JP3760252B2 - 汚水処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、既設の沈澱池等にも構成可能で汚泥を狭いスペースで効率的に回収除去することのできる汚水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、最初沈澱池内に流入する汚水は、整流板の多数孔を通じて緩やかに流し、汚水から汚泥のみを自然沈澱させるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
こうした方式では、自然沈澱させるため、周知のように大きな沈澱池を必要とし、しかも、チェーンの循環方式やガイドレールにスクレーパ付のキァリアを進退させるなどの方式による汚泥掻寄装置も大掛かりなものになって設備コストが高くなったりして不都合である。
この発明は前記課題を解決するためになされたもので、汚水から汚泥を沈澱させて除去するのが、極めて効率的で省スペースのもとになされるようにすることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、矩形沈澱池のピット上方には、汚水の流れてくる個所の末端に接続されその出口から上向きに汚水を流出する汚水流出パイプが設けられ、同流出パイプの外周には、前記上向きに流出する汚水が衝当するようにした縦筒状の処理槽を備え、同処理槽内には、前記流出パイプからの汚水の速度を緩徐なものにして流下させる制御手段が配されている汚水処理装置であって、前記制御手段は、上下複数枚で上下方向に千鳥配置とされた制御板で構成されていることを特徴とする。
【0005】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のものにおいて、処理槽の設けられるピット上方水域側とそれ以外の水域側との間を仕切る対向板が設けられて処理槽からの汚泥をピットの方向へ誘導するようにしてある。
【0006】
請求項3記載の発明は、矩形沈澱池のピット上方には、汚水の流れてくる個所の末端に接続されその出口から上向きに汚水を流出する汚水流出パイプが設けられ、同流出パイプの外周には、前記上向きに流出する汚水が衝当するようにした縦筒状の処理槽を備え、同処理槽内には、前記流出パイプからの汚水の速度を緩徐なものにして流下させる制御手段が配されている汚水処理装置であって、前記処理槽の汚水が衝当する個所には、下面が波形に形成された緩衝部材が設けられていることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図示した実施形態を参照してこの発明を詳細に説明する。
【0008】
図1および図2に示す実施形態は、従来の矩形沈澱池1を対象にして構成した汚水処理装置である。
【0009】
同沈澱池1は、一側に汚水の流入する整流板を備えているが、ここでは盲壁2として形成して汚水流入パイプ10を通じてある。この盲壁2は、事後的に形成したもので、整流板の個所に別途板を備え付けて形成してもよい。
【0010】
5はピットで、底壁6の延長個所にこれまで通り設けられている。7はスクレーパで、図示しない汚泥掻寄装置の一部ごして構成され、同掻寄装置は、フライトチェーン式のものであっても、キァリア(台車)で進退駆動されるものであってもよい。尚、スクレーパは、場合によっては、例えば、汚泥の沈澱作用が完全な場合には、この発明実施形態では構成しないこともできる。
【0011】
沈澱池1のピット5の上方水域には、処理槽8が縦筒状に設置されている。同処理槽8は、上端が閉塞状でこの上壁部9に対向するように汚水流出パイプ10の上端開口が対向している。
【0012】
汚水流出パイプ10は汚水誘導パイプ11に接続されてエルボ状に曲がったものとされるとともに、同パイプ10は、途中から流路を絞られて汚水を噴流として上壁部9に衝当させるようにしてある。この上壁部9の面にスポンジ等の緩衝部材を張り付けおけば噴流はその勢力を大きく減じる。また、その噴流が落下してくるところにも緩衝部材を配しておいてもよい。
【0013】
処理槽8内には、上下複数枚で上下方向に千鳥配置をなす制御板(制御手段)12…を配してある。これらにより、更に汚水の流れは緩徐になって流下し、汚水から汚泥が効果的に沈澱するようになる。汚水から汚泥の沈澱したきれいな水は、処理槽8の外周方向に流れ出るようになるがそこには対向板13が配置されていることで、そこでも汚泥が沈澱してくる。対向板13は、処理槽8の設けられるピット5上方水域側とそれ以外の水域側との間を仕切って処理槽8からの汚泥をピットの方向へ誘導するものである。同対向板13の上端の孔14…からはきれいな水だけが排出される。この対向板13は仮想線のように更に1枚配したり、2〜3枚配してもよい。沈澱した汚泥は、ポンプ15を通じて池外に抜き出される。
【0014】
図2は、汚水流出パイプ10を分岐式にするとともに処理槽8を複数(多数でも可)配置してそれぞれで沈澱処理させるようにした実施形態を示している。
図2の実施形態では、処理槽8を独立式にしてあるが、1つあるいは2つの大きな槽体の内部を仕切ることで各処理槽8を形成することもできる。この場合、処理槽8が角筒形(六角形などでもよい)でもよい。更に、図1の実施形態では、処理槽8は、平面的で1階設置方式であったが、上下に複数階に配してもよい。その一方で、1階設置方式の場合、縦向きに長い処理槽8で構成することができる。例えば、図1においてピット5の少し上方に下端開口がくるまで処理槽8を長くすることができる。
【0015】
図3に示す実施形態は、汚水の流れをより効果的に減速させるものに関し、処理槽8内部の汚水流出パイプ10に対向する個所に、スポンジやゴム、軟質プラスチックなどによる緩衝部材17を配したもので、同緩衝部材17は、全体あるいは下面を波形に形成して汚水の流れをより効果的に減速させるものになっている。円形沈澱池に同槽を配備してもよい。
【0016】
この場合、汚水流出パイプ10の出口をテーパー状に形成して減速して汚水を流出するようにしてある。処理槽8の内部には、制御板12が段階状に配されているとともに、同制御板12と汚水流出パイプ10との間の流路には、さらなる減速をさせる制御紐18…が複数本吊り下げられている。
【0017】
図4に示す実施形態は、汚水流出パイプ10の出口を下向きにし、処理槽8は、略楔形にし、その内部上側に区画板20を縦設してその下部を連通状に形成したもので、第1槽部21と第2槽部22とが形成され、第1槽部21の上部開口には、汚水を大きく減速するための緩衝部材23がフロート24付で配され、さらに、第1槽部21と第2槽部22との連通流路25には、対向板26を配して、下方に汚泥が上方に汚水が分かれて流れるようにしてある。
【0018】
汚水は、さらなる対向板27にゆるやかに当たって下方に汚泥が上方に汚水が流れるようになっている。これらの構造により、処理槽8の上部出口からはきれいな水が排出される一方、処理槽8の下部開口からは汚泥が排出される。尚、処理槽8の上部出口には、さらに対向板28が設けられて清澄水と汚泥とを分離するようになっている。尚、図3および図4の実施形態は、図1の沈澱池に1基あるいは複数基配置する。円形沈澱池に同槽を配備してもよい。
【0019】
図5に示す実施形態も図1の沈澱池に1基あるいは複数基配備されるもので、処理槽8は、上端を水面近くにし下部を水面以下にして設置されており、同処理槽8には、上方から汚水流出パイプ10が挿通されて同パイプ10の下端がラッパ状に開口するとともに、同開口内には汚水を拡散させるボール状の制御体30が設けられ、開口の下方には、網状部材31と緩衝部材32が上下をなして配されている。
【0020】
緩衝部材32から外径方向に流れてくる汚水はさらに処理槽8内周に配した別の緩衝部材33に当たるようになっている。これにより、下方には汚泥が沈澱し、水は上昇する。汚泥分は、区画板34で上方に流れにくくなっており、水のみが上方に流れる。処理槽8上部の出口35の手前には対向板36があるので、ここで水と汚泥の分離がさらに行われる。出口35を出た水からも対向板37により汚泥が分離して沈澱する。尚、処理槽8の上端抜き孔38から清澄水を抜き出すようにしてもよい。
【0021】
図6に示す実施形態は、沈澱池の水面よりかなり上方に処理槽8を配置したもので、汚水流出パイプ10の上端は、複数本の絞りパイプ40…が挿通されて流出速度を落とすようにされ、その出口には、網状部材41と緩衝部材42が対向配置されている。43は制御板、44は制御紐である。処理槽8の下部出口45は水面の上または下に位置し、沈澱池内では汚泥が非常に緩やかに沈澱してゆくようにしてある。尚、処理槽8の下方にも図4あるいは図5に示す処理槽8を連設してもよいし、処理槽8なしで緩衝部材や制御板を配してもよい。汚水流出パイプ10にはポンプ46が設けられている。処理槽8の上端からは清澄水を抜き出すようになっている。
【0022】
図7、図8に示す実施形態は、緩衝部材についてのもので、図7に示す緩衝部材50は、ガイドロッド51とバネ52で弾性支持されている。この場合、緩衝部材50は、硬質なものの他、スポンジやゴム等の軟質材料を用いてもよい。
図8に示す緩衝部材50は、吊りバネ54で吊り下げてある。この場合の緩衝部材50も、硬質なものの他、スポンジやゴム等の軟質材料を用いてもよい。
【0023】
【発明の効果】
この発明は以上のように構成されているので、汚水から汚泥を沈澱させて除去するのが、極めて効率的で省スペースのもとになされるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態である汚水処理装置の模式縦断面図。
【図2】図1の平面図。
【図3】他の汚水処理装置を示す模式縦断面図。
【図4】他の汚水処理装置を示す模式縦断面図。
【図5】他の汚水処理装置を示す模式縦断面図。
【図6】他の汚水処理装置を示す模式縦断面図。
【図7】緩衝部材の他の構成例を示す断面図。
【図8】緩衝部材の他の構成例を示す断面図。
【符号の説明】
1…沈澱池 5…ピット 8…処理槽 10…汚水流出パイプ 17,23,3,33,42,50…緩衝部材。
Claims (3)
- 矩形沈澱池のピット上方には、汚水の流れてくる個所の末端に接続されその出口から上向きに汚水を流出する汚水流出パイプが設けられ、同流出パイプの外周には、前記上向きに流出する汚水が衝当するようにした縦筒状の処理槽を備え、同処理槽内には、前記流出パイプからの汚水の速度を緩徐なものにして流下させる制御手段が配されている汚水処理装置であって、前記制御手段は、上下複数枚で上下方向に千鳥配置とされた制御板で構成されていることを特徴とする汚水処理装置。
- 請求項1記載のものにおいて、処理槽の設けられるピット上方水域側とそれ以外の水域側との間を仕切る対向板が設けられて処理槽からの汚泥をピットの方向へ誘導するようにしてある汚水処理装置。
- 矩形沈澱池のピット上方には、汚水の流れてくる個所の末端に接続されその出口から上向きに汚水を流出する汚水流出パイプが設けられ、同流出パイプの外周には、前記上向きに流出する汚水が衝当するようにした縦筒状の処理槽を備え、同処理槽内には、前記流出パイプからの汚水の速度を緩徐なものにして流下させる制御手段が配されている汚水処理装置であって、前記処理槽の汚水が衝当する個所には、下面が波形に形成された緩衝部材が設けられていることを特徴とする汚水処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11181696A JP3760252B2 (ja) | 1996-03-28 | 1996-03-28 | 汚水処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11181696A JP3760252B2 (ja) | 1996-03-28 | 1996-03-28 | 汚水処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09262407A JPH09262407A (ja) | 1997-10-07 |
JP3760252B2 true JP3760252B2 (ja) | 2006-03-29 |
Family
ID=14570885
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11181696A Expired - Lifetime JP3760252B2 (ja) | 1996-03-28 | 1996-03-28 | 汚水処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3760252B2 (ja) |
-
1996
- 1996-03-28 JP JP11181696A patent/JP3760252B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09262407A (ja) | 1997-10-07 |
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