JP3772481B2 - 車両後方座席用空調装置 - Google Patents

車両後方座席用空調装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆる全パスタイプのヒータコアへの温水流量を制御することにより、車両後方座席へ向けて吹き出す空調風の空気温度を調整する車両後方座席用空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両後方座席用空調装置は、空調ケースの内部にエバポレータおよびヒータコアを備えており、ヒータコアを通過する空気量と、ヒータコアをバイパスする空気量とをエアミックスドアにて調整することにより、吹出空気温度を調整している。なお、空調ケースのフット吹出用開口部およびフェイス吹出用開口部には、フットダクトおよびフェイスダクトが連結されており、フットダクトから座席足元に向けて空調風を吹き出し、フェイスダクトから座席頭部に向けて空調風を吹き出している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した従来技術では、エアミックスドアの回動スペースや、エアミックス部を必要とするため、装置が大型となる。そこで、本発明者らは、装置の小型化を図る目的で、流量調整弁にてヒータコアへの温水流量を調整することにより、吹出空気温度を調整する車両後方座席用空調装置を検討した。
【0004】
そして、ヒータコアとしては、温水抵抗が小さないわゆる全パスタイプのヒータコアを用いることにした。全パスタイプのヒータコアとは、互いに対向するように配置した温水入口タンク部と温水出口タンク部との間に、複数のチューブを並列配置し、これらのチューブの全てに、入口タンク部側から出口タンク部側にかけての一方向に温水を流すものである。このようなヒータコアを通過した空気の温度分布は、チューブの入口側が最も高く、チューブの出口側に向かうに連れて低くなるものである。
【0005】
ここで、欧州等では、座席足元および座席頭部の両方に送風するバイレベルモード時において、座席足元に吹き出す空気と座席頭部に吹き出空気とをほぼ同温とすることが一般的である。
一方、バイレベルモード時において、頭寒足熱効果を得るために、座席頭部に吹き出す空気を、座席足元に吹き出す空気よりも、所定温度低くしたい、といった要望がある。
【0006】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、座席足元に吹き出させる空気と、座席頭部に吹き出させる空気とをほぼ同温にできる車両後方座席用空調装置を提供することを第1の目的とし、座席頭部に吹き出す空気を、座席足元に吹き出す空気よりも、所定温度低くできる車両後方座席用空調装置を提供することを第2の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、請求項1ないし8に記載の発明では、空調ケース(1)内に設けた加熱用熱交換器(42)の温水流量を、流量調整手段(6)にて調整し、空調ケース(1)のフット吹出用開口部(44)に連結したフットダクト(52)から、車両後方座席の足元に向けて空調風を吹き出し、フェイス吹出用開口部(43)に連結したフェイスダクト(51)から、車両後方座席の頭部に向けて空調風を吹き出しており、
加熱用熱交換器(42)は、互いに対向するように配置した温水入口タンク部(421)と温水出口タンク部(422)との間に、複数のチューブ(423a)を並列配置してなり、これらチューブ(423a)の全てに、前記入口タンク部(421)側から前記出口タンク部(422)側にかけての一方向に温水を流しており、
フット吹出用開口部(44)およびフェイス吹出用開口部(43)は、加熱用熱交換器(42)の空気流れ下流側において、チューブ(423a)の長手方向と垂直な方向に互いに隣接するように位置していることを特徴としている。
【0008】
従って、上記両吹出用開口部(43、44)のそれぞれに、加熱用熱交換器(42)のチューブ(423a)の長手方向の全長を通過した空気が流れる。つまり、上記両吹出用開口部(43、44)のそれぞれに、チューブ(423a)の入口側から出口側に対応する全温度範囲の空気が流れる。この結果、フェイスダクト(51)から座席頭部に向けて吹き出す空調風と、フットダクト(52)から座席足元に向けて吹き出す空調風とを、略同温とすることができる。
【0009】
なお、車両後方座席用空調装置においては、通常、空調ケース(1)が上記両吹出口(51a、52a)から離れて配されているため、上記両ダクト(51、52)が長く構成されている。よって、上記両吹出用開口部(43、44)を流れる上記全温度範囲の空気は、上記両ダクト(51、52)を流れる間に良好に混合されるので、上記両ダクト(51、52)から吹き出す空調風に関して温度ムラを良好に抑制できる。
【0010】
また、第2の目的を達成するために、請求項2に記載の発明では、加熱用熱交換器(42)の周囲において、フェイス吹出用開口部(43)側の部位に、加熱用熱交換器(42)をバイパスする冷風通路(45)を設け、フット吹出用開口部(44)およびフェイス吹出用開口部(43)に空調風を流すバイレベルモード時において、冷風通路(45)からの冷風をフェイス吹出用開口部(43)に所定量混入させている。
【0011】
よって、上記全温度範囲の空気に加えて所定量の冷風が、フェイス吹出用開口部(43)を流れるので、フェイスダクト(51)から吹き出す空気を、フットダクト(52)から吹き出す空気よりも、所定温度だけ低温にできる。つまり、頭寒足熱効果が得られる。
なお、フェイスダクト(51)は長く構成されているので、このダクト(51)において上記全温度範囲の空気と上記冷風を良好に混合でき、このダクト(51)から吹き出す空気に関して温度むらを良好に抑制できる。
【0012】
また、請求項3に記載の発明では、バイレベルモード時において、冷風通路(45)の開度を開閉手段(46)にて調整することにより、フェイス吹出用開口部(43)への冷風の混入量を調整している。これにより、フェイス吹出口(51a)から吹き出す空気の温度を調整できるので、座席足元に吹き出させる空気と、座席頭部に吹き出させる空気との温度差を調整できる。
【0013】
また、請求項4に記載の発明では、空調ケース(1)の設置位置は、車室の床(82)位置よりも下方である。従って、床面のフルフラット化が可能となる。また、請求項5に記載の発明では、加熱用熱交換器(42)を、水平方向と略平行に配しているので、空調装置の上下方向の小型化を図ることができる。
また、請求項6に記載の発明では、上記した請求項5に記載の発明において、両タンク部(421、422)の長手方向が車両前後方向と略平行となるように、両タンク部(421、422)を配しており、温水供給源と両タンク部(421、422)との間に設けられる温水配管(424、425)を、加熱用熱交換器(42)の車両幅方向の寸法範囲内において、両タンク部(421、422)と接続している。よって、空調装置の車両幅方向の小型化を図ることができる。
【0014】
また、請求項7に記載の発明では、空調ケース(1)内に、冷却用熱交換器(32)を、水平方向と略平行に配しているので、空調装置の上下方向の小型化を図ることができる。
また、請求項8に記載の発明では、フット吹出用開口部(44)および前記フェイス吹出用開口部(43)は、空調ケース(1)のうち上方を向く面(410)において、略水平方向に並ぶように形成されている。従って、略水平方向に沿って移動するスライドドアを使ってモード切り替えを行なうことができるので、車両上下方向の小型化を図ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。
本実施形態は、図3に示すようないわゆるワンボックス型車両の後方座席側に向けて空調風を吹き出すリアエアコンに本発明を適用したものである。このリアエアコンの空調ケース1は、後輪81を収容する後輪収容部810の後方で、かつ、図4に示すように、車両の側面側の外板11と内板(トリム)12との間の側面空間13に収容されている。
【0016】
なお、空調ケース1の設置位置は、車両の床82の位置より下方に配されている。これにより、床面のフルフラット化が可能となる。そして、空調ケース1が床12の位置よりも下方に配されるように、外板11および内板12が床12の位置よりも下方まで延びており、この部位により、空調ケース収容部を構成している。また、内板12には、側面空間13と車室R内との連通口12aが形成されており、この連通口12aには、異物の侵入を阻止する網状板14が配設されている。
【0017】
以下に、本実施形態のリアエアコンについて、図1ないし図4に基づいて詳しく説明する。なお、図1はリアエアコンの正面図であり、図2はリアエアコンの上面図である。
リアエアコンの空調ケース1は、樹脂材料(例えばポリプロピレン)からなり、内部に空気流れを形成するものである。この空調ケース1は、スクロールケーシング部21、クーラケース部31、および、ヒータケース部41を一体に備えている。
【0018】
送風機2は、遠心式多翼ファン(シロッコファン)22、ファン駆動用モータ23、および、上記スクロールケーシング21から構成されている。遠心式多翼ファン22は、軸方向の両方向から空気を吸込可能に構成されており、スクロールケーシング21には、遠心式多翼ファン22の軸方向の両端部に対向するように、2つの空気吸込口21a、21bが形成されている。なお、モータ23は、図示しないステーを介して空気吸込口21bに保持されている。
【0019】
そして、ファン22が回転することにより、側面空間13の空気(内気)を、空気吸込口21a、21bからスクロールケースング21内に吸い込み、この吸い込んだ空気を、クーラユニット3およびヒータユニット4に向かって送風する。
送風機2の空気流れ下流側には、クーラユニット3が連結されており、このクーラユニット3は、車両後方座席用空調装置(図示せず)の冷凍サイクルから分岐された冷媒を蒸発させるエバポレータ(冷却用熱交換器、空調手段)32を、上記クーラケース部31内に収容してなる。
【0020】
このエバポレータ32は、所定距離を隔てて対向配置される1対のタンク部321、322との間に、複数の偏平チューブ(図示せず)と、複数のコルゲート状の伝熱フィン(図示せず)とを交互に並列的に積層してなる熱交換部323を設けたものである。そして、エバポレータ32の1対のタンク部321、322には、冷媒入口配管321a、冷媒出口配管322aが接続してある。
【0021】
ここで、クーラユニット3の上下方向の小型化を図るために、エバポレータ32を水平方向と略平行に配している。また、クーラユニット3の車両幅方向(図2中左右方向)の小型化を図るために、エバポレータ32の車両幅方向の寸法の範囲内において、冷媒入口配管321a、冷媒出口配管322aを、両タンク部321、322の下方側の面と接続して、両タンク部321、322の下方側へ取り出してある。
【0022】
冷媒入口配管321a、冷媒出口配管322aの先端側は、クーラケース部31の底面部を貫通して下方へ配管され、クーラケース部31の外側にて温度式膨張弁Vに接続されている。この温度式膨張弁Vは、一般にボックス型膨張弁といわれるものであり、冷媒出口配管322aを流れる出口冷媒の温度を感知する感温部を内蔵している。温度式膨張弁Vは、出口冷媒の過熱度を設定値に維持するように弁開度を調整して、冷媒入口配管321aへ流入する冷媒流量を調整する。
【0023】
温度式膨張弁Vに接続された高圧側冷媒配管324および低圧側冷媒配管325は、側面空間13を経て車両前方側まで延びており、途中で、エンジンルーム内に突出している。高圧側冷媒配管324は冷凍サイクルの受液器出口側の高圧側配管に接続され、低圧側冷媒配管325は、冷凍サイクルの圧縮機吸入側に接続される。
【0024】
そして、クーラユニット3の空気流れ下流側にヒータユニット4が連結されており、このヒータユニット4は、図示しないエンジン(温水供給源)の冷却水(温水)を熱源として空気を加熱するヒータコア(暖房用熱交換器、空調手段)42を、上記ヒータケース部41内に収容してなる。このヒータコア42は、所定距離を隔てて対向配置される1対のタンク部421、422との間に、複数の偏平チューブ423aと、複数のコルゲート状の伝熱フィン423bとを交互に並列的に積層してなる熱交換部423を設けたものである。このヒータコア42はいわゆる全パスタイプのヒータコアであり、入口タンク部421の温水を、複数の偏平チューブ423aの全てを通して出口タンク部422に向かって一方向に流すようになっている。
【0025】
そして、入口タンク部421、出口タンク部422には、エンジン冷却水を流入させる温水入口配管424、エンジン冷却水を流出させる温水出口配管425が接続してある。これらの温水入口配管424、温水出口配管425は、側方空間13を経て車両前方側まで延びており、途中で、エンジンルーム内に突出して、上記エンジンにそれぞれ接続されている。
【0026】
なお、ヒータユニット4の上下方向の小型化を図るために、ヒータコア42を水平方向と略平行に配している。また、ヒータユニット4の車両幅方向の小型化を図るために、両タンク部421、422の長手方向が車両前後方向と略平行となるように、両タンク部421、422を配し、この両タンク部421、422の長手方向の一端側に、上記温水入口配管424、温水出口配管425を接続している(換言すれば、ヒータコア42の車両幅方向の寸法範囲内において、温水入口配管424、温水出口配管425を、両タンク部421、422と接続している。)
そして、温水入口配管424、温水出口配管425の途中には、流量調整弁(流量調整手段)6が連結されている。この流量調整弁6は、ヒータコア42へのエンジン冷却水の流量を調整することにより、ヒータコア42の加熱能力を調整するものである。なお、リアエアコンの車両幅方向の寸法を小型化するために、流量調整弁6を、空調ケース1と車両前後方向に並ぶように(つまり、流量調整弁6を空調ケース1の車両前方に)配してある。
【0027】
そして、ヒータケース部41の上面部(換言すれば、空調ケース1のうち上方を向く面)410には、後方座席(乗員)の頭部に向けて空気を吹き出すためのフェイス吹出用開口部(空気吹出部)43、および、後方座席(乗員)の足元に向けて空気を吹き出すためのフット吹出用開口部44が形成してある。これら両吹出用開口部43、44は、ヒータコア42の上方(空気流れ下流側)において、ヒータコア42とそれぞれ対向するように、かつ、チューブ423の長手方向と垂直な方向(車両前後方向、水平方向)に互いに隣接するように、形成されている。このように、上記両開口部43、44が、車両前後方向に隣接配置されているので、リアエアコン(ヒータケース部41)の車両幅方向の寸法を小型化できる。
【0028】
フェイス吹出用開口部43には、フェイスダクト51の一端が連結されており、このフェイスダクト51の他端側には、座席頭部に向けて空気を吹き出すフェイス吹出口51a(図3参照)が形成されている。また、フット吹出用開口部44には、フットダクト52の一端が連結されており、このフットダクト52の他端側には、座席足元に向けて空気を吹き出すフット吹出口52a(図3参照)が形成されている。なお、フェイス吹出口51aは、座席頭部近傍に位置しており、フット吹出口52aは、座席足元近傍に位置している。
【0029】
ここで、フェイスダクト51およびフットダクト52は、途中までは上記側方空間13内に設けられ、途中からは、車室R内に突出して設けてある。このため、内板12には、上記両ダクト51、52を貫通させる貫通孔(図示せず)が形成されている。フットダクト52は、フット吹出用開口部44との連結部を除いた部位が、床82の位置よりも上方に配されている。なお、フットダクト52を床82の上面に近接配置することにより、床82の上方への突出を小さくしてある。
【0030】
上記した吹出用開口部43、44が、車両前後方向に並ぶように配されているため、ダクト51、52の一端側も車両前後方向に並ぶように配さ、この結果、リアエアコンの車両幅方向の寸法を小型化できる。
そして、上記吹出用開口部43、44の空気上流側部位(下方側)には、上記吹出用開口部43、44を開閉する吹出モード切替ドア(吹出モード切替手段)47が配設されている。吹出モード切替ドア47は、上記吹出用開口部43、44の開口面に沿って(つまり、水平方向に沿って)平行移動することにより、吹出用開口部43、44を開閉するスライド式ドアからなり、図1中実線位置から点線位置の間を移動可能となっている。このように、吹出モード切替ドア47が水平方向に沿って平行移動するため、上下方向には移動スペースを必要とせず、この分だけ空調ケース1の上下方向の寸法を小型化できる。
【0031】
そして、切替ドア47を図8に示す位置とすることにより、フェイス吹出用開口部43およびフット吹出用開口部44から略同量ずつ空調風を吹き出すバイレベルモードが実行され、切替ドア47を図9に示す位置とすることにより、フェイス吹出用開口部43のみから空調風を吹き出すフェイスモードが実行され、切替ドア47を図10に示す位置とすることにより、フット吹出用開口部44のみから空調風を吹き出すフットモードが実行される。
【0032】
そして、ヒータケース部41の内部のうち、ヒータコア42の周囲において、フェイス吹出用開口部43側の部位には、ヒータコア42をバイパスする冷風通路45が設けられている。これにより、冷風通路45からの空気の略全てがフェイス吹出用開口部43へ流入する。また、冷風通路45近傍には、この冷風通路45の開度を調整する開度調整ドア(開度調整手段)46が設けられている。このドア46は、回動軸46aを中心にして、図1中実線位置から一点鎖線位置の間を回動する板ドアからなる。
【0033】
そして、車両後方座席の側面部に配設されるリアエアコン用操作パネルには、リアエアコンのオンオフを切り替えるリアエアコンスイッチ70と、温度設定スイッチ71(図5参照)が設けてあり、さらに、日射量を検出する日射センサ、内気温度を検出する内気温センサ、外気温度を検出する外気温センサ、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサ等のセンサ郡Sが、車両の各所定部位に設けられている。
【0034】
そして、リアエアコンスイッチ70、上記温度設定スイッチ71、上記センサ郡Sからの出力信号が、電気制御装置7に入力される。この電気制御装置7は、入力された信号に基づいて、吹出モード切替ドア47を駆動するサーボモータ47a、ファン駆動用モータ23、流量調整弁6を駆動するモータ6a、開度調整ドア46を駆動するサーボモータ46a等の通電制御を行なう。なお、電気制御装置7は、フロントエアコンの制御も行なうが、本発明はリアエアコンに関するものであるため、フロントエアコンの制御については説明を省略する。
【0035】
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。
まず、上記した冷凍サイクルが作動している(圧縮機がオンである)ときに、リアエアコンスイッチ70がオンとされると、図6に示すフローチャートがスタートし、ステップS1において温度設定スイッチ71の設定温度を読み込み、ステップS2においてセンサ郡Sの各種信号を読み込む。そして、電気制御装置7は、ステップS3において、読み込んだ情報に基づいて目標吹出温度(TAO)を算出する。そして、この算出したTAOに基づいて、吹出モードを決定し(ステップS4)、ブロワ電圧を決定し(ステップS5)、流量調整弁6の開度を決定し(ステップS6)、開閉ドア46によるバイパス通路45の開度を決定する(ステップS7)。
【0036】
そして、ステップS8において、上記各ステップS4〜ステップS7にて決定された結果に基づいて、吹出モード切替ドア47のサーボモータ47a、ファン駆動用モータ23、流量調整弁6のモータ6a、開閉ドア46のサーボモータ46aを制御出力する。
なお、ステップS7においては、図7に示すサブルーチンがコールされ、吹出モードに基づいて開閉ドア46の位置を決定する。すなわち、吹出モードがバイレベルモードであるか否かをステップS41にて判定し、バイレベルモードであれば、ステップS48に進み、開閉ドア46は、バイパス通路45を全閉する位置(バイパス通路全閉位置)に決定される。
【0037】
また、ステップS41においてバイレベルモードでないときは、ステップS45に進み、フェイスモードであるか否かを判定し、フェイスモードであれば、ステップS46に進み、開閉ドア46は、バイパス通路45を全開する位置(バイパス通路全開位置。開度θが例えば46°)に決定される。また、ステップS43においてフェイスモードでないときは、ステップS47に進み、開閉ドア46は、バイパス通路45を全閉する位置(バイパス通路全閉位置)に決定される。
【0038】
なお、上記各モード時における吹出モード切替ドア47の位置と、バイパス通路45の開閉ドア46の位置とを、図8ないし図10に示す。
そして、図8に示すバイレベルモード時においては、開閉ドア46が、バイパス通路45を全閉する位置に設定され、吹出モード切替ドア47が、フェイス吹出用開口部43およびフット吹出用開口44をそれぞれ半開する位置に設定される。
【0039】
この結果、送風機2の送風空気がエバポレータ32を通過した後に、全てヒータコア42で加熱されて温風となり、この温風がフェイス吹出用開口部43を通過し、さらに、ダクト51を経てフェイス吹出口51aから後方座席の足元に向けて吹き出されるとともに、ダクト52を経てフット吹出口52aから後方座席の頭部に向けて吹き出される。
【0040】
ここで、上記両吹出用開口部43、44のそれぞれには、ヒータコア42のチューブ423aの長手方向の全長を通過した空気が流れる。つまり、チューブ423aの入口側から出口側に対応する全温度範囲の空気が流れる。この結果、フェイスダクト51から座席頭部に向けて吹き出す空調風と、フットダクト52から座席足元に向けて吹き出す空調風とを、略同温とすることができる。
【0041】
なお、図3に示すように、空調ケース1が上記両吹出口51a、52aから離れて配されているため、上記両ダクト51、52は長いものである。よって、上記両吹出用開口部43、44を流れる上記全温度範囲の空気は、上記両ダクト51、52を流れる間に良好に混合されるので、上記両ダクト51、52の両吹出口51a、52aから吹き出す空調風に関して温度ムラを良好に抑制できる。
【0042】
また、図9に示すフェイスモード時においては、送風機2の送風空気がエバポレータ32により冷却されて冷風となり、この冷風が、ヒータコア42およびバイパス通路45を経てフェイス吹出用開口部43を通過し、さらに、ダクト51を経てフェイス吹出口51aから後方座席の頭部に向けて吹き出され、後方座席側の冷房を行なう。
【0043】
また、図10に示すフットモード時においては、開閉ドア46が、バイパス通路45を全閉する位置に設定され、吹出モード切替ドア47が、フット吹出用開口部44を全開する(フェイス吹出用開口部43を全閉する)位置に設定される。 この結果、送風機2の送風空気がエバポレータ32を通過した後に、全てヒータコア42で加熱されて温風となり、この温風がフェイス吹出用開口部43を通過し、さらに、ダクト51を経てフェイス吹出口51aから後方座席の足元に向けて吹き出され、後方座席側の暖房を行なう。
【0044】
(第2の実施形態)
本実施形態では、バイレベルモード時において、いわゆる頭寒足熱効果を発揮させるものであり、上記第1の実施形態において説明したサブルーチン(図7参照)に対応する本実施形態のサブルーチンを図11に示す。
そして、図6中ステップS4にて決定された吹出モードがバイレベルモードであるとき、図11中ステップS42に進み、上記日射センサにて検出される日射量Qが所定日射量Q0 より大きいか否かを判定する。そして、日射量Qが所定日射量Q0 より大きいとき、ステップS43に進み、開閉ドア46は、バイパス通路45の開度θを大とする位置(バイパス通路開度大位置。バイパス通路全開位置よりは小さな開度。開度が例えば28°)に決定される。
【0045】
また、ステップS42において、日射量Qが所定日射量Q0 以下であるとき、ステップS44に進み、開閉ドア46は、バイパス通路45の開度θを小とする位置(バイパス通路開度小位置。バイパス通路全閉位置よりは大きな開度。開度が例えば23°)に決定される。
図12は、バイレベルモード時における吹出モード切替ドア47の位置と、バイパス通路45の開閉ドア46の位置とを示したものである。そして、このモード時においては、開閉ドア46が、上記したステップS43またはステップS44にて決定された位置に駆動される。
【0046】
この結果、エバポレータ32を通過し、ヒータコア42で加熱された温風(上記全温度範囲の空気)が、フット吹出用開口部44、フットダクト52を経て、フット吹出口52aから後方座席の足元に向けて吹き出されるとともに、ヒータコア42で加熱された温風(上記全温度範囲の空気)と、バイパス通路45を通過した冷風が、フット吹出用開口部44、フットダクト52を経て、フット吹出口52aから後方座席の足元に向けて吹き出される。
【0047】
よって、フェイスダクト51から吹き出す空気を、フットダクト52から吹き出す空気よりも、所定温度だけ低温にできる。つまり、頭寒足熱効果が得られる。
なお、日射量Qが所定日射量Q0 より大きいときは、乗員の顔がほてりやすいとして、日射量Qが所定日射量Q0 以下であるときよりも、上記開度θを大きくして冷風混入量を増やし、フェイスダクト51から吹き出す空気を、より低温としている。本実施形態では、日射量Qが所定日射量Q0 より大きいとき、フェイスダクト51から吹き出す空気と、フットダクト52から吹き出す空気との温度差を例えば15℃とし、日射量Qが所定日射量Q0 以下のとき、上記温度差を例えば17℃としている。
【0048】
(他の実施形態)
まず、上記第2の実施形態では、バイレベルモード時に、日射量Qと所定日射量Q0 との比較により、開度調整ドア46の位置を2段階に切り替えていたが、上記開度θが1つの所定開度となるように、開度調整ドア46の位置を所定位置に固定しておいてもよいし、日射量Qの変化に応じてリニアに上記開度θを調整するように、開度調整ドアの位置46を切り替えてもよい。なお、本発明者の検討によれば、上記温度差は、15℃〜20℃が好ましいので、このような温度差となるように、上記開度θを設定するとよい。
【0049】
また、上記実施形態では、フットダクト52は、フット吹出用開口部44との連結部を除いた部位が、床82の位置よりも上方に配されていたが、フットダクト52を床82の位置よりも下方に配して、床82の上方への突出を避けるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、いわゆるオート制御によりリアエアコンを行なっていたが、いわゆるマニュアル制御によりリアエアコンを行なってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるリアエアコンの概略的な縦断面図である。
【図2】図1の横断面図である。
【図3】第1の実施形態におけるリアエアコンの車両搭載図である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】第1の実施形態の電気制御ブロック図である。
【図6】第1の実施形態の電気制御装置による制御処理を示すフローチャートである。
【図7】図6のステップS7における処理を示すフローチャートである。
【図8】第1の実施形態において、バイレベルモード時のリアエアコンの概略的な縦断面図である。
【図9】第1の実施形態において、フェイスモード時のリアエアコンの概略的な縦断面図である。
【図10】第1の実施形態において、フットモード時のリアエアコンの概略的な縦断面図である。
【図11】第2の実施形態において、図7に相当するフローチャートである。
【図12】第2の実施形態において、バイレベルモード時のリアエアコンの概略的な縦断面図である。
【符号の説明】
1…空調ケース、2…送風機(送風手段)、21a、21b…空気吸込口、
43…フェイス吹出用開口部、44…フット吹出用開口部、
42…ヒータコア(加熱用熱交換器)、
421、422…入口、出口タンク部、
423a…チューブ、6…流量調整弁、
51…フェイスダクト、52…フットダクト。

Claims (8)

  1. 一端に空気吸込口(21a、21b)を備え、他端に、フット吹出用開口部(44)およびフェイス吹出用開口部(43)を備える空調ケース(1)と、
    前記空調ケース(1)内の一端から他端にかけて空気流れを発生させる送風手段(2)と、
    前記空調ケース(1)内に配され、温水を熱源として空気を加熱する加熱用熱交換器(42)と、
    前記加熱用熱交換器(42)の温水流量を制御して、前記加熱用熱交換器(42)の暖房能力を調整する流量調整手段(6)と、
    一端が前記フット吹出用開口部(44)に連結され、他端から、車両後方座席の足元に向けて空調風を吹き出すフットダクト(52)と、
    一端が前記フェイス吹出用開口部(43)に連結され、他端から、車両後方座席の頭部に向けて空調風を吹き出すフェイスダクト(51)とを備え、
    前記加熱用熱交換器(42)は、距離を隔てて対向配置した温水入口タンク部(421)と温水出口タンク部(422)との間に、複数のチューブ(423a)を並列配置してなり、これらチューブ(423a)の全てに、前記入口タンク部(421)側から前記出口タンク部(422)側にかけての一方向に温水を流しており、
    前記フット吹出用開口部(44)および前記フェイス吹出用開口部(43)は、前記加熱用熱交換器(42)の空気流れ下流側において、前記チューブ(423a)の長手方向と垂直な方向に互いに隣接するように位置していることを特徴とする車両後方座席用空調装置。
  2. 前記加熱用熱交換器(42)の周囲において、前記フェイス吹出用開口部(43)側の部位には、前記加熱用熱交換器(42)をバイパスする冷風通路(45)が設けられており、
    前記フット吹出用開口部(44)および前記フェイス吹出用開口部(43)に空調風を流すバイレベルモード時において、前記冷風通路(45)からの冷風を前記フェイス吹出用開口部(43)に所定量混入させることを特徴とする請求項1に記載の車両後方座席用空調装置。
  3. 前記冷風通路(45)の開度を調整する開度調整手段(46)を備え、
    前記バイレベルモード時において、前記冷風通路(45)の開度を前記開度調整手段(46)にて調整することにより、前記フェイス吹出用開口部(43)への冷風の混入量を調整することを特徴とする請求項2に記載の車両後方座席用空調装置。
  4. 前記空調ケース(1)の設置位置は、床(82)位置よりも下方であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両後方座席用空調装置。
  5. 前記加熱用熱交換器(42)は、水平方向と略平行に配されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両後方座席用空調装置。
  6. 前記両タンク部(421、422)の長手方向が車両前後方向と略平行となるように、前記両タンク部(421、422)を配しており、
    前記両タンク部(421、422)と温水供給源との間に設けられる温水配管(424、425)は、前記加熱用熱交換器(42)の車両幅方向の寸法範囲内において、前記両タンク部(421、422)と接続されていることを特徴とする請求項5に記載の車両後方座席用空調装置。
  7. 前記空調ケース(1)内には、冷却用熱交換器(32)が、水平方向と略平行に配置されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両後方座席用空調装置。
  8. 前記フット吹出用開口部(44)および前記フェイス吹出用開口部(43)は、前記空調ケース(1)のうち上方を向く面(410)において、略水平方向に並ぶように形成されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車両後方座席用空調装置。
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