JP3771281B2 - 特定の核酸の検出方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の概要】
本発明は、サンプル中の少なくとも1つの特定の核酸配列の増幅及び検出のための方法に関するものであり、該サンプルは1つの核酸又は複数の核酸の混合物であってその少なくとも1つが前記特定の核酸配列を含有すると予想されるものであり、この方法は、
【0002】
(a)検出されるべき核酸配列を鎖延長反応により増幅し、ここでこの鎖延長反応は、次の一般式(I):
X−Pc−L−Pp (I)
(式中、Ppは、検出されるべき核酸配列の一方の鎖の一部分と実質的に相補的なオリゴヌクレオチド配列であり、Pcは前記配列Ppに実質的に相補的な核酸配列であり、Lは配列PcとPpのプライマー延長配列との間の効率的な折り返しを可能にしそして折り返し部分Pcの増幅を回避するように選択された非−ヌクレオチドリンカー基であり、そしてXはエネルギー供与体又は受容体である)
により表わされる第一オリゴヌクレオチドプライマー、及び検出されるべき核酸配列の他方の鎖の一部分と実質的に相補的な第二オリゴヌクレオチドプライマーを使用し;
【0003】
(b)最終増幅サイクルの後、プライマー延長生成物をその相補的配列から分離して単鎖分子を生成せしめ;
(c)前記式(I)のプライマーを含有する前記単鎖分子を、次の一般式(II):
Y−Pr (II)
【0004】
(式中、Yは、式(I)のプライマー中のXがエネルギー供与体である場合にはエネルギー受容体であり、そして式(I)のプライマー中のXがエネルギー受容体である場合にはエネルギー供与体であり、そしてPrは、式(I)のプライマーを含有する増幅された単鎖分子の一部分と相補的なオリゴヌクレオチドであって、配列Pcの折り返し及び前記単鎖分子への配列Pcのハイブリダイゼーションの後にエネルギーの移行が行われ得る程XとYとの間の短い距離を保証するように選択されたものである)
により表わされるオリゴヌクレオチドプローブにより、折り返しによる配列Pc及びPr配列の前記単鎖分子へのハイブリダイゼーションを可能にする条件下で処理し;そして
【0005】
(d)エネルギー移行が行われるか否かを決定する;
ことを含んで成る。
本発明はさらに、1つの核酸又は複数の核酸の混合物であってその内の少なくとも1つが特定の核酸配列を含有すると予想されるものを含有するサンプル中の少なくとも1つの該特定の核酸配列を増幅し且つ検出するためのキットに関し、このキットは、前に定義した式(I)のプライマーを含有する容器、前に定義した式(II)のプローブを含有する容器、並びにポリメラーゼ連鎖反応による増幅及び検出のための手段及び試薬を含んで成る。
【0006】
【具体的な説明】
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)はDNA又はRNAストレッチの特異的増幅のために非常に強力な方法である。この方法は、ヨーロッパ特許出願公開No. 201,184、No. 200,362、及びNo. 258,017に記載されている。この技法の1つの用途は、低コピー数で存在するDNAを検出可能なレベルに上げるためのDNAプローブ技法においてである。
【0007】
この方法の多くの診断的及び科学的用途が、H.A.Erlich(編集)によるPCR Technology−Principles and Applications fo DNA Amplification,Stockton Press,米国,1989、並びにM.A.Inis(編集)によるPCT Protocols,Academic Press,San Diego,米国,1990に記載されている。
【0008】
望ましい目標は、いわゆる均一(homogeneous)測定方式による時間のかかる分離又は移送段階を用いないで、増幅されたDNAを直接検出することである。同時に、目的はまた、DNA診断において今なお主として使用されている放射能ラベルの代りに非放射性のレポーター系を用いることにより、この技法の用途を拡大することである。挿入化学発光性アクリジンエステルを適用するこの様な均一検出系はArnoldらによりClinical Chemistry 35,1588(1989)に報告されている。
【0009】
均一DNA検出測定のさらなる変法が、B.S.ReckmannによりNachr.Chem.Tech.Lab.37,692−702(1989)に総説として記載されている。
時間−分離(time−resolved)蛍光測定により高感度で測定され得る非放射性ラベル分子としてのバソフェナンスロリン(bathophenanthroline)−RuII複合体の使用が、W.BannwarthらによりHelv.Chim.Acta 71,2085−2099(1988)に記載されている。
【0010】
これらの複合体は、適当な供与体(donor)分子からRu複合体へのエネルギー移行を可能にするラベル分子の相互作用対の部分であり得る。エネルギー移行の効率は供与体と受容体(acceptor)との間の距離に大きく依存するので、この様な系は分子間相互作用の研究において適用され得る。Ru複合体のための供与体分子の適当なクラスとしてルマジン(lumazine)発色団が同定されている。
【0011】
均一測定での例えばDNA分子の検出におけるこの供与体/受容体対の適用可能性が、ヨーロッパ特許出願公開No. 439,036、並びにW.Bannwarth及びF.MuellerによるHelvetica Chimica Acta 74,1991−1999(1991)及び74,2000−2008(1991)に記載されている。
【0012】
この様な組合せにより、5′−末端においてRuバソフェナンスロリン複合体によりラベルされておりそしてオリゴヌクレオチド内の該Ru複合体から異る距離にルマジン色原体を有する該オリゴデオキシヌクレオチド中でエネルギー移行が検出された。さらに、1つのプローブ配列が供与体を有しそして他方が受容体を有するハイブリダイゼーション法において標的DNA配列を検出するために相互作用ラベルのこの対が使用され得ることが示された。
【0013】
均一DNA検出系においてエネルギー受容体としてテルビウム錯体を用いそしてエネルギー供与体としてサリチル酸塩を用いる他の方法が、A.Oser及びG.ValetによりAngewandte Chemie 102,1197−1200(1990)に記載されている。
引き続く検出のためにエネルギー移行を用いる均一試験方式におけるオリゴヌクレオチドの検出のための既知の方法は、相補的DNA配列に特異的に並んでハイブリダイズする少なくとも2個のラベルされたオリゴヌクレオチドを用い、これにより2個のラベルを相互に隣り合わせに位置させる。
【0014】
本発明の基本原理は図1に要約されている。図1は、相互作用ラベル並びに一般式(I)の折り返しプライマー及び一般式(II)のプローブを用いる、増幅されたDNAの測定に関与する段階を示す。二本鎖中の相補鎖は単純化のために省略されている。
【0015】
本発明において、増幅は2つのプライマーの組合せを用いて行うことができ、その少なくとも一方は一般式(I)のプライマーであり、これは、その部分配列Pcをプライマー部分Ppに折返して短い二本鎖を形成する能力のために折返しプライマーとも称される。
【0016】
第一オリゴヌクレオチドが好ましくは酵素(ポリメラーゼ)を用いる鎖延長反応におけるプライマーとしての使用のために意図される場合は特に、オリゴヌクレオチド中の自己相補的部分は第二オリゴヌクレオチドとのハイブリダイゼーションの段階において問題を生じさせる場合があることが当業界において知られている。従って、明瞭な反応のためにこれらのプライマー及びさらにプローブを最適化して、それらが前記のごとき自己相補的部分含まないようにすることが通常推奨される。
【0017】
今や意外にも、自己相補的領域を含有するオリゴヌクレオチドがポリメラーゼ連鎖反応及び検出段階において有利に使用し得ることが見出された。
式(I)のプライマーの場合、3′−末端から非ヌクレオチド性リンカー基までのプライマー部分Ppが、検出されるべき標的DNA配列の増幅のための標準的プライマーを代表する。変性及びそれに続くポリメラーゼの使用の温度において、折返しプライマーの少なくとも部分は開いた形で存在し、そしてそれ故に4種類のデオキシリボヌクレオシドトリホスフェート(dATP,dGTP,dTTP及びdCTT)又はそれらの類似体の適当な量の存在下でその鋳型依存的延長を特異的に開始することができる。
【0018】
既知のDNAポリメラーゼには、例えば、大腸菌(E.coli)DNAポリメラーゼI又はそのKlenow断片、T4 DNAポリメラーゼ、Taq DNAポリメラーゼ、サームス・サーモフィルス(Thermus thermophilus)からのTth DNAポリメラーゼ、及びサーモコッカス・リトラリス(Thermococcus litoralis)からのDNAポリメラーゼが含まれる。これらのDNAポリメラーゼを用いてDNA合成を触媒するための反応条件は当業界においてよく知られている。
【0019】
増幅生成物中にプライマーIを導入することを許容する、鎖延長反応に基くあらゆる増幅方法を用いることができる。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)による増幅はすでに述べられている。式(I)のプライマーはまた、増幅された標的配列を製造するための他の方法においても使用することができる。例えば、プライマー(I)を第二のオリゴヌクレオチドと一緒に使用することができ、ここで、これらの両者は1つのDNA鋳型に対して相補的でありそしてそれらの3′−末端及び5′−末端が相互に直接隣接する。
【0020】
変性、プライマーアニーリング及び3′−末端と5′−末端との連結の反復により増幅が起こる。いわゆるリガーゼ連鎖反応(LCR)又はリガーゼ増幅反応(LAR)はさらに、Wu及びWallaceによりGenomics ,560−569(1988)中に記載されている。次に、式(I)のラベルされたプライマーを含有する増幅生成物が、次に記載する折返し片Pcの近くに式(II)のラベルされたプローブをハイブリダイズさせることにより検出される。PCRによる増幅が好ましい方法である。
【0021】
変性温度は約90℃〜100℃であるが、ポリメラーゼ反応の温度は通常さらに低く、そして使用されるポリメラーゼに依存する。Taqポリメラーゼの場合、温度は70℃〜80℃の間であり、これは、プライマー活性を阻害するであろうプライマー(I)中のPpへの短い配列Pcの完全な内部折返しを回避するのに十分に高い温度である。増幅後及び低温において、導入されたプライマー特にその部分Pcは折返され得る。
【0022】
その3′−末端に1又は複数のエネルギー供与体分子〔式(I)のプライマー中のXがエネルギー受容体である場合〕又はエネルギー受容体分子〔式(I)のプライマー中のXがエネルギー供与体分子である場合〕を有しそして増幅された領域にハイブリダイズする式(II)のプローブ(検出オリゴヌクレオチド)により、その様な状況下でエネルギーの移行を可能にする折返しプライマーの5′−末端における前記供与体又は受容体間の短い距離を折返しが保証する(図1、段階b)。
【0023】
標的配列が存在しない場合、そしてそれ故にプライマーIによって増幅されていない場合、検出オリゴマーとハイブリダイズし得るプライマー延長生成物が存在しないから、前記エネルギーの移行は不可能である。従って、増幅された標的の存在とその不存在との間の明瞭な区別が可能である。こうして、分離段階を行う必要なく均一法での増幅の直ぐ後に試験を行うことができ、そしてエネルギーの移行が増幅された標的配列の存在を示す。
【0024】
プライマー(I)は増幅及び検出のために適当な任意の長さであることができる。プライマー領域Ppは約10〜30ヌクレオチドの長さであるが、しかし検出されるべき配列に依存してより短く又はより長くてもよい。ヌクレオチド塩基の個々の塩基対合の安定性を考慮して、配列及び温度特異的PCRプライマーを設計するためのパラメーターは当業界において知られている。
【0025】
本発明において使用されるプライマー部分Ppは、増幅されるべき各特定の配列に「実質的に」相補的であるように選択される。プライマー部分Ppは鋳型の正確な配列を反映する必要はないが、重合の温度においてさえそれらの対応する鎖に選択的にハイブリダイズするために十分に相補的でなければならない。プライマー部分Ppが、増幅されるべき鎖の一方の配列とハイブリダイズするのに十分なだけ該配列に対する相補性を維持しており、そしてそれにより重合試薬により延長され得る二本鎖構造を形成するのであれば、プライマー部分Ppに非相補的塩基又はより長い配列を点在させることができる。プライマー部分Pcは、各場合において、Ppの配列に部分的に又は完全に相補的であるように適合されるであろう。好ましくは、プライマー部分Ppは鋳型の相補的配列を反映する。
【0026】
ラベルを伴う折返し部分Pcの付加はプライマー機能にとって全く無害であることが見出された。Pcの配列はPpに対して任意の長さを有することができる。好ましくは、PcはPpに比較して数塩基短い。このことは、より長いプライマー部分Pcの場合にこの部が増幅温度において鋳型の相補的配列にPpより密接に結合することを排除する。追加の供与体分子が3′−末端と5′−末端との間のギャップを補うことができ、このことは、折返しプライマーIの5′−末端が終る所からプローブ(II)が正確に始まる必要のないことを意味する。
【0027】
さらに、より低い温度においてプローブが折返されたプライマー(I)にその先行する延長を伴わないでハイブリダイズして誤った陽性結果をもたらすことがないように、プライマー部分PpはPcとの関係で長過ぎてはならない。例えば、プライマー部分Ppは18塩基の長さを有し、そしてPc部分の10塩基により折返される。これはまた、配列中の塩基の組成に依存する。
【0028】
他方の(相補的)核酸配列の同時増幅のために共通に使用される第二オリゴヌクレオチドプライマー(対向プライマー)もまたラベルされてもよく、そしてプライマー(I)と同じ量又は異る量で使用されることができる。両プライマーがラベルされる場合、増幅された配列中のほとんどすべてのオリゴヌクレオチドがラベルされ、そして増幅後に検出されなければならない核酸配列の少なくとも1つの折返し部分Pcの近くへのハイブリダイゼーションを可能にする少なくとも1つの3′−ラベル化プローブIIを用いて検出され得る。本発明のプライマー及び記載されるプローブの他の変更又は組合せ、例えば異ってラベルされたプライマーの使用、DNAではなくRNA増幅又は単鎖増幅は、本発明の範囲内である。
【0029】
別の方法として、図1段階cに示すように、折返しオリゴマーの5′−末端に1又は複数の供与体分子を置き、そして検出オリゴマーの3′−末端に受容体分子を置くことができる。好ましくは、プライマーは5′−末端においてエネルギー供与体によりラベルされる。これは、直接励起から生ずるエネルギー受容体のバックグラウンド蛍光のため有利である。PCRにおいて、プライマーは大過剰に適用される。従って、プライマーがエネルギー受容体(例えばRu複合体)によりラベルされておれば、直接励起により生ずるこの蛍光が重要となるであろう。
【0030】
蛍光測定による供与体と受容体との間のエネルギー移行の検出は当業界において知られている方法により行うことができる。時間−分離蛍光技法の方法は例えば独出願公開No. 2628158及びヨーロッパ特許出願公開No. 178,450に記載されている。
【0031】
相互作用分子がそれらの分子の光学的性質に影響することなくプライマー又はプローブに化学的に結合され又はそれらと複合体を形成し、そしてそれらがDNAの存在下で検出可能であれば、本発明において任意の組合せで相互作用分子を用いることができる。適当な相互作用分子は、グルコールオキシダーゼ/パーオキシダーゼ、フルオレッセイン/ローダミン、及びサリチル酢塩/テルビウム錯体である。供与体/受容体の組合せとして、ルマジン色原体/バソフェナンスロリン−ルテニウムII複合体が好ましい。
【0032】
折返しプライマーはまた非ヌクレオチド性基Lを含有し、このものはPc及びPp中の相補的塩基の塩基対合を可能にし、これによってループの形成を回避する。この非ヌクレオチド性質はまた増幅工程中にこの位置でのポリメラーゼ反応の停止を導く。
【0033】
非ヌクレオチド基Lは、配列Ppとその相補的配列Pcとの間の折返しを可能にするように選択される。この基Lは、ループの形成を伴わないでPpへのPcの定義された折返しを可能にする任意の種類の非ヌクレオチド性リンカーから成ることができる。好ましくは、非ヌクレオチドリンカーはプロパンジオールに由来する。さらに好ましくは、リンカー基Lは、1個のホスフェート基により一緒に連結されており、そしてホスフェート基を介してオリゴヌクレオチド配列Pc及びPpに結合している2個のプロパンジオール基から成る。最も好ましいリンカー基Lは次の式:
-O-P(O)2 - -O-(CH2)3-O-P(O)2 - -O-(CH2)3-O-P(O)2 - -O-
を有する。
【0034】
この非ヌクレオチド性リンカーは、意外にも、PpへのPcの効率的な折返しを可能にし、そして折返し部分Pcの増幅を回避することが見出された。
ポリメラーゼ反応において通常のプライマーとして機能するオリゴヌクレオチド又は修飾されたプライマーもしくはプローブの部分であるオリゴヌクレオチドは、当業界において知られている方法(M.J.Cait編、DNA−Synthesis−A Practical Approach,IRI−Press,1984)により合成することができる。N.D.SinhaらによりNucleic Acids Research 12,4539−4557(1984)に記載されているようなβ−シアノエチルホスホラミダイトを用いる固相合成が好ましい。
【0035】
基Lは、プライマー部分Ppの固相合成の過程でホスホラミダイト〔5〕又はその類似体を用いて挿入することができる。ホスホラミダイト〔5〕の合成はF.SeelaによりNucleic Acids Research 15,3113(1987)に記載されている。
【0036】
【化1】
Figure 0003771281
【0037】
2個のこれらのアミダイト〔5〕を合成の間にオリゴヌクレオチドPpに加えることにより最も好ましいリンカーが得られ、このリンカーは合成の間に、式(I)のプライマーの折返し部分Pcを加えるために適当なヌクレオシドホスホラミダイトにより、さらに延される。
【0038】
プライマー又はプローブの末端の3′−又は5′−OH基において連結するために選択されたラベルは、直接的に、又はこれらのヒドロキシ基の修飾の後に、当業界において知られている方法により、−NH2 ,−COOH,−SH又は他の任意の適切な基に連結することができる。
【0039】
ラベルの取付けは、オリゴヌクレオチドがなお支持体に結合している場合、又はすでに切り離されている場合のいずれにおいても行うことができる。ラベルはまた、プライマー又はプローブの1又は複数個のヌクレオチド塩基に、それらを成長しつつあるオリゴヌクレオチド鎖に付加するに先立って、例えばヌクレオシドアミダイトの形で導入することができる。Ru複合体/ルマジンラベルの場合、6,7−ジメチルルマジン−2′−デオキシリボシドのホスホラミダイト〔7〕を用いて、折返しプライマーの5′−末端又はプローブの5′−/3′−末端に導入することができる。ホスフェート基の導入のために他のルマジン誘導体又はカップリング試薬を用いることもできる。
【0040】
【化2】
Figure 0003771281
【0041】
ルマジン色原体を担持するこれらの分子の1又は複数個をオリゴヌクレオチドに導入することによりエネルギー移行を増強することができる。1〜4個の連続するルマジン色原体が好ましい。オリゴヌクレオチドの3′−又は5′−末端へのリマジンリボシドの導入はヨーロッパ特許出願公開No. 439,036に記載されている。
【0042】
ヨーロッパ特許出願公開No. 340,605及びNo. 178,450に記載されているように、エネルギー受容体としての種々のRu複合体を、該複合体とDNA分子との間の種々のスペーサーと共に用いることができる。折返しプライマーの5′−末端にRu複合体を取り付けるため、例えば構造〔6a〕のホスホラミダイト又は構造〔6b〕の試薬を用いることができる。好ましくは、3′−末端への導入のために誘導体〔6b〕が使用される。
【0043】
【化3】
Figure 0003771281
【0044】
オリゴヌクレオチドの固相合成の過程での例えばヒドロキシ基又はアミノ基へのカップリングのため、さらなる修飾を伴わないで試薬〔6a〕を用いることができる。
3′−末端への試薬〔6b〕のカップリングは、合成のために使用される固体支持体の幾らかの修飾の後に行うことができる。NelsonらによりNucleic Acids Research 17,7179(1989)に記載されている化合物〔8〕から出発する一般的スキーム(スキーム1)を下に記載する。修飾された支持体〔10〕へのRu複合体誘導体〔6b〕の取り付けを含むさらなる詳細は実施例2を参照のこと。
【0045】
【化4】
Figure 0003771281
【0046】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに例示するが、本発明の範囲をこれにより限定するものではない。
実施例1
ルマジン及びRu複合体ホスホラミダイトの合成
6,7−ジメチル−ルマジン−2′−デオキシリボシドのホスホラミダイトをヨーロッパ特許出願公開No. 439,036(1991年7月31日)に記載されているようにして調製した。Ru複合体のホスホラミダイト〔6a〕を、W.Bannwarth及びD.SchmidtによりTetrahedron Letters 30,1513−1516(1989)により記載されているようにして調製した。
【0047】
Ru複合体誘導体〔6b〕は、ヨーロッパ特許出願公開No. 340,605に、又はW.BannwarthらによりHelvetica Chimica Acta 17,2085−2099(1988)に記載されているようにしてRu複合体と活性化されたN−ヒドロキシサクシンイミドとの連結により調製した。N,N,N′N′−テトラメチル(サクシンイミド)ウロニウムテトラヒドロボレート(TSTU)を活性化剤として使用した。
【0048】
TSTUの合成及び使用はR.KnorrらによりTetrahedron Letters 30,1927−1930(1982)に、及びW.BannwarthによりTetrahedron Lettes 32,1157−1160(1991)に記載されている。
【0049】
1−O−(4,4′−ジメトキシトリチル)−3−O−((N,N−ジイソプロピルアミノ)−β−シアノエトキシ−ホスフィン)−1,3−プロパンジオール〔5〕の合成
この試薬の調製は、F.Seele及びK.KaiserによりNucleic Acids Research 15,3113−3129(1987)に記載されている2段階法により1,3−プロパンジオールから出発して行った。まず、この化合物を4,4′−ジメトキシトリチル基により保護した。次に、ジイソプロピルアンモニウムテトラゾリドの存在下、(β−シアノエトキシ)ビス(ジイソプロピルアミノ)ホスフィンによりホスフィニル化して化合物〔5〕を得た。
【0050】
実施例2
3′−Ru複合体修飾DNAの合成
3′−修飾オリゴヌクレオチドの固相合成のための修飾されたCPG支持体の合成はスキーム1(前記)に記載したようにして行った。
化合物〔8〕は、NelsonらによりNucleic Acids Research 17,7179−7186及び7187−7194(1989)に記載されている方法に従って行った。
【0051】
次の段階において、化合物〔8〕(10mmol,6.16g)を無水ピリジンから3回蒸発させた。次に、これを60mlの無水ピリジンに溶解し、そして25mmol(2.50g)の無水コハク酸及び10mmol(1.22g)の4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)を添加し、そしてアルゴンのもとで撹拌した。4時間後、反応を終えた(TLC)。反応混合物を200mlのジエチルエーテルに入れ、そして飽和食塩水により4回抽出した。
【0052】
有機層をNa2 SO4 で乾燥し、そして蒸発させ、こうして6gの油状物を得た。150gのシリカゲル(0.003〜0.040nm、メルク)上での、1000mlの混合CH2 Cl2 /MeOH/ピリジン(94:5:1;v/v)、500mlのCH2 Cl2 /MeOH/ピリジン(92:7:1)及び500mlのCH2 Cl2 /MeOH/ピリジン(89:10:1)を用いての短カラムクロマトグラフィー(CC)による精製を行った。純粋な画分を集め、そしてn−ペンタンから沈澱させて2.3gの純粋な化合物〔9〕を得た。
【0053】
融点87〜89℃。分析:C4341NO9 ・0.2n−ペンタンの計算値:C72.37,H 5.99,N 1.92;測定値:C 72.60,H 6.14,N 1.94。 1H−NMR(CDCl3 ):2.64(s,OCCH2 CH2 CO);3.03−3.50(2m,CH2 −CH−CH2 );3.50−3.65(m,CH2 −CH−CH2 );3.74(s,2OCH3 );4.19(t,CH2 −CH);4.34(d,CH2 −CH);6.81(d,4arom.H,C6 4 );7.15−7.37(m,9arom.H,C6 5 ,C6 4 );7.39(t,フルオレニル);7.51(d,フルオレニル);7.76(d,フルオレニル)。
【0054】
官能化された支持体〔10〕の調製:CPG−支持体(Pierce)を無水ピリジンから蒸発させた。次にこれを10mlの無水ピリジンに溶解し、そして0.60mmol(430mg)の〔9〕並びに3mmol(880mg)の1−(メシチレン−2−スルホニル1−3−ニトロ−1H−1,2,4−トリアゾール(MSNT)及び0.3mlのN−メチルイミダゾール(NMI)を加え、そしてこの懸濁液を室温にて時々撹拌しながら反応させた。
【0055】
2時間後、それを濾過し、そしてピリジン、DMF及びエーテルにより次々と洗浄した。この支持体に、1% DMAPを含有するAc2 O/ピリジン(1/10;v/v)の混合物10mlを加えた。1時間後、それを濾過し、そして支持体をピリジン、DMF、エタノール及びエーテルで洗浄した。〔10〕の官能化の程度を、ジメトキシトリチル陽イオンの光学測定により(30.5mmol/g)そしてフルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)基の開裂及びそれに続く300nmでの光学測定(30.1mmol/g)により決定した。
【0056】
支持体〔10〕上3′−アミノ修飾DNAの調製:1.5mmolの支持体〔10〕から始めて合成機上で合成を行った。各サイクルの間に、10倍過剰量の対応するホスホラミダイトを適用した。合成の後、支持体をアセトニトリル及びエーテルで洗浄し、そして乾燥させた。次に、20mgの支持体を、密閉したエッペンドルフ管内で700μlの濃アンモニアにより67℃にて1.5時間処理した。
【0057】
懸濁液を濾過し、そして濾液を乾燥させた。得られたペレットを300μlの80%酢酸に溶解し、そして2時間後700μlのエーテルを加えてDNAを沈澱させた。遠心分離の後、ペレットを水に溶解し、そして500mmolのKClの添加の後、これを2lの水に対して透析した(分子量1000排除)。UV吸収は53ODユニットのアミノ修飾DNAの収量を示し、これをそのまま、Ru複合体への結合のために用いた。
【0058】
アミノ修飾DNAへの〔6b〕の結合:エッペンドルフ管内で、27.5ODユニットの3′−アミノ修飾DNA及び4mmol(3mg)の〔6b〕を、200μlのDMF、200μlのジオキサン、200μlの水及び5μlのヒューニッヒ(Huenig)塩基の混合物中で反応させた。この混合物を暗所で振とうしながら16時間反応させた。スピード真空濃縮器中で乾燥させ、そして500μlの水に溶解した。この溶液を500μlのCHCl3 で3回抽出して過剰のRu複合体を除去した。ポリアクリルアミド電気泳動及びそれに続く電気溶出により沈澱を行った。
【0059】
実施例3
非ヌクレオチド性リンカー及び/又は3′−もしくは5′−修飾を有するオリゴヌクレオチドの合成
修飾を伴わないオリゴヌクレオチドを、調節された孔のガラス(controlled pore glass)(CPG,Pierce)上で、そして適切なビルディングブロックのβ−シアノエチルホスホラミダイトを適用して調製した。
【0060】
3′−ルマジン修飾オリゴヌクレオチドを、ヨーロッパ特許出願公開No. 439,036に記載されているようにして、ルマジン−2′−デオキシリボシド修飾CPG−支持体の延長により調製した。この出願はまた、5′−ルマジン及び5′−Ru複合体−修飾オリゴヌクレオチドの合成において使用するための方法及び試薬も記載している。
【0061】
ホスフェート基により分離された2個のプロパンジオール基から成る非ヌクレオチド性リンカー基を、固相合成の間に、対応するホスホラミダイト〔5〕により挿入した。このアミダイトの結合を、10倍過剰量及び3分間の結合時間を用いて、活性化剤としてのテトラゾールと共に2回行った。
3′−末端へのRu複合体の付加は、実施例2に記載したオリゴヌクレオチドの合成及び脱保護の後にRu複合体誘導体〔6b〕を用いて行った。
【0062】
実施例4
一般式(I)のプライマーを用いてのポリメラーゼ連鎖反応
幾つかのオリゴヌクレオチドを合成し、そしてホリメラーゼ連鎖反応においてプライマーとして作用するそれらの能力について試験した。増幅のために選択されたDNA断片はHIV−1のgag領域の一部分である。5′−末端にRu複合体を有する〔16〕か又は有しない〔14,15〕常用のプライマー並びに一般式(I)の修飾プライマー〔17,18〕を、すでに記載されている方法により合成した。
プライマーは次の特異的配列を有していた。
【0063】
【化5】
Figure 0003771281
【0064】
各場合において、相補鎖の同時増幅のために使用した第二プライマー又は対向プライマーは次の配列を有していた。
【0065】
【化6】
Figure 0003771281
【0066】
これらのオリゴヌクレオチドは、C.H.Ouら、Science 239,295−297(1988)の表2にすでに記載されているプライマー及びプローブ配列に由来した。
増幅反応当り1000コピーのHIVプラスミドDNAが適用された。プライマーは100pMで過剰に使用した。〔19〕の場合、50pMが適用された。HIV DNAを2連で増幅し、そしてPCR陰性対照を導入した。プライマー〔14〕及び〔19〕を用いての増幅を陽性対照として用いた。
【0067】
反応混合物当り100μlの全体積のため、50μlのマスター混合物に50μlのHIV DNAを加えた。
マスター混合物:
蒸留水 27.5μl
10×Taq緩衝液 10.0μl
8mM dNTP 10.0μl
100mMプライマー(14−18) 3.0μl
50mMプライマー19 3.0μl
Taqポリメラーゼ 0.5μl
【0068】
増幅されたDNAの効率及び均一性を、サザンハイブリダイゼーション(E.M.Southern,Journal of Molecular Biology 98,503,1975)により、放射性ラベルされたプローブ5′−ATC CTG GGA TTA C−3′を用いて試験した。ハイブリダイゼーションは、リン酸緩衝液(10mM無機リン酸:1M NaCl,pH7.0)中で、等モル量のオリゴヌクレオチドを用いてよく行われた。5′−末端にRu複合体を有する最も短い折返しプライマーさえ、効率において標準的非修飾プライマーに匹敵する特異的増幅を導いた。
【0069】
実施例5
ハイブリダイゼーション及びエネルギー移行を介しての延長された折返しプライマーの検出
一般式(I)の折返しプライマーが、ポリメラーゼ連鎖反応におけるその延長後に、一般式(II)のオリゴヌクレオチドプライマーによる引き続く検出のための鋳型として機能し得るか否かが決定された。5′−Ru−複合体−ラベル化オリゴヌクレオチド〔1〕は、3′−ルマジン−ラベル化プローブ〔2a〕,〔2b〕及び〔2d〕並びに陰性プローブ〔2c〕のための鋳型として機能する構造(I)の延長されたプライマーのための合成モドル化合物として役立つ。
【0070】
【化7】
Figure 0003771281
【0071】
ハイブリダイゼーションは、リン酸緩衝液(10mM無機リン酸塩;1M NaCl,pH7.0)中で等モル比のオリゴヌクレオチドを用いてよく行われた。
蛍光測定を、SLM Model 4048S蛍光分光計において行った。励起波長及び放射波長はそれぞれ337nm及び620nmであった。ハイブリドの濃度はサンプル体積400μlのために1.3×10-6Mであった。
【0072】
表1はエネルギー移行測定の結果を示す。予想通り、プローブ〔2a〕及び〔2b〕の場合結果は陽性であり、そしてプローブ〔2c〕及び〔2d〕の場合陰性であった。
Figure 0003771281
【0073】
エネルギー移行から蛍光(IF3 )は、620nmにおける測定された蛍光(IF)から直接励起によるRu複合体の蛍光及び620nmにおけるルマジン色原体の蛍光(IF1 )(無視することができる)を差し引いた差として定義された。従って、エネルギー移行の強度についての式はIF3 =IF−IF2 となる。単純化のため、表1には、直接励起によるRu複合体の蛍光強度(IF2 )に対する620nmでの測定された蛍光強度IFの比率を示す。
5′−リマジン−ラベルプライマー及び3′−Ru複合体−ラベルプローブを用いる逆エネルギー移行系を化合物〔11〕,〔12〕及び〔13〕を用いて研究した。
【0074】
【化8】
Figure 0003771281
【0075】
プライマー/プローブ系〔11〕/〔12〕(エネルギー移行を示す)及びエネルギー移行を伴わない陰性対照としての〔13〕/〔12〕を用いて得た結果は、エネルギー移行の効率はやや低かった(データーは示してない)が、この組合せの有用性を確認した。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の測定の原理を示す。a)は変性及び増幅段階を示し、b)及びc)検出段階を示す。

Claims (13)

  1. サンプル中の少なくとも1つの特定の核酸配列の増幅及び検出のための方法であって、該サンプルは1つの核酸又は複数の核酸の混合物であってその少なくとも1つが前記特定の核酸配列を含有すると予想されるものであり、この方法は、
    (a)検出されるべき核酸配列を鎖延長反応により増幅し、ここでこの鎖延長反応は、次の一般式(I):
    X−Pc−L−Pp (I)
    (式中、Ppは、検出されるべき核酸配列の一方の鎖の一部分と実質的に相補的なオリゴヌクレオチド配列であり、Pcは該配列Ppに実質的に相補的な核酸配列であり、Lは配列PcとPpのプライマー延長配列との間の効率的な折り返しを可能にしそして折り返し部分Pcの増幅を回避するように選択された非−ヌクレオチドリンカー基であり、そしてXはエネルギー供与体又は受容体である)により表わされる第一オリゴヌクレオチドプライマー、及び検出されるべき核酸配列の他方の鎖の一部分と実質的に相補的な第二オリゴヌクレオチドプライマーを使用し;
    (b)最終増幅サイクルの後、プライマー延長生成物をその相補的配列から分離して単鎖分子を生成せしめ;
    (c)前記式(I)のプライマーを含有する前記単鎖分子を、次の一般式(II):
    Y−Pr (II)
    (式中、Yは、式(I)のプライマー中のXがエネルギー供与体である場合にはエネルギー受容体であり、そして式(I)のプライマー中のXがエネルギー受容体である場合にはエネルギー供与体であり、そしてPrは、式(I)のプライマーを含有する増幅された単鎖分子の一部分と相補的なオリゴヌクレオチドであって、配列Pcの折り返し及び前記単鎖分子への配列Pcのハイブリダイゼーションの後にエネルギーの移行が行われ得る程XとYとの間の短い距離を保証するように選択されたものである)
    により表わされるオリゴヌクレオチドプローブにより、折り返しによる配列Pc及びPr配列の前記単鎖分子へのハイブリダイゼーションを可能にする条件下で処理し;そして
    (d)エネルギー移行が行われるか否かを決定する;
    ことを含んで成る方法。
  2. Xがエネルギー供与体であり、そしてYがエネルギー受容体である、請求項1に記載の方法。
  3. Xがエネルギー受容体であり、そしてYがエネルギー供与体である請求項1に記載の方法。
  4. 前記エネルギー供与体がルマジン発色団であり、そして前記エネルギー受容体がバソフェナンスロリン−ルテニウム−II−複合体である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. Lが、1個のホスフェート基により一緒に連結されそしてオリゴヌクレオチドPc及びPpにホスフェート基を介して結合されている2個のプロパンジオールユニットから成る、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記鎖延長反応がポリメラーゼ連鎖反応である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 次の一般式(I)
    X−Pc−L−Pp (I)
    (式中、Ppは、検出されるべき核酸配列の一方の鎖の一部分と実質的に相補的なオリゴヌクレオチド配列であり、Pcは該配列Ppに実質的に相補的な核酸配列であり、Lは配列PcとPpのプライマー延長配列との間の効率的な折り返しを可能にしそして折り返し部分Pcの増幅を回避するように選択された非−ヌクレオチドリンカー基であり、そしてXはエネルギー供与体又は受容体である)により表わされるオリゴヌクレオチドプライマー。
  8. Xがエネルギー供与体である、請求項7に記載のプライマー。
  9. Xがエネルギー受容体である、請求項7に記載のプライマー。
  10. Xがルマジン発色団である請求項7又は8に記載のプライマー。
  11. Xがバソフェナンスロリン−ルテニウム−II−複合体である、請求項7又は9に記載のプライマー。
  12. Lが、1個のホスフェート基により一緒に連結されそしてオリゴヌクレオチド配列Pc及びPpにホスフェート基を介して結合されている2個のプロパンジオールユニットから成る、請求項7〜11のいずれか1項に記載のプライマー。
  13. 1つの核酸又は複数の核酸の混合物であってその内の少なくとも1つが特定の核酸配列を含有すると予想されるものを含有するサンプル中の少なくとも1つの該特定の核酸配列を増幅し且つ検出するためのキットであって、請求項7〜12のいずれか1項において定義した式(I)のプライマーを含有する容器、請求項1において定義した式(II)のプローブを含有する容器、並びにポリメラーゼ連鎖反応による増幅及び検出のための手段及び試薬を含んで成るキット。
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