JP3761917B2 - 乳幼児用複合樹脂成形体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は乳幼児のように抵抗力の弱い者の使用に適した安全性の高い複合樹脂成形体およびこの乳幼児用複合樹脂成形体を製造する方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
乳幼児は、抵抗力が低く、成人には影響のない物質であっても、接触性の皮膚疾患を引き起こしたり、内蔵疾患を引き起こす原因となったりする。特にプラスチック製品には、その特性を改善するために可塑剤が使用されている。一般のプラスチック製品に配合される可塑剤には、リン酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、脂肪酸一塩基酸エステル系可塑剤、脂肪酸二塩基酸エステル系可塑剤、二価アルコールエステル系可塑剤、オキシ酸エステル系可塑剤が使用されている他、塩素化パラフィン、塩素化ビフェニル-2-ニトロビフェニル、ジノニルナフタレリン、トルエンスルホン酸エチルアミド、ショウ脳、アビエチン酸メチル等が使用されている。こうした可塑剤は、本質的には成形体を形成する樹脂に対する溶解性が低く、時間の経過と共に成形体の表面に浮き上がってくる。
【0003】
こうした化合物は、人体に対して特に良い影響を及ぼすものではないが、成人はこうした化合物に対する耐性があり、成形体の表面にある極めて微量の上記物質と接触したとしても特に問題となるような影響を受けることはない。
【0004】
しかしながら、乳幼児はこうした化合物に対する接触機会が少ないことから、このような化合物に対する耐性が確立されいない。従って、乳幼児が使用するプラスチック製品には、このような可塑剤を配合しないことが望ましいのであるが、樹脂だけでプラスチック製品の特性を調整することは極めて困難であり、必要最低量の可塑剤を使用せざるを得ないのである。ところが、乳幼児の場合、成人が影響を受けないような可塑剤を使用した場合であっても、接触性疾患、内蔵疾患を引き起こす場合もある。
【0005】
ところで、乳幼児用の製品は、軟質の部分と硬質の部分とが複雑に組み合わされた形態を有しているものが多い。即ち、乳幼児用の製品の代表的な例であるおしゃぶりを例にして説明すると、おしゃぶりの座板は、乳幼児が口にいれるヘッドを保持してこのヘッドを飲み込まないようにするものであり、ヘッドを固定する中心部はある程度堅い樹脂で製造することが機能的に必要になるが、その周囲は乳幼児が怪我をしないように軟らかくする必要がある。
【0006】
従って、乳幼児用の製品には、特性の異なる樹脂から形成された複数の部材を接合したものが多く、こうした場合、おしゃぶりの座板の中心部のように機能的に硬質のプラスチックを使用するのが必要な部分と、乳幼児に対する安全性を考慮して軟質重合体(エラストマー)で形成する必要な部分とが混在している。本質的に硬質プラスチックであるポリプロピレン樹脂等と軟質重合体とは接着性が良好ではなく、例えば、接着剤を使用しても両者を長期間安定に接着させることは難しい。さらに、このような接着剤を使用した方法では、用いられる接着剤成分からの未反応物、溶剤などの成分が溶出することがあり、乳幼児に対する安全性を確保することも難しくなる。そこで、嵌合構造を形成して各部材をはめ込み係止することも行われているが、この方法では、嵌合された部分が単に物理的に係合しているだけであるため、この嵌合部分から分離することがあり、思わぬ事故につながることもあり得る。
【0007】
従って、複数の部材で構成されている乳幼児用の製品では、各構成部材の接合方法として上記のような接着剤による接合あるいは嵌合による接合などの方法を採用しないことが望ましい。
【0008】
エラストマーと硬質プラスチックとを接合する方法として、特公平2-8572号公報には、ポリプロピレン樹脂を金型に溶融射出成形し、次いで非加硫の熱可塑性エラストマーを溶融射出して、ポリプロピレン樹脂部材と熱可塑性エラストマー部材とを一体的に溶融成形させる複合プラスチックの製造方法が開示されている。ここで使用される熱可塑性エラストマーとしては、具体的には、スチレンポリマーとエチレンポリマーとブチレンポリマーとのブロック共重合体(SEBS)、エチレンポリマーとプロピレンポリマーとのブロック共重合体(EP)である。
【0009】
しかしながら、この方法では、例えば自動車部品、建築部品、電気製品のように主に成人が使用する成形体を製造することが開示されているのであり、従って、この公報には乳幼児のように耐性の低い者が使用するという前提のもとに安全性に留意して成形体を形成する成分の組成を選定しようとする技術的思想は存在しない。また、このSEBSを形成する構成単位は、スチレンユニット、エチレンユニット、ブチレンユニットであり、ポリプロピレン樹脂との接合性についてはさらに改善の余地があった。
【0010】
また、実開平3-43951号公報には、搾乳ラインシステムの考案が開示されており、この公報には、スチレン系熱可塑性エラストマーとしてスチレンブタジエン(又はイソプレン)共重合体の水素添加物が使用できること、さらに、こうしたスチレン系熱可塑性エラストマーの可塑剤としてパラフィン系オイルを使用できる旨の記載がある。
【0011】
この公報に具体的に記載されているエラストマー成分は、スチレン・ブタジエンブロック共重合体(SEBS、クレイトンG、シェルケミカル(株)製)であり、このSEBSとパラフィン系オイルとを組み合わせて使用する例が示されている。
また、スチレン系熱可塑性エラストマーとして、スチレン・イソプレン共重合体の水素添加物を用いることも記載されているが、ポリプロピレン樹脂と接着剤等を介することなく一体化された成形体については全く記載されていない。即ち、上記公報には、SEBS、ポリプロピレンホモポリマーおよびパラフィン系オイルからなるミルクラインホースを射出成形により製造することが開示されているのであり、スチレン系熱可塑性エラストマーと他の樹脂とを接着剤等乳幼児に対して悪影響を及ぼす可能性のある物質を使用せずに一体に成型するとの技術的思想は存在していない。
【0012】
【発明の目的】
本発明は、抵抗力の低い乳幼児に対しても安全な複合成形体を提供することを目的としている。
【0013】
さらに、本発明は、こうした乳幼児に対する安全性の高い複合樹脂成形体を製造する方法を提供することを目的としている。
また、本発明は、上記のような乳幼児に対する安全性の高い複合樹脂成形体を容易に、かつ安価に製造する方法を提供することを目的としている。
【0014】
【発明の概要】
本発明の乳幼児用複合樹脂成形体は、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体を60〜90重量%、ポリプロピレンを10〜40重量%の量で含有するエラストマー成分と、前記エラストマー成分100重量部に対して20〜50重量部の量の流動パラフィンとを含有するエラストマー組成物から形成された成形部と、ポリプロピレン樹脂からなる成形部とが、両者の接合部において、溶融一体化されていることを特徴としている。
【0015】
この乳幼児用複合樹脂成形体は、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体を60〜90重量%、ポリプロピレンを10〜40重量%の量で含有するエラストマー成分と、前記エラストマー成分100重量部に対して20〜50重量部の量の流動パラフィンとを含有するエラストマー組成物を溶融射出して該エラストマー組成物成形部を形成する工程と、該エラストマー組成物成形部を装着した金型内にポリプロピレン樹脂を溶融射出してポリプロピレン樹脂成形部を形成すると共に、両者の接合部において、該エラストマー組成物とポリプロピレン樹脂とを融着一体化することにより製造することができる。
【0016】
また、この乳幼児用複合樹脂成形体は、ポリプロピレン樹脂を射出成形してポリプロピレン樹脂成形部を形成した後、該ポリプロピレン樹脂成形部を装着した金型内に、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体を60〜90重量%、ポリプロピレンを10〜40重量%の量で含有するエラストマー成分と、前記エラストマー成分100重量部に対して20〜50重量部の量の流動パラフィンとを含有するエラストマー組成物を溶融射出して該エラストマー組成物成形部を形成すると共に、両者の接合部において、該エラストマー組成物とポリプロピレン樹脂とを融着一体化することにより製造することができる。
【0018】
本発明で使用されるスチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体を主成分とするエラストマー組成物には、可塑剤として流動パラフィンを使用することができる。この流動パラフィンは、安全性の高い化合物であり、乳幼児が使用するおしゃぶり、食器、哺乳壜などをポリプロピレンと、上記流動パラフィンを可塑剤とするスチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体を主成分とするエラストマー組成物で製造しても乳幼児に対して危険性のある物質は溶出しない。
【0019】
そして、本発明の乳幼児用複合樹脂成形体は、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体を主成分とするエラストマー組成物からなる成形部とポリプロピレン樹脂からなる成形部とが、接着剤を使用することなく、融着一体化しているので、こうした接合部からの危険性のある化合物の溶出もない。さらに、本発明の方法によれば、本質的に接着性の良好でないスチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体を主成分とするエラストマー組成物とポリプロピレン樹脂とを強固に融着させて一体化することができる。
【0020】
また、本発明の方法は、各部材を個別に製造して組み立てるのではなく、一方の部材が装着されている金型に他の部材を形成する樹脂を充填して溶融一体化することにより製造することができるので、本発明の方法を採用することにより、各部品を組み立てる工程を簡素化することができる。さらに、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体が安価に供給されるために、本発明の乳幼児用複合樹脂成形体を容易にかつ安価に製造することができる。
【0021】
【発明の具体的説明】
次に本発明の乳幼児用複合樹脂成形体およびこの乳幼児用複合樹脂成形体を製造する方法について具体的に説明する。
【0022】
図1は、本発明の乳幼児用複合樹脂成形体の例である乳幼児用の飲み物容器の蓋の断面図であり、図2は、同様の例であるおしゃぶりの座板の斜視図であり、図3は、図2におけるB−B断面図である。
【0023】
本発明の幼児用複合樹脂成形体は、エラストマー組成物から形成された成形部10とポリプロピレン樹脂からなる成形部11とが、両者の接合部12において、溶融一体化されている。
【0024】
本発明で使用されるエラストマー組成物からなる成形部10を形成するエラストマー組成物は、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体を主成分しており、このスチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体を単独で使用することもできるし他の樹脂系成分あるいはエラストマー系成分を配合して使用することもできる。殊にこのエラストマー組成物は、ポリプロピレンを含有していることが好ましい。本発明で使用されるエラストマー組成物が、ポリプロピレンを含有する場合、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体は51〜99重量%、好ましくは60〜90重量%の量で含有されており、ポリプロピレンは1〜49重量%、好ましくは10〜40重量%の量で含有されている。なお、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体とポリプロピレンとの合計は100重量%である。また、本発明においては、このエラストマー組成物中のポリプロピレンの含有率が1重量%未満である組成物を使用することもでき、従って、本発明で使用されるエラストマー組成物としては、用途により、ポリプロピレンを極微量含有するものあるいはポリプロピレンを含有しないもの(ポリプロピレンの含有率0%)のものを使用することも可能である。
【0025】
このエラストマー組成物において、ポリプロピレンの含有量が多くなるに従ってこのエラストマー組成物からなる成形部は硬質になる。上記のような量でポリプロピレンを配合することにより、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体の有するエラストマーとしての特性を損なうことなく、この成形部に硬度を賦与することができる。
【0026】
本発明で使用するスチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体(S-EP-S)は、スチレンユニットの重合体とランダムに結合したエチレンユニットおよびプロピレンユニットよりなるブロック共重合体である。このスチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体(S-EP-S)は、通常は、スチレン・イソプレン・スチレン共重合体(SIS)を水添することにより製造されるエラストマーである。さらにこのスチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体(S-EP-S)は、優れたエラストマー特性を有すると共に、安全性が高く、しかも安価である。このスチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体(S-EP-S)と称呼が類似する物質として、スチレン・ブチレン・スチレン共重合体(SBS)の水添物であるスチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体(S-EB-S)があるが、両者は全く異なる物質であり、例えば、13C-NMRスペクトルを測定することにより、両者を明確に区別することができる。
【0027】
本発明で使用されるエラストマー組成物では、可塑剤として衛生性上優れる流動パラフィンを使用する。即ち、種々の可塑剤の中でも、流動パラフィンは、上記エラストマー組成物、特にスチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体に対して良好な可塑性を示すと共に、この流動パラフィンは、一般的なパラフィン系オイルと比較しても極めて純度の高い液状飽和炭化水素であることから、人体に対する影響が殆どなく、しかも無味、無臭、無色であり、光、熱、酸に安定である。従って、おしゃぶりの座板のように乳幼児が口にする虞がある部材、乳幼児用の食器のように可塑剤が溶出する可能性がある乳幼児用の容器などを形成する樹脂の可塑剤として、この流動パラフィンは好適である。また、この流動パラフィンは無色であるので、乳幼児用複合樹脂成形体をカラフルに着色しても、可塑剤によってその色調が変わることがないという特性も有している。
【0028】
この流動パラフィンは本発明で使用されるエラストマー組成物を構成するエラストマー成分(S-EP-Sと所望により配合されるPPとの合計量)100重量部に対して通常は0.1〜150重量部、好ましくは10〜100重量部の範囲内の量で配合されている。
【0029】
この流動パラフィンは、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体を含有するエラストマー組成物に対して特に優れた可塑性を示すと共に、この流動パラフィンは極めて安全性が高く、上記のような量でこの流動パラフィンを含有する乳幼児用複合樹脂成形体を乳幼児が口にしたとしても乳幼児がこれにより影響を受けることがない。また、この流動パラフィンは、上記のように本発明で使用されるエラストマー組成物に対して良好な可塑性を示すと共に、この流動パラフィンを含有するエラストマー組成物は、射出成形の際の安定性が良好であり、例えば射出成形の際にエラストマー組成物が焼き付けなどを起こして成形不良に至るという事態が生じにくくなる。さらに、この流動パラフィンを配合しても、エラストマー組成物からなる成形部とポリプロピレン樹脂からなる成形部との接合面において両者の一体性が損なわれることがない。
【0030】
上記のようなエラストマー組成物についてJIS-K-6301により測定した硬度(HSA)は通常は20〜100の範囲内にあり、同様に測定した100%モジュラスは、通常は0.01〜1.00kgf/mm2、引張強さは通常は0.50〜5.00kgf/mm2、引張伸びは通常は500〜1200%の範囲内にある。また、JIS-K-6301により70℃×22時間の条件で測定した圧縮永久歪率は、通常は20〜100%の範囲内にある。さらに、BS−903により測定した反発弾性は、通常は30〜70%の範囲内にある。
【0031】
ポリプロピレン樹脂からなる成形部11は、プロピレンの単独重合体であっても、プロピレンと共重合可能な単量体(例えばエチレン、ブタジエン)との共重合体であってもよい。また、このポリプロピレン樹脂は、その特性を損なわない範囲内で他の樹脂と混合して使用することもできる。例えば、本発明ではポリプロピレン樹脂に少量のポリエチレン等の樹脂を配合して使用することができる。ここで使用されるポリプロピレンは樹脂であり、エラストマー(軟質重合体)ではなく、このポリプロピレン樹脂についてX線回折法により測定した結晶化度は、通常は10%以上、好ましくは50%以上であり、ガラス転移温度は、通常は70℃以上である。
【0032】
なお、上記エラストマー組成物およびポリプロピレン樹脂には、その安全性が確保される範囲内において、通常樹脂に配合される他の添加物が配合されていてもよい。例えば、着色剤、充填材、繊維、耐熱安定剤、耐候安定剤、他の可塑剤等を挙げることができる。
【0033】
上記のようなエラストマー組成物から形成される成形部10とポリプロピレン樹脂からなる成形部11とは、両者の接合部12で、接着剤等の他の樹脂を介することなく、両者が溶融して一体化されている。即ち、両者の接合部12においては、微視的に見ると、エラストマー組成物とポリプロピレン樹脂とが、少なくともその一部で連続層を形成して一体化していると思われる。従って、本発明の乳幼児用複合樹脂成形体は、上記エラストマー組成物およびポリプロピレン樹脂で形成されており、これ以外の樹脂を実質的に含有していないので、例えば接着剤の溶媒、未反応モノマーのような予測困難な物質が溶出することがない。このように本発明の乳幼児用複合樹脂成形体は、接着剤を使用していないにも拘わらず、形成材料の異なる接合部分で、例えば両者の連続層が形成されることにより、あるいは、表面が相互に密着することにより、それぞれの成形部が強固に接合している。即ち、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体は、その分子構造内にプロピレンユニットを有するので、ポリプロピレン樹脂と非常に良好な相溶性を有しており、ポリプロピレン樹脂からなる成形部11とエラストマー組成物からなる成形部10の接合部12における両者の一体化性に優れる。そして、このエラストマー組成物がポリプロピレン樹脂を含有する場合には、その一体化性がさらに向上して両者の接合状態が極めてよい。
【0034】
特に、本発明の乳幼児用複合樹脂成形体では、エラストマー組成物からなる成形部10とポリプロピレン樹脂からなる成形部11との接合部12は平面でないことが好ましく、例えば図1に示すように両者の接合部12に、段差13を設けたり、図3に示すように凸部14と凹部15を形成することが好ましい。このようにすることにより、両者の接合面積が大きくなり、両者の接合力がより高くなる。
【0035】
上記のような本発明の乳幼児用複合樹脂成形体は、エラストマー組成物またはポリプロピレン樹脂のいずれか一方の成分を用いて成形部を形成した後、この形成された成形部が装着された金型内に、他方の成分を射出して他の成分からなる成形部を形成してその接合部を溶融一体化することにより製造することができる。
【0036】
即ち、本発明の乳幼児用複合樹脂成形体は、
(A) 流動パラフィンを含有すると共に、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体を主成分とするエラストマー組成物を溶融射出してこのエラストマー組成物からなる成形部を形成する第1の工程と、
この第1の工程により形成された成形部が装填された金型内に、ポリプロピレン樹脂を溶融射出してポリプロピレン樹脂成形部を形成すると共に、両者の接合部において、これらのエラストマー組成物とポリプロピレン樹脂とを融着一体化する第2の工程からなる方法A;
または、
(B) ポリプロピレン樹脂を射出成形してポリプロピレン樹脂成形部を形成する第1の工程と、
この第1の工程で形成された成形部が装填された金型内に、流動パラフィンを含有すると共に、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体を主成分とするエラストマー組成物を溶融射出してこのエラストマー組成物成形部を形成すると共に、両者の接合部において、これらエラストマー組成物とポリプロピレン樹脂とを融着一体化する第2の工程からなる方法B;
のいずれかの方法により製造することができる。
【0037】
まず、方法Bについて説明すると、この方法Bにより、例えば図2および図3に示すようにおしゃぶりの座板を製造することができる。
図5は、この図2および図3に例示するような乳幼児用複合樹脂成形体(おしゃぶりの座板)を製造する際の状態を図2におけるA−A断面で示す図である。おしゃぶりの座板の製造では、まず、例えば図4に示すような断面を有する金型30を用いてポリプロピレン樹脂からなる成形部材31を形成する。このポリプロピレン樹脂からなる成形部材31は、図2においては11に相当する。次いで、この部材31を金型30から脱型する。脱型された成形部材31は、図5に示すような他の金型35に装填される。次いで、この金型にこの他の成分であるエラストマー組成物が溶融射出される。このエラストマー組成物により形成される成形部は、図2および図3においては10に相当する。このように射出成形することにより、エラストマー組成物からなる成形部とポリプロピレン樹脂からなる成形部との少なくとも一部の接合部には両成分からなる連続層が形成されると思われ、注入したエラストマー組成物からなる成形部32(外周部)とポリプロピレン樹脂からなる成形部31とが一体化する。
【0038】
こうしてエラストマー組成物を注入した後、少なくともこのエラストマー組成物からなる成形部に自己形態保持性が発現するまで冷却して脱型することにより、本発明の乳幼児用複合樹脂成形体を製造することができる。
【0039】
上記の方法Bは、ポリプロピレン樹脂を先に注入した後にエラストマー組成物を注入する方法であるが、本発明の乳幼児用複合樹脂成形体は、エラストマー組成物を注入してエラストマー組成物からなる成形部を形成した後、ポリプロピレン樹脂を注入して両者を一体化することもできる。
【0040】
即ち方法Aは、例えば、図6および図7に示すように、図1に例示するような乳幼児用複合樹脂成形体(カップの飲み口)の製造では、まず、例えば図6に示すような断面を有する金型40A,40Bを用いてゲートAからエラストマー組成物を注入して、エラストマー組成物からなる成形部42(パッキン部)を形成する。次いで、図7に示すように、この部材42を雄金型40Aに残したまま雌金型40Bを撤去し、雄金型40Aと共同してポリプロピレン樹脂を注入する間隙を形成することができる新たな雌金型40Cを装着する。次いで、金型40Aと40Cとによって形成されるポリプロピレン樹脂が注入されるべき間隙にゲートBから溶融状態にあるポリプロピレン樹脂を注入してポリプロピレン樹脂からなる成形部41を形成する。図1において、このポリプロピレン樹脂からなる成形部41は11に相当する。こうしてポリプロピレン樹脂を注入することにより、エラストマー組成物からなる成形部とポリプロピレン樹脂からなる成形部との少なくとも一部の接合部には両成分からなる連続層が形成されると思われ、両者が強固に接合して、本発明の乳幼児用複合樹脂成形体の例である飲み物容器の蓋を製造することができる。
【0041】
また、同様に、この図8に例示するように、乳幼児用複合樹脂成形体51が嵌合して係止する突起の場合には、まず、例えば図8(A)および図8(B)に示すような断面を有する金型50A,50Bを用いてエラストマー組成物からなる成形部52である突起部を形成する。次いで、この部材52を雌金型50Aに残したまま雄金型50Bを撤去し、雌金型50Aと共同してポリプロピレン樹脂を注入する間隙を形成することができる新たな雄金型50Cを装着する。次いで、金型50Aと50Cとによって形成される間隙に溶融状態にあるポリプロピレン樹脂を注入する。こうしてポリプロピレン樹脂を注入することにより、エラストマー組成物からなる成形部とポリプロピレン樹脂からなる成形部との少なくとも一部の接合部には両成分からなる連続層が形成されると思われ、両者が強固に接合して、本発明の乳幼児用複合樹脂成形体を製造することができる。
【0042】
なお、上記図6、図7、図8では、初期段階での成型物を金型から脱型することなく、金型の一部を取り代えて装着して成形する方法を示したが、この最初の段階で成形された部材を金型から脱型して全く別の金型に装着した後ポリプロピレン樹脂を注入することもできる。
【0043】
上記のようにして行われる射出成形における他の条件は、通常の射出成形と同様であり、例えば金型温度は、通常は10〜50℃、好ましくは18〜25℃の範囲内に設定される。また、エラストマー組成物の加熱温度は、通常は180〜230℃であり、ポリプロピレン樹脂の加熱温度は、通常は180〜230℃である。
【0044】
本発明の乳幼児用複合樹脂成形体には、上記例示したおしゃぶりの座板、飲み物容器の蓋、成形体の係止部材等のほか、例えば乳幼児用歯ブラシ、歯がため等があり、これらの乳幼児用複合樹脂成形体は、上述したいずれかの方法により製造することができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明の乳幼児用複合樹脂成形体は、エラストマー組成物が、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体を主成分として含有し、しかもこのエラストマー組成物で可塑剤として流動パラフィンが使用されているので、抵抗力の低い乳幼児が使用しても安全である。さらに、ポリプロピレン樹脂からなる形成部とエラストマー組成物からなる成形部とが接着剤で接着されているのではなく、また単なる嵌合でもなく、ポリプロピレン樹脂とエラストマー組成物とが相互に溶融した連続層を形成することにより接合されていると考えられるので、こうした接合部からの接着剤成分等の溶出もない。また両者が単に嵌合されているのでもないので、両者の接合状態が極めて強固である。
【0046】
こうした両者の接合は、エラストマー組成物を形成するスチレン・エチレン・プロピレン共重合体が、プロピレンから誘導される繰り返し単位と同一の構成単位を有しているからであり、本発明の方法を採用することにより、本質的に接着性のよくないポリプロピレン樹脂を、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体を主な成分とするエラストマー組成物と良好に接合させることができる。
【0047】
また、本発明の方法は、各部材を個別に製造して組み立てるのではなく、一方の部材が装着されている金型に他の部材を形成する樹脂を充填して溶融一体化することにより製造することができるので、本発明の方法を採用することにより、各部品を組み立てる工程を簡素化することができる。さらに、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体が安価に供給されるために、本発明の乳幼児用複合樹脂成形体を容易にかつ安価に製造することができる。
【0048】
【実施例】
次に本発明の実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定的に解釈されるべきではない。なお、本発明における成形体についての試験法は次の通りである。
【0049】
試験は、食品衛生法、食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示370号)ポリエチレンを主成分とする合成樹脂製の容器又は容器包装(昭和57年厚生省告示20号)に基づいて下記のように行った。
【0050】
1.揮発性物質
成形体から試料約0.5gを切り出して正確に秤量し、これを20mlのメスフラスコにとり、ジメチルホルムアミドを適当量加える。試料が溶解した後、シクロペンタノール試薬1mlを加え、次いでジメチルホルムアミドを加えて20mlとする。これを試料溶液としてモノマー試験法中の揮発性物質の試験を行う。
【0051】
測定した揮発性物質により、スチレン、トルエン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼンおよびn-プロピルベンゼンの各濃度を測定する。
2.溶出試験
カドミウムおよび鉛
成形体から切り出した試料1gを白金または石英製の蒸発皿にとり、硫酸10滴を加えて徐々に加熱し、大部分の量産分を蒸発させた後、直火で乾固する。引き続き火力を強めながらこれを約450℃に加熱して灰化する。蒸発皿の内容物を硫酸で潤し再び加熱し、殆ど白色の灰分が得られるまでこの操作を繰り返し行う。ポーラログラフ法を用いる場合には、この残留物に電解液10mlを加え(直流ポーラログラフを用いる場合にはさらにゼラチン溶液0.2mlを加える)、時々攪拌しながら3時間放置することにより試験溶液を調製する。なお、原子吸光光度法を用いる場合には、この残留物に0.1規定の硝酸10mlを加えて溶解し、鉛の試料溶液とする。さらにこの試料溶液1mlをとり、これに0.1規定の硝酸を加えて10mlとし、カドミウムの試験溶液とする。
【0052】
これらの使用溶液について、ポーラログラフ法、または、原子吸光光度法によりカドミウムおよび鉛の試験を行う。
3.重金属
浸出用液として4%酢酸を用いて調製した試験溶液について重金属を分析した。適合基準は1ppm以下である。
【0053】
4.過マンガン酸カリウム消費量
浸出用液として水を用いて調製した試験溶液のについて過マンガン酸カリウムの消費量を測定した。適合基準は10ppm以下である。
【0054】
5.蒸発残留物
蒸発残留物の試験において、その残留物の適合基準は、30ppm以下である。
なお、以下に示す実施例において、使用したスチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体、ポリプロピレン樹脂および流動パラフィンは次の通りである。
【0055】
(1)スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体
セプトン4055(クラレ(株)製)
(2)ポリプロピレン
MS670(徳山曹達(株)製)
(3)流動パラフィン
KP−100(出光興産社(株)製)
【0056】
【実施例1】
スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体80重量部と、ポリプロピレン20重量部と、可塑剤としての流動パラフィン50重量部とを含有するエラストマー組成物を用意すると共に、これとは別に結晶性のポリプロピレン樹脂(黄色含量が混練されている)を用意した。
【0057】
図6に示される螺合蓋のパッキン部を形成するための間隙が形成された金型にゲードAからエラストマー組成物を注入して、螺合蓋の形成予定部分の内周面中央部にパッキン部を形成した。金型温度を冷却して、上部部分40Bを図7に示すように40Cに交換してゲートBから黄色ポリプロピレン樹脂を射出成形して、乳幼児用飲み物容器の螺合蓋の外周部を形成し、金型を冷却してこの螺合蓋を硬化させた後、脱型した。
【0058】
この成形体について、ポリプロピレン樹脂成形部とエラストマー成形部との接合部分を観察したところ、両者は境界面で一体化しており、両者を剥離することはできなかった。
【0059】
こうして製造した成形体について、上述のようにして、食品衛生法、食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示370号)ポリエチレンを主成分とする合成樹脂製の容器又は容器包装(昭和57年厚生省告示20号)に基づいて材質試験及び溶出試験をおこなった。結果を以下に示す
【0060】
【表1】
【0061】
上記結果から明らかなように本発明の乳幼児用複合樹脂成形体は、非常に安全性が高いことがわかる。
【0062】
【実施例2】
スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体65重量部と、ポリプロピレン35重量部と、可塑剤としての流動パラフィン20重量部とを含有するエラストマー組成物を用意すると共に、これとは別に結晶性のポリプロピレン樹脂を用意した。このエラストマー組成物にはピンクに着色されている。
【0063】
図4に示す第1の金型にまずポリプロピレン樹脂を射出成形して、おしゃぶりの座板中心部を形成した。次いで、この第1の金型を冷却してこの座板中心部を硬化させた後、形成された座板中心部を脱型して図5に示す別の金型35(第2の金型)のロッド頂部に載置し、次いで、図5に示すように雌金型を装着し、この第2の金型にピンク色に着色されたエラストマー組成物を射出成形した後、この第2の金型を冷却して成形物を硬化させた後脱型して図2および3図に示すようなおしゃぶり座板を製造した。
【0064】
この成形体について、ポリプロピレン樹脂成形部とエラストマー成形部との接合部分を観察したところ、両者は境界面で一体化しており、両者を剥離することはできなかった。
【0065】
こうして製造した成形体について、上述のようにして、食品衛生法、食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示370号)ポリエチレンを主成分とする合成樹脂製の容器又は容器包装(昭和57年厚生省告示20号)に基づいて材質試験及び溶出試験をおこなった結果、実施例1と同様に安全性が確認された。
【0066】
【実施例3】
スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体90重量部と、ポリプロピレン10重量部と、可塑剤としての流動パラフィン50重量部とを含有するエラストマー組成物を用意すると共に、これとは別に結晶性のポリプロピレン樹脂(音色に着色されている)を用意した。
【0067】
図8Aに示す金型にまずエラストマー組成物を射出成形して、乳幼児用複合樹脂成形体の接合部の突起部を形成した。次いで、金型を冷却してこの突起部を硬化させた後、突起部を雌型に残したまま雄型を撤去した。
【0068】
図8Bに示すように、こうして形成された突起部の底部に成形体本体を形成する間隙を上記雌型との間に形成するための別の雄型を、成形された突起部が残されたままの雌型に装着して本体部を形成するための間隙を形成した。次いで、この金型により形成された間隙に黄色に着色されたポリプロピレン樹脂を注入し、この金型を冷却して成形物を硬化させた後脱型して乳幼児用複合樹脂成形体を製造した。
【0069】
この成形体について、ポリプロピレン樹脂成形部とエラストマー成形部との接合部分を観察したところ、両者は境界面で一体化しており、両者を剥離することはできなかった。
【0070】
こうして製造した成形体について、上述のようにして、食品衛生法、食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示370号)ポリエチレンを主成分とする合成樹脂製の容器又は容器包装(昭和57年厚生省告示20号)に基づいて材質試験及び溶出試験を行った結果、実施例1と同様に安全性が確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の乳幼児用複合樹脂成形体の例である飲み物容器の蓋の断面を部分的に示す図である。
【図2】 図2は、本発明の乳幼児用複合樹脂成形体の例であるおしゃぶりの座板を示す斜視図である。
【図3】 図3は、上記図2におけるB-B断面図である。
【図4】 図4は、図2および図3に示すおしゃぶりの座板の製造金型を、図2におけるA−A断面に沿った断面で示す図である。
【図5】 図4は、図2および図3に示すおしゃぶりの座板の製造金型を、図2におけるA−A断面に沿った断面で示す図である。
【図6】 図6は、図1に示す飲み物容器の蓋部分のパッキン部を成形するための金型の断面を示す図である。
【図7】 図7は、図1に示す飲み物容器の蓋の外周部を成形するための金型の断面を示す図面である。
【図8】 図8は、本発明の乳幼児複合樹脂成形体を製造するための他の金型の態様を示す図である。
【符号の説明】
10・・・エラストマー組成物からなる成形部
11・・・ポリプロピレン樹脂からなる成形部
12・・・接合部
30・・・金型
31・・・ポリプロピレン樹脂からなる成形部
32・・・エラストマー組成物からなる成形部
35・・・他の金型
40A・・・雄金型
40B・・・雌金型
40C・・・新たな雌金型
41・・・ポリプロピレン樹脂からなる成形部
42・・・エラストマー組成物からなる成形部
50A・・・雄金型
50B・・・雌金型
50C・・・新たな雌金型
51・・・乳幼児用複合樹脂成形体
52・・・突起部(エラストマー組成物からなる成形部)
Claims (3)
- スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体を60〜90重量%、ポリプロピレンを10〜40重量%の量で含有するエラストマー成分と、前記エラストマー成分100重量部に対して20〜50重量部の量の流動パラフィンとを含有するエラストマー組成物から形成された成形部と、ポリプロピレン樹脂からなる成形部とが、両者の接合部において、溶融一体化されていることを特徴とする乳幼児用複合樹脂成形体。
- スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体を60〜90重量%、ポリプロピレンを10〜40重量%の量で含有するエラストマー成分と、前記エラストマー成分100重量部に対して20〜50重量部の量の流動パラフィンとを含有するエラストマー組成物を溶融射出して該エラストマー組成物成形部を形成する工程と、該エラストマー組成物成形部を装着した金型内にポリプロピレン樹脂を溶融射出してポリプロピレン樹脂成形部を形成すると共に、両者の接合部において、該エラストマー組成物とポリプロピレン樹脂とを融着一体化する工程とを有することを特徴とする乳幼児用複合樹脂成形体の製造方法。
- ポリプロピレン樹脂を射出成形してポリプロピレン樹脂成形部を形成した後、該ポリプロピレン樹脂成形部を装着した金型内に、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体を60〜90重量%、ポリプロピレンを10〜40重量%の量で含有するエラストマー成分と、前記エラストマー成分100重量部に対して20〜50重量部の量の流動パラフィンとを含有するエラストマー組成物を溶融射出して該エラストマー組成物成形部を形成すると共に、両者の接合部において、該エラストマー組成物とポリプロピレン樹脂とを融着一体化することを特徴とする乳幼児用複合樹脂成形体の製造方法。
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