JP3771431B2 - 電気部品用ソケット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体装置(以下「ICパッケージ」という)等の電気部品を着脱自在に収容する電気部品用ソケット、特に、電気部品の端子が挿入される挿入孔を有するトッププレート等の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、この種の「電気部品用ソケット」としては、例えば「電気部品」であるICパッケージを着脱自在に収容するICソケットがある。
【0003】
このICソケットは、ソケット本体にICパッケージの端子に離接されるコンタクトピンが設けられており、操作部材が下降されることにより、スライドプレートが略水平方向に移動されてコンタクトピンが弾性変形されて変位されるようになっている。また、そのスライドプレートの上側には、トッププレートが配設され、このトッププレート上にICパッケージが収容されるようになっている。そして、そのトッププレートに形成された多数の挿入孔には、そのICパッケージの下方に突出する端子が挿入されると共に、この端子を挟持するコンタクトピンの接触部が挿入されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のものにあっては、スライドプレートの移動により、コンタクトピンの接触部が変位されることから、この変位時に接触部がトッププレートの挿入孔内周壁(隔壁部)に干渉しないような大きさに形成しなければならないため、各挿入孔が狭ピッチで形成されている場合には、隣接している各挿入孔の間の隔壁部の肉厚が薄くなり、トッププレートの強度低下を招く、という問題がある。
【0005】
そこで、この発明は、トッププレートの挿入孔をコンタクトピン接触部と干渉することなく最小限小さくでき、トッププレートの強度を向上させることができる電気部品用ソケットを提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を達成するために、請求項1に記載の発明は、電気部品の端子に離接される接触部を有するコンタクトピンがベース部に設けられ、前記コンタクトピンには弾性変形可能な可動側接触部と固定側接触部が設けられ、前記ベース部の上側に前記可動側接触部を変位させる略水平方向に移動自在なスライドプレートが設けられ、該スライドプレートの上側に前記電気部品が収容されて前記接触部が挿入される複数の挿入孔を有するトッププレートが設けられ、該複数の挿入孔の間には隔壁部が設けられ、更に、該トッププレートを前記スライドプレート移動時に同一方向に移動させる移動手段を設け、前記スライドプレートの略水平方向の移動に伴い、前記コンタクトピンの可動側接触部が弾性変形させられ、前記可動側接触部が前記スライドプレートと同一方向に変位し、同時に前記トッププレートが前記スライドプレートの移動に合わせて前記スライドプレートと同一方向に移動させられると共に、前記トッププレートの移動量は前記スライドプレートの移動量より少なくなるように設定され、前記可動側接触部の移動と共に前記挿入孔が移動することにより、前記可動側接触部が前記固定側接触部に対して最大限に拡開したときに、前記両接触部間の中心と前記挿入孔の中心が一致するように形成され、かつ、前記電気部品の前記端子が、前記可動側接触部と前記固定側接触部との間に挿入可能な状態となるように構成された電気部品用ソケットとしたことを特徴とする
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記移動手段は、前記スライドプレート側に押圧部が形成され、前記トッププレート側に前記押圧部に押圧される被押圧部が形成され、前記スライドプレートが移動されることにより、前記押圧部に前記被押圧部が押圧されて、前記トッププレートが前記スライドプレートとともに同一方向に移動させられるように構成したことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項に記載の構成に加え、前記押圧部を、前記トッププレートの移動方向に沿って形成された長孔又は該長孔に挿入される押圧突起の一方とし、前記被押圧部を、前記長孔又は押圧突起の他方としたことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一つに記載の構成に加え、前記トッププレートの移動量を、前記スライドプレートの移動量の約半分としたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について説明する。
【0011】
[発明の実施の形態1]
図1乃至図20には、この発明の実施の形態1を示す。
【0012】
まず構成を説明すると、図中符号11は、「電気部品用ソケット」としてのICソケットで、このICソケット11は、「電気部品」であるICパッケージ12の性能試験を行うために、このICパッケージ12の「端子」としての半田ボール12bと、測定器(テスター)のプリント配線板(図示省略)との電気的接続を図るものである。
【0013】
このICパッケージ12は、いわゆるBGA(Ball Grid Array)と称されるもので、方形のパッケージ本体12aの下面から多数の半田ボール12bが突出し、これら半田ボール12bが、行列状に配列されている。
【0014】
一方、ICソケット11は、プリント配線板上に配置されるソケット本体13を有し、このソケット本体13には、コンタクトピン14が取り付けられるベース部15が形成され、このベース部15の上側にスライドプレート16がスライド自在に配置され、更に、このスライドプレート16の上側にトッププレート17が配設されている。そして、このトッププレート17上にICパッケージ12が収容されるようになっている。
【0015】
そのスライドプレート16は、図1中矢印に示す対角線方向に移動自在に配設され、このスライドプレート16を後述する「移動手段」にて移動させることにより、ソケット本体13に配設されたコンタクトピン14が弾性変形されて変位されるようになっている。
【0016】
また、そのソケット本体13には、四角形の枠形状の操作部材18がスライドプレート16に対して略垂直に上下動自在に配設されており、この操作部材18を上下動させることにより、「移動手段」にてスライドプレート16が横動されるようになっている。
【0017】
詳しくは、コンタクトピン14は、図20に示すように、バネ性を有し、導電性に優れた板材から形成され、ベース部15の圧入孔15aに圧入固定され、このベース部15から下方にリード部14aが突出され、このリード部14aが、プリント配線板に電気的に接続されるようになっている。また、このコンタクトピン14の上部には、固定側接触部14b及び可動側接触部14cが形成され、これら両接触部14b,14cにより、ICパッケージ12の半田ボール12bが挟持されて電気的に接続されるようになっている。
【0018】
そして、その可動側接触部14cの上端部14dが、スライドプレート16の挿入孔16aに挿入されて係止部16fに係止され、このスライドプレート16を移動させることにより、可動側接触部14cが弾性変形されて、両接触部14bと14cとの間が図20の(b)に示すように広がるように構成されている。
【0019】
また、スライドプレート16を移動させる「移動手段」は、操作部材18により回動されるレバー部材21と、このレバー部材21に軸22を介して回転自在に設けられた「回転体」である円形のギヤ23とを有している。このレバー部材21とギヤ23とはスライドプレート16の周囲に4組配置されている(図1及び図4参照)。
【0020】
そして、これら各組のレバー部材21及びギヤ23が、ソケット本体13に形成されたソケット本体側係止部15bと、スライドプレート16に形成されたスライドプレート側係止部16bとの間に介在されている。
【0021】
そのソケット本体側係止部15bとスライドプレート側係止部16bとには、それぞれ転動面15c,16cが形成され、これら転動面15c,16c上をギヤ23の歯23a又はレバー部材21の曲面部21aが転動するように構成されている。それら各転動面15c,16cには、それぞれ「係止部」としての係止突起15d,16dが形成され、これら係止突起15d,16dが、レバー部材21に形成された係止凹部21b又はギヤ23の各歯23aの間に係止されるようになっている。
【0022】
それら相対向する転動面15cと転動面16cとは、平行ではなく、ソケット内側に向かうに従って間隔が狭くなるように形成されている。
【0023】
さらに、各レバー部材21の端部21cには、図6及び図7に示すように、操作部材18に形成されたテーパ面18aが当接され、この操作部材18が下降されることにより、各レバー部材21が図4中矢印方向に回動されるように設定されている。
【0024】
そして、この操作部材18が下降されることにより、この操作部材18の操作力にて、レバー部材21が係止凹部21bの係止部分を中心に回動されることにより、軸22がソケット内側に向けて変位され、両係止部15b,16bに対してレバー部材21及びギヤ23が転動されることで、ソケット本体側係止部15bとスライドプレート側係止部16bとの間に突張り力が作用して、スライドプレート16が図9に示すように移動されるようになっている。
【0025】
また、トッププレート17は、大略四角形の板状を呈し、コンタクトピン14が挿入される挿入孔17aが形成され、スライドプレート16上にこのスライドプレート16と同方向に移動自在に設けられ、図示省略のバネ部材により図4中矢印a方向に付勢されている。そして、このトッププレート17には、図4及び図8に示すように、一対の長孔17bが移動方向に沿って形成され、この長孔17bには、スライドプレート16から突設された押圧突起16eが挿入されている。この押圧突起16eと長孔17bとの位置関係は、操作部材18の下降によりスライドプレート16が所定量移動された後に、その押圧突起16eが長孔17bの一方の内周壁に当接し、この押圧突起16eによってトッププレート17が押圧されて所定量移動されるように構成されている。しかも、このトッププレート17の四角形の各角隅部にはICパッケージ本体12aの各角部をガイドするガイド部17cが形成されている。
【0026】
一方、操作部材18は、図1に示すように、ICパッケージ12が挿入可能な大きさの開口18bを有する四角形の枠状を呈し、この開口18bを介してICパッケージ12が挿入されてトッププレート17上に収容されるようになっていると共に、この操作部材18はソケット本体13に上下動自在に配設されている。そして、図14に示すように、操作部材18はソケット本体13との間に配設された「弾性部材」としてのコイルスプリング24により上方に付勢されている。
【0027】
詳しくは、そのコイルスプリング24の上部側は、上部ホルダ25の筒部25a内に収納され、コイルスプリング24の下部側は、下部ホルダ26の筒部26a内に収納されている。
【0028】
その上部ホルダ25は、操作部材18に軸25bにより回動自在に設けられ、下部ホルダ26は、ソケット本体13の前記ベース部15に軸26bにより回動自在に設けられ、上部ホルダ25の筒部25a内に、下部ホルダ26の筒部26aが摺動可能に挿入嵌合されている。コイルスプリング24は、上下方向に対して斜めに配設され、上端部が操作部材18に対して回動自在に配設されると共に、下端部が前記ソケット本体13に対して回動自在に配設され、操作部材18を下降させて行くことにより、コイルスプリング24が倒れ込んで行くように構成されている。
【0029】
また、ソケット本体13のベース部15には、図14等に示すように、一対の押圧部材27がいわゆる観音開きできるように回動自在に設けられている。この押圧部材27は、略門型の回動アーム28の中央部にICパッケージ12のチップ部に当接してこの熱を放散させるヒートシンク29が配設されている。このヒートシンク29は、例えばアルミダイキャスト製で、熱伝導率が良好なものである。
【0030】
また、回動アーム28は、図14等に示すように、その支点部を回動軸30によりベース部15に回動自在に設けられると共に、その支点部から見て中央部とは反対側に位置する部分に、円弧形状の長孔28aが形成され、この長孔28aに操作部材18の押圧軸18cが挿入されて押圧されるように構成されている。そして、その操作部材18が上限位置にある時には、図14に示すように、その押圧軸18cが回動軸30より上位にあり、操作部材18が下限位置にある時には、図16に示すように、その押圧軸18cが回動軸30より下位にあるように構成されている。このようにすることにより、押圧部材27の閉成が完了する直前における速度がそれ以前の閉成途中の速度より遅くなると共に、開成が完了する直前における速度もそれ以前の開成途中の速度より遅くなるように構成されている。
【0031】
かかる構成のICソケット11において、ICパッケージ12のソケット本体13への装着は、以下のように行う。
【0032】
まず、操作部材18を例えば自動機によりコイルスプリング24の付勢力に抗して下方に押し下げる。これにより、操作部材18の押圧軸18cが、押圧部材27の回動アーム28の長孔28a内を移動しながら、この回動アーム28を押圧することにより、押圧部材27が回動軸30を中心に回動する。
【0033】
ここで、この押圧部材27の回動動作について説明する。まず、図17の(a)に示すように、操作部材18が上限位置にある状態から、この操作部材18を徐々に下降させて行くことにより、操作部材18の押圧軸18cが、押圧部材27の回動アーム28の長孔28a内を移動しながら、この回動アーム28を押圧することにより、押圧部材27が回動軸30を中心に回動して開いて行く。この図17の(a)から図18の(a)まで移動して行く場合には、押圧軸18cが回動軸30に接近して行くため、操作部材18の下降速度が一定であるとすると、押圧部材27の回動速度は速くなって行く。
【0034】
そして、更に、操作部材18を下降させると、押圧軸18cが回動軸30の上位にあったものが下位に移行し、操作部材18を下降させるに従って、押圧軸18cが回動軸30から離間して行く。その結果、操作部材18に回動速度が遅くなって行く。しかも、その長孔28aは、円弧形状を呈しているため、押圧軸18cが図18の(a)から(c)まで移動して行く場合には、その長孔28aが直線形状を呈している場合より、押圧部材27の回動速度が遅くなる。
【0035】
このように押圧部材27の回動速度は、開成途中より、開成完了直前の方が遅くなるため、開成完了時における慣性力による押圧部材27のストッパ機構に対する衝撃を和らげることができる。
【0036】
そして、この押圧部材27が最大限開いた状態では、図16に示すように、押圧部材27が略鉛直方向に沿っており、ICパッケージ12挿入範囲から退避している。
【0037】
一方、その操作部材18の下降により、各テーパ面18aが各レバー部材21の端部21cを図6,図7に示す状態から図11,図12に示す状態まで摺動しながら押圧することにより、レバー部材21は図4中矢印方向に回動されることとなる。この際には、各レバー部材21は、図4に示す状態から係止凹部21bの係止部位を中心に矢印方向に回動し、軸22はソケット内側に向けて変位して行く。この軸22の変位と共に、ギヤ23がソケット本体側係止部15b又はスライドプレート側係止部16bの各転動面15c,16c上をソケット内側に向けて転動して行く。すると、相対向する両転動面15c,16cは、ソケット内側に向かうに従って間隔が狭くなっており、この狭くなっている方向に軸22が変位してくるため、レバー部材21及びギヤ23からソケット本体側係止部15bとスライドプレート側係止部16bとの間に突っ張り力が作用して、スライドプレート16が図9に示すように移動されることとなる。
【0038】
これにより、スライドプレート16が図20中左方向に向けて移動されると、コンタクトピン14の可動側接触部14cがそのスライドプレート16の係止部16fに押されて弾性変形され、一対の接触部14bと14cの間が所定量開かれる(図20の(b)参照)。
【0039】
このようにレバー部材21とギヤ23との回動動作により、操作部材18からの作動力をスライドプレート16の移動動作に変換するようにしているため、従来よりもスライドプレート16をベース部15に押し付ける力を小さくでき、スライドプレート16等の作動摩擦を抑制して、円滑な動作が行え、スライドプレート16等の摩耗が少なく、且つ、操作部材18を小さな力で押すことができる。
【0040】
しかも、このスライドプレート16が所定量スライドすると、このスライドプレート16の押圧突起16eにより、このトッププレート17がスライドプレート16の移動量の略半分の距離だけ同方向に移動する。
【0041】
この状態で、ICパッケージ12をトッププレート17上に各ガイド部17cにて案内して搭載することにより、そのICパッケージ12の半田ボール12bが、コンタクトピン14の一対の開かれた接触部14b,14cの間に挿入される。
【0042】
この場合には、トッププレート17がコンタクトピン可動側接触部14cが開く方向に僅かに移動しているため、トッププレート17の挿入孔17aの大きさを従来より小さくでき、それだけ挿入孔17aの間の隔壁部の肉厚を厚くできることから、トッププレート17の強度を向上させることができる。
【0043】
ここで、図20はこの発明の実施の形態、図21は従来例を示す図である。この従来例では、図21の(a)に示すように、スライドプレート16が移動されていない状態で、コンタクトピン14の固定側接触部14bとトッププレート隔壁部17dとの間には、間隙L1が設定されている。これは、図21の(a)中二点鎖線に示すように、半田ボール12bを両接触部14b,14cで挟んだ状態で、固定側接触部14bがトッププレート隔壁部17dに干渉しないように、隙間L1が設定されている。また、可動側接触部14cとトッププレート隔壁部17dとの間には、この可動側接触部14cが図21の(b)に示すように弾性変形されて開かれたときにその隔壁部17dと干渉しないように隙間L2が設定されている。従って、隣接するコンタクトピン14のピッチが狭くなって来ると、それら間隙L1,L2を確保する必要があるため、トッププレート17の各挿入孔17aの間の隔壁部17dの肉厚T1が薄くなってしまう。
【0044】
これに対して、この発明の実施の形態では、図20の(a)に示すように、スライドプレート16が移動されていない状態で、コンタクトピン14の固定側接触部14bとトッププレート隔壁部17dとの間には、従来と同様、間隙L1が設定されている。しかし、反対側のコンタクトピン可動側接触部14cとトッププレート隔壁部17dとの間には、従来の間隙L2より狭く、固定側接触部14bと隔壁部17dとの間隙L1と等しい間隙L1が設定されている。このように狭くできるのは、可動側接触部14cが開くときには、図20の(b)に示すように、この隙間L1分だけ、トッププレート17が図中左方向に移動され、隔壁部17dとコンタクトピン固定側接触部14bとが略接触した状態となるため、従来より隙間を狭くしても、可動側接触部14cと隔壁部17dとの干渉を防止できるからである。
【0045】
してみれば、その間隙を狭くできる分だけ、隔壁部17dの肉厚T2を従来の肉厚T1より厚くすることができ、トッププレート17の強度を向上させることができる。
【0046】
また、この場合には、トッププレート17の移動量を、スライドプレート16の移動量の約半分とすることにより、トッププレート17の挿入孔17aをより効果的に小さくすることができる。
【0047】
次いで、操作部材18への押圧力を解除すると、この操作部材18がコイルスプリング24の付勢力により上昇して行くことにより、この操作部材テーパ面18aによるレバー部材21への押圧が解除され、スライドプレート16は複数のコンタクトピン14の弾性力及び図示省略のスプリングの付勢力にて元の位置に復帰する。
【0048】
このスライドプレート16の復帰により、可動側接触部14cが元の位置に復帰して行き、両接触部14b,14cにて、ICパッケージ12の半田ボール12bが挟持されて電気的に接続されることとなる。この挟持状態では、可動側接触部14cの弾性力により、固定側接触部14bが変位され、両接触部14b,14cの弾性力が釣り合った位置、つまり、ICパッケージ12の半田ボール12bがセンタリングされた位置で挟持されることとなる。
【0049】
また、スライドプレート16の復帰により、トッププレート17への押圧力が解除され、このトッププレート17も元の位置に復帰して行くため、固定側接触部14cが多少弾性変形されても、この固定側接触部14cがトッププレート17の隔壁部17dに干渉することがない。
【0050】
従って、コンタクトピン14の接触部14b,14cがICパッケージ12の半田ボール12bと接触した状態で、スライドプレート16及びトッププレート17の移動圧力がコンタクトピン14に作用せず、コンタクトピン14のたわみにより発生する反発力のみで半田ボール12bと接触させることができるため、コンタクトピン14に異常な圧力を加えることがなく、半田ボール12bの変形を未然に防止できる。
【0051】
さらに、操作部材18の上昇により、押圧軸18cが回動アーム28の長孔28a内を摺動しながら上昇することから、押圧部材27が回動軸30を中心に閉じる方向に回動され、図14に示す状態で、ICパッケージ本体12aのチップ部に押圧部材27に設けられたヒートシンク29が当接されて、このICパッケージ12が押圧されると共に、そのチップ部の放熱が行われることとなる。
【0052】
この押圧部材27の閉成時には、前記開成時とは逆の動きをし、図18の(c),(b),(a)、図17の(c),(b),(a)に示すように押圧部材27が閉じて行く。そして、図17の(c),(b),(a)に示すように、押圧軸18cが回動軸30から離間するに従って押圧部材27の回動速度が遅くなると共に、長孔28aが回動軸30から離間するに従って上方に向けて湾曲していることによっても、押圧部材27の回動速度が遅くなる。
【0053】
このように、押圧部材27は閉成途中から回動速度が遅くなるため、閉成完了直前の速度を遅くできることから、押圧部材27からICパッケージ12に作用する衝撃を和らげることができる。
【0054】
ところで、操作部材18を上方に付勢するコイルスプリング24は、上下方向に対して斜めに配設され、上端部が上部ホルダ25にて操作部材18に対して回動自在に配設されると共に、下端部が下部ホルダ26にてソケット本体13に対して回動自在に配設されているため、操作部材18を下降させて行くことにより、図14,図15,図16に示すように、コイルスプリング24が倒れ込んで行く。
【0055】
従って、図14に示すように、操作部材18が上限位置にある時は、コイルスプリング24の倒込み量は小さいため、鉛直方向に沿う分力P1が大きく、水平方向に沿う分力P2が小さい。よって、操作部材18を上方に付勢する力が確保され、押圧部材27によりICパッケージ12を押圧する押圧力が確保される。また、操作部材18を下降させて行く場合には、コイルスプリング24が倒れ込んで行くことから、図16に示すように水平方向に沿う分力P2が大きくなり、その分、鉛直方向に沿う分力P1が小さくなるため、コイルスプリング24の圧力を横方向に逃がすことで、最大作動力を減少させ、操作部材18の下限位置における反発力の増大を抑制し、操作性を向上させることができる。
【0056】
つまり、操作部材18を上方に付勢する圧力が必要な時期は、押圧部材27にてICパッケージ12を押圧する時であり、押圧部材27を開放させるには、圧力が小さい方が良いため、コイルスプリング24の圧力を横方向に逃がすことで、最大作動力を減少させることができる。
【0057】
また、上記のように、コイルスプリング24を両ホルダ25,26の筒部25a,26a内に収納すると、コイルスプリング24の外れやゴミの噛み込み等を防止することができる。
【0058】
なお、上記実施の形態では、「電気部品用ソケット」としてICソケット11に、この発明を適用したが、これに限らず、他の装置にも適用できることは勿論である。また、コンタクトピンは一対の接触部を有し、一方の接触部が固定され、他方の接触部が可動とされているものを例に挙げて説明を行っているが、この発明はこれに限定されるものではなく、可動側の接触部のみ有するコンタクトピンを備えたものにもこの発明を適用できる。さらに、「端子」として半田ボールが適用されているが、棒状の端子にも適用できる。さらにまた、上記実施の形態では、スライドプレート16をレバー部材21及びギヤ23等にて移動させるようにしているが、他の機構でも良いことは勿論である。
【0059】
【発明の効果】
以上説明してきたように、各請求項に記載の発明によれば、トッププレートをスライドプレートと同方向に移動させるようにしたため、コンタクトピン接触部がトッププレートの挿入孔内周壁(隔壁部)に干渉することなく、トッププレートの電気部品端子を挿入する挿入孔の大きさを最小限小さくすることができ、挿入孔の間の隔壁部の肉厚を厚くできるので、トッププレートの強度を向上させることができる。
【0060】
また、コンタクトピンの接触部が電気部品端子と接触した状態で、スライドプレート及びトッププレートの移動圧力がコンタクトピンに作用せず、コンタクトピンのたわみにより発生する反発力のみで端子と接触させることができるため、コンタクトピンに異常な圧力を加えることなく、端子の変形を未然に防止できる。
【0061】
請求項2又は3に記載された発明によれば、上記効果に加え、移動手段を、スライドプレート側に形成された押圧部と、トッププレート側に形成された被押圧部とから構成することにより、簡単な構造でトッププレートを移動させるようにすることができる。
【0062】
請求項4に記載された発明によれば、上記効果に加え、トッププレートの移動量を、スライドプレートの移動量の約半分としたため、トッププレートの挿入孔をより小さく形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係るICソケットの平面図である。
【図2】同実施の形態1に係るICソケットの正面図である。
【図3】同実施の形態1に係るヒートシンク等を示す概略断面図である。
【図4】同実施の形態1に係るICソケットの操作部材を外した状態の平面図である。
【図5】同実施の形態1に係るスライドプレート及び移動手段等を示す平面図である。
【図6】同実施の形態1に係るICソケットの図4におけるA−A線に沿う断面概略図である。なお、説明の都合上、操作部材も示している。
【図7】同実施の形態1に係るICソケットの図4におけるB−B線に沿う断面概略図である。なお、説明の都合上、操作部材も示している。
【図8】同実施の形態1に係るICソケットの図4におけるC−C線に沿う断面図である。
【図9】同実施の形態1に係るICソケットの操作部材を外した状態の平面図である。
【図10】同実施の形態1に係るスライドプレート及び移動手段等を示す平面図である。
【図11】同実施の形態1に係るICソケットの図9におけるD−D線に沿う断面概略図である。なお、説明の都合上、操作部材も示している。
【図12】同実施の形態1に係るICソケットの図9におけるE−E線に沿う断面概略図である。なお、説明の都合上、操作部材も示している。
【図13】同実施の形態1に係るICソケットの図9におけるF−F線に沿う断面図である。
【図14】同実施の形態1に係るICソケットの押圧部材を閉じた状態を示す図である。
【図15】同実施の形態1に係るICソケットの押圧部材の開閉途中を示す図である。
【図16】同実施の形態1に係るICソケットの押圧部材を開いた状態を示す図である。
【図17】同実施の形態1に係るヒートシンクを省略した押圧部材が閉じた状態から開いて行く途中までを示す説明図である。
【図18】同実施の形態1に係るヒートシンクを省略した押圧部材が開いて行く途中から開きが完了する状態までを示す説明図である。
【図19】同実施の形態1に係るスライドプレートを示す断面図である。
【図20】同実施の形態1に係るコンタクトピンの作動状態を示す断面図で、(a)はコンタクトピンが閉じた状態、(b)はコンタクトピンが開いた状態を示す。
【図21】従来例に係る図20に相当する、コンタクトピンの作動状態を示す断面図で、(a)はコンタクトピンが閉じた状態、(b)はコンタクトピンが開いた状態を示す。
【符号の説明】
11 ICソケット(電気部品用ソケット)
12 ICパッケージ(電気部品)
12a パッケージ本体
12b 半田ボール(端子)
13 ソケット本体
14 コンタクトピン
14b 固定側接触部
14c 可動側接触部
15 ベース部
16 スライドプレート
16e 押圧突起(移動手段)
17 トッププレート
17a 挿入孔
17b 長孔(移動手段)
17d 隔壁部

Claims (4)

  1. 電気部品の端子に離接される接触部を有するコンタクトピンがベース部に設けられ、前記コンタクトピンには弾性変形可能な可動側接触部と固定側接触部が設けられ、前記ベース部の上側に前記可動側接触部を変位させる略水平方向に移動自在なスライドプレートが設けられ、該スライドプレートの上側に前記電気部品が収容されて前記接触部が挿入される複数の挿入孔を有するトッププレートが設けられ、該複数の挿入孔の間には隔壁部が設けられ、更に、該トッププレートを前記スライドプレート移動時に同一方向に移動させる移動手段を設け、
    前記スライドプレートの略水平方向の移動に伴い、前記コンタクトピンの可動側接触部が弾性変形させられ、前記可動側接触部が前記スライドプレートと同一方向に変位し、同時に前記トッププレートが前記スライドプレートの移動に合わせて前記スライドプレートと同一方向に移動させられると共に、前記トッププレートの移動量は前記スライドプレートの移動量より少なくなるように設定され、前記可動側接触部の移動と共に前記挿入孔が移動することにより、前記可動側接触部が前記固定側接触部に対して最大限に拡開したときに、前記両接触部間の中心と前記挿入孔の中心が一致するように形成され、かつ、前記電気部品の前記端子が、前記可動側接触部と前記固定側接触部との間に挿入可能な状態となるように構成されたことを特徴とする電気部品用ソケット。
  2. 前記移動手段は、前記スライドプレート側に押圧部が形成され、前記トッププレート側に前記押圧部に押圧される被押圧部が形成され、前記スライドプレートが移動されることにより、前記押圧部に前記被押圧部が押圧されて、前記トッププレートが前記スライドプレートとともに同一方向に移動させられるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の電気部品用ソケット。
  3. 前記押圧部を、前記トッププレートの移動方向に沿って形成された長孔又は該長孔に挿入される押圧突起の一方とし、前記被押圧部を、前記長孔又は押圧突起の他方としたことを特徴とする請求項に記載の電気部品用ソケット。
  4. 前記トッププレートの移動量を、前記スライドプレートの移動量の約半分としたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の電気部品用ソケット。
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