速度の向上を図りつつ、人間の判定結果に近い判定結果を得ることができる。
次に、上述の記録装置においては、請求項5に記載のように、振幅差分検出手段は、検査パターンの全領域において、複数の振幅差分値を検出し、最良パターン判定手段は、各検査パターンについて、複数の振幅差分値の平均値を全体振幅差分平均値として抽出し、各検査パターンのうち全体振幅差分平均値が最小となる検査パターンを最良検査パターンと判定するとよい。
また、上述の往復記録位置調整方法においては、請求項11に記載のように、第4工程では、検査パターンの全領域において、複数の振幅差分値を検出し、第5工程では、各検査パターンについて、複数の振幅差分値の平均値を全体振幅差分平均値として抽出し、各検査パターンのうち全体振幅差分平均値が最小となる検査パターンを最良検査パターンと判定するとよい。
このように、検査パターンの全領域において複数の振幅差分値を検出することにより、振幅差分値の全体的な変化状態を把握できると共に、濃度データの全体的な変化状態を把握することができる。
また、検査パターンの全領域における振幅差分値の平均値(全体振幅差分平均値)は、濃度データにノイズ等の影響による変動が生じた場合であっても、その変動の程度が小さい場合には、ノイズ等が無い時の全体振幅差分平均値と比べて、値が大幅に大きくなることはない。つまり、濃度データが全体として緩やかに変化する検査パターンにおいては、ノイズなどの影響が小さい場合には、全体振幅差分平均値は小さい値を示す。
このように、濃度データが全体として緩やかに変化すると共にノイズなどの影響による変動が小さい検査パターンは、人間の目視判定においては、記録位置ズレが生じていないと判定できる。このため、全体振幅差分平均値に基づいて複数の検査パターンを判定することで、記録位置ズレが少ない最良な検査パターンを判定するにあたり、人間の判定結果に近い判定結果を得ることができる。
なお、ノイズなどの影響による濃度データの変動の程度が大きい場合には、ノイズ等が無い場合と比べて、振幅差分値は全体的に大きな値となるため、ノイズなどの影響を大きく受けた検査パターンは、全体振幅差分平均値が大きい値を示す。
このようなノイズなどの影響による変動が大きい検査パターンは、人間の目視判定においては、記録位置ズレが生じていると判定できる。このため、全体振幅差分平均値に基づいて複数の検査パターンを判定することで、記録位置ズレが生じている不良な検査パターンを最良な検査パターンであると誤って判定するのを避けることができ、人間の感覚に近い判定結果を得ることができる。
よって、本発明によれば、突発的なノイズなどの影響を抑えつつ最良な検査パターンを判定できると共に、多大なノイズなどの影響を受けた不良な検査パターンを誤って最良な検査パターンと判定するのを防ぐことができ、人間の感覚に近い判定結果を得ることができる。
次に、上述の記録装置においては、請求項6に記載のように、振幅差分検出手段は、検査パターンの全領域において、複数の振幅差分値を検出し、最良パターン判定手段は、各検査パターンについて、複数の振幅差分値を昇順に並べて、最小値から予め定められた検出対象個数の振幅差分値を抽出し、抽出した検出対象個数の振幅差分値の平均値を最小昇順振幅差分平均値として検出し、最小昇順振幅差分平均値が最小となる検査パターンを最良検査パターンと判定するとよい。
また、上述の往復記録位置調整方法においては、請求項12に記載のように、第4工程では、検査パターンの全領域において、複数の振幅差分値を検出し、第5工程では、各検査パターンについて、複数の振幅差分値を昇順に並べて、最小値から予め定められた検出対象個数の振幅差分値を抽出し、抽出した検出対象個数の振幅差分値の平均値を最小昇順振幅差分平均値として検出し、最小昇順振幅差分平均値が最小となる検査パターンを最良検査パターンと判定するとよい。
このように、検査パターンの全領域において複数の振幅差分値を検出することにより、振幅差分値の全体的な変化状態を把握できると共に、濃度データの全体的な変化状態を把握することができる。
また、濃度データにノイズ等の影響による変動が生じた場合、その変動が生じた部分の振幅差分値は大きな値となるため、昇順に並べられた振幅差分値のうち最小値から検出対象個数までの振幅差分値の中に、ノイズなどの影響を受けた振幅差分値が含まれる可能性はきわめて低くなる。
このため、昇順に並べられた振幅差分値のうち、最小値から検出対象個数までの振幅差分値の平均値(最小昇順振幅差分平均値)は、濃度データにノイズ等の影響による変動が生じた場合であっても、ノイズ等が無い時の最小昇順振幅差分平均値と比べて、値が大きく変化することはない。つまり、濃度データが全体として緩やかに変化する検査パターンにおいては、濃度データにノイズなどの影響による変動が生じた場合であっても、ノイズなどの発生頻度が少ない場合には、最小昇順振幅差分平均値は小さい値を示す。
このように、濃度データが全体として緩やかに変化すると共にノイズなどの発生頻度が少ない検査パターンは、人間の目視判定においては、記録位置ズレが生じていないと判定できる。このため、最小昇順振幅差分平均値に基づいて複数の検査パターンを判定することで、記録位置ズレが少ない最良な検査パターンを判定するにあたり、人間の感覚に近い判定結果を得ることができる。
なお、ノイズなどの影響による濃度データの変動の発生頻度が高い場合には、ノイズ等による変動が無い場合と比べて、複数の振幅差分値のうち大きい値となる振幅差分値の割合が大きくなり、ノイズなどの影響を大きく受けた検査パターンは、最小昇順振幅差分平均値が大きい値を示す。
このようなノイズなどの影響による変動が大きい検査パターンは、人間の目視判定においては、記録位置ズレが生じていると判定できる。このため、最小昇順振幅差分平均値に基づいて複数の検査パターンを判定することで、記録位置ズレが生じている不良な検査パターンを最良な検査パターンであると誤って判定するのを避けることができ、人間の感覚に近い判定結果を得ることができる。
よって、本発明によれば、全体的には均一であって、一部にノイズなどの影響による変動部分を有する検査パターンであっても、一部の変動部分による影響を抑えつつ、最良な検査パターンであると判定できると共に、多大なノイズなどの影響を受けた不良な検査パターンを誤って最良な検査パターンと判定するのを防ぐことができ、人間の感覚に近い判定結果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面に基いて説明する。
本実施の形態は、プリンタ機能と、コピー機能と、スキャナ機能と、ファクシミリ機能に加えて、電話機能等を備えた多機能装置に本発明を適用した場合のものである。
図1に示すように、多機能装置1には、後端部に給紙装置2が設けられ、給紙装置2の前側の上側にコピー機能(スキャナ機能)とファクシミリ機能のための原稿読み取り装置3が設けられ、その原稿読み取り装置3の下側全体にプリンタ機能を実現するインクジェットプリンタ4が設けられている。インクジェットプリンタ4の前側には、記録した用紙の排紙用テーブル5が設けられている。
原稿読み取り装置3は、図示しないが、後端部において水平軸により上下揺動可能に構成され、上部カバー3aを上側に開けると、原稿を載置する載置用ガラスが設けられ、その載置用ガラスの下側に原稿読み取り用のイメージスキャナ装置が設けられている。その原稿読み取り装置3を手で上側に開けて、インクジェットプリンタ4のインクカートリッジ40〜43を交換したり、記録機構部10のメンテナンスを行えるようになっている。即ち、図2に示すように、給紙装置2の前側に、インクジェットプリンタ4が設けられている。
次に、インクジェットプリンタ4について、図2に基づいて説明する。
このインクジェットプリンタ4は、給紙装置2から供給された用紙(例えば、A4版の用紙)に記録ヘッド23Pによるインク噴射により記録する記録機構部10と、記録ヘッド23Pのメンテナンス処理を行うメンテナンス機構部11と、記録機構部10にインクカートリッジ40〜43からのインクを供給するインク供給部12と、これらインクカートリッジ40〜43に加圧エアを供給するエア供給部13などからなっている。先ず、記録機構部10について説明する。
記録機構部10は、図2に示すように、図示外の箱状の記録ユニットフレーム内にコンパクトに収容されており、前後のガイド軸21とガイドレール22とで支持されたキャリッジ23と、このキャリッジ23を図示外のワイヤを介して左右方向に往復移動させるキャリッジ駆動モータ24、等からなっている。ここで、このキャリッジ23自体が記録ヘッド23Pを兼ねた構成になっており、記録ヘッド23Pの下面には、多数のインクジェットノズル(以下、単にノズルという)23a〜23dが、4色のインク色に合わせて、左右方向に4列状に形成されている。
そして、各ノズル23a〜23dには圧電素子(図示略)が設けられているため、その圧電素子に通電されたノズル23a〜23dから微小量のインクが用紙に向けて噴出される。ガイド軸21の下側にメインの搬送ローラ(所謂、レジストローラ)が配設され、用紙送りモータ25によりギヤ機構26を介して所定回転方向に回転され、給紙装置2から給紙された用紙を、記録ヘッド23Pの直ぐ下側を略水平状に移動させながら前方の給紙方向に搬送し、排紙用テーブル5に排紙する。ところで、キャリッジ23の左端部には、光学式のメディアセンサ27(これがセンサに相当する)が下向きに装備されている。
このメディアセンサ27は、下側の用紙に向けて発光する発光部27aと、その反射光を受光する受光部27bとを備えたものである(図3参照)。それ故、このメディアセンサ27により、給紙された用紙の前後端や幅を検出したり、後述する検査パターンを記録した後にキャリッジ23を左右に移動させることで、記録された検査パターンをライン状に走査して、検査パターンの濃淡をアナログデータとして読み込むことができるようになっている。
次に、メンテナンス機構部11を簡単に説明すると、図2に示す記録ヘッド23Pの位置の下側に、図示外の薄板状のゴム製のワイパーブレードと、ゴム製のヘッドキャップが上向きに配設され、メンテナンスモータ31の正回転により図示外のブレード昇降機構を介してワイパーブレードが上下動し、メンテナンスモータ31の逆回転により図示外のキャップ昇降機構を介してヘッドキャップが上下動するように構成されている。
次に、インク供給部12について説明する。
インク供給部12の前側には、左側からブラックのインクカートリッジ40と、シアンのインクカートリッジ41と、マゼンタのインクカートリッジ42と、イエローのインクカートリッジ43とが順次配設されている。各インクカートリッジ40〜43のカートリッジケース内には、その略全域に可撓性を有する膜材40a〜43aが張られ、この膜材40a〜43aにより下側のインク収容室40b〜43bと上側の空気室40c〜43cとに区分けされている。
ブラックインクカートリッジ40のインク収容室40bにブラックインクBIが収容され、シアンインクカートリッジ41のインク収容室41bにシアンインクCIが収容され、マゼンタインクカートリッジ42のインク収容室42bにマゼンタインクMIが収容され、イエローインクカートリッジ43のインク収容室43bにはイエローインクYIが収容されている。これらインクカートリッジ40〜43の装着位置の奥側に、インク針44が前方に突出されて夫々設けられ、各インク針44の基端部は、専用のインク供給チューブ45〜48を介して記録ヘッド23Pに接続されている。
それ故、インクカートリッジ40〜43を夫々所定の装着位置に装着した場合、インク針44の先端部が膜材40a〜43a後端部を挿通してインク収容室40b〜43bに到達し、インク収容室40b〜43bのインクBI,CI,MI,YIが夫々専用のインク供給チューブ45〜48を経て記録ヘッド23Pに供給される。ここで、記録ヘッド23Pは、インクカートリッジ40〜43よりも水頭差(例えば、5〜6cm)だけ高い位置に配設されている。
それ故、記録ヘッド23Pの各ノズル23a〜23dには、供給されたインクBI,CI,MI,YIが充填されるとともに、水頭差に応じた負圧が生じ、各ノズル23a〜23dの先端部に、内側に湾曲する綺麗なメニスカスが形成されている。
次に、エア供給部13について説明する。
図2に示すように、ブラックインクカートリッジ40の装着部の左側にポンプモータ50が設けられ、このポンプモータ50の右隣にポンプモータ50で駆動されるエアポンプ51が設けられ、このエアポンプ51で発生する加圧エアが、エア供給管52と弾性付勢された圧着パッド53を介して、インクカートリッジ40〜43の各空気室40c〜43cに供給されるようになっている。通常においては、各空気室40c〜43cには、エア供給管52の途中部に設けられたオリフィス54を介して大気圧が作用するようになっている。
しかし、水頭差分の負圧を上回る圧力の加圧エアをエアポンプ51で発生した場合、その加圧エアがエア供給管52を介して、インクカートリッジ40〜43の各空気室40c〜43cに供給されるようにオリフィス54が設定されているため、その加圧エアにより何れのインク収容室40b〜43bが押圧され、各ノズル23a〜23d内のインクBI,CI,MI,YIにも圧力が作用し、ノズル23a〜23d内での表面状態が凹形状のメニスカス形状から凸形状に変化する。
次に、このように構成された多機能装置1の制御系のブロック図について、図3に基づいて説明する。
基本的には、制御部を構成するCPU60と、ROM61及びRAM62とが、データバス等のバス63を介して相互に接続されている。このバス63には、更に、前述した記録機構部10と、給紙紙送り機構6と、エア供給部13と、メンテナンス機構部11と、ハードロジック回路からなる入出力用ASIC(アプリケーション・スペシフィック・インテグレーテッド・サーキット)64等が接続されている。ここで、CPU60と、ROM61及びRAM62と、ASIC64及び、I/F67,74等で制御装置が構成されている。
ASIC64には、イメージスキャナ機構部7と、メディアセンサ27と、操作パネル65や液晶ディスプレイ(LCD)66の為のパネルI/F67と、複数のスロット(第1〜第3)68〜70の為のメモリI/F74と、外部のプリンタ等に接続されたパラレルケーブルに接続されたパラレルI/F75と、外部の各種の機器に接続されたUSBケーブルに接続されたUSBI/F76と、外部の電話回線に接続されたNCU(ネットワーク・コントロール・ユニット)77が接続されている。但し、NCU77の一部はMODEM78を介してバス63にも接続されている。
第1スロット68には第1外部メモリ71が接続され、第2スロット69には第2外部メモリ72が接続され、第3スロット70には第3外部メモリ73が接続されている。第1外部メモリ71〜第3外部メモリ73は、夫々コンパクトフラッシュ(R)、スマートメディア(R)、メモリステック(R)等からなる。ROM61には、前述したように、プリンタ機能と、コピー機能と、スキャナ機能と、ファクシミリ機能及び電話機能を実現するための種々の制御プログラムが予め格納されている。また、RAM62には、パラレルケーブルやUSBケーブルを介して入力された各種のデータを記憶する情報記憶用メモリ、パラレルケーブルやUSBケーブルを介して外部に送信出力する情報送信用メモリ等、各種のメモリが設けられている。
次に、ROM61に格納されている往復記録位置自動調整制御の制御プログラムについて、図4、図5および図6のフローチャートに基づいて説明する。但し、この場合、ROM61には、図7(a)に示す往路記録の為に縦罫線を所定小ピッチで並べた往路記録用縦罫線データと、図7(b)に示す復路記録の為に縦罫線を所定小ピッチで並べた復路記録用縦罫線データとが格納されているとともに、表1に示すように、7種類の検査パターン番号の各々について、復路記録を行うに際して、各記録位置の「ずらし量」が、ドット数にて格納されている。
Figure 0003775406
ここで、往路記録用縦罫線データは、例えば、図7(a)に示すように、F1〜F2,F7〜F8,F13〜F14,F19〜F20により、2ドット列の縦罫線を4本記録し、続けてF25〜F28,F31〜F34,F37〜F40,F43〜F46により、4ドット列の縦罫線を4本記録するものである。そして、復路記録用縦罫線データは、例えば、図7(b)に示すように、R3〜R4,R9〜R10,R15〜R16,R21〜R22により、F1〜F2,F7〜F8,F13〜F14,F19〜F20に追加的に、2ドット列の縦罫線を2本ずつ記録するものである。
インクジェットプリンタ4を出荷する前の記録検査において、検査者がこのインクジェットプリンタ4の操作パネル65に設けられた往復記録位置補正キーを操作すると、図4に示す制御処理(以下、往復記録位置自動調整制御処理ともいう)が実行される。この往復記録位置補正キーは、複数の既存のキーの組み合わせで構成されていてもよい。この制御が開始されると、先ず、液晶ディスプレイ66に、メッセージ「用紙をセットして下さい」が表示されるので(S100(Sはステップを表す。以下同様。))、検査者は給紙装置2に検査用の用紙をセットする。次に、検査者が検査パターン記録キーを操作した場合(S110:YES)、先ず、記録解像度として600dpiモードを設定する600モードフラグ(600MF)に「1」がセットされる(S120:YES)。
そして、メディアセンサ27により用紙の給紙が確認された場合、即ち、用紙の先端部又は用紙の存在が検出された場合(S130:YES)、検査パターン番号Nに初期値「0」がセットされ(S140)、先ず検査パターン番号「0」のずらし量がドット数で読み込まれる(S150)。次に、往路記録用縦罫線データに基づいて往路記録を実行するとともに、復路記録用縦罫線データとずらし量とに基づいて、用紙送りしないで同一ライン上に復路記録を実行する、検査パターン記録が実行される(S160)。次に、記録された検査パターンの上方をメディアセンサ27に連続的に走査させて(S170)、記録された検査パターンの縦罫線画像を読み込む(S180)。
このとき、検査パターンの記録は、用紙の搬送方向において、メディアセンサ27の位置よりも上流側に位置するノズル(記録ヘッド23Pのノズル)のみによって実行されるので、検査パターンの記録後すぐに走査することができる。したがって、用紙上に検査パターンを全て記録した後、その用紙を別の読み取り装置(スキャナなど)によって読み取る場合に比べて、手間を省くことができる。
この場合、メディアセンサ27の走査により読み込まれた画像データ、つまり濃淡に関する階調データ(濃度データともいう)について、縦罫線の記録箇所に相当する黒い部分については値が小さくなっており、縦罫線の非記録箇所に相当する白い部分については値が大きくなっている。次に、メディアセンサ27で読み込まれた階調データであるアナログデータがデジタルデータに変換され、そのデジタルデータ、所謂AD値がRAM62のAD値メモリに記憶される(S190)。そして、所定量の用紙送りが実行される(S200)。
次に、検査パターン番号NがMAX、つまり本実施の形態の場合の最大の番号6でない場合には(S210:NO)、検査パターン番号Nが1つインクリメントされ(S220)、S150〜S220が繰り返して実行される。例えば、図8に示すように、600dpiの解像度であって、復路記録の際に−12ドット、−8ドット、−4ドット、0ドット、+4ドット、+8ドット、+12ドットを夫々ずらした7種類の検査パターンが記録される。
例えば、ずらし量が「−12ドット」である検査パターンに関しては、図9に示すように、所謂256段階の階調データ(アナログデータ)が微小測定距離毎に求められ、図10に示すように、その階調データについてデジタル数値に変換したデジタルデータ(AD値)が求められ、RAM62のAD値メモリに夫々記憶される。
また、ずらし量が「0ドット」である検査パターンに関しては、図11に示すように、256段階の階調データ(アナログデータ)が微小測定距離毎に求められ、図12に示すように、その階調データについてデジタル数値に変換したAD値がRAM62のAD値メモリに夫々記憶される。
次に、検査パターン番号Nが最大値(MAX)6の場合には(S210:YES)、全ての検査パターン記録が終了したので、これら7種類のうちから最良の検査パターン番号Nを検出する演算処理(以下、最良検査パターン番号N演算処理ともいう。図5参照)が実行される(S230)。
最良の検査パターン番号Nを検出する演算処理が開始されると、まず、カウンタmに0を設定して、カウンタmの初期化を行う(S310)。次に、検査パターンのAD値(デジタルデータ)に基づき、最良の検査パターン番号Nを判定するための判定用データを検出する演算処理(以下、判定用データ演算処理ともいう。図6参照)が実行される(S320)。
判定用データの演算処理が開始されると、まず、検査パターン番号Nの検出パターンにおけるパターン繰り返し数Pを取得する(S510)。なお、パターン繰り返し数Pは、図7(a)に示す往路記録用縦罫線データと、図7(b)に示す復路記録用縦罫線データとが重ね合わせて記録される検査パターンの繰り返し回数であり、ROM61に格納されている。
次に、検査パターンのAD値(デジタルデータ)の全データ個数n(全ドット数)を取得し(S520)、全データ個数nをパターン繰り返し数Pで除算して、AD値(デジタルデータ)におけるパターン間隔Kを算出する(S530)。
続いて、部分データのカウンタiに1を設定して、カウンタiの初期化を行い(S540)、部分データの先頭アドレスtに1を設定して、先頭アドレスtの初期化を行う(S550)。
次に、AD値(デジタルデータ)のうち先頭アドレスtからパターン間隔Kまでの部分データを抽出し(S560)、抽出した部分データのうちの最大値Liと最小値Siを検出する(S570)。そして、検出した最大値Liと最小値Siとの差分の絶対値を部分データの振幅Aiとして算出し(S580)、算出した振幅Aiをi番目の部分データにおける濃度振幅値BiとしてRAM62に記憶する(S590)。
次に、カウンタiが1つインクリメントされ(S600)、カウンタiが2Pに等しくない場合(換言すれば、パターン繰り返し数Pの2倍の値と同じ値でない場合)には(S610:NO)、部分データの先頭アドレスtを部分検知間隔(K/2)だけ進めて(S620)、再びS560に移行する。そして、カウンタiが2Pに等しくない期間中は(S610:NO)、S560〜S620の処理が繰り返し実行される。
この繰り返し処理により、検査パターンの一端部から他端部にわたり、AD値(デジタルデータ)から、部分検知間隔(K/2)ごとに部分判定区間(幅寸法がパターン間隔K)に含まれる部分データを複数回(本実施形態では、(2P−1)回)にわたり抽出し、各部分判定区間について、部分データの最小値Siと最大値Liとの差分を濃度振幅値Biとして検出することが出来る。
そして、カウンタiが2Pに等しくなると(S610:YES)、複数の部分データのうち互いに隣接する部分データ同士の濃度振幅値Biの差分を算出し、算出結果を振幅差分値Cj(=Bj+1−Bj)として検出する(S630)。なお、濃度振幅値Biは、(2P−1)個検出されているため、振幅差分値Cjは、(2P−2)個検出される。
続いて、(2P−2)個の振幅差分値Cjのうちの最大値(振幅差分最大値)を検出し、検出した振幅差分最大値を、カウンタmの検査パターンにおける判定用データに設定する(S640)。
S640での処理が終了して判定用データ演算処理が完了すると、再び、最良の検査パターン番号N演算処理に処理が移行し、カウンタmが検査パターン番号のMAX、つまり本実施の形態の場合の最大の番号6でない場合には(S330:NO)、カウンタmが1つインクリメントされ(S340)、S320〜S340が繰り返し実行される。
この繰り返し処理により、全て(本実施形態では、7種類)の検査パターンのそれぞれについて、(2P−2)個の振幅差分値Cjが検出されるとともに、(2P−2)個の振幅差分値Cjのうちの最大値(振幅差分最大値)が、それそれの検査パターンにおける判定用データとして設定される。
このようにして設定された判定用データD0〜D6は、表2に示すように、RAM62の判定用データメモリに夫々記憶される。
Figure 0003775406
次に、全ての検査パターンについて、判定用データDx(0≦x≦6)に基づき比較を行い、全ての検査パターンの中から、判定用データDxが最小となる検査パターンを検出して、その検査パターンを最良の検査パターンと判定する(S350)。
なお、本実施形態においては、全ての検査パターンのうち、階調データ(アナログデータ)の変化が少なく、AD値(デジタルデータ)から検出した複数の振幅差分値Cjのうちの最大値(振幅差分最大値)である判定用データDxが最も小さい、検査パターン番号N=3のずらし量「0」が最良であると判定される。
S350での処理が終了して最良検査パターン番号N演算処理が完了すると、再び、往復記録位置自動補正制御に処理が移行し、600モードフラグ(600MF)に「1」がセットされているか否かを判断する(S240)。そして、600モードフラグ(600MF)に「1」がセットされている場合には(S240:YES)、600dpiの解像度として最良の検査パターン番号N(=3)がRAM62に記憶されるとともに、最良検査パターンと判定された検査パターン番号Nのずらし量が、600dpiの解像度で記録を行う際の記録位置として設定される(S250)。
次に、その最良の検査パターン番号N(=3)に対応するずらしドット数と、その縦罫線とが記録される(S260)。本実施形態においては、図8に示すように、用紙には、ずらし量を異ならせた7種類の検査パターンに加えて、600dpiの解像度として最良の検査パターン番号「3」に対応する、ずらしドット数「0」と、その検査パターンとが再び記録される。
そして、600モードフラグ(600MF)がリセット、即ち「0」クリアされる(S270)。
なお、本実施の形態においては、解像度モードとして600モードまたは1200モードのいずれかを選択可能に構成されており、600モードフラグ(600MF)がリセットされることで、1200モードが設定される。
S270での処理により600モードフラグ(600MF)がリセットされて、1200モードが設定されると、1200dpiの解像度に基づいて、S150以降の処理が、上述した内容と同様に繰り返し実行される。即ち、1200dpiの解像度において、図7の往路記録用及び復路記録用縦罫線データに基づいて、7種類の検査パターンが記録(図13参照)される(S150〜S220)。
なお、解像度モードが3つ以上ある場合には、(その解像度モードの数−1)の数のフラグを持たせるように構成してもよい。
そして、各検査パターンについて、AD値(デジタルデータ)から複数の振幅差分値Cjを検出し、検出した複数の振幅差分値Cjのうちの最大値(振幅差分最大値)を判定用データDxとして設定し、判定用データDxが最も小さい検査パターンを判定して、その検査パターンを最良の検査パターンと判定する(S230)。
なお、本実施形態の1200dpiモードにおいては、図13に示す7種類の検査パターンのうち、階調データ(アナログデータ)の変化が少なく、AD値(デジタルデータ)から検出した複数の振幅差分値Cjのうちの最大値(振幅差分最大値)である判定用データDxが最も小さい、検査パターン番号N=4のずらし量「+4」が最良であると判定される。
そのあと、S240にて否定判定されると(S240:NO)、1200dpiの解像度として最良の検査パターン番号N(N=4)がRAM62に記憶されるとともに、最良検査パターンと判定された検査パターン番号Nのずらし量が、1200dpiの解像度で記録を行う際の記録位置として設定される(S280)。そして、最良検査パターンと判定された検査パターン番号Nのずらしドット数「+4」と、その検査パターンとが記録(図13参照)される(S290)。
このように、往路記録に対する復路記録のずらしドット数を複数段階に切換えた複数の検査パターンが記録され、その記録された複数の検査パターンがメディアセンサ27によるライン状の走査により連続的に読み取られて解析されるので、複数の検査パターンのうちの何れかが最良の検査パターンとして自動的に選出することができる。
更に、その選出された最良の検査パターンとそのずらしドット数とが用紙に再び記録されるので、検査者はその記録された検査パターン、つまり記録制御で最適な検査パターンとして認識した検査パターンが最良であるか否かを目視で確認することができる。
以上説明したように、本実施形態においては、検査パターンのAD値(デジタルデータ)の最大値・最小値に基づき、AD値の変化量が最小となる最良検査パターンを判定するのではなく、AD値(濃度データ)のうち部分判定区間どうしの濃度振幅値の差分(振幅差分値Cj)に基づき、複数の検査パターンの中から最良検査パターンを判定している。
そして、AD値の振幅差分値Cjは、AD値の変化量が反映された値を示すことから、振幅差分値Cjに基づいてAD値の変化量が小さいと判断できる検査パターンは、記録位置ズレが生じていないと判定できる。
ここで、図14に、濃度データ(AD値)の波形全体における最大値と最小値との差分値Hが大きいが、濃度データが緩やかに変化する検査パターンの濃度データ波形(波形1)と、波形1の差分値Hに比べて最大値と最小値との差分値H’は小さいが、濃度データが不規則に変化する検査パターンの濃度データ波形(波形2)と、を示す。
そして、図14では、波形1の下側に、波形1における部分判定区間T1〜T7の設定位置を示しており、また、部分判定区間T1〜T7における振幅Ai(濃度振幅値Bi)および振幅差分値Cjの数値例が記載された表を示している。
この表における6個の振幅差分値Cjのうち最大値は、第6番目の振幅差分値C6(=48)であり、振幅差分値C6の値が判定用データとして設定される。
なお、本実施形態においては、波形のAD値(デジタルデータ)を256段階の数値データとしてメモリに記憶している。このAD値(デジタルデータ)のデータ形式は、256段階の数値データに限られることはなく、例えば、高い分解能が必要となる場合には、AD値を段階数の多い数値データ(1024段階の数値データなど)として記憶すると良い。
ところで、図14における波形1および波形2について、人間の目視判定による判定結果を比較した場合、波形1は、濃度データが緩やかに変化するため、人間の目視判定では、記録ムラがあると感じにくく記録位置ズレが無いと判定できるが、波形2は、濃度データが不規則に変化するため、人間の目視判定では、記録ムラがあると感じられて記録位置ズレが生じていると判定できる。
そして、波形1および波形2ついて、上記の実施形態の多機能装置1を用いて記録位置ズレの有無を判定した場合、波形1は、振幅差分値Cjが全体的に小さい値となり、判定用データDxに小さい値が設定されるのに対して、波形2は、振幅差分値Cjが大きい値となり、判定用データDxに大きい値が設定される。このため、判定用データが大きい波形2は、AD値の変化量が大きく記録位置ズレが生じていると判断でき、判定用データが小さい波形1は、AD値の変化量が小さく記録位置ズレが生じていないと判断できる。
そして、全ての検査パターンのうち、波形1の判定用データが最小値となる場合には、波形1の検査パターンが最良の検査パターンと判定される。
なお、AD値(濃度データ)の最大値・最小値に基づき、濃度データの最大値と最小値との差分(ピーク差分値)が最小となる最良検査パターンを判定する従来の判定方法においては、濃度データの連続性を考慮することなく離散的な濃度データに基づいて、記録位置ズレを判定している。
これに対して、本実施形態のように、濃度データの振幅差分値Cjに基づいて判定する場合には、濃度データの連続性を考慮しつつ記録位置ズレを判定できるため、濃度データの最大値と最小値との差が大きい検査パターンであっても、濃度データが全体的に緩やかに変化する場合には、最良検査パターンとして判定できる。
また、上記の実施形態においては、検査パターンの全領域において振幅差分値Cjを検出することから、振幅差分値Cjの全体的な変化状態を把握できると共に、濃度データの全体的な変化状態を把握することができる。
そして、複数の振幅差分値Cjのうち最大値となる振幅差分最大値は、その検査パターンにおける濃度データの変化量のうちの最大値(変化量最大値)に比例した値を示すと共に、その検査パターンにおける記録位置ズレのうち最も大きいズレ量(記録位置ズレ量最大値)に比例した値を示す。このため、全ての検査パターンの中から、振幅差分最大値が最も小さい検査パターンを判定することで、最も記録位置ズレが小さい検査パターンを抽出できる。
よって、本実施形態によれば、濃度データの全体的な変化状態を把握できると共に、最も記録位置ズレが小さい検査パターンを抽出できることから、検査パターンの濃度データが全体的に緩やかに変化する検査パターンであっても、最良検査パターンとして判定でき、人間の感覚に近い判定結果を得ることができる。
なお、本実施形態においては、インクジェットプリンタ4が特許請求の範囲に記載の記録装置に相当し、記録ヘッド23Pが記録ヘッドに相当し、記録機構部10が記録手段に相当し、往復記録位置自動調整制御処理におけるS160での処理が検査パターン記録手段に相当し、メディアセンサ27がセンサに相当し、S170、S180およびS190での処理が濃度データ検出手段に相当する。
また、階調データ(アナログデータ)またはAD値(デジタルデータ)が濃度データに相当し、判定用データ演算処理におけるS510からS620までの処理が濃度振幅検出手段に相当し、S630での処理が振幅差分検出手段に相当し、判定用データ演算処理におけるS640および最良検査パターン番号N演算処理におけるS350が最良パターン判定手段に相当し、往復記録位置自動調整制御処理におけるS250およびS280での処理が記録位置設定手段に相当する。
さらに、往復記録位置自動調整制御処理による往復記録位置調整方法が特許請求の範囲に記載の往復記録位置調整方法に相当し、往復記録位置自動調整制御処理におけるS160での処理が第1工程に相当し、S170、S180およびS190での処理が第2工程に相当し、判定用データ演算処理におけるS510からS620までの処理が第3工程に相当し、S630での処理が第4工程に相当し、判定用データ演算処理におけるS640および最良検査パターン番号N演算処理におけるS350が第5工程に相当し、往復記録位置自動調整制御処理におけるS250およびS280での処理が第6工程に相当する。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、種々の態様をとることができる。
上記の実施形態(以下、第1実施形態という)においては、判定用データ演算処理のS640において、全ての振幅差分値Cjのうちの最大値(振幅差分最大値)を判定用データとして設定しているが、判定用データとして設定するための数値は、振幅差分最大値に限られることはない。
例えば、振幅差分最大値に代えて、全ての振幅差分値Cjの平均値(全体振幅差分平均値)を判定用データとして設定してもよい。そして、全体振幅差分平均値が設定された判定用データに基づき、全ての検査パターンのうち、判定用データが最小となる検査パターンを最良検査パターンと判定するのである(第2実施形態)。
ここで、全体振幅差分平均値は、濃度データにノイズ等の影響による変動が生じた場合であっても、その変動の程度が小さい場合には、ノイズ等が無い時の全体振幅差分平均値と比べて、値が大きく変化することはない。つまり、濃度データが全体として緩やかに変化する検査パターンにおいては、ノイズなどの影響が小さい場合には、全体振幅差分平均値は小さい値を示す。
このように、濃度データが全体として緩やかに変化すると共にノイズなどの影響による変動が小さい検査パターンは、人間の目視判定においては、記録位置ズレが生じていないと判定できる。このため、全体振幅差分平均値に基づいて複数の検査パターンを判定することで、記録位置ズレが少ない最良な検査パターンを判定するにあたり、人間の判定結果に近い判定結果を得ることができる。
なお、ノイズなどの影響による濃度データの変動の程度が大きい場合には、ノイズ等が無い場合と比べて、振幅差分値Cjは全体的に大きい値となり、ノイズなどの影響を大きく受けた検査パターンは、全体振幅差分平均値が大きい値を示す。
そして、このようなノイズなどの影響による変動が大きい検査パターンは、人間の目視判定においては、記録位置ズレが生じていると判定できる。このため、全体振幅差分平均値としての判定用データが最小となる検査パターンを最良の検査パターンと判定することにより、記録位置ズレが生じている不良な検査パターンを最良な検査パターンであると誤って判定するのを避けることができる。
よって、第2実施形態のように、全体振幅差分平均値に基づき判定を行うことで、突発的なノイズなどの影響を抑えつつ最良な検査パターンを判定できると共に、多大なノイズなどの影響を受けた不良な検査パターンを誤って最良な検査パターンと判定するのを防ぐことができ、人間の感覚に近い判定結果を得ることができる。
また、判定用データは、振幅差分最大値または全体振幅差分平均値に代えて、振幅差分値Cjの最小昇順振幅差分平均値を設定しても良い。なお、振幅差分値Cjの最小昇順振幅差分平均値は、全ての振幅差分値Cjを昇順に並べて、最小値から検出対象個数までの振幅差分値Cjを抽出し、抽出した検出対象個数の振幅差分値Cjの平均値として得られる値である。
そして、最小昇順振幅差分平均値が設定された判定用データに基づき、全ての検査パターンのうち、判定用データが最小となる検査パターンを最良検査パターンと判定するのである(第3実施形態)。
ここで、濃度データにノイズ等の影響による変動が生じた場合、その変動が生じた部分の振幅差分値Cjは大きな値となるため、昇順に並べられた振幅差分値Cjのうち最小値から検出対象個数までの振幅差分値Cjの中に、ノイズなどの影響を受けた振幅差分値が含まれる可能性はきわめて低くなる。
そのため、最小昇順振幅差分平均値は、濃度データにノイズ等の影響による変動が生じた場合であっても、ノイズ等が無い時の最小昇順振幅差分平均値と比べて、値が大きく変化することはない。つまり、濃度データが全体として緩やかに変化する検査パターンにおいては、濃度データにノイズなどの影響による変動が生じた場合であっても、ノイズなどの発生頻度が少ない場合には、最小昇順振幅差分平均値は小さい値を示す。
このように、濃度データが全体として緩やかに変化すると共にノイズなどの発生頻度が少ない検査パターンは、人間の目視判定においては、記録位置ズレが生じていないと判定できる。このため、最小昇順振幅差分平均値に基づいて、複数の検査パターンのうち最小昇順振幅差分平均値(判定データ)が最小となる検査パターンを最良の検査パターンと判定することで、人間の感覚に近い判定結果を得ることができる。
なお、ノイズなどの影響による濃度データの変動の発生頻度が高い場合には、ノイズ等による変動が無い場合と比べて、複数の振幅差分値のうち大きい値となる振幅差分値の割合が大きくなり、ノイズなどの影響を大きく受けた検査パターンは、最小昇順振幅差分平均値が大きい値を示す。
そして、このようなノイズなどの影響による変動が大きい検査パターンは、人間の目視判定においては、記録位置ズレが生じていると判定できる。このため、全体振幅差分平均値としての判定用データが最小となる検査パターンを最良の検査パターンと判定することにより、記録位置ズレが生じている不良な検査パターンを最良な検査パターンであると誤って判定するのを避けることができる。
よって、最小昇順振幅差分平均値に基づき判定を行うことで、全体的には均一であって、一部にノイズなどの影響による変動部分を有する検査パターンであっても、一部の変動部分による影響を抑えつつ、最良な検査パターンであると判定できる。また、このように判定を行うことで、多大なノイズなどの影響を受けた不良な検査パターンを誤って最良な検査パターンと判定するのを防ぐことができ、人間の感覚に近い判定結果を得ることができる。
ここで、図15に、ノイズの影響により一部の濃度データ(AD値)の最大値と最小値との差分値H2が大きいが、ノイズ以外の部分は差分値H2よりも小さい差分値H1となって濃度データが緩やかに変化する検査パターンの濃度データ波形(波形3)と、波形3の差分値H2に比べて最大値と最小値との差分値H3は小さいが、濃度データが不規則に変化する検査パターンの濃度データ波形(波形4)と、を示す。
波形3と波形4とを比較した場合、人間の目視判定では、波形3は、一部にノイズの影響があるものの、全体としては濃度データが緩やかに変化するため、記録位置ズレが無いと判定できるが、波形4は、濃度データが不規則に変化するため、記録ムラがあると感じられて記録位置ズレが生じていると判定できる。
そして、波形3および波形4について、検査パターンの濃度データから複数の振幅差分値Cjを検出し、振幅差分値Cjの最小昇順振幅差分平均値を判定用データとして設定する判定方法を用いて記録位置ズレの有無を判定した場合、波形3は、最小昇順振幅差分平均値が小さい値となり、判定用データに小さい値が設定されるのに対して、波形4は、最小昇順振幅差分平均値が大きい値となり、判定用データに大きい値が設定される。
このため、判定用データ(最小昇順振幅差分平均値)が大きい波形4は、AD値の変化量が大きく記録位置ズレが生じていると判断でき、判定用データ(最小昇順振幅差分平均値)が小さい波形3は、AD値の変化量が小さく記録位置ズレが生じていないと判断できる。
そして、全ての検査パターンのうち、波形3の判定用データ(最小昇順振幅差分平均値)が最小値となる場合には、波形3の検査パターンが最良の検査パターンと判定される。
よって、検査パターンの濃度データから複数の振幅差分値Cjを検出し、それらの振幅差分値Cjの最小昇順振幅差分平均値を判定用データとして設定する判定方法においては、記録位置ズレの有無の判定結果が、人間の目視判定による判定結果に近い判定結果となる。
ところで、上記の3つの実施形態においては、検査パターンの一端部から他端部にわたる全領域において、濃度データ(AD値(デジタルデータ))から振幅差分値Cjを検出しているが、検査パターンの一部領域から濃度データの振幅差分値Cjを検出するように構成してもよい。
例えば、上記の実施形態のうち、判定用データ演算処理における処理内容を、検査パターンのうち記録ヘッド23Pの往復方向における一端部、中央部、他端部の3カ所について、振幅差分値Cjを検出する処理内容とするのである(第4実施形態)。
具体的には、判定用データ演算処理におけるS510からS620までの処理内容を、検査パターンのうち上記の3カ所(一端部、中央部、他端部)について、隣接する2つの部分データの振幅Ai(濃度振幅値Bi)を検出して、合計6個の濃度振幅値Biを検出する処理内容とするのである。
また、S630での処理内容を、3カ所(一端部、中央部、他端部)のそれぞれについて振幅差分値Cjを算出して、合計3個の振幅差分値Cjを算出する処理内容とすると共に、S640での処理内容を、3個の振幅差分値Cjの平均値(部分振幅差分平均値)を判定用データとして設定する処理内容にするのである。
このように、検査パターンの一部領域に限定して振幅差分値Cjを検出することで、検査パターンの全領域について振幅差分値Cjを検出する場合に比べて、検出データ量を低減できるため、機器の検出処理負荷を軽減することができ、処理速度を向上できる。
また、検査パターンのうち記録ヘッド23Pの往復方向における一端部、中央部、他端部の3カ所は、互いに離れた位置に配置されていることから、これら3カ所の振幅差分値Cjを用いることで、検査パターンのうち濃度データの全体的な変化傾向を捉えることができるという利点がある。
よって、検査パターンのうちの3カ所(一端部、中央部、他端部)の振幅差分値Cjに基づき判定を行うことで、検査パターンのうち濃度データの全体的な変化傾向が反映されやすい箇所から振幅差分値を抽出することができ、最良検査パターンを判定するにあたり、検出処理負荷の軽減や処理速度の向上を図りつつ、人間の判定結果に近い判定結果を得ることができる。
なお、上記の実施形態においては、部分検知間隔(K/2)が部分判定区間の幅寸法(パターン間隔K)よりも短く設定されているが、部分検知間隔は、部分判定区間と同一長さに設定してもよく、あるいは、部分判定区間よりも長く設定しても良い。
また、往路記録用罫線データや復路記録用罫線データは、図7に示すものに限るものではなく、記録位置ズレを補正可能な種々のデータを適用することが可能である。
さらに、最良の検査パターンやずれ量の記録を、赤で記録する等、一見して容易に識別できるような色で記録するようにしてもよい。
なお、図4に示す往復記録位置自動補正制御を、記録ヘッド23Pを交換する毎に、自動的に行うようにしてもよい。
さらに、判定用データは、上述した振幅差分値の平均値などに限られることはなく、振幅差分値の変化傾向を示す指標(標準偏差など)を判定用データとして設定して、その判定用データに基づき、振幅差分値の変動量が小さい検査パターンを最良検査パターンと判定してもよい。
インクジェットプリンタを有する多機能装置の斜視図である。 インクジェットプリンタの平面図である。 多機能装置の制御系のブロック図である。 往復記録位置自動調整制御処理の処理内容を表すフローチャートである。 最良の検査パターン番号Nを検出する演算処理の処理内容を表すフローチャートである。 判定用データを検出する演算処理の処理内容を表すフローチャートである。 (a)は、往路記録の為に縦罫線を所定小ピッチで並べた往路記録用縦罫線データを表す説明図であり、(b)は、復路記録の為に縦罫線を所定小ピッチで並べた復路記録用縦罫線データを表す説明図である。 ずらし量を異ならせた7種類の検査パターンに加えて、600dpiの解像度としての最良の検査パターンを記録した状態を示す説明図である。 ずらし量が「−12ドット」である検査パターンの階調データ(アナログデータ)を示す説明図である。 ずらし量が「−12ドット」である検査パターンの階調データ(アナログデータ)をデジタル数値に変換したデジタルデータ(AD値)を示す説明図である。 ずらし量が「0ドット」である検査パターンの階調データ(アナログデータ)を示す説明図である。 ずらし量が「0ドット」である検査パターンの階調データ(アナログデータ)をデジタル数値に変換したデジタルデータ(AD値)を示す説明図である。 ずらし量を異ならせた7種類の検査パターンに加えて、1200dpiの解像度としての最良の検査パターンを記録した状態を示す説明図である。 差分値Hが大きく、濃度データが緩やかに変化する検査パターンの濃度データ波形(波形1)と、波形1の差分値Hに比べて差分値H’は小さく、濃度データが不規則に変化する検査パターンの濃度データ波形(波形2)と、を示す説明図である。 一部のノイズの影響により差分値H2が大きく、ノイズ以外の部分は差分値H2よりも小さい差分値H1となる検査パターンの濃度データ波形(波形3)と、波形3の差分値H2に比べて差分値H3は小さく、濃度データが不規則に変化する検査パターンの濃度データ波形(波形4)と、を示す説明図である。
符号の説明
1…多機能装置、2…給紙装置、3…原稿読み取り装置、4…インクジェットプリンタ、5…排紙用テーブル、6…給紙紙送り機構、7…イメージスキャナ機構部、10…記録機構部、11…メンテナンス機構部、23…キャリッジ、23P…記録ヘッド、24…キャリッジ駆動モータ、27…メディアセンサ、27a…発光部、27b…受光部。

Claims (12)

  1. 複数のインクジェットノズルを有する記録ヘッドをキャリッジにより往復移動させて、前記記録ヘッドの往路記録および復路記録を重ねる双方向記録により記録媒体上に記録を行う記録手段を備える記録装置であって、
    前記記録手段を用いた双方向記録により複数の縦罫線を有する検査パターンを記録するに際し、往路記録と復路記録との記録位置を相対的に異ならせた複数の検査パターンを記録媒体上に形成する検査パターン記録手段と、
    記録媒体に向かって発光する発光部と、記録媒体からの反射光を受光する受光部とを有し、前記キャリッジの移動方向に対して平行に移動するセンサと、
    当該センサを前記各検査パターンの一端部から他端部にかけて移動させると共に、前記受光部が受光した反射光に基づいて前記各検査パターンの濃淡度合いを表す濃度データを取得する濃度データ検出手段と、
    前記各検査パターンについて取得した各濃度データから、所定の部分判定区間に含まれる部分データを複数抽出し、前記各部分判定区間について前記部分データの最小値および最大値を検出するとともに、前記部分データの前記最小値と前記最大値との差分を濃度振幅値として検出する濃度振幅検出手段と、
    前記各検査パターンについて、前記各部分判定区間のうち隣接する前記部分判定区間どうしの前記濃度振幅値の差分を振幅差分値として検出する振幅差分検出手段と、
    当該振幅差分検出手段により検出された振幅差分値に基づき、前記各検査パターンの前記濃度データの変化量を判断し、前記各検査パターンのうち前記濃度データの変化量が最小となる検査パターンを最良検査パターンと判定する最良パターン判定手段と、
    当該最良パターン判定手段により最良検査パターンと判定された検査パターンの往路記録と復路記録との記録位置を、記録を行う際の記録位置として設定する記録位置設定手段と、
    を備えることを特徴とする記録装置。
  2. 前記振幅差分検出手段は、前記検査パターンの全領域において、複数の前記振幅差分値を検出し、
    前記最良パターン判定手段は、前記各検査パターンについて、前記複数の振幅差分値のうち最大値を振幅差分最大値として抽出し、前記各検査パターンのうち前記振幅差分最大値が最小となる検査パターンを前記最良検査パターンと判定すること、
    を特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記振幅差分検出手段は、前記検査パターンの一部領域において、複数の前記振幅差分値を検出し、
    前記最良パターン判定手段は、前記各検査パターンについて、前記複数の振幅差分値の平均値を部分振幅差分平均値として抽出し、前記各検査パターンのうち前記部分振幅差分平均値が最小となる前記検査パターンを前記最良検査パターンと判定すること、
    を特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  4. 前記振幅差分検出手段は、前記検査パターンのうち前記記録ヘッドの往復方向における一端部、中央部、他端部の3カ所について、前記振幅差分値を検出すること、
    を特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  5. 前記振幅差分検出手段は、前記検査パターンの全領域において、複数の前記振幅差分値を検出し、
    前記最良パターン判定手段は、前記各検査パターンについて、前記複数の振幅差分値の平均値を全体振幅差分平均値として抽出し、前記各検査パターンのうち前記全体振幅差分平均値が最小となる前記検査パターンを前記最良検査パターンと判定すること、
    を特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  6. 前記振幅差分検出手段は、前記検査パターンの全領域において、複数の前記振幅差分値を検出し、
    前記最良パターン判定手段は、前記各検査パターンについて、前記複数の振幅差分値を昇順に並べて、最小値から予め定められた検出対象個数の前記振幅差分値を抽出し、抽出した前記検出対象個数の前記振幅差分値の平均値を最小昇順振幅差分平均値として検出し、前記最小昇順振幅差分平均値が最小となる前記検査パターンを前記最良検査パターンと判定すること、
    を特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  7. 複数のインクジェットノズルを有する記録ヘッドをキャリッジにより往復移動させて、前記記録ヘッドの往路記録および復路記録を重ねる双方向記録により記録媒体上に記録を行う記録装置において、往路記録に対する復路記録の記録位置を調整する往復記録位置調整方法であって、
    双方向記録により複数の縦罫線を有する検査パターンを記録するに際し、往路記録に対する復路記録の記録位置が異なる複数の前記検査パターンを記録する第1工程と、
    前記各検査パターンについて、前記記録ヘッドの往復方向における前記検査パターンの一端部から他端部にかけて、前記検査パターンに対して光を照射すると共に前記検査パターンからの反射光を受光して、該反射光に基づいて前記検査パターンの濃淡度合いを表す濃度データを取得する第2工程と、
    前記各検査パターンについて取得した各濃度データから、所定の部分判定区間に含まれる部分データを複数抽出し、前記各部分判定区間について前記部分データの最小値および最大値を検出するとともに、前記部分データの前記最小値と前記最大値との差分を濃度振幅値として検出する第3工程と、
    前記各検査パターンについて、前記各部分判定区間のうち隣接する前記部分判定区間どうしの前記濃度振幅値の差分を振幅差分値として検出する第4工程と、
    前記第4工程において検出された振幅差分値に基づき、前記各検査パターンの前記濃度データの変化量を判断し、前記各検査パターンのうち前記濃度データの変化量が最小となる検査パターンを最良検査パターンと判定する第5工程と、
    前記第5工程において最良検査パターンと判定された検査パターンにおける往路記録に対する復路記録の記録位置を、記録を行う際の記録位置として設定する第6工程と、
    を有することを特徴とする往復記録位置調整方法。
  8. 前記第4工程では、前記検査パターンの全領域において、複数の前記振幅差分値を検出し、
    前記第5工程では、前記各検査パターンについて、前記複数の振幅差分値のうち最大値を振幅差分最大値として抽出し、前記各検査パターンのうち前記振幅差分最大値が最小となる検査パターンを前記最良検査パターンと判定すること、
    を特徴とする請求項7に記載の往復記録位置調整方法。
  9. 前記第4工程では、前記検査パターンの一部領域において、複数の前記振幅差分値を検出し、
    前記第5工程では、前記各検査パターンについて、前記複数の振幅差分値の平均値を部分振幅差分平均値として抽出し、前記各検査パターンのうち前記部分振幅差分平均値が最小となる前記検査パターンを前記最良検査パターンと判定すること、
    を特徴とする請求項7に記載の往復記録位置調整方法。
  10. 前記第4工程では、前記検査パターンのうち前記記録ヘッドの往復方向における一端部、中央部、他端部の3カ所について、前記振幅差分値を検出すること、
    を特徴とする請求項9に記載の往復記録位置調整方法。
  11. 前記第4工程では、前記検査パターンの全領域において、複数の前記振幅差分値を検出し、
    前記第5工程では、前記各検査パターンについて、前記複数の振幅差分値の平均値を全体振幅差分平均値として抽出し、前記各検査パターンのうち前記全体振幅差分平均値が最小となる前記検査パターンを前記最良検査パターンと判定すること、
    を特徴とする請求項7に記載の往復記録位置調整方法。
  12. 前記第4工程では、前記検査パターンの全領域において、複数の前記振幅差分値を検出し、
    前記第5工程では、前記各検査パターンについて、前記複数の振幅差分値を昇順に並べて、最小値から予め定められた検出対象個数の前記振幅差分値を抽出し、抽出した前記検出対象個数の前記振幅差分値の平均値を最小昇順振幅差分平均値として検出し、前記最小昇順振幅差分平均値が最小となる前記検査パターンを前記最良検査パターンと判定すること、
    を特徴とする請求項7に記載の往復記録位置調整方法。
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