JP3774556B2 - 容器詰め飲料の製造装置及びその起動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は容器詰め飲料の製造装置及びその起動方法に関し、詳細には、飲料に高温短時間の加熱殺菌を施す際の酸素による飲料の劣化を防止すると共に殺菌済みの飲料中に酸素が溶け込まない様に容器に充填し、密封するための装置とその装置の起動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
缶詰、瓶詰等の飲料については、貯蔵中の腐敗を避けるため殺菌処理を施すことが必要である。
飲料の加熱殺菌法としては、飲料を缶、瓶等に充填、密封した後に、100℃以上(通常120〜140℃)の温度で加熱するレトルト殺菌法、飲料を細管式又はプレート式の熱交換器等に通して加圧下で100℃以上(通常120〜140℃)の高温にした後、飲料の温度を下げて85〜95℃の温度で缶等に充填し、直ちに密封した後、缶等を倒立状態にして、熱い飲料の熱で缶蓋等を殺菌するのに十分な時間だけ高温状態を維持する熱間充填法(飲料の加熱温度を100℃未満にする場合もある)、飲料を細管式熱交換器等に通して加圧下で100℃以上の高温にした後、飲料の温度を下げて常温以下の温度で殺菌済みの缶等に無菌雰囲気下で充填し、密封する無菌充填法等が通常使用されている。
【0003】
レトルト殺菌法は、缶詰状態で殺菌されるため、充填時に多少の菌汚染が生じたとしてもレトルト殺菌中に死滅することから、充填前後における工程管理が容易であるという利点がある。しかしながら、缶詰、瓶詰という比較的容量の大きい容器中の高温の飲料を殺菌終了後に急速に冷却することは極めて困難であり、飲料が比較的長時間(数十分間)にわたり高温に維持され、味、香りが変わるなどの欠点がある。
【0004】
一方、充填前の飲料を予め、細管式熱交換器等に通して飲料を短時間100℃以上の高温度にする高温短時間(100℃以上の温度を保つのは数秒間〜数十秒間だけ)殺菌法を使用する熱間充填法及び無菌充填法は、レトルト殺菌法に比べると飲料の加熱時間が非常に短いのでそれだけ味、香りの良い飲料缶詰が得られるという利点がある(熱間充填法と無菌充填法とでは、加熱殺菌後に飲料の温度を低温まで下げることができる無菌充填法を利用した缶詰飲料の方が味、香りが良いことはいうまでもない。)。
【0005】
ところが、飲料の変質は加熱時間だけでなく、飲料中の溶存酸素濃度(溶存酸素量)にも大きく依存しており、例えば、容器詰め茶飲料は、溶存酸素によって経時的に変色するため、加熱殺菌時間と共に溶存酸素量を2ppm以下に低減することが望まれている。一般に溶液の温度が上がると溶存酸素量は低下するため、熱間充填法にあっては、飲料を充填する前に高温槽中に滞留させることにより容器に充填直前にはかなり脱気できるが、その前の熱交換器を使用した加圧下での高温短時間殺菌法で加熱処理される際には、加圧下であるために脱気はされないので、高温(100℃を大幅に超える温度)での加熱時に溶存酸素に起因する飲料の色素、香気成分等の酸化変性が発生することが問題となっていた。
【0006】
従来より、例えば特開平1−317586号公報に開示されているように原料水の脱気は行われているが、どうしても飲料調合時に再度酸素が溶け込んでしまう。
ところが、従来は飲料調合後には、特別の脱気処理は行われていなかった。
また、果実飲料にあっても、その本来有する香味、色素は酸化により容易に劣化するため、低酸素濃度下での短時間加熱殺菌が望まれていた。
【0007】
この様な問題を解決するために、本出願人は、飲料を高温短時間殺菌する前に、飲料を飲料の沸点近傍の温度に加熱し、加熱した飲料を上部にヘッドスペースを有する貯留槽内に常圧下で短時間保持して飲料中から脱気処理した後に、高温短時間殺菌処理することで、加熱殺菌時の飲料の酸化による劣化を防止する容器詰め飲料の製造方法と装置を既に提案した特開平9−150896号及び特開平9−272516号)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本出願人が提案した上記製造方法及び装置を使って製造した飲料缶詰等は、高温加熱殺菌する前に溶存酸素量が2ppm以下になっているので、加熱殺菌時に酸化による劣化が極めて少なく、更に飲料を、実質的に酸素との接触を絶ちつつ缶等に充填、密封するので、製造された缶詰等の貯蔵中にも飲料の劣化が少ないという利点がある。
【0009】
ところで、飲料缶詰等を製造するラインは、その製造ラインでいつも同じ飲料缶詰等だけを製造する訳ではないので、しばしば製造ラインのうち、飲料の通過する管路手段、ポンプ手段、抽出手段、飲料調合タンク、熱交換器、及び充填装置等の内面側をCIP(Cleaning In Place)洗浄した後、更に水道水又は/及びイオン交換水で洗浄してから、新しく充填する飲料を抽出装置で抽出し、調合タンクで飲料を調合し、熱交換器で加熱殺菌し、熱交換器で冷却し、充填装置で容器内に充填する際に、これらの中を通過させる必要がある。
【0010】
上記した製造方法で缶詰飲料を製造する場合でも、別の飲料の充填が終了した後に、水道水又は/及びイオン交換水で飲料が通過する際に触れる部分を洗浄してから、次の飲料に切り換える際に、最初に製造される缶詰から所期の目的を達成した缶詰とするためには、最初に流し始める飲料から脱気を十分に行った後、高温加熱殺菌処理する必要があり、そのためには、飲料が、熱交換器、ポンプ手段、貯留槽及び管路手段等に入る前から、これらの装置が正常に作動(例えば、熱交換器が設定温度に飲料を昇温又は冷却できる状態、ポンプ手段が所定流量の飲料を送給又は圧送できる状態、貯留槽が所定のヘッドスペースを維持でき、ヘッドスペースガスを排出する不活性ガスが供給されている状態)又は飲料を正常に通過させ得る状態にあることが必要である。
【0011】
換言すると、このような飲料脱気装置、加熱殺菌装置及び充填・密封装置から構成される飲料容器詰め製造装置の起動時に、ポンプ手段、熱交換器、貯留槽、管路手段等の中に、水道水又はイオン交換水が存在している必要がある。
ところが、上記容器詰め飲料製造方法で使う装置は、従来から慣用されている飲料缶詰製造装置と異なり、飲料が通る管路手段の途中にかなり大きい容量を有する貯留槽を備えているので、ポンプ手段、熱交換器、貯留槽及び管路手段等の中を水道水又はイオン交換水から容器に充填する新しい飲料に略完全に切り換わる(即ち、缶に充填できる状態になる。)までにかなりの量の飲料のロスが出てしまうというおそれがあった。
【0012】
本発明は、上記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、上記飲料脱気・加熱殺菌・充填密封装置を有する容器詰め飲料製造装置において、容器に充填する飲料を変更する場合に、ポンプ手段、熱交換器、貯留槽及び管路手段等の中を水道水又はイオン交換水から新しい飲料に切り替えする際の新しい飲料のロスを少なくすることができる容器詰め飲料製造装置及びその装置の起動方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明にかかる容器詰め飲料の製造装置は、
水及び被処理飲料から選ばれる液体を略常圧下で充填装置側へ送給する送給手段と、
該送給手段により送給される該液体をその沸点近傍の温度まで急速加熱する第一熱交換器と、
加熱された該液体をヘッドスペース部を保持した状態で短時間貯留し得る貯留槽と、
該貯留槽のヘッドスペース部から排気を行う脱気手段と、
該脱気手段により脱気された該液体を前記充填装置側へ圧送する圧送手段と、
該圧送手段により圧送される該液体を加圧下100℃以上で高温短時間殺菌処理する第二熱交換器と、
殺菌済みの該液体を充填温度まで急速冷却する第三熱交換器と、
前記充填温度の被処理飲料を少なくとも内面側を洗浄済みの容器に充填し、実質的に酸素との接触を絶ちつつ密封する充填装置及び密封装置から構成される充填手段と、
前記液体の供給源から前記充填装置までの間に設けられ、その内部を前記液体が通る管路手段と、
を備えた容器詰め飲料の製造装置において、
前記送給手段と前記水及び前記被処理飲料の供給源との間には、前記水と前記被処理飲料とを切り替え供給可能な第一切替手段を備え、
前記第一熱交換器と貯留槽との間には、前記第一熱交換器よりの供給液の前記貯留槽への供給/非供給を切り替え可能な第二切替手段を備え、
前記第三熱交換器と前記充填手段との間には、前記第三熱交換器よりの送給液の前記充填手段への供給/非供給を切り替え可能な第三切替手段を備え、
前記貯留槽内には、稼働上限レベル、稼働下限レベル、定常上限レベル、定常下限レベルを検出する液面検知器と、ヘッドスペース部の酸素濃度を測定する酸素濃度計と、水から被処理飲料へ切り替わったことを検出する計測器と、を備え、
前記貯留槽と前記充填装置との間の管路手段内には、溶存酸素濃度計を備え、
前記送給手段により前記水を供給する通水工程時は、前記第一切替手段を前記水の供給とし、前記第二切替手段を前記第一熱交換器よりの送給液の前記貯留槽への供給とし、前記第三切替手段を前記第三熱交換器よりの送給液の前記充填手段への非供給とし、
また前記第一熱交換器及び前記第二熱交換器の温度を各設定温度まで昇温する昇温工程時は、前記第二切替手段の前記第一熱交換器よりの送給液の前記貯留槽への供給/非供給との切り替えにより、前記貯留槽内で水の液面を稼働上限レベルから稼働下限レベルの間で上下させ、
また被処理飲料切替工程時は、前記第一切替手段を前記被処理飲料の供給とし、及び前記第三切替手段を前記第三熱交換器よりの送給液の前記充填手段への非供給とし、前記送給手段により被処理飲料を供給しつつ、前記貯留槽内の被処理飲料濃度が実質的に定常状態に達するまで、前記液面検知器による液面検知結果に基づき、前記第二切替手段の前記第一熱交換器よりの送給液の前記貯留槽への供給/非供給との切り替えにより該貯留槽の液面を稼働上限レベルから定常下限レベルの間で上下させながら貯留液を排出し、定常状態到達後、前記第一切替手段を前記被処理飲料の供給とし、前記第二切替手段を前記第一熱交換器よりの送給液の前記貯留槽への供給とし、及び前記第三切替手段を前記第三熱交換器よりの送給液の前記充填手段への供給としたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明にかかる起動方法は、
水及び被処理飲料から選ばれる液体を略常圧下で充填装置側へ送給する送給手段と、
該送給手段により送給される該液体をその沸点近傍の温度まで急速加熱する第一熱交換器と、
加熱された該液体をヘッドスペース部を保持した状態で短時間貯留し得る貯留槽と、
該貯留槽のヘッドスペース部から排気を行う脱気手段と、
該脱気手段により脱気された該液体を前記充填装置側へ圧送する圧送手段と、
該圧送手段により圧送される該液体を加圧下100℃以上の高温短時間殺菌処理する第二熱交換器と、
殺菌済みの該液体を充填温度まで急速冷却する第三熱交換器と、
前記充填温度被処理飲料を少なくとも内面側を洗浄済みの容器に充填し、実質的に酸素との接触を絶ちつつ密封する充填装置及び密封装置から構成される充填手段と、
前記液体の供給源から前記充填装置までの間に設けられ、その内部を前記液体が通る管路手段と、
前記送給手段と前記水及び前記被処理飲料の供給源との間に、前記水と前記被処理飲料とを切り替え供給可能な第一切替手段を備え、
さらに前記第一熱交換器と貯留槽との間に、前記第一熱交換器よりの送給液の前記貯水槽への供給/非供給を切り替え可能な第二切替手段を備え、
前記第三熱交換器と前記充填手段との間に、前記第三熱交換器よりの送給液の前記充填手段への供給/非供給を切り替え可能な第三切替手段を備え、
前記貯留槽内に、稼働上限レベル、稼働下限レベル、定常上限レベル、定常下限レベルを検出する液面検知器と、ヘッドスペース部の酸素濃度を測定する酸素濃度計と、水から被処理飲料へ切り替わったことを検出する計測器と、を備え、
前記貯留槽と前記充填装置との間の管路手段内に、溶存酸素濃度計を備えている容器詰め飲料の製造装置の起動方法であって、
前記送給手段により前記水を供給する通水工程と、
前記貯留槽内で水の液面を稼働上限レベルと稼働下限レベルの間で上下させつつ、第一熱交換器及び第二熱交換器の温度を各設定温度まで昇温する昇温工程と、
前記送給手段により被処理飲料を供給しつつ、貯留槽内の被処理飲料濃度が実質的に定常状態に達するまで、貯留槽の液面を稼働上限レベルから定常下限レベルの間で上下させながら貯留液を排出し、定常状態到達後、前記充填手段への供給を開始する被処理飲料切替工程と、
を備えていることを特徴とする。
【0015】
さらに、本発明にかかる起動方法において、前記昇温工程及び水から被処理飲料への切替工程は、貯留槽以降の管路手段内に不活性ガスを通して管路手段内の酸素を排出することが好適である。
なお、洗浄の水としては、水道水を用いることも可能であるが、充填に用いられる飲料の種類によっては、水道水中の微量金属イオンなどが保存性、フレーバーに影響を与えることもあるので、イオン交換水などを用いることが好適であり、脱気されたイオン交換水などを用いればさらに好適である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる容器詰め飲料の製造装置は、前述したように予熱手段により略常圧下で被処理飲料をその沸点近傍まで急速加熱する。この状態で被処理飲料中の溶存酸素の溶解度は急激に低下し、過飽和ないし場合により気泡として出現する。そして、脱気手段の貯留槽に至ると、前記飲料中の溶存酸素はヘッドスペース部に放出され、該ヘッドスペース部に溜ったガスが除去されることにより飲料中の溶存酸素は貯留槽から放出される。
【0017】
そして、脱酸素が行われた被処理飲料は圧送手段により加圧状態で送給され、殺菌手段により加圧下に100℃以上の高温下で短時間に殺菌が行われる。
なお、貯留槽に貯留される時間は短時間、すなわち、数秒〜数十秒、好ましくは十数秒程度である。従って、予熱手段、脱気手段、及び殺菌手段で被処理飲料が高温に維持される時間は短く、この間の被処理液の変性は最小限に抑えられる。しかも、高温、加圧下に殺菌処理する殺菌手段においては、脱気された被処理飲料が加熱対象であるので、加熱効率がよい。
【0018】
本発明において特徴的なことは、前述の容器詰め飲料の製造装置において、その起動を効率的に行うことにある。すなわち、容器詰め飲料の製造装置においては、始動時あるいは充填する飲料の交換時にCIP洗浄した後更にイオン交換水などの水を用いて、飲料が通過する装置内部の洗浄を行う必要がある。
しかしながら、前記製造装置は比較的容量の大きい貯留槽を備えており、該貯留槽内の水と被処理飲料との置換方法によっては、被処理飲料の大量の損失も生じ得る。
【0019】
そこで本発明者らは前記製造装置において特定の起動方法を採用することにより、被処理飲料の損失を低減すると共に、殺菌及び脱気の効率化を図ったのである。
すなわち、水を管路手段に流す通水工程と、貯留槽内の液面を大きく上下させつつ、第一熱交換器および第二熱交換器の温度上昇を行う昇温工程及び水から被処理飲料への切替工程を採用することにより、貯留槽内の液体を、送給手段から供給される脱気処理温度に加熱された被処理飲料の温度、濃度状態に短時間で近づけることが可能となり、過渡状態における被処理飲料の損失を最小限としつつ、短時間での温度、溶存酸素濃度の定常化、水より被処理飲料への置換を行うことができる。
【0020】
以下、図面に基づき本発明の好適な実施態様について説明する。
図1は本発明の一実施態様にかかる容器詰め飲料の製造装置の概略構成が示されている。
同図に示す容器詰め飲料製造装置10は、飲料調合装置12と、飲料の脱気・殺菌・充填・密封装置14とからなる。
そして、これらの装置は実線で表されている管路手段で結ばれている。
この管路手段を構成する配管内を、洗浄用の水道水、イオン交換水、被処理飲料が通って各装置へ送られるのである。
【0021】
そして、前記飲料調合装置12は、イオン交換水が貯留された密閉脱気槽16と、密閉脱気槽16を減圧下に置く真空ポンプ18と、前記密閉脱気槽16に貯留されたイオン交換水を送給するサニタリーポンプ20と、サニタリーポンプ20により送給される脱気イオン交換水を切換弁21を介して、一方の脱気イオン交換水を50〜80℃に加温する熱交換器22と、熱交換器22から送給される加温イオン交換水が送給される茶葉抽出装置23と、茶葉抽出装置23で抽出された濃厚茶葉抽出液が貯留された原液タンク26と、前記切換弁21を介した他方の脱気イオン交換水が送給される脱気イオン交換水を貯留する調合タンク24とを含む。
【0022】
そして、調合タンク24には脱気されたイオン交換水と濃厚茶葉抽出液が順次供給され、所望の濃度の茶飲料(被処理飲料)が調整される。
一方、本発明において特徴的な容器詰め飲料の脱気・殺菌・充填・密封装置14は、送給手段を構成する送給ポンプ30と、予熱手段を構成するプレート式の第一熱交換器32と、脱気手段を有する貯留槽34と、圧送手段を構成する圧送ポンプ36と、高温短時間殺菌手段を構成するプレート式の第二熱交換器38と、冷却手段を構成するプレート式の第三熱交換器40と、圧力制御弁42と、充填手段を構成する充填装置及び密封装置とから成る充填・密封装置44とを含む。
【0023】
そして、前記送給ポンプ30は、調合タンク24に貯留された調合済み茶飲料を略常圧下で第一熱交換器32へ送給する。
第一熱交換器32は、送給ポンプ30より送給される茶飲料を狭路中で熱交換によりその沸点近傍の温度まで急速加熱する。ここで、茶飲料の場合には例えば95℃程度まで加熱することが好適であり、この熱交換器32での加熱は沸点以下であるので、加圧を行う必要はなく常圧のまま昇温すればよい。ここで予熱された茶飲料は、貯留槽34内に送られるが、その供給口は、貯留槽34の上部壁又は上部壁近くの側壁に設けるのが好ましい。また、貯留槽34の排出口は、その底壁又は底壁近傍の側壁に設けるのが好ましい。
【0024】
貯留槽34はヘッドスペース部を有するタンクよりなり、貯留槽34には前記熱交換器32で予熱された茶飲料が常圧下に短時間保持される。そして、貯留槽34のヘッドスペース部に溜まったガスはヘッドスペース部に供給される不活性ガスと共に貯留槽34外へ除去される。なお、貯留槽34への茶飲料の滞留時間は数秒〜数十秒であることが好適であり、数分貯留させるように構成すると貯留槽34の必要容量が大きくなるばかりでなく、茶飲料が高温に維持される時間がそれだけ長くなり、茶飲料の変質が進む原因ともなる。一方、貯留槽34の容量が余りに小さいと、圧送ポンプ36の送給量と第一熱交換器32からの供給量のバランスが崩れた場合に、オーバーフローを生じたりあるいは第二熱交換器38へ空気が侵入してしまう等の不具合を生じるおそれがある。
【0025】
圧送ポンプ36は、貯留槽34に貯留された脱気済み茶飲料を加圧下に第二熱交換器38へ送給する。該交換器38では茶飲料の殺菌に必要な温度、例えば140℃で数秒ないし数十秒保持するように構成されている。
この交換器38を経た殺菌済み茶飲料は直ちに第三熱交換器40により例えば30℃まで急速冷却される。従って、茶飲料が百数十度の高温にさらされる時間は長くても数十秒であり、すでに十分に脱気(脱酸素)された状態で短時間高温にさらされるのみであるので、茶飲料の香気成分あるいは色素成分に与える影響は極めて小さいものとなる。
【0026】
前記熱交換器40を経た充填温度の茶飲料はこれら熱交換器38,40内の圧力を高圧に維持する圧力制御弁42を介して充填・密封装置44に供給される。この充填・密封装置44は、圧力制御弁42を介して供給される充填温度に冷却された茶飲料を容器に充填し、その後、実質的に無酸素雰囲気下で密封する。缶詰の場合には、缶に茶飲料を充填した後、缶蓋の巻締めを行う。むろん、茶飲料が充填される前に少なくとも缶胴及び缶蓋の内面側は洗浄あるいは殺菌及び洗浄されている。
ここで、缶を密封する際の無酸素雰囲気を形成するには、窒素ガス、炭酸ガス等の不活性ガスを単独又は混合して使用するのが好ましく、これらのガスとスチームとの混合ガスも使用できる。
【0027】
次に実質的な無酸素雰囲気形成手段としては、缶に缶蓋を巻締める際に窒素ガスによるアンダーカバーガッシングを行って、缶のヘッドスペース部の空気を窒素ガスで置換する方法、充填装置から缶蓋巻締装置の間の飲料充填済み缶搬送コンベア上方を覆うと共にその側壁が少なくとも缶の開口部よりも下方に垂れ下がっているように缶の通路を覆うカバー(又はトンネル)を設け、カバー(又はトンネル)で囲まれた部分に窒素ガスを導入して上方からの缶の開口部に向けて窒素ガスを吹き込んで缶のヘッドスペースの空気を窒素ガスで置換した後、アンダーカバーガッシングを行う方法、これらの手段に加えて缶蓋巻締装置をカバーで囲み、その中に窒素ガスを導入して巻締めを窒素ガス雰囲気で行う方法、及び缶蓋巻締装置をカバーで囲み、この中を窒素ガス雰囲気にすると共にアンダーカバーガッシングする方法がある。
【0028】
アンダーカバーガッシングするだけでも、缶のヘッドスペース部の酸素量を0.2ml/缶以下にまで減少させることができ、また缶蓋巻締装置までの缶搬送コンベア上方及び側方を覆うカバーを設けてこの中に窒素ガスを導入し、上方から缶の開口部に向けて窒素ガスを吹き付けた後、缶蓋巻締め時にアンダーカバーガッシングを行うと、缶のヘッドスペース部の酸素量を0.1ml/缶以下に削減でき、これらに加えて缶蓋巻締装置をカバーで囲むと共にその中に窒素ガス雰囲気にすると、缶のヘッドスペースカバー部の酸素量をほぼゼロにすることができる。
【0029】
また、缶蓋巻締装置をカバーで囲み、その中に窒素ガスを導入して巻締めをする部分を窒素ガス雰囲気にすると共にアンダーカバーガッシングすることにより、缶にヘッドスペース部の酸素量0.1ml/缶以下にすることができる。
いずれの方法も、単に熱間充填をするだけのもの(ヘッドースペース部の酸素量約2.0ml/缶)よりもヘッドスペース部の酸素量を非常に少なくできる。
どの方法を選択するかは、缶詰を製造する工場の設備やその飲料がどれくらい酸素によって劣化され易いかを考慮して決定する。
【0030】
茶飲料の様に酸性度の低い飲料の場合には、殺菌後冷却(品質上からは30℃以下に冷却するのが好ましいが、密封後の容器内圧の関係、即ち、真空度を高くしたい場合とか、設備上の関係から、60〜70℃程度に冷却するだけでも良い。)された飲料を、無菌雰囲気下で、殺菌済の缶に充填し、殺菌済みの缶蓋で密封する無菌充填法を採用するのが好ましい。この場合、装置全体を無菌室内に収容しても良いが、少なくとも充填・密封装置付近は、無菌雰囲気にするために、外気導入部にはヘパフィルターが取り付けられ、外部よりも高圧になっている無菌室内に、充填・密封装置を収容する必要があり、また、缶を密封する際に無酸素雰囲気状態を形成するために導入する不活性ガスもヘパフィルターを通じて除菌する必要がある。
【0031】
一方、果汁飲料の様に酸性度が高い飲料の場合には、勿論無菌充填法を採用することもできるが、飲料を82〜96℃程度の温度で缶に充填し、充填した飲料の熱で缶及び蓋内面の殺菌をする熱間充填法を採用しても良い。この場合にも、少なくとも密封時には不活性ガス等により無酸素雰囲気を形成する。
また、無菌充填設備の様にコストの掛かる設備を設置できない場合には、前記した様に、貯留槽で飲料を脱気し、飲料を高温短時間殺菌した後直ちに冷却し、60〜90℃で缶に充填し、無酸素雰囲気で密封した後に、レトルト殺菌するか又は高周波誘導加熱法を利用して缶自体を加熱し、その際に、缶を回転又は動揺して缶内の飲料を撹拌させることにより缶の熱を飲料に急速に伝える方法により後殺菌しても良い。この様な後殺菌を行っても、飲料中の溶存酸素量が極めて少なく、また缶のヘッドスペース部の酸素量が少ないので、従来の様に溶存酸素量が多い状態でレトルト殺菌していた缶詰飲料に比べて、缶詰飲料の品質劣化は少ない。
【0032】
次に、本発明の起動方法を図2及び図3を参照しつつ説明する。
図2には本発明にかかる製造装置の要部が示されており、前記図1と対応する部分には同一符号を付し、説明を省略する。
同図より明らかなように、被処理飲料が貯留される調合タンク24と送給ポンプ30、イオン交換水収容タンク52の間には三方コック(第一切替手段)50配置されており、この三方コック50の操作により、送給ポンプ30へイオン交換水を供給する通水工程と、三方コック50の流入口を調合タンク24の流出口と連通させ、送給ポンプ30と調合タンク24を連通させる被処理飲料工程とが切り替えられる。
【0033】
また、第一熱交換器32と貯留槽34の間にも三方コック(第二切替手段)54が設けられており、その操作により、三方コック54の流出口を流量計56を介して排出口に連通させる排出工程と、三方コック54の流出口を貯留槽34の供給口に連通させる貯留工程とが切り替えられる。
さらに、圧力調整バルブ42と充填・密封装置44との間には流量計60及び三方コック(第三切替手段)62が配置されている。この、三方コック62の操作により、その流出口を排出口に連通させる排出工程と、三方コック62の流出口を充填・密封装置44のフィラータンクに接続する充填・密封工程とが切り替えられる。
【0034】
なお、本例の貯留槽34の底壁には、貯留槽に収容されているイオン交換水(又は水道水)、被処理飲料等を必要に応じて排出可能な排出口34aが設けられている。
前記流量計60の検知流量は、予めその日に殺菌処理に必要な設定流量と比較されて、その比較結果は前記圧送ポンプ36にフィードバックされその圧送量の制御を行うとともに、前記設定流量は送給ポンプ30の速度設定の最初の目安として使用される。
【0035】
なお、送給ポンプ30の流量制御は、貯留槽34内に配置してある液面レベル計64の指示で別途行っていく。また、貯留槽34には液面レベル計64及び水道水又はイオン交換水と被処理飲料が識別できる測定装置(例えば、糖度計、色差計、密度計又は比重計等)66、ヘッドスペース部の酸素濃度を測定する酸素濃度計78(図1参照)、貯留槽内の液の温度を検出する温度センサーが配置されており(図示せず)、液面レベル計64は稼働下限レベルL1、定常下限レベルL2、定常上限レベルL3、稼働上限レベルL4を検出することができる。(但し、液面レベル計については検出方法をこれに限定する必要はない。)
ここで、液面が稼働下限レベルL1より下がった状態で稼働を継続すると、圧送ポンプ36以降の配管、ポンプ、熱交換器に空気の吸入を生じさせることになり、最悪の場合、配管、ポンプ等に空運転にもつながる。
【0036】
また、液面が稼働上限レベルより上がった状態で稼働を継続すると被処理液等の貯留槽からのオーバーフローを生じる可能性がある。
従って、これら稼働上限レベル、稼働下限レベル付近での液面制御を行う場合には、細心の注意が必要である。なお、溶存酸素除去設定完了時には定常下限レベルと定常上限レベルの間で液面が維持できるように送給ポンプ30を制御する。
そして、各コックなどの切替操作に下記のような工程を経て起動が行われる。
【0037】
通水工程
▲1▼まず、図2において、流量計60を確認しながらその日に実施する流量を設定する(例50l/min)。この流量計60への設定値は実際にライン稼働定常時に必要な流量と比較され、その比較結果より前記圧送ポンプ36の制御が行われる。また、前述した流量計60での設定すべき予定流量は送給ポンプ30の速度にも反映される。
▲2▼三方コック50は通水工程に設定(イオン交換水収容タンク52の排水口に連通させる)し、三方コック54は貯留工程に設定(貯留槽34の供給口に連通させる)する。
三方コック62は排出工程に設定(第三熱交換器40を通過してきたイオン交換水を充填装置の手前で排出させる)する。
【0038】
▲3▼送給ポンプ30を始動する(予め予定流量に近い流量が出るようポンプの設定を行っておく。)。
▲4▼第一熱交換器32、第二熱交換器38、第三熱交換器40のそれぞれの設定温度を調整しておく(例、第一熱交換器95℃、第二熱交換器140℃、第三熱交換器30℃)。但し、各第一、第二熱交換器へ蒸気を供給するための蒸気バルブは止めておく。
【0039】
▲5▼貯留槽34内においてイオン交換水の液面が定常下限液面L2に達したら圧送ポンプ36を起動させる。
▲6▼送給ポンプ30の流量>圧送ポンプ36の送給流量となるように送給ポンプ30の作動条件を変更する。
また、圧送ポンプ36はその日に実施する流量に調整する。なお、送給ポンプ30、圧送ポンプ36に大きな相違がないようにする。
【0040】
▲7▼貯留槽34内の液面が上昇し、稼働上限レベルL4が検知したら、三方コック54を排出工程に設定(貯留槽34内に供給せず、排出させる)し、液面が下降し稼働下限レベルL1に検知したら三方コック54を貯留工程に設定する。この操作を繰り返しつつ、次の昇温工程に移行する。
なお、このように貯留槽内の液面の上下動を定常下限レベル、定常上限レベルを越えて意図的に大きくすることで、貯留槽内に貯めている初期に導入した温度の低いイオン交換水(又は水道水)と温度の高いイオン交換水(又は水道水)を短時間に置換することが出来る。また、貯留槽内に貯めるイオン交換水(又は水道水)等は脱気を行う必要から沸点近傍付近に速やかに昇温しておく必要がある。
【0041】
昇温工程
▲1▼貯留槽34のヘッドスペース部及びそれ以降の配管、圧送ポンプ36、第二熱交換器、第三熱交換器等に不活性ガスによるパージ(加圧不活性ガスの導入により存在する酸素の除去)を開始する。
貯留槽34のタンク液面より上の空隙部分については、導入した不活性ガス(例えば、窒素ガス、炭酸ガス)によって酸素の外部への排出及びイオン交換水への外気酸素の混入防止と接触防止がなされる。また、液中から発生した過飽和の酸素の排出にも用いられる。
【0042】
貯留槽34以降については、ステンレス管(細管)を被処理飲料通過部に導入して、ステンレス配管途中にチェック弁を設けた上でライン内に不活性ガスを導入する。
配管途中に不活性ガスを導入する理由としては、貯留槽34以降に空気が残存している可能性が大きく、単にイオン交換水の流通のみではタンク内の空隙部や配管中のデッドスペース部にあるかもしれない酸素を完全に除去する事は困難だからである。しかも貯留槽34以降には溶存酸素を除去する工程がないため、不活性ガスのパージにより貯留槽以降の残存酸素の完全な除去を行うのである。
【0043】
なお、昇温が行われていない段階では、貯留槽、配管、圧送ポンプ36、第二熱交換器32、第三熱交換器40内にあるイオン交換水中の溶存酸素が完全に除去されていないので、不活性ガスによるパージを行う意味は少ない。
【0044】
▲2▼第一熱交換器32に蒸気を送り込むために、蒸気バルブを開けて、第一熱交換器32が沸点近傍に設定した温度に達した後、貯留槽内にある温度センサーにてイオン交換水が沸点近傍になった事を再度確認した後、第二熱交換器38に蒸気を送り込むための蒸気バルブを開けて、第二熱交換器38を設定した殺菌温度に上昇させる。同条件完了後、次の被処理飲料切替工程に移る。
【0045】
被処理済み飲料切替工程
▲1▼先ず、三方コック54を貯留工程に切り替える。
▲2▼次に、三方コック50を被処理飲料工程に切り替える(被処理飲料が収容されている調合タンク24の排出口に連通させる)。
【0046】
▲3▼液面レベル計64が稼働上限レベルL4を検知したら、定常下限レベルL2を検知するまで、三方コック62及び三方コック54を排出工程に切り替えて、それぞれからイオン交換水又はイオン交換水と被処理飲料の混合液を排出する。
なお、三方コック54を排出側にせずに、送給ポンプ30からの送給量を減少させることも可能であるが、この場合には第一熱交換器32を通過する液の量が大幅に変化するために熱交換器部分の温度管理が困難となる。従って、本実施形態においては、第一熱交換器32を通過する液量を変更することなく、貯留槽34への貯留量を変化させるために、三方コック54による流路切替を行っているのである。
【0047】
▲4▼液面レベル計64が定常下限レベルL2を検知したら、稼働上限レベルL4に上昇するまで三方コック54を貯留工程に切り替え、被処理飲料を貯留槽34に導入する。
▲5▼貯留槽34内のイオン交換水と被処理飲料の混合液が実質的に被処理飲料単独に置き換わるまで、イオン交換水(又は水道水)と被処理飲料が識別出来る測定装置66(茶飲料の場合には糖度計又は色差計)の値を確認しつつ、▲3▼及び▲4▼の工程を繰り返す。測定装置66が所定の値を示し、貯留槽34内が実質的に被処理飲料に切り替わったら、液面レベル計64を定常上限レベルL3に調整する。
【0048】
▲6▼以後、図3に示すように液面レベル計64の定常下限レベルL2〜定常上限レベルL3の間で制御する。すなわち、定常上限レベルL3検知後、送給ポンプ30の送液量<圧送ポンプ36の送液量(例えば、送給ポンプ30=圧送ポンプ36(100−X)/100:X=5%程度)になるように送液量に差を付けて液面レベルを定常下限レベルL2にする。
▲7▼定常下限レベルL2検知後、送給ポンプ30の送液量>圧送ポンプ36の送液量(例えば、送給ポンプ30=圧送ポンプ36(100+X)/100:X=5%程度)になるように送液量に差を付けて液面レベルを定常上限レベルL3にする。
【0049】
▲8▼▲6▼及び▲7▼の繰り返しつつ、溶存酸素濃度計69により液中の溶存酸素濃度を確認し、目標濃度に達したら、配管中に導入していた不活性ガスの導入を中止する。
▲9▼三方コック62を充填・密封装置工程に切り替えて殺菌処理済み飲料を充填・密封装置44に送る。充填・密封装置工程に切り替えて飲料缶詰を製造中に、もし溶存酸素濃度計69が設定濃度を越えたならば、三方コック62を排出工程に切り替えて殺菌済み飲料を充填・密封装置44には送らずに排出する。排出中に溶存酸素濃度上昇の原因を究明し、溶存酸素濃度を低下させる措置を施し、目標濃度に回復したら、再度充填・密封装置工程に切り替える。
【0050】
なお、本実施形態において、簡易流量計56は排出モードで送液ポンプ30の流量を測定できるようにしてあるが、この流量計が無くても支障はない。
また、貯留槽34内には市販のタンク洗浄ノズル68を配置し、貯留槽34内のCIP(Cleaning In Place)洗浄に用いる。
【0051】
次に、図4および図5を参照して本実施態様に用いられるプレート式交換器について簡単に説明する。
図4にはプレート式の第一交換器32の概念図が示されている。同図より明らかなように、加熱される飲料、例えば茶飲料は流路70を介して流れ、一方スチーム等の熱媒体は流路72を介して流れている。
また、両流路70,72の間には、熱伝導率の高い伝熱プレート74が介在している。
【0052】
そして、熱媒体流路72を流れる高温熱媒体より伝熱プレート74を介して茶飲料流路ルート70を流れる茶飲料に熱交換が行われ、熱媒体流路72の出口からは温度の下がった熱媒体が、また茶飲料流路70の出口からは昇温された茶飲料がそれぞれ流出する。
図5には本実施態様に用いられる熱交換器のより詳細な構造が示されている。同図より明らかなように、茶飲料は流路入口70aより熱交換器32内に流入し、流路出口70bより流出する。
【0053】
一方、高温スチームは熱媒体流路入口72aより熱交換器32内に進入し、流路出口72bから吐き出される。
そして、熱交換器32は微細な間隔をあけて密閉配置された伝熱プレート74が多数配置されており、例えば伝熱プレート74a,74bの間隙で形成される狭路には下部の入口側茶飲料流路より茶飲料が供給され、茶飲料は狭路を図中上方に流れ、上部の出口側茶飲料流路に流れ込む。
【0054】
一方、伝熱プレート74bと、その反対側に隣接した伝熱プレート74cの間にも狭い間隙が形成されており、この狭路には上部の入口側熱媒体流路72より高温熱媒体が供給され、高温熱媒体は狭路を図中下方に流れ、出口側熱媒体流路72bに流れ込む。
従って、茶飲料と熱媒体は薄い伝熱プレート74bにより隔てられているのみであり、茶飲料と熱媒体が伝熱プレート74bを介して熱交換しつつ逆方向に進行することとなる。
【0055】
本実施態様において用いられる熱交換器は、前述したように茶飲料が流れる狭路と熱媒体が流れる狭路が交互に多数配置された構造となっており、大量の茶飲料について短時間で均一かつ効率的な昇温を行わせることができる。
本実施態様に係る容器詰め飲料の製造装置は概略以上のように構成されており、これらを前述したようにして起動した後、次のように運転して容器詰め充填飲料を製造する。
【0056】
本実施態様に係る容器詰め飲料の製造方法は、プレート式の第一熱交換器32により被処理飲料をその沸点近傍の温度にまで急速に加熱する。この際、水溶液中における気体の溶解度は温度の上昇とともに減少するため、第一熱交換器32による加熱により溶存酸素のほとんどが過飽和ないし微細気泡の状態となる。この状態の茶飲料が貯留槽34へ放出されることにより、溶存酸素の過飽和分の酸素や微細気泡状態酸素が該貯留槽34上部のヘッドスペース部に放出される。従って、このヘッドスペースガスを除去することにより、茶飲料中の溶存酸素のほとんどが除去されることとなる。
【0057】
例えば、図6にはイオン交換水の溶存酸素と温度の関係が示されている。
同図より明らかなように、20℃で9ppm 程度の溶存酸素が存在していたものが、温度60℃では5ppm 、温度95℃では溶存酸素濃度が1ppm 程度となる。従って、調合タンク24内の茶飲料の温度が60℃であると溶存酸素濃度が5ppm であったのが、熱交換器32中で茶飲料が95℃まで昇温されると溶存可能酸素濃度が1ppm となるのであるから、差分4ppm の余剰溶存酸素は過飽和ないし微細気泡状となる。溶存酸素濃度2ppm 以下は茶類缶詰の品質上大きな意義をもっており、特に1ppm 以下というのは例えば茶飲料等においても長期にわたり変質が極めて生じにくく、保存性向上に非常に効果的な酸素濃度である。
【0058】
この状態で貯留槽34に注入されると、前記余剰溶存酸素は貯留槽34のヘッドスペース部に放出される。
一方、貯留槽34内には窒素ボンベ76からのフィルターで除菌された無菌の窒素ガスが供給されており、前記ヘッドスペース部へ茶飲料中から放出された空気(酸素)は窒素ガスとともに開口34a(図1)から系外へ排出される。
そして、溶存酸素濃度が例えば2ppm 以下まで低減された調合液は、圧送ポンプ36によりプレート式の第二熱交換器38に送給される。第二熱交換器38はプレート式の第二熱交換器32と同様の熱交換器から構成されるが、調合液を常圧沸点以上の高温とするため、圧送ポンプ36は調合液が沸騰しないように加圧を行っている。
【0059】
以上のようにして得られた溶存酸素濃度2ppm 以下の茶飲料は、直ちにプレート式の第二熱交換器40により30℃まで冷却された後、圧力制御弁42を介して図示しない無菌室内に配置されている充填・密封装置44に供給される。充填・密封装置44は充填装置及び密封装置で構成され、無菌気雰囲気下で殺菌済みの缶に茶飲料を充填し殺菌済みの缶蓋で缶を密封する。
なお、充填・密封装置44にもフィルターで除菌された窒素ガスが供給されており、茶飲料は缶に充填された後、実質的に酸素との接触が絶たれた状態で缶蓋により密封される。
【0060】
以上説明したように、本実施態様に係る容器詰め充填飲料の製造方法によれば、常圧下で被処理飲料をその沸点近傍で滞留させ、この間に脱気を行い、さらに加圧、高圧下で十分な殺菌を行うため、充填・密封装置44により充填される調合液は十分に殺菌、脱気されたものとなる。
なお、本実施態様においては窒素ガスは貯留槽34のヘッドスペース部に供給されたが、例えば貯留槽34内でバブリングすることもフレーバーの放散が問題にならない飲料では可能である。また、より脱気の完全を図るために、本実施態様においては窒素ガスを調合タンク24内にも供給している。
【0061】
また、本実施態様においては貯留槽34のヘッドスペース部および充填・密封装置44(フィラー)のヘッドスペース部に酸素濃度計78を設けて、貯留槽34のヘッドスペース部及びフィラーのヘッドスペース部の酸素濃度を常時監視し、各工程における酸素濃度が一定以上とならないように窒素ガス供給量を制御する(増減させる)。
なお、本実施態様において貯留槽34としては例えば図7に示すような構造のものを用いることが好適である。
【0062】
すなわち、同図に示す貯留槽34は、貯留槽34下部に流入路80、およびその反対側の下部に流出路82を設け、両流路80,82の間には隔壁84が設けられている。
このため、流入路80から流入する飲料は隔壁84に妨げられて一度液面(ヘッドスペースとの接触面)に至り、十分な脱気が行われたのち流出路82から第二熱交換器38へ送給される。このため、貯留槽34内部で液溜まりが生じることなく、しかも脱気効率も高くなる。
【0063】
なお、前記実施態様においては茶飲料を例に取り説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、コーヒー(ブラック)、茶類飲料(煎茶、ウーロン茶、紅茶)等の現在レトルト殺菌の対象となっている飲料、さらには果実飲料、スポーツ飲料、殺菌乳酸菌飲料、トマト・野菜ジュース等の缶詰飲料や瓶詰飲料やプラスチック容器詰め飲料及び紙やプラスチックや金属箔等から成る複合容器詰め飲料についても適用可能であることは言うまでもない。
【0064】
また、前記実施態様では本発明を無菌充填法にも適用したが、これに限られるものではなく、飲料の熱で容器内面を殺菌する熱間充填法、60〜90℃で充填・密封後、後殺菌を施す飲料缶詰製造法にも適用できる。
また、前記実施態様においては熱交換器としてプレート式熱交換器を用いたが、例えば細管式熱交換器を用いることも可能である。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る容器詰め飲料の製造装置によれば、被処理飲料の沸点近傍まで予熱した後常圧下に保持して脱気し、さらにその後高温、加圧下に十分な殺菌を行うこととしたので、高温短時間殺菌する前に十分な脱気を行うことが可能となる。
従って、本発明により飲料の調合時の色調、フレーバーを殆ど損なわずに容器詰め飲料の製造ができ、また容器詰め飲料の貯蔵中においても溶存酸素量及び容器のヘッドスペース部の残存酸素量が少ないため上記の成分を安定して保存することが可能となる。
さらに、本発明にかかる起動方法において、水を系に流す通水工程と、貯留槽内の液面を大きく上下させつつ、第一熱交換器および第二熱交換器の温度上昇を行う昇温工程及び被処理飲料への切替工程を採用することにより、貯留槽内の液体を、送給手段から供給される脱気処理温度に加熱された被処理飲料の温度、濃度状態に短時間で近づけることが可能となり、過渡状態における被処理飲料の損失を最小限としつつ、短時間での温度、溶存酸素濃度の定常化、水より被処理飲料への置換を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る容器詰め飲料の製造方法に用いられる飲料缶詰製造装置の概略構成図である。
【図2】本発明にかかる起動時の状態を示す要部の説明図である。
【図3】本発明において定常時の状態を示す要部の説明図である。
【図4】図1に示す予熱手段、殺菌手段、冷却手段に用いられる熱交換器の概念の説明図である。
【図5】図1に示した装置に用いられるプレート式熱交換器の説明図である。
【図6】イオン交換水の温度と溶存酸素濃度の関係の説明図である。
【図7】図1に示した装置に用いられる一時貯留槽の説明図である。
【符号の説明】
14 飲料脱気・殺菌・充填・密封装置
30 送給ポンプ(送給手段)
32 第一熱交換器(予熱手段)
34 貯留槽(脱気手段)
36 圧送ポンプ(圧送手段)
38 第二式熱交換器(殺菌手段)
40 第三式熱交換器(冷却手段)
44 充填・密封装置(充填手段)
50 三方コック(第一切替手段)
54 三方コック(第二切替手段)
62 三方コック(第三切替手段)
Claims (3)
- 水及び被処理飲料から選ばれる液体を略常圧下で充填装置側へ送給する送給手段と、
該送給手段により送給される該液体をその沸点近傍の温度まで急速加熱する第一熱交換器と、
加熱された該液体をヘッドスペース部を保持した状態で短時間貯留し得る貯留槽と、
該貯留槽のヘッドスペース部から排気を行う脱気手段と、
該脱気手段により脱気された該液体を前記充填装置側へ圧送する圧送手段と、
該圧送手段により圧送される該液体を加圧下100℃以上で高温短時間殺菌処理する第二熱交換器と、
殺菌済みの該液体を充填温度まで急速冷却する第三熱交換器と、
前記充填温度に冷却された被処理飲料を少なくとも内面側を洗浄済みの容器に充填し、実質的に酸素との接触を絶ちつつ密封する充填装置及び密封装置から構成される充填手段と、
前記液体の供給源から前記充填装置までの間に設けられ、その内部を前記液体が通る管路手段と、
を備えた容器詰め飲料の製造装置において、
前記送給手段と前記水及び前記被処理飲料の供給源との間には、前記水と前記被処理飲料とを切り替え供給可能な第一切替手段を備え、
前記第一熱交換器と前記貯留槽との間には、前記第一熱交換器よりの送給液の前記貯留槽への供給/非供給を切り替え可能な第二切替手段を備え、
前記第三熱交換器と前記充填手段との間には、前記第三熱交換器よりの送給液の前記充填手段への供給/非供給と切り替え可能な第三切替手段を備え、
前記貯留槽内には、稼働上限レベル、稼働下限レベル、定常上限レベル、定常下限レベルを検出する液面検知器と、ヘッドスペース部の酸素濃度を測定する酸素濃度計と、水から被処理飲料へ切り替わったことを検出する計測器と、を備え、
前記貯留槽と前記充填装置との間の管路手段内には、溶存酸素濃度計を備え、
前記送給手段により前記水を供給する通水工程時は、前記第一切替手段を前記水の供給とし、前記第二切替手段を前記第一熱交換器よりの送給液の前記貯留槽への供給とし、前記第三切替手段を前記第三熱交換器よりの送給液の前記充填手段への非供給とし、
前記第一熱交換器及び前記第二熱交換器の温度を各設定温度まで昇温する昇温工程時は、前記第二切替手段の前記第一熱交換器よりの送給液の前記貯留槽への供給/非供給との切り替えにより、前記貯留槽内で水の液面を稼働上限レベルから稼働下限レベルの間で上下させ、
被処理飲料切替工程時は、前記第一切替手段を前記被処理飲料の供給とし、及び前記第三切替手段を前記第三熱交換器よりの送給液の前記充填手段への非供給とし、前記送給手段により被処理飲料を供給しつつ、前記貯留槽内の被処理飲料濃度が実質的に定常状態に達するまで、前記液面検知器による液面検知結果に基づき、前記第二切替手段の前記第一熱交換器よりの送給液の前記貯留槽への供給/非供給との切り替えにより該貯留槽の液面を稼働上限レベルから定常下限レベルの間で上下させながら貯留液を排出し、定常状態到達後、前記第一切替手段を前記被処理飲料の供給とし、前記第二切替手段を前記第一熱交換器よりの送給液の前記貯留槽への供給とし、及び前記第三切替手段を前記第三熱交換器よりの送給液の前記充填手段への供給としたことを特徴とする容器詰め飲料の製造装置。 - 水及び被処理飲料から選ばれる液体を略常圧下で充填装置側へ送給する送給手段と、
該送給手段により送給される該液体をその沸点近傍の温度まで急速加熱する第一熱交換器と、
加熱された該液体をヘッドスペース部を保持した状態で短時間貯留し得る貯留槽と、
該貯留槽のヘッドスペース部から排気を行う脱気手段と、
該脱気手段により脱気された該液体を前記充填測定側へ圧送する圧送手段と、
該圧送手段により圧送される該液体を加圧下100℃以上で高温短時間殺菌処理する第二熱交換器と、
殺菌済みの該液体を充填温度まで急速冷却する第三熱交換器と、
前記充填温度まで冷却された被処理飲料を少なくとも内面側を洗浄済みの容器に充填し、実質的に酸素との接触を絶ちつつ密封する充填装置及び密封装置から構成される充填手段と、
前記液体の供給源から前記充填装置までの間に設けられ、その内部を前記液体が通る管路手段と、
前記送給手段と前記水及び前記被処理飲料の供給源との間に、前記水と前記被処理飲料とを切り替え供給可能な第一切替手段を備え、
更に前記第一熱交換器と前記貯留槽との間に、前記第一熱交換器よりの送給液の前記貯留槽への供給/非供給を切り替え可能な第二切換手段を備え、
前記第三熱交換器と前記充填手段との間に、前記第三熱交換器よりの送給液の前記充填手段への供給/非供給を切り替え可能な第三切替手段を備え、
前記貯留槽内に、稼働上限レベル、稼働下限レベル、定常上限レベル、定常下限レベルを検出する液面検知器と、ヘッドスペース部の酸素濃度を測定する酸素濃度計及び水から被処理飲料へ切り替わったことを検出する計測器と、を備え、
前記貯留槽と前記充填装置との間の管路手段内に、溶存酸素濃度計を備えている容器詰め飲料の製造装置の起動方法であって、
前記送給手段により前記水を供給する通水工程と、
前記貯留槽内で水の液面を稼働上限レベルから稼働下限レベルの間で上下させつつ、第一熱交換器及び第二熱交換器の温度を各設定温度まで昇温する昇温工程と、
前記送給手段により被処理飲料を供給しつつ、前記貯留槽内の被処理飲料濃度が実質的に定常状態に達するまで、前記貯留槽の液面を稼働上限レベルから定常下限レベルの間で上下させながら貯留液を排出し、定常状態到達後、前記充填手段への供給を開始する被処理飲料切替工程と、
を備えたことを特徴とする容器詰め飲料の製造装置の起動方法。 - 請求項2に記載の起動方法において、前記昇温工程及び水から被処理飲料への切替工程では、貯留槽以降の管路手段内に不活性ガスを通して管路手段内の酸素を排出することを特徴とする容器詰め飲料の製造装置の起動方法。
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