JP3774370B2 - 車両用表示装置 - Google Patents

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    • B60K35/60
    • B60K2360/785

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光表示源の表示画像をダッシュボードに立設されたコンバイナ上で虚像として視認させる車両用表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ダッシュボード内に収容した発光表示源による表示画像の像光を反射させて運転者のアイポイントに導くことで、走行に関する補助的な情報を含んだ表示画像の虚像を運転者に視認させる車両用表示装置においては、ダッシュボード内の発光表示源による表示画像の像光を、この像光を反射させるフロントガラスやコンバイナに導くために、ダッシュボードの上面に像光通過用の開口を形成するのが通常である。
【0003】
そのため、車両の外部から車内に入射される外光がダッシュボードの上面に形成される開口に照射されることに対応して、この開口からダッシュボード内に進入した外光が発光表示源に照射されて、その影響により表示画像の虚像がウォッシュアウトしないようにするための対策が必要となる。
【0004】
従来の対策としては、例えば、実開平4−85370号の車両用表示装置のように、互いの偏光方向が90度異なる2つの偏光板を、ダッシュボードの開口を通過した表示画像の像光が照射されるフロントガラスの内面部分に貼付すると共に、発光表示源の開口寄りに配置するものがあり、これら2つの偏光板によって、車内に入射されて発光表示源に照射される外光を遮光するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、外光はフロントガラスやドアガラス等のあらゆる場所から様々な角度で車内に入射するため、上記した実開平4−85370号の車両用表示装置のように、ダッシュボードの開口を通過した表示画像の像光が照射されるフロントガラスの内面部分に一方の偏光板を貼付するだけでは、偏光板の貼付されていない場所から車内に入射した外光の発光表示源への到達を何ら阻害することができない。
【0006】
本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、アイポイントから視認される発光表示源の表示画像の虚像のコントラストが、車両の外部から車内に入射して発光表示源に向かう外光の影響によって低下するのを、緩和乃至防止し、発光表示源の表示画像の虚像の視認性を良好に維持することができる車両用表示装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため請求項1に記載した本発明の車両用表示装置は、車内のアイポイントの前方に位置する車両のダッシュボード箇所上から、該アイポイントからの視認が可能なように立設され、該ダッシュボード内の発光表示源から出射されて該ダッシュボード上の開口を通過した前記発光表示源による表示画像の像光を、前記アイポイントに向けて反射させるコンバイナを有する車両用表示装置において、前記コンバイナが、前記車両の外部から該車両の内部に入射する外光のうち、前記開口を通過して前記発光表示源に向かう外光部分の光路上に、少なくとも前記車両の車幅方向における全範囲に亘って位置するように、少なくとも前記開口の前方乃至該開口の前記車幅方向における両側方に亘って前記開口を囲繞するように配置されていて、内部の透過の際に前記外光を少なくとも減衰させる減光加工の施された部材によって構成されており、前記発光表示源と前記コンバイナとの間に、前記外光部分の光路のうち前記車高方向における一部の範囲の光路について、該光路を前記発光表示源から反れるように変更させる光路変更部材が配置されており、前記コンバイナが少なくとも、前記外光部分の光路のうち前記光路変更部材によって光路が前記発光表示源から反れるように変更されない前記車高方向における残りの一部の範囲の光路上に位置するように配置されていることを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に記載した本発明の車両用表示装置は、請求項1に記載した本発明の車両用表示装置において、前記コンバイナが、前記車幅方向において、少なくとも前記表示画像の像光が照射されるコンバイナ部分が、両端側が後方に位置し中央側が前方に位置するように前記アイポイント側に凹状とされた、一定の曲率を有する円弧状に形成されており、前記車両の車高方向において、上端側が後方に位置し下端側が前方に位置するように傾斜した直線状に形成されているものとした。
【0009】
さらに、請求項3に記載した本発明の車両用表示装置は、請求項1又は2に記載した本発明の車両用表示装置において、前記開口よりも前記アイポイント側のダッシュボード部分に、前記車両の状態を表示する計器が配置されており、前記コンバイナが、前記アイポイントから視認される前記コンバイナの輪郭が、前記表示画像の像光の照射により前記アイポイントから視認される該表示画像の虚像と前記計器の実像とをほぼ囲繞する外形によって形成されているものとした。
【0010】
また、請求項4に記載した本発明の車両用表示装置は、請求項3に記載した本発明の車両用表示装置において、前記計器が前記車幅方向に間隔を置いて複数設けられており、前記コンバイナが、隣り合う2つの前記計器の間に位置するコンバイナ部分において前記発光表示源からの前記表示画像の像光を前記アイポイントに向けて反射させるように配置されているものとした。
【0011】
さらに、請求項5に記載した本発明の車両用表示装置は、請求項1、2、3又は4に記載した本発明の車両用表示装置において、前記ダッシュボードの上面に凹部が形成されており、前記コンバイナが、前記凹部内に形成された前記開口を囲繞するように該凹部から立設することで、前記アイポイントからの前記車両の前方視界の外に位置するように配置されているものとした。
【0012】
また、請求項6に記載した本発明の車両用表示装置は、請求項1、2、3、4又は5に記載した本発明の車両用表示装置において、前記ダッシュボードよりも前記アイポイント側に前記車両のステアリングホイールが配置されており、前記コンバイナが、該コンバイナと前記ステアリングホイールとの前記アイポイントからの前後位置差による視差に応じて曲率の相違する正円弧状の上縁を有する外形で形成されているものとした。
【0014】
また、請求項7に記載した本発明の車両用表示装置は、請求項1、2、3、4、5又は6に記載した本発明の車両用表示装置において、前記コンバイナを構成する前記部材が、該部材の一方の表面に偏光板を設けることで減光加工が施されており、該偏光板とは偏光方向の90度異なる第2偏光板が、前記開口と前記発光表示源との間にさらに配置されているものとした。
【0015】
さらに、請求項8に記載した本発明の車両用表示装置は、請求項7に記載した本発明の車両用表示装置において、前記発光表示源が、前記第2偏光板と偏光方向が一致する第3偏光板を前記表示画像の像光の出射面に有しているものとした。
【0016】
請求項1に記載した本発明の車両用表示装置によれば、ダッシュボード内の発光表示源からコンバイナに向かう発光表示源による表示画像の像光を通過させる開口を、開口の前方乃至車幅方向における両側方に亘って囲繞するように配置された、減光加工の施された部材によるコンバイナで、車両の外部から車内に入射する外光のうち、ダッシュボードの開口を通過して発光表示源に向かう外光部分が、少なくとも、車幅方向における全範囲に亘って減衰されることになる。
さらに、請求項1に記載した本発明の車両用表示装置によれば、発光表示源とコンバイナとの間に配置された光路変更部材によって、車両の外部から車内に入射する外光のうち、ダッシュボードの開口を通過して発光表示源に向かう外光部分の、さらに、そのうち車高方向における一部の範囲の光路が、発光表示源から反れるように変更されて、車高方向における残りの一部の範囲の光路の外光成分を減衰させるコンバイナと光路変更部材との協働により、ダッシュボードの開口を通過して発光表示源に向かう外光部分が、車高方向についてもその全範囲に亘って減衰されることになる。
【0017】
また、請求項2に記載した本発明の車両用表示装置によれば、請求項1に記載した本発明の車両用表示装置において、ダッシュボードの開口の前方乃至車幅方向における両側方に亘って囲繞するように配置させるためのコンバイナの形状が、車両の車高方向においては直線状となることから、発光表示源からの表示画像の像光の照射によりアイポイントから視認されるコンバイナ上の表示画像の虚像が、車両の車高方向においては歪まないことになる。
【0018】
さらに、請求項3に記載した本発明の車両用表示装置によれば、請求項1又は2に記載した本発明の車両用表示装置において、コンバイナの輪郭が、発光表示源からの表示画像の像光の照射によりアイポイントから視認されるコンバイナ上の表示画像の虚像と、開口よりもアイポイント側のダッシュボード部分に配置された計器のアイポイントから視認される実像とを、ほぼ囲繞するようにアイポイントから視認されることから、これら表示画像の虚像と計器の実像とがアイポイントから単一の計器ユニットによるコンビネーション表示として視認されることになる。
【0019】
また、請求項4に記載した本発明の車両用表示装置によれば、請求項3に記載した本発明の車両用表示装置において、車両の車幅方向に間隔を置いた2つの計器の間に位置するコンバイナ部分において、発光表示源からの表示画像の像光をアイポイントに向けて反射させるように配置されていることから、アイポイントから視認されるコンバイナ上の表示画像の虚像と計器の実像とが、車両の車幅方向において並んで配置されることになる。
【0020】
さらに、請求項5に記載した本発明の車両用表示装置によれば、請求項1、2、3又は4に記載した本発明の車両用表示装置において、ダッシュボード上の開口が、ダッシュボードの上面に形成された凹部内に形成されており、この開口を囲繞するように、アイポイントからの視認が可能なコンバイナが凹部から立設されていることから、コンバイナの高さを凹部の深さに応じた寸法とすることで、コンバイナをダッシュボード上に立設しても、アイポイントからの車両の前方視界の外に確実に位置するようにコンバイナが配置されることになる。
【0021】
また、請求項6に記載した本発明の車両用表示装置によれば、請求項1、2、3、4又は5に記載した本発明の車両用表示装置において、コンバイナの輪郭がステアリングのホイール部分に隠されて、アイポイントから視認できないことになる。
【0023】
また、請求項7に記載した本発明の車両用表示装置によれば、請求項1、2、3、4、5又は6に記載した本発明の車両用表示装置において、コンバイナを構成する部材の一方の表面に設けられた偏光板の偏光方向以外の外光成分が、コンバイナの通過によって遮光され、さらに、第2偏光板の偏光方向以外の外光成分が、ダッシュボード上の開口から発光表示源に至る途中で、第2偏光板の通過によって遮光されることになる。
【0024】
さらに、請求項8に記載した本発明の車両用表示装置によれば、請求項7に記載した本発明の車両用表示装置において、発光表示源が出射面に有する第3偏光板によって偏光された表示画像の像光は、発光表示源からダッシュボード上の開口に至る途中の、第3偏光板と偏光方向が一致する第2偏光板は通過するが、その先のコンバイナを構成する部材の一方の表面に設けられた、第3偏光板や第2偏光板とは偏光方向が90度異なる偏光板は透過できず、アイポイントに向けて反射されることになる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による車両用表示装置の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0026】
図1は本発明の一実施形態に係る車両用表示装置の原理的な概略構成を示す断面図であり、本実施形態の車両用表示装置は、車両のダッシュボード1の内部に収容された表示デバイス3と、ダッシュボード1上に配置されて表示デバイス3からの表示画像の像光を車両の運転者のアイポイントIに向けて反射させるコンバイナ5と、ダッシュボード1の内部に収容されて表示デバイス3及びコンバイナ5の間に配置された光路変更部材7と、コンバイナ5よりもアイポイントI寄りのダッシュボード1上部分に配置されたアナログメータユニット9とを有している。
【0027】
このうち、前記ダッシュボード1は、不図示のフロントガラスへの映り込みを防止するために、暗色系に着色されている。
【0028】
また、前記アナログメータユニット9(計器に相当)は、図2に車両用表示装置の拡大斜視図で示すように、ダッシュボード1のアイポイントI側に位置する先端部に、車幅方向に間隔を置いて2つ設けられており、これら2つのアナログメータユニット9,9を取り巻くように、ダッシュボード1の上面1aには、半円状の凹部1bが形成されている。
【0029】
そして、車幅方向において2つのアナログメータユニット9,9の中間に位置し、かつ、車両の前後方向においてこれら2つのアナログメータユニット9,9よりも前方に位置する凹部1b箇所には、ダッシュボード1内の前記表示デバイス3からの像光を通過させるための開口1cが形成されている。
【0030】
前記表示デバイス3(発光表示源に相当)は、本実施形態では、バックライト付きの液晶ディスプレイからなり、図1に示すように、車幅方向を偏光方向とする偏光板3a(第3偏光板に相当)によって、車両の上方に向けた表示面が形成されている。
【0031】
そして、この表示デバイス3では、内部に封入された液晶セルによって、ナビゲーション装置の進行方向情報や走行速度といった、運転に必要な補助情報等の画像を表裏反転させた反転表示画像(図示せず、表示画像に相当)が、本来の正転画像の上側を車両の後方側、正転画像の下側を車両の前方側に配置して発光表示され、表示面を形成する偏光板3aからは、この反転表示画像の像光が、車幅方向に偏光されて出射される。
【0032】
前記表示デバイス3に表示された反転表示画像の像光は、前記光路変更部材7を透過し、さらに、ダッシュボード1の前記開口1cを通過して、ダッシュボード1上の前記コンバイナ5上に照射され、この照射により、表示デバイス3に表示された反転表示画像を表裏及び上下反転させた正転画像の虚像Sが、アイポイントIから視認される。
【0033】
前記コンバイナ5は、スモーク処理された暗色系の着色樹脂を長手方向両側に至るにつれて幅細となる帯状の平板を、正円弧形状に湾曲させて形成されており、図2に示すように、ダッシュボード1の凹部1bの内周面と略同心円状となるように、長手方向両端が後方に位置し中央寄りが前方に位置してアイポイントI側に凹状となる向きで、かつ、図1に示すように、上端側が後方に位置し下端側が前方に位置するように傾斜させて、凹部1bから立設されている。
【0034】
このコンバイナ5は、車両の外部から内部に入射する外光のうち、ダッシュボード1の開口1cを通過して表示デバイス3に向かう外光部分の光路上に、少なくとも車幅方向における全範囲に亘って位置するように、開口1cの前方乃至車幅方向の両側方に亘って開口1cを囲繞でき、かつ、2つのアナログメータユニット9,9をもその内側に位置させることができるような長手方向寸法で形成されている。
【0035】
また、前記コンバイナ5は、車両の外部から内部に入射しダッシュボード1の開口1cを通過して表示デバイス3に向かう外光の全角度範囲θのうち、図1に角度範囲θ1で示す、車両の前方寄りからの外光部分の光路上に位置するような、長手方向と直交する幅方向寸法で形成されている。
【0036】
また、このように形成されたコンバイナ5は、図1に示すように、ダッシュボード1の凹部1bから立設されたコンバイナ5の長手方向中央寄り部分が、車両の前後方向におけるダッシュボード1の開口1cのすぐ前に位置するように配置されている。
【0037】
尚、コンバイナ5は、アイポイントIから視認した際に、図3に車両用表示装置の拡大正面図で示すように、コンバイナ5の上縁5aのうち車幅方向中央寄りの部分が、コンバイナ5の手前に配置されたステアリングホイール11と前後に重なり隠されて、ステアリングホイール11越しにアイポイントIから視認される車両の前方視界上にコンバイナ5がはみ出さないように、正円弧状の外形(輪郭)で形成されている。
【0038】
そして、図1に示すように、コンバイナ5のアイポイントI側に位置する内周面(一方の表面に相当)には、表示デバイス3の偏光板3aとは90度偏光方向が異なる、車高方向を偏光方向とする偏光板5b(請求項中の偏光板に相当)がコーティングされており、この偏光板5bによる光の偏光と、コンバイナ5自身に施されたスモーク処理との双方により、このコンバイナ5は自身を通過する光を減光させる作用を発揮する。
【0039】
このような構成によるコンバイナ5において、上述した表示デバイス3からの反転表示画像の像光が照射されて正転画像の虚像SがアイポイントIから視認される領域は、2つのアナログメータユニット9,9の間を通してアイポイントIから直接視認される、車幅方向における中央寄り部分、換言すると、コンバイナ5の長手方向における中央寄り部分ということになる。
【0040】
そして、上記したようにコンバイナ5が車幅方向に正円弧状を呈し、かつ、上縁5a側が下端側よりもアイポイントIに近くなるように車高方向において傾斜して配置されていることから、発光デバイス3からコンバイナ5を経てアイポイントIに至る反転表示画像の光路長は、コンバイナ5の上縁5a側の方が下端側よりも短く、また、車幅方向におけるコンバイナ5の両端寄り部分の方が中央寄り部分よりも短くなる。
【0041】
したがって、例えば、図4に説明図で示すような、車幅方向を長手方向とする横長の矩形状の反転表示画像が表示デバイス3に表示されて、その像光が光路変更部材7を経ずに直接、2つのアナログメータユニット9,9の間を通してアイポイントIから直接視認されるコンバイナ5の長手方向における中央寄り部分に照射されたとすると、その反射光によりアイポイントIから視認される、反転表示画像を表裏及び上下反転させた正転画像の虚像の形状は、図5に説明図で示すように、コンバイナ5の上縁5a側の方が下端側よりも横幅が狭く、かつ、車幅方向におけるコンバイナ5の両端寄り部分の方が中央寄り部分よりも下方にずれたような、略扇形に歪む。
【0042】
尚、コンバイナ5が車幅方向において正円弧状に湾曲していることから、コンバイナ5で反転表示画像が反射される際には、反射前の反転表示画像に対して反射後の正転画像の方が、車幅方向に拡大される。
【0043】
前記光路変更部材7は、図6に断面図で示すように、端面が三角形で互いに屈折率の異なる2つのプリズム7a,7bの斜面どうしを貼り合わせることで内部に境界面7cを設けた断面台形の直方体を、図7に斜視図で示すように、平面視扇状に湾曲させて形成されている。
【0044】
そして、この光路変更部材7は、プリズム7aの一側面で構成される光路変更部材7の短径側曲面を車両の後方側に向け、プリズム7bの一側面で構成される光路変更部材7の長径側曲面を車両の前方側に向けて、残る両側面を、図1に示すように、ダッシュボード1の開口1c側と、表示デバイス3の表示面を形成する偏光板3a側とに各々向けて配置されている。
【0045】
したがって、例えば、図4に示すような横長の矩形状の反転表示画像が表示デバイス3に表示されて、その像光が表示デバイス3に対向する側面から光路変更部材7に入射されると、ダッシュボード1の開口1cに対向する光路変更部材7の他方の側面から出射する像光の画像は、図8に説明図で示すように、車両の前後方向における後方側の方が前方側よりも横幅が狭く、かつ、車幅方向の両端寄り部分の方が中央寄り部分よりも下方にずれたような、略扇形に歪む。
【0046】
このように構成された光路変更部材7は、車両の外部から内部に入射してコンバイナ5及びダッシュボード1の開口1cを通過する、図1に示す角度範囲θの方向からの外光のうち、角度範囲θ1(光路変更部材によって光路が発光表示源から反れるように変更されない車高方向における残りの一部の範囲に相当)の方向からの外光成分を、各プリズム7a,7bと空気との屈折率の相違に応じて屈折させながら透過させ、表示デバイス3の偏光板3aに到達させるように作用する。
【0047】
一方、残る図1に示す角度範囲θ2の方向からの外光成分については、ダッシュボード1の開口1c側に位置するプリズム7aの内部を、プリズム7aの臨界角を超えた角度で境界面7cに達するように透過させ、この境界面7cにおいて、光路変更部材7の平坦な側面を構成するプリズム7aの一面に向けて内部反射させて、プリズム7b乃至表示デバイス3の偏光板3aに到達させないように作用する。
【0048】
これに対して、表示デバイス3から出射される反転表示画像の像光については、プリズム7b乃至プリズム7aの内部を透過させて、2つのアナログメータユニット9,9の間を通してアイポイントIから直接視認される、コンバイナ5の長手方向における中央寄り部分に到達させるように作用する。
【0049】
そして、本実施形態の車両用表示装置では、ダッシュボード1の開口1c側に向けた光路変更部材7の一方の側面に、図6及び図7に示すように、コンバイナ5の偏光板5bと偏光方向が一致する、車高方向を偏光方向とする偏光板7d(第2偏光板に相当)がコーティングされている。
【0050】
次に、上述のように構成された本実施形態の車両用表示装置の動作(作用)について説明する。
【0051】
表示デバイス3に補助情報等の反転表示画像が表示されると、その像光が、表示デバイス3に対向する側面から光路変更部材7に入射されてその内部を透過し、ダッシュボード1の開口1cに対向する光路変更部材7の他方の側面から出射されて、2つのアナログメータユニット9,9の間を通してアイポイントIから直接視認される、コンバイナ5の長手方向における中央寄り部分に照射される。
【0052】
ここまでの間に、表示デバイス3に表示された反転表示画像は、まず、偏光板3aを透過する際に車幅方向に偏光され、その後、図4に示すような横長の矩形状から、図8に示す略扇形に変化するような歪み作用を光路変更部材7から受け、さらに、光路変更部材7からダッシュボード1の開口1cに向けて出射する際に、光路変更部材7の短径側曲面にコーティングされた、偏光板3aと偏光方向が一致する偏光板7dを通過することになる。
【0053】
そして、偏光板3aにより車幅方向に偏光され、かつ、光路変更部材7から歪み作用を受けて、コンバイナ5の長手方向における中央寄り部分に照射された反転表示画像は、コンバイナ5の内周面にコーティングされた車高方向を偏光方向とする偏光板5bを、偏光方向が異なるため通過することができず、よって、コンバイナ5の内周面によって全て、アイポイントIに向けて反射されることになる。
【0054】
このコンバイナ5の長手方向における中央寄りの内周面部分においてアイポイントIに向けて反射される際、図8に示すような歪み作用を光路変更部材7から受けた反転表示画像は、表裏及び上下反転させた正転画像とされ、かつ、図4に示すような横長の矩形状から、図5に示す略扇形に変化するような歪み作用をコンバイナ5から受けることになる。
【0055】
したがって、図8に示す略扇形を表裏及び上下反転させた画像が、図4に示すような横長の矩形状から図5に示す略扇形に変化するような歪み作用をコンバイナ5から受けると、光路変更部材7から受けた歪み作用のうち車両の前後方向成分がコンバイナ5から受けた歪み作用のうち車高方向成分によって相殺され、その結果、表示デバイス3に表示された反転表示画像を表裏及び上下反転させた正転画像は、反転表示画像に対して、図9に説明図で示すように、車幅方向においてのみ拡大された形状となって、アイポイントIから虚像Sとして視認されることになる。
【0056】
一方、車両の外部から内部に入射する外光のうち、ダッシュボード1の開口1cを通過して光路変更部材7乃至表示デバイス3に向かう外光成分は、コンバイナ5を通過する図1の角度範囲θ1の方向からの外光成分と、コンバイナ5を通過しない図1の角度範囲θ2の方向からの外光成分とがある。
【0057】
このうち、コンバイナ5を通過する図1の角度範囲θ1の方向からの外光成分は、コンバイナ5の通過の際に偏光板5bによって車高方向に偏光されて、ダッシュボード1の開口1cを通過し光路変更部材7の偏光板7dに達するが、偏光板7dが偏光板5bと異なる車幅方向を偏光方向とすることから、コンバイナ5を通過して光路変更部材7に達した外光成分は、偏光板7dを透過できずここで遮光され、表示デバイス3側に向かうことはない。
【0058】
また、コンバイナ5を通過しない図1の角度範囲θ2の方向からの外光成分は、偏光されないまま光路変更部材7の偏光板7dに達するので、この偏光板7dによって車幅方向に偏光された後に光路変更部材7のプリズム7aに入射されるが、プリズム7aの臨界角を超えた角度でプリズム7bとの境界面7cに達するので、境界面7cにおいてプリズム7a内に向けて内部反射され、プリズム7b乃至表示デバイス3に向かうことはない。
【0059】
したがって、これらによって、車両の外部からの外光が表示デバイス3に照射されて、表示デバイス3の発光表示する反転表示画像がウォッシュアウトすることが防止される。
【0060】
また、コンバイナ5自身がスモーク処理された暗色系の着色樹脂によって形成されていることから、コンバイナ5自身によっても透過光の減衰が行われ、これが、外光の表示デバイス3に対する照射の防止に一役買っている。
【0061】
さらに、コンバイナ5がダッシュボード1の凹部1bの内周面と略同心円状となるように凹部1bから立設されていることから、アイポイントIから視認したコンバイナ5の背後に凹部1bの内周面が配置されて、コンバイナ5をダッシュボード1と同様の暗色系の色に認識させるように凹部1bの内周面が作用し、その結果、コンバイナ5の内周面に照射された像光における反転表示画像部分とその背景部分とのコントラスト差が、コンバイナ5の背後からの外光照射によって低められて、正転画像の虚像Sの視認性が低下してしまうことがない。
【0062】
即ち、本実施形態の車両用表示装置では、表示デバイス3上でのウォッシュアウトとコンバイナ5上でのウォッシュアウトとが、いずれも防止されるようになるわけである。
【0063】
また、本実施形態の車両用表示装置では、アイポイントIからの視覚上において、2つのアナログメータユニット9,9の間にコンバイナ5の正転画像の虚像Sの視認領域を配置した状態で、これら2つのアナログメータユニット9,9の実像及び正転画像の虚像Sをコンバイナ5の上縁5aがほぼ囲繞することから、現実には個別のアナログメータユニット9,9とコンバイナ5によって構成されるこれらが、あたかも単一のコンビネーションメータユニットのように視認されて、一体感が醸し出されることになる。
【0064】
しかも、コンバイナ5がダッシュボード1の上面1aの凹部1bから立設されていることから、この凹部1bの深さに応じた高さにコンバイナ5を構成することで、コンバイナ5自身が透明でなくとも、アイポイントIからの車両外部の前方視界を妨げないように構成することができる。
【0065】
さらに、アイポイントIからの視覚上において、コンバイナ5の上縁5aがステアリングホイール11と前後に重なって、コンバイナ5の上縁5aがアイポイントIから直接視認されないようにも構成できるので、上記のように単一のコンビネーションメータユニットのような視覚上の効果とは別に、コンバイナ5の上縁5aを隠して視覚上の違和感が発生するのを防ぐこともできる。
【0066】
そして、本実施形態の車両用表示装置では、アイポイントIからの視覚上において、2つのアナログメータユニット9,9の間にコンバイナ5の正転画像の虚像Sの視認領域が配置されることから、アナログメータユニット9の上方又は下方にコンバイナ5の正転画像の虚像Sの視認領域を配置するのに比べて、ダッシュボード1の凹部1bの深さを大きくしたり、コンバイナ5の車高方向寸法を大きくする必要をなくして、車高方向における車両の前方視界を広く確保しつつ、コンバイナ5を車両の前方視界の外に配置することができる。
【0067】
尚、コンバイナ5に施す減光加工は、スモーク処理及び偏光板のいずれか一方であっても良く、外光の表示デバイス3に対する到達防止は、コンバイナを透過するが意向の角度範囲との関係で、光路変更部材7における臨界角を利用した境界面7cでの全反射を利用せず偏光板7dのみで行うこともできる。
【0068】
また、表示デバイス3における表示のウォッシュアウトを防止するための外光の減衰乃至遮光をコンバイナ5自身のみによって達成し得るならば、本実施形態で用いた遮光板5b,7dを省略することも可能である。
【0069】
さらに、コンバイナ5はその車幅方向全体が正円弧状に湾曲していなくても良く、光路変更部材7による画像の歪み作用の付与は、コンバイナ5の反転表示画像が照射される領域の形状及びその形状に応じて発生する歪み作用との関係で、適宜内容を変更することができる。
【0070】
また、表示デバイス3は、本実施形態で説明したバックライト付きの液晶ディスプレイのような、表示画像の像光が偏光作用を受けるものに限らず、例えば、FE(フィールドエミッション)ディスプレイや蛍光表示管、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ等の自発光デバイスであってもよい。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載した本発明の車両用表示装置によれば、車内のアイポイントの前方に位置する車両のダッシュボード箇所上から、該アイポイントからの視認が可能なように立設され、該ダッシュボード内の発光表示源から出射されて該ダッシュボード上の開口を通過した前記発光表示源による表示画像の像光を、前記アイポイントに向けて反射させるコンバイナを有する車両用表示装置において、前記コンバイナが、前記車両の外部から該車両の内部に入射する外光のうち、前記開口を通過して前記発光表示源に向かう外光部分の光路上に、少なくとも前記車両の車幅方向における全範囲に亘って位置するように、少なくとも前記開口の前方乃至該開口の前記車幅方向における両側方に亘って前記開口を囲繞するように配置されていて、内部の透過の際に前記外光を少なくとも減衰させる減光加工の施された部材によって構成されているものとした。
【0072】
このため、車両の外部から車内に入射する外光のうち、ダッシュボードの開口を通過して発光表示源に向かう外光部分が、少なくとも、車幅方向における全範囲に亘ってコンバイナの通過によって減衰されるようにして、アイポイントから視認される発光表示源の表示画像の虚像のコントラストが、車両の外部から車内に入射して発光表示源に向かう外光の影響によって低下するのを、緩和乃至防止し、発光表示源の表示画像の虚像の視認性を良好に維持することができる。
さらに、請求項1に記載した本発明の車両用表示装置によれば、前記発光表示源と前記コンバイナとの間に、前記外光部分の光路のうち前記車高方向における一部の範囲の光路について、該光路を前記発光表示源から反れるように変更させる光路変更部材が配置されており、前記コンバイナが少なくとも、前記外光部分の光路のうち前記光路変更部材によって光路が前記発光表示源から反れるように変更されない前記車高方向における残りの一部の範囲の光路上に位置するように配置されている構成とした。
このため、コンバイナと光路変更部材との協働により、ダッシュボードの開口を通過して発光表示源に向かう外光部分が、車高方向についてもその全範囲に亘って減衰されるようにして、アイポイントから視認される発光表示源の表示画像の虚像のコントラストが、車両の外部から車内に入射して発光表示源に向かう外光の影響によって低下するのを、より一層緩和乃至防止し、発光表示源の表示画像の虚像の視認性をさらに良好に維持することができる。
【0073】
また、請求項2に記載した本発明の車両用表示装置によれば、請求項1に記載した本発明の車両用表示装置において、前記コンバイナが、前記車幅方向において、少なくとも前記表示画像の像光が照射されるコンバイナ部分が、両端側が後方に位置し中央側が前方に位置するように前記アイポイント側に凹状とされた、一定の曲率を有する円弧状に形成されており、前記車両の車高方向において、上端側が後方に位置し下端側が前方に位置するように傾斜した直線状に形成されている構成とした。
【0074】
このため、請求項1に記載した本発明の車両用表示装置において、発光表示源からの表示画像の像光の照射によりアイポイントから視認されるコンバイナ上の表示画像の虚像が、車両の車高方向においては歪まないようにして、ダッシュボード内の発光表示源からコンバイナに向かう発光表示源による表示画像の像光を通過させる開口を囲繞するように、コンバイナを配置することに伴って、コンバイナによりアイポイントに向けて反射される発光表示源による表示画像の像光が歪んでしまうのを、少なくとも車両の車高方向において防いで、発光表示源からコンバイナに至るまでの間に発生する、コンバイナ上でアイポイントから視認される表示画像の虚像の歪みの解消を、簡略化することができる。
【0075】
さらに、請求項3に記載した本発明の車両用表示装置によれば、請求項1又は2に記載した本発明の車両用表示装置において、前記開口よりも前記アイポイント側のダッシュボード部分に、前記車両の状態を表示する計器が配置されており、前記コンバイナが、前記アイポイントから視認される前記コンバイナの輪郭が、前記表示画像の像光の照射により前記アイポイントから視認される該表示画像の虚像と前記計器の実像とをほぼ囲繞する外形によって形成されている構成とした。
【0076】
このため、請求項1又は2に記載した本発明の車両用表示装置において、発光表示源の表示画像の虚像と計器の実像とがコンバイナの輪郭によって、アイポイントから単一の計器ユニットによるコンビネーション表示として視認されるようにして、発光表示源による表示と計器による表示とが個別に行われる車両用表示装置において、これらの視覚的一体感の演出とコンバイナの存在が与える視覚上の違和感の緩和とを、コンバイナ自身によって達成することができる。
【0077】
また、請求項4に記載した本発明の車両用表示装置によれば、請求項3に記載した本発明の車両用表示装置において、前記計器が前記車幅方向に間隔を置いて複数設けられており、前記コンバイナが、隣り合う2つの前記計器の間に位置するコンバイナ部分において前記発光表示源からの前記表示画像の像光を前記アイポイントに向けて反射させるように配置されている構成とした。
【0078】
このため、請求項3に記載した本発明の車両用表示装置において、アイポイントから視認されるコンバイナ上の表示画像の虚像と計器の実像とが、車両の車幅方向において並んで配置されるようにして、表示画像の虚像を視認させるコンバイナ上の領域を計器の上方に配置するために、車両の車高方向におけるコンバイナの寸法を、コンバイナ上での車高方向における表示画像の照射寸法に対して必要以上に大きくしたり、虚像を視認させるコンバイナ上の領域を計器の下方に配置するために、車両の車高方向におけるダッシュボードの凹部の深さを、コンバイナ上での車高方向における表示画像の照射寸法に対して必要以上に大きくしなくても、アイポイントから視認される発光表示源の表示画像の虚像及び計器の実像が、アイポイントからの車両の前方視界の外に位置するようにし、これにより、コンバイナ上の発光表示源の表示画像の虚像をアイポイントからの車両の前方視界の外に位置させても、車両の車高方向における車両の前方視界を広く確保することができる。
【0079】
さらに、請求項5に記載した本発明の車両用表示装置によれば、請求項1、2、3又は4に記載した本発明の車両用表示装置において、前記ダッシュボードの上面に凹部が形成されており、前記コンバイナが、前記凹部内に形成された前記開口を囲繞するように該凹部から立設することで、前記アイポイントからの前記車両の前方視界の外に位置するように配置されている構成とした。
【0080】
このため、請求項1、2、3又は4に記載した本発明の車両用表示装置において、コンバイナの高さを凹部の深さに応じた寸法とすることで、コンバイナをダッシュボード上に立設しても、アイポイントからの車両の前方視界の外に確実に位置するようにコンバイナが配置されるようにして、コンバイナが例え半透明乃至非透明部材によって形成されていても、アイポイントから視認される車両の前方視界をコンバイナが遮って狭めないようにすることができる。
【0081】
また、請求項6に記載した本発明の車両用表示装置によれば、請求項1、2、3、4又は5に記載した本発明の車両用表示装置において、前記ダッシュボードよりも前記アイポイント側に前記車両のステアリングホイールが配置されており、前記コンバイナが、該コンバイナと前記ステアリングホイールとの前記アイポイントからの前後位置差による視差に応じて曲率の相違する正円弧状の上縁を有する外形で形成されている構成とした。
【0082】
このため、請求項1、2、3、4又は5に記載した本発明の車両用表示装置において、コンバイナの輪郭がステアリングのホイール部分に隠されて、アイポイントから視認できないようにして、コンバイナの存在が与える視覚上の違和感をステアリングのホイール部分の存在によって緩和することができる。
【0085】
また、請求項7に記載した本発明の車両用表示装置によれば、請求項1、2、3、4、5又は6に記載した本発明の車両用表示装置において、前記コンバイナを構成する前記部材が、該部材の一方の表面に偏光板を貼付することで減光加工が施されており、該偏光板とは偏光方向の90度異なる第2偏光板が、前記開口と前記発光表示源との間にさらに配置されている構成とした。
【0086】
このため、請求項1、2、3、4、5又は6に記載した本発明の車両用表示装置において、コンバイナを構成する部材の一方の表面に貼付された偏光板を通過した、偏光板の偏光方向以外の外光成分が、ダッシュボード上の開口から発光表示源に至る途中で、第2偏光板の通過によって遮光されるようにして、アイポイントから視認される発光表示源の表示画像の虚像のコントラストが、車両の外部から車内に入射して発光表示源に向かう外光の影響によって低下するのを、より一層緩和乃至防止し、発光表示源の表示画像の虚像の視認性をさらに良好に維持することができる。
【0087】
さらに、請求項8に記載した本発明の車両用表示装置によれば、請求項7に記載した本発明の車両用表示装置において、前記発光表示源が、前記第2偏光板と偏光方向が一致する第3偏光板を前記表示画像の像光の出射面に有している構成とした。
【0088】
このため、請求項7に記載した本発明の車両用表示装置において、発光表示源からダッシュボード上の開口を通過してコンバイナに到達した表示画像の像光が、コンバイナを透過してその先のフロントガラスに到達し、アイポイントから視認されるコンバイナ上の表示画像の虚像に対するゴースト像となるもう一つの表示画像の虚像が、フロントガラス上においてアイポイントから視認されてしまうのを防止して、発光表示源の表示画像の虚像の視認性をさらに良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両用表示装置の原理的な概略構成を示す断面図である。
【図2】図1の車両用表示装置の拡大斜視図である。
【図3】図1の車両用表示装置の正面図である。
【図4】図1の表示デバイスに表示される反転表示画像の一例を示す説明図である。
【図5】図1のコンバイナによって画像に及ぼされる歪み作用の説明図である。
【図6】図1の光路変更部材の断面図である。
【図7】図1の光路変更部材の斜視図である。
【図8】図1の光路変更部材によって画像に及ぼされる歪み作用の説明図である。
【図9】図1の光路変更部材及びコンバイナによる歪み作用の相殺の結果アイポイントから視認される正転画像の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ダッシュボード
1a ダッシュボード上面
1b 凹部
1c 開口
3 表示デバイス(発光表示源)
3a 偏光板(第3偏光板)
5 コンバイナ
5a コンバイナ上縁
5b 偏光板
7 光路変更部材
7d 偏光板(第2偏光板)
9 アナログメータユニット(計器)
11 ステアリングホイール
I アイポイント
S 虚像
θ1 角度範囲(光路変更部材によって光路が発光表示源から反れるように変更されない車高方向における残りの一部の範囲)

Claims (8)

  1. 車内のアイポイントの前方に位置する車両のダッシュボード箇所上から、該アイポイントからの視認が可能なように立設され、該ダッシュボード内の発光表示源から出射されて該ダッシュボード上の開口を通過した前記発光表示源による表示画像の像光を、前記アイポイントに向けて反射させるコンバイナを有する車両用表示装置において、
    前記コンバイナは、
    前記車両の外部から該車両の内部に入射する外光のうち、前記開口を通過して前記発光表示源に向かう外光部分の光路上に、少なくとも前記車両の車幅方向における全範囲に亘って位置するように、少なくとも前記開口の前方乃至該開口の前記車幅方向における両側方に亘って前記開口を囲繞するように配置されていて、
    内部の透過の際に前記外光を少なくとも減衰させる減光加工の施された部材によって構成されており、
    前記発光表示源と前記コンバイナとの間には、前記外光部分の光路のうち前記車高方向における一部の範囲の光路について、該光路を前記発光表示源から反れるように変更させる光路変更部材が配置されており、
    前記コンバイナは少なくとも、前記外光部分の光路のうち前記光路変更部材によって光路が前記発光表示源から反れるように変更されない前記車高方向における残りの一部の範囲の光路上に位置するように配置されている、
    ことを特徴とする車両用表示装置。
  2. 前記コンバイナは、前記車幅方向においては、少なくとも前記表示画像の像光が照射されるコンバイナ部分が、両端側が後方に位置し中央側が前方に位置するように前記アイポイント側に凹状とされた、一定の曲率を有する円弧状に形成されており、前記車両の車高方向においては、上端側が後方に位置し下端側が前方に位置するように傾斜した直線状に形成されている請求項1記載の車両用表示装置。
  3. 前記開口よりも前記アイポイント側のダッシュボード部分には、前記車両の状態を表示する計器が配置されており、前記コンバイナは、前記アイポイントから視認される前記コンバイナの輪郭が、前記表示画像の像光の照射により前記アイポイントから視認される該表示画像の虚像と前記計器の実像とをほぼ囲繞する外形によって形成されている請求項1又は2記載の車両用表示装置。
  4. 前記計器は前記車幅方向に間隔を置いて複数設けられており、前記コンバイナは、隣り合う2つの前記計器の間に位置するコンバイナ部分において前記発光表示源からの前記表示画像の像光を前記アイポイントに向けて反射させるように配置されている請求項3記載の車両用表示装置。
  5. 前記ダッシュボードの上面には凹部が形成されており、前記コンバイナは、前記凹部内に形成された前記開口を囲繞するように該凹部から立設することで、前記アイポイントからの前記車両の前方視界の外に位置するように配置されている請求項1、2、3又は4記載の車両用表示装置。
  6. 前記ダッシュボードよりも前記アイポイント側には前記車両のステアリングホイールが配置されており、前記コンバイナは、該コンバイナと前記ステアリングホイールとの前記アイポイントからの前後位置差による視差に応じて曲率の相違する正円弧状の上縁を有する外形で形成されている請求項1、2、3、4又は5記載の車両用表示装置。
  7. 前記コンバイナを構成する前記部材は、該部材の一方の表面に偏光板を貼付することで減光加工が施されており、該偏光板とは偏光方向の90度異なる第2偏光板が、前記開口と前記発光表示源との間にさらに配置されている請求項1、2、3、4、5又は6記載の車両用表示装置。
  8. 前記発光表示源は、前記第2偏光板と偏光方向が一致する第3偏光板を前記表示画像の像光の出射面に有している請求項7記載の車両用表示装置。
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