JP3767714B2 - 反射防止膜用組成物 - Google Patents

反射防止膜用組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP3767714B2
JP3767714B2 JP08003897A JP8003897A JP3767714B2 JP 3767714 B2 JP3767714 B2 JP 3767714B2 JP 08003897 A JP08003897 A JP 08003897A JP 8003897 A JP8003897 A JP 8003897A JP 3767714 B2 JP3767714 B2 JP 3767714B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
composition
coonh
integer
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP08003897A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH103001A (ja
Inventor
聖史 高野
一義 田中
豊 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP08003897A priority Critical patent/JP3767714B2/ja
Publication of JPH103001A publication Critical patent/JPH103001A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3767714B2 publication Critical patent/JP3767714B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種基材上にコーティングすることにより使用し得る反射防止膜用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子、半導体分野の発達に伴い、より精密且つ微細なパターニング加工技術が要求されている。しかしながら、フォトレジスト時の光の散乱、反射により、緻密なパターニンングが阻害されるという問題がある。また、多種多様な液晶製品の普及に伴い、ノート型パソコン、携帯電話、自動車テレビ等様々な環境でこれらの製品を使用されることが増えてきたが、光の散乱、反射による画面の不鮮明さが問題となっている。
【0003】
この様な状況に鑑み、低屈折率を有するフッ素化合物をコーティングする方法が提案されている。ところが、反射防止性を高めるためにフッ素含有量を増大させようとすると、パーフルオロアルキル(Rf)基中の炭素数が大きいもの(7以上)を使用することになる。一方、Rf基中の炭素数が大きいものは、皮膜にすると経時的に結晶化が進み、皮膜の透明性が損なわれたり、割れたりするという欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記のような状況に鑑み、反射防止性と経時的な皮膜形成安定性能を併せ持つ組成物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討したところ、下記一般式(A−1)或いは(A−2)で表される化合物で、炭素数及びフッ素原子数の異なる化合物の併用、又は特定のアミン塩化合物を用いることにより、反射防止性と経時的な皮膜形成安定性能を両立できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち本発明は、第1の発明として、下記一般式(A−1)又は下記一般式(A−2)
2n+1(CHX (A−1)
(但し、Xは−COOH、−SOH、又はそれらの各種アミン塩であり、mは0〜20の整数である。)
2n+1CHCHOPO(OH) (但し、式中のnは4,6,8,10,12又は20である。) 又は (C2n+1CHCHO)PO(OH) (但し、式中のnは8である。) (A−2)
で表される化合物で、nが1〜6の整数である化合物とnが7〜20の整数である化合物とを含有することを特徴とする反射防止膜用組成物を提供するものであり、
第2の発明として下記一般式(1)、(2)、(3)及び(4)
【化1】
Figure 0003767714
[式(1)、(2)中、nは1〜20の整数であり、mは0〜20の整数であり、R、R、RはH又はC2q+1(qは1〜20の整数)である。但し、R、R、Rが全てHの場合、及び、R、R、Rのいずれか2つがHで1つがCHの場合を除く。]
2n+1CHCHOPO(OH)(ONH t−C) (3)
2n+1CHCHOPO(ONH t−C (4)
(式(3)、(4)中nは6又は8である。)
で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上の化合物を含有する反射防止膜用組成物を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の発明は、上記一般式(A−1)又は一般式(A−2)で表される化合物で、nが1〜6の整数である化合物とnが7〜20の整数である化合物とを併用して含有する反射防止膜用組成物である。ここで、前記一般式中におけるパーフルオロアルキル(Rf)基の構造は、直鎖状或いは分岐状のいずれであっても構わない。
【0008】
このような前記一般式(A−1)、(A−2)で表される具体的化合物としては以下のようなものが挙げられる。尚、これらの具体例によって本発明が何ら限定されるものでないことは勿論である。
【0009】
A−1−1 :CCOOH
A−1−2 :C13COOH
A−1−3 :C13CHCHCOOH
A−1−4 :C15COOH
A−1−5 :C17CHCHCOOH
A−1−6 :C17COOH
A−1−7 :C1021COOH
A−1−8 :C1225COOH
A−1−9 :C2041COOH
A−1−10:C13COONH
A−1−11:C17COON(CH
A−1−12:CSO
A−1−13:C13SO
A−1−14:C17SO
A−1−15:C1021SO
A−1−16:C1225SO
A−1−17:C2041SO
A−1−18:C13SON(CH
A−1−19:C17SONH
A−1−20:C13SONH
A−1−21:C13SONHCH
A−1−22:C13SONH(CH
A−1−23:C13SONH(CH
A−1−24:C13SONH
A−1−25:C13SONH(C
A−1−26:C13SONH(C
A−1−27:C13SONH
A−1−28:C13SONH(n−C
A−1−29:C13SONH(iso−C
A−1−30:C13SONH n−C
A−1−31:C13SONH (n−C
A−1−32:C13SONHOH
A−1−33:C13SON(n−C Ph
A−1−34:C13SON(CH Ph
A−1−35:C17SON(CH
A−1−36:C17SONHCH
A−1−37:C17SONH(CH
A−1−38:C17SONH(CH
A−1−39:C17SONH
A−1−40:C17SONH(C
A−1−41:C17SONH(C
A−1−42:C17SONH
A−1−43:C17SONH(n−C
A−1−44:C17SONH(iso−C
A−1−45:C17SONH n−C
A−1−46:C17SONH (n−C
A−1−47:C17SONHOH
A−1−48:C17SON(n−CPh
A−1−49:C17SON(CHPh
A−1−50:C11SO
A−1−51:C15SO
A−2−1 :CCHCH0PO(OH)
A−2−2 :C13CHCH0PO(OH)
A−2−3 :C17CHCH0PO(OH)
A−2−4 :C1021CHCH0PO(OH)
A−2−5 :C1225CHCH0PO(OH)
A−2−6 :C2041CHCH0PO(OH)
A−2−7 :(C17CHCH0)PO(OH)
【0010】
ここで、本発明で得られる各種アミン塩の原料として用いるアミン化合物には公知慣用のいずれの物質を用いても良い。例えば、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、テトラメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、テトラエチルアミン、n−プロピルアミン、iso−プロピルアミン、n−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ジ(n−ブチル)アミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プロパノールアミン等が挙げられるが、本例示化合物によって本発明が何等限定されるものではない。
【0011】
一般に、フォトレジスト用の反射防止膜は、現像時に水で容易に除去できるものが好ましいので、水溶性フッ素系化合物が使用されている。ところで、反射防止性を得るためには、コーティングする基材の屈折率にもよるが、多くの場合は低屈折率化合物が必要になる。一般に、フッ素原子を含有する化合物は、フッ素原子の大きな分子容と小さな原子屈折を有するという特徴により低屈折率を示し、その屈折率の値は、化合物中のフッ素含有量に正比例することが知られている。従って、高フッ素含有量の化合物を得ようとすると、Rf基中の炭素数の大きな化合物を用いる必要がある。しかしながら一方、Rf基中の炭素数が増加すると、結晶化することが知られている。それ故に、低屈折率を有する長鎖(20≧n≧7)のフッ素系化合物を反射防止膜として使用すると、成膜直後は低屈折率を有する優れた反射防止性を発揮するが、経時的にRf基の結晶化が進み皮膜の濁り、割れが生ずるという致命的欠点を有する。
【0012】
本発明は、結晶化し易いが低屈折率を有する20≧n≧7の化合物と、屈折率は若干高くなるが結晶化し難い1≦n≦6の化合物を同時に用いることを特徴とするものであり、上述したような結晶化による皮膜の劣化を起こすことなく、優れた反射防止性を維持することができるという効果を有するものである。
【0013】
Rf基において20≧n≧7の化合物と1≦n≦6の化合物の割合は、目的とする基材の屈折率、工程或いはコスト上可能な膜厚、目標とする皮膜寿命等によって、調整しなければならないが、モル比で(20≧n≧7の化合物)/(1≦n≦6の化合物)=99.99/0.01〜0.01/99.99が好ましく、99.9/0.1〜0.1/99.9がより好ましい。
【0014】
Rf基において20≧n≧7の化合物、1≦n≦6の化合物は1種類ずつ用いても、2種類以上を同時に用いても構わない。
【0015】
本発明の第2の発明は、下記一般式(1)、(2)、(3)及び(4)
【化1】
Figure 0003767714
[式(1)、(2)中、nは1〜20の整数であり、mは0〜20の整数であり、R、R、RはH又はC2q+1(qは1〜20の整数)である。但し、R、R、Rが全てHの場合、及び、R、R、Rのいずれか2つがHで1つがCHの場合を除く。]
2n+1CHCHOPO(OH)(ONH t−C) (3)
2n+1CHCHOPO(ONH t−C (4)
(式(3)、(4)中nは6又は8である。)
で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上の化合物を含有することを特徴とする反射防止膜用組成物である。
【0016】
上記式において、R、R、RがすべてHの場合、およびR、R、Rの中いずれか2つがHで1つがCHの場合は、低屈折率にならず、本発明の反射防止膜用組成物としての性能を発揮することができないので、本発明の範囲には含まれない。
【0017】
これらのうち、前記一般式(1)〜(2)で表される化合物が、−COONH t−C又は−SONH t−Cの構造を有する化合物であることが好ましい。
【0018】
さらにこれらの化合物のうち、CSONH t−C、C11SONH t−C、C13SONH t−C、C15SONH t−C、C17SONH t−C、CCOONH t−C、C11COONH t−C、C13COONH t−C、C15COONH t−C、C17COONH t−Cで示される構造を有するt−ブチルアミン塩化合物がより好ましい。
【0019】
これらのt−ブチルアミン塩を用いることによりRf基中の炭素数に拘らず結晶性を低下させることが可能であり、20≧n≧7の化合物と1≦n≦6の化合物とを併用しなくともRf基の結晶化の進行による皮膜の濁り、割れを生じることなく、且つ低屈折率を有する優れた反射防止性を発揮することができる。
【0020】
尚、前記一般式(1)〜(4)で表される化合物は単独で用いても効果を発揮するが、反射防止膜成膜時の塗布溶液の水素イオン濃度調整等の目的で前記一般式(A−1)及び(A−2)で表される化合物(以下、化合物Aと称する)を1種類または2種類以上用いても何等問題がないことは勿論である。ここで、前記一般式(A−1)及び(A−2)中におけるRf基の構造は、直鎖状或いは分岐状のいずれであっても構わない。
【0021】
前記一般式(1)〜(4)で表される化合物(以下、化合物Bと称する)の具体例としては、以下のようなものが挙げられる。
B−1: C11SONH t−C
B−2: C13SONH t−C
B−3: C15SONH t−C
B−4: C17SONH t−C
B−5: C11COONH t−C
B−6: C13COONH t−C
B−7: C15COONH t−C
B−8: C17COONH t−C
B−9: C13CHCH0PO(OH)(ONH t−C
B−10: C17CHCH0PO(OH)(ONH t−C
B−11: C13CHCH0PO(ONH t−C
B−12: C17CHCH0PO(ONH t−C
【0022】
さらに、Rf基含有アルコール化合物、Rf基含有アミン化合物、Rf基含有スルホニルアミド化合物(以下、これらを化合物Cと称する)を、化合物A及び/またはBと共に用いることができる。化合物Cを併用することによって、いわゆる共界面活性剤効果が起こり、Rf基部分の配向性を増加させ、皮膜形成性を向上させ得る。従って、化合物A及び/またはBのみでは反射防止性並びに皮膜形成性が不十分な場合には、化合物Cを用いることは有効である。
【0023】
これら化合物Cは、化合物A及び/またはB或いは後述する化合物Dとの組み合わせと、皮膜に要求される反射防止性、即ち化合物Cとしては屈折率によって、目的とする系に合致した化合物が選択される。その際、化合物Cは1種類であっても2種類以上を同時に用いても構わない。
【0024】
化合物Cとしては上記範囲内で特に制限はないが、その具体例としては、次のような化合物が挙げられる。尚、これらの具体例によって本発明が何ら限定されるものでないことは勿論である。
【0025】
C−1 :C17CHCHOH
C−2 :C17CHCH(CHO)10
C−3 :HOCHCH(CFCHCHOH
C−4 :C17SONHCHCHOH
C−5 :C13SONHCHCHOH
C−6 :C17SON(CHCHOH)
C−7 :C17SONH(CHO)20
C−8 :C17SONHCHCHCOOC
C−9 :C17SONHCHCHCHN(CH
C−10:CSONH
C−11:C13SONH
C−12:C17SONH
C−13:C1021SONH
【0026】
化合物Cを用いる場合の導入量は、目的とする反射防止膜の皮膜寿命、屈折率等により異なるが、(化合物A及び/またはB)/化合物C=99.99/0.01〜0.01/99.99(モル比)であり、好ましくは99.9/0.1〜0.1/99.9(モル比)である。
【0027】
化合物Cは、反射防止性を持たせるためには、上述したようなパーフルオロ化合物が好ましいが、屈折率の調整、化合物A及び/またはB、化合物Cとの相溶性による皮膜の形成性により、系によっては非フッ素系の化合物を併用することも可能である。
【0028】
また、本発明者等の知見によれば、優れた経時的な皮膜形成安定性能を得たい場合には、目的とする反射防止性を損なわない範囲で、水に可溶或いは分散する皮膜形成性バインダー樹脂(以下、化合物Dと称する)を併用することが有効である。反射防止膜をフォトレジスト用に用いる場合、フォトレジスト工程終了後、反射防止膜を容易に除去、即ち水で除去できることが必要である。従って、バインダー樹脂としては、水に可溶或いは分散するものが好ましい。化合物Dとしては、構成モノマー単位中にビニルアルコール、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリコシロキシエチル(メタ)アクリレート、ビニルメチルエーテル、ビニルピロリドン、エチレングリコール等の親水性単位を含む単独重合体若しくは共重合体が好ましい。
【0029】
これらの中で、皮膜の形成性、原料の入手性等を考慮すると、化合物Dとしては、構成モノマー単位がビニルアルコール、(メタ)アクリル酸、ビニルメチルエーテル、ビニルピロリドン及びエチレングリコールの群から選ばれる少なくとも一つを必須成分として含有する単独重合体或いは共重合体であることがより好ましい。
【0030】
化合物Dの具体的化合物としては、例えば次のような化合物が挙げられるが、これらによって本発明が何ら限定されるものでないことは勿論である。
D−1 :ポリビニルアルコール
D−2 :ポリ(メタ)アクリル酸
D−3 :ポリビニルメチルエーテル
D−4 :ポリエチレングリコール
D−5 :ポリビニルピロリドン
D−6 :ポリビニルスルホン酸ナトリウム
D−7 :ポリ−α−トリフルオロメチルアクリル酸
D−8 :ポリ−β−ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート
D−9 :エチレン−ビニルアルコール共重合体
D−10:酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体
D−11:エチレン−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体
D−12:エチル(メタ)アクリレート−(メタ)アクリル酸共重合体
D−13:メチル(メタ)アクリレート−β−ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート共重合体
D−14:エチレングリコール−プロピレングリコール共重合体
このような親水性単位の導入の仕方は、親水性モノマー単位そのものの重合により得ても構わないし、重合後に親水性単位に置換するような反応によって得ても構わない。
【0031】
本発明者らの知見によれば、化合物Dの分子量は、目的とする皮膜の伸度、強度等の力学特性、膜厚、化合物A及び/またはB、化合物Cとの相溶性、塗工方法により適当なものを選択され特に制限されないが、数平均分子量で100〜10000が好ましく、500〜20000のものがより好ましい。
【0032】
上述のように、化合物Dは水に溶解あるいは分散し易い親水性単位の単独重合体であっても、他の成分との共重合体であってもよいが、共重合体である場合、皮膜の強度、化合物A及び/またはB,化合物Cとの相溶性等によって、共重合する成分を選択できる。また、単独重合体、共重合体何れの場合もその製造方法は、従来公知の方法であれば特に制限はない。
【0033】
化合物Dを用いる場合の導入量は、目的とする反射防止膜の皮膜寿命、屈折率等により異なるが、(化合物A及び/またはB)/化合物D=99.99/0.01〜0.01/99.99(重量比)が好ましく、99.9/0.1〜0.1/99.9(重量比)がより好ましい。
【0034】
本発明に係わる基材としては特に制限はないが、例えばガラス、石英、シリコン等の無機物、鉄、銅、フェライト、コバルト、ニッケル、アルミニウム等の金属及びそれらの合金、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリメタアクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル等に代表される熱可塑性樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン2,6ナフタレート等のポリエステル類、ポリパラフェニレンサルファイト、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等のエンジニアリングプラスチック、NBR、SBR、EPDM、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の各種ゴム類、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ABS樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリカーボネート樹脂、紙、木材等が挙げられる。これら基材は、密着性良く被覆する場合、必要に応じて従来公知のプライマー処理、プラズマ処理等の前処理を施すことが可能である。尚、本発明が上記具体例によって何等限定されるものでないことは勿論である。
【0035】
また塗布方法に関しても特に制限はなく、必要に応じて水あるいは溶剤で適当な濃度または粘度に調整した後、例えばグラビアコーター、リバースコーター、スピンコーター、刷毛塗り、デイッピング塗布、スプレー塗布等の方法により各種基材上に塗布することができる。尚、本発明が上記具体例によって何等限定されるものでないことは勿論である。
【0036】
このような反射防止膜用組成物を基材上に塗布する際のレベリング性は、作業性、膜厚の制御ひいては反射防止膜としての性能発現の観点から極めて重要である。レベリング性向上のためには、目的とする膜厚の精度、基材、塗布方法等によっても異なるが、必要に応じて炭化水素系、シリコン系、フッ素系等の公知慣用のレベリング剤を添加することは有効な手段である。中でも表面張力低下能、本組成物に対する相溶性等の観点からフッ素系レベリング剤の添加が有効である。この様なフッ素系レベリング剤としては特に制限はないが、具体的化合物としては、3M社製フロラードFC−430、FC−170、FC−170C大日本インキ化学工業社製メガファックF−171、F−172、F−177、F−142D、F−144D、F−140NK等が挙げられる。このようなレベリング剤の添加量としては、反射防止膜組成物に対して0.0001〜7%が適当であり、好ましくは0.01〜5%、より好ましくは0.05〜3%が好適である。
【0037】
さらに、本発明に係わる組成物を目的とする基材上に塗布し、形成した反射防止膜は、種々の用途に用いることができる。例えばフォトレジスト用の様に加工工程上必要とされる一時的なものから、テレビ、パソコン、屋外大型掲示板等のディスプレイ、携帯電話、電子手帳、電卓、オーディオ等各種電子・電気機器の表示部分等の様に、それぞれの機器を使用する上で半永久的なものまで何れの用途にも用いることができる。尚、本発明がこれら具体例によって何等限定されるものでないことは勿論である。
【0038】
【実施例】
次に本発明をより詳細に説明するために実施例及び比較例を掲げるが、これらの説明によって本発明が何等限定されるものでないことは勿論である。文中の「部」は、断わりのない限り重量基準である。
【0039】
実施例1
化合物A及び/または化合物Bとして、Rf基が1≦n≦6のものにはA−1−13、20≧n≧7のものにはA−1−14を用い、それぞれ10重量%の水溶液を調整した。また、化合物CとしてはC−12、化合物Dとしては数分子量1000のD−2を用い、各々10重量%の水溶液とした。次に、これら4種類の溶液を固形分比でA−1−13/A−1−14/C−12/D−2=3/7/60/30(重量比)となる様に混合し、5重量%の水溶液を調整した。調整した水溶液はシリコン基盤上にスピンコートし、透明且つ均質なフィルムを得た。
【0040】
実施例2〜9、比較例1,2
表1の配合組成で実施例1と同様にしてフィルムを作製した。表1には、実施例1〜9,比較例1,2の各組成の配合と化合物Dを用いた場合の分子量をまとめて示した。尚、表中()内の数字は各成分の固形分比を、化合物Dの分子量は数平均分子量を示している。
【0041】
【表1】
Figure 0003767714
【0042】
このようにして調整した各試料は、それぞれ40℃の乾燥機中で所定時間放置し、皮膜の経時的変化を、透明性、皮膜の剥がれ・割れについて目視にて5段階で評価した。また、フォトレジストでオーバーコートした際の365nmでのレジスト加工適性を5段階で評価した。表2には、それらの結果をまとめて示した。尚、表中、5段階評価の数字は、数字が大きいほど各性能が優れていること示している。
【0043】
【表2】
Figure 0003767714
【0044】
【発明の効果】
本発明の組成物は、皮膜の経時的な安定性を維持し、光の反射防止性を実現できる皮膜を形成させ得る。

Claims (7)

  1. 下記一般式(A−1)又は下記一般式(A−2)で表される化合物で、nが1〜6の整数である化合物とnが7〜20の整数である化合物とを含有することを特徴とする反射防止膜用組成物。
    2n+1(CHX (A−1)
    (但し、Xは−COOH、−SOH、又はそれらの各種アミン塩であり、mは0〜20の整数である。)
    2n+1 CH CH OPO(OH) (但し、式中のnは4,6,8,10,12又は20である。) 又は (C 2n+1 CH CH O) PO(OH) (但し、式中のnは8である。) (A−2)
  2. 下記一般式(1)、(2)、(3)及び(4)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上の化合物を含有することを特徴とする反射防止膜用組成物。
    Figure 0003767714
    式(1)、(2)中、nは1〜20の整数であり、mは0〜20の整数であり、R、R、RはH又はC2q+1(qは1〜20の整数)である。但し、R、R、Rが全てHの場合、及び、R、R、Rのいずれか2つがHで1つがCHの場合を除く。]
    2n+1 CH CH OPO(OH)(ONH t−C ) (3)
    2n+1 CH CH OPO(ONH t−C (4)
    (式(3)、(4)中nは6又は8である。)
  3. 前記一般式(1)〜(2)で表される化合物が、−COONH t−C 又は−SO NH t−C の構造を有する化合物である請求項2記載の組成物。
  4. 前記一般式(1)〜(2)で表される化合物が、CSONH t−C、C11SONH t−C、C13SONH t−C、C15SONH t−C、C17SONH t−C、CCOONH t−C、C11COONH t−C、C13COONH t−C、C15COONH t−C及びC17COONH t−Cからなる群から選ばれる1種以上の化合物である請求項3記載の組成物。
  5. さらにパーフルオロアルキル基含有アルコール化合物、パーフルオロアルキル基含有アミン化合物及びパーフルオロアルキル基含有スルホニルアミド化合物からなる群から選ばれる少なくとも一つの化合物を含む請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物。
  6. さらに水可溶性或いは水分散性の皮膜形成性バインダー樹脂を含む請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物。
  7. 水可溶性或いは水分散性の皮膜形成性バインダー樹脂が、単量体単位として、ビニルアルコール、(メタ)アクリル酸、ビニルメチルエーテル、ビニルピロリドン及びエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも一つの単量体を必須構成成分として含有する単独重合体又は共重合体である請求項6記載の組成物。
JP08003897A 1996-04-19 1997-03-31 反射防止膜用組成物 Expired - Fee Related JP3767714B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08003897A JP3767714B2 (ja) 1996-04-19 1997-03-31 反射防止膜用組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9863496 1996-04-19
JP8-98634 1996-04-19
JP08003897A JP3767714B2 (ja) 1996-04-19 1997-03-31 反射防止膜用組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH103001A JPH103001A (ja) 1998-01-06
JP3767714B2 true JP3767714B2 (ja) 2006-04-19

Family

ID=26421070

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08003897A Expired - Fee Related JP3767714B2 (ja) 1996-04-19 1997-03-31 反射防止膜用組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3767714B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4820314A (en) * 1987-02-11 1989-04-11 International Fuel Cells Corporation Fuel cell power plant reformer
JP3673399B2 (ja) * 1998-06-03 2005-07-20 クラリアント インターナショナル リミテッド 反射防止コーティング用組成物
JP2001142221A (ja) * 1999-11-10 2001-05-25 Clariant (Japan) Kk 反射防止コーティング用組成物
JP4355944B2 (ja) 2004-04-16 2009-11-04 信越化学工業株式会社 パターン形成方法及びこれに用いるレジスト上層膜材料
TWI362566B (en) * 2004-06-30 2012-04-21 Dainippon Ink & Chemicals Composition for antireflection coating and pattern forming method
WO2007037525A1 (en) * 2005-09-28 2007-04-05 Fujifilm Corporation Antireflection film, polarizing plate and image display

Also Published As

Publication number Publication date
JPH103001A (ja) 1998-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6165674A (en) Polymers and photoresist compositions for short wavelength imaging
US5910517A (en) Optical recording medium with antistatic hard coating
US20120067626A1 (en) Photosensitive resin composition and circuit board with metal support using the same
TWI572683B (zh) Waterproof ‧ Moisture resistant coating composition
CN103694404A (zh) 酚聚合物以及包含该酚聚合物的光刻胶
WO1999063010A1 (fr) Composition pour revetement reduisant la reflexion
JP2008050609A (ja) 伝導性高分子コーティング組成物、それを利用したコーティングフィルムの製造方法及びそのコーティングフィルム
US20140242520A1 (en) I-line photoresist composition and method for forming fine pattern using same
JP3767714B2 (ja) 反射防止膜用組成物
CN111448520B (zh) 光刻胶剥离剂组合物
WO2008035890A9 (en) At low temperature, fast hardening composition for preparing protecting film, protecting film prepared therefrom, and substrate comprising the same
CN1875326A (zh) 光致抗蚀剂剥离用组合物及剥离光致抗蚀剂的方法
CN100587600C (zh) 防反射涂层用组合物及使用该组合物的图案形成方法
JPH07258587A (ja) β−ジケトン金属塩を含有するレジスト配合物の電着方法
EP3147334A1 (en) Surface treatment liquid
JPS581142A (ja) 感光性樹脂組成物及び感光性樹脂組成物積層体
US20230242773A1 (en) Method for preparing transparent fluorine-free, super-lubricating and oil-proof coating
CN115236954A (zh) 一种cf制程负性光刻胶返工液及其制备方法和应用
CN107168021A (zh) 一种光刻胶用剥离液及其制备方法和应用
EP0444864B1 (en) Composition of ultraviolet curing antifogging agent and process for forming antifogging coating film
EP0661362B1 (en) Coating composition for a subbing layer on a polyester film for light sensitive material
CN1439932A (zh) 用于剥离光刻胶的组合物
CN113736466B (zh) 蚀刻剂组合物、增粘剂、移除聚酰亚胺的方法以及蚀刻工艺
TWI751568B (zh) 蝕刻劑組成物、增黏劑、鹼溶液、移除聚醯亞胺的方法以及蝕刻製程
US11674229B2 (en) Etching chelating agent, manufacturing method thereof, and etching solution composition

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050805

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051027

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060112

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060125

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090210

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100210

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100210

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110210

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110210

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120210

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120210

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130210

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130210

Year of fee payment: 7

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130210

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130210

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130210

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees