JP3774423B2 - メモリ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は誤り訂正符号が付加された情報データブロックを誤り訂正する際に使用されるメモリに関し、特にメモリの書込み、読出しを効率良く行うことができるメモリマップに関する。
【0002】
【従来の技術】
バイト(8ビット)単位でデジタルデータを記録、あるいは伝送するシステムに於いては、記録、あるいは伝送中のデータ誤りを訂正するために、リードソロモン符号のようなガロア体をベースに誤り訂正ブロックを構成してデータを処理する場合が多い。即ち、(M×N)バイトの情報データをM行×N列の行列に配置し、各列のMバイトの情報データにPoバイトの誤り訂正ワードを付加するとともに、各行のNバイトの情報データにPiバイトの誤り訂正ワードを付加して、(M+Po)行×(N+Pi)列のリードソロモン誤り訂正符号(ECC)ブロックを構成する。このECCブロックを記録、あるいは伝送する事により、再生側や受信側では、ランダム誤り及びバースト誤りを効率よく訂正できる。
【0003】
このようなECCブロックは、情報データブロック全体の大きさ、即ち(M+Po)×(N+Pi)に対する誤り訂正ワードの部分Pi×M+Po×N+Po×Piの比率(冗長率)が小さい程、記録、あるいは伝送の効率が高い事になる。一方、誤り訂正ワードPi、Poが大きい程、ランダム誤りに対してもバースト誤りに対しても訂正能力は高くなる。
【0004】
ここで、誤り訂正ワードの冗長率が同一でも、M、Nが小さく、従ってPi、Poも小さいECCブロックの方が、M、Nが大きく、従ってPi、Poも大きいECCブロックよりも、訂正能力が低下する事が知られている。
【0005】
このようにM、Nを大きくすれば、同一の冗長率でもPi、Poを大きく出来るため、高い訂正能力が得られる事は知られているものの、以下に述べる制約条件を充たすもので無ければ実現できない。
【0006】
先ず、リードソロモン誤り訂正符号ワードを構成できる為の符号ワード長として、ワード長(シンボル長)が8ビット場合、M+Po及びN+Piは255バイト以下で無ければならないという制約条件がある。尚、PiはPI系列の検査記号長、PoはPO系列の検査記号長である。
【0007】
これらの諸条件を元に、情報記録メディアとして、DVD−ROMやDVD−RAM及びDVD−R等の光ディスク規格が近年発表された。これら規格の内、DVD−ROMとDVD−RAMはISO化がDIS16448(80mm DVD−ROM)、DIS16449(120mm DVD−ROM)、DIS16825(DVD−RAM)として確定した。
【0008】
このDVD規格では、誤り訂正符号としてはリードソロモン積符号が採用され、従来の光ディスク系で用いられている方式に比べ、少ない冗長率の誤り訂正符号で誤り訂正能力は格段に向上した。
【0009】
DVDの誤り訂正方式に対しては、基本的には前述した通りであるが、そのベースとなる問題は、ランダム誤り訂正能力とバースト誤り訂正能力の目標値をどの程度とするかにある。これらの決定には記録媒体の記録方式や取り扱いからくるディフェクト発生等を考慮して決定しなくてはならない。
【0010】
記録/再生方式に関しては、光ディスク系では記録波長や光学系特性から来る記録/再生用ビームスポットサイズから決められる記録密度が誤り訂正方式決定に大きな要因を持つ。特に、バースト誤りの訂正能力決定では、取り扱いなどから発生する傷等のディフェクト長は経験から求められるが、誤り訂正能力は物理的なディフェクト長に線記録密度を乗じたものが情報データのバーストエラー長となり、記録密度向上により合わせて訂正能力を上げる必要がでてくる。記録密度に関して、再生系を例に記述すると下記のようになる。
【0011】
光源波長をλ、対物レンズの開口をNAとすると、レーザ光のスポットサイズの半径Rは、次の式(1)のように表される。
【0012】
R=0.32λ/NA (1)
この式(1)に表すように、レーザ光のスポットサイズの半径を小さくする為には、波長λを短くするか、または対物レンズの開口率NAを大きくすれば良い。
【0013】
さて、DVDにおいては、採用されている波長は650nm、NAは0.6である。誤り訂正方式としては、リードソロモン誤り訂正積符号で、(M×N)=(192×172)バイトの情報データブロックに対して、夫々PI=10バイト、PO=16バイトとする、
行側内符号 RS(182,172,11)
列側外符号 RS(208,192,17)
が採用されている。ここでは、PI系列で誤り訂正を行い、訂正不能行にエラーマークフラグをつけ、PO系列でエラーマークをエラーポジションとして扱い、エラーパターンのみを演算抽出する「消失訂正」方式を用いれば、最大16行のバーストエラーが訂正できる。
【0014】
DVDでは、記録密度はデータビット長=0.267nmであるから、
0.000267×8×182×16=6.2mm
約6mmのバーストエラー訂正能力があると言える。
【0015】
一方、次世代DVDとして更なる高密度化による大容量光ディスクの検討が始まっている。現行のDVD以上に大容量化の為には記録密度を上げなくてはならない。最近のこれらの要求に答えるべく記録密度向上のため、レーザスポットサイズを小さくするために、式(1)で示したように、波長λを短くするか、開口率NAを大きくすることが必要になる。最近各社が研究している方式は、波長λ=405nm、開口率NA=0.85を採用する検討がなされている。このような方式を用いれば、現行のDVDの5倍以上の高密度化が可能になり、ディスク1枚にHi−vision等の高精細映像が2時間以上記録可能となる。
【0016】
しかしながら、開口率NAを大きくすると、収差が大きくなり、信号の記録再生が困難になる。その解決方法の一つとして、ディスク基盤を薄くして収差を少なくする方法が知られている。
【0017】
DVDもコンパクトディスク(CD)で使われていた1.2mm厚の基盤を、0.6mmにすることで、収差問題対策が行われた。次世代では0.1mm程度の薄カバー方式が検討されている。
【0018】
ところが、基盤厚を薄くすると、収差が少なくなる反面、従来問題が少なかったディスク基盤表面の小さなほこりや傷によってデータエラーを大きくなってしまうと言う問題が生じる事になる。
【0019】
このような高密度化の方式に於いて従来の誤り訂正方式を導入すると、従来と同様なディフェクト対応能力を持たせる事が出来ない。一例として、バーストエラー訂正能力でDVD並みの能力を持たせる為には、訂正能力を2〜3倍向上させる必要がある。
【0020】
更に、前述したように誤り訂正符号長は、シンボル長=8ビット系の処理システムを用いる限り、255バイトが最大であり、現行DVD規格がPO系列:208バイトである事から、バーストエラー対応能力は限界に近く、僅かにしか向上は見込めない。
【0021】
容易に訂正能力を向上させるには、誤り訂正符号(パリティ)を大きくすれば良い。しかし、この方法は誤り訂正符号の冗長率が大きくなる為、符号化効率が悪化する。そこで、上記した通り訂正符号の冗長率を上げないで訂正符号を大きくする為には、符号長を大きくすれば良い。しかし、シンボル長8ビットのままであれば、利用できる符号長には限りがあり、結果として現行DVD規格のようなリードソロモン誤り訂正積符号を利用する場合は、基本的な性能として「ランダムエラー訂正能力は現行のまま」、「バーストエラー訂正能力は、複数のECCブロックをインターリーブして、外符号側のインターリーブ長を見かけ上深くする事で能力向上させる」方式となる。
【0022】
上記のような積符号を使わない方法として、LDC(Long-Distance error correction)符号を用いた誤り訂正方式が最近提案されている。ハードディスクドライブやMOディスクドライブに用いられているLDC符号は、列方向のみに誤り訂正符号を生成付加するもので、行方向の誤り訂正符号を用いない為、列方向の訂正符号を大きく出来る。
【0023】
しかしながら、従来のLDC符号による誤り訂正方式は、積符号による誤り訂正方式で利用されるエラーマークフラグを用いた消失訂正技術が利用できない。すなわち、積符号による誤り訂正方式では、行方向の誤り訂正処理で訂正不能であった行は、エラーマークをつけておき、列方向の誤り訂正処理において、エラーポジション情報を前記エラーマークで代用することで、訂正処理における演算抽出をエラーパターンのみに出来、その結果、訂正能力を向上できるものである。LDC符号による誤り訂正方式を利用すれば、行方向のデータ量を大きく取り、その結果、インターリーブ長が深くなる為、バーストエラー訂正能力を向上させる事ができる。また、LDCは行方向には検査ワードを持たせない為、列方向の検査ワードを大きくすることができ、能力向上が期待できる。
【0024】
しかしながら、積符号は訂正符号が縦横にクロスしており、行方向または列方向のいずれか一方の訂正結果を用いてエラーロケーションを指定して訂正処理する「消失訂正」が可能であり、エラーロケーショーンとエラーパターンを演算で検出するLDC符号より有利な場合が多く、従来はオープンメディアであるCDやDVDのような媒体では、積符号が多く利用されてきた。
【0025】
誤り訂正に積符号を用いるにしても、LDC符号を用いるにしても、一般に、誤り訂正処理においては、ディフェクトを伴った記録媒体から読出したデータは一旦バッファメモリに記録され、誤り訂正ブロック全体のデータが揃った所で誤り訂正処理が行われる。
【0026】
記録媒体からのデータ再生処理におけるバッファメモリへのデータ書込み/読出しは以下の態様が考えられる。
【0027】
(1)積符号の場合(PI訂正−PO訂正−PI訂正を繰り返し行う場合)
a:記録媒体から読み出した復調データのメモリへの書込み(行方向のデータ書込み)
b:PI訂正系列の誤り訂正処理におけるシンドローム演算用データ読出し(行方向の読出し)
c:PO訂正系列の誤り訂正処理におけるシンドローム演算用データ読出し(列方向のデータ読出し)
d:PI訂正系列の誤り訂正処理におけるシンドローム演算用データ読出し(行方向のデータ読出し)
e:デスクランブル処理とEDC(セクタ単位の誤り検出)チェック(行方向のデータ読出し)
f:データ出力の為のデータ読出し(行方向のデータ読出し)
(2)LDC符号の場合
LDC方式は、誤り訂正符号が一方向のみであるため、記録媒体上での記録データ方向と誤り訂正の符号列方向は直交させる必要がある事から、ソースデータ方向は訂正系列方向に合わせる事が一般である。特に圧縮された映像信号等を扱う場合は、訂正不能データは集中させた方が映像破綻場所を少なくする事が出来、ソースデータ方向は訂正系列方向に一致させている。
【0028】
a:記録媒体から読み出した復調データの書込み(行方向のデータ書込み)
b:訂正系列の誤り訂正処理におけるシンドローム演算用データ読出し(列方向の読出し)
c:デスクランブル処理とEDC(セクタ単位の誤り検出)チェック(列方向のデータ読出し)
d:データ出力の為のデータ読出し(列方向のデータ読出し)
訂正方式にLDC符号が採用されている場合は、列方向(この場合、記録媒体からのデータ書込み方向を行方向とした為、他の処理方向が列方向となったが、行と列は逆でも良い)が多くなり、列方向のデータ書込みと読出しが容易になる処理方式が良い。
【0029】
訂正方式に積符号が採用された場合、積符号の特徴である繰り返し訂正処理が可能であり、行方向と列方向が同じ割合で利用回数が多く、どちらの方向にデータ書込みや読出しがされる場合も、処理が容易な効率良い処理方式が必要である。
【0030】
誤り訂正処理等に使われるバッファメモリの書込み/読出し処理は、殆どの処理がランダムポジションのデータが扱われるわけではなく、ストリームデータ、即ち連続したデータが扱われる。この特質を利用して少ないステップ処理で必要なデータが書込まれたり、読出されたり出来る事が重要である。
【0031】
以下に、光ディスクにおけるバッファメモリの処理内容とバッファメモリとして使われるdRAMメモリの基本動作について図1〜図4を参照して説明する。
【0032】
図1は光ディスクドライブの基本的な構成を示す図である。
【0033】
記録媒体である光ディスク10から光ピックアップヘッド12にて読み出された信号は、プリアンプ14で増幅や波形等価処理等が行われ、リードチャネル部16に送られる。ここでは、送り込まれた信号の周波数成分と位相成分を抽出して、内蔵のPLL(Phase Locked Loop)回路でチャネルビットデータ読み出し用のチャネルビットクロックPLCKが生成される。このクロックPLCKによって同期信号が検出され、続いて送られてくる信号からチャネルビットデータが読み出される。読み出されたチャネルビットデータは復調部18で同期信号検出点を基準に、一定のチャンネルビット単位で分割され、シンボルデータ単位で復調される。復調されたシンボル単位(通常はバイト単位)のデータは、同期信号基準にして、更にセクタや誤り訂正ブロック単位の同期が取られ、それらの同期信号を基準点に、バッファメモリ20に記憶される。
【0034】
バッファメモリ20に記憶されたデータがエラー訂正ブロック単位で記憶されると、誤り訂正部22は順次記憶されたデータを読み出し、誤り訂正処理を実行する。この処理でバッファメモリ20内のデータは誤り訂正処理が行われ、外部からのデータ要求指示でインターフェース(I/F)部24を通して、外部に送り出される。これがドライブの再生処理の工程である。
【0035】
バッファメモリ20の書込み、読出しを制御するメモリ制御部34、光ディスク10のモータ26を制御するサーボ回路28、誤り訂正部22、I/F部24にはマイコンバス32を介して制御マイコン30が接続される。
【0036】
図2は現行のDVD規格のECCブロックを示す。1行が172バイトで、192行の(172×192)バイトの情報データブロックに、列方向に16バイトの外符号POが生成付加され、192+16=208行のデータに行方向に10バイトの内符号が生成付加される。
【0037】
現行DVD規格では、このECCブロックをそのまま記録媒体に記録するのでは無く、セクタ分割して記録している。
【0038】
図3は現行DVD規格における行インターリーブ後のECCブロックを示す。DVD規格におけるデータ構造は、2KBのメインデータを基準にしたセクタを単位にしており、図2におけるPI/PO生成付加のECCブロックにおいて、外符号POはメインデータの12行置きに一行挿入し、(12+1)行を記録セクタとして構成している。このため、POは図2におけるECCブロックで生成後に、分散配置される。
【0039】
図4は図1の光ディスクドライブの再生処理工程を示す図である。光ピックアップ12で読出された信号は、リードチャネル部16でチャネルデータとして読み出され、同期信号が検出されシンボル同期やブロック同期が取られ(同期検出分離処理42)、シンボルデータが復調される(復調処理44)。復調データは、メモリに記憶され(データ記憶処理46)、誤り訂正処理される。誤り訂正処理は、先ず内符号PI系列の訂正処理が行われ(PI系列誤り訂正処理48)、次に、外符号PO系列のエラー訂正処理がされる(PO系列誤り訂正処理50)。PO系列では、PI系列で訂正不能であった行にはエラーフラグマークを付加しておき、このエラーフラグを用いてPO系列で消失訂正を行う。この消失訂正によりPO系列では、16バイトの訂正が可能となる為、略16行のバーストエラーも訂正可能になる。PO系列で訂正不能が発生した場合は、再度PI系列の訂正処理が可能である。この場合のPI訂正処理は、PO系列と同様に消失訂正が可能になる。このように、積符号では誤訂正に注意(例えば、誤り検出用に付加されたEDC(Error Detection code)を用いて誤訂正を検出)する事で、PI系列訂正処理→PO系列訂正処理→PI系列訂正処理→PO系列訂正処理等、繰り返し訂正が可能である。訂正処理されたデジタルデータは、DVD等のようにサーボ安定などの目的で同一パターンの繰り返しを防ぐ為に処理されたスクランブルデータを元に戻すため、デスクランブル処理を行い、元のソースディジタルデータが復元される(デスクランブル処理52)。再生されたデータは、外部からのデータ要求によって、I/Fを通して出力される(データ出力コントロール処理54)。
【0040】
次に、次世代DVD規格の訂正方式として検討されているLDC符号を用いた誤り訂正方式について説明する。
【0041】
図5に一般的なLDC符号を用いたECCブロック構成を示す。Nシンボル×Mシンボルの情報データブロックにおいて、誤り訂正符号は、列方向のMシンボルの情報データにPシンボルの誤り訂正ワード(パリティ)を付加して構成される。ここで、Nシンボルがインターリーブ長となり、この長さは、訂正処理側の側面から見れば、制限されるものは無く(インターリーブ長は無制限)、大きなデータブロックを構成できる為、冗長率の制限内において大きなパリティ数を実現できる。
【0042】
データシンボルが8ビットの現行のDVD規格では、GF(28)での誤り訂正方式では、訂正符号長に限りがあり、情報データブロックに縦横の訂正符号を配置するリードソロモン誤り訂正積符号では、情報データブロックの容量に制限されてしまう。そのため、LDC符号の導入が考えられるが、消失訂正方式の導入が難しく、バーストエラー訂正能力向上が難しい。これを解消するために1999年以降に開かれた光ディスクや光メモリに関する国際会議”Optical Data Storage Topical Meeting”で次世代高密度光ディスクへの誤り訂正方式としてLDC符号を用いた新誤り訂正方式が提案されている。
【0043】
ここで提案されたECCブロック構造は図6に示すように、データストリーム(データの流れ)方向、すなわち行方向には情報データに対する誤り訂正用検査記号は設けず、列方向にのみ検査記号を付加してなる。しかし、行方向に一定単位(nバイト)で制御コードと制御コードの誤り訂正用検査記号からなるサブコード信号(SuC)を挿入しておき、サブコード信号がエラーであれば、その周囲のデータシンボルはエラーと予測することにより、SuC信号に、積符号での消失訂正に用いるエラーマークフラグのような機能を持たせている。更に、同期信号(SYNC)の検出状況も使い、サブコード信号と同期信号の検出結果から、そこに挟まれたデータの信頼性を予測して誤り訂正処理を行う。このような技術を用いると、ショートバーストエラーの多い光ディスクではエラー状況を検出して、更なる性能向上を得られる可能性がある。
【0044】
従来の積符号方式では、行方向の誤り訂正処理結果から訂正不能行と判断された場合、その行のエラーシンボルは訂正可能シンボル数を越えたシンボルがエラーとなっている場合であり、そのような場合はエラーシンボル位置も検出不能である。そのため、正しいシンボルも含まれている場合が多いが、位置が不明である事から、該当する行のシンボルは全てエラーと判断して、列方向の誤り訂正処理を行う。すなわち、ショートバーストエラーが多い場合は、一部の領域がエラーであっても、行全体をエラーと判断されている。
【0045】
図6のデータ構造は、行方向に一定間隔で、サブコード信号を挟み、サブコード信号は情報データとは別の誤り訂正符号を形成し、更にその訂正能力はデータブロックの誤り訂正符号より強力にしておく。このようなデータ構造を形成すれば、先ずサブコード信号の誤り訂正処理を行う事で、サブコード信号がエラーと検出されたら、その隣接の情報データは誤ったシンボルであると判断する。同期信号の検出状態と、サブコード信号のエラー判定結果から、同期信号とサブコード信号、あるいはサブコード信号とサブコード信号に挟まれた情報データは、共にエラーであればエラー、もしくは共にエラーで無ければエラーで無い、等の判断を行い、各シンボルのエラー判定フラグとして利用し、LDC符号でありながら消失訂正を行う事で、バーストエラー訂正能力を向上させる事ができる。
【0046】
図1、あるいは図4に示したように、復調されたデータは一旦バッファメモリ20に記憶され、そこからデータを読出して誤り訂正処理を行う。バッファメモリ20は、光ディスク10から読み出されたデータの書込み、誤り訂正処理での読出し/訂正データ書込み、データ出力の為の読出しがされるが、各々の処理は非同期であり、高速再生/高速データ転送にはバッファメモリ20のアクセスが重要になる。
【0047】
図7にdRAMメモリ70をバッファメモリ20に用いた時の周辺の構成を示す。データの入出力に要求されるデータレートが異なるため、FIFO(First in First out)72、74を設置している。データ入力では、一定量のデータが集まったら、メモリの書込み可能速度で一度に書込み処理を行う。ロウアドレスとカラムアドレスがセレクタ76を介してdRAM70のアドレス端子に供給される。セレクタ76はリード/ライト(R/W)制御回路78により制御される。
【0048】
図8は図7のバッファメモリ20の読出しの際のタイミングチャートを示す。前半(左半分)は通常のノーマルモードの読出しタイミングを示しており、ロウアドレスRAaが指定され、カラムアドレスCAaが指定されると、1バイトのデータDaaが読み出され、次ぎのロウアドレスRAbが指定され、カラムアドレスCAbが指定されると、次の1バイトのデータDbbが読み出される。後半(右半分)はページモードと言われる読出しのタイミング関係を示しており、ロウアドレスRAaが指定され、次に4バイト分のカラムアドレスCAa、CAb、CAc、CAdが連続して与えられ、4バイトのデータDaa、Dab、Dac、Dadが連続して読み出される。このため、4バイトのデータを読み出すために、ロウアドレスは最初の指定だけで済む。しかし、このためには、連続する4バイトのアドレスは同じロウアドレス上に存在していなければならない。
【0049】
図9はdRAM70内部の構造を示す。ここでの説明では、データ書込み処理を省いて、データ読出し処理についてのみ説明する。図9における各メモリセル90は、ロウデコーダ92の出力線で記憶素子(コンデンサ)94に接続されたスイッチ96の開閉が行われる。スイッチ96が閉じられると、記憶素子94の電荷はカラムデータ線98に送り出され、センサアンプ100で増幅され、カラムデコーダ102に送られる。カラムデコーダ102では、アドレス信号によって指定されたカラムデータ線98のみが選択され、指定の記憶素子94のデータが読み出される。
【0050】
以上から分るように、一般的にdRAM70は指定されたロウライン104のデータは全て読み出され、カラムデコーダ102が読み出されたデータを選択している事になる。この事から、図8のタイミングチャートに示す通り、ページモード読出しでは、ロウアドレスを最初に指定すれば、そのロウラインに接続されている全カラムのデータは、選択の為のカラムアドレスのみを変更するだけで、連続して読み出す事ができる。この方法は、複数バイトのデータを読み出す場合も、メモリの内部記憶素子周辺の動作は一回のみであり、省電力化もはかれ、メリットは大きい。
【0051】
図10は従来のECCブロックのメモリマップを示し、図11はそのメモリアドレス発生回路のブロック図を示す。
【0052】
図10に示すECCブロックは、14バイト×11行のソースデータに対して、行方向に4バイトのPI系列の検査記号(パリティ)を、列方向に4バイトのPO系列の検査記号を付加したものである。従来は、このようなECCデータブロックを、そのままの構成でバッファメモリに配置するメモリマップを用いていた。
【0053】
図11のメモリアドレス発生回路は、行方向のデータを読み出す/書き込む場合と、列方向のデータを順次読み出す/書き込む場合で、夫々専用のアドレス生成カウンタ112、114を設けており、セレクタ116、118で選択して、バッファメモリ20のアドレスラインに供給していた。
【0054】
図11における実際のメモリ制御動作では、行方向カウンタ112がQ0〜Q4を連続してカウントアップする事で、ページモード処理が可能である。しかしながら、列カウンタ114は、下位ビットQ0〜Q3がメモリ20のロウアドレス線に接続され、上位ビットQ4〜Q8がカラムアドレス線に接続されている。この為、読み出しシンボルが一シンボル変わるたびにロウアドレスは変更されてしまう。結果として列方向のページモード処理は出来ず、列方向のデータアクセスは、1バイト単位でロウアドレスとカラムアドレスをセットしながら、読出し/書込みをする必要があった。
【0055】
現行のDVD規格のように誤り訂正符号に積符号を用いる場合は当然のことながら、次世代DVD規格において提案されているように、誤り訂正符号にLDC符号を用いる場合は、特に、一列(或いは一行)に複数の誤り訂正系列がある場合等、記録媒体から読み出したデータのバッファメモリへの最初の書込み、誤り訂正処理、バッファメモリからのデータの読出しがデータ順で変化する事になり、このような場合においては、ページモードに代表される効率の良いデータ書込み/読出しが望まれている。
【0056】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来においては、誤り訂正のために情報データブロックをメモリに一旦書き込み、メモリから読み出して誤り訂正処理する際に、行方向でも列方向でも、ページモード等の効率の良い読出し/書込み処理が可能なメモリが存在していなかった。
【0057】
本発明は、訂正符号として積符号を用いた場合でもLDC符号を用いた場合でも、誤り訂正情報データブロックを行方向でも列方向でもページモード等の効率の良い読出し/書込み処理できるメモリを提供することを目的とする。
【0058】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決し目的を達成するために、本発明は以下に示す手段を用いている。
【0059】
(1)本発明のメモリは、M行×N列で構成される(M×N)データシンボルの情報データブロックに対して各列にPシンボルの、各行にQシンボルの誤り訂正符号が付加されてなる((M+P)×(N+Q))シンボルの誤り訂正情報ブロックが書き込まれるメモリにおいて、
上記((M+P)×(N+Q))シンボルの誤り訂正情報ブロックをm行×n列で構成される(m×n)シンボルからなる小ブロックに区分し、各行の終端に配置される小ブロックにおいて使用されない余りのシンボルは、次の行の始端に配置される小ブロックにおいて使用されるように小ブロックを配列し、(m×n)シンボルで構成された各小ブロックはロウアドレスのみで指定でき、各小ブロック内の各シンボルはカラムアドレスのみで指定できるアドレス制御が可能なメモリマップ(但し、M、N、P、Q、m、nは正整数)を有する。
【0062】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明によるメモリの実施形態を説明する。
【0063】
第1実施形態
本発明は図1に示したような光ディスクドライブにおけるバッファメモリ20の書込み/読出しに関する。
【0064】
図12は第1実施形態のバッファメモリ20のメモリマップを示す。列0〜列17迄の18バイトのデータが行A〜行O迄の15行に配置される図10に示す従来のECCデータブロックを、バッファメモリ上では、図12に示すようにデータ0〜データ15(列0〜列15)迄の16バイトを1行として行a〜行t迄の20行に配置する。この配置を図10のメモリマップ上に示したのが図12である。即ち、4バイト×4行の小ブロック(一行分)を、図10のメモリマップに敷き詰めていく。図10における行Aは、図12で表現すると、
(図10のデータ位置):A0−A1−A2−A3−A4−A5−A6−A7−A8−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17のデータは
(図12のメモリ位置):a0−a1−a2−a3−b0−b1−b2−b3−c0−c1−c2−c3−d0−d1−d2−d3−e0−e1
のメモリ位置に書き込まれる。
【0065】
同様に列方向(列0)のデータ関係を図10と図12で表現すると
(図10のデータ位置):A0−B0−C0−D0−E0−F0−G0−H0−I0−J0−K0−L0−M0−N0−O0のデータは
(図12のメモリ位置):a0−a4−a8−a12−f0−f4−f8−f12−k0−k4−k8−k12−p0−p4−p8
のメモリ位置に書込まれる。
【0066】
この事から、図12のメモリマップに従ってECCデータブロックを配置させ、行方向も列方向もロウアドレスが1つの小ブロックを指定するとすれば、カラムアドレスの変更で4バイトを連続して読出し/書込み処理可能となる事がわかる。
【0067】
図13は図12のメモリマップに対応したメモリアドレス発生回路である。行方向カウンタ142、列方向カウンタ144が設けられ、5ビットの全加算器146により行方向カウンタ142の上位3ビットの出力Q2、Q3、Q4と列方向カウンタ144の全ビットの出力Q0、Q1、Q2、Q3、Q4が組み合わされる。列方向カウンタ144の下位2ビットの出力Q0、Q1、行方向カウンタ142の下位2ビットの出力Q0、Q1がカラムアドレス端子A0、A1、A2、A3に供給される。列方向カウンタ144の出力Q2、Q3、Q4、データ“0”、列方向カウンタ144の出力Q4が全加算器146の各ビットのA入力端子に供給される。行方向カウンタ142の出力Q2、Q3が全加算器146の下位2ビットのB入力端子に供給される。行方向カウンタ142の出力Q2、Q4の論理和信号が全加算器146のビット3(S2)のB入力端子に供給される。行方向カウンタ142の出力Q3が全加算器146のビット4(S3)のB入力端子に供給される。データ“0”が全加算器146の最上位ビットのB入力端子に供給される。全加算器146の全ビットの出力S0、S1、S2、S3、S4がロウアドレス端子A4、A5、A6、A7、A8に供給される。
【0068】
行方向にデータを指定していくデータ書込みやPI系列の誤り訂正処理のための読出しにおいては、指定行を変更するためのフレームクロックFrame clockをカウンタ142に、指定シンボルを変更するためのシンボルクロックSymbol clockをカウンタ144に与え、ロウアドレスが変化する度に、シンボルアドレスを4回変更して行方向の4バイトのデータ読出し/書込みを行う。ここでは、バッファメモリ20から一度で読み出されるデータを1バイトとしているが、メモリ入出力バスが16ビット(=2バイト)の場合は、一回のカラムアドレスで読み出されるデータは2バイトになる。バス長がそれ以上であれば、バス長で決められるデータ量になる。
【0069】
列方向のデータで処理されるPO系列の誤り訂正処理では、フレームクロックとシンボルクロックを与えるカウンタが逆になり、フレームクロックを列方向カウンタ144に、シンボルクロックを行方向カウンタ142に与え、カラムアドレスが変化する度に、ロウアドレスを4回変更して列方向の4バイトのデータ読出し/書込みを行う。
【0070】
以上説明したように、第1実施形態によれば、積符号からなる誤り訂正符号を付加した情報データブロックを(m×n)シンボル(ここでは4×4)を単位とした小ブロックの配列とし、各小ブロック内の(m×n)シンボルがロウアドレスのみで指定できるようなアドレス制御が可能なメモリマップとし、このデータブロックをバッファメモリへ一旦書込んでから、誤り訂正処理を行う。「記録媒体からの読み出されたデータのメモリへの書込み」、「行方向の訂正処理」、「列方向の訂正処理」、「訂正されたデータの読出し」において、データの読出し順が異なるが、2つのアドレス生成カウンタを用意し、2つのカウンタの下位ビットの出力をカラムアドレス端子へ供給し、2つのカウンタの上位ビットの出力を補正用の加算器を介してロウアドレス端子へ供給し、シンボル順を進めるシンボルクロックとフレーム列を進めるフレームクロックを与えるカウンタを変更することにより、行方向での読出し/書込みも列方向での読出し/書込みもページモード処理ができる。このため、メモリの高速化、低消費電力化を実現できる。
【0071】
記録媒体からのデータリード/ライトのアクセスタイムの高速化は、ドライブの利用システム、例えばパソコン等で利用する場合、情報検索が高速化され、利用する側でのメリットは大きい。このため、データ処理部分の高速化が重要になってきており、データ処理の高速化はバッファメモリの時間短縮が重要になってきている。特に、DVD等の記録媒体は完全密閉では無いので、ディフェクト対策を徹底しており、誤り訂正処理のために大きな符号長に大きなパリティ符号を付加している。この事から、訂正処理に関するメモリアクセスの時間短縮が不可欠になってきた。
【0072】
また、メモリアクセスに伴う消費電力の増加は、温度上昇を引き起こし、DVD等のオープンの記録媒体では、ピックアップも含めて熱がそのまま伝達してしまい、性能ダウンを招く結果となり、消費電力の増加も避けることが好ましい。
【0073】
以下、本発明によるメモリアドレス発生装置及び方法の他の実施形態を説明する。他の実施形態の説明において第1の実施形態と同一部分は同一参照数字を付してその詳細な説明は省略する。
【0074】
第2実施形態
図14は第2実施形態のメモリマップ、図15は第2実施形態のメモリアドレス発生回路のブロック図を示す。第1実施形態では図12に破線で示すように、小ブロックの配置に端数が生じ、各行、各列の終端領域で小ブロック内のデータを利用しない場合がある。第2実施形態はそのような利用しないデータを減少させる例である。
【0075】
図12に示すように行方向に順番に小ブロックを配置していくと、終端で小ブロックの半分が残る為、図14に示すように残りの半分を次の行の最初の領域に割当てる。このように配置していけば、利用しない部分は各列の終端の1行のデータのみとなり、利用効率が上がる。実際のシステムでは、図14で破線で示す利用しない各列の終端の1行の部分は、エラーフラグ等の制御データの記録領域として利用される為、殆ど無駄な領域を無くすことが可能である。
【0076】
図15に示すメモリアドレス発生回路は、図13に示した第1実施形態のメモリアドレス発生回路とは全加算器の構成が異なり、ここでは5ビットの全加算器148により行方向カウンタ142の出力Q2、Q3が列方向カウンタ144の出力Q0、Q1、Q2、Q3、Q4に組み合わされる。列方向カウンタ144の最下位ビットの出力Q0、全加算器148の最下位ビット出力S0、行方向カウンタ142の下位2ビットの出力Q0、Q1がカラムアドレス端子A0、A1、A2、A3に供給される。全加算器146の上位4ビットの出力S1、S2、S3、S4と最上位ビットのキャリ出力がロウアドレス端子A4、A5、A6、A7、A8に供給される。
【0077】
第2実施形態では、図14に示すように、列方向で小ブロックが変わる度に小ブロック内の列順が変化する為、その補正をする必要があり、全加算器148でこのための補正処理を行っている。
【0078】
第3実施形態
第1、第2実施形態は積符号を用いた誤り訂正ブロックに関するものであったが、次にLDC符号を用いた誤り訂正ブロックに関する実施形態を説明する。誤り訂正符号がLDC符号の場合、誤り訂正方向とデータストリーム方向は同じであり、記録媒体に記録されているデータストリームはこの方向と直交することが多い。
【0079】
第3実施形態は図6に示したLCD符号を用いた誤り訂正ブロック構造を基本とする。図6のECCブロックは、M行×N列で構成される(M×N)データシンボルの情報データブロックに対して、列方向にPシンボルの誤り訂正符号が付加され、((M+P)×N)シンボルの誤り訂正情報ブロックが構成され、各行がKフレーム(ここでは、K=2)で構成され、各フレームはL分割され(ここでは、L=4)、分割場所にバーストエラー検出シンボルが挿入され、バーストエラー検出シンボルは、列方向に(M+P)/JシンボルでK(L−1)×J組の誤り訂正符号系列を形成する。各フレームの先頭には同期信号が付加され、各フレームには(N/K)+(L−1)個のシンボルデータが含まれる。
【0080】
しかし、第3実施形態では図6のデータ配置を図16に示すように同期信号を基準に揃え、図6の各行を半分に分けて、それらを列方向に並べた。
【0081】
ソースデータは、図16に示すように列方向に配列されているので、メモリへのアクセスの容易性を考えると、ディスク上では行方向にデータを配列することが好ましいと思われる。訂正符号方向は、LDC方式ではディスク上のデータ方向と直行させ無ければ能力を発揮できないので、データソース方向と訂正符号方向は同じ方向になる。
【0082】
図17は、図16のECCブロックの場合の第3実施形態のメモリマップである。
【0083】
メインデータやサブコード及びパリティ信号を含む155バイト×496行のECCデータブロックを16バイト×16バイト(=256バイト)の小ブロックに分割する。
【0084】
図16のECCデータブロックは、列方向の処理が多い為、小ブロックの配置は列方向に順次配置している。同様に、小ブロック内のバイト配置も列方向に順次配置している。
【0085】
実際の動作を説明すると、光ディスクから読み出されたデータは図17に示すメモリマップのバッファメモリに一旦書き込まれる。最初の行のデータ書込みを例にとると、小ブロック0−32−64−96−128−160−192−224−256−288が順次指定され(ロウアドレス指定)、小ブロックの指定が変更する毎に、小ブロック内のバイトの指定(カラムアドレス指定)が、000−016−032−048−064−080−096−112−128−144−160−176−192−208−224−240の順で指定されていく。
【0086】
このように、小ブロックの位置を変更する毎に行方向に連続する16バイトのデータを順次書き込む事が出来る。誤り訂正処理では、図16(図17も同じ)は一列のデータ配列には2系列の誤り訂正系列が含まれているので、1バイト置きのデータを読出して処理する。最初の列の訂正処理を例にすると、ロウアドレスは小ブロック0から順に30まで変更していくが、小ブロックの指定を変更する毎に、小ブロック内のバイト指定、即ちカラムアドレスで、連続する指定列のデータを順次読み出す。
【0087】
この場合、前述したように訂正系列は1バイト置きなので、小ブロック内の偶数行のデータを先ず読出し、小ブロック30のデータまで読出したらシンドローム演算を行い、誤りバイトの位置検出と誤りパターンを検出して、誤り訂正処理を行う。次に、同様の処理で小ブロック内の奇数行のデータを読出し、誤り訂正処理を行う。この処理で、1列目の訂正処理が終了し、次に隣の列の誤り訂正処理を行っていく。
【0088】
図18は、図17のメモリマップのバッファメモリに対応するメモリアドレス発生回路を示す。図17のメモリマップはアドレス発生回路を簡単にするため、利用しない小ブロックを列方向に付加してある。このため、小ブロックは32(=25)ブロックで1列を構成でき、第1実施形態(図13)や第2実施形態(図15)のような補正回路(全加算回路)を設けていない。
【0089】
すなわち、第1、列方向カウンタ182、184が設けられ、行方向カウンタ182の下位4ビットの出力Q0、Q1、Q2、Q3、列方向カウンタ184の下位4ビットの出力Q0、Q1、Q2、Q3がカラムアドレス端子A0、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7に供給される。行方向カウンタ182の上位5ビットの出力Q4、Q5、Q6、Q7、Q8、列方向カウンタ184の上位4ビットの出力Q4、Q5、Q6、Q7がカラムアドレス端子A8、A9、Aa、Ab、Ac、Ad、Ae、Af、Agに供給される。
【0090】
同一行のデータを指定していくデータ書込みやQシンボルを用いる誤り訂正処理のための読出しにおいては、指定行を変更するためのフレームクロックをカウンタ182に、指定シンボルを変更するためのシンボルクロックをカウンタ184に与え、ロウアドレスが変化する度に、シンボルアドレスを4回変更して同一行の4バイトのデータ読出し/書込みを行う。
【0091】
同一列のデータを指定していくデータ書込みでは、フレームクロックとシンボルクロックを与えるカウンタが逆になり、フレームクロックを列方向カウンタ184に、シンボルクロックを行方向カウンタ182に与え、カラムアドレスが変化する度に、ロウアドレスを4回変更して同一列の4バイトのデータ読出し/書込みを行う。
【0092】
第3実施形態によれば、M行×N列で構成される(M×N)データシンボルの情報データブロックに対して、列方向にPシンボルの誤り訂正符号が付加され、((M+P)×N)シンボルの誤り訂正情報ブロックが構成され、各行がKフレームで構成され、各フレームはL分割され、分割場所にバーストエラー検出シンボルが挿入され、バーストエラー検出シンボルは、列方向に(M+P)/JシンボルでK(L−1)×J組の誤り訂正符号系列を形成し、各フレームの先頭には同期信号が付加され、各フレームの同期信号及び(N/K)+(L−1)個のシンボルデータが行方向シンボル順に変調された情報データブロックが書込まれるメモリにおいて、((N+K(L−1))×(M+P))シンボルを(m×n)シンボルを単位とした小ブロックの配列で構成し、各小ブロック内の(m×n)シンボルがロウアドレスのみで指定できるようなアドレス制御が可能なメモリマップ(但し、J、K、L、M、N、P、m、nは正整数)としている。2つのアドレス生成カウンタを用意し、アドレス生成カウンタの出力の半分ずつをカラムアドレス端子、ロウアドレス端子へ供給し、シンボル順を進めるシンボルクロックとフレーム列を進めるフレームクロックを与えるカウンタを変更することにより、行方向での読出し/書込みも列方向での読出し/書込みもページモード処理ができる。このため、メモリの高速化、低消費電力化を実現できる。
【0093】
第4実施形態
図19は、図17のメモリマップから利用しない小ブロックを省略した第4実施形態のメモリマップを示す。なお、図19でも、小ブロック279〜309までに利用しない部分が多少あるが、この部分も実際の回路ではエラーフラグ等の制御用に利用され、殆ど無駄のない利用が可能になる。
【0094】
図20は図19のメモリマップに対応するメモリアドレス発生回路である。ロウアドレスを生成する場合、小ブロックが列を変更するたびに31ブロックで移っていくことなり、その補正が必要になる。
【0095】
補正は、減算処理が必要な為、全加算器を用いB入力側を反転させて、減算器を構成している。列方向へのバイト順次指定と行方向への順次指定は、上記までに説明した内容と同じである。
【0096】
行方向カウンタ202の下位4ビットの出力Q0、Q1、Q2、Q3、列方向カウンタ204の下位4ビットの出力Q0、Q1、Q2、Q3がカラムアドレス端子A0、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7に供給される。行方向カウンタ202の上位5ビットの出力Q4、Q5、Q6、Q7、Q8、列方向カウンタ204の上位4ビットの出力Q4、Q5、Q6、Q7が9ビットの全加算器206の各ビットのA入力端子に供給される。列方向カウンタ204の上位4ビットの出力Q4、Q5、Q6、Q7の反転信号、データ“1”が9ビットの全加算器206の各ビットのB入力端子に供給される。全加算器206の各ビットの出力がロウアドレス端子A8、A9、Aa、Ab、Ac、Ad、Ae、Af、Agに供給される。
【0097】
なお、本願発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその趣旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組合わせた効果が得られる。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、誤り訂正情報データブロックを行方向でも列方向でもページモード等の効率の良い読出し/書込み処理が可能なメモリを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な光ディスク(DVD)ドライブの概略構成を示すブロック図。
【図2】DVDにおける誤り訂正ブロックの構成を示す図。
【図3】図2の誤り訂正ブロックを行インターリーブした結果を示す図。
【図4】図1のドライブの再生手順の概略を示す図。
【図5】誤り訂正符号としてLDC符号を用いた場合の誤り訂正ブロックの構成を示す図。
【図6】消失訂正が可能なLDC符号を用いた場合の誤り訂正ブロックの構成を示す図。
【図7】dRAMからなるバッファメモリのブロック図。
【図8】図7のバッファメモリの動作を示すタイミングチャート。
【図9】dRAMの内部構成を示すブロック図。
【図10】リードソロモン積符号を用いた誤り訂正ブロックの従来のメモリマップを示す図。
【図11】図10のメモリマップに対応したメモリアドレス発生回路のブロック図。
【図12】本発明の第1実施形態のリードソロモン積符号を用いた誤り訂正ブロックのメモリマップを示す図。
【図13】図12のメモリマップに対応したメモリアドレス発生回路のブロック図。
【図14】本発明の第2実施形態のリードソロモン積符号を用いた誤り訂正ブロックのメモリマップを示す図。
【図15】図14のメモリマップに対応したメモリアドレス発生回路のブロック図。
【図16】本発明によるLDC符号を用いた場合の誤り訂正ブロックの構成を示す図。
【図17】本発明の第3実施形態のLDC符号を用いた誤り訂正ブロックのメモリマップを示す図。
【図18】図17のメモリマップに対応したメモリアドレス発生回路のブロック図。
【図19】本発明の第4実施形態のLDC符号を用いた誤り訂正ブロックのメモリマップを示す図。
【図20】図19のメモリマップに対応したメモリアドレス発生回路のブロック図。
【符号の説明】
20…バッファメモリ
142…行方向カウンタ
144…列方向カウンタ
146…全加算器
Claims (2)
- M行×N列で構成される(M×N)データシンボルの情報データブロックに対して各列にPシンボルの、各行にQシンボルの誤り訂正符号が付加されてなる((M+P)×(N+Q))シンボルの誤り訂正情報ブロックが書き込まれるメモリにおいて、
上記((M+P)×(N+Q))シンボルの誤り訂正情報ブロックをm行×n列で構成される(m×n)シンボルからなる小ブロックに区分し、各行の終端に配置される小ブロックにおいて使用されない余りのシンボルは、次の行の始端に配置される小ブロックにおいて使用されるように小ブロックを配列し、(m×n)シンボルで構成された各小ブロックはロウアドレスのみで指定でき、各小ブロック内の各シンボルはカラムアドレスのみで指定できるアドレス制御が可能なメモリマップ(但し、M、N、P、Q、m、nは正整数)を有することを特徴とするメモリ。 - M行×N列で構成される(M×N)データシンボルの情報データブロックに対して各列にPシンボルの誤り訂正符号が付加され、((M+P)×N)シンボルの誤り訂正情報ブロックが構成され、各行がKフレームで構成され、各フレームはL分割され、分割場所にバーストエラー検出シンボルが挿入され、バーストエラー検出シンボルは、列方向に(M+P)/JシンボルでK(L−1)×J組の誤り訂正符号系列を形成し、各フレームの先頭には同期信号が付加され、各フレームには(N/K)+(L−1)個のシンボルデータが含まれる情報データブロックが書込まれるメモリにおいて、
((N+K(L−1))×(M+P))シンボルの誤り訂正情報ブロックをm行×n列で構成される(m×n)シンボルからなる小ブロックに区分し、各小ブロックはロウアドレスのみで指定でき、各小ブロック内の各シンボルはカラムアドレスのみで指定できるアドレス制御が可能なメモリマップ(但し、J、K、L、M、N、P、m、nは正整数)を有することを特徴とするメモリ。
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