JP3767274B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は画像形成装置に関し、さらに詳しくは、所定時間内に基準信号のパルス数が所定数になるように調整することが可能な画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像形成装置では、画像データに応じて変調したレーザビームを主走査方向に走査し、副走査方向に回転する像担持体上に画像を形成している。この場合に、ドットクロックと呼ばれる基準信号を基準にして、レーザビームを画像データで変調している。
【0003】
したがって、所定のドットクロック数に応じて、像担持体上に形成される主走査方向における画像の長さが常に一定になるようなドットクロックが生じる必要がある。
【0004】
また、近年では記録紙上にカラー画像を得るために像担持体近傍に帯電,露光,現像の各手段を有するユニットを複数備えて、像担持体の1回転内に像担持体上にカラートナー像を形成し、一括して記録紙上に転写を行うカラー画像形成装置が開発されている。また、中間転写体近傍に複数の像担持体を有し、各像担持体の周囲に帯電,露光,現像,転写手段を備え、各像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体に順次転写して行き、中間転写体に担持されたカラートナー像を一括して転写紙上に転写を行うカラー画像形成装置も開発されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前者のような画像形成装置において、主走査を行うポリゴンミラーの回転数の変動や、光学系の収差などによって、所定のドットクロック数に応じて像担持体上に形成される画像の長さがばらつく場合がある。
【0006】
また、後者のように複数の露光手段を用いて像担持体上または中間転写体上にカラートナー像を形成するようなカラー画像形成装置においては、各露光手段のポリゴンミラーやレンズ等の光学系の個体差によって各露光手段間において像担持体上に形成される主走査方向における画像の長さにばらつきを生じ、それが原因となって色ずれが生じる。
【0007】
以上のような場合、ドットクロックの立ち上がりのタイミング(位相)や周波数を微妙に調整できることが好ましい。
このような位相や周波数の調整を可能にする回路として、VCXO(電圧制御型水晶発振器)やDDS(ディジタルダイレクトシンセサイザ)などが知られている。
【0008】
このVCXOやDDSは精度の点では問題がないが、装置が高価になること、独立したデバイスであってシステムの1チップ化(集積回路化)に不向きである、などの点から画像形成装置のドットクロックの生成には適していない。
【0009】
なお、本件出願人が別途出願している技術で、ドットクロックの周期をわずかに増加もしくは減少させることで、書込手段による一定の露光範囲において所定時間内に発生するドットクロックのパルス数を所定数にしたドットクロックを生成する技術がある。この技術を用いることで、主走査方向の走査線の画像の長さを一定に保つことが可能になる。
【0010】
しかし、この技術を用いると1走査線の期間の間でドットクロックの周期が段階的に増加または減少するため、図12のような回路で三角波発生部10からの三角波と画像信号とで、比較器20でPWM信号を作成した場合に、正確なパルス幅が得られない現象が生じる(図13参照)。
【0011】
この結果、同一の画素濃度の画像データであっても、PWM信号の幅が異なる部分が生じることになる。従って、正確な画像濃度再現ができないという問題が生じる。
【0012】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、第1の目的は、外付け部品を使わず一つの集積回路内で、所定時間内に基準信号のパルス数が所定数になるようなドットクロックを生成した場合に、正確なPWM信号を得ることが可能な画像形成装置を提供することにある。
【0013】
また、第2の目的は、外付け部品を使わず一つの集積回路内で、所定時間内に基準信号のパルス数が所定数になるようなドットクロックを生成した場合に、正確な画像濃度の再現を行える画像形成装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
すなわち、課題を解決する手段としての本発明は以下に説明するようなものである。
【0015】
(1)請求項1記載の発明は、静電潜像またはトナー像を担持する像担持体と、前記像担持体上を回転多面鏡によって偏向した走査光で走査する書込手段と、前記像担持体上に走査光で形成された静電潜像を顕像化してトナー像とする現像手段と、前記像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写手段と、前記転写材に転写されたトナー像を定着する定着手段と、を備えた画像形成装置であって、遅延時間変動が生じうる多段ディレイラインを用いて、基準クロック信号から、該基準クロック信号の1クロック幅の周期より短い所定の間隔でタイミングの異なる複数の遅延信号を生成し、前記複数の遅延信号の何段分が前記基準クロック信号の1クロック幅に相当するかの同期段数により前記遅延時間変動を検出し、前記遅延時間変動と主走査方向の画像の伸び縮みに関するずれ情報とに応じて前記複数の遅延信号の中から遅延信号を選択することにより、ドットクロックの周期を増加もしくは減少させ、書込手段による一定の露光範囲において所定時間内に発生するパルス数を所定数にしたドットクロックを生成するドットクロック発生部と、前記ドットクロック発生部により生成された前記ドットクロックを、遅延時間変動が生じうる多段ディレイラインによって、前記ドットクロックの1クロック幅の周期より短い間隔で複数の異なる位相に遅延させることで遅延ドットクロック群を生成し、前記遅延ドットクロック群の何段分が前記基準クロック信号の1クロック幅に相当するかのディレイ段数により前記遅延時間変動を検出し、前記遅延時間変動と画像データとに応じてPWM演算を行い、前記遅延ドットクロック群の中からパルス幅の開始と終了とのための遅延ドットクロックを選択しPWM信号を生成するPWM処理部と、を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【0016】
この画像形成装置では、ドットクロックの周期をわずかに増加もしくは減少させることで、所定時間内に発生するパルス数を所定数にした信号を生成するようにしている。すなわち、クロック周波数を微調整して合わせるのではなく、クロック周波数自体は変えずに、位相を細かく徐々に変えた遅延信号を所定時間内に順次選択することで、所定時間内のパルス数を所定数に合わせるようにしている。
【0017】
さらに、ドットクロックの位相を細かく徐々に変えた遅延信号の中からPWM信号の開始点と終了点を選択しているので、画像データに応じて正確にパルス幅が定まる。
【0018】
この結果、外付け部品を使わず一つの集積回路内で、所定時間内に基準信号のパルス数が所定数になるように徐々に位相が変化するドットクロックを生成した場合に、正確なPWM信号を得ることが可能になる。
【0019】
(2)請求項2記載の発明は、静電潜像またはトナー像を担持する記録色毎の複数の像担持体と、前記像担持体上を回転多面鏡によって偏向した走査光で走査する複数の書込手段と、前記像担持体上に走査光で形成された静電潜像を顕像化してトナー像とする現像手段と、前記像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写手段と、前記転写材に転写されたトナー像を定着する定着手段と、を備えた画像形成装置であって、遅延時間変動が生じうる多段ディレイラインを用いて、基準クロック信号から、該基準クロック信号の1クロック幅の周期より短い所定の間隔でタイミングの異なる複数の遅延信号を生成し、前記複数の遅延信号の何段分が前記基準クロック信号の1クロック幅に相当するかの同期段数により前記遅延時間変動を検出し、前記遅延時間変動と前記遅延時間変動と主走査方向の画像の伸び縮みに関するずれ情報とに応じて前記複数の遅延信号の中から遅延信号を選択することにより、ドットクロックの周期を増加もしくは減少させ、書込手段による一定の露光範囲において所定時間内に発生するパルス数を所定数にしたドットクロックを生成するための記録色毎の複数のドットクロック発生部と、前記ドットクロック発生部により生成された前記ドットクロックを、遅延時間変動が生じうる多段ディレイラインによって、前記ドットクロックの1クロック幅の周期より短い間隔で複数の異なる位相に遅延させることで遅延ドットクロック群を生成し、前記遅延ドットクロック群の何段分が前記基準クロック信号の1クロック幅に相当するかのディレイ段数により前記遅延時間変動を検出し、前記遅延時間変動と画像データとに応じてPWM演算を行い、前記遅延ドットクロック群の中からパルス幅の開始と終了とのための遅延ドットクロックを選択しPWM信号を生成するための記録色毎の複数のPWM処理部と、を備え、
前記ドットクロック発生部は、いずれかの色の書込手段を基準として、他の書込手段では基準の書込手段の露光範囲と一致するように露光範囲を合わせる、ことを特徴とする画像形成装置である。
【0020】
この画像形成装置では、ドットクロックの周期をわずかに増加もしくは減少させることで、基準となる書込手段に合わせるように他の書込手段のドットクロックを生成するようにしている。すなわち、クロック周波数を微調整して合わせるのではなく、クロック周波数自体は変えずに、位相を細かく徐々に変えた遅延信号を所定時間内に順次選択することで、他の書込手段のドットクロックを基準の書込手段のドットクロックに合わせるようにしている。
【0021】
さらに、ドットクロックの位相を細かく徐々に変えた遅延信号の中からPWM信号の開始点と終了点を選択しているので、画像データに応じて正確にパルス幅が定まる。
【0022】
この結果、外付け部品を使わず一つの集積回路内で、所定時間内に基準信号のパルス数が所定数になるように徐々に位相が変化するドットクロックを生成した場合に、正確なPWM信号を得ることが可能になる。従って、カラー画像形成での色ずれを防止することができる。
【0023】
なお、基準となる書込手段によって走査される像担持体上の露光範囲と他の書込手段によって走査される像担持体上の露光範囲との差分に応じた周期で、他の書込手段に供給するドットクロックの周期を前記ドットクロック発生部が増加もしくは減少させる量は可変であることが望ましい。
【0024】
また、前記ドットクロック発生部は、いずれかの色の書込手段を基準として露光範囲が一定になるように調整した上で、他の書込手段では基準の書込手段の露光範囲と一致するように露光範囲を合わせることが望ましい。
【0025】
(3)請求項5記載の発明は、静電潜像またはトナー像を担持する像担持体と、前記像担持体上を回転多面鏡によって偏向した走査光で走査する書込手段と、前記像担持体上に走査光で形成された静電潜像を顕像化してトナー像とする現像手段と、前記像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写手段と、前記転写材に転写されたトナー像を定着する定着手段と、を備えた画像形成装置であって、遅延時間変動が生じうる多段ディレイラインを用いて、基準クロック信号から、該基準クロック信号の1クロック幅の周期より短い所定の間隔でタイミングの異なる複数の遅延信号を生成し、前記複数の遅延信号の何段分が前記基準クロック信号の1クロック幅に相当するかの同期段数により前記遅延時間変動を検出し、前記遅延時間変動と主走査方向の画像の伸び縮みに関するずれ情報とに応じて前記複数の遅延信号の中から遅延信号を選択することにより、ドットクロックの周期を増加もしくは減少させ、書込手段による一定の露光範囲において所定時間内に発生するパルス数を所定数にしたドットクロックを生成するドットクロック発生部と、前記遅延時間変動と、前記ドットクロック発生部においてどの位相の遅延信号を選択したかとにより、ドットクロックの位相調整量を検出し、該位相調整量を画像データに加算または乗算し、ドットクロックの周期変動分に応じて、濃度変化をうち消す方向に画像データを補正し、補正された画像データを用いて書込手段が走査光として用いる光の光量の変更を行う光強度変調部と、を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【0026】
この画像形成装置では、ドットクロックの周期をわずかに増加もしくは減少させることで、所定時間内に発生するパルス数を所定数にした信号を生成するようにしている。すなわち、クロック周波数を微調整して合わせるのではなく、クロック周波数自体は変えずに、位相を細かく徐々に変えた遅延信号を所定時間内に順次選択することで、所定時間内のパルス数を所定数に合わせるようにしている。
【0027】
さらに、位相を選択して周期を変更したドットクロックの影響をうち消すように、走査光の光量を変更するようにしている。
この結果、外付け部品を使わず一つの集積回路内で、所定時間内に基準信号のパルス数が所定数になるように徐々に位相が変化するドットクロックを生成した場合に、正確な画像濃度の再現を行えるようになる。
【0028】
(4)請求項6記載の発明は、静電潜像またはトナー像を担持する記録色毎の複数の像担持体と、前記像担持体上を回転多面鏡によって偏向した走査光で走査する複数の書込手段と、前記像担持体上に走査光で形成された静電潜像を顕像化してトナー像とする現像手段と、前記像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写手段と、前記転写材に転写されたトナー像を定着する定着手段と、を備えた画像形成装置であって、遅延時間変動が生じうる多段ディレイラインを用いて、基準クロック信号から、該基準クロック信号の1クロック幅の周期より短い所定の間隔でタイミングの異なる複数の遅延信号を生成し、前記複数の遅延信号の何段分が前記基準クロック信号の1クロック幅に相当するかの同期段数により前記遅延時間変動を検出し、前記遅延時間変動と主走査方向の画像の伸び縮みに関するずれ情報とに応じて前記複数の遅延信号の中から遅延信号を選択することにより、ドットクロックの周期を増加もしくは減少させ、書込手段による一定の露光範囲において所定時間内に発生するパルス数を所定数にしたドットクロックを生成するための記録色毎の複数のドットクロック発生部と、前記遅延時間変動と、前記ドットクロック発生部においてどの位相の遅延信号を選択したかとにより、ドットクロックの位相調整量を検出し、該位相調整量を画像データに加算または乗算し、ドットクロックの周期変動分に応じて、濃度変化をうち消す方向に画像データを補正し、補正された画像データを用いて書込手段が走査光として用いる光の光量の変更を行うための記録色毎の複数の光強度変調部と、を備え、前記ドットクロック発生部は、いずれかの色の書込手段を基準として、他の書込手段では基準の書込手段の露光範囲と一致するように露光範囲を合わせる、ことを特徴とする画像形成装置である。
【0029】
この画像形成装置では、ドットクロックの周期をわずかに増加もしくは減少させることで、基準となる書込手段に合わせるように他の書込手段のドットクロックを生成するようにしている。すなわち、クロック周波数を微調整して合わせるのではなく、クロック周波数自体は変えずに、位相を細かく徐々に変えた遅延信号を所定時間内に順次選択することで、他の書込手段のドットクロックを基準の書込手段のドットクロックに合わせるようにしている。
【0030】
さらに、位相を選択して周期を変更したドットクロックの影響をうち消すように、走査光の光量を変更するようにしている。
この結果、外付け部品を使わず一つの集積回路内で、所定時間内に基準信号のパルス数が所定数になるように徐々に位相が変化するドットクロックを生成した場合に、カラー画像において正確な画像濃度の再現を行えるようになる。
【0031】
なお、基準となる書込手段によって走査される像担持体上の露光範囲と他の書込手段によって走査される像担持体上の露光範囲との差分に応じた周期で、他の書込手段に供給するドットクロックの周期を前記ドットクロック発生部が増加もしくは減少させる量は可変であることが望ましい。
【0032】
また、前記ドットクロック発生部は、いずれかの色の書込手段を基準として露光範囲が一定になるように調整した上で、他の書込手段では基準の書込手段の露光範囲と一致するように露光範囲を合わせることが望ましい。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の画像形成装置の実施の形態例を詳細に説明する。
【0034】
<画像形成装置の全体構成>
図2は本発明の実施の形態例の電気的な全体構成を示す構成図である。この図2において、1は画像が形成される像担持体、200は後述するドットクロックを発生するための制御手段としてのCPU、210は像担持体1に形成される所定の画像からの反射光を読み取ってずれを検出するための反射型センサ、250はドットクロックに応じて画像信号を読み出し、画像信号の信号値に応じたパワーのレーザビームを像担持体1に対して出力するY露光ユニット、270はドットクロックに応じて画像信号を読み出し、画像信号の信号値に応じたパワーのレーザビームを像担持体1に対して出力するM露光ユニット、290はドットクロックに応じて画像信号を読み出し、画像信号の信号値に応じたパワーのレーザビームを像担持体1に対して出力するC露光ユニット、310はドットクロックに応じて画像信号を読み出し、画像信号の信号値に応じたパワーのレーザビームを像担持体1に対して出力するK露光ユニットである。
【0035】
<画像形成装置の機械的全体構成>
ここで、本発明の一実施の形態例の画像形成装置を適用することが可能なカラー画像形成装置の機械的な構成図である図3を用いて、カラー画像形成装置の全体構成を説明する。
【0036】
なお、本実施の形態例の画像形成装置は、多色の画像形成装置であり、ここでは、Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(黒)の4色のトナーを使用するカラー画像形成装置を例にする。
【0037】
最初に、上ローラ3と下ローラ5と横ローラ7とに巻回された無端ベルト状の像担持体(感光体)1は、上ローラ3と下ローラ5とにより上下方向に張架され、図中の矢印I方向に駆動される。
【0038】
さらに、像担持体1が下から上へ移動する面には、像担持体1によって形成された閉空間方向に像担持体1を押圧し、像担持体1を閉空間方向に案内するガイド手段としての押圧ローラ9が設けられている。
【0039】
像担持体1が下から上へ移動する面の上部には、像担持体1に摺接し、像担持体1上の現像剤を除去するクリーニング手段11が設けられている。
クリーニング手段11の下方には、クリーニング手段11によって除去された現像剤を捕集する捕集手段としての回収ボックス21が像担持体1に沿って設けられている。
【0040】
次に、像担持体1に対して潜像を形成する潜像形成手段の説明を行なう。本実施の形態例の画像形成装置は、4色のカラー画像形成装置であるので、各色に応じて四つの潜像形成手段を有している。
【0041】
すなわち、像担持体1に対してレーザ光を用いてY(イエロー)用の潜像を形成するY光学書き込み部25と、像担持体1に対してレーザ光を用いてM(マゼンタ)用の潜像を形成するM光学書き込み部27と、像担持体1に対してレーザ光を用いてC(シアン)用の潜像を形成するC光学書き込み部31と、像担持体1に対してレーザ光を用いてK(黒)用の潜像を形成するK光学書き込み部である。
【0042】
次に、現像器の説明を行なう。像担持体1上に形成された各色の静電潜像を現像する四つの現像器が設けられている。すなわち、Y光学書き込み部25で形成された潜像を現像するY現像器42と、M光学書き込み部27で形成された潜像を現像するM現像器43と、C光学書き込み部29で形成された潜像を現像するC現像器45と、K光学書き込み部31で形成された潜像を現像するK現像器47である。
【0043】
また、各色の現像器42,43,45,47に対応して、像担持体1に電荷を付与する帯電手段の帯電極が設けられている。すなわち、Y用の帯電極61と、M用の帯電極63と、C用の帯電極65と、K用の帯電極67である。さらに、本実施の形態例の各色の帯電手段は、像担持体1上の帯電電位を制御するグリッド71,73,75,77を有している。
【0044】
81は給紙部で、転写材としての転写紙Pが収納されたカセット83が設けられている。このカセット83の転写紙Pは、搬送ローラ85により搬出され、搬送ローラ対87,レジストローラ88により挟持搬送され、転写手段91に給送される。
【0045】
転写手段91には、像担持体1と異なる極性の電位に保たれた転写ローラ92が設けられ、この転写ローラ92は横ローラ7と協働して像担持体1を挟むように設けられている。
【0046】
100は熱ローラ対101の挟着により、転写紙Pに熱,圧力を加え、トナーを転写紙Pに融着させる定着部、110は熱定着を終えた転写紙Pを排紙トレイ111まで挟持搬送する搬送ローラ対である。
【0047】
また、120は装置外に設けられた給紙部から搬送された別サイズの転写紙Pが通る給紙路である。
次に、上記構成の画像形成装置の全体の動作を説明する。像担持体1が矢印I方向に駆動されると、帯電極61及びグリッド71からなるY用の帯電手段により、像担持体1上は所定の帯電電位となる。
【0048】
次に、Y光学書き込み部25により、像担持体1に静電潜像が形成される。そして、Y現像器42の現像スリーブ55に担持された現像剤中のトナーがクーロン力により像担持体1上に移動し、像担持体1上にトナー像が形成される。
【0049】
これと同様な動作を残りの色、すなわち、M,C,Kについて行い、像担持体1上のY,M,C,Kのトナー像を形成する。
一方、給紙部81からは、転写紙Pが、搬送ローラ85,搬送ローラ対87によって転写手段91に向け給送される。
【0050】
給送された転写紙Pは、レジストローラ88により、像担持体1上のトナー画像とタイミング調整した上で、同期して転写手段91に給送され、転写手段91の転写ローラ92により帯電され、像担持体1上の現像剤像が転写紙Pに転写される。
【0051】
次に、転写紙Pは、定着部100で加熱,加圧され、トナーが転写紙Pに融着され、搬送ローラ対110により排紙トレイ111上に排出される。
また、転写が終了した像担持体1上の余剰のトナーは、クリーニング手段11のブレード17により除去され、回収ボックス21内に貯留される。
【0052】
<画像形成装置の光学的構成>
なお、光学書き込み部の構成は、図4のようになっている。すなわち、回路部480で生成された信号に基づいて、LD470が発光する。そして、LD470からのレーザビームは、コリメータレンズ491、シリンドリカルレンズ492を通った後にポリゴンミラー493で走査され、fθレンズ494、シリンドリカルレンズ495を通過して像担持体1に書き込まれる。なお、ポリゴンミラーで走査されたレーザビームの一部はインデックスセンサ412に導かれて、タイミングが検出される。
【0053】
<画像形成装置の詳細構成▲1▼>
以下、本発明の画像形成装置の実施の形態例を詳細に説明する。
図1は上述したY露光ユニット250,M露光ユニット270,C露光ユニット290,K露光ユニット310のそれぞれの電気的な露光ユニットの回路構成を、CPU200などと共に示すブロック図である。なお、この図1では、露光ユニットを一つのみ示すが、実際には同等なものがY・M・C・Kのそれぞれに存在しているものとする。
【0054】
この図1において、ドットクロック発生部410とPWM処理部420とに大別することができる。以下、ドットクロック発生部410とPWM処理部420の構成を順に説明する。
【0055】
第1ディレイチェーン部413は入力信号(基準クロック発生部411からの基準クロック)を遅延させて位相が少しずつ異なる複数の遅延信号(第1遅延信号群:図1▲1▼)を得るためのディレイ素子群である。
【0056】
ここで、第1ディレイチェーン部413は、位相が少しずつ異なる遅延信号について、基準クロックの2周期分にわたって生成できる段数になるようにチェーン状にディレイ素子が縦続接続されていることが好ましい。
【0057】
なお、基準クロック発生部411は、個々の露光ユニットにそれぞれ内蔵されていてもよいが、単一の基準クロック発生部411からそれぞれの露光ユニットに基準クロックを分配してもよい。
【0058】
また、インデックスセンサ412はレーザビームの走査における基準位置を検出するものである。
同期検出部414はインデックスセンサ412での検出信号を受け、第1遅延信号群(図1▲1▼)の中でインデックス信号に同期している遅延信号の段数(同期ポイント)を検出する検出手段であり、同期ポイント情報(図1▲2▼)を出力する。
【0059】
ここで、同期検出部414は、第1遅延信号群(図1▲1▼)の中で、最初にインデックス信号に同期している第1同期ポイント情報SP1と、2番目にインデックス信号に同期している第2同期ポイント情報SP2と、を出力できることが好ましい。
【0060】
同期切り替え部415は、同期検出部414からの同期ポイント情報(図1▲2▼)と、CPU200からの周波数ずれ情報(図1▲3▼)とに基づいて、同期補正量を求め、第1遅延信号群(図1▲1▼)の中からどの位相の遅延信号を選択すべきかのセレクト信号(図1▲4▼)を出力するものである。なお、周波数ずれ情報については、後述する。
【0061】
セレクタ416は同期切り替え部415からのセレクト信号(図1▲4▼)を受け、第1遅延信号群(図1▲1▼)の中から対応する位相の遅延信号を選択し、ドットクロック(図1▲5▼)として出力するものである。
【0062】
このようにして、ドットクロックの周期をわずかに増加もしくは減少させることで、所定時間内に発生するパルス数を所定数にした信号を生成するようにしている。すなわち、クロック周波数を微調整して合わせるのではなく、クロック周波数自体は変えずに、位相を細かく徐々に変えた遅延信号を所定時間内に順次選択することで、所定時間内のパルス数を所定数に合わせるようにしている。
【0063】
分周部421はドットクロックを2分周する分周器であり、2分周されたドットクロックは第2ディレイチェーン部422に供給される。
第2ディレイチェーン部422は、位相が少しずつ異なる遅延信号(第2遅延信号群:図1▲6▼)について、得ようとするPWM信号よりも細かい状態で遅延信号が生成できる段数になるようにチェーン状にディレイ素子が縦続接続されていることが好ましい。
【0064】
同期検出部423は、第2遅延信号群(図1▲6▼)の中で所定の時間幅に同期している遅延信号の段数(同期ポイント)を検出する検出手段であり、同期ポイント情報(図1▲7▼)を出力する。
【0065】
なお、この場合に同期検出部423は、インデックスセンサ412からの検出信号をトリガにして位相の一致する2個の遅延信号を抽出する状態検出の機能と、これら2個の遅延信号からドットクロック1周期に相当するディレイ段数を算出し補正係数を乗じてPWM演算に用いるドットクロック1周期分のディレイ段数に変換する遅延段数算出・補正の機能と、を有するものである。
【0066】
PWM演算部424は、同期検出部423からの同期ポイント情報(図1▲7▼)と、画像データとに基づいて、PWM演算を行って、第2遅延信号群(図1▲6▼)の中からどの位相の2つの遅延信号を選択すべきかのセレクト信号(図1▲8▼)を出力するものである。
【0067】
セレクタ425はPWM演算部424からのセレクト信号(図1▲8▼)を受け、第2遅延信号群(図1▲6▼)の中から、PWM信号を作成するために対応する位相の2つの遅延信号(図1▲9▼)を選択する。
【0068】
PWM部426は排他論理和となるイクスクルーシブ・オア(ExOR)回路などで構成されており、入力される2つの遅延信号(図1▲9▼)を開始タイミングおよび終了タイミングとして、レーザダイオード(LD)470を駆動するためのPWM信号を発生する。LD470からは画像信号の値に応じてパルス幅変調されたレーザビームが、像担持体1に向けて照射される。
【0069】
<ずれ検出の原理>
ここで、図5を参照してずれ検出の様子について簡単に説明する。露光ユニット250,270,290,310により所定のパターン(ここでは、「フ」字状のパターン)の画像を、像担持体上の主走査方向末端側に形成する。像担持体上には実線で示すパターンが形成されているが、本来は破線で示すパターンが形成される予定であったとする。
【0070】
ここでは、露光ユニットや各光学系の収差などにより、主走査方向にdxのずれが発生していることになる。この場合に、像担持体を副走査方向に移動させつつ、パターンを読み取れる位置に配置された反射型センサ210で読み取りを行うことで、「フ」字状のパターンの横線から斜線までの距離Y’にはdyのずれが含まれることになる。
【0071】
横線と斜線とがなす角度をθとすると、dx=dy/tanθで求められる。さらに、像担持体の副走査方向の移動速度と、横線と斜線の読み取り時刻の差とにより、dyを求めることもできる。
【0072】
したがって、Y,M,C,Kの各色について、このような所定のパターンの形成と読み取りとを行うことで、CPU200が主走査方向の画像の伸び縮みに関するずれ状態(周波数ずれ情報)を検出することが可能になる。
【0073】
また、副走査方向には同じ位置であって、主走査方向始端側と主走査方向末端側とに同じ形状の「フ」字状のパターンを形成し、その間隔を測定することによっても、同様な主走査方向の画像の伸び縮みに関するずれ状態(周波数ずれ情報)を検出することができる。
【0074】
このようにしてCPU200が以上のような検出処理を行って周波数ずれ情報(図1▲3▼、図2▲3▼)として露光ユニットに供給する。
なお、同様にして、CPU200は、主走査方向始端側で「フ」字状パターンの検出を実行することにより、主走査方向の画像の開始位置に関する画像先端ずれ情報を求め、この画像先端ずれ情報を露光ユニットに供給することも可能である。
【0075】
<画像形成装置の動作▲1▼>
つぎに、この実施の形態例の画像形成装置の動作の説明を行う。ここでは、Y,M,C,Kの4色の画像形成を行う画像形成装置に適用した場合を例にして説明を行う。
【0076】
なお、この実施の形態例の画像形成装置を用いる画像形成装置は、Y露光ユニット250,M露光ユニット270,C露光ユニット290,K露光ユニット310を備えており、ベルト状の像担持体が1回転する間に4色の画像を形成する装置や、Y,M,C,Kの各色毎に露光ユニットと感光体ドラムとを備えていて1パスで画像形成を行う装置などが該当する。
【0077】
すなわち、複数の露光ユニットを備えていて、同一の基準クロックを使用しても色ずれが発生する可能性のある画像形成装置であれば、このような形式以外の各種の画像形成装置に適用することが可能である。
【0078】
<動作例▲1▼>
まず、図6のタイムチャートを参照し、ある特定の1色について、ずれ情報を参照して、基準クロックのパルスをある時間毎にシフトさせ、パルス数が所定数になるようにすると共に、この所定数のパルスを発生させる時間が所定時間になるように調整する動作について、ドットクロックを発生するところまでを説明する。
【0079】
前述した所定パターンの形成と読み取りとによって検出されたずれERを示すずれ情報,基準クロックの周波数から求められるクロック周期TCのクロック周期情報,主走査方向に形成すべき画素数PHを示す1ライン画素数情報が、CPU200から同期切り替え部415内の補正量演算手段に与えられる。また、同期検出部414からの第1同期ポイント情報SP1と第2同期ポイント情報SP2とから、同期段数(基準クロック1周期分の遅延が得られる段数)NSを求める。
【0080】
ここで同期切り替え部415内の補正量演算手段は、以下の式に基づいて、補正量に対応する補正カウント値(カウントロードデータ)CCを求める。
CC=PH×(NS/TC)/ER …▲1▼
この補正カウント値CCは、同期切り替え部415内の切替カウント手段がカウントダウンしてセレクト信号および下位セレクト信号の切替を行うためのものである。したがって、補正量が大きいほど補正カウント値CCは小さくなる。
【0081】
また、同期検出部414はインデックスセンサ412からのインデックス信号の立ち上がりを参照して、このインデックス信号の立ち上がりに同期した遅延信号が得られる第1ディレイチェーン部413の段数を同期ポイント情報として求める。
【0082】
ここでは、第1同期ポイント情報SP1として20が、第2同期ポイント情報SP2として50が得られたとする。なお、この場合には、上述した同期段数NSは30になる。
【0083】
ここで、露光ユニットのレーザビームの走査により、インデックスセンサがレーザビームを検出したタイミングでインデックス信号を発生する(図6(a)▲1▼)。この後、水平方向の有効領域を示すH_VALIDがアクティブになる。
【0084】
そして、同期切り替え部415内の切替カウント手段は前記補正カウント値CCを基準クロックに従ってカウントダウンすることを繰り返し続ける。そして、カウントダウンによりカウント値が0になる毎に同期切り替え部415内のセレクト信号演算手段443にカウントデータを割り込みとして与える(図6(d)〜(f))。
【0085】
また、CPU200はずれ方向情報を同期切り替え部415内のセレクト信号演算手段に与えており、主走査方向に伸びたずれに対しては縮める補正を行うための「−補正」,主走査方向に縮んだずれに対しては伸ばす補正を行うための「+補正」の情報を与える。ここでは、「−補正」の場合を例にする。
【0086】
前述した所定パターンの形成とその測定により、ずれ情報ERおよびずれ方向情報が求められているとする。ここでは、ER=6ns,ずれ方向情報=「−補正」であり、すなわち、画像が伸びていたために縮ませるように補正することを示していたと仮定する。
【0087】
まず、同期検出部414がインデックスセンサ(図示せず)からのインデックス信号の立ち上がりを参照して、第1同期ポイント情報SP1及び第2同期ポイント情報SP2を求める。
【0088】
前記第1同期ポイント情報SP1はインデックス信号の立ち上がりに同期した第1ディレイチェーン部413のディレイ素子の段数を示しており、前記第2同期ポイント情報SP2は前記第1同期ポイント情報SP1から基準クロック1周期分遅れた第1ディレイチェーン部413のディレイ素子の段数を示している。
【0089】
ここでは、SP1=20,SP2=50であったとする。なお、この様子を図7に示す。ここでは、20段目のDL20(図7(c))と、このDL20からクロック1周期分遅れた50段目のDL50(図7(m))とが、インデックス信号の立ち上がり(図7(a))に同期している状態を示している。
【0090】
つぎに、前記第1同期ポイント情報SP1と第2同期ポイント情報SP2から、同期段数NSを求める。ここで、前記同期段数NSは、基準クロック1周期分の時間が何段のディレイ素子の遅延時間に相当するかを示している。本実施の形態例では、同期段数NS=SP2−SP1より、NS=30となる。
【0091】
また、1段あたりのディレイ素子の遅延時間DTを、前記NS及び基準クロックの周期から求める。たとえば、基準クロック周期TCが30nsであった場合はNS=30であるので、DT=TC/NSよりDT=1nsとなる。1段あたりのディレイ素子の遅延時間は、集積回路の温度状態や集積回路に供給される電源電圧の変動などに起因して変動するので、ある場合には1.5nsになったり、0.5nsになったりすることが考えられる。しかしながら、基準クロック周期TCは変化しないため、同期段数NSを求めることにより、測定時の1段あたりのディレイ素子の遅延時間を正確に求めることができる。
【0092】
そして、適正な画像信号を得るためには最終的にディレイ素子何段分ずらすかを示す補正カウント値CCを、ずれ情報ER,ずれ方向情報及び遅延時間DTから求める。ここでは、ER=6ns,ずれ方向情報=「−補正」,DT=1nsより、補正カウント値CC=−6となる。
【0093】
以上の補正カウント値CCより、適正な画像信号を得るためには最終的にディレイ素子の段数を6段分進めればよい。すなわち、インデックス信号の立ち上がりに同期して最初は50段目のディレイ素子からの信号を採用し、その後セレクト信号に同期して1走査ライン中において、49段目,48段目,47段目,46段目,45段目の信号に順次置き換えて採用していき、最終的には44段目からの信号を採用するようにすればよい。
【0094】
なお、補正量が同期段数より大きい場合には、セレクト信号を循環させるようにすればよい。上述した例で、SP1=20,SP2=50,同期段数30の場合の「−補正」では、セレクト信号が50,49,…,21,20,となった時点で、セレクト信号の20とセレクト信号の50とは等しい位相であるので、次は49,48,…とすればよい。すなわち、50,49,…,21,20(=50),49,48…,となる。また、「+補正」においても同様にセレクト信号を循環させるようにすればよい。
【0095】
また、50,47,43,…,22,19と3段ずつ「−補正」する場合には、SP1=20を超えることになるが、19の次には、50−(20−19)−3=46とする。すなわち、同期ポイントを超えた分と1つの補正量とを加えた状態にして循環させることで、問題なく循環させることができる。
【0096】
このようなセレクト信号を受けたセレクタ416では、第1ディレイチェーン部413からの第1遅延信号群(図1▲1▼)の中から、50段目,49段目,48段目,47段目,…のように選択を行って、ドットクロックとして出力する(図6(g))。
【0097】
この場合には第1遅延信号群(図1▲1▼)の中から、50段目,49段目,48段目,47段目,…と選択することで、最初はインデックス信号に同期した遅延信号が得られ、徐々に遅延の少ない(位相が進んだ)遅延信号が得られる。この結果、「−補正」が実現され、主走査方向に伸びているずれを縮めるような補正が実行される。
【0098】
また、「+補正」の場合には、第1同期ポイント情報SP1を初期値として、第1遅延信号群(図1▲1▼)の中から、20段目,21段目,22段目,23段目,…と選択することで、最初はインデックス信号に同期した遅延信号が得られ、徐々に遅延の少ない(位相が遅れた)遅延信号が得られる。この結果、「+補正」が実現され、主走査方向に縮んでいるずれを伸ばすような補正が実行される。
【0099】
すなわち、ずれ情報を参照して、基準クロックのパルスをある時間毎にシフトさせ、パルス数が所定数になるようにすると共に、この所定数のパルスを発生させる時間が所定時間になるような調整が行える。
【0100】
そして、以上の補正は、ずれ情報ER(周波数ずれ情報)に基づいた制御がなされているため、主走査方向の長さに関しては正確に調整される。
なお、以上の主走査方向の伸び縮みの補正(すなわち主走査倍率補正)の様子を模式的に示すと、図8のようになる。ここで、基準クロックと、基準クロックを遅延させた遅延信号(1遅延〜9遅延)と、ドットクロックとを示している。
【0101】
この図8に示した場合、基準クロック4周期の間に1遅延,2遅延,3遅延,5遅延と選択することで、4周期で3.5ドットクロックになる。すなわち、3.5/4=87.5%であり、擬似的に周波数が低くなるように制御される。なお、他の選択の仕方を実行しても同様の結果が得られる。
【0102】
また、この図8の場合では8遅延が基準クロックと位相が一致しているため、基準クロック4周期の間に8遅延,7遅延,6遅延,4遅延と選択することで、4周期で4.5ドットクロックになる(図示せず)。すなわち、4.5/4=112.5%であり、擬似的に周波数が高くなるように制御される。なお、他の選択の仕方を実行しても同様の結果が得られる。
【0103】
ところで、以上のようにして生成したドットクロックは、主走査方向の長さは揃うものの、上述したように1走査線の期間の間でドットクロックの周期が段階的に増加または減少するため、図12のような回路で三角波と画像信号とでPWM信号を作成した場合に、正確なパルス幅が得られない現象が生じる(図13参照)。この結果、同一の画素濃度の画像データであっても、PWM信号の幅が異なる部分が生じることになる。
【0104】
そこで、PWM処理部420によって、画像データに応じた正確なPWM信号を得るようにする。
まず、分周部421でドットクロックを2分周することで、2倍の幅の周期の信号を作成しておく。これは、後述するPWM部426において2つの遅延信号のExOR論理でPWM信号を作っているため、周期を2倍にする必要が生じるためである。
【0105】
そして、この2分周されたドットクロックから第2ディレイチェーン部が第2遅延信号群を作成する。なお、同期検出部423の同期ポイント情報は同期段数(PWM信号で100%のパルス幅の時間間隔に合致する遅延信号の段数)を意味している。
【0106】
そして、PWM演算部424は、同期検出部423からの同期ポイント情報(図1▲7▼)と、画像データとに基づいて、PWM演算を行って、第2遅延信号群(図1▲6▼)の中から、PWM信号の立ち上がり(または立ち下がり)の開始ポイントと終了ポイントとを決定するために、どの位相の2つの遅延信号を選択すべきかのセレクト信号(図1▲8▼)を出力する。
【0107】
セレクタ425はPWM演算部424からのセレクト信号(図1▲8▼)を受け、第2遅延信号群(図1▲6▼)の多数の遅延信号の中から、PWM信号を作成するために対応する位相の2つの遅延信号(図1▲9▼)を選択する。
【0108】
そして、イクスクルーシブ・オア(ExOR)回路などで構成されたPWM部426は、セレクタ425で選択された2つの遅延信号(図1▲9▼)を開始タイミングおよび終了タイミングとして、PWM信号を発生する。
【0109】
なお、以上のPWM部426での排他論理和によるPWM信号の作成の様子を模式的に示すと、図9のようになる。ここで、基準クロックと、基準クロックを遅延させた遅延信号(1遅延〜9遅延)と、PWM信号とを示している。
【0110】
この図9に示した場合、PWM信号の開始ポイントとしてドットクロックを選択し、終了ポイントとして得ようとするパルス幅で立ち上がる遅延信号を選択するようにしている。これら2つの選択された遅延信号の排他論理和により、所望のPWM信号を得る。この図9では、12.5%、25%、50%、100%の4種類のPWM信号を生成する様子を示している。
【0111】
ここで、ドットクロックの周期が変化してもPWM信号の幅が変化しないことについて図10を参照して説明する。この図10は基準クロックからドットクロックを生成する様子については、前述した図8と同じである。すなわち、基準クロック4周期の間に1遅延,2遅延,3遅延,5遅延と選択することで、4周期で3.5ドットクロックになっている。
【0112】
ここで、原振としての基準クロックの同期段数が100段であったとすると、セレクタ425で100%のPWM信号を生成するための段数を、100段より若干小さい98段となるようにPWM演算部424で設定しておく。このように100%のPWM信号の段数を同期段数より小さくしておくのは、露光範囲を狭くする場合に、ドットクロックの周期が基準クロックの周期より短くなる場合を想定しているためである。また、50%のPWM信号を生成したい場合には、98×(50/100)=49段となり、セレクタ425では第2遅延信号群の中から0段と49段を選択し、PWM部426からは50%のPWM信号が出力される。
【0113】
以上説明したように、一定周期となる同期段数をPWM演算に用いるようにしているので、ドットクロックの周期が異なるようになったとしても、PWM信号のパルス幅には影響はなく、画像の濃度に悪影響がでることはない。なお、ドットクロックの周期が異なるようになった場合には、PWM信号の位置が僅かにずれるだけである。
【0114】
以上のように、本実施の形態例の画像形成装置では、周期をわずかに増加もしくは減少させることで、所定時間内に発生するパルス数を所定数にしたドットクロックを生成した場合に、このドットクロックの位相を細かく徐々に変えた遅延信号の中から画像データに応じたPWM信号の開始点と終了点を選択しているので、画像データに応じて正確にパルス幅が定まる。
【0115】
この結果、外付け部品を使わず一つの集積回路内で、所定時間内に基準信号のパルス数が所定数になるように徐々に位相が変化するドットクロックを生成した場合にも、各ドット毎に正確なPWM信号を得ることが可能になる。
【0116】
なお、本実施の形態例の画像形成装置では、Y,M,C,Kの各色で独立に主走査の長さを一定になるように調整してもよいし、いずれかの色を基準にして他の色の調整を行ってもよい。また、いずれか基準の色で主走査の長さが一定になるように調整した上で、他の色では基準の色に合わせるようにしてもよい。
【0117】
<画像形成装置の詳細構成▲2▼>
以下、本発明の画像形成装置の第2の実施の形態例を詳細に説明する。この実施の形態例では、ドットクロックの周期の増減による濃度変化をうち消すように光量をリアルタイムで変更する構成を示している。
【0118】
この図11において、ドットクロック発生部410と、光強度変調部430とに大別することができる。なお、ドットクロック発生部410は上述した第1の実施の形態例と同じであるので説明は省略する。
【0119】
光強度変調部430は、位相調整量検出部431、画像データ補正部432、D/A変換部433,アンプ434、LD駆動部435、レーザダイオード(LD)およびフォトダイオード(PD)から構成されている。
【0120】
<画像形成装置の動作▲2▼>
ここで、位相調整量検出部431は、ドットクロック発生部410の同期切り替え部415から出力されるセレクト信号(図11▲4▼:第1遅延信号群(図11▲1▼)の中からどの位相の遅延信号を選択すべきかを示す信号)と、同期検出部414からの同期ポイント情報とを参照して、どの程度位相が調整されたかを検出する。たとえば、直前のドットクロックとしてN番目の遅延段数が選択されており、次のドットクロックとしてN+2番目の遅延段数を選択することとなった場合、位相調整量は+2/Mとなる。ここでMは、基準クロック1周期分に相当する遅延段数である。
【0121】
画像データ補正部432は、位相調整量検出部431で検出されたドットクロックの位相調整量を画像データに加算または乗算することにより、ドットクロックの周期変動分に応じて、濃度変化をうち消す方向に画像データを補正する。
【0122】
そして、以上のように、ドットクロックの周期変動分に応じて補正された画像データを、ドットクロック(図11▲5▼)と共にD/A変換部433でアナログ信号に変換する。このアナログ信号をアンプ434で増幅し、LD駆動部435でレーザダイオードLDを駆動するためのLD駆動電流を生成する。なお、LD駆動部435では、フォトダイオードPDの検出出力を基準にしてレーザダイオードLDの発光量が所定値になるように制御をおこなっている。
【0123】
すなわち、この画像形成装置では、
▲1▼ドットクロック発生部410において、ドットクロックの周期をわずかに増加もしくは減少させることで、所定時間内に発生するパルス数を所定数にした信号を生成するようにした場合に、
▲2▼光強度変調部430において、この周期を変更したドットクロックの影響をうち消すように、走査光の光量を変更する、
ようにしている。
【0124】
この結果、外付け部品を使わず一つの集積回路内で、所定時間内に基準信号のパルス数が所定数になるように徐々に位相が変化するドットクロックを生成した場合に、正確な画像濃度の再現を行うことが可能になる。
【0125】
<その他の実施の形態例>
なお、以上の第1の実施の形態例と第2の実施の形態例とでは書き込みユニットを4個備えた4色の画像形成装置について説明を行ったが、最低2色の場合に同様な処理を行って色ずれを解消することができる。また、さらに多くの書き込みユニットを備えた画像形成装置に用いることも可能である。
【0126】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば以下のような効果が得られる。
(1)請求項1記載の発明では、ドットクロックの周期をわずかに増加もしくは減少させることで、所定時間内に発生するパルス数を所定数にした信号を生成するようにしている。すなわち、クロック周波数を微調整して合わせるのではなく、クロック周波数自体は変えずに、位相を細かく徐々に変えた遅延信号を所定時間内に順次選択することで、所定時間内のパルス数を所定数に合わせるようにしている。さらに、ドットクロックの位相を細かく徐々に変えた遅延信号の中からPWM信号の開始点と終了点を選択しているので、画像データに応じて正確にパルス幅が定まる。この結果、外付け部品を使わず一つの集積回路内で、所定時間内に基準信号のパルス数が所定数になるように徐々に位相が変化するドットクロックを生成した場合に、正確なPWM信号を得ることが可能になる。
【0127】
(2)請求項2記載の発明では、ドットクロックの周期をわずかに増加もしくは減少させることで、基準となる書込手段に合わせるように他の書込手段のドットクロックを生成するようにしている。すなわち、クロック周波数を微調整して合わせるのではなく、クロック周波数自体は変えずに、位相を細かく徐々に変えた遅延信号を所定時間内に順次選択することで、他の書込手段のドットクロックを基準の書込手段のドットクロックに合わせるようにしている。さらに、ドットクロックの位相を細かく徐々に変えた遅延信号の中からPWM信号の開始点と終了点を選択しているので、画像データに応じて正確にパルス幅が定まる。この結果、外付け部品を使わず一つの集積回路内で、所定時間内に基準信号のパルス数が所定数になるように徐々に位相が変化するドットクロックを生成した場合に、正確なPWM信号を得ることが可能になる。従って、カラー画像形成での色ずれを防止することができる。
【0128】
(3)請求項5記載の発明では、ドットクロックの周期をわずかに増加もしくは減少させることで、所定時間内に発生するパルス数を所定数にした信号を生成するようにしている。すなわち、クロック周波数を微調整して合わせるのではなく、クロック周波数自体は変えずに、位相を細かく徐々に変えた遅延信号を所定時間内に順次選択することで、所定時間内のパルス数を所定数に合わせるようにしている。さらに、位相を選択して周期を変更したドットクロックの影響をうち消すように、走査光の光量を変更するようにしている。この結果、外付け部品を使わず一つの集積回路内で、所定時間内に基準信号のパルス数が所定数になるように徐々に位相が変化するドットクロックを生成した場合に、正確な画像濃度の再現を行えるようになる。
【0129】
(4)請求項6記載の発明では、ドットクロックの周期をわずかに増加もしくは減少させることで、基準となる書込手段に合わせるように他の書込手段のドットクロックを生成するようにしている。すなわち、クロック周波数を微調整して合わせるのではなく、クロック周波数自体は変えずに、位相を細かく徐々に変えた遅延信号を所定時間内に順次選択することで、他の書込手段のドットクロックを基準の書込手段のドットクロックに合わせるようにしている。さらに、位相を選択して周期を変更したドットクロックの影響をうち消すように、走査光の光量を変更するようにしている。この結果、外付け部品を使わず一つの集積回路内で、所定時間内に基準信号のパルス数が所定数になるように徐々に位相が変化するドットクロックを生成した場合に、カラー画像において正確な画像濃度の再現を行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態例の画像形成装置の主要部の電気的構成を示す構成図である。
【図2】本発明の一実施の形態例の画像形成装置の電気的構成を示す構成図である。
【図3】本発明の一実施の形態例の画像形成装置を適用する画像形成装置の機械的構成を示す構成図である。
【図4】本発明の一実施の形態例の画像形成装置の主要部の機械構成を示す斜視図である。
【図5】ずれ検出の様子を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施の形態例の画像形成装置の動作状態を説明するタイムチャートである。
【図7】本発明の一実施の形態例の画像形成装置の動作状態を説明するタイムチャートである。
【図8】本発明の一実施の形態例の画像形成装置の動作状態を説明するタイムチャートである。
【図9】本発明の一実施の形態例の画像形成装置の動作状態を説明するタイムチャートである。
【図10】本発明の一実施の形態例の画像形成装置の動作状態を説明するタイムチャートである。
【図11】本発明の第2の実施の形態例の画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図12】従来の画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図13】従来の画像形成装置の動作状態を説明するタイムチャートである。
【符号の説明】
200 CPU
210 反射型センサ
250,270,290,310 露光ユニット
410 ドットクロック発生部
411 基準クロック発生部
412 インデックスセンサ
413 第1ディレイチェーン部
414 同期検出部
415 同期切り替え部
416 セレクタ
420 PWM処理部
421 分周部
422 第2ディレイチェーン部
423 同期検出部
424 PWM演算部
425 セレクタ
426 PWM部
Claims (8)
- 静電潜像またはトナー像を担持する像担持体と、前記像担持体上を回転多面鏡によって偏向した走査光で走査する書込手段と、前記像担持体上に走査光で形成された静電潜像を顕像化してトナー像とする現像手段と、前記像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写手段と、前記転写材に転写されたトナー像を定着する定着手段と、を備えた画像形成装置であって、
遅延時間変動が生じうる多段ディレイラインを用いて、基準クロック信号から、該基準クロック信号の1クロック幅の周期より短い所定の間隔でタイミングの異なる複数の遅延信号を生成し、前記複数の遅延信号の何段分が前記基準クロック信号の1クロック幅に相当するかの同期段数により前記遅延時間変動を検出し、前記遅延時間変動と主走査方向の画像の伸び縮みに関するずれ情報とに応じて前記複数の遅延信号の中から遅延信号を選択することにより、ドットクロックの周期を増加もしくは減少させ、書込手段による一定の露光範囲において所定時間内に発生するパルス数を所定数にしたドットクロックを生成するドットクロック発生部と、
前記ドットクロック発生部により生成された前記ドットクロックを、遅延時間変動が生じうる多段ディレイラインによって、前記ドットクロックの1クロック幅の周期より短い間隔で複数の異なる位相に遅延させることで遅延ドットクロック群を生成し、前記遅延ドットクロック群の何段分が前記基準クロック信号の1クロック幅に相当するかのディレイ段数により前記遅延時間変動を検出し、前記遅延時間変動と画像データとに応じてPWM演算を行い、前記遅延ドットクロック群の中からパルス幅の開始と終了とのための遅延ドットクロックを選択しPWM信号を生成するPWM処理部と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 静電潜像またはトナー像を担持する記録色毎の複数の像担持体と、前記像担持体上を回転多面鏡によって偏向した走査光で走査する複数の書込手段と、前記像担持体上に走査光で形成された静電潜像を顕像化してトナー像とする現像手段と、前記像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写手段と、前記転写材に転写されたトナー像を定着する定着手段と、を備えた画像形成装置であって、
遅延時間変動が生じうる多段ディレイラインを用いて、基準クロック信号から、該基準クロック信号の1クロック幅の周期より短い所定の間隔でタイミングの異なる複数の遅延信号を生成し、前記複数の遅延信号の何段分が前記基準クロック信号の1クロック幅に相当するかの同期段数により前記遅延時間変動を検出し、前記遅延時間変動と前記遅延時間変動と主走査方向の画像の伸び縮みに関するずれ情報とに応じて前記複数の遅延信号の中から遅延信号を選択することにより、ドットクロックの周期を増加もしくは減少させ、書込手段による一定の露光範囲において所定時間内に発生するパルス数を所定数にしたドットクロックを生成するための記録色毎の複数のドットクロック発生部と、
前記ドットクロック発生部により生成された前記ドットクロックを、遅延時間変動が生じうる多段ディレイラインによって、前記ドットクロックの1クロック幅の周期より短い間隔で複数の異なる位相に遅延させることで遅延ドットクロック群を生成し、前記遅延ドットクロック群の何段分が前記基準クロック信号の1クロック幅に相当するかのディレイ段数により前記遅延時間変動を検出し、前記遅延時間変動と画像データとに応じてPWM演算を行い、前記遅延ドットクロック群の中からパルス幅の開始と終了とのための遅延ドットクロックを選択しPWM信号を生成するための記録色毎の複数のPWM処理部と、を備え、
前記ドットクロック発生部は、いずれかの色の書込手段を基準として、他の書込手段では基準の書込手段の露光範囲と一致するように露光範囲を合わせる、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 基準となる書込手段によって走査される像担持体上の露光範囲と他の書込手段によって走査される像担持体上の露光範囲との差分に応じた周期で、他の書込手段に供給するドットクロックの周期を前記ドットクロック発生部が増加もしくは減少させる量は可変である、
ことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。 - 前記ドットクロック発生部は、いずれかの色の書込手段を基準として露光範囲が一定になるように調整した上で、他の書込手段では基準の書込手段の露光範囲と一致するように露光範囲を合わせる、
ことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。 - 静電潜像またはトナー像を担持する像担持体と、前記像担持体上を回転多面鏡によって偏向した走査光で走査する書込手段と、前記像担持体上に走査光で形成された静電潜像を顕像化してトナー像とする現像手段と、前記像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写手段と、前記転写材に転写されたトナー像を定着する定着手段と、を備えた画像形成装置であって、
遅延時間変動が生じうる多段ディレイラインを用いて、基準クロック信号から、該基準クロック信号の1クロック幅の周期より短い所定の間隔でタイミングの異なる複数の遅延信号を生成し、前記複数の遅延信号の何段分が前記基準クロック信号の1クロック幅に相当するかの同期段数により前記遅延時間変動を検出し、前記遅延時間変動と主走査方向の画像の伸び縮みに関するずれ情報とに応じて前記複数の遅延信号の中から遅延信号を選択することにより、ドットクロックの周期を増加もしくは減少させ、書込手段による一定の露光範囲において所定時間内に発生するパルス数を所定数にしたドットクロックを生成するドットクロック発生部と、
前記遅延時間変動と、前記ドットクロック発生部においてどの位相の遅延信号を選択したかとにより、ドットクロックの位相調整量を検出し、該位相調整量を画像データに加算または乗算し、ドットクロックの周期変動分に応じて、濃度変化をうち消す方向に画像データを補正し、補正された画像データを用いて書込手段が走査光として用いる光の光量の変更を行う光強度変調部と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 静電潜像またはトナー像を担持する記録色毎の複数の像担持体と、前記像担持体上を回転多面鏡によって偏向した走査光で走査する複数の書込手段と、前記像担持体上に走査光で形成された静電潜像を顕像化してトナー像とする現像手段と、前記像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写手段と、前記転写材に転写されたトナー像を定着する定着手段と、を備えた画像形成装置であって、
遅延時間変動が生じうる多段ディレイラインを用いて、基準クロック信号から、該基準クロック信号の1クロック幅の周期より短い所定の間隔でタイミングの異なる複数の遅延信号を生成し、前記複数の遅延信号の何段分が前記基準クロック信号の1クロック幅に相当するかの同期段数により前記遅延時間変動を検出し、前記遅延時間変動と主走査方向の画像の伸び縮みに関するずれ情報とに応じて前記複数の遅延信号の中から遅延信号を選択することにより、ドットクロックの周期を増加もしくは減少させ、書込手段による一定の露光範囲において所定時間内に発生するパルス数を所定数にしたドットクロックを生成するための記録色毎の複数のドットクロック発生部と、
前記遅延時間変動と、前記ドットクロック発生部においてどの位相の遅延信号を選択したかとにより、ドットクロックの位相調整量を検出し、該位相調整量を画像データに加算または乗算し、ドットクロックの周期変動分に応じて、濃度変化をうち消す方向に画像データを補正し、補正された画像データを用いて書込手段が走査光として用いる光の光量の変更を行うための記録色毎の複数の光強度変調部と、
を備え、
前記ドットクロック発生部は、いずれかの色の書込手段を基準として、他の書込手段では基準の書込手段の露光範囲と一致するように露光範囲を合わせる、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 基準となる書込手段によって走査される像担持体上の露光範囲と他の書込手段によって走査される像担持体上の露光範囲との差分に応じた周期で、他の書込手段に供給するドットクロックの周期を前記ドットクロック発生部が増加もしくは減少させる量は可変である、
ことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。 - 前記ドットクロック発生部は、いずれかの色の書込手段を基準として露光範囲が一定になるように調整した上で、他の書込手段では基準の書込手段の露光範囲と一致するように露光範囲を合わせる、
ことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
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