JP3774820B2 - スライドカバー装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スライド動作によって開閉する形式のスライドカバー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のスライドカバー装置には、例えば、工作機械によるワーク加工時の切削屑や切削油等の飛散を防止するものがある。工作機械に使用される従来のスライドカバー装置について図4〜図6を参照して述べる。なお各図において、矢印Xは、装置の左右方向を示しX軸方向ともいう。また矢印Yは、前記装置の上下方向を示しY軸方向ともいう。また矢印Zは、前記装置の前後方向を示しZ軸方向ともいう。
【0003】
図4は広く普及している工作機械の周辺部を斜視図で示し、図5はその平面図を示している。図4および図5において、工作機械100の前方に、左右方向に一連状をなす3台の例えばローラコンベアからなるワーク搬送装置102,104,106が設置されている。中央に位置する中継用のワーク搬送装置104と工作機械100の間には、ワーク108(図5参照)を位置決めするためのターンテーブル110が設置されている。工作機械100は、Z軸方向に延びる軸線回りに回転するフライスカッタ等の回転切削用の工具114を備え、工具114の位置は、周知のとおり、X,Y,Z軸の3軸方向に調整可能に構成されている。
【0004】
ワーク108は、右側の搬入用のワーク搬送装置102により中継用のワーク搬送装置104に送られ、そのワーク搬送装置104によりターンテーブル110の前方に送られる。そしてワーク108は、図示しないロボットによってターンテーブル110上に送られた後、工作機械100によって加工される。その加工後、前記ロボットによって中継用のワーク搬送装置104に戻され、そのワーク搬送装置104により左側の搬出用のワーク搬送装置106に送られ、そのワーク搬送装置106により搬出される。
【0005】
ところで、前記中継用のワーク搬送装置104の周囲のうち、ターンテーブル110を含む前側および左右両側は、平面ほぼU字形状をしたパネル製固定カバー116によって固定的に覆われている。固定カバー116は、工作機械100によるワーク加工時の切削屑や切削油等が周囲に飛散するのを防止する。しかし、固定カバー116の高さは、切削屑や切削油の飛散を防止するのに充分でないため、固定カバー116に伸縮可能に設けたパネル製可動カバー118を図4に仮想線で示すように上方へスライドさせることによって、切削屑や切削油の飛散を防止している。可動カバー118は、中継用のワーク搬送装置104に対するワーク108の搬入および搬出時には、固定カバー116より低い高さとなるまで下降する。なお図4では、可動カバー118を開閉させるための構成が省略されている。
【0006】
前記可動カバー118を開閉させるための構成は、図5に平面図で、図6に略体側面図で表されている。図5において、可動カバー118の左右両側には、一対の取り付けブラケット120が固定されている。また、固定側の部材(図示省略)には、Y軸方向に延びる左右一対のY軸フレーム122が前記各取り付けブラケット120と対向する状態で固定的に配置されている。前記取り付けブラケット120は、Y軸フレーム122に対しリニアガイド124を介してY軸方向にスライド可能に設けられている。リニアガイド124は、直線レール124aと、その直線レール124aにスライド可能に係合する上下のベアリングブロック124bとからなる(図6参照)。直線レール124aはY軸フレーム122に固定され、またベアリングブロック124bは取り付けブラケット120に固定されている。
【0007】
また図6に示すように、固定側の部材(図示省略)には、各Y軸フレーム122の後方においてそれぞれ流体圧シリンダからなる開閉用シリンダ126がピストンロッド126aを上方に向けた状態で垂立状に設置されている。各ピストンロッド126aは前記取り付けブラケット120と結合されている。このため、一対の開閉用シリンダ126が伸縮作動することにより、ピストンロッド126aとともに可動カバー118が上下動すなわち開閉する。なお可動カバー118は、前に述べたように、工作機械100によるワーク加工中は上昇して閉じ、中継用のワーク搬送装置104に対するワーク108の搬入および搬出時には下降して開かれる。
【0008】
さらに、前記固定カバー116と可動カバー118とを備えたスライドカバー装置128には、可動カバー118を常に水平姿勢を保って開閉させるための同期機構130が設けられている。図5および図6において、前記取り付けブラケット120の後方端部には、垂立状に立ち上がる垂立ブラケット132が固定されている。垂立ブラケット132には、垂直方向(Y軸方向)に伸びるラック歯134が設けられている。一方、固定側の部材(図示省略)には、X軸方向に延びる支持フレーム136が固定されている。支持フレーム136の両端部には、X軸方向に延びる同期軸138が回転可能に支持されている。同期軸138の両端部にはそれぞれピニオン140が設けられており、その各ピニオン140が前記ラック歯134とかみ合わされている。また支持フレーム136には、左右の垂立ブラケット132の反ラック歯側の面132aに接触して転動可能なカムフロア142がそれぞれ回転可能に設けられている。このため、同期軸138によって左右のピニオン140がラック歯134上を同速で回転することが保証され、これにより可動カバー118が常に水平姿勢を保って開閉させられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来のスライドカバー装置128の場合、固定カバー116と可動カバー118の二つのカバーにより所要高さの遮蔽領域を覆うためには、固定カバー116は最大で所要高さのほぼ1/2の高さが必要となる。このため、ワーク搬送装置102,104,106で搬送されるワーク108が固定カバー116上を通過できるようにするためには、ワーク搬送装置102,104,106によるワーク搬送ガイド位置(ワーク搬送面の位置をいう。)を高くせざるを得ない。逆に、ワーク搬送ガイド位置を低くすれば、固定カバー116と可動カバー118による遮蔽高さが低くならざるを得ないことになる。
【0010】
また、ワーク搬送ガイド位置を低くするための対策として、伸縮可能な複数枚の可動カバーで構成し、それぞれの可動カバーを個々に設けた開閉用シリンダ等のアクチュエータによって開閉させることが考えられる。しかし、このようにすると、可動カバー数に応じた数多くのアクチュエータが必要となるばかりでなく、アクチュエータの設置に係る機械的構成およびアクチュエータの制御が複雑化する問題が生じるため好ましくない。
【0011】
また、従来装置(図5参照)では、左右二つの開閉用シリンダ126を使用するために、可動カバー118を常に水平姿勢を保って開閉させるための同期機構130が必要とされることにより、構成が複雑化するという問題がある。
【0012】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、伸縮可能な複数枚の可動カバーを備えるものにおいて、1枚の可動カバーを開閉させるためのアクチュエータ以外のアクチュエータを不要とすることにより、構成の簡素化を図ることのできるスライドカバー装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、特許請求の範囲の欄に記載された構成を要旨とするスライドカバー装置により解決することができる。
すなわち、特許請求の範囲の請求項1にかかるスライドカバー装置によると、伸縮可能な第1の可動カバー及び第2の可動カバーを備えるものにおいて、単一のアクチュエータとしての開閉用シリンダによる第1の可動カバーの開閉動作に連動する連動機構を介して第2の可動カバーが開閉する。従って、第1の可動カバーを開閉させるためのアクチュエータ以外のアクチュエータが不要となり、これにより、可動カバー毎のアクチュエータの設置に係る機械的構成および前記アクチュエータの制御の複雑化を回避でき、よって構成を簡素化することができる。
【0014】
また、連動機構が、第1の可動カバーの開閉動作を第2の可動カバーに倍速運動として上下方向に伝達する2倍速連動機構であることより、第1の可動カバーの開閉速度の2倍の速度で第2の可動カバーを上下開閉させることができる。
【0015】
また、開閉用シリンダおよび2倍速連動機構を可動カバーとともにほぼ重合状に組み込んだことにより開閉用シリンダおよび2倍速連動機構を可動カバーとともにコンパクトに組み込まれた単一の組立体として取り扱うことができる。これにより、スライドカバー装置を工作機械等の設置場所へ容易に設置することができる。
【0016】
また可動カバーにそれぞれ設けられる可動カバーフレームを、可動カバーの伸縮方向に関しほぼ同一平面上において相対移動可能に配置したことにより可動カバーの可動カバーフレームを伸縮方向に関しコンパクトに組み込むことができ、可動カバーの重合方向に関する装置寸法を減少することができる。
【0017】
また固定フレームと第1の可動カバーフレームとの間、及び、第1の可動カバーフレームと第2の可動カバーフレームとの間に、上下方向に延びる案内杆とその案内杆に軸方向にスライド可能に設けた軸受とからなる左右一対の案内手段を左右対称状に配置し、左右の案内手段対称軸線付近に単一のアクチュエータとしての開閉用シリンダ垂立状に配置している。したがって、左右対称状に配置した案内手段により可動カバーの円滑な開閉動作を確保することができるので、単一のアクチュエータ(開閉用シリンダ)であるにも係わらず、第1の可動カバーを円滑に開閉させることができ、その第1の可動カバーの開閉動作に連動する2倍速連動機構を介して第2の可動カバーを円滑に開閉させることができる。これにより、従来の2つのアクチュエータを使用する際(図5参照)に必要とした同期機構を不要とし、よって構成を簡素化することができる。
また、特許請求の範囲の請求項2にかかるスライドカバー装置によると、第2の可動カバーの開閉動作に連動する第2の連動機構(2倍速連動機構)を介して第3の可動カバーを開閉することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
実施の形態1について図1および図2を参照して説明する。図1はスライドカバー装置の平面図、図2は図1のA−A線断面図である。実施の形態1に係るスライドカバー装置は、従来例と同様、工作機械によるワーク加工時の切削屑や切削油等の飛散を防止するものである。なお各図において、矢印Xは、装置の左右方向を示しX軸方向ともいう。また矢印Yは、前記装置の上下方向を示しY軸方向ともいう。また矢印Zは、前記装置の前後方向を示しZ軸方向ともいう。
【0019】
先ず、工作機械の周辺部の構成から述べる。図1および図2において、工作機械2は、ベッド4と、ベッド4上でX軸方向にスライド可能に設けられたサドル5と、サドル5上でZ軸方向にスライド可能に設けられたコラム6と、コラム6上でY軸方向にスライド可能に設けられた主軸ヘッド8とを備えている。主軸ヘッド8に回転自在に支持された工具主軸10は、Z軸方向に延びる軸線回りにフライスカッタ等の回転切削用の工具14を回転駆動できる。工具14の位置は、サドル5、コラム6、主軸ヘッド8のスライド動作によって調整可能である。
【0020】
図1に示すように、工作機械2の前方には、ワーク16を取り付けるためのターンテーブル18が前記Y軸と平行な軸線の周りに回転割り出し可能に設置されている。またターンテーブル18の左右側方には、一連状をなす各2台の例えばローラコンベアからなるワーク搬送装置20,22,24,26が設置されている。ワーク16は、右側の搬入用のワーク搬送装置20により搬入側中継用のワーク搬送装置22に送られる。そして、ワーク16は、図示しないロボットによってターンテーブル18上に固定された後、工作機械2によって加工される。その加工後、前記ロボットによって左側の搬出側中継用のワーク搬送装置24に送られ、そのワーク搬送装置24により搬出用のワーク搬送装置26に送られ、そのワーク搬送装置26により搬出される。
【0021】
なお、ベッド4には、工作機械2の左右側方をカバーするフレームカバー30が設けられている。
【0022】
ところで前記工作機械2には、ワーク加工時の切削屑や切削油等の飛散を防止するためのスライドカバー装置34が設置されている。スライドカバー装置34は、左右の中継用のワーク搬送装置22,24およびターンテーブル18の周囲のうち、前側および左右両側を覆うもので、その構成を以下に詳述する。図1および図2において、スライドカバー装置34は、ベッド4上に正面図で見てU字枠状をした固定フレーム38を有している。ベッド4の左右端部における固定フレーム38には、それぞれ取り付けブラケット40が取り付けられている。左右の取り付けブラケット40には、平面図で見てほぼU字形状をしたパネル製固定カバー42の下端部が結合されている。固定カバー42はワーク搬送装置20,22,24,26のワーク搬送ガイド位置(ワーク搬送面の位置をいう。)Pよりも少し低い高さで上端縁が形成されている。
【0023】
前記スライドカバー装置34は、固定カバー42内に重合状に配置される2枚の可動カバー44,46を備えている。両可動カバー44,46は、相互に重合状をなしかつ上下方向に伸縮可能な平面図で見てほぼU字形状をした2枚のパネル材で形成されている。次に、両可動カバー44,46を開閉させるための構成を述べる。前記可動カバー44,46のうち、固定カバー42の内側に面する可動カバー44を第1の可動カバーといい、他方の可動カバー46を第2の可動カバーという。
【0024】
図2において、前記正面図で見てほぼU字枠状をした固定フレーム38の上端部のターンテーブル18側背面には、連結枠48が架設されている(図1参照)。また、第1の可動カバー44の下端部には、正面図で見てほぼ矩形枠状をした第1の可動カバーフレーム50の下端部が左右の取り付けブラケット52を介して結合されている。また、第2の可動カバー46の下端部には、正面図で見て横長板状をなし図2においてフレーム38,50の手前側に配置した第2の可動カバーフレーム54の左右端部が左右の取り付けブラケット56を介して結合されている。なお固定カバー42、第1の可動カバー44および第2の可動カバー46の各取り付けブラケット40,52,56は、開閉動作に係わらず相互に干渉しないように配置されている。また図1に示すように、固定カバー42、第1の可動カバー44および第2の可動カバー46の両端縁は、前記工作機械2の左右のフレームカバー30の端縁に対しほぼ突き合わせ状に対向している。
【0025】
前記固定フレーム38には、前記第1の可動カバーフレーム50が上下方向に関しほぼ同一平面上において相対移動可能に設けられている。詳しくは、図2に示すように、固定フレーム38の連結枠48には、左右一対の筒状の第1の軸受58bが左右対称状に設けられている。一方、第1の可動カバーフレーム50には、前記各第1の軸受58b内にスライド可能に嵌挿する左右一対の第1の案内杆58aが設けられている。前記第1の案内杆58aと第1の軸受58bとによって本発明でいう案内手段が構成されている。
【0026】
前記固定フレーム38の底枠部38a上には、前記左右の案内手段(58a,58b)のほぼ対称軸付近に位置する単一の流体圧シリンダからなる開閉用シリンダ60が垂立状に固定設置されている。開閉用シリンダ60は、本発明でいうアクチュエータに相当している。開閉用シリンダ60のピストンロッド60aは、第1の可動カバーフレーム50の上枠部50aに結合されている。従って、開閉用シリンダ60の伸長作動により第1の可動カバー44が上動されて閉じられ(図2中の仮想線参照)、また伸長した開閉用シリンダ60の短縮作動により第1の可動カバー44が下動されて開けられる。
【0027】
前記第1の可動カバーフレーム50には、前記第2の可動カバーフレーム54が上下方向に関しほぼ同一平面上において相対移動可能に設けられている。詳しくは、図2に示すように、第1の可動カバーフレーム50には、前記第1の案内杆58aの内側に隣接する左右一対の第2の案内杆62aが左右対称状に設けられている。一方、第2の可動カバーフレーム54には、前記各第2の案内杆62aにスライド可能に嵌挿する左右一対の筒状の第2の軸受62bが設けられている。前記第2の案内杆62aと第2の軸受62bとによって本発明でいう案内手段が構成されている。
【0028】
前記第1の可動カバーフレーム50と第2の可動カバーフレーム54との間には、第1の可動カバーフレーム50の上下開閉動作に連動して第2の可動カバーフレーム54を上下開閉させるための連動機構64が設けられている。連動機構64は、第1の可動カバー44の開閉動作を第2の可動カバー46に倍速運動として伝達する2倍速連動機構(同一符号を付す。)64であって、開閉用シリンダ60の右側方に並列状に配置されている。2倍速連動機構64は、第1の可動カバーフレーム50の上枠部50aおよび下枠部50bにそれぞれ支軸(符号省略)を介して回転可能に設けた上下のスプロケットホイール66a,66bと、スプロケットホイール66a,66bに掛装されるチェーン68とからなる。チェーン68の一方の直線部分の固定部68aは固定フレーム38の連結枠48に固定され、他方の直線部分の固定部68bは第2の可動カバーフレーム54に固定されている。従って、第1の可動カバーフレーム50が上下動するに伴い、スプロケットホイール66a,66bとチェーン68とのかみ合いを介して第2の可動カバーフレーム54が第1の可動カバーフレーム50の速度の2倍の速度で上下動させられる。なお連動機構64および開閉用シリンダ60は、図1に示すように、2枚の可動カバー44,46とともにほぼ重合状に組み込まれている。
【0029】
上記のように構成されたスライドカバー装置34において、工作機械2によりワーク16の加工する際には、図2の状態より開閉用シリンダ60を伸長作動させる。これにより、第1の可動カバー44が上動するとともに、その第1の可動カバー44の上動に連動する連動機構64を介して第2の可動カバー46が2倍速で上昇することにより、可動カバー44,46が閉じられる(図2の仮想線参照)。このように可動カバー44,46を閉じることによって、ワーク加工時の切削屑や切削油等の飛散を防止することができる。
【0030】
また、中継用のワーク搬送装置22,24に対するワーク16の搬入および搬出時には、前記伸長した開閉用シリンダ60を短縮作動させる。これにより、第1の可動カバー44が下降するとともに、その第1の可動カバー44の下降に連動する連動機構64を介して第2の可動カバー46が2倍速で下降することにより、可動カバー44,46が開けられる(図2の実線参照)。このように可動カバー44,46を固定カバー42とほぼ重合するように開くことによって、前記ワーク16の搬入および搬出が可能とされる。
【0031】
前記スライドカバー装置34によると、伸縮可能な2枚の可動カバー44,46を備えるものにおいて、開閉用シリンダ60による第1の可動カバー44の開閉動作に連動する連動機構64を介して第2の可動カバー46が開閉する。従って、1枚の可動カバー44を開閉させるための開閉用シリンダ60以外のアクチュエータが不要となり、これにより、可動カバー44,46毎のアクチュエータの設置に係る機械的構成および前記アクチュエータの制御の複雑化を回避でき、よって構成を簡素化することができる。
【0032】
また、連動機構64が、第1の可動カバー44の開閉動作を第2の可動カバー44に倍速運動として伝達する2倍速連動機構64であるから、第1の可動カバー44の開閉動作を2倍速連動機構64により第2の可動カバー46に倍速運動として伝達されることにより、第1の可動カバー44の開閉速度の2倍の速度で第2の可動カバー46を開閉させることができる。
【0033】
また、開閉用シリンダ60および連動機構64を可動カバー44,46とともにほぼ重合状に組み込んだことにより、開閉用シリンダ60および連動機構64を可動カバー44,46とともにコンパクトに組み込まれた単一の組立体として取り扱うことができる。これにより、スライドカバー装置34を工作機械2等の設置場所へ容易に設置することができる。
【0034】
また、可動カバー44,46にそれぞれ設けられる可動カバーフレーム50,54を、可動カバー44,46の伸縮方向に関しほぼ同一平面上において相対移動可能に配置したことにより、可動カバー44,46の可動カバーフレーム50,54を伸縮方向に関しコンパクトに組み込むことができ、可動カバー44,46の重合方向に関する装置寸法を減少することができる。
【0035】
また、可動カバー44,46の可動カバーフレーム50,54の相互間に、案内杆58a,62aと軸受58b,62bとからなる案内手段をほぼ線対称状に配置し、前記案内手段のほぼ対称軸線付近に単一の開閉用シリンダ60を配置したことにより、ほぼ線対称状に配置した案内手段により可動カバー44,46の円滑な開閉動作を確保することができるので、単一の開閉用シリンダ60であるにも係わらず、可動カバー44,46を円滑に開閉させることができる。これにより、従来の2つのアクチュエータを使用する際(図5参照)に必要とした同期機構を不要とし、よって構成を簡素化することができる。
【0036】
〔実施の形態2〕
実施の形態2について図3の一部破断正面図を参照して説明する。実施の形態2は、実施の形態1の一部を変更したものであるからその変更部分について詳述し、実施の形態1と同一もしくは実質的に同一構成と考えられる部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。本形態では、伸縮可能な3枚の可動カバー44,46,70を備えたものである。すなわち、実施の形態1における第2の可動カバー46の内側に第3の可動カバー70を開閉可能に組み込んでいる。なお図3は、可動カバー44,46,70を半開きした状態で表している。
【0037】
第3の可動カバー70は、実施の形態1における第2の可動カバーフレーム54とほぼ同様の正面図で見て横長板状をした第3の可動カバーフレーム72に固着されている。ところで、この形態における第2の可動カバーフレーム54は、実施の形態1と異なり、実施の形態1のものを下枠部54bとして正面図で見てほぼ矩形枠状に形成されている。その第2の可動カバーフレーム54に、第3の可動カバーフレーム72が上下方向に関しほぼ同一平面上において相対移動可能に設けられる。詳しくは、第2の可動カバーフレーム54には、左右一対の第3の案内杆74aが左右対称状に設けられている。一方、第3の可動カバーフレーム72には、前記各第3の案内杆74aにスライド可能に嵌挿する左右一対の筒状の第3の軸受74bが設けられている。前記第3の案内杆74aと第3の軸受74bとによって本発明でいう案内手段が構成されている。
【0038】
前記第2の可動カバーフレーム54と第3の可動カバーフレーム72との間には、第2の可動カバーフレーム54の開閉動作に連動して第3の可動カバーフレーム72を開閉させるための連動機構76(第2の連動機構ともいう。)が設けられている。第2の連動機構76は、第2の可動カバー46の開閉動作を第3の可動カバー70に倍速運動として伝達する2倍速連動機構76(同一符号を付す。)であって、連動機構64(第1の連動機構ともいう。)に対し左右対称状に配置されている。
【0039】
第2の連動機構76は、第2の可動カバーフレーム54の上枠部54aおよび下枠部54bに支軸(符号省略)を介して回転可能に設けた上下のスプロケットホイール78a,78bと、スプロケットホイール78a,78bに掛装されるチェーン80とからなる。チェーン80の一方の直線部分の固定部80aは第1の可動カバーフレーム50の上枠部50aに固定され、他方の直線部分の固定部80bは第3の可動カバーフレーム72に固定されている。従って、第2の可動カバーフレーム54が上下動するに伴い、スプロケットホイール78a,78bとチェーン80とのかみ合いを介して第3の可動カバーフレーム72が第2の可動カバーフレーム54の速度の2倍の速度で上下動させられる。
【0040】
上記のように構成されたスライドカバー装置34において、可動カバー44,46,70を閉じるときには、実施の形態1と同様に開閉用シリンダ60を伸長作動させる。これにより、第1の可動カバー44が上動するとともに、その第1の可動カバー44の上動に連動する第1の連動機構64を介して第2の可動カバー46が2倍速で上昇し、また第2のカバーの上動に連動する第2の連動機構76を介して第3の可動カバー70が2倍速で上昇することにより、可動カバー44,46,70が閉じられる(図3参照)。
【0041】
続いて、可動カバー44,46,70を開けるときには、前記伸長した開閉用シリンダ60を短縮作動させる。これにより、第1の可動カバー44が下降するとともに、その第1のカバー44の下降に連動する第1の連動機構64を介して第2の可動カバー46が2倍速で下降し、また第2の可動カバー46の下降に連動する第2の連動機構76を介して第3の可動カバー70が2倍速で下降することにより、可動カバー44,46,70が開けられる。
【0042】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、固定カバー42および可動カバー44,46,70の形状は、遮蔽する部位に対応するものであれば良く、平面図で見てほぼU字状に限らず、例えば単なる平板状、筒形状、平面図で見てほぼL、C字状等のように各種形状が考えられる。また、固定カバー42は排除することも可能である
【0043】
【発明の効果】
本発明のスライドカバー装置によれば1枚の可動カバーを開閉させるためのアクチュエータ以外のアクチュエータが不要となり、よって構成が簡素化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1のスライドカバー装置を示す平面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】実施の形態2のスライドカバー装置を示す一部破断正面図である。
【図4】従来の工作機械の周辺部を示す斜視図である。
【図5】同、平面図である。
【図6】従来のスライドカバー装置を示す略体側面図である。
【符号の説明】
34 スライドカバー装置
44 第1の可動カバー
46 第2の可動カバー
50 第1の可動カバーフレーム
54 第2の可動カバーフレーム
58a 第1の案内杆
58b 第1の軸受
60 開閉用シリンダ(アクチュエータ)
62a 第2の案内杆
62b 第2の軸受
64 連動機構
70 第3の可動カバー
72 第2の可動カバーフレーム
74a 第2の案内杆
74b 第2の軸受
76 連動機構

Claims (2)

  1. 工作機械によるワーク加工時の切削屑や切削油等の飛散を防止するスライドカバー装置であって、
    上下方向のスライド動作によって開閉する伸縮可能な第1の可動カバー及び第2の可動カバーを相互に重合状に備え、
    前記第1の可動カバーに第1の可動カバーフレームを結合し、
    前記第2の可動カバーに第2の可動カバーフレームを結合し、
    前記工作機械のベッド上に設けた固定フレームに、前記第1の可動カバーフレームを上下方向に関しほぼ同一平面上において相対移動可能に設け、
    前記第1の可動カバーフレームに、前記第2の可動カバーフレームを上下方向に関しほぼ同一平面上において相対移動可能に設け、
    前記固定フレームと前記第1の可動カバーフレームとの間に、上下方向に延びる案内杆とその案内杆に軸方向にスライド可能に設けた軸受とからなる左右一対の案内手段を左右対称状に配置し、
    前記第1の可動カバーフレームと前記第2の可動カバーフレームとの間に、上下方向に延びる案内杆とその案内杆に軸方向にスライド可能に設けた軸受とからなる左右一対の案内手段を左右対称状に配置し、
    前記固定フレーム上には、左右の案内手段の対称軸付近に位置しかつ前記第1の可動カバーを開閉させるための単一のアクチュエータとしての開閉用シリンダ垂立状に配置し、
    前記第1の可動カバーフレームと前記第2の可動カバーフレームとの間には、第1の可動カバーフレームの開閉動作に連動して第2の可動カバーフレームを開閉させるための連動機構を設け
    前記連動機構は、前記第1の可動カバーの開閉動作を前記第2の可動カバーに倍速運動として伝達する2倍速連動機構であり、前記第1の可動カバーフレームに回転可能に設けた上下のスプロケットホイールと、両スプロケットホイールに掛装されかつ一方の直線部分の固定部を前記固定フレームに固定しまた他方の直線部分の固定部を前記第2の可動カバーフレームに固定したチェーンとからなり、
    前記2倍速連動機構を、前記開閉用シリンダの一側方に並列状に配置し、
    前記開閉用シリンダおよび前記2倍速連動機構を前記両可動カバーとともに重合状に組み込んだ
    ことを特徴とするスライドカバー装置。
  2. 請求項1に記載のスライドカバー装置であって、
    前記第2の可動カバーに、上下方向のスライド動作によって開閉する伸縮可能な第3の可動カバーを重合状に備え、
    前記第3の可動カバーに第3の可動カバーフレームを結合し、
    前記第2の可動カバーフレームに、前記第3の可動カバーフレームを上下方向に関しほぼ同一平面上において相対移動可能に配置し、
    前記第2の可動カバーフレームと前記第3の可動カバーフレームとの間に、上下方向に延びる案内杆とその案内杆に軸方向にスライド可能に設けた軸受とからなる左右一対の案内手段を左右対称状に配置し、
    前記第2の可動カバーフレームと前記第3の可動カバーフレームとの間には、第2の可動カバーフレームの開閉動作に連動して第3の可動カバーフレームを開閉させるための第2の連動機構を設け、
    前記第2の連動機構は、前記第2の可動カバー開閉動作を前記第3の可動カバーに倍速運動として伝達する2倍速連動機構であり、前記第2の可動カバーフレームに回転可能に設けた上下のスプロケットホイールと、両スプロケットホイールに掛装されかつ一方の直線部分の固定部を第1の可動カバーフレームに固定しまた他方の直線部分の固定部を前記第3の可動カバーフレームに固定したチェーンとからなり、
    前記第2の連動機構を、前記第1の可動カバーフレームの開閉動作に連動して第2の可 動カバーフレームを開閉させるための2倍速連動機構に対して前記開閉用シリンダを間にして左右対称状に配置した
    ことを特徴とするスライドカバー装置。
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