JP3766324B2 - 電気二重層キャパシタの製造方法およびその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電気二重層キャパシタの製造方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、各種の蓄電装置として、急速充電が可能で充放電サイクル寿命が長い、電気二重層キャパシタの適用技術が注目される。
【0003】
電気二重層キャパシタは、同数の正極体と負極体をこれらの間にセパレータを介在させて交互に積層して構成される。これら積層体(キャパシタ本体)は電解液に浸され、容器に収容して密封される(特許第3005992号,特開平7−94374号、参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、このような電気二重層キャパシタの従来技術を踏まえつつ、高品質の電気二重層キャパシタを能率的に製造する方法およびその装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、集電極の両面に分極性電極を構成する電極シートを2つ折りのセパレータの間に挟み込む工程と、これらを1組のモジュールに所定組を積層してキャパシタ本体に構成する工程と、容器にキャパシタ本体を電解液と共に収容して密封する工程と、を備える電気二重層キャパシタの製造方法において、所定組のモジュールからこれを積層してキャパシタ本体に構成する工程は、モジュールの片面をこれに平面接触するエレメントを介して吸引することにより、電極シートをエレメントにセパレータを介して吸着しつつ、モジュールを次の工程へ搬送する工程を含むものであり、2つ折りのセパレータの重なり合う面積は、その間に挟まれる電極シートの面積よりも大きく設定され、モジュールの片面に平面接触するエレメントの吸着範囲は、電極シートの面積からはみ出る2つ折りのセパレータの重なり合う部分へ及ぶように設定されることを特徴とする。
【0006】
第2の発明は、第1の発明に係る電気二重層キャパシタの製造方法において、エレメントは、焼結金属から作られることを特徴とする。
【0007】
第3の発明は、集電極の両面に分極性電極を構成する電極シートを2つ折りのセパレータの間に挟み込む工程と、これらを1組のモジュールに偶数組を積層してキャパシタ本体を構成する工程と、容器にキャパシタ本体を電解液と共に収容して密封する工程と、の処理手段を備える電気二重層キャパシタの製造装置において、所定組のモジュールからこれを積層してキャパシタ本体に構成する工程の処理手段は、モジュールの片面をこれに平面接触するエレメントを介して吸引することにより、電極シートをエレメントにセパレータを介して吸着しつつ、モジュールを次の工程へ搬送する工程の処理手段として、所定の搬送範囲を移動可能に支持される基板と、基板にピストンロッドがモジュールに対するエレメントの接触面との直交方向へ伸縮する状態に据え付けられるエアシリンダと、そのピストンロッドの先端に設けられるエレメントの支持部と、エレメントの支持部がピストンロッドと共に回るのを防止する手段と、エレメントの吸着面を電極シートの面積よりも大きく形成するか、電極シートに対するエレメントの吸着位置にオフセットを設定する手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
第4の発明は、第3の発明に係る電気二重層キャパシタにおいて、エレメントの支持部がピストンロッドと共に回るのを防止する手段は、エレメントの支持部をエアシリンダに複数のピストンロッドを介して支持することを特徴とする。
【0009】
第5の発明は、第3の発明に係る電気二重層キャパシタの製造装置において、エレメントの支持部は、エレメントをモジュールに対する接触面との直交方向へ変位可能に弾性体を介して支持する機構を備えることを特徴とする。
【0011】
【発明の効果】
第1の発明においては、モジュールは、その片面に平面接触するエレメントを介して吸引され、電極シートがエレメントにセパレータを介して吸着するため、2つ折りのセパレータ(紙製などの多孔質膜)とその間に挟み込まれる電極シートとの間にズレを生じさせることなく、次の工程へモジュールを適確に搬送できる。
【0012】
また、エレメントの吸着範囲は、電極シートの面積からはみ出る2つ折りのセパレータの重なり合う部分に及ぶので、電極シートがエレメントにセパレータを介して吸着されると、2つ折りのセパレータは、電極シートの面積からはみ出る部分(余白)において、エレメントに吸着するセパレータ部分(2つ折りの半面)を通して反対側のセパレータ部分が吸引され、2つ折りに密着するため、モジュールの搬送中に2つ折りのセパレータが開かれる(2つ折りの半面が垂れてしまう)のを防止できる。2つ折りに密着しないと、搬送先にモジュールを運び降ろす際にセパレータがズレを起こしやすくなる。
【0013】
第2の発明においては、焼結金属の微細な空孔により、エレメントの開口率を良好に維持しながら、その吸着面の高い平面精度を確保できる。このため、エレメントに吸引され密着するセパレータにその跡(皺など)を生じさせることもない。
【0014】
第3の発明においては、モジュールを搬送する工程の処理手段により、モジュールはエレメントを介して吸引され、電極シートがエレメントにセパレータを介して吸着するため、2つ折りのセパレータ(紙製などの多孔質膜)とその間に挟み込まれる電極シートとの間にズレを生じさせることもなく、次の工程へモジュールを搬送できる。この場合、エレメントの吸着面を電極シートの面積よりも大きく形成するか、電極シートに対するエレメントの吸着位置にオフセットを設定する手段により、2つ折りのセパレータの重なり合う面積をその間に挟まれる電極シートの面積よりも大きく設定すると、モジュールの搬送中に2つ折りのセパレータが開かれる(2つ折りの半面が垂れてしまう)のを防止できるばかりでなく、エレメントの支持部がピストンロッドと共に回るのを防止する手段を備えるため、モジュールの適確な搬送が可能となる。
【0015】
第4の発明においては、エレメントの支持部をエアシリンダに複数のピストンロッドを介して支持することにより、エレメントの支持部が回るのを防止することができる。
【0016】
第5の発明においては、弾性体により、エレメントをモジュールに押し付け、密着状態で吸引することにより、エレメントにモジュールを適確に吸着させることが可能となる。エアシリンダの動き(エレメントの吸着面に対する直交方向へのストローク)も弾性体に吸収され、モジュールに過大な負荷を及ぼすことも避けられる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1において、電気二重層キャパシタの一例を説明する。10はキャパシタ本体を電解液と共に収容する容器、11は容器10の外部に引き出される1対の端子板(キャパシタ電極)であり、各端子板11a,11bは軽量かつ抵抗の小さいアルミニウムから短尺状に形成される。
【0018】
キャパシタ本体については、同数の正極体と負極体をこれらの間にセパレータを介在させて交互に積層して構成される。正極体および負極体は、集電極とその両面の分極性電極(活性炭電極)とから組成される。これらの集電極は、矩形状の金属箔(たとえば、アルミニウム箔)からなり、その矩形平面の一辺に片側へ寄せて帯状のリード部が一体に成形される。各リード部の同極どうしは束ねられ、この結束部に極性の対応する端子板11a,11bが接合される。
【0019】
容器10は、金属層を含む積層構造の柔軟な材質の樹脂フィルム(たとえば、アルミラミネートフィルム)から同一形状に成形される2つの構成部分(底側部分と蓋側部分と)からなり、これらを組み合わせると、互いに向き合う平面矩形状の凹部によってキャパシタ本体の収容部が形成される。
【0020】
底側部分の内側にキャパシタ本体は納められ、その上から蓋側部分が被せられる。容器10の周縁において、1対の端子板11(その一部)が引き出される一辺を除く三辺が熱溶着(熱シール)される。容器10は、1対の端子板11が突き出る一辺が開口可能となり、その開口部から内部に電解液が注入され、電解液の含浸および電解精製が終わると、余分な電解液が抜き取られ、真空状態に密封(残りの開口可能な一辺が熱溶着)されるのである。図1において、13a〜13dは熱溶着部を表す。
【0021】
図2は、キャパシタ本体の組成を説明するものであり、1は正極体1aおよび負極体1bを構成する電極シートを表す。電極シート1は、素材(結着剤を含む活性炭を金属箔の両面に塗布または貼り合わせることにより作られる)から、プレスの型抜き加工により、所定形状(矩形平面の一辺に集電極のリード部2aを備える)に成形される。素材の一側に金属箔の露出領域(活性炭の着かない部分)が設定され、この露出領域から集電極に一体のリード部2aが成形される。
【0022】
4は2つ折りのセパレータであり、所定面積の矩形生地(樹脂製または紙製の多孔質膜)から成形(折り加工)される。2つ折りのセパレータ4に電極シート1が1枚ずつ差し込まれ、1組のモジュール5に構成される。2つ折りのセパレータ4は、その半面どうしが重なり合う部分に電極シート1の周囲からはみ出る余白を生じる大きさ(展開面積)に設定される。
【0023】
偶数組のモジュール5は、所定の積層状態に組まれる。各モジュール5は、集電極の一辺の片側へ寄るリード部2aとの関係から、交互に表裏を反転させることにより、正極体1aのリード部2aが集電極の一辺の片側、負極体1bのリード部がその反対側、に各1列に並ぶよう積層されるのである。
【0024】
電気二重層キャパシタの製造過程においては、グローブボックスの外部で処理される工程と、グローブボックスの内部で処理される工程と、に分けられる。グローブボックスの外部においては、電極シートを作成する工程、所定面積の矩形生地から2つ折りのセパレータ4を成形する工程、1対の端子板を作成する工程、容器の2つの構成部分を作成する工程、などが処理される。これらの構成材料は、グローブボックスの内部へ運び入れるに先立ち、真空乾燥炉に入れて乾燥(水分などの除去)が十分に行われる。
【0025】
グローブボックスの高度に乾燥した不活性ガスの雰囲気中(露点温度は−60℃程度)においては、2つ折りのセパレータ4に電極シート1を挟み込む工程(モジュール5を構成する工程)、偶数組のモジュール5を所定の積層状態に組む工程、積層体の同極どうしのリード部2a(その結束部)に極性の対応する端子板11を接合(溶接)する工程、積層体を容器10に収容する工程(容器10を積層体の収容状態に組み立てる工程)、積層体を収容する容器10の開口可能な一辺から電解液を注入する工程、積層体に電解液を含浸させる工程、積層体の残存水分や官能基を電解精製(電気分解)する工程、容器10の開閉可能な一辺を密封する工程、などが処理される。
【0026】
グローブボックスの内部に各工程の処理手段(2つ折りのセパレータ4の成形装置や密閉可能な槽など)およびワークを搬送する工程の処理手段が設備される。密閉可能な槽の内部においては、容器10の内部への電解液の注入から積層体の電解精製までの各工程が順次に行われる。
【0027】
電解液の含浸においては、密閉した槽の内部を真空状態に吸引する処理と、同じく槽の内部を高度に乾燥した常圧の不活性ガスを充填する(大気圧に戻す)処理と、が交互に繰り返される。これにより、積層体の分極性電極およびセパレータ4の隅々に電解液が十分に行き渡るようになり、電解液の含浸が短時間に効率よく処理される。
【0028】
電解精製は、分極性電極(活性炭電極)などに含まれる残存水分や官能基を電気分解してCO2ガスに変えて除去する処理であり、電解液の含浸に続いて密閉した槽の内部において、1対の端子板11a,11bの間に一定の電流を流して設定電圧まで充電し、その後に放電させる、充放電のサイクルが何回か繰り返される。その際のCO2ガスは、真空引きにより、密閉した槽の内部からグローブボックスの外部へ吸引されるのである。
【0029】
図3および図4は、モジュール5(ワーク)を搬送する工程の処理手段30(搬送装置)を表すもの(図3は正面図、図4は右側面図)であり、グローブボックスの床面に1対の支柱31および脚部(スタンド)を介して設置される。これら支柱31の間に横梁32が架設され、横梁32に沿って水平方向へ延びるガイド33が取り付けられる。34はエアシリンダ35の据え付け面を形成する基板であり、ガイド33に沿って摺動自在なスライダ36が基板34の裏面に形成される。
【0030】
エアシリンダ35は、基板34の表面に上下方向へ垂直に据え付けられ、ピストンロッド37の先端に吸着パッド38の支持部40(ロボットのハンド)が設けられる。ピストンロッド37は、1本の場合、吸着パッド38の支持部40が回る可能性があり、これを防ぐ上から、3本が平行に設定される。基板34の裏面にブラケット41が固定され、ブラケット41にケーブルベア42の一端が結合される。ケーブルベア42の他端側は、横梁32上をこれに沿って延ばされる。
【0031】
モータが正方向または逆方向へ回転すると、直結したボールネジの回転により、スライダ36をガイド33に沿って摺動させながら、エアシリンダ35をx軸方向へ移動させる。エアシリンダ35は、エア供給源との間に配管設備が備えられ、配管設備が中立のエア遮断側からエア供給側またはエア排気側へ切り替わると、ピストンロッド37が縮み側または伸び側への作動によりその先端のハンド40を上下方向へ移動させる。
【0032】
吸着パッド38は、図5,図6のように平面矩形のハウジング38aと、その吸着面を形成するエレメント38bと、から構成される。ハウジング38bは、その表面に開口する凹部38cが形成され、凹部38cの開口段部にエレメント38bが嵌め付けられる。凹部38cの奥部はエレメント38bに面する室38dに形成され、凹部38cの底面をハウジング38aの裏面に開口する通路38eが設けられる。通路38eに負圧供給源の配管設備が接続され、配管設備が負圧供給側または負圧開放側へ切り替わると、エレメント38bに面する室38dが負圧に吸引または大気に開放される。
【0033】
エレメント38bは、微細な空孔を持つ焼結金属から作られ、ハウジング38aの表面に所定の矩形面積の吸着面を形成する。ハウジング38aの四隅に貫通穴38fが形成され、これらの穴38fを介してボルト38g(図4,図5、参照)によりハンド40の取付面に固定される。ハンド40は、ピストンロッド37の先端に結合される基板40aと、吸着パッド38の取付面を形成する押板40bと、基板40aに押板40bをエアシリンダ35の軸方向へ所定ストロークだけ変位可能に支持するロッド40cと、基板40aと押板40bとの間に介装される弾性体40d(スプリング)と、から構成される。ロッド40cは一端が押板40bに結合され、基板40aの摺動穴40eを貫通する他端にストッパ40fが結合される。40gは基板40aの裏面にピストンロッド37との結合面を形成する段部(凸部)である。
【0034】
ハンド40に支持される吸着パッド38は、モータの回転方向およびエアシリンダ35のストローク(伸縮)を制御することにより、所定の範囲をx軸方向およびy軸方向へ移動可能に設定される。ハンドリングについては、エアシリンダ35のストロークにより、吸着パッド38が搬送対象のモジュール5(図2、参照)へ垂直に降下する。エアシリンダ35のストロークが大き過ぎても、ハンド40の押板40bが弾性体40の圧縮方向へ変位してその分のストロークを吸収するため、エアシリンダ35のストロークを厳格に管理する必要がない。むしろ、積極的にエアスプリング35のストロークを大きめに設定すると、ハンド40の弾性体40dにより、吸着パッド38をモジュール5の片面に押し付けることが可能となる。
【0035】
ハンド40の弾性体40dに押され、吸着パッド38のエレメント38bがモジュール5の片面に隙間なく密着するようになり、吸着パッド38を負圧に吸引すると、負圧が無駄なくモジュール5の吸着に生かせることになる。また、グローブボックスの高度に乾燥した不活性ガスを吸引するのも防止できる。もちろん、ハンド40の弾性体40dは、ショックの緩衝に役立つ。
【0036】
搬送対象のモジュール5は、吸着パッド38に吸引され、電極シート1がセパレータ4を介してエレメント38bに吸着する。エアシリンダ35のストロークにより、吸着パッド38が上昇すると、エレメント38bに吸着するモジュール5が持ち上げられるのである。そのため、2つ折りのセパレータ4とその間に挟む電極シート1との間にズレを生じさせることなく、次の工程へモジュール5を適確に搬送できる。
【0037】
図9に示す挟み型のハンドリング装置の場合、挟み50(クランプ)の対向面に高い平面度が要求されるほか、挟み50の開閉動作により、薄物どうし(2つ折りのセパレータ4とその間に挟む電極シート1と)の間にズレが生じやすく、次の工程(モジュールを積層する処理)に支障を生じかねないのである。
【0038】
搬送先においては、エアシリンダ35のストロークにより、ハンド40が降下してエレメント38bに吸着するモジュール5を所定位置に着座させる。負圧の吸引が停止されると、モジュール5は、エレメント38bの吸着面から解放され、エアシリンダ35のストロークにより、吸着パッド38が上昇すると、エレメント38bから離れるようになる。
【0039】
モジュール5の搬送中については、2つ折りのセパレータ4に挟まれる電極シート1の金属箔(集電極)が負圧を通さないため、2つ折りのセパレータ4のエレメント38bに吸着される半面の反対側が垂れてくる可能性が考えられる(図7,図8、参照)。そのため、エレメント38bの吸着範囲が2つ折りのセパレータ4の余白(電極シート1の周囲からはみ出る2つ折りに重なり合う部分)へ及ぶように設定される。
【0040】
具体的には、エレメント38bの吸着面を電極シート1の面積よりも大きく形成するか、図7のようにエレメント38bと電極シート1との間にズレ(モジュール5に対するエレメント38bの吸着位置にオフセット)を設定するのである。これらの対処により、エレメント38bに電極シート1がセパレータ4を介して吸着されると、2つ折りのセパレータ4は、電極シート1の周囲からはみ出る余白において、エレメント38bに吸着するセパレータ部分4a(2つ折りの半面)を通して反対側のセパレータ部分4bがエレメント38bの負圧に吸引され、2つ折りに密接するようになり、モジュール5の搬送中に2つ折りのセパレータ4が垂れるのを防止できる。
【0041】
図8は、別の対処を説明するものであり、2つ折りのセパレータ4が垂れないように抑えるのでなく、垂れたセパレータ部分4bをハンド40の動きにより矯正しようとするものである。そのため、モジュール5の搬送先にバー51が備えられる。モジュール5を所定位置へ降下させるハンド40の動きにより、垂れたセパレータ部分4bはバー51に当てられ、モジュール5の着座時にセパレータ部分4a(エレメント38bに吸着する)へ2つ折りに重ねられるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】電気二重層キャパシタの外観図である。
【図2】キャパシタ本体の組成を表す説明図である。
【図3】搬送装置の正面図である。
【図4】搬送装置の右側面図である。
【図5】吸着パッドの説明図である。
【図6】吸着パッドの一部斜視図およびエレメントの説明図である。
【図7】搬送途中の説明図である。
【図8】搬送先の動作を表す説明図である。
【図9】挟み型のハンドリング装置を表す説明図である。
【符号の説明】
1 電極シート
4 2つ折りのセパレータ
5 モジュール
10 容器
11a,11b 端子板(キャパシタ電極)
30 搬送装置
33 ガイド
35 エアシリンダ
36 スライダ
38 吸着パッド
38a ハウジング
38b エレメント
38d 室
38e 通路
40 ハンド
40a 基板
40b 押板
40c ロッド
40d 弾性体
Claims (5)
- 集電極の両面に分極性電極を構成する電極シートを2つ折りのセパレータの間に挟み込む工程と、これらを1組のモジュールに所定組を積層してキャパシタ本体に構成する工程と、容器にキャパシタ本体を電解液と共に収容して密封する工程と、を備える電気二重層キャパシタの製造方法において、所定組のモジュールからこれを積層してキャパシタ本体に構成する工程は、モジュールの片面をこれに平面接触するエレメントを介して吸引することにより、電極シートをエレメントにセパレータを介して吸着しつつ、モジュールを次の工程へ搬送する工程を含むものであり、2つ折りのセパレータの重なり合う面積は、その間に挟まれる電極シートの面積よりも大きく設定され、モジュールの片面に平面接触するエレメントの吸着範囲は、電極シートの面積からはみ出る2つ折りのセパレータの重なり合う部分へ及ぶように設定されることを特徴とする電気二重層キャパシタの製造方法。
- エレメントは、焼結金属から作られることを特徴とする請求項1の記載に係る電気二重層キャパシタの製造方法。
- 集電極の両面に分極性電極を構成する電極シートを2つ折りのセパレータの間に挟み込む工程と、これらを1組のモジュールに偶数組を積層してキャパシタ本体を構成する工程と、容器にキャパシタ本体を電解液と共に収容して密封する工程と、の処理手段を備える電気二重層キャパシタの製造装置において、所定組のモジュールからこれを積層してキャパシタ本体に構成する工程の処理手段は、モジュールの片面をこれに平面接触するエレメントを介して吸引することにより、電極シートをエレメントにセパレータを介して吸着しつつ、モジュールを次の工程へ搬送する工程の処理手段として、所定の搬送範囲を移動可能に支持される基板と、基板にピストンロッドがモジュールに対するエレメントの接触面との直交方向へ伸縮する状態に据え付けられるエアシリンダと、そのピストンロッドの先端に設けられるエレメントの支持部と、エレメントの支持部がピストンロッドと共に回るのを防止する手段と、エレメントの吸着面を電極シートの面積よりも大きく形成するか、電極シートに対するエレメントの吸着位置にオフセットを設定する手段と、を備えることを特徴とする電気二重層キャパシタの製造装置。
- エレメントの支持部がピストンロッドと共に回るのを防止する手段は、エレメントの支持部をエアシリンダに複数のピストンロッドを介して支持することを特徴とする請求項3の記載に係る電気二重層キャパシタの製造装置。
- エレメントの支持部は、エレメントをモジュールに対する接触面との直交方向へ変位可能に弾性体を介して支持する機構を備えることを特徴とする請求項3の記載に係る電気二重層キャパシタの製造装置。
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