JP3771076B2 - 磁気ヘッド位置決め機構及びその駆動方式 - Google Patents

磁気ヘッド位置決め機構及びその駆動方式 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ディスク装置あるいは光ディスク装置等のディスク装置における磁気ヘッド位置決め機構及びその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気ディスク装置の記録密度は、高BPI(Bit Per Inch)化と高TPI(Track Per Inch)化により年率60%以上のペースで増加している。
高BPI化のためには、ヘッド浮上量の低減やMR(Magneto Resistive)ヘッドのようなセンシティビティの高い磁気ヘッドの採用、あるいは高効率な信号処理技術などが求められるが、高TPI化実現のためには加えて磁気ヘッドの位置決め精度の改善が重要な技術課題となる。
【0003】
例えば1 Gb/in2 の記録密度の場合、トラック方向密度は8kTPI以下、トラックピッチにして3〜4μm程度であるが、10Gb/in2 以上の記録密度を達成するためにはトラック密度は25kTPI以上、トラックピッチにして1μm以下となるため、磁気ヘッドの位置決め精度は(トラックピッチの10%である)0.1μm以下が要求されるようになる。
【0004】
図9及び図10に磁気ディスク装置に用いられる磁気ヘッド位置決め機構(ポジショナ)の従来例を示す。
この磁気ヘッド位置決め機構は、磁気ヘッドを円弧形に回転駆動するロータリーアクチュエータ方式と呼ばれるもので、複数のホルダアーム11と、可動コイル12を備えたアームブロック(キャリッジ)13とが回転軸受け部14を中心に矢印A(図9(b)参照)の方向に回転可能となるように構成されている。
【0005】
当該アームブロック13のホルダアーム先端部には、磁気ヘッド1を搭載したスライダ2を支持する磁気ヘッド支持機構5(サスペンションまたはHGA:Head Gimbal Assembly)が接続されている(図10(a)乃至(c)参照)。
また、当該アームブロック13の他端に設置された可動コイル12は、外部固定磁気回路15と組み合わされてVCM(Voice Coil Motor)を構成し、当該可動コイル12に所定の駆動電流を印加することにより駆動力を発生して、当該磁気ヘッド支持機構5をシーク方向(図9(b)の矢印A)へ円弧軌道で回転駆動し、磁気ヘッド1を媒体上の目標トラックへ位置決めさせる。
【0006】
ここでいう位置決め動作とは、磁気ヘッドを任意のトラック位置から目標のトラック位置へと移動させるシーク動作(トラッキング)と、磁気ヘッドを目標のトラック上に追従させておくフォロー動作(フォローイング)とに分けられる。
従来の磁気ヘッド位置決め機構は1つのVCMで複数の磁気ヘッドを同時に駆動するため、位置決め精度とりわけフォローイングにおけるトラック追従精度が十分ではなく、前述のように1μm以下の狭トラックピッチが要求される高TPIの装置には対応できなくなりつつある。
【0007】
そこで、VCMによるキャリッジ駆動とは独立して、各々の磁気ヘッドを個別に駆動させる2ステージアクチュエータの研究が進められている。この2ステージアクチュエータは個別に駆動させる部位によって大きく3種類に大別できる。すなわち磁気ヘッド部を個別駆動させるヘッド素子駆動方式(図11(a))、スライダ部を個別駆動させるスライダ駆動方式(図11(b))、および磁気ヘッド支持機構(HGA)部を個別駆動させるHGA駆動方式(図12(a)乃至図12(c))である。
【0008】
図11(a)、(b)に示すヘッド素子駆動方式は、マイクロマシーン技術を応用してスライダA1内に櫛歯構造を有する静電駆動型のリニアアクチュエータA2を埋め込んで磁気ヘッドA3を直接微小駆動するものであるが、加工難度が高いため歩留まりが悪く、また可動方向に衝撃が加わると容易に変位あるいは破壊してしまう欠点があり未だ実用化に至っていない。なお、図11(a)においてA4は磁気ヘッド支持機構(サスペンション)である。
【0009】
図11(c)に示すスライダ駆動方式は、シリコンマイクロジンバルB1とプレーナ型電磁駆動方式のピギーバック・マイクロアクチュエータB2を組み合わせた構造であるが、誘導磁界を発生させるコイルパターン層を厚く加工できないため十分な駆動力が得られないといった課題を抱えている。
最後に図12乃至図14に示すHGA駆動方式であるが、これはHGA駆動用アクチュエータの発生力が磁気ヘッドの加速度に比例するか変位に比例するかによって、力−加速度型(高コンプライアンス型:図12及び図13)と力−変位型(高スティッフネス型:図14)の2種類に分けられる。
【0010】
図12及び図13に示す力−加速度型(高コンプライアンス型)の2ステージアクチュエータは、本願出願人が既に出願している特願平9−260680号の明細書中に於て開示されている磁気ヘッド位置決め機構に関するものであって、当該磁気ヘッド位置決め機構に於いては、磁気ヘッド支持機構(サスペンション:以下、HGAと称する)5をアクチュエータスプリング8に接続し、アクチュエータスプリング8はホルダアーム11に軸固定されている。
【0011】
そして、このときホルダアーム11とアクチュエータスプリング8との間には永久磁石17と小形コイル19およびヨーク18とからなる小形VCM20が構築されており、トラック追従時には小形コイル19に所定の電流を印加して電磁力を発生させてホルダアームに軸固定されたアクチュエータ・スプリング8を撓ませて磁気ヘッド支持機構5を微小回転駆動される様に構成されている。
【0012】
一方、図14に示す力−変位型(高スティッフネス型)の2ステージアクチュエータは、同じく、本願出願人が既に出願している特願平10−355697号の明細書中に於て開示されている磁気ヘッド位置決め機構に関するものであって、当該磁気ヘッド位置決め機構に於いては、磁気ヘッド支持機構5をアクチュエータスプリング8に接続し、アクチュエータスプリング8はホルダアーム11に完全固定されており、このとき図15及び図16に示す様に、アクチュエータスプリング8には一対の圧電素子16が磁気ヘッド支持機構の長手中心軸に沿って平行に配置されており、トラック追従時には一対の圧電素子に所定の電圧を交互に印加して駆動力を発生させてホルダアームに固定されたアクチュエータスプリング8を撓ませて磁気ヘッド支持機構5を微小回転駆動させている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
HGA駆動方式の2ステージアクチュエータは、従来のHGAに大きな変更を加えることなく容易に構築することが可能であるため、現在のところ最も実用化が近い高精度ヘッド位置決め機構として期待されている。
処で、図17(a)は図14で示した力−変位型(高スティッフネス型)の2ステージアクチュエータの解析モデルを示す。磁気ヘッド支持機構を接続したアクチュエータスプリングを1枚のみ単板のホルダアームに接続している。このモデルの周波数特性を図17(b)に示す。
【0014】
図17(b)中の破線は上記2ステージアクチュエータを回転軸受け部においてVCM加振したときの周波数特性でありシーク動作中(トラッキング:コースアクチュエータ駆動時)の振動特性を示している。
また、図17(b)中の太線は、上記2ステージアクチュエータのファインアクチュエータ部(アクチュエータスプリング部)に設けた圧電素子(PZT)のみを駆動させたときの周波数特性であり追従動作中(フォローイング:ファインアクチュエータ駆動時)の振動特性を示している。
【0015】
一方、同図中の細線はファインアクチュエータ部のみのモデルを用いて、アクチュエータスプリングをホルダアーム接続位置において完全固定し圧電素子(PZT)を駆動させたときの周波数特性であり、ファインアクチュエータ部単体の振動特性を示している。
ファインアクチュエータ部単体では8.2kHzに1つの共振ピークしか持たなかったモデル(図17(b)の細線)でも、ホルダアームに接続すると同じPZT駆動条件(トラック追従動作条件)でありながらVCM駆動時(シーク動作時:図17(b)の破線)と同様に▲1▼5.8kHzと▲2▼9.5kHzに2つの共振ピークを持つようになっているのがわかる(図17(b)の太線)。
【0016】
これら2つの共振は、図17(c)に示すモードシェイプを見てもわかるように、▲1▼5.8kHzの共振がホルダアームの振動と連成したファインアクチュエータのスウェイ(Sway)モード(以下、アーム連成スウェイモード)であり、▲2▼9.5kHzの共振がサスペンションの2次捻れ振動によるオフトラック・モードである。
【0017】
キャリッジ・ブロック最上位および最下位のようにホルダアームにファインアクチュエータが1枚しか接続されていないモデルでは上記のような特性を示すが、キャリッジ・ブロック中位のようにホルダアームに上下2枚のファインアクチュエータが接続されるようなモデル(図18(a)参照)ではさらに複雑な振動特性を示すようになる。
【0018】
このときの周波数特性を図18(b)に示す。破線は同じくホルダアームの回転軸受け部においてVCM加振したときの周波数特性でありシーク動作中(トラッキング:コースアクチュエータ駆動時)の振動特性を示し、太線は上記2枚のファインアクチュエータのうち片方をPZT駆動させたときの周波数特性であり(任意の磁気ヘッドによる)追従動作中(フォローイング:ファインアクチュエータ駆動時)の振動特性を示している。
【0019】
キャリッジ・ブロック中位のようにホルダアームに上下2枚のファインアクチュエータが接続されているような場合、トラック追従時の振動特性(PZT駆動)は共振ピークが1つ増えて3つ(▲1▼ 5.1kHz, ▲2▼ 8.1kHz, ▲3▼ 9.6kHz)現れるようになる。これら3つの共振は、図15(c)に示すモードシェイプを見てもわかるように、▲1▼5.8kHzの共振と▲3▼9.6kHzの共振は各々アーム連成スウェイモードとサスペンション2次捻れであるが、▲2▼8.1kHzの共振は上下2枚のサスペンションが交差するようなファインアクチュエータスウェイモードである。
【0020】
アームアッセー・モデルにおいてPZT駆動時に現れるこれら2つもしくは3つの共振は、PZTによるHGA駆動力がホルダアーム先端部(ファインアクチュエータとの接続位置)において反力(以下、PZT駆動反力)として作用し、これが加振源となってホルダアーム振動を励起するために引き起こされるものと考えられる(図19及び図20参照)。
【0021】
トラック追従時(PZT駆動時)において、ヘッド位置決め機構系の共振ピークが高周波(10kHz)と低周波(5kHz)の2つに分かれて現れてくると、サーボの制御帯域を広く取れなくなるために位置決め精度は著しく悪化する。
また、キャリッジ・アーム中位の振動特性のように共振ピークが3つになってくるとノッチ・フィルターを3つ直列に配置する必要があり、これらの共振に近接した周波数に制御帯域を設定する場合にはその周波数帯域で著しく位相を遅らせることになるため、安定余裕が減少し実用的なコントローラの実装が困難になってくる。
【0022】
その他、磁気ヘッド位置決め機構に関する公知例として特開平5−341787号公報、特許第2529380号明細書及び特許第2712599号明細書等が見られるが、係る公報には、2ステージアクチュエータを備えた磁気ヘッド位置決め機構に関して開示されているが、当該ファインアクチュエータ部のシーク動作に起因する当該コースアクチュエータ部に於ける加振現象を抑制する技術に関しては記載が見られない。
【0023】
本発明の目的は、上記した従来技術の欠点を改良すべく構成されたものであり、その目的は、例えば、10Gb/in2 を越える高記録密度の磁気ディスク装置において、トラック密度25kTPI以上の狭トラックピッチ(トラックピッチ1μm以下)においてもトラック追従可能で、かつサーボ帯域3kHz以上を確保できるような、高速・高精度な磁気ヘッド位置決め機構およびその駆動方式を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記した目的を達成する為、以下に示す様な基本的な技術構成を採用するものである。即ち、本発明の磁気ヘッド位置決め機構に係る態様としては、磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構と当該磁気ヘッド支持機構を保持する磁気ヘッド支持機構保持部を有するファインアクチュエータ部、及び当該ファインアクチュエータ部と接合されると共に、所定の回転軸の回りに揺動可能に軸支されたホルダーアームを有するコースアクチュエータ部とから構成された磁気ヘッド位置決め機構であって、当該コースアクチュエータ部は、当該ホルダーアームを当該回転軸を中心としてシーク方向に揺動させる為の第1の駆動手段を有しており、一方、当該ファインアクチュエータ部には、当該コースアクチュエータ部に於ける該ホルダーアームの揺動運動とは独立的に当該磁気ヘッドをシーク方向に微小量揺動させる為の第2の駆動手段が設けられており、更には、当該ホルダーアームを挟んで当該ファインアクチュエータと対向する側に、当該ファインアクチュエータ部に於ける当該磁気ヘッド支持機構の当該揺動運動に伴って、当該コースアクチュエータ部の当該ホルダーアームに発生する振動を抑制する振動抑制手段が設けられ、当該振動抑制手段には、当該ファインアクチュエータ部に、当該ファインアクチュエータ部に於ける当該磁気ヘッド支持機構保持部に設けられている当該磁気ヘッド支持機構の揺動動作に同期して当該磁気ヘッド支持機構の揺動動作とは反対方向の揺動動作を独立的に行うための揺動補償部材が設けられていることを特徴とするものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明に係る当該磁気ヘッド位置決め機構及び磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法は、上記した様な技術構成を採用しているものであって、より具体的には、当該磁気ヘッド位置決め機構は、磁気ヘッド支持機構と2ステージアクチュエータを備え、当該磁気ヘッド支持機構は、磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成され、当該2ステージアクチュエータは、当該磁気ヘッド支持機構を磁気ヘッドのシーク方向に微小量変位させるファインアクチュエータ部と、当該複数のファインアクチュエータ部をVCMにより当該磁気ヘッドのシーク方向に一括して変位させるコースアクチュエータ部とから構成され、当該ファインアクチュエータ部は、当該磁気ヘッド支持機構を支持する薄板状のアクチュエータ・スプリングと2つの圧電素子を有してなり、当該2つの圧電素子に交互に電圧を印加することで当該2つの圧電素子に駆動力を発生させ、当該アクチュエータ・スプリング部を弾性的に撓ませることによって磁気ヘッドのシーク方向への微小駆動が行われる高スティッフネス型のHGA駆動方式、もしくは当該磁気ヘッド支持機構を支持する薄板状のアクチュエータ・スプリングと小形コイルおよびヨークを有してなり、ホルダアームに埋め込まれた永久磁石とで小形のVCMを形成し、当該小形コイルに電流を印加することで当該小形VCMに電磁力を発生させ、当該アクチュエータ・スプリング部を弾性的に撓ませることによって磁気ヘッドのシーク方向への微小駆動が行われる高コンプライアンス型のHGA駆動方式で構成されており、またキャリッジ・ブロックの最上位と最下位においてはホルダアームを挟んで当該HGA駆動方式のファインアクチュエータ部と対向する側に、当該磁気ヘッド支持機構の等価質量相当のダミー・マスを搭載したファインアクチュエータ部(ダミー・アクチュエータ)が接続されていることを特徴とするものである。
【0026】
加えて、本発明に於ける当該磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法としてのより詳細な具体例としては、トラック追従時において、例えば当該コースアクチュエータ部とファインアクチュエータ部とから構成される磁気ヘッド位置決め機構ユニットが複数個並列的に且つ各磁気ヘッド位置決め機構ユニットに於けるホルダーアームに設けられた、所定の回転軸に嵌合する開口部を形成するアームブロック部に於て互いに同心的に集積され且つ一体的に集合せしめられた磁気ヘッド位置決め機構を使用して、任意の磁気ヘッド位置決め機構ユニットに於けるファインアクチュエータ部の設けられた磁気ヘッド支持機構保持部を用いてHGAを駆動させる場合、当該アームブロックの中位に於ける当該磁気ヘッド位置決め機構ユニットにおいては、当該ホルダアームを挟んで反対側に接続されたもう1枚の振動抑制手段として機能するが、実際に情報を当該記録媒体に書き込んだり、当該記録媒体から情報を読み出したりする事が可能な他の磁気ヘッド支持機構保持部を、当該任意のファインアクチュエータとは逆方向へ常時同じ力で(圧電素子(PZT)駆動によるファインアクチュエータの場合には逆位相の電圧を、小形VCM駆動によるファインアクチュエータの場合には逆方向の電流を印加して)駆動させ、同じく当該アームブロックに於ける両端部に配置された当該磁気ヘッド位置決め機構ユニットに於けるホルダアームに接続された磁気ヘッド支持機構保持部を用いてHGAを駆動させる場合には、ホルダアームを挟んで反対側に接続された当該ダミーマス搭載のダミー部材に於ける駆動手段をやはり当該磁気ヘッド支持機構保持部とは逆方向へ常時同じ力で(圧電素子(PZT)駆動によるファインアクチュエータの場合には逆位相の電圧を、小形VCM駆動によるファインアクチュエータの場合には逆方向の電流を印加して)駆動させることを特徴としているものである。
【0027】
これにより、トラック追従時において任意のファインアクチュエータを駆動させたときにアクチュエータ・スプリングとホルダアームとの接続部に作用するHGA駆動反力は、上下2枚のファインアクチュエータ(キャリッジ中位)もしくは1枚のファインアクチュエータと1枚のダミー・アクチュエータ(キャリッジの両端部)の対向するHGA駆動反力によって互いに相殺され、ホルダアーム先端部に作用する加振力をキャンセルすることができるため、HGA駆動時にホルダアーム振動に起因した共振を抑制することができ、高周波数帯域まで共振ピークのない良好な振動特性を得ることができるため、磁気ヘッドの高速・高精度なトラック追従動作(フォローイング)を行うことが可能になる。
【0028】
【実施例】
以下に、本発明に係る磁気ヘッド位置決め機構及び磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法の一具体例の構成を図面を参照しながら詳細に説明する。
即ち、図1は、本発明に係る磁気ヘッド位置決め機構の一具体例の構成を説明する断面図及び平面図であり、図中、磁気ヘッド1を搭載したスライダ2を支持するように構成された磁気ヘッド支持機構5と当該磁気ヘッド支持機構5を保持する磁気ヘッド支持機構保持部30を有するファインアクチュエータ部6、及び当該ファインアクチュエータ部6と接合されると共に、所定の回転軸31の回りに揺動可能に軸支されたホルダーアーム11を有するコースアクチュエータ部7とから構成された磁気ヘッド位置決め機構100であって、当該コースアクチュエータ部7は、当該ホルダーアーム11を当該回転軸31を中心としてシーク方向に揺動させる為の第1の駆動手段12を有しており、一方、当該ファインアクチュエータ部6には、当該コースアクチュエータ部7に於ける該ホルダーアーム11の揺動運動とは独立的に当該磁気ヘッド1をシーク方向に微小量揺動させる為の第2の駆動手段16が設けられており、更には、当該ファインアクチュエータ部6には、当該ファインアクチュエータ部6に於ける当該磁気ヘッド支持機構5の当該揺動運動に伴って、当該コースアクチュエータ部7の当該ホルダーアーム11に発生する振動を抑制する振動抑制手段32が設けられている磁気ヘッド位置決め機構100が示されている。
【0029】
本発明に於いては、当該振動抑制手段32は、当該磁気ヘッド支持機構5の当該揺動運動に伴って、当該コースアクチュエータ部7の当該ホルダーアーム11に発生する複数個の共振周波数を一つに制限し、且つ当該共振周波数をより高周波帯域側に移動させる機能を有するものである事が望ましい。
又、本発明に於ける当該コースアクチュエータ部7に設けられている当該第1の駆動手段12は、ボイスコイルモータである事が望ましく、又当該ファインアクチュエータ部6に設けられている当該第2の駆動手段16は、ボイスコイルモータ或いは圧電素子から選択された一つで構成されている事が望ましい。
【0030】
次に、本発明に係る当該磁気ヘッド位置決め機構の構成をより詳細に説明するならば、図1において、磁気ヘッド位置決め機構100は、磁気ヘッド支持機構5と、ファインアクチュエータ部6およびコースアクチュエータ部7からなる2ステージアクチュエータとから構成されており、当該ファインアクチュエータ部6に於ては、当該磁気ヘッド支持機構5は、少なくとも当該磁気ヘッド支持機構保持部30に形成されたアクチュエータスプリング部8との間に設けられた細幅状バネ部材27を介して当該磁気ヘッド支持機構保持部30に接合されており、当該細幅状バネ部材27を第2の駆動手段16である例えば圧電素子160によって変形させる様に構成されている事が好ましい。
【0031】
又、本具体例に於いては、当該磁気ヘッド支持機構保持部30は、図中のホルダアームかしめ位置10においてコースアクチュエータ部7を構成するホルダアーム11に接続される。
また、複数のホルダアーム11からなるアームブロック13は、その一端に第1の駆動手段12を構成する可動コイルを有し、図示せぬ外部固定磁気回路と組み合わされてボイスコイルモータVCMを構築しコースアクチュエータ部7を形成している。
【0032】
一方、当該磁気ヘッド支持機構5は、磁気ヘッド1を搭載した浮上型もしくは接触型のスライダ2と、それを支持するジンバルスプリング3ならびにスライダ2に押圧力を付与するためのロードビーム4から構成されている。
そして、スライダ2を図示せぬ記録媒体に対向する向きにして当該ファインアクチュエータ部6にサスペンションかしめ位置9において接続されている。
【0033】
また当該ファインアクチュエータ部6に於ける当該磁気ヘッド支持機構保持部30に設けられているアクチュエータ・スプリング8は、サスペンションかしめ位置9とホルダアームかしめ位置10との間において第2の駆動手段である一対の圧電素子160が当該アクチュエータ・スプリング8の長手方向の中心軸を挟んでその長手軸に沿う方向に平行に配置されている。
【0034】
当該アクチュエータ・スプリング8にはSUS304などの靱性を有する材料を用い、当該サスペンションかしめ位置9と圧電素子160との間に細幅状のバネ部27を有しており、当該一対の圧電素子160に交互に電圧を印加することにより、左右の圧電素子を交互に歪ませて当該バネ部27を撓ませて磁気ヘッド支持機構5をシーク方向へ微小駆動させる。
【0035】
本発明に係る当該磁気ヘッド位置決め機構100に於いては、当該磁気ヘッド位置決め機構ユニット一つで構成されていても良く、又図1(a)に示す様に、複数個の当該磁気ヘッド位置決め機構ユニットを当該アームブロック部に於て同心的に多層化、集合化して使用するもので有っても良い。
このとき、アームブロック13を構成する複数個の磁気ヘッド位置決め機構ユニットに於ける両端部の磁気ヘッド位置決め機構ユニットを除いた、磁気ヘッド位置決め機構ユニットの少なくとも一部の磁気ヘッド位置決め機構ユニットに於けるホルダアーム11には、図1(a)に示すように、ホルダアーム11を間に挟んで一つの磁気ヘッド位置決め機構ユニットH2ともう1枚の磁気ヘッド位置決め機構ユニットH3とを上下に対向する形で同じように接続されている(図1(a)の中位アーム・アッセー25参照)。
【0036】
上述のように、図1に於ける任意の磁気ヘッド支持機構H2をシーク方向へ微小駆動させるときには、ホルダアーム11を挟んで対向する側に接続したもう1枚の磁気ヘッド支持機構H3を上記一方の磁気ヘッド位置決め機構H2とは逆方向へ同じ加速度で駆動するように、当該アクチュエータスプリング8に取り付けた他の第2の駆動手段16’を構成する一対の圧電素子160’に印加する電圧を、当該圧電素子160に対して互いに逆位相になるように制御する。
【0037】
例えば、上部磁気ヘッド支持機構H2を保持するファインアクチュエータの一対の圧電素子160の右側の圧電素子に300V、左側の圧電素子に0Vの電圧を印加したときには、対向する下部磁気ヘッド支持機構H3を保持するファインアクチュエータの同じく一対の圧電素子160’の右側の圧電素子に0V、左側の圧電素子に300Vの電圧を印加するようにしておく。
【0038】
これにより、トラック追従動作を行う任意の磁気ヘッド1をファインアクチュエータにより微小駆動させるときには、ホルダアーム11を挟んで反対側に接続されたもう1枚のファインアクチュエータも常時逆方向へ同じ加速度(HGA駆動力)で磁気ヘッドを駆動させることになる(図1(c)および図1(d)並びに図2(b)および図2(c)参照)。
【0039】
このときファインアクチュエータ部のHGA(磁気ヘッド支持機構)駆動によってホルダアーム先端部のアクチュエータスプリング接続位置に作用するHGA駆動反力は、上下2枚のファインアクチュエータH2、H3(図1(a)の中位アーム・アッセー25)を常時逆向きに等しい加速度(HGA駆動力)で駆動させている場合には、互いのHGA駆動反力が相殺されるため、ホルダアーム先端部に作用する加振力をキャンセルすることができる。
【0040】
したがって、図17、図18で説明したようなファインアクチュエータ部のHGA駆動反力が励起するホルダアーム振動を抑制することができるため、トラック追従時(ここではPZT駆動時)において現れていた3つの共振ピーク(図3(a)太線)を1つに抑えることができる(図3(b)太線)。
上記具体例の説明から明らかな様に、本発明に於ける当該磁気ヘッド位置決め機構100に於いては、当該振動抑制手段32は、当該磁気ヘッド支持機構5による当該磁気ヘッド1の揺動に起因して当該コースアクチュエータ部7のホルダアーム11に発生する反力を相殺する様な力を発生させる機能を有するものであれば、如何なる構成を有するもので有っても良い。
【0041】
その具体例として、上記具体例では、当該振動抑制手段32は、当該ファインアクチュエータ部6に、当該ファインアクチュエータ部6に於ける当該磁気ヘッド支持機構保持部30に設けられている当該磁気ヘッド支持機構5の揺動動作に同期して当該磁気ヘッド支持機構5の揺動動作とは反対方向の揺動動作を独立的に行う揺動補償部材33を設けるものであり、当該揺動補償部材33として、実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構或いは、当該磁気ヘッド支持機構と接続される当該磁気ヘッド支持機構保持部、例えばH2に隣接して対向配置するものである。
【0042】
当該揺動補償部材33は、当該磁気ヘッド支持機構5或いは当該磁気ヘッド支持機構保持部30と等価の質量を有している事が望ましい。
更に、本発明に於いては、当該揺動補償部材33は、実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された揺動可能な磁気ヘッド支持機構、或いは当該磁気ヘッド支持機構と接合された磁気ヘッド支持機構保持部で構成されているもので有っても良く、当該磁気ヘッド支持機構若しくは当該磁気ヘッド支持機構保持部と等価の質量を持ったダミー部材で構成されるもので有っても良い。
【0043】
次に、本発明に係る当該磁気ヘッド位置決め機構100の他の具体例を図4を参照しながら詳細に説明する。
つまり、本具体例に於いては、当該ファインアクチュエータ部6に設けられる当該振動抑制手段32を構成する揺動補償部材33としてダミー部材22を使用するものである。
【0044】
本具体例に於ける基本的な構成は、第1の具体例と同様であるので詳細な構成についての説明は省略し、当該第1の具体例の構成と異なる部分に付いて説明する。
即ち、図4(a)乃至図4(d)は、本発明に係る当該第2の具体例の構成を説明する側面図および平面図である。
【0045】
図4において、アームブロック13の両端部にある磁気ヘッド位置決め機構ユニット23と24、つまり図中、最上位もしくは最下位のホルダアーム11には、前記した第1の具体例で示したように磁気ヘッド支持機構5に含まれる磁気ヘッド支持機構H1又はH4を保持したファインアクチュエータ部6が図示せぬ記録媒体に対向する側に接続されており、一方前記ホルダアーム11を挟んで反対側には、図4(a)に示す様に、前記磁気ヘッド支持機構H1又はH4の等価質量に相当する質量を備えたダミー部材22(特にはH0またはH5)を搭載したもう1枚のファインアクチュエータであるダミー・アクチュエータ21が接続され、最上位アーム・アッセー23または最下位アーム・アッセー24を形成している。
【0046】
このとき前記ダミーマス22は、前記磁気ヘッド支持機構の等価質量に等しくなるように設計されていれば材質や形状は特に規定されないが、キャリッジ実装を阻害しない程度の大きさ及び厚みであり、かつ余分な振動モードを励起しないような剛体であることが望ましい。
また前記ダミーマス22を搭載する前記ダミー・アクチュエータ21は、基本的に前記最上位もしくは最下位のホルダアームに接続される磁気ヘッド支持機構(H1もしくはH4)を保持するファインアクチュエータ部と同一にアクチュエータスプリング8および他の第2の駆動手段16’としての一対の圧電素子160’から構成されるものである。
【0047】
前記最上位もしくは最下位のホルダアームに接続された磁気ヘッド支持機構H1もしくはH4をシーク方向へ微小駆動させるときには、ホルダアームを挟んで対向する側に接続した前記ダミーマス22、つまりH0もしくはH5を、上記磁気ヘッド支持機構H1もしくはH4とは逆方向へ同じ加速度で駆動するように、前記ダミー・アクチュエータ21に取り付けた一対の圧電素子160’に印加する電圧を、当該磁気ヘッド支持機構H1もしくはH4を保持する各々のファインアクチュエータ部6における第2の駆動手段16を構成する圧電素子160の駆動電圧とは逆位相になるように制御する。
【0048】
例えば、上部磁気ヘッド支持機構H1を保持するファインアクチュエータの一対の圧電素子160の右側の圧電素子に300V、左側の圧電素子に0Vの電圧を印加したときには、対向する側のダミー部材22を保持するファインアクチュエータの同じく一対の圧電素子160’の右側の圧電素子に0V、左側の圧電素子に300Vの電圧を印加するようにしておく。
【0049】
これにより、図4(b)乃至図4(d)および図5(b)乃至図5(c)に示す様に、キャリッジ最上位もしくは最下位に接続された磁気ヘッドをファインアクチュエータにより微小駆動させてトラック追従動作を行うときには、ホルダアーム11を挟んで反対側に接続されたダミー・アクチュエータ21も常時逆方向へ同じ加速度(駆動力)でダミーマス22を駆動させることになる。
【0050】
このときキャリッジ最上位もしくは最下位のファインアクチュエータ部によるHGA(磁気ヘッド支持機構)駆動によって、当該アームブロック13に積層された磁気ヘッド位置決め機構ユニットの内で両端部に配置されている磁気ヘッド位置決め機構ユニットのホルダアーム先端部のアクチュエータスプリング接続位置において作用するHGA駆動反力は、上下2枚のファインアクチュエータ(うち1枚はダミー・アクチュエータ)を互いに常時逆向きに等しい加速度(HGA駆動力=ダミーマス駆動力)で駆動させているため互いに相殺され、ホルダアーム先端部に作用する加振力をキャンセルすることができる。
【0051】
したがって、図17、図18で説明したようなファインアクチュエータのHGA駆動反力が励起するホルダアーム振動を抑制することができるため、トラック追従時(PZT駆動時)において現れていた図6(a)で示される2つの共振ピークを図6(b)に示す様に、1つに抑えることができる。
次に、本発明に係る磁気ヘッド位置決め機構100に付いての別の具体例に付いて図7を参照して詳細に説明する。
【0052】
図7(a)乃至図7(d)は、本発明に係る第3の具体例の構成を示す側面図および平面図である。
図7において、磁気ヘッド位置決め機構100は、磁気ヘッド支持機構5と、ファインアクチュエータ部6およびコースアクチュエータ部7からなる2ステージアクチュエータとから構成されている。
【0053】
ファインアクチュエータ部6は、アクチュエータ・スプリング8と小形VCM20から構成され、図中ホルダアームかしめ位置10においてコースアクチュエータ部7を構成するホルダアーム11に設けられた所定の回転軸に、回転揺動自在に嵌合し接続される。
また、複数のホルダアーム11からなるアームブロック13は、その一端に可動コイル12を有し、図示せぬ外部固定磁気回路と組み合わされてVCMを構築しコースアクチュエータ部7を形成している。
【0054】
一方、前記したそれぞれの磁気ヘッド位置決め機構ユニットに於ける磁気ヘッド支持機構5は、磁気ヘッド1を搭載した浮上型もしくは接触型のスライダ2と、それを支持するジンバルスプリング3ならびにスライダ2に押圧力を付与するためのロードビーム4から構成されており、前記スライダ2を図示せぬ記録媒体に対向する向きにして、前記ファインアクチュエータ部6にサスペンションかしめ位置9において接続されている。
【0055】
また前記ファインアクチュエータ部6のアクチュエータ・スプリング8には、前記磁気ヘッド支持機構5とは反対側の端部において小形VCM20が配置され、さらに前記サスペンションかしめ位置9と前記小形VCM20との間にはバネ部27を有しており、前記小形VCMに任意の電流を印加することにより電磁力を発生させて前記バネ部を撓ませることにより磁気ヘッド支持機構をシーク方向へ微小駆動させている。
【0056】
このとき、アームブロック13の中位のホルダアーム11の何れにも、図7(a)に示すように、もう1枚のファインアクチュエータ部がホルダアームを間に挟んで上下に対向する形で同じように接続されている(図7(a):中位アーム・アッセー25)。
つまり、本具体例に於いては、当該中位アーム・アッセー25を構成するそれぞれの磁気ヘッド位置決め機構ユニットに於ける当該ホルダーアーム11の一方側には、実際に所定の記録媒体に対する、所定の情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構と接続される当該磁気ヘッド支持機構保持部H2、H4に設けると共に、当該ホルダーアーム11の他方の側には、当該振動抑制手段32の一例として実際に所定の記録媒体に対する、所定の情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構と接続される当該磁気ヘッド支持機構保持部H2、H4と同一の構成と等価の質量を有する部材を揺動補償部材33として、隣接状に対向配置し且つ揺動自在に設けるものである。
【0057】
上述のように任意の磁気ヘッド支持機構保持部30、例えばH2をシーク方向へ 微小駆動させるときには、ホルダアーム11を挟んで対向する側に接続したもう1枚の磁気ヘッド支持機構保持部30、例えばH3を上記磁気ヘッド支持機構保持部H2とは逆方向へ同じ加速度で駆動するように、前記アクチュエータスプリング8に取り付けた小形ボイスコイルモータVCM20に印加する電流を、磁気ヘッド支持機構保持部H2を駆動させる小形ボイスコイルモータVCMの電流とは逆方向になるように制御する。
【0058】
これにより、図7(b)乃至図7(d)に示す様に、トラック追従動作を行う任意の磁気ヘッド支持機構保持部H2に於ける磁気ヘッド1をファインアクチュエータにより微小駆動させるときには、ホルダアーム11を挟んで反対側に隣接して対向接続されたもう1枚の磁気ヘッド支持機構保持部H3も常時逆方向へ同じ加速度(HGA駆動力)で磁気ヘッド1を駆動させることになる。
【0059】
このときファインアクチュエータ部のHGA(磁気ヘッド支持機構)駆動によってホルダアーム先端部のアクチュエータスプリング接続位置において作用するHGA駆動反力は、ホルダアームを挟んで対向する側のHGA駆動反力によって互いに相殺されるため、ホルダアーム先端部に作用する加振力をキャンセルすることができ、HGA駆動反力に起因したホルダアーム振動を抑制することができるため、トラック追従時(小形VCM駆動時)における振動特性を改善することができる。
【0060】
又、本発明に係る磁気ヘッド位置決め機構100について、更に別の具体例を図8を参照しながら詳細に説明する。
図8(a)および(d)は、本発明に係磁気ヘッド位置決め機構100の第4の具体例の構成を示す側面図および平面図である。
図8において、アームブロック13の両端部、つまり最上位もしくは最下位のホルダアーム11には、前記第1の具体例で示したように磁気ヘッド支持機構H1またはH6を保持したファインアクチュエータ6が図示されていない記録媒体に対向する側に接続されており、一方、当該ホルダアーム11を挟んで反対側には、前記磁気ヘッド支持機構H1またはH6の等価質量に相当する質量を備えたダミーマス22を搭載したもう1枚の磁気ヘッド支持機構保持部H0またはH7が接続されている(図8(a)の最上位アーム・アッセー23または最下位アーム・アッセー24参照)。
【0061】
前記最上位もしくは最下位のホルダアーム11に接続された磁気ヘッド支持機構H1もしくはH6をシーク方向へ微小駆動させるときには、ホルダアーム11を挟んで対向する側に接続した前記ダミーマス22を保持する磁気ヘッド支持機構保持部H0もしくはH7を上記磁気ヘッド支持機構保持部H1もしくはH6とは逆方向へ同じ加速度で駆動するように、当該磁気ヘッド支持機構保持部H0もしくはH7に設けられたダミーアクチュエータ21に取り付けた他の第2の駆動手段16’を構成する第2の小形ボイスコイルモータVCM20’に印加する電流を、当該磁気ヘッド支持機構保持部H1もしくはH6のファインアクチュエータ部を構成する第2の駆動手段20に相当する小形ボイスコイルモータVCM20に印加する電流とは逆方向になるように制御する。
【0062】
これにより、アームブロック最上位もしくは最下位の磁気ヘッドをファインアクチュエータ6により微小駆動させてトラック追従動作を行うときには、ホルダアーム11を挟んで反対側に接続されたダミー・アクチュエータ21も常時逆方向へ同じ加速度(駆動力)でダミーマスを駆動させることになり、図8(b)及び図8(c)に示すように、互いの駆動反力が相殺されてホルダアーム先端部に作用する加振力をキャンセルすることができる。
【0063】
したがって、HGA駆動反力に起因するホルダアーム振動を抑制することができるため、高周波数帯域まで共振ピークのない良好な振動特性を有する磁気ヘッド位置決め機構を提供することができる。
上記した各具体例から明らかな様に、本発明に於ける当該磁気ヘッド位置決め機構100の好ましい具体例としては、当該多層化された磁気ヘッド位置決め機構に於いて、当該多層化された当該個々のコースアクチュエータ部に於ける両端部に位置する当該コースアクチュエータ部を構成するホルダアームの一面にはダミー部材が配置され、当該他面には、実際に情報を記録媒体に対し書込み或いは記録媒体から情報を読み出す操作を行う磁気ヘッドを有する当該磁気ヘッド支持機構或いは当該磁気ヘッド支持機構を保持する磁気ヘッド支持機構保持部が配置されている磁気ヘッド位置決め機構であり、又他の好ましい具体例としては、当該多層化された磁気ヘッド位置決め機構に於いて、当該多層化された当該個々のコースアクチュエータ部に於ける両端部を除く部位に配置されたホルダアームの両側面には、それぞれ実際に情報を記録媒体に対し書込み或いは記録媒体から情報を読み出す操作を行う磁気ヘッドを有する当該磁気ヘッド支持機構或いは当該磁気ヘッド支持機構を保持する磁気ヘッド支持機構保持部が配置されている磁気ヘッド位置決め機構である。
【0064】
一方、上記各具体例に於ける当該磁気ヘッド位置決め機構100の操作方法の説明より明らかな通り、本発明に係る当該磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法としては、磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構と当該磁気ヘッド支持機構を保持する磁気ヘッド支持機構保持部を有するファインアクチュエータ部、及び当該ファインアクチュエータ部と接合されると共に、所定の回転軸の回りに揺動可能に軸支されたホルダーアームを有するコースアクチュエータ部とから構成された磁気ヘッド位置決め機構であって、当該コースアクチュエータ部は、当該ホルダーアームを当該回転軸を中心としてシーク方向に揺動させる為の第1の駆動手段を有しており、一方、当該ファインアクチュエータ部には、当該コースアクチュエータ部に於ける該ホルダーアームの揺動運動とは独立的に当該磁気ヘッドをシーク方向に微小量揺動させる為の第2の駆動手段が設けられている磁気ヘッド位置決め機構に於いて、当該ファインアクチュエータ部に振動抑制手段を設け、当該ファインアクチュエータ部に於ける当該磁気ヘッド支持機構の当該揺動運動に伴って、当該コースアクチュエータ部の当該ホルダーアームに発生する振動を抑制する様に構成されているものである。
【0065】
上記した本発明に係る当該磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法に於いては、当該振動抑制手段を介して、当該磁気ヘッド支持機構の当該揺動運動に伴って、当該コースアクチュエータ部の当該ホルダーアームに発生する複数個の共振周波数を一つに制限し、且つ当該共振周波数をより高周波帯域側に移動する様に制御する様に制御が実行される事が望ましい。
【0066】
又、本発明に係る当該磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法に於いては、当該コースアクチュエータ部7に設けられている当該第1の駆動手段12としてボイスコイルモータを使用する事が望ましく、又、当該ファインアクチュエータ部6に設けられている当該第2の駆動手段16としては、ボイスコイルモータ或いは圧電素子の何れかを使用する事が望ましい。
【0067】
更に、本発明に係る当該磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法に於いては、当該ファインアクチュエータ部6に於て、当該磁気ヘッド支持機構5は、少なくとも当該磁気ヘッド支持機構保持部30に形成されたアクチュエータスプリング部8に設けられた細幅状バネ部材27を介して当該磁気ヘッド支持機構保持部30に接合されており、当該細幅状バネ部材27を圧電素子160に印加される電圧を制御することによって変形させ、当該磁気ヘッド1をシーク方向に揺動させる様に制御するものである。
【0068】
又、本発明に係る当該磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法に於いては、当該ファインアクチュエータ部6に於て、当該磁気ヘッド支持機構5を有する当該磁気ヘッド支持機構保持部30が、コースアクチュエータ部7のホルダアーム11の一部に旋回可能に保持されると共に当該磁気ヘッド支持機構保持部30の端部にボイスコイルモータ20を当該コースアクチュエータ部7の当該ホルダーアーム11に設けた磁石手段35と対向して設け、当該ボイスコイルモータ20に印加される電流を制御する事によって当該磁気ヘッド1をシーク方向に揺動させる様に制御するものである。
【0069】
より具体的には、本発明に係る当該磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法に於て、当該振動抑制手段32によって、当該磁気ヘッド支持機構5による揺動に起因して当該コースアクチュエータ部7のホルダアーム11に発生する反力を相殺する様な力を当該コースアクチュエータ部7に発生させる様に構成するものであり、特には、当該ファインアクチュエータ部6に設けられる当該振動抑制手段32を、当該ファインアクチュエータ部6に於ける当該磁気ヘッド支持機構保持部30に対向して設けられ、且つ当該磁気ヘッド支持機構5若しくは当該磁気ヘッド支持機構保持部30と等価の質量を有している揺動補償部材33で構成し、当該揺動補償部材33を当該磁気ヘッド支持機構5の揺動動作に同期して当該磁気ヘッド支持機構5の揺動動作とは反対方向に揺動動作を独立的に行わせるものである。
【0070】
かかる構造に於て、当該揺動補償部材33と当該実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構5或いは、実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構を保持する磁気ヘッド支持機構保持部30とを、当該コースアクチュエータ部7を構成する当該ホルダアーム11の互いに対向する平面にそれぞれ個別に設ける事が望ましい。
【0071】
又、当該ホルダアーム11を挟んで上下両面に接続された、当該実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッド1を搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構5、或いは実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構を含む磁気ヘッド支持機構保持部5と当該揺動補償部材の内、当該磁気ヘッド支持機構5、或いは当該磁気ヘッド支持機構保持部30を当該ファインアクチュエータ部6に設けられている第2の駆動手段16を駆動して、当該磁気ヘッドをシーク方向へ微小量変位させる場合、当該ホルダアーム11を挟んで反対側に接続された当該揺動補償部材33を、当該第2の駆動手段16と同一の構成を有する他の第2の駆動手段16’を駆動させて、当該磁気ヘッド支持機構5、或いは当該磁気ヘッド支持機構保持部30の駆動方向とは逆向きに常時同じ力で駆動させる様に構成する事が望ましい。
【0072】
本発明に於いては、当該揺動補償部材33は、実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッド1を搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構5で構成されるか、或いは、実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構と接続された磁気ヘッド支持機構保持部30で構成し、当該揺動補償部材33に於いても実際の情報の読み書きを実行出来る様にする事も望ましい。
【0073】
一方、本発明に係る当該磁気ヘッド位置決め機構100に於て、当該多層状に積層された複数個のコースアクチュエータ部7の内、両端部に配置されている当該コースアクチュエータ部に於ける当該振動抑制手段32の該揺動補償部材33は、当該磁気ヘッド支持機構5若しくは当該磁気ヘッド支持機構保持部30と等価の質量を有しているダミー部材22で構成する事が望ましい。
【0074】
更に、本発明に係る当該磁気ヘッド位置決め機構100は、当該ファインアクチュエータ部に於ける当該磁気ヘッド支持機構保持部は、当該磁気ヘッド支持機構を支持する薄板状のアクチュエータ・スプリングと当該アクチュエータ・スプリングを駆動する第2の駆動手段としての2つの圧電素子を有してなり、当該磁気ヘッド支持機構の当該磁気ヘッドのシーク方向への微小量変位は、当該2つの圧電素子に交互に電圧を印加することで当該2つの圧電素子に駆動力を発生させ、当該駆動力によって当該アクチュエータ・スプリング部を弾性的に撓ませることによって実行される様に構成されている磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法である。
【0075】
又、本発明に係る当該、磁気ヘッド位置決め機構100は、当該ファインアクチュエータ部に於ける当該振動抑制手段を構成する当該揺動補償部材は、当該磁気ヘッド支持機構保持部と等価の質量を有する保持部材で構成すると共に、当該磁気ヘッド支持機構と等価の質量を有するダミー部材を支持する薄板状のアクチュエータ・スプリングと当該アクチュエータ・スプリングを駆動する他の第2の駆動手段としての2つの圧電素子を有してなり、当該ダミー部材のシーク方向への微小量変位は、当該2つの圧電素子に交互に電圧を印加することで当該2つの圧電素子に駆動力を発生させ、当該駆動力によって当該アクチュエータ・スプリング部を弾性的に撓ませることによって実行される様に構成されている磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法である。
【0076】
一方、本発明に係る当該磁気ヘッド位置決め機構100は、当該ファインアクチュエータ部に於ける当該ホルダーアームを挟んで、実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構と接続された第1の磁気ヘッド支持機構保持部と、当該振動抑制手段として機能する、第1の磁気ヘッド支持機構保持部と等価の質量を有し、且つ実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構と接続された第2の磁気ヘッド支持機構保持部とを設け、更に当該第1と第2の磁気ヘッド支持機構保持部に於いては、何れも当該磁気ヘッド支持機構は、少なくとも当該磁気ヘッド支持機構保持部に形成されたアクチュエータスプリング部に設けられた細幅状バネ部材を介して当該磁気ヘッド支持機構保持部に接合せしめ、当該第1と第2の磁気ヘッド支持機構保持部に於ける当該各細幅状バネ部材をそれぞれ第2の駆動手段及び他の第2の駆動手段を構成する圧電素子に印加される電圧を制御することによって変形させ、当該磁気ヘッドをシーク方向に微小量揺動させる様に構成しておき、一方の第2の駆動手段を構成する当該圧電素子に電圧を印加して当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部を構成する当該磁気ヘッド支持機構を駆動し、当該磁気ヘッドをシーク方向へ微小量変位させる場合、当該ホルダアームを挟んで反対側に接続された第2の磁気ヘッド支持機構保持部に設けられた当該他の第2の駆動手段を構成する当該圧電素子には、当該第2の駆動手段の圧電素子に印加された電圧とは逆位相の電圧を印加して、当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部に於ける当該磁気ヘッド支持機構の揺動方向とは、逆方向に同じ駆動力を発生させる様に制御する磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法である。
【0077】
又、本発明に係る当該磁気ヘッド位置決め機構100としては、当該ファインアクチュエータ部に於ける当該ホルダーアームを挟んで、実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構と接続された第1の磁気ヘッド支持機構保持部と、当該振動抑制手段として機能する、磁気ヘッド支持機構を含む第1の磁気ヘッド支持機構保持部と等価の質量を有するダミー部材とを設け、更に当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部と当該ダミー部材に於ける磁気ヘッド支持機構保持部においては、何れも当該磁気ヘッド支持機構及び当該磁気ヘッド支持機構と等価の質量を有するダミーマスは、少なくとも当該磁気ヘッド支持機構保持部に形成されたアクチュエータスプリング部に設けられた細幅状バネ部材を介して当該磁気ヘッド支持機構保持部に接合せしめ、当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部と当該ダミー部材に於ける当該各細幅状バネ部材をそれぞれ第2の駆動手段及び他の第2の駆動手段を構成する圧電素子に印加される電圧を制御することによって変形させ、当該磁気ヘッドをシーク方向に微小量揺動させる様に構成しておき、一方の第2の駆動手段を構成する当該圧電素子に電圧を印加して当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部を構成する当該磁気ヘッド支持機構を駆動し、当該磁気ヘッドをシーク方向へ微小量変位させる場合、当該ホルダアームを挟んで反対側に接続された当該ダミー部材に設けられた当該他の第2の駆動手段を構成する当該圧電素子には、当該第2の駆動手段の圧電素子に印加された電圧とは逆位相の電圧を印加して、当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部に於ける当該磁気ヘッド支持機構の揺動方向とは、逆方向に同じ駆動力を発生させる様に制御する様に構成された磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法である。
【0078】
又、本発明に係る当該磁気ヘッド位置決め機構100の他の具体例としては、当該ファインアクチュエータ部に於ける当該ホルダーアームを挟んで、その一面に実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構を有する第1の磁気ヘッド支持機構保持部であって、当該コースアクチュエータ部のホルダアームの一部に旋回可能に保持されると共に当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部の端部に第2の駆動手段を構成する第1のボイスコイルモータを有する第1の磁気ヘッド支持機構保持部を設け、かつその他面には、当該振動抑制手段として機能する、第1の磁気ヘッド支持機構保持部と等価の質量を有し、且つ実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構と接続された第2の磁気ヘッド支持機構保持部であって、当該コースアクチュエータ部のホルダアームの一部に旋回可能に保持されると共に当該第2の磁気ヘッド支持機構保持部の端部に他の第2の駆動手段を構成する第2のボイスコイルモータを有する第2の磁気ヘッド支持機構保持部を設け、更に当該第1と第2の磁気ヘッド支持機構保持部に於いては、何れも当該磁気ヘッド支持機構の当該磁気ヘッドのシーク方向への微小量変位は、当該ボイスコイルモータのコイルに任意の電流を印加することで当該ボイスコイルモータに電磁力を発生させ、当該電磁力によって当該それぞれの磁気ヘッド支持機構保持部を揺動させる様に構成しておき、一方の第2の駆動手段を構成する当該ボイスコイルモータに所定の電流を印加して当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部を駆動し、当該磁気ヘッドをシーク方向へ微小量変位させる場合、当該ホルダアームを挟んで反対側に接続された第2の磁気ヘッド支持機構保持部に設けられた当該他の第2の駆動手段を構成する当該ボイスコイルモータには、当該第2の駆動手段に印加された電流とは逆向きの電流を印加して、当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部に於ける当該磁気ヘッド支持機構の揺動方向とは、逆方向に同じ駆動力を発生させる様に制御する磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法である。
【0079】
又、本発明に係る当該磁気ヘッド位置決め機構100の別の具体例としては、当該ファインアクチュエータ部に於ける当該ホルダーアームを挟んで、その一面に実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構を有する第1の磁気ヘッド支持機構保持部であって、当該コースアクチュエータ部のホルダアームの一部に旋回可能に保持されると共に当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部の端部に第2の駆動手段を構成する第1のボイスコイルモータを有する第1の磁気ヘッド支持機構保持部を設け、かつその他面には、当該振動抑制手段として機能する、当該磁気ヘッド支持機構を含む第1の磁気ヘッド支持機構保持部と等価の質量を有するダミー部材であって、当該コースアクチュエータ部のホルダアームの一部に旋回可能に保持されると共に当該ダミー部材の端部に、他の第2の駆動手段を構成する第2のボイスコイルモータを有するダミー部材とを設け、更に当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部と当該ダミー部材に於いては、何れも当該磁気ヘッド支持機構の当該磁気ヘッドのシーク方向への微小量変位は、当該ボイスコイルモータのコイルに任意の電流を印加することで当該ボイスコイルモータに電磁力を発生させ、当該電磁力によって当該それぞれの磁気ヘッド支持機構保持部を揺動させる様に構成しておき、一方の第2の駆動手段を構成する当該第1のボイスコイルモータに所定の電流を印加して当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部を駆動し、当該磁気ヘッドをシーク方向へ微小量変位させる場合、当該ホルダアームを挟んで反対側に接続された当該ダミー部材に設けられた当該他の第2の駆動手段を構成する当該ボイスコイルモータには、当該第2の駆動手段に印加された電流とは逆向きの電流を印加して、当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部に於ける当該磁気ヘッド支持機構の揺動方向とは、逆方向に同じ駆動力を発生させる様に制御する磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法である。
【0080】
又、本発明に於ける当該磁気ヘッド位置決め機構100に於いては、当該コースアクチュエータ部は、当該ファインアクチュエータ部を複数個支持し、当該コースアクチュエータ部による当該ファインアクチュエータ部の当該シーク方向への変位は、複数個の当該ファインアクチュエータ部を一括して行うように構成されていることが望ましい。
【0081】
【発明の効果】
本発明の磁気ヘッド位置決め機構およびその駆動方法は、上記した様な技術構成を採用しているので、これにより、トラック追従時においてファインアクチュエータ部を駆動させたときにホルダアームとの接続部に作用するHGA駆動反力は、ホルダアームを挟んで対向する側に取り付けられたもう1枚のファインアクチュエータもしくはダミー・アクチュエータのHGA駆動反力によって相殺され、ホルダアーム先端部に作用する加振力をキャンセルすることができるため、ホルダアーム振動に起因した共振を抑制することができ、高周波数帯域まで共振ピークのない良好な振動特性を得ることができるため、磁気ヘッドの高速・高精度なトラック追従動作(フォローイング)を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る磁気ヘッド位置決め機構の第1の具体例の構成を示す図であり、図1(a)は側面図、図1(b)〜図1(d)は平面図である。
【図2】図2(a)〜図2(c)は、本発明に係る磁気ヘッド位置決め機構の第1の具体例の構成を示す斜視図である。
【図3】図3(a)〜図3(b)は、本発明に係る磁気ヘッド位置決め機構の第1の具体例における2ステージアクチュエータの周波数特性を示す特性線図である。
【図4】図4は、本発明に係る磁気ヘッド位置決め機構の第2の具体例の構成を示す図であり、図4(a)は側面図、図4(b)〜図4(d)は平面図である。
【図5】図5(a)〜図5(c)は、本発明に係る磁気ヘッド位置決め機構の第2の具体例の構成を示す斜視図である。
【図6】図6(a)〜図6(b)は、本発明に係る磁気ヘッド位置決め機構の第2の具体例における2ステージアクチュエータの周波数特性を示す特性線図である。
【図7】図7は、本発明に係る磁気ヘッド位置決め機構の第3の具体例の構成を示す図であり、図7(a)は側面図、図7(b)〜図7(d)は平面図である。
【図8】図8は、本発明に係る磁気ヘッド位置決め機構の第4の具体例の構成を示す図であり、図8(a)は側面図、図8(b)〜図8(d)は平面図である。
【図9】図9は、従来に於ける磁気ヘッド位置決め機構の構成例を示す平面図である。
【図10】図10は、従来に於ける磁気ヘッド位置決め機構の構成例を示す側面図及び斜視図である。
【図11】図11は、2ステージアクチュエータに関する従来例(ヘッド素子駆動方式およびスライダ駆動方式)を示す斜視図である。
【図12】図12は、2ステージアクチュエータの従来例(力−加速度型HGA駆動方式)を示す平面図である。
【図13】図13は、2ステージアクチュエータの従来例(力−加速度型HGA駆動方式)を示すものであり、図13(a)はその側面図であり、又図13(b)は図13(a)の拡大側面図である。
【図14】図14は、2ステージアクチュエータの従来例(力−変位型HGA駆動方式)を示す図であり、図14(a)は平面図、図14(b)は側面図および図14(c)はその拡大側面図である。
【図15】図15は、2ステージアクチュエータの従来例(力−変位型HGA駆動方式)の動作を示す説明図である。
【図16】図16は、2ステージアクチュエータの従来例(力−変位型HGA駆動方式)の動作を示す説明図である。
【図17】図17(a)は、2ステージアクチュエータの従来例(力−変位型HGA駆動方式)の構成を示すアーム・アッセーモデル図であり、図17(b)は、2ステージアクチュエータの従来例に於ける振動特性を示す図であり、図17(c)は、モード・シェイプである。
【図18】 図18は、2ステージアクチュエータの従来例(力−変位型HGA駆動方式)に於ける振動特性と構成を示す図であり、図18(a)はアーム・アッセーモデル、図18(b)はその特性線図であり、又図18(c)はモード・シェイプである。
【図19】図19は、2ステージアクチュエータの従来例(力−変位型HGA駆動方式)のアーム・アッセー時の振動要因を示した平面図である。
【図20】図20は、2ステージアクチュエータの従来例(力−変位型HGA駆動方式)のアーム・アッセー時の振動要因を示した斜視図である。
【符号の説明】
1……磁気ヘッド、2……スライダ、3……ジンバルスプリング、4……ロードビーム、5……磁気ヘッド支持機構(サスペンション)、6……ファインアクチュエータ部、7……コースアクチュエータ部、8……アクチュエータスプリング、9……サスペンションかしめ位置、10……ホルダアームかしめ位置、11……ホルダアーム、12……第1の駆動手段、可動コイル、13……アームブロック、14……回転軸受け部、15……外部固定磁気回路、16……第2の駆動手段、16’……他の第2の駆動手段、160、160’……圧電素子、17、35……永久磁石、18……ヨーク、19……小形コイル、20、20’……小形ボイスコイルモータ(VCM)、21……ダミー・アクチュエータ、22……ダミーマス、23……最上位アーム・アッセー、24……最下位アーム・アッセー、25……中位アーム・アッセー、26……記録媒体、27……バネ部、30……磁気ヘッド支持機構保持部、31……回転軸、32……振動抑制手段、33……揺動補償部材、100……磁気ヘッド位置決め機構。

Claims (35)

  1. 磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構と当該磁気ヘッド支持機構を保持する磁気ヘッド支持機構保持部を有するファインアクチュエータ部、及び当該ファインアクチュエータ部と接合されると共に、所定の回転軸の回りに揺動可能に軸支されたホルダーアームを有するコースアクチュエータ部とから構成された磁気ヘッド位置決め機構であって、当該コースアクチュエータ部は、当該ホルダーアームを当該回転軸を中心としてシーク方向に揺動させる為の第1の駆動手段を有しており、一方、当該ファインアクチュエータ部には、当該コースアクチュエータ部に於ける該ホルダーアームの揺動運動とは独立的に当該磁気ヘッドをシーク方向に微小量揺動させる為の第2の駆動手段が設けられており、更には、当該ホルダーアームを挟んで当該ファインアクチュエータと対向する側に、当該ファインアクチュエータ部に於ける当該磁気ヘッド支持機構の当該揺動運動に伴って、当該コースアクチュエータ部の当該ホルダーアームに発生する振動を抑制する振動抑制手段が設けられ、当該振動抑制手段には、当該ファインアクチュエータ部に、当該ファインアクチュエータ部に於ける当該磁気ヘッド支持機構保持部に設けられている当該磁気ヘッド支持機構の揺動動作に同期して当該磁気ヘッド支持機構の揺動動作とは反対方向の揺動動作を独立的に行うための揺動補償部材が設けられていることを特徴とする磁気ヘッド位置決め機構。
  2. 当該コースアクチュエータ部に設けられている当該第1の駆動手段は、ボイスコイルモータである事を特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド位置決め機構。
  3. 当該ファインアクチュエータ部に設けられている当該第2の駆動手段は、ボイスコイルモータ或いは圧電素子の何れかで構成されている事を特徴とする請求項1又は2に記載の磁気ヘッド位置決め機構。
  4. 当該ファインアクチュエータ部に於て、当該磁気ヘッド支持機構は、少なくとも当該磁気ヘッド支持機構保持部に形成されたアクチュエータスプリング部との間に設けられた細幅状バネ部材を介して当該磁気ヘッド支持機構保持部に接合されており、当該細幅状バネ部材を圧電素子によって変形させる様に構成されている事を特徴とする請求項3記載の磁気ヘッド位置決め機構。
  5. 当該ファインアクチュエータ部に於て、当該磁気ヘッド支持機構を有する当該磁気ヘッド支持機構保持部が、コースアクチュエータ部のホルダアームの一部に旋回可能に保持されると共に当該磁気ヘッド支持機構保持部の端部にボイスコイルモータが設けられている事を特徴とする請求項3記載の磁気ヘッド位置決め機構。
  6. 当該揺動補償部材は、当該磁気ヘッド支持機構と等価の質量を有している事を特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の磁気ヘッド位置決め機構。
  7. 当該揺動補償部材は、磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された揺動可能な磁気ヘッド支持機構で構成されている事を特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の磁気ヘッド位置決め機構。
  8. 当該揺動補償部材は、磁気ヘッドを搭載したスライダを支持する磁気ヘッド支持機構を含む磁気ヘッド支持機構保持部で構成されている事を特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の磁気ヘッド位置決め機構。
  9. 当該揺動補償部材は、実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構或いは、実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構と接続される当該磁気ヘッド支持機構保持部に隣接して対向配置されるものである事を特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の磁気ヘッド位置決め機構。
  10. 当該揺動補償部材は、実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構で構成されるか、或いは、実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構と接続された磁気ヘッド支持機構保持部である事を特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の磁気ヘッド位置決め機構。
  11. 当該揺動補償部材はダミー部材で構成されている事を特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の磁気ヘッド位置決め機構。
  12. 当該揺動補償部材と、実際に情報を記録媒体に対し書込み或いは記録媒体から情報を読み出す操作を行う磁気ヘッドを有する当該磁気ヘッド支持機構或いは当該磁気ヘッド支持機構保持部とは、互いに反対の方向に同じ力で揺動する様に構成されている事を特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載の磁気ヘッド位置決め機構。
  13. 当該揺動補償部材が、実際に情報を記録媒体に対し書込み或いは記録媒体から情報を読み出す操作を行う磁気ヘッドを有する当該磁気ヘッド支持機構或いは当該磁気ヘッド支持機構保持部である事を特徴とする請求項12記載の磁気ヘッド位置決め機構。
  14. 当該揺動補償部材と、当該実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構で構成されるか、或いは、実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構保持部とは、当該コースアクチュエータ部を構成する当該ホルダアームの互いに対向する平面にそれぞれ設けられている事を特徴とする請求項1乃至13の何れかに記載の磁気ヘッド位置決め機構。
  15. 当該ファインアクチュエータ部を保持する当該コースアクチュエータ部が複数個、多層状に積層されて構成されている事を特徴とする請求項1乃至14の何れかに記載の磁気ヘッド位置決め機構。
  16. 当該複数個のコースアクチュエータ部は、当該それぞれのコースアクチュエータ部に於けるホルダアームに設けられている当該回転軸を受け入れるアームブロックに於いて同芯状に多層化積層されている事を特徴とする請求項15記載の磁気ヘッド位置決め機構。
  17. 当該多層化された磁気ヘッド位置決め機構に於いて、当該多層化された当該個々のコースアクチュエータ部に於ける両端部に位置する当該コースアクチュエータ部を構成するホルダアームの一面にはダミー部材が配置され、当該他面には、実際に情報を記録媒体に対し書込み或いは記録媒体から情報を読み出す操作を行う磁気ヘッドを有する当該磁気ヘッド支持機構或いは当該磁気ヘッド支持機構を保持する磁気ヘッド支持機構保持部が配置されている事を特徴とする請求項15又は16に記載の磁気ヘッド位置決め機構。
  18. 当該多層化された磁気ヘッド位置決め機構に於いて、当該多層化された当該個々のコースアクチュエータ部に於ける両端部を除く部位に配置されたホルダアームの両側面には、それぞれ実際に情報を記録媒体に対し書込み或いは記録媒体から情報を読み出す操作を行う磁気ヘッドを有する当該磁気ヘッド支持機構或いは当該磁気ヘッド支持機構を保持する磁気ヘッド支持機構保持部が配置されている事を特徴とする請求項15乃至17の何れかに記載の磁気ヘッド位置決め機構。
  19. 磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構と当該磁気ヘッド支持機構を保持する磁気ヘッド支持機構保持部を有するファインアクチュエータ部、及び当該ファインアクチュエータ部と接合されると共に、所定の回転軸の回りに揺動可能に軸支されたホルダーアームを有するコースアクチュエータ部とから構成された磁気ヘッド位置決め機構であって、当該コースアクチュエータ部は、当該ホルダーアームを当該回転軸を中心としてシーク方向に揺動させる為の第1の駆動手段を有しており、一方、当該ファインアクチュエータ部には、当該コースアクチュエータ部に於ける該ホルダーアームの揺動運動とは独立的に当該磁気ヘッドをシーク方向に微小量揺動させる為の第2の駆動手段が設けられている磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法に於いて、
    当該ホルダーアームを挟んで当該ファインアクチュエータと対向する側に、当該ファインアクチュエータ部に於ける当該磁気ヘッド支持機構の当該揺動運動に伴って、当該コースアクチュエータ部の当該ホルダーアームに発生する振動を抑制する振動抑制手段が設けられ、
    当該振動抑制手段には、当該ファインアクチュエータ部に、当該ファインアクチュエータ部に於ける当該磁気ヘッド支持機構保持部に設けられている当該磁気ヘッド支持機構の揺動動作に同期して当該磁気ヘッド支持機構の揺動動作とは反対方向の揺動動作を独立的に行う揺動補償部材が設けられ、当該揺動補償部材が当該磁気ヘッド支持機構による揺動に起因する当該コースアクチュエータ部のホルダアームに発生する反力を相殺するように構成したことを特徴とする磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法。
  20. 当該コースアクチュエータ部に設けられている当該第1の駆動手段としてボイスコイルモータを使用する事を特徴とする請求項19に記載の磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法。
  21. 当該ファインアクチュエータ部に設けられている当該第2の駆動手段としてボイスコイルモータ或いは圧電素子の何れかを使用する事を特徴とする請求項19又は20に記載の磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法。
  22. 当該ファインアクチュエータ部に於て、当該磁気ヘッド支持機構は、少なくとも当該磁気ヘッド支持機構保持部に形成されたアクチュエータスプリング部に設けられた細幅状バネ部材を介して当該磁気ヘッド支持機構保持部に接合されており、当該細幅状バネ部材を圧電素子に印加される電圧を制御することによって変形させ、当該磁気ヘッドをシーク方向に揺動させる事を特徴とする請求項19乃至21の何れかに記載の磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法。
  23. 当該ファインアクチュエータ部に於て、当該磁気ヘッド支持機構を有する当該磁気ヘッド支持機構保持部が、コースアクチュエータ部のホルダアームの一部に旋回可能に保持されると共に当該磁気ヘッド支持機構保持部の端部にボイスコイルモータを当該コースアクチュエータ部の当該ホルダーアームに設けた磁石手段と対向して設け、当該ボイスコイルモータに印加される電流を制御する事によって当該磁気ヘッドをシーク方向に揺動させる事を特徴とする請求項19乃至21の磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法。
  24. 当該ファインアクチュエータ部に設けられる当該振動抑制手段は、当該ファインアクチュエータ部に於ける当該磁気ヘッド支持機構保持部に対向して設けられ、且つ当該磁気ヘッド支持機構若しくは当該磁気ヘッド支持機構保持部と等価の質量を有していることを特徴とする請求項19乃至23の何れかに記載の磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法。
  25. 当該揺動補償部材と、当該実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構で構成されるか、或いは、実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構保持部とを、当該コースアクチュエータ部を構成する当該ホルダアームの互いに対向する平面にそれぞれ設ける事を特徴とする請求項19乃至24の何れかに記載の磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法。
  26. 当該磁気ヘッドをシーク方向へ微小量変位させる場合、当該ホルダアームを挟んで当該磁気ヘッドと反対側に設けられた当該揺動補償部材を、当該第2の駆動手段と同一の構成を有する他の第2の駆動手段を駆動させて、当該磁気ヘッドを保持する当該磁気ヘッド支持機構、或いは当該磁気ヘッド支持機構保持部の駆動方向とは逆向きに同じ力で駆動させる事を特徴とする請求項19乃至25の何れかに記載の磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法。
  27. 当該揺動補償部材は、実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構で構成されるか、或いは、実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構と接続された磁気ヘッド支持機構保持部で構成する事を特徴とする請求項19乃至26の何れかに記載の磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法。
  28. 当該揺動補償部材は当該磁気ヘッド支持機構若しくは当該磁気ヘッド支持機構保持部と等価の質量を有しているダミー部材で構成する事を特徴とする請求項 19乃至26の何れかに記載の磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法。
  29. 当該ファインアクチュエータ部を保持する当該コースアクチュエータ部を複数個、当該それぞれのコースアクチュエータ部に於けるホルダアームに設けられている所定の回転軸を受け入れるアームブロックに於いて同芯状となる様に多層状に積層されて、且つ当該複数個のコースアクチュエータ部が一体的に揺動する様に構成する事を特徴とする請求項19乃至28の何れかに記載の磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法。
  30. 当該多層状に積層された複数個のコースアクチュエータ部の内、両端部に配置されている当該コースアクチュエータ部に於ける当該振動抑制手段の該揺動補償部材は、当該磁気ヘッド支持機構若しくは当該磁気ヘッド支持機構保持部と等価の質量を有しているダミー部材で構成する事を特徴とする請求項29に記載の磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法。
  31. 当該ファインアクチュエータ部に於ける当該磁気ヘッド支持機構保持部は、当該磁気ヘッド支持機構を支持する薄板状のアクチュエータ・スプリングと当該アクチュエータ・スプリングを駆動する第2の駆動手段としての2つの圧電素子を有してなり、当該磁気ヘッド支持機構の当該磁気ヘッドのシーク方向への微小量変位は、当該2つの圧電素子に交互に電圧を印加することで当該2つの圧電素子に駆動力を発生させ、当該駆動力によって実行されることを特徴とする請求項19乃至30の何れかに記載の磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法。
  32. 当該ファインアクチュエータ部に於ける当該ホルダーアームを挟んで、実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構と接続された第1の磁気ヘッド支持機構保持部と、当該振動抑制手段として機能する、第1の磁気ヘッド支持機構保持部と等価の質量を有し、且つ実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構と接続された第2の磁気ヘッド支持機構保持部とを設け、更に当該第1と第2の磁気ヘッド支持機構保持部に於いては、何れも当該磁気ヘッド支持機構は、少なくとも当該磁気ヘッド支持機構保持部に形成されたアクチュエータスプリング部に設けられた細幅状バネ部材を介して当該磁気ヘッド支持機構保持部に接合せしめ、当該第1と第2の磁気ヘッド支持機構保持部に於ける当該各細幅状バネ部材をそれぞれ第2の駆動手段及び他の第2の駆動手段を構成する圧電素子に印加される電圧を制御することによって変形させ、当該磁気ヘッドをシーク方向に微小量揺動させる様に構成し、一方の第2の駆動手段を構成する当該圧電素子に電圧を印加して当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部を構成する当該磁気ヘッド支持機構を駆動し、当該磁気ヘッドをシーク方向へ微小量変位させる場合、当該ホルダアームを挟んで反対側に接続された第2の磁気ヘッド支持機構保持部に設けられた当該他の第2の駆動手段を構成する当該圧電素子に、当該第2の駆動手段の圧電素子に印加された電圧とは逆位相の電圧を印加し、当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部に於ける当該磁気ヘッド支持機構の揺動方向とは、逆方向に同じ駆動力を発生させるように構成したことを特徴とする請求項19乃至31の何れかに記載の磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法。
  33. 当該ファインアクチュエータ部に於ける当該ホルダーアームを挟んで、実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構と接続された第1の磁気ヘッド支持機構保持部と、当該振動抑制手段として機能する、磁気ヘッド支持機構を含む第1の磁気ヘッド支持機構保持部と等価の質量を有するダミー部材とを設け、更に当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部と当該ダミー部材に於ける磁気ヘッド支持機構保持部においては、何れも当該磁気ヘッド支持機構及び当該磁気ヘッド支持機構と等価の質量を有するダミーマスは、少なくとも当該磁気ヘッド支持機構保持部に形成されたアクチュエータスプリング部に設けられた細幅状バネ部材を介して当該磁気ヘッド支持機構保持部に接合せしめ、当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部と当該ダミー部材に於ける当該各細幅状バネ部材をそれぞれ第2の駆動手段及び他の第2の駆動手段を構成する圧電素子に印加される電圧を制御することによって変形させ、当該磁気ヘッドをシーク方向に微小量揺動させる様に構成し、一方の第2の 駆動手段を構成する当該圧電素子に電圧を印加して当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部を構成する当該磁気ヘッド支持機構を駆動し、当該磁気ヘッドをシーク方向へ微小量変位させる場合、当該ホルダアームを挟んで反対側に接続された当該ダミー部材に設けられた当該他の第2の駆動手段を構成する当該圧電素子に、当該第2の駆動手段の圧電素子に印加された電圧とは逆位相の電圧を印加し、当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部に於ける当該磁気ヘッド支持機構の揺動方向とは、逆方向に同じ駆動力を発生させるように構成したことを特徴とする請求項19乃至31の何れかに記載の磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法。
  34. 当該ファインアクチュエータ部に於ける当該ホルダーアームを挟んで、その一面に実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された第1の磁気ヘッド支持機構を有する第1の磁気ヘッド支持機構保持部であって、当該第1の磁気ヘッド支持機構の端部に第2の駆動手段を構成する第1のボイスコイルモータを設け、かつその他面には、当該振動抑制手段として機能する、第1の磁気ヘッド支持機構保持部と等価の質量を有し、且つ実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された第2の磁気ヘッド支持機構と接続された第2の磁気ヘッド支持機構保持部であって、当該第2の磁気ヘッド支持機構の端部に他の第2の駆動手段を構成する第2のボイスコイルモータを設け、更に当該第1と第2の磁気ヘッド支持機構保持部に於いては、何れも当該磁気ヘッド支持機構の当該磁気ヘッドのシーク方向への微小量変位は、当該ボイスコイルモータのコイルに任意の電流を印加することで当該ボイスコイルモータに電磁力を発生させ、当該電磁力によって当該それぞれの磁気ヘッド支持機構保持部を揺動させる様に構成し、一方の第2の駆動手段を構成する当該ボイスコイルモータに所定の電流を印加して当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部を駆動し、当該磁気ヘッドをシーク方向へ微小量変位させる場合、当該ホルダアームを挟んで反対側に接続された第2の磁気ヘッド支持機構保持部に設けられた当該他の第2の駆動手段を構成する当該ボイスコイルモータに、当該第2の駆動手段に印加された電流とは逆向きの電流を印加して、当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部に於ける当該磁気ヘッド支持機構の揺動方向とは、逆方向に同じ駆動力を発生させるように構成したことを特徴とする請求項19乃至31の何れかに記載の磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法。
  35. 当該ファインアクチュエータ部に於ける当該ホルダーアームを挟んで、その一面に実際に情報の読み書きに使用される当該磁気ヘッドを搭載したスライダを支持するように構成された磁気ヘッド支持機構を有する第1の磁気ヘッド支持機構保持部であって、当該磁気ヘッド支持機構の端部に第2の駆動手段を構成する第1のボイスコイルモータを設け、かつその他面には、当該振動抑制手段として機能する、当該磁気ヘッド支持機構を含む第1の磁気ヘッド支持機構保持部と等価の質量を有するダミー部材を設け、当該ダミー部材の端部に、他の第2の駆動手段を構成する第2のボイスコイルモータを設け、更に当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部の当該磁気ヘッドのシーク方向への微小量変位は、当該第1のボイスコイルモータのコイルに任意の電流を印加することで当該ボイスコイルモータに電磁力を発生させ、当該電磁力によって当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部を揺動させる様に構成し、当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部の当該磁気ヘッドをシーク方向へ微小量変位させる場合、当該ホルダアームを挟んで反対側に接続された当該ダミー部材に設けられた当該他の第2の駆動手段を構成する当該第2のボイスコイルモータに、当該第2の駆動手段に印加された電流とは逆向きの電流を印加して、当該第1の磁気ヘッド支持機構保持部に於ける当該磁気ヘッド支持機構の揺動方向とは、逆方向に同じ駆動力を発生させるように構成したことを特徴とする請求項19乃至31の何れかに記載の磁気ヘッド位置決め機構の駆動方法。
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