JP3760996B2 - 建造物形状地図表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各建築物や施設その他各種建造物の形状による地図を表示する建造物形状地図表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
車両用ナビゲーション装置は、目的地等の地点入力に基づいて現在位置や指定された出発地から目的地までの経路探索を行い、探索された経路に基づいて経路案内を行うことによって、不案内な道路の走行に際して運転者に目的地までの経路の情報を提供するものである。そのため、車両用ナビゲーション装置では、目的地を入力することにより現在位置から目的地までの経路を探索する探索機能、自車の現在位置とその方位を検出するための現在位置検出機能、検出された現在位置を案内経路と照合し案内経路に従って目的地までの経路案内を行う案内機能等を有する。案内機能では、探索して得た案内経路を例えば地図や交差点図等で表示すると共に、その地図や交差点図等の上に車両の現在位置と進行方向を表示して経路案内を行っている。また、曲がるべき交差点に関して残距離や名称、右左折等の情報を提供したり、走行途中での案内経路が確認できるように特徴物の教示等を行うもの、さらには、表示だけでなく音声による案内を行うもの等がある。
【0003】
しかし、経路探索により目的地までの経路を探索して経路案内の表示をしても、地理的によく知らない地域の場合には、経路に沿った周囲の状況が分かりにくく、地図上での現在位置の確認がしにくいという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するものであって、経路案内などに際して経路に沿った周囲の状況が分かりやすい地図を表示できるようにするものである。
【0005】
そのために請求項1に記載の発明は、建造物毎に種別、詳細情報を含む建造物に属する情報を有する建造物形状地図のデータを記憶する記憶手段と、地図を表示する表示手段と、少なくとも前記種別及び詳細情報に応じて前記建造物の表示色を決定し、該表示色により建造物の形状からなる建造物形状地図を前記表示手段に表示する表示制御手段とを備えたことを特徴とし、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記建造物に属する情報は高さ情報を含み、前記表示制御手段は前記高さ情報に応じて前記建造物の表示色を決定することを特徴とする。
【0006】
請求項3に記載の発明は、建造物毎に詳細情報、高さ情報を含む建造物に属する情報を有する建造物形状地図のデータを記憶する記憶手段と、地図を表示する表示手段と、少なくとも前記詳細情報及び高さ情報に応じて前記建造物の表示色を決定し、該表示色により建造物の形状からなる建造物形状地図を前記表示手段に表示する表示制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3に記載の発明において、前記表示制御手段は、前記詳細情報の有無に応じて前記建造物の表示色を決定することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の態様】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明に係る建造物形状地図表示装置を適用したナビゲーション装置の実施の形態を示す図であり、経路案内に関する情報を入出力する入出力装置1、自車両の現在位置に関する情報を検出する現在位置検出装置2、経路の算出に必要なナビゲーション用データおよび案内に必要な表示案内データ等が記憶されている情報記憶装置3、経路探索処理や経路案内に必要な表示案内処理を行うと共に、システム全体の制御を行う中央処理装置4から構成されている。まず、それぞれの構成について説明する。
【0009】
入出力装置1は、目的地を入力したり、運転者が必要な時に案内情報を音声および/または画面により出力できるように、運転者の意志によりナビゲーション処理を中央処理装置4に指示すると共に、処理後のデータなどをプリント出力する機能を備えている。その機能を実現するための手段として、入力部には、目的地を電話番号や地図上の座標などにて入力したり、経路案内をリクエストしたりするタッチスイッチ11や操作スイッチを有する。勿論、リモートコントローラ等の入力装置でもよい。また、出力部には、入力データを画面表示したり、運転者のリクエストに応じ自動的に経路案内を画面で表示するディスプレイ12、中央処理装置4で処理したデータや情報記憶装置3に格納されたデータをプリント出力するプリンタ13および経路案内を音声で出力するスピーカ16などを備えている。
【0010】
ここで、音声入力を可能にするための音声認識装置やICカードや磁気カードに記録されたデータを読み取るための記録カード読み取り装置を付加することもできる。また、ナビゲーションに必要なデータを蓄積し、運転者の要求により通信回線を介して提供される情報センターや、予め地図データや目的地データなどの運転者固有のデータが記憶されている電子手帳などの情報源との間でデータのやりとりを行うためのデータ通信装置を付加することもできる。
【0011】
ディスプレイ12は、カラーCRTやカラー液晶表示器により構成されており、中央処理装置4が処理する地図データや案内データに基づく経路設定画面、区間図画面、交差点図画面などナビゲーションに必要なすべての画面をカラー表示出力すると共に、本画面に経路案内の設定および経路案内中の案内や画面の切り換え操作を行うためのボタンが表示される。特に、通過交差点名などの通過交差点情報は、随時、区間図画面にポップアップでカラー表示される。
【0012】
このディスプレイ12は、運転席近傍のインストルメントパネル内に設けられており、運転者は区間図を見ることにより自車両の現在地を確認し、またこれからの経路についての情報を得ることができる。また、ディスプレイ12には機能ボタンの表示に対応してタッチスイッチ11が設けられており、ボタンをタッチすることにより入力される信号に基づいて上記の操作が実行されるように構成されている。このボタンとタッチスイッチなどから構成される入力信号発生手段は入力部を構成するものであるが、ここではその詳細な説明を省略する。
【0013】
現在位置検出装置2は、車両の現在位置衛星航法システム(GPS)を利用して情報を入手するGPS受信装置21と、FM多重放送、電波ビーコン、光ビーコン等を利用して情報を入手するためのVICS情報受信装置22と、携帯電話、パソコン等を利用することにより、情報センタ(例えばATIS)や他車両と情報を双方向に通信するためのデータ送受信装置23と、車両の進行方位を例えばステアリングセンサやジャイロセンサを利用することにより相対方位で検出する相対方位センサ25と、例えば車輪の回転数から車両の走行距離を検出する距離センサ26とから構成され、車両の走行に関する情報である例えば道路情報、交通情報を送受信したり、車両の現在位置に関する情報を検出したり、さらに現在位置に関する情報を送受信したりする装置である。
【0014】
情報記憶装置3は、ナビゲーション用のプログラム及びデータを記憶した記憶媒体、例えばCD−ROMからなる外部記憶装置である。プログラムは、地図描画部、経路探索部、経路案内部、現在位置計算部、目的地設定操作制御部等からなりナビゲーションの信号出力処理を行うアプリケーション部及びOS部等で構成され、ここに、経路探索などの処理を行うためのプログラムや経路案内に必要な表示出力制御、音声案内に必要な音声出力制御を行うためのプログラム及びそれに必要なデータ、さらには経路案内及び地図表示に必要な表示情報データが格納されている。また、データは、経路案内に必要な地図データ(道路地図、住宅地図、建造物形状地図等)、交差点データ、ノードデータ、道路データ、写真データ、登録地点データ、目的地点データ、案内道路データ、詳細目的地データ、目的地読みデータ、電話番号データ、住所データ、その他のデータのファイルからなりナビゲーション装置に必要なすべてのデータが記憶されている。
【0015】
中央処理装置4は、種々の演算処理を実行するCPU40、情報記憶装置3のCD−ROMからプログラムを読み込んで格納するフラッシュメモリ41、フラッシュメモリ41のプログラムチェック、更新処理を行うプログラム(プログラム読み込み手段)を格納したROM42、設定された目的地の地点座標、道路名コードNo.等の探索された経路案内情報や演算処理中のデータを一時的に格納するRAM43、ディスプレイへの画面表示に使用する画像データが記憶された画像メモリ44、CPU40からの表示出力制御信号に基づいて画像メモリ44から画像データを取り出し、画像処理を施してディスプレイに出力する画像プロセッサ45、CPUからの音声出力制御信号に基づいて情報記憶装置3から読み出した音声、フレーズ、1つにまとまった文章、音等を合成してアナログ信号に変換してスピーカ16に出力する音声プロセッサ46、通信による入出力データのやり取りを行う通信インタフェース47および現在位置検出装置2のセンサ信号を取り込むためのセンサ入力インタフェース48、内部ダイアグ情報に日付や時間を記入するための時計49などを備えている。この中央処理装置4において、現在位置検出装置2の各センサにより取得されたデータをセンサ入力インタフェース48より取り込むと、そのデータに基づきCPU40は、一定時間毎に現在位置座標を算出し、一時的にRAM42に書き込む。この現在位置座標は、各種データの検出誤差を考慮してマップマッチング処理を行ったものである。また、各種センサによる出力値は、常に補正が行われる。ここで、経路案内は運転者が画面表示、音声出力のいずれでも選択できるように構成されている。
【0016】
ナビゲーションに必要なプログラムは、中央処理装置4のROMに予め格納するように構成してもよいし、情報記憶装置(記憶媒体)3に格納するように構成してもよい。なお、情報記憶装置3にプログラムを格納した場合には、例えば情報記憶装置3からプログラムを読み出してフラッシュメモリに記憶させるようにすると、情報記憶装置3を交換することにより、新たなプログラムを更新、実行することが可能となる。また、情報記憶装置3から読み出したプログラムを一時的にRAMに記憶させてナビゲーション機能を処理するようにすることもできる。
【0017】
図2は道路案内データ等の構成例を示す図、図3は道路属性データ等の構成例を示す図、図4は注意点データ等の構成例を示す図、図5は建造物形状地図のデータの構成例を示す図である。◆
図2乃至図5は情報記憶装置に格納された主要なデータファイルの構成例を示し、案内道路データファイルは、図2(A)に示すように、道路数nのそれぞれに対して、道路番号、長さ、道路属性データ、形状データのアドレス、サイズおよび案内データのアドレス、サイズの各データからなり、経路探索により求められ経路案内を行うために必要なデータとして格納される。
【0018】
道路番号は、分岐点間の道路毎に方向(往路、復路)別に設定されている。道路属性データは、道路案内補助情報データであり、図3(A)に示すように、その道路が高架か、高架の横か、地下道か、地下道の横かからなる高架・地下道の情報および車線数の情報を示すデータである。形状データは、図2(B)に示すように、各道路の複数のノード(節)で分割したとき、ノード数mのそれぞれに対して東経、北緯からなる座標データを有している。案内データは、図2(C)に示すように、交差点(または分岐点)名称、注意点データ、道路名称データ、道路名称音声データのアドレス、サイズおよび行き先データのアドレス、サイズの各データからなる。
【0019】
案内データのうち、注意点データは、図4(A)に示すように、踏切か、トンネル入口か、トンネル出口か、幅員現象点か、なしか等の情報を示すデータであり、分岐点以外の踏切、トンネル等において運転者に注意を促すためのデータである。道路名称データは、図3(B)に示すように、高速道路、都市高速道路、有料道路、一般道(国道、県道、その他)の道路種別の情報と高速道路、都市高速道路、有料道路について本線か取付道かを示す情報のデータであり、道路種別データとさらに各道路種別毎での個別番号データである種別内番号から構成される。行き先データは、図2(D)に示すように、行き先道路番号、行き先名称、行き先名称音声データのアドレス、サイズおよび行き先方向データ、走行案内データからなる。
【0020】
行き先データのうち、行き先方向データは、図2(E)に示すように、無効(行き先方向データを使用しない)、不要(案内しない)、直進、右方向、斜め右方向、右に戻る方向、左方向、斜め左方向、左に戻る方向の情報を示すデータである。走行案内データは、図4(B)に示すように、車線が複数ある場合にどの車線を走行すべきかを案内するためのデータを格納したもので、右寄りか、左寄りか、中央寄りか、なしかの情報を示すデータである。
【0021】
建造物形状地図のデータは、例えば図5(A)に示すように建築物や橋梁、タワー、公園、運動場、道路等の建造物のデータ数Nの次にN個の各建造物のデータが記憶される。そして、各建造物のデータは、建造物の名称、番地(住所)、種別、建造物の形状、高さ、詳細の各情報からなる。名称は、ビルであればそのビル名、個人の家屋であればその居住者名、施設であればその施設名、道路であれば「中央通り」、「国道1号」のように道路種別や通り名であり、番地(住所)は、その建造物の番地である。建造物の形状は、形状を表す座標数nとその座標値(x0 ,y0 )、(x1 ,y1 )、………、(xn-1 ,yn-1 )であり、種別は、一般の家屋、マンション、オフィスビル、公共施設、道路、公園等の情報である。高さは、階数や高さ(m)の情報である。そして詳細は、例えばテナントビルであれば各入居者に関する情報であり、名称数mと各テナントについて、名称、電話番号、部屋番号、分類(レストラン、コンビニ、……等の業種、事業内容)に関する情報である。したがって、図5(B)に示すように建造物の形状に関する情報として座標値を順に読み出して線で結び描画し表示することによって、例えばビルや家屋の平面形状や公園の地形を出力することができる。
【0022】
次に、動作を説明する。図6はナビゲーション装置のシステム全体の流れを説明するための図、図7は目的地近傍からの再探索処理を説明するための図、図8は本実施形態の建造物形状地図表示装置による建造物形状の表示処理を説明するための図、図9は建造物名称の表示処理を説明するための図である。
【0023】
中央処理装置4のCPU51により経路案内システムのプログラムが起動されると、図6に示すようにまず現在位置検出装置2により現在位置を検出し現在位置を中心としてその周辺地図を表示すると共に、現在位置の名称等を表示する(ステップS1)。次に、電話番号や住所、施設名称、登録地点等を用いて目的地を設定し(ステップS2)、現在位置から目的地までの経路探索を行う(ステップS3)。経路が決まると、現在位置検出装置2による現在位置追跡を行いながら、目的地に到着するまで経路案内・表示を繰り返し行う(ステップS4)。目的地に到着する前に寄り道設定の入力があった場合には、探索エリアを設定してその探索エリアでの再探索を行い、同様に目的地に到着するまで経路案内を繰り返し行う。
【0024】
一方、目的地に到着するまでの案内処理は、図7に示すように現在位置を検出して(ステップS11)、(目的地−現在位置)が所定距離以内か、つまり現在位置が目的地から所定距離、例えば1kmの範囲内に入ったか否かを調べ(ステップS12)、所定距離の範囲内に入った場合には、さらに車両が停止したか否か(ステップS13)、車両が停車した場合には、駐車場に進入したか否かを調べる(ステップS14)。目的地から所定距離の範囲内に入らなければ、例え駐車場に入ったとしても、寄り道と判断できるので、また、目的地から所定距離の範囲内に入っても車両が停止しなければ、そのまま現在位置を検出して追跡し、車両が停止しても駐車場に進入しなければ、目的地に到着するまで同様に案内を継続する(ステップS15)。そして、駐車場に入った場合には、その駐車場が目的地近傍、例えば目的地から300m以内か否かを調べ(ステップS16)、目的地近傍であれば目的地までの案内が不要であるとしてそのまま終了し、目的地近傍でなければ、その駐車場を始点として目的地までの経路を再度探索し(ステップS17)、その探索結果から建造物形状地図により案内図を表示又はプリントにより出力する(ステップS18)。
【0025】
上記のように駐車場に進入したことを検出し、駐車場から目的地までの経路を再探索して出力することによって、車両により目的地まで直接行けない場合であっても確実に目的地までの案内が可能になる。しかも、車両が停止した場合にその現在位置より駐車場に進入したことを検出し、その駐車場が目的地から所定距離の範囲内か、目的地近傍かにより、寄り道のために進入した駐車場か目的地まで徒歩で行くために進入した駐車場かを判断することにより、再探索が必要かどうかを判断している。これらの範囲は、上記のように所定距離を徒歩圏として、また寄り道と判断できる距離として例えば1km、目的地近傍を案内なしでも目的地まで容易にたどり着ける、目的地にごく近い範囲として例えば300mに設定しているが、勿論この距離は任意に変更可能であることはいうまでもない。
【0026】
車両により目的地まで走行するために案内する経路の場合には、道路地図や交差点図等で現在位置を追跡しつつ表示するのが有効であるが、上記のように駐車場に進入したことを条件として行う再探索の経路は、車両を駐車場において徒歩で目的地に向かうための案内経路である。したがって、現在位置を追跡しつつその位置を表示しながら行う通常の案内とは異なる。そのため、道路地図や交差点図等の従来の地図よりも、むしろ目的地までの経路における建造物の特徴が判りやすい建造物形状地図が有効になる。建造物形状地図は、先に説明したように建造物形状地図のデータに形状データとして記憶された座標列を順に読み出して線で結ぶことにより描画し表示して、その上に名称を表示する。そのうち建造物形状の表示処理を示したのが図8であり、建造物名称の表示処理を示したのが図9である。
【0027】
建造物形状の表示処理は、図8(A)に示すように情報記憶装置3から表示範囲の建造物形状地図のデータを検索して読み出し(ステップS21)、表示する建造物の形状の表示態様を決める(ステップS22)。この表示態様とは、先に説明したように表示する形状の色、その濃度、それらの模様等であり、種別や高さ、構成の規模に基づいて決める。例えば種別では、公共施設、駅、劇場、美術館、遊園地、タワー、マンション、一般家屋以外のビル等で区別することができ、公共施設でも、役所や警察署、公民館のような公共機関と公園や運動場のような公共施設で区別し、一般家屋以外のビルでも、高さ(階数)や入居テナント数等で区別することができる。このようにして表示態様を決めた後、建造物形状地図を表示し(ステップS23)、その形状の中を決めた表示態様にして表示する(ステップS24)。
【0028】
ステップS22における表示態様は、例えば図8(B)に示すような表示態様決定テーブルを登録しておくと、表示する建造物形状地図のデータとこの表示態様決定テーブルを参照することによって、決定することができる。図8(B)に示すものは、表示する建造物が公共施設の場合にはa色、案内道路の場合にはd色、公共施設でも道路でもなく、詳細情報がある場合には、その規模に応じてb色の濃淡で分け、それ以外でも、高さが所定以上の場合には、c色の網模様等のように種別や高さ、構成の規模に対応して色、その濃度、それらの模様等の表示態様を設定した例である。したがって、この表示態様決定テーブルを用いた場合には、ステップS22で次のような処理を行うことになる。
【0029】
まず、図8(C)に示すように各建造物形状地図のデータを表示態様決定テーブルと参照し(ステップS31)、まず、種別から公共施設か道路かその他かを調べ(ステップS32)、公共施設である場合には表示態様をa色に決定し(ステップS33)、道路でありしかもその道路が探索された案内経路上の道路(案内道路)である場合には表示態様をd色に決定する(ステップS34)。通常の場合、再探索された経路が道路番号からなるので、その道路番号から建造物形状地図のデータの道路を検索し、その道路の表示態様を決定する。道路は、図5に示す建造物形状地図のデータにおいて、例えば種別から道路であることが認識でき、番地によって道路番号が認識できる。そして、形状の座標列によって描画される。道路の場合には、高さ、詳細情報がない。公共施設でも道路でもないその他の場合には、次に詳細情報が有るか否かを調べ(ステップS35)、有る場合には、その中の名称数がα以上であるか否かにより(ステップS36)、α以上のものの表示態様をb色(ステップS38)、αまでないものの表示態様を淡いb色に決定する(ステップS37)。また、詳細情報がない場合であっても、さらに建造物の高さを調べ(ステップS39)、一定の高さ以上のものは、表示態様をc色の網模様に決定する(ステップS40)。この例の場合には、公共施設であるか否かが最優先され、次に詳細情報、つまり建造物の構成の規模が優先され、最後に高さにより表示態様が決定される。
【0030】
建造物上に表示する名称は、その長さもまちまちであり、画面の大きさ、表示する範囲により全ての名称を表示することはできない。そこで、上記の表示態様を決定する場合と同様に例えば種別による優先順位、詳細情報の多少による優先順位を設けて重ならない範囲で表示する。その処理の例を示したのが図9であり、まず、表示する範囲のデータの中から詳細情報にある名称数mの大きい順に名称を記憶する(ステップS51)。しかる後、名称数mの大きい順から全ての名称について(ステップS52)、名称の地図上の表示範囲を計算し(ステップS53)、すでに表示した名称の表示範囲と重ならないものについて(ステップS54)、名称を地図上に表示する(ステップS55)。そして、表示範囲を記憶し(ステップS56)、ステップS52に戻って同様の処理を繰り返す。
【0031】
ここで、名称の表示範囲は、1文字の縦横サイズ、文字間隔から文字数に応じて建造物の中心から両側に振り分けることによって決定され、文字列の左上と右下の位置の座標によって記憶される。また、表示範囲が重ならないものとは、文字の縦横サイズ、文字間隔からだけで判断すると、僅かな間隔で隣り合う名称が一面に表示され、地図が見にくくなるので、表示範囲からさらに所定の間隔以上離れている場合に、表示範囲が重ならないと判断するように処理してもよい。この場合の方法としては、例えば文字列の上下に文字サイズのα倍、左右にβ倍を表示範囲としたり、許容間隔として上下、左右に所定の文字数を設定することによって実現できる。
【0032】
上記のように本実施形態の建造物形状地図のデータでは、形状の座標列から名称を表示する場合の中心座標や表示範囲の座標を計算により決定することができる。したがって、地図データ記憶装置に建造物形状地図と共に該建造物形状地図以外の地図のデータも記憶して該地図と建造物形状地図とを表示画面に切り換え表示するように構成した場合にも、道路地図や住宅地図等の他の地図を表示し、その上に建造物形状地図のデータの名称を座標列から計算した表示範囲で表示することができる。この場合、地図の表示と名称の表示の処理をそれぞれが全く他を意識することなく実行することができ、それぞれの表示座標を一致させれば地図と名称の表示のズレをなくすことができる。このような処理の組み合わせによって名称表示のデータとして、建造物形状地図のデータにおける形状の座標列と名称を道路地図や住宅地図等の他の地図にも共用することが可能となり、データ量を大幅に低減することができる。
【0033】
図10は建造物形状地図による駐車場から目的地までの経路案内図の表示例を示す図である。上記目的地近傍の再探索処理により探索され建造物形状地図を用いて表示される駐車場から目的地までの経路案内図は、例えば図10に示すようなものである。この建造物形状地図を用いた経路案内図は、地図の中心に現在位置である駐車場の形状を○に十の字のカーソルKLと共に強調表示し、その周囲の建造物の形状を表示している。なお、図5に示す建造物形状地図のデータによれば、パーキングタワーや駐車場そのものである場合には、種別に、また、地下や屋上等を駐車場にしているビルである場合には、詳細情報の中に分類に駐車場が記憶されるので、このいずれかによれ駐車場の検索することができる。そして、目的地についても駐車場から目的地までの経路と共に強調表示している。さらに、各建造物のうち、データの種別情報や高さ情報、詳細の名称数等によって、情報の有用性の高い建造物と判断されるものについては、一般の建造物と表示態様を変えて表示し、公共施設、大きな建物、公園、通りの名称等、主要な建造物の名称を重ならないように所定の優先順位で表示している。各建造物のうち幾つかの模様で表しているものが、表示態様を変えているものであり、カラー表示の場合には、色や濃度、さらにはそれらの模様の組み合わせで区別表示している。例えば学校や市役所、駅等の公共施設、公園、テナントビルでは、名称数の大きいビルを通常の表示態様と異なる表示態様とすることによって、地図として表示されている地域の目標物や特徴を判りやすくすることができる。
【0034】
上記のような建造物形状地図を用いて目的地までの経路を出力すると、目的地に駐車する場所がなく、やむを得ず周囲の駐車場を探して車両を駐車させ、そこから徒歩で目的地までゆく場合に、車両で走行する場合の道路地図による案内とは違った判りやすい経路案内ができる。すなわち、徒歩による目的地までの経路であるため、その道々で右折する角の「上野ビルヂング」や、突き当たりの「緑公園」等、ビル名や公共施設、建造物の形状を必要に応じて逐一確認することができる。
【0035】
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば上記の実施例では、駐車場に進入したことを検出して、再探索を行うようにしたが、駐車場として、所謂有料駐車場、無料駐車場のような一般的な駐車場だけでなく、駐車可能な場所を確保している施設や、建物、公園、パーキングメーターを設置した道路等、他の建造物を含めてもよいことはいうまでもない。また、現在位置が目的地から所定距離の範囲内であり、目的地近傍ではないことを条件に駐車場に進入したことを検出して、現在位置から目的地まで再探索を行うようにしたが、再探索を行うか否かを選択できるようにしてもよいし、探索結果を表示だけかプリント出力するかを選択できるようにしてもよい。さらに、所定距離の範囲内でない場合についても、例えば選択により現在位置から目的地までの再探索を行うようにしてもよい。つまり、このような場合には、何らかの目的があってその駐車場に一時的に立ち寄ったと考えることができるからである。したがってこの場合には、目的地まで徒歩でというより、むしろ目的地まで再び車両で走行することになるので、建造物形状地図ではなく、道路地図による通常の車両用ナビゲーション装置としての経路案内となる。
【0036】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、建造物毎に種別、詳細情報、あるいは詳細情報、高さ情報を含む建造物に属する情報を有する建造物形状地図のデータを記憶する記憶手段と、地図を表示する表示手段と、少なくとも種別及び詳細情報、あるいは詳細情報及び高さ情報に応じて建造物の表示色を決定し、該表示色により建造物の形状からなる建造物形状地図を表示手段に表示する表示制御手段とを備えたので、建造物の形状とその表示態様から経路案内などに際して経路に沿った周囲の状況を分かりやすくして地図を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る建造物形状地図表示装置を適用したナビゲーション装置の実施の形態を示す図である。
【図2】 道路案内データ等の構成例を示す図である。
【図3】 道路属性データ等の構成例を示す図である。
【図4】 注意点データ等の構成例を示す図である。
【図5】 建造物形状地図のデータの構成例を示す図である。
【図6】 ナビゲーション装置のシステム全体の流れを説明するための図である。
【図7】 目的地近傍からの再探索処理を説明するための図である。
【図8】 本実施形態の建造物形状地図表示装置による建造物形状の表示処理を説明するための図である。
【図9】 建造物名称の表示処理を説明するための図である。
【図10】 建造物形状地図による駐車場から目的地までの経路案内図の表示例を示す図である。
【符号の説明】
1…入出力装置、2…現在位置検出装置、3…情報記憶装置、4…中央処理装置、11…タッチスイッチ、12…ディスプレイ、13…プリンタ、16…スピーカ、21…GPS受信装置、22…VICS情報受信装置、23…データ送受信装置、24…絶対方位センサ、25…相対方位センサ、25は距離センサ、40…CPU、41…第1ROM、42…RAM、43…第2ROM、44…画像メモリ、45…画像プロセッサ、46…音声プロセッサ、47…通信インターフェース、48…入力インターフェース
Claims (4)
- 建造物毎に種別、詳細情報を含む建造物に属する情報を有する建造物形状地図のデータを記憶する記憶手段と、地図を表示する表示手段と、少なくとも前記種別及び詳細情報に応じて前記建造物の表示色を決定し、該表示色により建造物の形状からなる建造物形状地図を前記表示手段に表示する表示制御手段とを備えたことを特徴とする建造物形状地図表示装置。
- 前記建造物に属する情報は高さ情報を含み、前記表示制御手段は前記高さ情報に応じて前記建造物の表示色を決定することを特徴とする請求項1記載の建造物形状地図表示装置。
- 建造物毎に詳細情報、高さ情報を含む建造物に属する情報を有する建造物形状地図のデータを記憶する記憶手段と、地図を表示する表示手段と、少なくとも前記詳細情報及び高さ情報に応じて前記建造物の表示色を決定し、該表示色により建造物の形状からなる建造物形状地図を前記表示手段に表示する表示制御手段とを備えたことを特徴とする建造物形状地図表示装置。
- 前記表示制御手段は、前記詳細情報の有無に応じて前記建造物の表示色を決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の建造物形状地図表示装置。
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