JP3764000B2 - 付勢切替構造及び半自動開閉引き戸 - Google Patents

付勢切替構造及び半自動開閉引き戸 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、新規の付勢切替構造,及びそれを応用した自動的に閉じる引き戸に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、日本家屋や和風家具に使われる戸には観音開き等の開き戸も使われているが圧倒的に引き戸が好まれている。ドア形式の開き戸ではドアチェック又はドアクローザと呼ばれる建具金物がありドアの上部に取付れば、ドアが自動的に静かに閉まるようになる。これにより、開けっ放しになったり、風等で煽られたりしない。
これに対し、引き戸の場合、風に煽られて開いたりしないことや戸等を静かに開け閉めする作法が日本人の身についていること等で、従来必要性を感じなかった為か、引き戸にはドアチェック又はドアクローザに相当するものがない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、引き戸においても例えば途中まで閉めればその後、自動的にピタッと閉まるようになっていれば便利であることは勿論である。通常、引き戸では途中まで勢いよく閉められても最後には「そーっ」と静かに閉めないと「バタン」という不快な音がするし、撥ね返ってまた少し開いてしまうことがよくある。
一部食器棚等では、磁石片等を用いて閉まりを良くする等の工夫がなされているが、閉まった状態を安定にする効果はあるが、自動的に閉まるものではなく、開く時に磁石の力に抗するため却って開きづらい。
最近では、ビル等の公共的な場所では自動ドアと称する装置が登場し、普及している。しかし自動ドアは、複雑で高価であるし維持費もかかり、個人住宅等では一般的でなく、ましてや家具等に容易に使われるものではない。
引き戸に単純に閉方向の力を引きバネ等で与えてやれば、全閉位置まで自動的に閉まる引き戸が可能である。しかし、開放しておきたい場合には、適宜ストッパ等の機構を補う等、使い勝手がわるい。
そこで、本発明者は、引き戸に対しても、低廉且つ使い勝手のよい引き戸や開き戸のドアクローザ同様に用いられる建具用金物等について鋭意検討を進め、本発明に至った。
【0004】
本発明は、以上に説明したように家屋・家具等の引き戸に用いられる低廉で使い勝手が良く、建具用金物と称することのできるような機構を可能とする、簡単で新規な付勢切替構造を採用し、全開位置から一定の距離までは閉まる力がかからず開放が自在で、一定の距離以上閉めるとバネの力により引き戸が自動的に閉まる半自動開閉引き戸を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の付勢切替構造は、上記目的を達成するため、相対的にスライドする2個の構造体と、前記2個の構造体の間に配置され、枢軸を中心として旋回可能な2個の係止腕をもつフックと、前記2個の構造体の一方と前記枢軸との間に介装された付勢手段とを備え、前記2個の構造体は相対向する面にそれぞれ係止部が形成されており、前記2個の構造体の相対位置によりフックが旋回することで、前記係止腕が前記2個の構造体の一方の係止部に係止され前記2個の構造体の間に付勢力が掛からない状態と、前記係止腕が前記2個の構造体の他方の係止部に係止され前記2個の構造体の間に付勢力が掛かる状態とに切替ることを特徴とする
本発明の付勢切替構造を応用した半自動開閉引き戸は、引き戸と、引き戸がスライドする戸枠と、引き戸及び戸枠の間に配置され、枢軸を中心として旋回可能な2個の係止腕をもつフックと、引き戸と枢軸の間に介装されたバネとを備え、引き戸及び戸枠は相対向する面にそれぞれ係止部が形成されていることを特徴とする引き戸をスライドしたとき、引き戸及び戸枠の相対位置によりフックが旋回することで、バネが引き戸と枢軸との間に介装されている場合には、係止腕が引き戸の係止部に係止され引き戸と戸枠の間に付勢力が掛からない状態と、係止腕が戸枠の係止部に係止され引き戸と戸枠の間に付勢力が掛かる状態とに切替る。バネが戸枠と枢軸との間に介装されている場合には、係止腕が戸枠の係止部に係止され引き戸と戸枠の間に付勢力が掛からない状態と、係止腕が引き戸の係止部に係止され引き戸と戸枠の間に付勢力が掛かる状態とに切替る
すなわち、引き戸が全閉位置から一定距離以内の付勢範囲にあるときフックが戸枠側係止部に係止されることにより引き戸は付勢され自動的に閉まり、引き戸が付勢範囲以外の開放範囲にあるとき、フックが引き戸側係止部に係止されることによって引き戸は付勢されず、開放状態維持が可能となる。バネは戸枠とフックとの間に介装してもよく、その場合フックが引き戸側に係止されるときに、引き戸は付勢される。
【0006】
比較的弱い力を広い範囲で得られる為、バネとしてゼンマイバネを用いると良い。ゼンマイバネの場合、ラチェット機構を設けゼンマイを捲くことで引く力を変えることが出来る。フックの形状は、2個の係止腕が略V字型を成し、V字の角度は係止位置の切り替えがスムースになるように、バネの力によるモーメントを考慮して180度以下に設定される。フックの動きを安定にする為、フックの動きを誘導する直線部と係止部とをもつガイド溝を設けてもよい。
【0007】
【実施の形態】
本発明に従った半自動開閉引き戸は、例えば以下に説明する引き戸金具10を用いて実施されるが、個別に作った各部品を引き戸及び戸枠に取付けることでも実施できる。
本発明に従った半自動開閉引き戸は、引き戸Dの右端が図1(a)の開放範囲Fにあるときは一端10bが引き戸金具10に固定された引きバネ10aの他端10cに設けられたフックHが、図1(b)のように引き戸金具10側に設けられた引き戸側係止部Kに係止され、引き戸Dには外力はかからず従来の引き戸と同様に自由に左右に動かすことができるし、自在な位置に止めておく事ができる。
引き戸Dを開放範囲Fから閉方向(矢印A方向)へ手で引いて、引き戸Dの右端が図1(c)のように切替え位置LF を過ぎ、付勢範囲Sまで引いたとき、フックHは引き戸の戸枠Gに設けられた戸枠側係止部Jに係止され(図1d)、引きバネ10aの弾撥力(引く方向)により引き戸は手で引きつづけなくても閉方向Aへ移動し、全閉位置LC まで自動的に閉まる。
【0008】
全閉位置LC から開くときは、閉方向(A方向)にかかっている引きバネ10aの弾撥力に抗して開方向(Aと逆方向)に手で引く。引き戸Dの右端が付勢範囲Sにある間は手を離せばまた自動的に閉まる(A方向)が、開放範囲Fまで開いてやるとフックHは再び引き戸側係止部Kに係止されて図1(b)の状態に戻り、引き戸には力がかからず任意の位置で自在に停止できる状態になる。
この機能により、使用者は引き戸Dを閉めたいときには引き戸Dを付勢範囲Sまで引いてやればあとは自動的に閉まるので楽に閉めることができ、一方、開放範囲Fまで開けば従来の引き戸同様、任意の位置で停止しておける。
全開位置からの付勢範囲Sの長さは引き戸Dの使用目的に添って、使い勝手の良いように適宜設定されるが、引き戸Dの幅の1/10から1/3程度の長さに設定するのが適当である。
【0009】
上記のような機能を有する、本発明の引き戸は、引き戸の開け閉めでフックHが引き戸側係止部Kに係止された状態と戸枠側係止部Jに係止された状態とに自動的に切替るように、本発明の係止切り替え構造が用いられる。具体的には、図2に示すような構造をもつ引き戸金具10が引き戸Dの下部に設けられる。
引き戸金具10には、ゼンマイバネ11の中心軸11aが固定されている。ゼンマイバネ11の係止端11bには、2個の係止腕12a,12bをもつフック12が回動可能に軸支され、ゼンマイバネ11が戻る方向、すなわち図2の左方向に付勢されている。引き戸側係止部Kは引き戸金具10に設けられ、係止腕12aが入り込める溝になっている。戸枠側係止部Jは戸枠Gに設けられ、引き戸側係止部Kと同様、係止腕12bが入り込める溝になっている。
引き戸Dが開放範囲Fにあるときは、図2(a)に示すように係止腕12aは引き戸側係止部Kの溝に入り込んでいる。このとき、フック12にはゼンマイバネ11の引く力により戸枠Gの方向に軽い回転力がかかり、係止腕12bは下方に押されながら戸枠Gの表面を摺動する。このため、引き戸Dには外力はかからず、引き戸Dは任意に停止でき、また左右に移動できる状態になっている。
【0010】
引き戸Dを閉方向(A方向)へ手で閉めていき、切換位置LF では図2(b)のように係止腕12bは、戸枠Gに設けられた戸枠側係止部Jの溝にしだいに入り込み、付勢範囲Sになると図2(c)のようにフック12は戸枠側係止部Jに係止され、引き戸Dにはゼンマイバネ11の引く力が外力としてかかり、閉方向(A方向)への力が働くため、引き戸Dは自動的に閉まる。このとき、係止腕12aの上端は上向きに引き戸Dに対して軽く押し付けられ、引き戸Dの動きにつれ引き戸金具10の下端面を摺動する。
開けるときには、ゼンマイバネ11の引く力に抗して、引き戸Dを開方向(Aと反対の方向)へ手で引いてやると、図2の付勢範囲S(図2c)から切換位置LF (図2b)を経て、開放範囲F(図2a)へと戻り、開放状態となる。
フック12は設計により種々の形状が可能であり、2個の係止腕12a,12bに相当する部分をもち、引き戸Dの移動により引き戸側係止部Kに係止された状態と戸枠側係止部Jに係止された状態とに切換位置LF で切換わるようにしたものなら、以下に掲げる例に限るものではない。
【0011】
図3は、2個の係止腕12a,12bの角度を180度以下にした、「V」字型フック12を用いた例であり、付勢範囲(図3a),開放範囲(図3b)を示す。
「V」字型は、もちろん四分円型や三角型でもよい。フック12,引き戸側係止部K及び戸枠側係止部Jの形状は、引き戸Dの移動により引き戸側係止部Kに係止された状態と戸枠側係止部Jに係止された状態とに切換わるときに必要な反対方向(引き戸側係止部Kに入っているときは下向き、戸枠側係止部Jに入っているときは上向き)への適度な回転力をゼンマイバネ11の引く力の分力として得るように、それぞれ設計される。
図4は、引き戸金具10に対するフック12の動きを安定させる為に、ガイド溝13を引き戸金具10の基板10sに設け、「T」字型のフック12を採用した例である。この場合、「T」字型の横棒と縦棒が2個の係止腕12a,12bに相当する。ガイド溝13は付勢範囲Sに略相当する長さの直線部13bをもち、一端には引き戸側係止部Kに代えて、ガイド溝係止部13aが設けられている。この例では、図4( a) のように、引き戸Dが開放範囲Fにあるときは、ゼンマイバネ11の引く力はガイド溝係止部13aに係止される。図4( b) のように、引き戸Dが付勢範囲Sにあるときは、フック12はガイド溝13の直線部13bでスライド可能となり、ゼンマイバネ11の引く力のかかったフックの係止腕12bは戸枠Gに設けられた戸枠側係止部Jに係止され、引き戸Dは閉方向(A)に付勢される。
戸枠Gの面を摺動するフック12の下端には、開放範囲(図4a)で摺動がスムースになるようにコロ等を取付けても良い。逆にコロ等を付けず、引き戸を引いた時に一定の抵抗感をもたせるように、フック12の形状を調整しても良い。図5(a),(b)には「T」字型のフック12を用いた引き戸金具10の外観の一例を示す。「T」字型のフック12の横直線部は、ガイド溝13の直線部13bを摺動するように、断面が図5(c)のように「H」字型になってガイド溝13に嵌っている。ゼンマイバネ11の係止端11bは、フック12に回動可能に軸支され、ゼンマイバネ11が戻る方向に付勢される。係止端11bが軸支されるフック12上の位置は、切替え時に必要なフック12の回転力を考慮して適宜設定される。
本発明の引き戸金具10を取付けた引き戸Dを戸枠Gに着脱するときの為に、開放範囲Fにある状態(図4a)でフック12を適宜の方法で固定できるロック機構を設けるとよい。ロック機構は例えば図5(d)のように上部14aで回動可能に軸支されたロックピン14を引き戸金具10に設け、ロック位置にすることで実施できる。本発明の機能を必要としない際には、ロックしたままにすれば良い。
【0012】
ゼンマイバネ11の中心軸11aは、固着せずに回動自在として例えば巻尺等に用いられている常法により逆回転を防止するラチェット機構を設ければ、軸を回してゼンマイを捲くことによりゼンマイバネ11の強さを調整できる。勿論、ゼンマイバネ11に代えてコイルバネ等も使用可能である。
本発明に従った引き戸金具10は、図6のように引き戸Dの上部にも取付けることが出来る。住宅用の引き戸Dでは、戸枠側係止部Jに埃等がたまらないように、引き戸Dの上部に取り付けることが好ましい。
もちろん、引き戸Dの動きをスムースにする為、引き戸Dの上下両方に引き戸金具10を設けることもできる。
【0013】
本発明に従った引き戸金具10は戸車と同様に引き戸Dに取付け、引き戸Dの戸枠Gに戸枠側係止部Jを設置することで、簡単に自動的に閉まる半自動開閉引き戸となる。
本発明の半自動引き戸は、図7のようにゼンマイバネ11を戸枠Gの側に設置して、構成することも可能である。図7(a)の開放範囲ではフック12は戸枠側係止部Jに係止され、ゼンマイバネ11の引く力は引き戸Dにかからないため、引き戸Dは任意に停止し、自由に左右に移動できる。図7(b)の付勢範囲ではゼンマイバネ11の引く力は引き戸Dにかかり、引き戸Dを閉める方向(A)に付勢する。
同様に図8(a:開放範囲,b:付勢範囲)のように、引き戸Dの端部に引き戸側係止部Kを兼ねさせることも出来る。この場合は、引き戸D側にほとんど工作を要しない。
【0014】
本発明の係止切替構造は、以上に説明したように簡単な構造で確実な動作が可能である為、半自動開閉引き戸に限らず、種々の機構の一部として活用される。本発明のタンスや書類整理棚等の引出し家具の一例を図9に示す。引出し家具20は、複数の引出し21,21が前後に摺動可能に枠体22に収納されている。各引出し21,21はそれぞれ隣接する引出しに対向するように係止部23を有し、両方の係止部23,23に係止腕24a,24bがそれぞれ入り込むように、フック24が枠体22に回動可能に軸支されている。
いま、上側の引出し21を手前に引出すと、図10(a)に示すようにフック24が回動して、係止腕24aが上側の引出し21の係止部23から脱し、上側の引出し21は、前後に摺動自在となる。同時に下側の引出し21は、引出そうとしても係止腕24aが上側引出し21の下部に押さえられており、フック24の回動が阻止され、係止腕24bが下側の引出し21の係止部23に係止する結果、摺動不可能となる。
【0015】
逆に下の引出し21を引出したときは、図10(b)に示すように、フック24が上記の場合と逆方向に回動し、上の引出し21は引出せなくなる。
必要に応じて一の引出し21を全部引き抜いたとき、フック24の回動は拘束から解かれ、他の引出し21も引出し可能となる。
同様に、3個以上の引出し21を備えた引出し家具20においても、上下又は左右に隣接する各引出し21,21に係止部23をそれぞれ対向する位置に設け、その間にフック24を設けることにより、隣接する引出し21,21は一方が引出されているときに他方は引出せない。
このため、隣接する引出し21,21は同時に引くことが不可能となり、同時に引いたときの重心の移動による引出し家具20の傾倒等を防止することが出来る。特に引出し収納式の書類ケース等は、引出しが非常に重くなるためこの機能は有効である。
【0016】
本発明の係止装置30は、図11(a)に示すようにそれぞれ係止部32a,32bを有し、相対的にスライドする構造体31a,31bの間に、2個の係止腕33a,33bをもつフックHを備えている。フックHは構造体31a,31bから独立した系に回動自在に枢支される。図11(b),(c)に示すように構造体31a,31bとフックHの位置関係により、フックHの係止位置が切替る。
フックHの軸支される系が、一の構造体31aに固定したバネを介して付勢されていれば構造体31a,31bの位置関係によりフックHの係止位置が切替えられ、構造体31a,31bの間に働く付勢力を加えたり、開放したり出来る。
フックHの枢支される系が、第三の構造体に固定されていれば構造体31a,31bの位置関係によりフックHの係止位置が切替えられ、第三の構造体に対して構造体31a,31bを従属させたり、独立させたり出来る。
【0017】
【発明の効果】
本発明による係止切替構造は、以上に説明したように簡単な構造で、フックと構造体の位置関係だけでフックの係止位置を切替えることが可能となる。この係止切替構造を用いて、全閉位置から一定の距離開かれている引き戸が全閉位置まで自動的に閉まるような半自動引き戸が可能となり、引き戸の開け閉めが楽で確実になる。また、複数の引出しを備えた家具等において、一の引き出しを引き出したとき、隣接する引出しがロックされるようにすることも出来、重い引出しを複数引き出したときの家具の傾倒等を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半自動開閉引き戸の原理を説明する図
【図2】 本発明の半自動開閉引き戸の具体的な例を説明する図
【図3】 本発明の半自動開閉引き戸の他の例を説明する図
【図4】 フックのガイド溝を設けた例を説明する図
【図5】 フックのガイド溝を設けた例における左右俯瞰図(ab)、断面図(c)及びフックをロックする機構(d)
【図6】 本発明の半自動開閉引き戸を引き戸の上部に取付けた例
【図7】 ゼンマイバネを戸枠の側に取付けた例
【図8】 ゼンマイバネを戸枠の側に取付けた他の例
【図9】 本発明の係止切替構造を用いた引出し家具を説明する図
【図10】 本発明の係止切替構造を用いた引出し家具の機能を説明する図
【図11】 本発明の係止切替構造を説明する図
【符号の説明】
D:引き戸 G:戸枠 H:フック F:開放範囲 S:付勢範囲 LF :切替え位置 LC :全閉位置 J:戸枠側係止部 K:引き戸側係止部
10:引き戸金具 10a:バネ 10b:バネの一端 10c:バネの他端 10s:基板 11:ゼンマイバネ 11a:中心軸 11b:係止端 12:フック 12a:係止腕 12b:係止腕 13:ガイド溝 13a:ガイド溝係止部 13b:直線部 14:ロックピン
14a:上部
20:引出し家具 21:引出し 22:枠体 23:係止部 24:フック 24a:係止腕 24b:係止腕
30:係止装置 31a:構造体 31b:構造体 32a:係止部
32b:係止部 33a:係止腕 33b:係止腕

Claims (2)

  1. 相対的にスライドする2個の構造体と、前記2個の構造体の間に配置され、枢軸を中心として旋回可能な2個の係止腕をもつフックと、前記2個の構造体の一方と前記枢軸との間に介装された付勢手段とを備え、前記2個の構造体は相対向する面にそれぞれ係止部が形成されており、前記2個の構造体の相対位置によりフックが旋回することで、前記係止腕が前記2個の構造体の一方の係止部に係止され前記2個の構造体の間に付勢力が掛からない状態と、前記係止腕が前記2個の構造体の他方の係止部に係止され前記2個の構造体の間に付勢力が掛かる状態とに切替ることを特徴とする付勢切替構造。
  2. 引き戸と、該引き戸がスライドする戸枠と、前記引き戸及び戸枠の間に配置され、枢軸を中心として旋回可能な2個の係止腕をもつフックと、前記引き戸及び戸枠のどちらかと前記枢軸の間に介装されたバネとを備え、前記引き戸及び戸枠は相対向する面にそれぞれ係止部が形成されており、前記引き戸及び戸枠の相対位置によりフックが旋回することで、
    前記バネが前記引き戸と前記枢軸との間に介装されている場合には、前記係止腕が前記引き戸の係止部に係止され前記引き戸と戸枠の間に付勢力が掛からない状態と、前記係止腕が前記戸枠の係止部に係止され前記引き戸と戸枠の間に付勢力が掛かる状態とに切替り、
    前記バネが前記戸枠と前記枢軸との間に介装されている場合には、前記係止腕が前記戸枠の係止部に係止され前記引き戸と戸枠の間に付勢力が掛からない状態と、前記係止腕が前記引き戸の係止部に係止され前記引き戸と戸枠の間に付勢力が掛かる状態とに切替ることを特徴とする半自動開閉引き戸。
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