JP3767901B2 - 切抜横縞模様を有するシャツ - Google Patents
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Description
これらの切縁を装飾の一部とする服飾デザインは、ルース感を醸しだし、主に若者に広く受け入れられている。
例えば、特許文献1では、切り抜いた布の開口から他の布を露出させ、立体感ある模様を布に構成する方法が提案されている。ここでは、シート体(布等)に模様形成用の開口を設け、該開口の裏面側に、模様が施されるとともに充填物が充填されて立体的凹凸が形成された模様片を貼り付け、模様片の立体形状をシート体の開口より覗かせるようにしている。
そこで、本発明では、布の切縁が装飾の一部として有効に取り入れた、個性的且つ斬新に布を装飾する切抜模様が施された布及びこの切抜模様の形成方法について提案する。
図1は本発明の一実施例に係る切抜模様を形成したシャツを示す図、図2は切抜模様の拡大図、図3は切抜模様形成方法を説明する流れ図、図4は切抜模様形成方法を説明する図である。
図5は絵柄を分断する切抜模様を形成したシャツを示す図である。
図6は袖と身頃にわたって形成された切抜模様を示す図、図7は袖と身頃にわたる切抜模様形成方法を説明する図である。
図8は分断したライン状に形成された切抜模様を示す図、図9は分断したライン状の切抜模様形成方法を説明する図である。
図10は十字形状に形成された切抜模様を示す図、図11は十字形状の切抜模様形成方法を説明する図である。
但し、切抜模様の布を適用する製品は、シャツ、パンツやジャケット等の衣服に限定されず、マフラー、スカーフや鞄等の服飾雑貨など、布製品に広く適用させることができる。
シャツ10の縞模様は、図2にも示すように、プリントや生地の編み糸の色を変化させて形成されるのではなく、主布17と副布16との、少なくとも複数の種類(柄・色)の布を縫合させることにより立体的に形成された、複数のライン状の切抜模様30・・・により形成されている。
なお、副布16の生地は、編地に限定されるものではなく、織布地や不織布地とすることができる。主布17と副布16の生地に違いを設けることで、布に色柄だけでなく質感が異なる切抜模様30を形成することができる。
なお、図1に示すシャツ10に切抜模様30を施す場合は、シャツ10の形状を為したシャツ(模様を施せば完成品となるもの)の構成布を主布17とし、シャツの構成布の裏面に副布16を縫いつける。
巻き上がり代を略一定として、布の表面に現れる主布17の切縁17aの巻き上がりのボリュームを、略一定にして美感を高めるためである。
これにより、例えば、図5に示すように、絵柄のプリントされたシャツの構成布の絵柄部分に、絵柄を分断させる縞柄を切抜模様30にて形成することができる。縞柄の縞と縞との間に一区切りの絵柄を付すのではなく、絵柄を立体的な縞にて分断することにより、絵柄と縞柄とを同じ範囲に共に主張させながら共存させることができる。
続いて、図9(b)に示すように、ステッチ31に囲まれた部分に、留めステッチ31aを形成する(S14)。本実施例においては、×形状の留めステッチ31aを施しているが、多角形や円、点などの、ステッチとすることもできる。
最後に、図9(c)に示すように、ステッチ31と留めステッチ31aとに囲まれた主布17をステッチ31から巻き上がり代を残して切り取り、これを切抜32とする(S13)。このように切抜32を形成し、該切抜32の周囲に位置する切縁17aを縮ませれば(S15)、ステッチ31から切縁17aまでの主布17が表側に巻き上がり、分断されたライン状の切抜模様30が形成される。
例えば、図10に示すように、くさび十字形状の切抜模様30を形成することもできる。
この場合、図11(a)に示すように、主布17の裏側に副布16を縫いつけ、形成しようとする切抜32の周囲にステッチ31を施す。続いて、図11(b)に示すように、ステッチ31に囲まれた主布17をステッチ31から巻き上がり代を残して切り取って切抜32を形成すれば、やがてステッチ31から切抜32の切縁17aまでの主布17が表側に巻き上がり、くさび十字形状の切抜模様30が形成される。
上述のようにして、例えば、多角形、丸、ハート、クローバー等の様々な形状の切抜模様30を布に形成することができる。
また、このようにして形成された切抜模様30は、主布17に形成された切抜32を通じて副布16が布の表側に現れ、切抜32の周縁には、主布17の切縁17aとステッチ31との間に残された巻き上がり代の巻き上がりによる立体的ラインが形成されている。つまり、主布17と副布16による布の切り替わりと、布の切替部分に形成された立体的ラインにて、切抜模様30が形成される。そして、布の切替部分に形成された立体的ラインは、曲線状の無造作なものであり、主布17と副布16とが直線的に分断されるのではなく曲線的に緩やかに切り替わるように感じ取られるため、デザインのルース感をより一層高めることができる。
また、衣服の縫い合わせ目も含めて切り抜く又は切り込むので、例えば、シャツの袖と身頃との縫い合わせ目を通るライン状の切抜模様を形成することなど、衣服等の縫合部分に連続する切抜模様を簡易に形成することができる。さらに、布に施された絵柄を分断する切抜模様を形成することができる。
17 主布
17a 切端
30 切抜模様
31 ステッチ
31a 留めステッチ
32 切抜
Claims (1)
- 衣服となっている編地で成るシャツの身頃の裏側に、副布ごとに上位置及び下位置にステッチを施すことによって、複数の副布を横縞模様となるように縫い合わせ、副布と縫い合わされた部分のシャツの身頃の布を、切抜の上下それぞれにステッチとシャツの身頃の布の切縁との間に略一定幅の所定の巻き上がり代が残るように、ステッチに沿って切り込みを入れて、前記シャツの身頃の表側に、シャツの身頃の布の切縁間より表れた副布が複数上下方向に並ぶことによって切抜横縞模様が形成されていることを特徴とする切抜横縞模様を有するシャツ。
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