JP3761306B2 - 表示入力操作装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種機器の動作に関する指示を操作者が設定するために設けられた表示入力操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より画像形成装置、例えば、デジタル複写機においては、次のような機能を有するシステムが提案されるようになっている。すなわち、スキャナから入力された原稿の画像に対して、多彩な画像処理機能の中から選択された処理を行って、プリンタ部から処理後の画像を出力したり、また出力された記録物に対して、多彩な後処理を施して編集物として提供することができる機能である。
このようなデジタル複写機の操作パネルは、機能が多彩なことから、操作パネル上に配列されたキーの数が多く、複雑なものとなってしまい、操作性の面から見ると、分かり易いものとはいえない状態である。
【0003】
また、最近のデジタル複写機においては、多くのキーの中でも使用頻度の少ないキーを覆ってしまったり、キーを兼用したりしている。しかし、それでもまだ不十分であって、最近よく用いられるものが、液晶表示部と透明タッチパネルの組み合わせによる表示入力操作装置である。例えば、特開平6−35282号公報にあるようなものである。ここに記載されている実施例をもとに、従来のタッチパネルを備えた複写機における従来技術を簡単に説明する。
【0004】
LCD画面(液晶表示画面)上に複写機の状態、複写動作に関する操作者側からの指示、および操作者に対する複写機側からのメッセージなど、多くの情報が表示される。そして、これらの情報に基づいて操作者は、複写機に対して、所望する動作指示を行うようになっている。操作者は、LCD画面の上に表示された選択指示ボタン表示の中から、所望する動作に関する指示を行うために、LCD画面上を軽く触れるだけでよい。このため、このLCD画面上には、タッチパネルが配置されており、LCD画面に表示されている選択指示ボタン表示の内容が、複写機側に入力される構成となっている。
【0005】
また、このLCD画面の表示内容は操作者の指示により、あるいは複写機の動作状態により、次々に変化するようになっている。これは、複写機の状態に適した表示に順次切り換えることで、複写機の現在の状況に関係ない指示ボタン表示を、極力表示させないようにするためである。
例えば、特開平6−35282号公報に記載されている表示画面は、LCD画面の限られた表示範囲の中に多くの情報を表示させるために、LCD画面の周囲に多くのモード選択ボタン(タッチパネルによる入力)を配置した構成である。このモード選択ボタンの操作により、LCD画面の表示をモードに適した内容に切り換える。
【0006】
このような構成にしていると、初めての人であっても選択したいモードを、LCD画面の周囲に配置されたモード選択ボタンの中から選択して、あとは複写機側が対話式に表示を切り換えながら、操作者が所望するモードを選択させることができる。こうして、複写機を利用する人が、多彩な処理能力を備えた複写機であっても、簡単に操作できるようにする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような入力装置を備えた複写機であっても、操作性がよくなく、LCD画面に表示される表示内容が分かりにくい場合がある。
【0008】
すなわち、複写機をよく理解している人にとってみれば、目的とするモードを設定するLCD表示画面に達するまでに、相当の時間と操作を要することとなり、分かり易いと考えて親切丁寧に作成したLCD表示画面が、逆に不便なものとなってしまう。さらにまた他の問題として、LCD表示画面が順次切り換わることで前のLCD表示画面において設定した複写モードの内容が分からなくなるといった大きな問題も発生している。そのために、操作者はLCDの表示画面をもとの画面に戻して確認したりしなければならず、モードの設定に不要な時間を要している。
【0009】
また、操作部からの指示によりLCD画面の内容を切り換えるたびに、前の表示画面内容と全く異なった表示内容がLCD画面に表示される。そのたびに、操作者は、表示内容をすべて見渡してから表示内容を理解して、次の操作を行っている。
そこで、多機能の複写機においては、各種機能を説明するヘルプキーなるものを操作パネル上に設けておき、操作設定に困ったとき操作すれば必要なガイダンス情報を表示して操作指示を手助けする操作ガイド手段が設けられている。
この方法については、例えば、実公平4−42851号公報に記載されている技術がある。この技術は、操作の方法、およびボタンの意味が分からないキーについて簡単なガイドを表示するだけであり、所望するモード(機能)の設定中に操作したりすると、初めての人は逆に混乱してしまい操作性の面から見れば問題である。
そのためにメーカ側が分かり易く画面を設定したつもりでも利用する操作者側に立ってみれば、まだまだ完璧な操作性の入力装置となりえないのが現状である。
【0010】
そこで、本発明は、機器を使いなれていない人であっても、また機器を使いなれた人であっても、理解しやすく、また所望する機器への指示が簡単な操作で行える表示入力操作装置を提供することを目的とするものである。
また、所望するモード(機能)を設定する段階で機能自身の意味、およびモードの設定方法などが分からない場合であっても、操作者に分かりやすくガイド表示を行うと共に、操作者が機能を理解した段階で、そのモードを所望する場合、そのままモードの選択が可能となるように、すなわち、表示画面を必要以上に遷移させることのないようにすることで操作者の混乱を防止して理解しやすい表示入力操作装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数のドットにより表現される表示画像情報を表示する表示手段と、前記表示手段の表示画像を操作者が指定した場合の指定位置を検出するための位置検出手段と、前記表示画像情報と前記指定位置情報との関係に基づいて、操作指示の内容を確定する指示内容確定手段と、を備えた表示入力操作装置である。
【0012】
そして、本発明は、前記表示手段に表示される表示画像情報は、機能を選択する機能選択画面であり、前記表示手段に表示されている前記機能選択画面を用いて機能が選択されると、選択された機能のアイコンが機能選択画面の所定領域に表示され、その後、上記機能選択画面が閉じられても選択された機能のアイコンは表示位置が変化しないことを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、前記表示手段に表示される表示画像情報は、機能に関するガイダンス情報であり、さらに、前記表示手段の表示画面上に表示されているガイダンス情報を所定の方向にスクロールさせる表示画面スクロール手段を備え、前記表示画面スクロール手段により前記ガイダンス情報が最後までスクロールされて表示された状態で所定時間経過した場合は、前記表示手段に表示されている前記ガイダンス情報の機能を選択することを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、前記表示画面スクロール手段により前記ガイダンス情報前記表示手段にスクロールされて表示された状態で所定時間経過した場合は、表示されている前記ガイダンス情報の機能を選択することを特徴とする。
【0022】
本発明においては、機能をガイダンス情報により確認した後に、その場で機能の確認して、選択キーにより機能の設定が可能となる。したがって、使い方をあまりよく理解していない人でも機能を効率よく利用することが可能となる。また、アイコンと共にガイダンス情報が表示され、さらにアイコンが機能の選択キーとなるので、初めての人でも機能の意味、およびアイコンの意味が理解しやすいものとなる。
さらに、機能一覧表示情報の中から所望する機能を選択する第1の機能選択モードと、該機能一覧表示情報の中から所望する機能のガイダンス情報を表示確認した後、所望する機能として設定するための第2の機能選択モードとを備えているので、日頃から使い慣れた人にとっては、短時間で的確に所望するモードを設定することが可能であり、使い慣れていない人にとっても、各種機能の内容を確認しながら着実にモードを理解し、選択していくことが可能である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0024】
本実施形態は、例えば、複写モード、プリンターモード、ファックスモード等を有するデジタル画像形成装置である。図1は、操作パネルを備えたデジタル画像形成装置の全体構成を示す断面図である。この画像形成装置は、デジタル複写機10であり、該デジタル複写機10は大きく分けて、スキャナー部11と、レーザ記録部12から構成されている。
【0025】
スキャナー部11は、透明ガラスからなる原稿載置台15、原稿載置台15上へ自動的に原稿を供給搬送するための両面対応自動原稿送り装置(RADF)16、及び原稿載置台15上に載置された原稿の画像を走査して読み取るための原稿画像読み取りユニット、すなわちスキャナーユニット20から構成されている。このスキャナー部11にて読み取られた原稿画像は、画像データとして後述する画像データ入力部へと送られ、画像データに対して所定の画像処理が施される。
【0026】
上記RADF16には、備えられた図示しない原稿トレイ上に複数枚の原稿を一度にセットしておき、セットされた原稿を1枚ずつ自動的にスキャナーユニット20の原稿載置台15上へ給送する装置である。またRADF16は、オペレーターの選択に応じて原稿の片面または両面をスキャナーユニット20に読み取らせるように、片面原稿のための搬送経路、両面原稿のための搬送経路、搬送経路切り換え手段、各部を通過する原稿の状態を把握し管理するセンター群、および制御部などから構成されている。このRADF16については、従来から多くの出願、商品化がなされているので、これ以上の説明は省略する。
【0027】
原稿載置台15上の原稿の画像を読み取るためのスキャナー部11を構成するスキャナーユニット20は、原稿面上を露光するランプリフレクターアセンブリ21と、原稿からの反射光像を光電変換素子(CCD24)に導くための原稿からの反射光を反射する第1の反射ミラー22aを搭載してなる第1の走査ユニット20a、また第1の反射ミラー22aからの反射光像をCCD24に導くための第2及び第3反射ミラー22b,22cを搭載してなる第2の走査ユニット20b、原稿からの反射光像を上述した各反射ミラーを介して電気的画像信号に変換するCCD24上に結像させるための光学レンズ23、および原稿からの反射光像を電気的画像信号に変換する上述したCCD24から構成される。
【0028】
スキャナー部11は、上記RADF16とスキャナーユニット20の関連した動作により、原稿載置台15上に読み取るべき原稿を順次載置させながら、原稿載置台15の下面に沿ってスキャナーユニット20を移動させて、原稿画像を読み取るように構成されている。特に第1走査ユニット20aは、原稿載置台15に沿って左から右へと一定速度Vで走行され、また第2走査ユニット20bは、その速度Vに対して、V/2の速度で同一方向に平行に走査制御される。これにより、原稿載置台15上に載置された原稿の画像を、1ライン毎に順次CCD24へと結像させて、画像を読み取ることとなる。
【0029】
原稿画像をスキャナーユニット20にて読み取ることにより得られた画像データは、後述する画像処理部へ送られ、各種処理が施される。その後、画像処理部のメモリに一旦記憶され、出力指示に応じてメモリ内の画像を読み出してレーザープリンター部12に転送して、記録シート上に画像を形成させる。このレーザープリンター部12は、画像を形成させるための記録材であるシートの搬送系、レーザー書き込みユニット26、および画像を形成するための電子写真プロセス部28を備えている。
【0030】
レーザー書き込みユニット26は、上述したスキャナーユニット20にて読み取った後のメモリから読み出した画像データ、または外部の装置から転送されてきた画像データに応じてレーザー光を出射する半導体レーザー光源、レーザー光を等角速度偏向するポリゴンミラー、等角速度で偏向されたレーザー光が電子写真プロセス部28を構成する感光体ドラム上で等角速度で偏向されるように補正するf−θレンズなどを有している。
上記電子写真プロセス部28は、周知である感光体ドラムの周囲に帯電器、現像器、転写器、剥離器、クリーニング器、除電器を備えている。
【0031】
一方、シートの搬送系は、上述した画像形成を行う電子写真プロセス部28の特に転写器が配置された転写位置へとシートPを搬送する搬送部、該搬送部へとシートPを送り込むためのカセット給紙装置31,32または、必要なサイズのシートを適宜給紙するための手差し給紙装置34、転写後のシートPに形成された画像、特にトナー像を定着するための定着器29、定着後のシートPの裏面に再度画像を形成するためのシートPを再供給するための再供給経路33とを備えている。
また、定着器29の下流側には、画像が記録されたシートPを受け取り、このシートPに対して所定の処理を施す後処理装置14が配置されている。
【0032】
レーザ書き込みユニット26及び電子写真プロセス部28において、画像メモリから読み出された画像データは、レーザ書き込みユニット26によってレーザ光線を走査させることにより、電子写真プロセス部28である感光体ドラムの表面上に静電潜像として形成される。トナーにより可視像化されたトナー像は、多段給紙ユニットのいずれかの給紙部から搬送された用紙の面上に、静電転写され定着される。
このようにして画像が形成された用紙は、定着器29から排紙ローラ37を経由して後処理装置14内へと搬送される。
【0033】
(画像処理部の回路説明)
次にこのデジタル複写機10における、読み取られた原稿画像情報に画像処理を行う画像処理部の構成及び機能について説明する。
【0034】
図2は、図1のデジタル複写機10に含まれている画像処理部のブロック図である。この画像処理部は、画像データ入力部40、画像処理部41、画像データ出力部42、RAM(ランダムアクセスメモリ)やハードディスク等から構成されるメモリ43及び中央処理装置(CPU)44を備えている。
【0035】
画像データ入力部40は、CCD部40a、ヒストグラム処理部40b及び誤差拡散処理部40cを含んでいる。画像データ入力部40は、CCD24から読み込まれた原稿の画像データを2値化変換して、2値のデジタル量としてヒストグラムをとりながら、誤差拡散法により画像データを処理して、メモリ43に一旦記憶するように構成されている。即ち、CCD部40aでは、画像データの各画素濃度に応じたアナログ電気信号がA/D変換されたのち、MTF補正、白黒補正またはガンマ補正が行われ、256階調(8ビット)のデジタル信号としてヒストグラム処理部40bへ出力される。
【0036】
ヒストグラム処理部40bでは、CCD部40aから出力されたデジタル信号が256階調の画素濃度別に加算され、濃度情報(ヒストグラムデータ)が得られるとともに、必要に応じて、得られたヒストグラムデータはCPU44へ送られ、又画素データとして誤差拡散処理部40cへ送られる。
【0037】
誤差拡散処理部40cでは、疑似中間処理の一種である誤差拡散法、すなわち、2値化の誤差を隣接画素の2値化判定に反映させる方法により、CCD部40aから出力された8ビット/画素のデジタル信号が1ビット(2値化)に変換され、原稿における局所領域濃度を忠実に再現するための再配分演算が行われる。
【0038】
画像処理部41は、多値化処理部41a,41b、合成処理部41c、濃度変換処理部41d、変倍処理部41e、画像プロセス部41f、誤差拡散処理部41g並びに圧縮処理部41hを含んでいる。
【0039】
画像処理部41は、入力された画像データをオペレータが希望する画像データに最終的に変換する処理部であり、メモリ43に最終的に変換された出力画像データとして記憶されるまで、この処理部にて処理するように構成されている。但し、画像処理部41に含まれている上述の各処理部は、必要に応じて機能するものであり、機能しない場合もある。即ち、多値化処理部41a,41bでは、誤差拡散処理部40cで2値化されたデータが再度256階調に変換される。
【0040】
合成処理部41cでは、画素毎の論理演算、即ち、論理和、論理積又は排他的論理和の演算が選択的に行われる。この演算の対象となるデータは、メモリ43に記憶されている画素データ及びパターンジェネレータ(PG)からのビットデータである。濃度変換処理部41dでは、256階調のデータ信号に対して、所定の階調変換テーブルに基づき、入力濃度に対する出力濃度の関係が任意に設定される。
【0041】
変倍処理部41eでは、指示された変倍率に応じて、入力される既知データにより補間処理を行うことによって、変倍後の対象画素に対する画素データ(濃度値)が求められ、副走査が変倍された後に主走査が変倍処理される。画素プロセス部41fでは、入力された画素データに対して様々な画像処理が行われ、又、特徴抽出等データ列に対する情報収集が行われ得る。誤差拡散処理部41gでは、画像データ入力部40の誤差拡散処理部40cと同様な処理が行われる。圧縮処理部41hでは、ランレングスという符号化により2値データが圧縮される。又、画像データの圧縮に関しては、最終的な出力画像データが完成した時点で最後の処理ループにおいて圧縮が機能する。
【0042】
画像データ出力部42は、復元部42a、多値化処理部42b、誤差拡散処理部42c、及びレーザ出力部42dを含んでいる。画像データ出力部42は、圧縮状態でメモリ43に記憶されている画像データを復元し、もとの256階調に再度変換し、2値データより滑らかな中間調表現となる4値データの誤差拡散を行い、レーザ出力部42dへデータを転送するように構成されている。
【0043】
即ち、復元部42aでは、圧縮処理部41hによって圧縮された画像データが復元される。多値化処理部42bでは、画像処理部41の多値化処理部41a,41bと同様な処理が行われる。誤差拡散処理部42cでは、画像データ入力部40の誤差拡散処理部40cと同様な処理が行われる。レーザ出力部42dでは、図に示していないシーケンスコントロールからの制御信号に基づき、デジタル画素データがレーザのオン/オフ信号に変換され、レーザ書き込みユニット26における半導体レーザがオン/オフ状態となり、感光体ドラム上に静電潜像が書き込まれる。
【0044】
尚、画像データ入力部40および画像データ出力部42において扱われるデータは、メモリ43の容量の削減のため、基本的には2値データの形でメモリ43に記憶されているが、画像データの劣化を考慮して、4値のデータの形で処理することも可能である。
【0045】
(デジタル複写機全体の制御構成の説明)
図3は、デジタル複写機10の装置全体の各部を中央処理装置(CPU)44により動作管理している状態を示す図である。CCD24、画像データ入力部40、画像処理部41、画像データ出力部42、画像メモリ43、及び中央処理装置(CPU)44は、図3と重複するので説明は省略する。
【0046】
中央処理装置44は、RADF36、スキャナー部31、レーザープリンター部32などデジタル複写機10を構成する各駆動機構部をシーケンス制御により管理すると共に、各部へ制御信号を出力している。さらに中央処理装置44には、操作パネル45が相互通信可能な状態で接続されており、操作者が設定入力した複写モードに応じて、制御信号を中央処理装置44に転送して、デジタル複写機10をモードに応じて動作させるようになっている。
【0047】
また、デジタル複写機の動作状態を示す制御信号を、中央処理装置44から操作パネル45へと転送する。操作パネル45側では、この制御信号により装置が現在どのような状態にあるのか、操作者に対し、表示部などで動作状態を表示するようになっている。
【0048】
46はソーターコントロールユニットであり、デジタル複写機10により出力される複写物を仕分けたりする後処理装置の動作を管理する制御ユニットである。47は画像情報、および画像制御信号など他のデジタル画像機器との情報通信を可能にするために設けられた画像データ通信ユニットである。
【0049】
図4は、デジタル複写機10における操作パネルを表したものである。
この操作パネルの中央部分には、図1にもあるタッチパネル液晶表示装置56が配置されていて、その周囲にも各種モード設定キー群が配置されている。このタッチパネル液晶表示装置56の画面上には、常時各種モードを選択するための基本スタート画面が表示されている。必要に応じて所望するモードの指示に関するエリアを指で直接押圧操作すると、各種モードが選択指示できるように液晶画面が順次遷移する。その表示された各種モードの中から、操作者が所望する機能が表示されている領域を、指で触れることにより編集機能が設定される。
【0050】
上記操作パネル上に配置された各種設定キー群について簡単に説明する。まず、液晶表示装置56の略中央部にはデジタル複写機10の外観図が表示されている。さらに外観図の下方には、コピー濃度を設定するコピー濃度設定キー57、用紙サイズを設定する用紙サイズ設定キー58、複写倍率を設定する倍率設定キー59が設けられている。
【0051】
60は原稿画像を編集する編集モード設定画面に液晶表示画面を遷移させる特別機能モードボタン、61は両面複写モードに移行させて処理モードを設定するための設定画面に液晶表示画面を遷移させる両面複写モードキー、62はソータ・ステープルなどのアウトプットモードの指示画面に液晶表示画面を遷移させるためのキー、63は現在設定されているモードの内容を確認するための設定確認キーである。
【0052】
さらに64は操作方法などを画面に表示させるための操作ガイドキー、65は複写枚数などの数値情報を入力するためのテンキー、66は現在処理中の複写モードに新たな複写モードを割り込ませて処理させるための割り込みキー、67はテンキーなどにより入力されている条件をクリアするクリアキー、68はデジタル複写機の状態をすべてクリアして標準の状態に復帰させるためのオールクリアキー、69はこれらキーにより設定されたモードにおいて処理の開始を指示するためのスタートキーである。なお、操作パネル45の左側に配置された3つのキー群は、上から順にファックスモード70、プリンタモード71、コピーモード72からなるモード切り換え手段である。
【0053】
今回提示した操作パネル及びその操作パネル上に配置される各種キーは、あくまでも1実施例であり、デジタル複写機に搭載される各種機能により、操作パネル上に設けられるキーは異なってくることはいうまでもない。
【0054】
(タッチパネルを備えた入力装置の一実施形態)
図5は、図4において説明したデジタル複写機10の操作パネル45の液晶表示装置56を詳しくあらわしたものである。
液晶表示装置56は、ドットマトリックスの液晶表示部100と、その表面を覆うように積層配置されたタッチパネル101とから構成される。また、操作者がタッチした位置を検出する手段であるタッチパネル101は、この液晶表示部100の面積よりも大きいものが採用されている。そして、液晶表示部100の周囲に印刷された複数のボタン群をも覆い、液晶表示部100に表示されたキー以外にも、この印刷されたボタンを操作指示することも可能である。
【0055】
以上の構成からなる液晶表示部100の略中央部には、操作パネル45を備えたデジタル複写機10の全体外観図102が表示されている。簡単に外観図102を説明すると、全体外観図102の中央上側部分には画像形成にかかわる本体部分103が表示され、全体外観図102の左側部分には、デジタル複写機10から出力された用紙に対してステープルなどの処理を施す後処理装置部分104が表示されている。また、全体外観図102を構成する右側及び中央下側部分には、デジタル複写機10に用紙を供給する給紙装置部分105が表示されている。
【0056】
以下に、液晶表示部100に表示された画面を確認しながらタッチパネル101を操作した際の画面の移り変わりを説明する。
【0057】
図6は、CPU44が液晶表示部100に表示させる動作の概略を示すフローチャートである。操作者が、液晶表示部100に表示された像にタッチした場合、タッチパネル101がタッチした位置を検出して、位置情報をCPU44に出力する。この位置情報が入力されると(ステップS1)、CPU44は、そのタッチ位置に表示されている像を確定し(ステップS2)、その像に対する操作指示の内容を確定する(ステップS3)。この指示内容に対応した画面を液晶表示部100に表示させるよう制御する(ステップS4)。画面が操作指示の内容を設定する画面であれば(ステップS5)、操作者の設定にしたがって指示内容を再設定する(ステップS6)。
【0058】
次に、具体的な表示入力操作について説明する。
例えば、図5に示す全体外観図102の部分外観図103,104,105のいずれかにタッチすると、CPU44は、タッチした外観図に対応したデジタル複写機10のモードの設定画面に移行させる。図7は、表示部の外観図を操作した場合の画面遷移図である。本体部分103にタッチすると、両面コピーモードの設定画面になり(同図(A))、後処理装置部分104にタッチすると、アウトプットモードの設定画面になり(同図(B))、給紙装置部分105にタッチすると用紙サイズ選択の設定画面になる(同図(C))。
【0059】
以下、CPU44による各モードの画面表示について詳述する。
【0060】
(両面コピーモード)
例えば、デジタル複写機10の全体外観図102の本体部分103が操作されると、図7(A)に移行して、両面コピーモードの設定画面となる。なお、この両面コピーモードの設定画面には、液晶表示部100の周囲左側に印刷された両面コピーのボタンを操作しても移行する。
【0061】
以下、図8を用いて液晶表示部100の画面遷移状態を順を追って説明する。図8では、図7(A)に示した両面コピーモードの設定画面から順に説明して行く。
【0062】
図8(A)に示すように(図7(A)と同じ画面)、両面コピーモードの設定画面に移行した液晶表示部100の略中央には、操作されたデジタル複写機10の全体外観図102のうち本体部分103のみがそのまま残り、その他の領域には両面コピーのモードに関する各種設定キーが変わって表示される。つまり、給紙装置部分104と後処理装置部分105の表示を消して、本体部分103の近傍の第1表示領域に各種設定キーを表示する。
【0063】
なお、上記の説明では、液晶表示部100の略中央部に本体部分103が表示位置、表示状態を保ったまま、第1表示領域、すなわち本体部分103の周囲に、モードを細かく設定するキーを表示するようにしている。しかし、この配置に限定することなく、本体部分103が多少異なる位置に移動して表示され、残りの表示領域にモードを細かく設定するキーが表示されるようにすることも可能である。この時は、できるだけ操作者の混乱を招かないように、必要以上に本体部分103の表示位置が変位しないようにし、また、同じ表示形態を保つことが望ましい。
【0064】
ここで、簡単に第1表示領域に表示されたキーを簡単に説明すると、本体部分103の左側に配置されたキーは、片面の原稿から片面のコピーを作成するモードを指示するキー106であり、両面コピーモードが指示される前の通常の状態である。そして、本体部分103の下側左から、偶数枚の片面原稿から両面コピーを作成するモードキー107、奇数枚の片面原稿から両面コピーを作成するモードキー108、両面原稿から両面コピーを作成するモードキー109、両面原稿から片面コピーを作成するモードキー110が、それぞれ配置されている。そして、各キー内には、キーの操作指示の内容を示すアイコンを表示する。
【0065】
なお、片面の原稿を処理する場合に、原稿の枚数が奇数であるのか偶数であるのかが不明であることがある。この場合、本体部分103の右側に配置された原稿カウントキー111は、自動原稿送り装置にセットされた原稿束の枚数を計数するよう指示する。
【0066】
以上のキーの中(片面→片面モードキー106、および原稿カウントキー111は除く)から、両面のモードが選択されると、選ばれた両面モードを表すアイコン112が、デジタル複写機10の外観図本体部分103内に重ねて表示される(図8(B))。この外観図内の領域を第2表示領域とする。第2表示領域に表示されるアイコン112も、選択したモードの内容を細かく設定するキー107に表示されているアイコン112そのものが重ねられるようにしておくことで、操作者の混乱を防止することができる。
【0067】
上記説明では、第1表示領域(液晶表示部100に表示された本体部分103の周囲)に表示された設定キーの中から、所望するモード内容を指示すると、第2表示領域(本体部分103の中)に、設定されたモードを表すアイコン112が表示される。しかし、液晶表示部100に重ねられたタッチパネル101による操作に限らず、タッチパネル101以外の操作パネル上に配置されたボタンの操作により、第2表示領域に、設定されたモードに関するアイコン112を重ねて表示することも可能である。そして、両面コピーに関するモードの設定が完了すると、液晶表示部100に表示されている装置の外観図103、および設定されたモードに関するアイコン112は、そのままの状態でデジタル複写機10の全体外観図102に表示状態が復帰する(図8(C))。
【0068】
こうして、液晶表示部100に表示されたデジタル複写機10の外観図102の近傍にある第1表示領域に、あるいは外観図102に重ねて表示する第2表示領域に、アイコンを表示させることにより、どの部分に対して、どのような操作を行っているかを、操作者が視覚的に捉らえることができる。従って、複数のモードを組み合わせて設定する場合などにおいて、複写システムとしての動作環境が理解しやすくなる。
【0069】
なお、アイコン112と共にデジタル複写機10の全体外観図102が復帰すると述べているが、設定されたモードによっては、アイコン表示するまでもなく、デジタル複写機10の全体外観図102に表示を復帰させることも可能である。また、他の実施例として、両面コピーに関するモードの設定が完了して、デジタル複写機10の全体外観図102が表示される場合に、既に表示されている本体部分103はそのままで、残りの隠れていた残りの部分外観図104,105が再度表示され、基本的には同一の場所に、デジタル複写機10の全体外観図102として再び表示されることが最も望ましい。しかし、違和感を感じない程度に多少表示される位置が変位しても構わない。
【0070】
(アウトプットモード)
次に、全体外観図102の左側に現されている後処理装置部分104が操作されると、図7(B)に移行して、アウトプットモードの設定画面となる。なお、このアウトプットモードの設定画面には、液晶表示部100の周囲左側に印刷されたソーター/ステープルのボタンを操作しても移行する。
【0071】
以下、図9を用いて液晶表示部100の画面遷移状態を順に追って説明する。図9では、図7(B)に示したアウトプットモードの設定画面から順に説明して行く。
【0072】
図9(A)に示すように(図7(B)と同じ画面)、アウトプットモードの設定画面に移行した液晶表示部100の略左側には、操作された後処理装置部分104がそのまま残り、その他の領域にアウトプットモードに関する各種設定キーが変わって表示される。なお、上記の説明では液晶表示部100の略左側には後処理装置部分104が表示位置、表示状態を保ったまま、第1表示領域(後処理装置部分104の近傍の表示領域)に、すなわち、後処理装置部分104の右側に、モードを細かく設定するキーを表示するように設定している。しかし、この配置に限らず、後処理装置部分104が多少異なる位置に移動して表示され、残りの表示領域にモードを細かく設定するキーが表示されるようにすることも可能である。この時は、できるだけ操作者の混乱を招かないように、必要以上に後処理装置部分104の表示位置が変位しないように、また、同じ表示形態を保つことが望ましい。
【0073】
ここで、簡単に他の領域に表示されたキーを簡単に説明すると、後処理装置部分104の右側に配置されたキーは、左側から順番にデジタル複写機10から出力される用紙を順次仕分けるソートモードキー113、排出された複数の用紙を束ねるステープルモードキー114、デジタル複写機10から出力される用紙を原稿群毎にずらした形で仕分けるオフセットモードキー115である。各キー内には、アイコン116,117,118が表示されている。
【0074】
以上のキーの中からアウトプットのモードが選択されると選ばれたアウトプットモードを表すアイコン116,117,118が、第2表示領域(外観図の後処理装置部分104内)に重ねて表示される(図9(B)もしくは図9(C))。この表示されるアイコン116,117,118は、選択したモードの内容設定キー113,114,115に表示されているアイコン116,117,118と同じものが重ねられるようにしておくことで、操作者の混乱を防止することができる。
【0075】
なお、上記説明では、後処理装置部分104の右側に表示された設定キーの中から所望するモード内容を指示すると、第2表示領域に、設定されたモードを表すアイコン116,117,118が表示されるように説明した。しかし、液晶表示部に重ねられたタッチパネル101による操作に限らず、タッチパネル101以外の操作パネル上に配置されたボタンの操作により、液晶表示部100に表示された後処理装置部分104内に、設定されたモードに関するアイコン116,117,118を重ねて表示することも可能である。
【0076】
さらに、第2表示領域にアイコン116,117,118を表示する場合、後処理装置部分104の中でも、その装置により指示されたモードを実行する場所、あるいはモードが実行された後の結果物が得られる場所に、アイコン116,117,118を表示させる。こうして、操作者に実行されるモード、および結果物が得られる場所を正確に伝える事が可能となる。
【0077】
さらにまた、後処理装置部分104におけるモードが複数設定された場合、例えば、図9(B)と図9(C)にあるソートモードとステープルモードが同時に設定された場合、図9(D)にあるように複数の設定されたモードを1つのアイコン119で表して、後処理装置部分104の適切な位置に重ねて表示させることもできる。そして、アウトプットに関するモードの設定が完了すると、液晶表示部100に表示されている後処理装置部分104、およびアイコン116,117,118は、そのままの状態で、デジタル複写機10全体の外観図102に表示状態が復帰する(図10)。
【0078】
なお、アイコン116,117,118と共にデジタル複写機10の全体外観図102が復帰すると述べているが、設定されたモードによっては、アイコン表示するまでもなく、デジタル複写機10の全体外観図102に表示を復帰させることも可能である。
【0079】
また、図11にあるように、後処理装置部分104に設定された複数のモードのアイコン116,117,118を重ねて表示する場合、後処理装置部分104内にすべてのアイコン116,117,118を表示していくのではなく、前述のように、複数の設定されたアイコン116,117,118の中でも関連するものは、1つのアイコンにまとめて表示することも可能である。つまり、ソートモードとステープルモードとオフセットモードをそれぞれ選択する場合、先に選択されたソートモードをあらわすアイコン116とステープルモードをあらわすアイコン117が、後処理装置部分104の適切な位置に重ねて表示される(図11(C))。そして、さらにオフセットモードが設定された段階で、オフセットのアイコン118が、後処理装置部分104の適切な位置に重ねて表示される。このとき、ソートモードをあらわすアイコン116とステープルモードをあらわすアイコン117が、1つのアイコン119に置き換えられる。すなわち、複数のアイコンの中でも関連するアイコン116,117を1つのアイコン119に置き換えて、残りのアイコン118と同時に後処理装置部分104の適切な位置に重ねて表示させることができる。
【0080】
こうして、デジタル複写機10の外観図102の近傍に設けられた第1表示領域、さらには外観図102と重なった状態で表示させる第2表示領域とに表示エリアを分割すると共に、それぞれの表示エリアには、お互いに関連のあるアイコン群をかためて表示させる構成としている.そのため、アイコン表示の組み合わせを操作者が確認して、どのようなコピーモードで処理されるものなのか、また、結果物のコピーがどのような形で出来上がるものなのか、容易に確認できる。
【0081】
(用紙選択モード)
次に、デジタル複写機10の外観図102の左側、および下側に現されている給紙装置部分105が操作されると、図7(C)に移行して給紙装置の選択、すなわち所望するサイズの用紙を給紙装置の複数ある給紙部の中から選択する設定画面となる。なお、この給紙装置の中から所望のサイズを選択する選択画面には、液晶表示部100の下側中央に表示された用紙選択のキーを操作しても移行する。
【0082】
以下、図12を用いて液晶表示部100の画面遷移状態を順に追って説明する。
待機状態にある操作パネル45上の液晶表示画面(図12(A))が上記のように操作されると、用紙選択モードの設定画面(図12(B))に移行して、液晶表示部100の略中央から右側にかけて、デジタル複写機10の給紙装置に装着されている給紙部の配置状態と同じように給紙部の選択キーが表示される。
【0083】
そして、この表示されている選択キーの中から、所望するサイズの用紙(例えばA3)を収容した給紙部を操作指示して確定すると、画面は図12(C)へと切り換わり、選択されたA3サイズの用紙を収容した給紙部の表示が反転して給紙可能にある事を伝えている。
【0084】
この用紙選択モードにおいて、図12から明らかなように、デジタル複写機10の全体外観図102は、液晶表示部100の略中央部に表示され、図12(B)のように一旦給紙部確定キー群により一部隠れて、また全体外観図102が再び表示される画面になっても、基本的に全体外観図102の液晶表示部100における表示位置は同一場所であり、同一の形態で表示される。
【0085】
設定されたモードに関するアイコンを表示する場合に、アイコンの持つ意味(設定されたモード)に応じて、液晶表示部100に表示された外観図105に対してどのような状態(どの領域)にて表示するかを、CPU44が確定する。そして、画像が記録される用紙に対する処理に関するアイコンは、用紙が処理される機器の外観図の領域(第2表示領域)に直接重ねて表示させる。また、入力画像の処理に関するアイコンは、外観図105の近傍(第1表示領域)に表示させる。そのため、デジタル複写機10を構成する各機器がどのような処理動作を行うモードに設定されているのか、操作者が理解しやすくなる。
【0086】
(各種画像編集機能についての説明)
本発明におけるデジタル複写機10は、読み取った原稿画像情報を様々な形態に変換することのできる多彩な画像編集機能を備えている。この多彩な画像編集機能の中から操作者が所望する機能を選択するために、図4の操作パネル45上には特別機能キー60が設けられ、このキー60を操作することで、複数の編集機能を一覧表示させると共に、任意の編集機能を操作者に選択させる画面(図13)が準備されている。
【0087】
ここに表示されている各機能について簡単に説明する。
「とじしろ」は、用紙に対してファイリングする時に必要な余白を形成するための機能である。両面記録時のことも考慮して、0〜20ミリの範囲で1ミリ単位で調整することが可能である。
「枠消し」は、原稿カバーを開放した状態でブック原稿をコピーした場合に、用紙の周辺部分に形成されてしまう影の黒い部分を自動的に消去する機能である。0〜20ミリの範囲で1ミリ単位で調整することが可能である。
「1セット2コピー」は、ブック原稿を見開きの状態でセットしておき、1回のコピー開始指示で2頁分の原稿面を読み取る機能である。
「表紙挿入」は、原稿をコピーした場合の複写物の最初と最後の頁にカバー用の用紙を挿入するかしないかを選択する機能である。
「OHP合い紙」は、OHPシートにコピーを行う場合に、排紙トレイ上に重ねられるOHPシートとOHPシートが重なって密着しないように、間に用紙を介在させるように用紙の供給を制御するものである。
「センタリング」は、原稿画像を用紙の中央に記録するモードのことである。例えば、B5サイズの原稿画像をA4サイズの用紙に記録する場合は、A4サイズの用紙の中央付近に、B5サイズの画像が位置するように、位置調整を行うものである。
「マルチショット」は、複数の原稿画像を1枚の記録用紙上に縮小して記録するモードである。用紙サイズと原稿サイズ、原稿枚数などの情報に基づいて変換倍率を求め、縮小した画像をまとめて1枚に編集出力するものである。
「印字編集メニュー」は、原稿画像が記録された用紙の所定位置に日付、ページ数、番号、スタンプ(至急、重要、回覧)などの付加情報を付与する機能を選択する画面に切り換えるものである。「画像編集メニュー」は、表示されている画面上に表示されなかったさらなる編集機能選択キーを表示させるための表示切り換えキーである。
【0088】
次に、これらの編集機能を用いて原稿画像を編集記録する場合のモード設定方法、およびモードが設定されていることを操作者に伝えるためのアイコン表示方法などについて、一部の編集機能を実際に用いて説明する。なお、説明に用いる表示画面内容、表示内容の遷移、表示画面を見ながらのモード設定方法などは、一実施例であって部分的な変更、表示内容の変更は可能である。
【0089】
編集操作例として、「1セット2コピー」と「枠消し」モードの組み合わせによるコピーを考えてみる。見開きのブック原稿を原稿ガラス面にセットして、ブック原稿の2頁分の画像を2枚の用紙に分けて出力すると共に、それぞれの用紙に記録される画像の不要な影を自動的に消去する場合について、図14〜図16に示す画面の遷移に従って説明する。
【0090】
まず、図14において説明する。操作パネル45に配置された液晶表示部100に、図14に示す基本画面(A)が表示されている状態で、この液晶表示部100の左上側近傍に配置された特別機能キー60が操作される。すると、液晶表示部100の表示画面は、特別機能選択画面(B)へと遷移する。そして、特別機能選択画面(B)に表示された複数の選択可能な機能の中から、所望する枠消去機能キー120を操作して、枠消去モードを選択する。このとき、図示はされないが一時的に枠消去機能キー120の部分が白黒反転してから枠消去機能の詳細設定画面(C)へと遷移する。
【0091】
ここで、操作者が一時的に枠消去機能キー120の部分のタッチパネルを押圧することにより、枠消去機能キー120を白黒反転させ、枠消去モードが選択されたことを視覚的に伝えることができる。また、電子音などを表示の白黒反転と共に発生させると、さらに効果的である。
【0092】
また、枠消去キー120が操作されると、液晶表示部100の表示画面における左上の所定領域に、枠消去機能が選択されたことを表す専用のアイコン121が同時に表示される。そして、このアイコンは、枠消去キー120の操作と同時に表示されたものであり、さらに選択した枠消去モードに関するアイコンであることが操作者に伝わる。そのため、表示画面の中にアイコンが残っていても、また他の表示画面に遷移したときに残っていても、アイコンの意味を理解しやすくするように考慮している。
【0093】
さらに、今回選択された枠消去機能には、用紙の周囲を所定の領域幅に渡って影を自動的に消去する枠消去機能と、ブック原稿をコピーした場合に出来るとじ合わせ部分の影を自動的に消去するセンター消去機能と、これら2つの影消去機能を組み合わせた枠+センター消去機能がある。ここでは、枠消去キー120を操作した段階では、枠消去モードが標準の状態で選択されるとする(枠消去モードキー122が白黒反転する)。センター消去モード123、あるいは枠+センター消去124が最初に選択されるように設定しておくことも可能である。
【0094】
さらに詳細設定画面(C)において、キー123,124の押圧によりモードを切り換えることが可能である。また用紙の周囲に形成される枠画像(影)を自動的に消去するために、消去領域をミリ単位で設定できる入力キーも、表示画面右側に、それぞれの機能毎に設けられている。そして、図番までは付与しないが、アップ・ダウンキーの押圧操作により、1ミリ単位で0から20ミリの範囲で枠消去領域を調整することが可能となっている。図15に、詳細設定画面(C)において、枠消去以外にセンター消去キー123、枠+センター消去キー124を操作した場合の詳細設定画面への遷移状態(図15(C1)(C2))をそれぞれ表す。
【0095】
以上のような詳細設定画面(C)において、枠消去モードの詳細設定が完了すると、表示画面の略右上領域に配置された画面を遷移させる意味のキー125を操作して、図16に示す特別機能選択画面(D)へと遷移させる。このとき、枠消去モードが選択されているので、このことを操作者に伝えるために、枠消去キー120は白黒反転している。
【0096】
また、詳細設定画面(C)において、アイコン121は、枠消去モードが選択されていることを伝えるために表示した専用のアイコンである。このアイコン121は、詳細設定画面(C)から特別機能選択画面(D)に表示画面が遷移しても、表示画面上において表示の状態、位置などが基本的に変化しないようになっている。そして、特別機能選択画面(D)において、これ以上の所望する特別機能の選択が無い場合は、特別機能選択画面(D)を閉じて、基本画面へと遷移する指示をキー126により入力することで、表示画面は図16の基本画面(E)へと遷移する。
なお、この基本画面(E)においても、先に説明した枠消去モードの選択を表すアイコンの位置は、前画面の時の表示位置と基本的に変化しないようになっている。
【0097】
さて、詳細設定画面(C)において画面遷移キー125を操作することにより、一旦特別機能選択画面(D)へと遷移させた後、続けて基本画面へと遷移する指示をキー126を操作すると先に説明した。しかし、詳細設定画面(C)において、枠消去モードの設定が完了した段階で画面切り換えキー126を操作することにより、直接基本画面(E)に遷移させることも可能である。
【0098】
次に、図17は、先に説明した枠消去モードの選択以外に、特別機能の1セット2コピーをさらに選択した場合の表示の遷移を表したものである。
枠消去のアイコン121が表示されている基本画面(A)の状態で、操作パネルの特別機能キー60が再び操作されると、基本画面(A)は特別機能選択画面(B)に遷移する。当然のことながら、枠消去モードが選択されているのでアイコン121は所定の表示位置を保ったままで、また枠消去キー120は白黒反転の表示状態となっている。この状態で、特別機能の中から1セット2コピーキー127が操作されると、特別機能選択画面(B)は1セット2コピーキー127部分が白黒反転すると共に、枠消去のアイコン121の横に1セット2コピーのアイコン128が表示される。この状態は、特別機能選択画面(C)に図示された通りである。
【0099】
このとき、1セット2コピーモードが選択されても、詳細選択画面が特にないので、キー127が白黒反転すると共に、アイコン128が所定の領域に表示させるように説明しているが、詳細選択画面が用意してあれば、他の画面の遷移と同様に表示されることは当然のことである。
【0100】
そして、モードの設定が完了すると、操作者がキー126を操作することで、再び基本画面(D)へと復帰させる。なお、このときも、特別機能選択画面(C)において、表示されていた枠消去のアイコン121と1セット2コピーのアイコン128は、基本画面(D)において基本的に表示位置が変化しないようになっている。
【0101】
(操作ガイダンス表示についての説明)
図4の操作パネル45の略中央に配置された液晶表示装置56に隣接する右上部分には、操作ガイドキー64が設けられている。このキー64を必要に応じて操作者が操作すれば、このデジタル複写機10に搭載されている多彩な機能について、詳細な機能説明、および操作方法などが画像、および文字などの情報が得られる。
【0102】
また、この操作ガイドキー64の下方には、操作ガイドキー64の操作により液晶表示装置56に表示された操作ガイダンス情報を表示スクロールさせるための上下方向へのスクロールキー141,142が配置されている。なお、今回の実施例では上下方向へのスクロールに限って説明するが、左右方向へのスクロール、および上下左右方向へのスクロールも可能であり、仕様により変更も可能である。
【0103】
以上の構成において、次のモードを例にとって、ガイダンス情報の表示について説明する。すなわち、デジタル複写機には多彩な編集機能が搭載されているが、ブック原稿の見開き頁をコピーする場合に用紙の周囲にできてしまう影(黒い枠)を消去して出力するモードを例にとって説明する。
【0104】
日頃からデジタル複写機を使い慣れていてよく理解している人は、図14〜図17に示した操作手順で、機能を一覧表示させて、直接その表示から所望するモードを設定することが可能である。余計な操作をする必要がなく、短時間で的確な操作が可能である。逆にデジタル複写機をあまり理解していない人は、このような操作は難しいので、これから説明する方法によりモードのガイダンス表示を行い内容確認して、モードの設定を可能とする。こうして、多少の時間はかかるにしても、的確な操作が可能となる。
【0105】
デジタル複写機10が標準(標準モード)の状態で待機している時に、図4の操作パネル45上に配置された操作ガイドキー64を操作する。図18にあるように、デジタル複写機10に搭載されている複数の編集機能が一覧表示される。そして、編集機能一覧の中から所望する編集機能を指示するようにメッセージ表示が合わせて表示される。
【0106】
この表示を確認した操作者が、複数の編集機能の中から「枠消し」キー部分をタッチすれば、操作制御部は、現在の表示画像情報とタブレット(透明タッチパネル)101からの位置情報でもって、枠消し機能が選択されたとして、一旦「枠消し」キー部分を白黒反転させた後、この「枠消し」機能についてのガイダンス情報を図19(A)のように表示部100に画像を含めて表示する。
【0107】
ここで、液晶表示部100に表示されるガイダンス情報は、図19(B)にあるように、液晶表示部100の表示範囲を越えた情報量であるため、一度に全てのガイダンス情報を表示することは不可能である。そこで、先に説明した、液晶表示部100の右側に隣接して配置された上下方向への表示スクロールキー141,142を用いて、操作ガイダンス情報の全てを液晶表示部100の表示領域においてスクロール表示させることとなる。
【0108】
ここで、「枠消し」機能のガイダンス情報は、「枠消し」機能の概略説明と「枠消し」機能の3つのモード説明からなり、これが表示される。そして、ガイダンス情報の中には、それぞれのモードを説明するガイド情報のほかに確認されたモードを、その場で選択することができるように、それぞれのモード選択キー表示147,148,149が含まれている。よって、使用者は、それぞれのモードについてのガイダンス情報を確認して、希望のモードであれば、その場で選択キー147,148,149の操作によりモードを確定することができる。したがって、モード選択の専用表示画面に移行しなくてもよいので、操作が簡易化される。
【0109】
また、ガイダンス情報の中に含まれるモード選択キーは、各種モードのガイダンス表示の終わり、すなわちモード毎の説明が終わる度に、そのモードの選択を可能とするキー表示150,151,152をガイダンス情報の一部として液晶表示部100に表示されるようにすることも可能である。この場合、操作者は、各モードの説明をすべて確認した段階で、希望のモードを選択することが可能となる。
【0110】
また、例えば、ガイダンス表示情報を下へスクロールさせるキー142が操作され続け、ガイダンス情報が最後まで表示された段階で自動的に、現在表示されているガイダンス情報のモードを選択する専用の画面(図14(C))に表示が遷移するようにすることも可能である。あるいは、ガイダンス表示情報を上へスクロールさせるキー141が操作され続けて、ガイダンス情報の最初が表示された段階でもモード選択画面に遷移するようにしてもよい。
【0111】
また、選択操作をすることなしに、自動的に、表示されているガイダンス情報のモードを選択するようにしてもよい。このときの選択条件としては、次のようなものが考えられる。例えば、あるモードのガイダンス情報が最後まで表示された状態で所定時間経過した場合は、そのモードを自動的に選択する。あるいは、液晶表示部の中央部に表示されているガイダンス情報のモードを選択する。また、すべてのガイダンス情報が最後まで表示された段階で、さらにキー142が操作され続けられた場合は、最後のガイダンス情報が示すモードを選択するなどである。
【0112】
また、話は前後するが、ガイダンス情報が液晶表示部の画面に表示されている時、常に表示画面の所定の位置に、現在、どの機能についてのガイダンス情報が表示されているか分かるように、機能を表すアイコン143が常にガイダンス情報と共に表示される。なお、このアイコン情報は、ガイダンス情報がスクロールキー141,142により、上下方向にスクロールされても、このスクロールに関係なく定位置に表示位置が保たれるようになっている。
よって、現在何らかのモードが選択されているのか、また選択されているモードが「枠消し」の中でもどのモードであるのか、確認しながら操作することが可能となる。
【0113】
また、他の実施例として、各種モードが選択されたときに表示画面の所定位置に表示されるアイコン情報と同じアイコン画像144,145,146(図19(B))を、ガイダンス情報と共に表示させるようにすることも可能である。
このようにアイコン情報144,145,146をモード選択キーとして設定しておけば、アイコン情報の絵(絵柄)を見て、このアイコンを直接操作するので、使い慣れていない人でもガイダンスの文字情報を読んで確認したモードの内容とアイコンの絵柄が頭(記憶)の中で一致して分かりやすい(理解しやすい)ものとなる。
【0114】
さらにまた、以上のような操作によりモードが選択されると、図20にあるように、ガイダンス情報表示画面内の所定の位置に、選択されたモードを表すアイコン情報147をその場で、即表示する。このことで、モードが選択されたこと、および選択されたモードを表わすアイコンであることを、操作者の目に焼き付ける(頭に記憶してもらう)ようにもなっている。
【0115】
そして、モードの1つが選択されモードが確定されると、所望するモードが選択されたとして、アイコンを所定の位置に表示させる。同時に、自動的にガイダンス表示モードを解除して、モードが選択された状態(アイコン)を維持したまま、基本の操作画面(図17(A))へと復帰するようにすることも可能である。
【0116】
また、図19(B)のガイダンス表示情報のように、機能によっては複数のモードから構成され、それぞれのモードが選択可能な場合は、その中の一つが所望するモードとして選択されても、さらなるガイダンス情報のスクロール表示によりモードの変更がある場合も考えられる。したがって、自動的に基本の画面に遷移するのではなく、モードが選択されたことを表すために、アイコンを所定の位置に表示させるだけで、表示画面を維持させるようにする。こうして、画面がすぐに遷移しないため、操作者の混乱を招くことがなく、操作性が向上する。
【0117】
さらに、選択されたモードによっては、詳細条件が入力可能なもの、あるいは詳細条件の入力が必要なものもあるので、モードが選択された段階で、自動的に詳細条件の入力画面(図15(C))へと遷移するようにしてもよい。
【0118】
【発明の効果】
発明によれば、機能をガイダンス機能により確認した後に、通常のモード設定手順へと戻って選択キーで機能を設定するので、その場で機能の確認と、機能の設定が可能となる。したがって、使い方をあまりよく理解していない人でもデジタル複写機に搭載された多彩な編集機能を効率よく利用することが可能となる。
【0127】
本発明によれば、表示されているガイダンス情報の機能が自動的に選択されるので、いちいちガイダンス情報を確認した後、画面を切り換えて選択する必要がなく、操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】操作パネルを備えたデジタル複写機の全体構成を示す断面図である。
【図2】デジタル複写機に含まれている画像処理部のブロック図である。
【図3】デジタル複写機の全体ブロック図である。
【図4】デジタル複写機における操作パネルの一例を示す平面図である。
【図5】図4における操作パネルの液晶表示部の拡大図である。
【図6】CPUが液晶表示部に表示させる動作を示すフローチャートである。
【図7】液晶表示部の外観図を操作した場合の画面遷移図である。
【図8】両面コピーモード設定時の画面遷移図である。
【図9】アウトプットモード設定の画面遷移図である。
【図10】アウトプットモード設定からデジタル複写機の全体外観図の画面に復帰した画面の説明図である。
【図11】アウトプットモード設定時の他の画面遷移図である。
【図12】用紙設定時の画面遷移図である。
【図13】特別機能選択画面の説明図である。
【図14】枠消去機能選択時の画面遷移図である。
【図15】 センター消去キー、枠+センター消去キーを操作した場合の詳細設定画面への画面遷移図である。
【図16】図14に続く枠消去機能選択時の画面遷移図である。
【図17】 特別機能の1セット2コピーをさらに選択した場合の画面遷移図である。
【図18】 複数の編集機能を一覧表示した画面表示図である。
【図19】 枠消し機能のガイダンス情報を表示した画面表示図である。
【図20】 モード選択後のアイコンを表示した画面表示図である。
【符号の説明】
100 液晶表示部
101 タッチパネル
102 全体外観図
103 本体部分
104 後処理装置部分
105 給紙装置部分
106〜110 モードキー
112 アイコン

Claims (3)

  1. 複数のドットにより表現される表示画像情報を表示する表示手段と、
    前記表示手段の表示画像を操作者が指定した場合の指定位置を検出するための位置検出手段と、
    前記表示画像情報と前記指定位置情報との関係に基づいて、操作指示の内容を確定する指示内容確定手段と、
    を備え、
    前記表示手段に表示される表示画像情報は、機能を選択する機能選択画面であり、
    前記表示手段に表示されている前記機能選択画面を用いて機能が選択されると、選択された機能のアイコンが機能選択画面の所定領域に表示され、その後、上記機能選択画面が閉じられても選択された機能のアイコンは表示位置が変化しないことを特徴とする表示入力操作装置。
  2. 複数のドットにより表現される表示画像情報を表示する表示手段と、
    前記表示手段の表示画像を操作者が指定した場合の指定位置を検出するための位置検出手段と、
    前記表示画像情報と前記指定位置情報との関係に基づいて、操作指示の内容を確定する指示内容確定手段と、
    を備え、
    前記表示手段に表示される表示画像情報は、機能に関するガイダンス情報であり、
    さらに、前記表示手段の表示画面上に表示されているガイダンス情報を所定の方向にスクロールさせる表示画面スクロール手段を備え、
    前記表示画面スクロール手段により前記ガイダンス情報が最後までスクロールされて表示された状態で所定時間経過した場合は、前記表示手段に表示されている前記ガイダンス情報の機能を選択することを特徴とする表示入力操作装置。
  3. 複数のドットにより表現される表示画像情報を表示する表示手段と、
    前記表示手段の表示画像を操作者が指定した場合の指定位置を検出するための位置検出手段と、
    前記表示画像情報と前記指定位置情報との関係に基づいて、操作指示の内容を確定する指示内容確定手段と、
    を備え、
    前記表示手段に表示される表示画像情報は、機能に関するガイダンス情報であり、
    さらに、前記表示手段の表示画面上に表示されているガイダンス情報を所定の方向にスクロールさせる表示画面スクロール手段を備え、
    前記表示画面スクロール手段により前記ガイダンス情報前記表示手段にスクロールされて表示された状態で所定時間経過した場合は、表示されている前記ガイダンス情報の機能を選択することを特徴とする表示入力操作装置。
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