JP3766899B2 - 磁粉探傷試験用磁化装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は磁粉探傷試験用磁化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に鉄製の種々の部品の傷を検査するのに磁粉探傷試験が使用されている。
【0003】
この磁粉探傷試験は鉄製の種々の部品である被検査物を磁化装置で磁化し、その後、この磁化された被検査物に磁粉を降りかけて、この磁粉が磁力により付着した部分を傷とするものである。
【0004】
従来、この被検査物を磁化する磁粉探傷試験用磁化装置として、図2に示す如きものが使用されていた。この図2につき説明するに、図2において、1は例えば50Hz、100Vの商用電源を示し、この商用電源1の一端を電流供給制御素子を構成するサイリスタ2のアノード及びサイリスタ3のカソードに接続する。
【0005】
このサイリスタ2のカソード及びサイリスタ3のアノードを昇圧用のトランスファ4の1次巻線4aの一端に接続し、この1次巻線4aの他端をノーヒューズブレーカ5を介して商用電源1の他端に接続する。
【0006】
この昇圧用のトランス4の2次巻線4bの一端を整流用のダイオード6を介して、被検査物7を磁化する着磁器8の一端に接続し、この着磁器8の他端をこの2次巻線4bの他端に接続する。
【0007】
この着磁器8は所定の着磁用のコイルが所定形状に巻装されたもので、着磁時即ち通電時にこの着磁用のコイルに1000A〜3000Aの電流が流れ、このコイルが発生する磁場により被検査物7が磁化される如くなしたものである。
【0008】
また、9は磁化制御用のマイクロコンピュータを示し、このマイクロコンピュータ9が発生する制御信号をサイリスタ2及び3の夫々のゲートに供給し、このサイリスタ2及び3のオン・オフを制御して、通電時間T0 、非通電時間T1 及び着磁器8のコイルに流す電流値を制御する如くしている。
【0009】
10はマイクロコンピュータ9に磁化指令を行う磁化指令スイッチを示し、この磁化指令スイッチ10が操作されたときは、このマイクロコンピュータ9はサイリスタ2及び3を制御し、図3に示す如く通電時間T0 例えば3秒間と非通電時間T1 例えば20秒間とを繰り返して被検査物7を磁化する如くしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
一般に磁粉探傷試験は品質保証という観点より、確実に試験が行われるという概念に基き、この磁粉探傷試験用磁化装置の構成も正確に作動することに主体が置かれ、特に、磁化行程の磁化通電は傷検出精度に重要な役割をもっており、従来から通電電流値の管理は行なわれており、例えばノーヒューズブレーカ5のブレークする電力は通電時間T0 の電流値1000A〜3000Aに鑑み例えば10KWとしていた。
【0011】
然しながら、従来の磁粉探傷試験用磁化装置においては、被検査物7を磁化するときに、図3に示す如く通電時間T0 例えば3秒と非通電時間T1 例えば20秒間とを繰り返して行なっているので、このノーヒューズブレーカ5のブレーク電力を例えば10KWとしたときに、この通電のデューティサイクルに従って、この磁粉探傷試験用磁化装置に使用する部品例えばサイリスタ2,3、昇圧トランス4、整流用ダイオード6の許容電力容量を、その1/3〜1/10例えば3KWのものを使用し、強制空冷等を用いて安価に製作するようにしていた。
【0012】
この為、図2に示す如き従来の磁粉探傷試験用磁化装置においては、サイリスタ2,3が破損した場合又はノイズその他の理由でこのサイリスタ2,3がオンしたままの状態により、異常電流が流れたときであっても、ノーヒューズブレーカ5がブレークせずに、サイリスタ2,3、昇圧トランス4、整流用ダイオード6等が焼損する懼れがあった。
【0013】
本発明は斯る点に鑑み、ノーヒューズブレーカ5がブレークせずに異常電流が流れたときにも、サイリスタ、昇圧トランス、整流用ダイオード等が焼損することがないようにすることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明磁粉探傷試験用磁化装置は所定時間間隔で通電指令して、被検査物を磁化するようにした磁粉探傷試験用磁化装置において、この通電指令の時間以外のときの電流を検出し、このとき異常電流が検出されたときに電源を遮断するようにしたものである。
【0015】
本発明によれば通電指令の時間以外のときの電流を検出し、このとき異常電流が検出されたときに電源を遮断するようにしたので、ノーヒューズブレーカがブレークせずに異常電流が発生してもサイリスタ、昇圧トランス、整流用ダイオード等が焼損することがない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図1を参照して本発明磁粉探傷試験用磁化装置の実施の形態の例につき説明しよう。この図1において、図2に対応する部分には同一符号を付して示す。
【0017】
図1例においては、例えば50Hz、100Vの商用電源の一端を電流供給制御素子を構成するサイリスタ2のアノード及びサイリスタ3のカソードに夫々接続する。
【0018】
このサイリスタ2のカソード及びサイリスタ3のアノードを昇圧用のトランス4の1次巻線4aの一端に接続し、この1次巻線4aの他端をノーヒューズブレーカ5を介して、この商用電源1の他端に接続する。
【0019】
この昇圧用のトランス4の2次巻線4bの一端を整流用のダイオード6を介して、被検査物7を磁化する着磁器8の一端に接続し、この着磁器8の他端をこの2次巻線4bの他端に接続する。
【0020】
この着磁器8は所定の着磁用のコイルが所定形状に巻装されたもので、着磁時即ち通電時にこの着磁用のコイルに1000A〜3000Aの電流が流れ、このコイルが発生する磁場により被検査物7が磁化される如くなしたものである。
【0021】
また、磁化制御用のマイクロコンピュータ9が発生する制御信号をサイリスタ2及び3の夫々のゲートに供給し、このサイリスタ2及び3のオン・オフを制御して、通電時間T0 、非通電時間T1 及び着磁器8のコイルに流す電流値を制御する如くしている。
【0022】
このマイクロコンピュータ9に磁化指令を行う磁化指令スイッチ10を設け、この磁化指令スイッチ10が操作されたときは、このマイクロコンピュータ9はサイリスタ2及び3を制御し、図3に示す如く通電時間T0 例えば3秒間と非通電時間T1 例えば20秒間とを繰り返して被検査物7を磁化する如くする。
【0023】
本例においては、トランス4の1次巻線4aの他端とノーヒューズブレーカ5との間に電流センサ11を設け、この電流センサ11がマイクロコンピュータ9の指令により通電時間T0 以外のときの電流を検出して、この検出電流をマイクロコンピュータ9に供給する如くする。
【0024】
本例においては、このマイクロコンピュータ9がこの電流センサ11により検出した検出電流が異常電流と判断したときには、このマイクロコンピュータ9より制御信号を発生し、ノーヒューズブレーカ5を強制的にブレークする如くする。
【0025】
本例においても、ノーヒューズブレーカ5のブレークする電力は通電時間T0 の電流値1000A〜3000Aに鑑み例えば10KWとすると共に被検査物7を磁化するときに図3に示す如く、通電時間T0 例えば3秒間と非通電時間T1 例えば20秒間とを繰り返して行なっているので、この通電のデューティサイクルに従って、この磁粉探傷試験用磁化装置に使用する部品例えばサイリスタ2,3、昇圧トランス4、整流用ダイオード6の許容電力容量をその1/3〜1/10例えば3KWのものを使用し、この磁粉探傷試験用磁化装置を安価に製作する如くする。
【0026】
本例は上述の如く構成されているので、被検査物7を磁化するときは、この被検査物7を着磁器8の所定位置に配置し、磁化指令スイッチ10を操作する。このときは、図3に示す如く通電時間T0 例えば3秒間と非通電時間T1 例えば20秒間とが繰り返されこの通電時間例えば3秒間に着磁器8の着磁用のコイルに1000A〜3000Aの電流が流れ、このときこのコイルが発生する磁場により被検査物7が磁化される。
【0027】
また、通電時間T0 以外のとき即ち非通電時間T1 及び被検査物7が配されない無負荷時に電流センサ11により電流が検出され、この検出電流がマイクロコンピュータ9により異常電流と判断されたときはノーヒューズブレーカ5が強制的にブレークするので、ノーヒューズブレーカ5がブレークせずに、異常電流が発生しても、サイリスタ2,3、昇圧トランス4、整流用ダイオード6等が焼損することがない利益がある。
【0028】
従って本例によれば上述の如く許容電力容量の比較的小さい安価な部品を使用して磁粉探傷試験用磁化装置を製作しても不都合がない利益がある。
【0029】
尚、本発明は上述例に限ることなく本発明の要旨逸脱することなく、その他種々の構成が採り得ることは勿論である。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、ノーヒューズブレーカがブレークせずに異常電流が発生したときにも、サイリスタ、昇圧トランス、整流用ダイオード等の部品が焼損することがない利益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明磁粉探傷試験用磁化装置の例を示す構成図である。
【図2】従来の磁粉探傷試験用磁化装置の例を示す構成図である。
【図3】本発明の説明に供する線図である。
【符号の説明】
1‥‥商用電源、2,3‥‥サイリスタ、4‥‥昇圧トランス、5‥‥ノーヒューズブレーカ、6‥‥整流用ダイオード、7‥‥被検査物、8‥‥着磁器、9‥‥マイクロコンピュータ、11‥‥電流センサ
Claims (1)
- 所定時間間隔で通電指令して、被検査物を磁化するようにした磁粉探傷試験用磁化装置において、
前記通電指令の時間以外のときの電流を検出し、このとき異常電流が検出されたときに電源を遮断するようにしたことを特徴とする磁粉探傷試験用磁化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33191597A JP3766899B2 (ja) | 1997-12-02 | 1997-12-02 | 磁粉探傷試験用磁化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33191597A JP3766899B2 (ja) | 1997-12-02 | 1997-12-02 | 磁粉探傷試験用磁化装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11160282A JPH11160282A (ja) | 1999-06-18 |
JP3766899B2 true JP3766899B2 (ja) | 2006-04-19 |
Family
ID=18249066
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33191597A Expired - Lifetime JP3766899B2 (ja) | 1997-12-02 | 1997-12-02 | 磁粉探傷試験用磁化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3766899B2 (ja) |
-
1997
- 1997-12-02 JP JP33191597A patent/JP3766899B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11160282A (ja) | 1999-06-18 |
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