JP3770937B2 - 眼科用撮影装置 - Google Patents
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【産業上の利用分野】
本発明は、撮影光学系が被検眼像を形成する像形成光束を結像レンズに導く対物レンズと、前記結像レンズによってフィールドレンズの近傍の中間結像点に一旦結像された像形成光束を撮像素子の撮像面にリレーするリレーレンズと、前記撮影光学系の光路に挿脱可能とされて倍率を変更するためのレンズとを備え、該倍率を変更するためのレンズの前記光路への挿脱によって変化する前記リレーレンズの入射瞳をほぼ一定に維持するために前記フィールドレンズの焦点距離が変更される眼科用撮影装置、又は、撮影光学系が被検眼像を形成する像形成光束を結像レンズに導く対物レンズと、前記結像レンズによってフィールドレンズの近傍の中間結像点に一旦結像された像形成光束を撮像素子の撮像面にリレーするリレーレンズと、前記撮影光学系の光路に沿って移動可能とされて倍率を変更するためのレンズとを備え、該倍率を変更するためのレンズの前記光路に沿っての移動によって変化する前記リレーレンズの入射瞳をほぼ一定に維持するために前記フィールドレンズの焦点距離が変更される眼科用撮影装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、眼科用撮影装置としては、例えば、図1に示す構成の眼底カメラが知らている。その図1において、1は被検眼3の眼底4を照明する照明光学系、2は撮影光学系である。撮影光学系2は被検眼3に対向する対物レンズ5と、被検眼像としての眼底像を形成する像形成光束を通過させる孔部7を有する孔空きミラー6と、孔空きミラー6の後方に設けられた合焦レンズ8と、合焦レンズ8を通過した像形成光束を後述するフィールドレンズ11の近傍の中間結像点16に結像させる結像レンズ9と、結像レンズ9の後方に設けられて電子画像撮影モードの時に像形成光束をフィルードレンズ11に向けて反射するクイックリターンミラー10と、結像レンズ9によってフィールドレンズ11の近傍の中間結像点16に一旦結像された像形成光束をTVカメラの撮像素子14の撮像面14aにリレーするリレーレンズ13と、フィールドレンズ11とリレーレンズ13との間に存在する反射ミラー12と、クイックリターンミラー10の後方に配置されたフィルム15と、撮影光学系2の光路内に挿脱可能の変倍レンズ18とから構成されている。この変倍レンズ18は撮影倍率を変更するためのもので、例えば、画角45度を基準にして画角20度が選択されたときに撮影光学系2の光路に挿入される。フィールドレンズ11は画角45度が選択されたときには撮影光学系2の光路内に位置し、変倍レンズ18が撮影光学系2の光路内に挿入されたとき(すなわち、画角20度が選択されたとき)には、撮影光学系2の光路内から退避され、このフィールドレンズ11の代わりに焦点距離がフィールドレンズとは異なるフィールドレンズ11´がその光路内に挿入され、変倍レンズ18が撮影光学系2の光路に挿入されたときに、像形成光束のリレーレンズ13に対する入射条件が変動しないようにしている(例えば、特開平4−295333号公報参照)。
【0003】
また、図2に示すように、画角45度を基準にして画角20度が選択されたときに撮影光学系2のフィールドレンズ11の後方の光路内に補助レンズ11aを挿入し、像形成光束の入射条件がリレーレンズ13に対して変動しないようにする構成も知られている。
【0004】
なお、図1、図2に示す中間結像点16の近傍には、視野絞り16´が従来から設けられており、フィールドレンズ11を中間結像点16からずらしてその近傍に設けている理由は、フィールドレンズ11に付着したゴミ、汚れ等の異物による画像劣化を避けるためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図1に示す眼科用撮影装置の場合には、フィールドレンズを中間結像点16からずらしてその近傍に設けていることから、焦点距離が短くてかつその焦点距離が互いに異なるフィールドレンズ11、11´の交換によるピントのずれ、倍率の変化が問題となる。
【0006】
一方、図2に示す眼科用撮影装置の場合にも、やはり、フィールドレンズを中間結像点16からずらしてその近傍に設けており、更に補助レンズ11の挿脱によりフィールドレンズと補助レンズ11aとの組み合せによる主平面も移動するので、補助レンズ11aの撮影光学系2の光路内への挿脱に基づくピントのずれ、倍率の変化が生じる。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、その目的とするところは、撮影光学系が被検眼像を形成する像形成光束を結像レンズに導く対物レンズと、前記結像レンズによってフィールドレンズの近傍の中間結像点に一旦結像された像形成光束を撮像素子の撮像面にリレーするリレーレンズと、前記撮影光学系の光路に挿脱可能とされて倍率を変更するためのレンズとを備え、該倍率を変更するためのレンズの前記光路への挿脱によって変化する前記リレーレンズの入射瞳をほぼ一定に維持するために前記フィールドレンズの焦点距離が変更される眼科用撮影装置、又は、撮影光学系が被検眼像を形成する像形成光束を結像レンズに導く対物レンズと、前記結像レンズによってフィールドレンズの近傍の中間結像点に一旦結像された像形成光束を撮像素子の撮像面にリレーするリレーレンズと、前記撮影光学系の光路に沿って移動可能とされて倍率を変更するためのレンズとを備え、該倍率を変更するためのレンズの前記光路に沿っての移動によって変化する前記リレーレンズの入射瞳をほぼ一定に維持するために前記フィールドレンズの焦点距離が変更される眼科用撮影装置において、倍率を変更するためのレンズの撮影光学系の光路への挿脱、又は、倍率を変更するためのレンズの撮影光学系の光路に沿っての移動によって変化するリレーレンズの入射瞳をほぼ一定に維持するためにフィールドレンズの焦点距離が変更されることに起因するピントズレ、倍率の変化を防止できる眼科用撮影装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる眼科撮影用装置の光学系は、上記課題を解決するため、以下の構成を有する。
すなわち、請求項1に記載の発明は、撮影光学系が被検眼像を形成する像形成光束を結像レンズに導く対物レンズと、前記結像レンズによってフィールドレンズの近傍の中間結像点に一旦結像された像形成光束を撮像素子の撮像面にリレーするリレーレンズと、前記撮影光学系の光路に挿脱可能とされて倍率を変更するためのレンズとを備え、該倍率を変更するためのレンズの前記光路への挿脱によって変化する前記リレーレンズの入射瞳をほぼ一定に維持するために前記フィールドレンズの焦点距離が変更される眼科用撮影装置において、前記リレーレンズを前記フィールドレンズの焦点距離の変化に応じて前記撮影光学系の光軸方向に移動制御する制御手段が設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、撮影光学系が被検眼像を形成する像形成光束を結像レンズに導く対物レンズと、前記結像レンズによってフィールドレンズの近傍の中間結像点に一旦結像された像形成光束を撮像素子の撮像面にリレーするリレーレンズと、前記撮影光学系の光路に沿って移動可能とされて倍率を変更するためのレンズとを備え、該倍率を変更するためのレンズの前記光路に沿っての移動によって変化する前記リレーレンズの入射瞳をほぼ一定に維持するために前記フィールドレンズの焦点距離が変更される眼科用撮影装置において、前記リレーレンズを前記フィールドレンズの焦点距離の変化に応じて前記撮影光学系の光軸方向に移動制御する制御手段が設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、撮影光学系が被検眼像を形成する像形成光束を結像レンズに導く対物レンズと、前記結像レンズによってフィールドレンズの近傍の中間結像点に一旦結像された像形成光束を撮像素子の撮像面にリレーするリレーレンズと、前記撮影光学系の光路に挿脱可能とされて倍率を変更するためのレンズとを備え、該倍率を変更するためのレンズの前記光路への挿脱によって変化する前記リレーレンズの入射瞳をほぼ一定に維持するために前記フィールドレンズの焦点距離が変更される眼科用撮影装置において、前記撮像素子を前記フィールドレンズの焦点距離の変化に応じて前記撮影光学系の光軸方向に移動制御する制御手段が設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、撮影光学系が被検眼像を形成する像形成光束を結像レンズに導く対物レンズと、前記結像レンズによってフィールドレンズの近傍の中間結像点に一旦結像された像形成光束を撮像素子の撮像面にリレーするリレーレンズと、前記撮影光学系の光路に沿って移動可能とされて倍率を変更するためのレンズとを備え、該倍率を変更するためのレンズの前記光路に沿っての移動によって変化する前記リレーレンズの入射瞳をほぼ一定に維持するために前記フィールドレンズの焦点距離が変更される眼科用撮影装置において、前記撮像素子を前記フィールドレンズの焦点距離の変化に応じて前記撮影光学系の光軸方向に移動制御する制御手段が設けられていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、撮影光学系が被検眼像を形成する像形成光束を結像レンズに導く対物レンズと、前記結像レンズによってフィールドレンズの近傍の中間結像点に一旦結像された像形成光束を撮像素子の撮像面にリレーするリレーレンズと、前記撮影光学系の光路に挿脱可能とされて倍率を変更するためのレンズとを備え、該倍率を変更するためのレンズの前記光路への挿脱によって変化する前記リレーレンズの入射瞳をほぼ一定に維持するために前記フィールドレンズの焦点距離が変更される眼科用撮影装置において、前記フィールドレンズの焦点距離の変化に応じて該フィールドレンズの後方の前記撮影光学系の光路に光路長補正用光学素子が挿脱されることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、撮影光学系が被検眼像を形成する像形成光束を結像レンズに導く対物レンズと、前記結像レンズによってフィールドレンズの近傍の中間結像点に一旦結像された像形成光束を撮像素子の撮像面にリレーするリレーレンズと、前記撮影光学系の光路に沿って移動可能とされて倍率を変更するためのレンズとを備え、該倍率を変更するためのレンズの前記光路に沿っての移動によって変化する前記リレーレンズの入射瞳をほぼ一定に維持するために前記フィールドレンズの焦点距離が変更される眼科用撮影装置 において、前記フィールドレンズの焦点距離の変化に応じて該フィールドレンズの後方の前記撮影光学系の光路に光路長補正用光学素子が挿脱されることを特徴とする。
【0010】
【実施例】
(第1実施例)
図3において、20は照明光学系、21は撮影光学系である。照明光学系20は凹面鏡22、照明用のハロゲンランプ23、リレーレンズ24、撮影用のキセノンランプ25、コンデンサーレンズ26、反射ミラー27、リングスリット28、リレーレンズ29から大略構成されている。撮影光学系21は、対物レンズ31、孔空きミラー30、合焦レンズ34、結像レンズ35、クイックリターンミラー37、フィールドレンズ38、反射ミラー39、リレーレンズ40、TVカメラの撮像素子42、クイックリターンミラー37の後方に配置されたフィルム41から大略構成される。孔空きミラー30と対物レンズ31とは照明光学系20と撮影光学系21とに共用され、照明光は孔空きミラー30により対物レンズ31に向けて反射され、これにより被検眼32の眼底33が照明される。眼底33からの反射光束は眼底像を形成する像形成光束として対物レンズ31、孔空きミラー30の孔部43を通って合焦レンズ34に導かれる。この撮影光学系21は、被検眼32の眼底33から最終結像面としての撮像素子42の撮像面42aまでの間の光路に少なくとも2つの中間結像点M1、M2を有する。結像レンズ35とクイックリターンミラー37との間には撮影倍率を変更する変倍レンズ36が撮影光学系21の光路に挿脱可能に設けられている。フィールドレンズ38は中間結像点M2の近傍でその中間結像点M2の直後に配置され、この中間結像点M2に視野絞り44が配設されている。リレーレンズ38と反射ミラー39との間の撮影光学系21の光路には変倍レンズ36の撮影光学系21への挿入・離脱に応じて補助レンズ45が挿入・離脱される。この補助レンズ45は変倍レンズ36の撮影光学系21の光路への挿入に基づく像形成光束のリレーレンズ40に対する入射条件の変動(リレーレンズ40の入射瞳の位置の変動)を防止するためにフィールドレンズ38の焦点距離を変更する役割を果たす。補助レンズ45は変倍レンズ36の撮影光学系21の光路への挿入に応じて自動的に撮影光学系21の光路に挿入されるのが望ましいが、変倍レンズの36の撮影光学系2の光路への挿入に応じて検者が手動で挿入しても構わない。リレーレンズ40は補助レンズ45の光路への挿脱によるピント位置のずれ量に応じて、撮影光学系21の光軸O1に沿って微動調整されるようになっている。この微動調整は図示を略すパルスモータによって自動的に行われるが、検者がTVカメラのディスプレイを見ながら手動で調整しても良い。
【0011】
次にこの実施例の作用を説明する。
【0012】
図4は撮影光学系21を模式化した光学図であり、画角45度で眼底33を撮影するときの主光線を示している。眼底33からの反射光束は対物レンズ31により中間結像点M1に第1眼底像45を形成する。その第1眼底像45を形成する主光線は開口絞りとして機能する孔空きミラー30の孔部43の中心43´を通って、合焦レンズ34、結像レンズ35に導かれ、フィールドレンズ38の手前の中間結像点M2に第2眼底像46が形成される。この第2眼底像46を形成する像形成光束であって、TVカメラの撮像素子42に導かれる主光線はリレーレンズ40により撮影光軸O1に対して平行光束P1、P2とされる。即ち、像形成光束は撮像素子42の側で像側テレセントリックとされ、最終結像面としての撮像素子42の撮像面42aに第3眼底像47が形成される。開口絞りの像としての射出瞳48(リレーレンズ40の入射瞳)はフィールドレンズ38とリレーレンズ40との間の点Mに形成される。
【0013】
図5は図4と同様に撮影光学系を模式化した光学図であり、画角20度で眼底33を撮影するときの主光線を示している。この場合、撮影光学系21の光路に変倍レンズ36が挿入され、この変倍レンズ36の撮影光学系21の光路への挿入に伴って、補助レンズ45が撮影光学系21の光路に挿入される。この補助レンズ45の挿入により、射出瞳48の位置が点Mからずれるのを防止できる。この場合、補助レンズ45の挿入により、フィールドレンズ46と補助レンズ45とからなる合成焦点距離が変化する。そして、フィールドレンズ38に付着してゴミ、汚れ等の異物による画像劣化を避けるため、フィールドレンズ38を中間結像点M2からずらしているために、最終結像面におけるピント位置がずれることになるが、このピントのずれを解消するために、リレーレンズ40を撮影光軸O1に沿って移動させる。例えば、補助レンズ45に正のパワーを有するものを用いた場合には、図3においてはピントの位置が右に移動するので、リレーレンズ40を右方向に移動させ、補助レンズ45に負のパワーを有するものを用いた場合には、図3においてはピントの位置が左に移動するので、リレーレンズ40を左方向に移動させる。
【0014】
なお、この第1実施例では、補助レンズ45を撮影光学系21の光路へ挿入することにより、変倍レンズ36の撮影光学系21の光路への挿入に基づく像形成光束のリレーレンズ40に対する入射条件の変動を防止しているが、補助レンズ45を撮影光学系21の光路へ挿入する代わりに、変倍レンズ36を撮影光学系21の光路へ挿入したときには、フィールドレンズ38をその光路から退避させ、フィールドレンズ38の焦点距離のよりも短い焦点距離を有するフィールドレンズ38´を撮影光学系21の光路に挿入することにより変倍レンズ36の撮影光学系21の光路への挿入に基づく像形成光束のリレーレンズ40に対する入射条件の変動を防止しても良い。
【0015】
また、この第1実施例では、リレーレンズ40を撮影光学系21の撮影光軸O1に沿って移動させることとしたが、撮像素子42を撮影光軸O1に沿って移動させても良い。
【0016】
(第2実施例)
この第2実施例は、撮影光学系21の光路への補助レンズ45の挿入に応じてリレーレンズ40を撮影光軸O1に沿って移動させる代わりに、図6に示すように、光路長補正用レンズ49をリレーレンズ40と反射ミラー39との間の撮影光学系21の光路に挿入する構成としたものであり、フィールドレンズ38の焦点距離の変化に応じてフィールドレンズ38の後方の撮影光学系21の光路に光路長補正用光学素子を挿入することにより、最終結像面におけるピントずれを防止することにしたものである。
【0017】
なお、一般的には、リレーレンズ40のリレー倍率は1より小さい(0.2倍程度)ので、光路長補正用光学素子として、光路長補正用レンズ49の代わりに平行平面板を用いても良い。
【0018】
(第3実施例)
この第3実施例を図7ないし図9に基づいて説明する。
【0019】
この第3実施例は、図7に示すように可変視野絞り44´を中間結像点M2に設ける構成としたものであり、その他の構成は図3に示す構成と同一である。補正レンズ45の撮影光学系21の光路への挿入に伴って、リレーレンズ40を撮影光軸O1に沿って移動させることによりピントずれを補正することはできる。しかし、リレーレンズ40を撮影光軸O1に沿って移動させるのみで、補正レンズ45の撮影光学系21の光路への挿入に伴う眼底像の倍率変化を補正することはできない。すなわち、図8に示すように、TVカメラのディスプレイ50に、画角45度の時に、符号51に示す眼底像、符号52に示す視野絞り像が映し出されているとして、変倍レンズ36を撮影光学系21の光路に挿入して画角を20度に変更したとき、視野絞り像52が図9に符号52´で示すようにディスプレイ50からはみ出すことがあり、これを避けるために、視野絞り44´の開口径を調節することとしたものである。
【0020】
(第4実施例)
この第4実施例は、図10に示すように、リレーレンズ40を三群のレンズ40a、40b、40cから構成し、撮影光学系21の光路への補正レンズ45の挿入に応じて三群のリレーレンズ40a、40b、40cの少なくとも2群のレンズを撮影光軸O1に沿って移動させる構成とし、フィールドレンズ38の焦点距離の変化に基づくピントのずれ及び倍率の変化の両方を防止する構成としたものである。なお、この実施例では、視野絞り44の変更及びTVカメラの撮像素子42の移動は不要である。
【0021】
ところで、第1〜第4実施例では、変倍レンズ36によってリレーレンズ40の入射瞳の位置が変動する構成としたが、合焦レンズや変倍レンズが撮影光学系の光路に沿って移動するズームレンズであっても良い。
【0022】
【効果】
本発明は、以上説明したように構成したので、撮影光学系が被検眼像を形成する像形成光束を結像レンズに導く対物レンズと、前記結像レンズによってフィールドレンズの近傍の中間結像点に一旦結像された像形成光束を撮像素子の撮像面にリレーするリレーレンズと、前記撮影光学系の光路に挿脱可能とされて倍率を変更するためのレンズとを備え、該倍率を変更するためのレンズの前記光路への挿脱によって変化する前記リレーレンズの入射瞳をほぼ一定に維持するために前記フィールドレンズの焦点距離が変更される眼科用撮影装置、又は、撮影光学系が被検眼像を形成する像形成光束を結像レンズに導く対物レンズと、前記結像レンズによってフィールドレンズの近傍の中間結像点に一旦結像された像形成光束を撮像素子の撮像面にリレーするリレーレンズと、前記撮影光学系の光路に沿って移動可能とされて倍率を変更するためのレンズとを備え、該倍率を変更するためのレンズの前記光路に沿っての移動によって変化する前記リレーレンズの入射瞳をほぼ一定に維持するために前記フィールドレンズの焦点距離が変更される眼科用撮影装置において、倍率を変更するためのレンズの撮影光学系の光路への挿脱、又は、倍率を変更するためのレンズの撮影光学系の光路に沿っての移動によって変化するリレーレンズの入射瞳をほぼ一定に維持するためにフィールドレンズの焦点距離が変更されることに起因するピントズレ、倍率の変化を防止できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の眼科用撮影装置の光学系の一例を示す図である。
【図2】 従来の眼科用撮影装置の光学系の他の例を示す図である。
【図3】 本発明に係わる眼科用撮影装置の光学系の第1実施例を示す図である。
【図4】 第1実施例の撮影光学系の模式図であって、画角45度の場合の撮影光学系の作用を説明するための図である。
【図5】 第1実施例の撮影光学系の模式図であって、画角20度の場合の撮影光学系の作用を説明するための図である。
【図6】 本発明に係わる眼科用撮影装置の光学系の第2実施例を示す図である。
【図7】 本発明に係わる眼科用撮影装置の光学系の第3実施例を示す図である。
【図8】 画角45度で撮影した際のディスプレイ上の眼底像の説明図である。
【図9】 画角20度で撮影した際のディスプレイ上の眼底像の説明図である。
【図10】 本発明に係わる眼科用撮影装置の光学系の第4実施例を示す図である。
【符号の説明】
21…撮影光学系
31…対物レンズ
32…被検眼像
36…変倍レンズ
38…フィールドレンズ
40…リレーレンズ
O1…撮影光軸
M2…中間結像点
Claims (6)
- 撮影光学系が被検眼像を形成する像形成光束を結像レンズに導く対物レンズと、前記結像レンズによってフィールドレンズの近傍の中間結像点に一旦結像された像形成光束を撮像素子の撮像面にリレーするリレーレンズと、前記撮影光学系の光路に挿脱可能とされて倍率を変更するためのレンズとを備え、該倍率を変更するためのレンズの前記光路への挿脱によって変化する前記リレーレンズの入射瞳をほぼ一定に維持するために前記フィールドレンズの焦点距離が変更される眼科用撮影装置において、
前記リレーレンズを前記フィールドレンズの焦点距離の変化に応じて前記撮影光学系の光軸方向に移動制御する制御手段が設けられている眼科用撮影装置。 - 撮影光学系が被検眼像を形成する像形成光束を結像レンズに導く対物レンズと、前記結像レンズによってフィールドレンズの近傍の中間結像点に一旦結像された像形成光束を撮像素子の撮像面にリレーするリレーレンズと、前記撮影光学系の光路に沿って移動可能とされて倍率を変更するためのレンズとを備え、該倍率を変更するためのレンズの前記光路に沿っての移動によって変化する前記リレーレンズの入射瞳をほぼ一定に維持するために前記フィールドレンズの焦点距離が変更される眼科用撮影装置において、
前記リレーレンズを前記フィールドレンズの焦点距離の変化に応じて前記撮影光学系の光軸方向に移動制御する制御手段が設けられている眼科用撮影装置。 - 撮影光学系が被検眼像を形成する像形成光束を結像レンズに導く対物レンズと、前記結像レンズによってフィールドレンズの近傍の中間結像点に一旦結像された像形成光束を撮像素子の撮像面にリレーするリレーレンズと、前記撮影光学系の光路に挿脱可能とされて倍率を変更するためのレンズとを備え、該倍率を変更するためのレンズの前記光路への挿脱によって変化する前記リレーレンズの入射瞳をほぼ一定に維持するために前記フィールドレンズの焦点距離が変更される眼科用撮影装置において、
前記撮像素子を前記フィールドレンズの焦点距離の変化に応じて前記撮影光学系の光軸方向に移動制御する制御手段が設けられている眼科用撮影装置。 - 撮影光学系が被検眼像を形成する像形成光束を結像レンズに導く対物レンズと、前記結像レンズによってフィールドレンズの近傍の中間結像点に一旦結像された像形成光束を撮像素子の撮像面にリレーするリレーレンズと、前記撮影光学系の光路に沿って移動可能とされて倍率を変更するためのレンズとを備え、該倍率を変更するためのレンズの前記光路に沿っての移動によって変化する前記リレーレンズの入射瞳をほぼ一定に維持するために前記フィールドレンズの焦点距離が変更される眼科用撮影装置において、
前記撮像素子を前記フィールドレンズの焦点距離の変化に応じて前記撮影光学系の光軸方向に移動制御する制御手段が設けられている眼科用撮影装置。 - 撮影光学系が被検眼像を形成する像形成光束を結像レンズに導く対物レンズと、前記結像レンズによってフィールドレンズの近傍の中間結像点に一旦結像された像形成光束を撮像素子の撮像面にリレーするリレーレンズと、前記撮影光学系の光路に挿脱可能とされて倍率を変更するためのレンズとを備え、該倍率を変更するためのレンズの前記光路への挿脱によって変化する前記リレーレンズの入射瞳をほぼ一定に維持するために前記フィールドレンズの焦点距離が変更される眼科用撮影装置において、
前記フィールドレンズの焦点距離の変化に応じて該フィールドレンズの後方の前記撮影光学系の光路に光路長補正用光学素子が挿脱される眼科用撮影装置。 - 撮影光学系が被検眼像を形成する像形成光束を結像レンズに導く対物レンズと、前記結像レンズによってフィールドレンズの近傍の中間結像点に一旦結像された像形成光束を撮像素子の撮像面にリレーするリレーレンズと、前記撮影光学系の光路に沿って移動可能とされて倍率を変更するためのレンズとを備え、該倍率を変更するためのレンズの前記光路に沿っての移動によって変化する前記リレーレンズの入射瞳をほぼ一定に維持するために前記フィールドレンズの焦点距離が変更される眼科用撮影装置において、
前記フィールドレンズの焦点距離の変化に応じて該フィールドレンズの後方の前記撮影光学系の光路に光路長補正用光学素子が挿脱される眼科用撮影装置。
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