JP3764031B2 - コンバータの電流制御方法および電流制御装置およびこの電流制御装置を用いたpwmコンバータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、AC−DCコンバータ、特にPWMコンバータを用いてAC側無効電流をゼロに制御する高力率コンバータの電流制御方法および電流制御装置およびこの電流制御装置を用いたPWMコンバータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
商用(交流)系統から交流電力の供給を受け、直流電力に変換する電力変換システムにおいて、一般に、交流系統側に無効電力や高調波が発生するのでこれらを抑制して高力率で運転するものが求められている。
このような電力変換システムの例として、特開平10−105261号公報に示されたものと類似の高力率コンバータの制御ブロック図を図8に示す。
【0003】
図に於いて、1は例えば商用電源のような3相交流電圧源、2は高調波を抑制するためのフィルタとして挿入されるリアクトル、3はリアクトル2から出力される交流電力を制御しつつ(例えばPWM制御)直流に変換する高力率コンバータの主回路、4はコンバータ主回路3に接続された負荷、5は交流電圧に同期した位相信号θを出力する位相検出器(図ではPLL)、6はU、V相の主回路3への入力電流IU 、IV からd、q軸電流帰還値Iq 、Id を得るための3相/2軸の座標変換器(ベクトル演算器)、7は直流電圧指令値と直流電圧帰還値との偏差にもとづきq軸電流指令値Iq * を出力する電圧コントローラ(図ではVC)である。
【0004】
8はIq * とIq との偏差を入力とし、q軸電圧指令信号Vq* を出力するための信号を出力するq軸電流コントローラ(図ではCCQ)、9はd軸電流指令値Id * とId との偏差にもとづきd軸電圧指令信号Vd* を出力するための信号を出力する信号を出力するd軸電流コントローラ(図ではCCD)、10は各電流コントローラの出力に加えることにより、d、q軸の電圧指令値Vd、Vqを決定する非干渉項、11は3相電圧指令値Vu* ,Vv* ,Vw* を得るための2軸/3相座標変換器である。
【0005】
ところで、このような高力率コンバータが接続される3相交流電源1は、商用電源であるとは限らない。例えば、上下水処理場や特定のプラントでは停電による操業停止が許されないため、交流電源1は商用電源と自家発電設備とに切替えて使用される。このような切替え電源を図9に示す。図に於いて、13は自家発電源を示し、13aは自家発電源13の内部見かけリアクタンスである。また1aは商用電源1の見かけリアクタンスを示している。
16は電源を切替える遮断器、17は電源切替え指令信号である。図示は省略しているが、図9の遮断器16の出力側が図8のリアクトル2の入力側に接続されている。
【0006】
そして、自家発電源13は、一般にその電源容量は小さく、リアクタンス13aが商用電源のリアクタンス1aに比して大きい。
高力率コンバータは、図10に示すような交流入力側のリアクタンス成分を一巡制御系内に含むフィードバック電流制御系により交流入力側の電流を制御しているが、上記のように電源の切替えによって電源のリアクタンス成分が変化すると、電流制御応答速度が変化し、電流制御系が不安定になるという問題があった。
【0007】
理解を助けるため、電源側のリアクタンス成分を含めた電流制御系の周波数特性(図10の構成のその他の部分については除く)を図11に示す。図に於いて、1aL、13aLは、それぞれリアクタンス1a、13aの特性、90は電流コントローラCCQ30またはCCD40の特性、99はフィードバック電流制御系内のその他の要素の特性を表している。
図11(a)はリアクタンス成分1a、13a単独での電流応答特性を示し、1aLはリアクタンス1aの、また、13aLはリアクタンス13aの特性を示す。
図11(b)の90は、q軸電流コントローラ8およびd軸電流コントローラ9の周波数特性を示し、共に商用電源1のリアクタンス成分1aに適応するように調整され固定されている。
図11(c)は、図11(a)の特性と図11(b)の特性との和の特性を示すもので、電流制御系の一巡伝達関数(図10)の一部を示すものである。
91は図11(a)の1aLと図11(b)の特性の和、92は図11(a)の13aLと図11(b)の特性の和である。
【0008】
図11(c)から明らかなように電源のリアクタンス成分が、図11(a)の1aLから13aLに変化すると、制御系特性は図11(c)の91から92のように変化する。
図11(c)の91の特性のとき、最も安定した最適なものとなるように、その他部分の特性が調整されているとすれば、92の特性のときには応答速度が遅くなるとともに、制御位相が不適切となつて安定性が損なわれる方向に特性が変化していることを示している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の高力率コンバータは、以上のように、商用電源など特定の電源に接続されたとき、最適の電流応答性能を得られるように調整され、固定されているので、電源のリアクタンス特性が異なるものに切替えられたときには、最適の性能が得られないという問題があった。
【0010】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、リアクタンス成分の異なる電源に切替えられても、最適の性能を得られるようにしたコンバータの電流制御方法と電流制御装置、およびこの制御装置を用いたPWMコンバータを得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明によるコンバータの電流制御方法は、 複数の交流電源のいずれかを選択する電源選択手順、
前記選択された交流電源に流れる交流電流から前記交流電源の電圧位相にもとづきq軸電流成分及びd軸電流成分を検出する電流検出手順、
指令信号として入力されたq軸電流基準及びd軸電流基準と、前記電流検出手順により検出されたq軸電流成分及びd軸電流成分との差を、それぞれ入出力端子間に接続されたコンデンサと抵抗器の直列接続体を有するアナログ演算増幅器により所定の増幅率で増幅してq軸電圧基準及びd軸電圧基準を出力するq軸電流制御手順及びd軸電流制御手順、
前記電源選択手順により選択された前記交流電源の電圧を前記q軸電圧基準及びd軸電圧基準に基づいてPWM制御して直流電圧に変換する変換手順、
切替えた電源のリアクタンスを計測する手順、
前記交流電源と前記電流検出手順と前記電流制御手順と前記変換手順により構成される電流制御系の応答速度が前記リアクタンスにかかわらず一定となるように前記増幅率を決定する手順、
前記電源選択手順の選択に応じて前記q軸電流制御手順又はd軸電流制御手順の少なくとも一方の増幅率を決定した前記増幅率に切替える増幅率切替え手順を含むものである。
【0012】
この発明によるコンバータの電流制御装置は、 複数の交流電源のいずれかを選択する遮断器、
前記遮断器に接続され選択された前記交流電源の電圧をq軸電圧基準及びd軸電圧基準に基づいて直流電圧に変換するコンバータ、
前記コンバータに流れる交流電流から前記交流電源の電圧位相にもとづきq軸電流成分及びd軸電流成分を検出するベクトル演算器、
所定の増幅率を有し、指令信号として入力されたq軸電流基準及びd軸電流基準と前記ベクトル演算器で検出されたq軸電流成分及びd軸電流成分との差を、それぞれ入出力端子間に接続されたコンデンサと抵抗器の直列接続体を有するアナログ演算増幅器により所定の増幅率で増幅してq軸電圧基準及びd軸電圧基準を出力するq軸電流制御手段及びd軸電流制御手段、
切替えた電源のリアクタンスの計測手段、
前記交流電源と前記ベクトル演算器と前記電流制御手段と前記コンバータにより構成される電流制御系の応答速度が前記リアクタンスにかかわらず一定となるように前記増幅率を決定する増幅率決定手段、
前記q軸電流制御手段又はd軸電流制御手段の少なくとも一方に設けられ前記遮断器の選択に応じて前記増幅率を切替える増幅率切替え手段を備えたものである。
【0013】
また、前記増幅率切替え手段は前記抵抗器の抵抗値と前記コンデンサの容量とを同時に切替える切替え回路を備えたものである。
【0014】
また、前記増幅率切替え手段は前記直列接続体にかかる電圧に、切替え可能な所定の乗率を乗ずる演算回路を備えたものである。
【0015】
また、この発明によるPWMコンバータは上記のコンバータの電流制御装置を備えた備えたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1に実施の形態1のコンバータ(高力率コンバータ)のブロック図を示す。図に於いて1は3相商用電源のようにリアクタンス1a成分が小さいもの、13は小容量の自家発電設備の電源でリアクタンス成分13aがより大きいもの、2は高調波を抑制するたるのフィルタとして挿入されるリアクトル、3はリアクトル2から出力される交流電力を制御しつつ(例えばPWM制御)直流に変換する高力率コンバータの主回路、4はコンバータ主回路3に接続された負荷、5は交流電圧に同期した位相信号θを出力する位相検出器(図ではPLL)、6はU、V相の主回路3への入力電流IU 、IV からd、q軸電流帰還値Iq 、Id を得るための3相/2軸の座標変換器(ベクトル演算器ともいう)、7は直流電圧指令値と直流電圧帰還値との偏差にもとづきq軸電流指令値Iq *、Id *を出力する電圧コントローラ(図ではVC)である。
【0017】
10は各電流コントローラの出力に加えることにより、d軸、q軸の電圧指令値Vd、Vqを決定する非干渉項、11は3相電圧指令値Vu* ,Vv* ,Vw* を得るための2軸/3相座標変換器である。
16は電源1と13とを選択的に切替える遮断器、17は電源切替えのため遮断器16を制御する切替え指令信号、18は電流コントローラで応答速度調整機能(後述)を備えている。
【0018】
図1の要部(電流コントローラ18など)の詳細を図2に示す。
30はIq * とIq との偏差を入力とするq軸電流コントローラ(図ではCCQ)、40はd軸電流指令値Id * とId との偏差にもとづき電流制御のための信号を出力するd軸電流コントローラ(図ではCCD)である。
q軸電流コントローラ30内において、26は例えばアナログ演算増幅器、27は電源切替え指令信号17によって作動する切替え接点、28はリアクタンス1aに対応した第1の比例(P)ゲイン、29はリアクタンス13aに対応した第2の比例(P)ゲイン、25は積分(I)ゲインである。演算増幅器26がアナログオペアンプの場合、第1、2の比例(P)ゲイン28、29は具体的には抵抗器、積分(I)ゲイン25は具体的にはコンデンサである。抵抗器とコンデンサとは直列接続体(増幅率決定手段とも言う)という。
【0019】
d軸電流コントローラ40内において、36は例えばアナログ演算増幅器、37は電源切替え指令信号17によって作動する切替え接点、38はリアクタンス1aに対応した第1の比例(P)ゲイン、39はリアクタンス13aに対応した第2の比例(P)ゲイン、35は積分(I)ゲインである。演算増幅器36がアナログオペアンプの場合、第1、2の比例(P)ゲイン38、39は具体的には抵抗器、積分(I)ゲイン35は具体的にはコンデンサである。抵抗器とコンデンサとは直列接続体という。
【0020】
次に、動作について図3のフローチャートにより説明する。
まず、ステップS01にて、電源切替え指令信号17によって、遮断器16が交流電源1又は13のいずれかを選択する(電源選択手順という)。この切替えによってリアクタンスが1a又は13aのいずれかに変わり、電流制御応答速度が変わる。
ステップS02でこの選択された電源での運転において交流電流からq軸電流成分とd軸電流成分とを検出する(電流検出手順という)。
ステップS03で、指令信号として入力されているq軸電流基準と前記検出されているq軸電流成分との差を増幅してq軸電圧基準を出力する(q軸電流制御手順という)。
ステップS04で、指令信号として入力されているd軸電流基準と前記検出されているd軸電流成分との差を増幅してd軸電圧基準を出力する(d軸電流制御手順という)。
ステップS05で、ステップS03又はステップS04の少なくとも一方の前記増幅する率をステップS01で選択された電源に応じて切替える(増幅率切替え手順という)。
具体的には、電流切替え指令17を電流コントローラ18に入力し、電源のリアクタンスの変化に対応したPゲイン28または29を選択する。
ステップS06で前記出力されたq軸電圧基準とd軸電圧基準にもとづき交流電圧を直流電圧に変換する(変換手順という)。
【0021】
なお、切替えた電源のリアクタンスはあらかじめ測定しておく、また、測定したリアクタンスに応じて増幅率を決定しておく( 増幅率決定手順という )。
以上のように、電源切替え指令17を電流応答速度調整機能付電流コントローラ18に入力し、電流コントローラ30又は40のPゲインを切替えることによって、電源のリアクタンスの大小に関係なく電流制御系の応答速度を一定とすることができる。
【0022】
理解を助けるため、図2の構成の場合の周波数特性をについて図4により説明する。
電源1が選択されたときの電源のリアクタンス1aの特性は、図4(c)の1aL、電源13が選択されたときの電源のリアクタンス13aの特性は、図4(c)の13aLのようになる。このときq軸電流コントローラ30またはd軸電流コントローラ40の特性を図4(b)の28Lと29Lのように変化させる。 即ち、電源1が選択されたとき特性28Lが、電源13が選択されたとき特性29Lが選択されるようにする。その結果、リアクタンスの特性とq軸電流コントローラ30またはd軸電流コントローラ40の特性とを加算した特性は、図4(c)のように、電源1を選択したとき1aL+28Lの特性、電源13を選択したとき13aL+29Lの特性となり、これらは同じ特性であるから、リアクタンスの変化にかかわらず、常に一定の特性を持つようになる。
【0023】
以上の説明に於いて、電源は2種類であるとして説明したが、複数の電源の切替えに対応できることは明らかである。また、手動で切替える場合には切替え指令信号17は必要ない。電流コントローラ30、40は構成が簡単なアナログ演算増幅器を用いる例について説明したが、同じ機能はディジタルでも構成できる。q軸電流コントローラ30はq軸電流制御手段、d軸電流コントローラ40はd軸電流制御手段である。第1、第2の比例ゲイン28、29、38、39と切替え接点27は増幅率切替え手段である。
【0024】
実施の形態2.
実施の形態2の制御ブロックを図5に示す。図5ではq軸電流コントローラ30と、d軸電流コントローラ40の構成を同じ1枚の図で示している。図に於いて、50は実施の形態2によるq軸またはd軸電流コントローラである。54は一定のPゲイン要素(例えば固定抵抗)、55は乗算器である。52、53は乗算器55の乗率を決定する第1、第2の調整器である。
【0025】
次に動作について説明する。
電流切替え指令信号17によって交流電源を選択する。同時に切替え指令信号17を電流コントローラ50に入力し、電源のリアクタンスの変化に対応して固定のゲイン54に乗じるゲイン55の乗率を第1、第2の調整器52、53を選択することにより切り替える。この場合周波数特性は図4の場合と類似した特性が得られる。場合によるが図5の回路のほうが図2のものより、より簡単な構成とすることができる。
【0026】
実施の形態3.
実施の形態1の図4に於いて、電源1、13の切替えによって、リアクタンス成分が1a、13aと切り替わり、周波数特性が図4(a)の1aL,13aLのように変わると説明したが、より正確に説明するなら、リアクタンスだけでなく、電源の純抵抗要素も変わるので、比例ゲイン要素も変化する(特性線の折れ曲がり周波数と、水平部分のゲインの高さ)。即ち、電源容量の小さい電源13の方が比例ゲイン要素が低くなる。
【0027】
この変化に、より厳密に対応できるようにするため、図6に示すように、電流コントローラ60のゲインの切替えは、比例(P)ゲインの切替えと同時に、積分(I)ゲインも第1の(I)ゲイン251、第2の(I)ゲイン252に切替えるようにする。ここで第1の(I)ゲイン251は図1の(I)ゲイン25と同じものである。
この場合の各部の周波数特性について図7により説明する。図7(a)の1aL、13aLは、図4より、より厳密に示した電源の特性である。また、電流コントローラ60の周波数特性は図7(b)に示すように電源1が選択されたとき28L、電源13が選択されたとき292Lのようになる(折れ点の周波数とともに、低い周波数でのゲインも変わっている)。そして図7(a)の特性と図7(b)の特性とを加算した特性は図7(c)のようになり、より、厳密に特性の変化を防止することができる。
【0028】
【発明の効果】
以上のように、この発明のコンバータの電流制御方法は、電源選択手順の選択に応じてq軸電流制御手順又はd軸電流制御手順の少なくとも一方の増幅する率を切替える増幅率切替え手順を含むので、電源を切替えても電流制御系の応答特性が常に最適に保たれるという効果がある。
【0029】
また、切替えた電源のリアクタンスを計測する手順と、計測したリアクタンスに基づいて増幅率を決定する手順とを含むので、どの様な電源に切替えられても対応できる。
【0030】
この発明のコンバータの電流制御装置は、q軸電流制御手段又はd軸電流制御手段の少なくとも一方に設けられ遮断器の選択に応じて電流制御増幅器の増幅率を切替える増幅率切替え手段を備えているので、電源を切替えても電流制御系の応答特性が常に最適に保たれるという効果がある。
【0031】
また、増幅率は電源のリアクタンスにもとづいて決定されているので、電源の種類にかかわらず対応できるという効果がある。
【0032】
また、増幅率切替え手段はアナログ演算増幅器の入出力端子間にコンデンサと直列接続した抵抗器の抵抗値を切替える切替え回路であるので、構成が簡単であるという効果が得られる。
【0033】
また、増幅率切替え手段はアナログ演算増幅器の入出力端子間にコンデンサと抵抗器の直列接続体を有し、この直列接続体にかかる電圧に所定の倍率を乗じる演算回路を備えているので、構成が簡単であるという効果が得られる。
【0034】
この発明のPWMコンバータは前記コンバータの電流制御装置を備えているので、電源を切替えても電流制御系の応答特性が常に最適に保たれるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1のコンバータの構成図である。
【図2】 図1の要部構成を示す詳細説明図である。
【図3】 図2の構成のものの動作手順を示すフローチャートである。
【図4】 図2の構成のものの周波数特性の説明図である。
【図5】 実施の形態2によるコンバータの要部構成を示す構成図である。
【図6】 実施の形態3のコンバータの要部構成を示す構成図である。
【図7】 図6のものの周波数特性説明図である。
【図8】 従来のコンバータの構成図である。
【図9】 図8の電源の切替えについて説明する回路図である。
【図10】 図8のコンバータの電流制御系の伝達関数ブロック図である。
【図11】 図10の伝達関数ブロック図の周波数特性についての説明図である。
【符号の説明】
1 商用電源、 1a 商用電源のリアクタンス、
2 リアクトル、 3 コンバータの主回路、
4 負荷、 5 位相検出器、 6 3相/2軸座標変換器、
7 電圧コントローラ、 8 q軸電流コントローラ、
9 d軸電流コントローラ、 11 2軸/3相座標変換器、
13 自家発電源、 13a 自家発電源のリアクタンス、
16 遮断器、 17 電源切替え指令、
18 電流応答速度調整機能付電流コントローラ、
25、35 積分ゲイン、 26、36 アナログ演算増幅器、
27、37 切替え接点、 28、29、38、39 比例ゲイン、
55 乗算器。
Claims (5)
- 複数の交流電源のいずれかを選択する電源選択手順、
前記選択された交流電源に流れる交流電流から前記交流電源の電圧位相にもとづきq軸電流成分及びd軸電流成分を検出する電流検出手順、
指令信号として入力されたq軸電流基準及びd軸電流基準と、前記電流検出手順により検出されたq軸電流成分及びd軸電流成分との差を、それぞれ入出力端子間に接続されたコンデンサと抵抗器の直列接続体を有するアナログ演算増幅器により所定の増幅率で増幅してq軸電圧基準及びd軸電圧基準を出力するq軸電流制御手順及びd軸電流制御手順、
前記電源選択手順により選択された前記交流電源の電圧を前記q軸電圧基準及びd軸電圧基準に基づいてPWM制御して直流電圧に変換する変換手順、
切替えた電源のリアクタンスを計測する手順、
前記交流電源と前記電流検出手順と前記電流制御手順と前記変換手順により構成される電流制御系の応答速度が前記リアクタンスにかかわらず一定となるように前記増幅率を決定する手順、
前記電源選択手順の選択に応じて前記q軸電流制御手順又はd軸電流制御手順の少なくとも一方の増幅率を決定した前記増幅率に切替える増幅率切替え手順、
を含むことを特徴とするコンバータの電流制御方法。 - 複数の交流電源のいずれかを選択する遮断器、
前記遮断器に接続され選択された前記交流電源の電圧をq軸電圧基準及びd軸電圧基準に基づいて直流電圧に変換するコンバータ、
前記コンバータに流れる交流電流から前記交流電源の電圧位相にもとづきq軸電流成分及びd軸電流成分を検出するベクトル演算器、
所定の増幅率を有し、指令信号として入力されたq軸電流基準及びd軸電流基準と前記ベクトル演算器で検出されたq軸電流成分及びd軸電流成分との差を、それぞれ入出力端子間に接続されたコンデンサと抵抗器の直列接続体を有するアナログ演算増幅器により所定の増幅率で増幅してq軸電圧基準及びd軸電圧基準を出力するq軸電流制御手段及びd軸電流制御手段、
切替えた電源のリアクタンスの計測手段、
前記交流電源と前記ベクトル演算器と前記電流制御手段と前記コンバータにより構成される電流制御系の応答速度が前記リアクタンスにかかわらず一定となるように前記増幅率を決定する増幅率決定手段、
前記q軸電流制御手段又はd軸電流制御手段の少なくとも一方に設けられ前記遮断器の選択に応じて前記増幅率を切替える増幅率切替え手段を備えたことを特徴とするコンバータの電流制御装置。 - 前記増幅率切替え手段は前記抵抗器の抵抗値と前記コンデンサの容量とを同時に切替える切替え回路を備えたことを特徴とする請求項2に記載のコンバータの電流制御装置。
- 前記増幅率切替え手段は前記直列接続体にかかる電圧に、切替え可能な所定の乗率を乗ずる演算回路を備えたことを特徴とする請求項2に記載のコンバータの電流制御装置。
- 請求項2乃至4のいずれか一項に記載のコンバータの電流制御装置を備えたPWMコンバータ。
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