JP3759779B2 - 一成分現像用トナー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真、静電記録および静電印刷等における静電潜像を現像するための一成分現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
一成分現像は、現像スリーブとトナー規制ブレードとの圧接間隙を通過してスリーブ上に形成された帯電トナーの薄層が感光体上に形成された静電潜像を現像する方式である。このようにトナーの帯電および現像スリーブ上へのトナー薄層の形成はトナー規制ブレードの圧接部においてなされるため、トナーにストレスがかかり、トナー規制ブレードや現像スリーブへのトナーの固着が生じやすくなる。
【0003】
また、最近では省エネルギー化、安全性および設計容易性の観点から、トナーにおいて低温定着性が要求され、耐固着性および低温定着性を有するトナーも知られているが、感光体ドラムには、一般に、感光体ドラム上の残留トナーを除去して画質の低下を防止するためのクリーニング装置が備えられている。しかしながら、かかるクリーニング装置はクリーニングブレードとの摩擦による感光体ドラムの摩耗を引き起こしたり、クリーニング装置内に蓄積した残留トナーの廃棄が必要になってしまう。
【0004】
このような問題を解決するために、特開昭第62−203182号公報および特開平第3−7972号公報では、現像とクリーニングを同時に行い、従来のクリーニング装置を必要としない現像装置が提案されている。しかしながら、この現像装置に上記のようなトナーを適用し、トナーのスリーブ通過前での耐固着性および低温定着性と、現像と同時にクリーニングを行う方式の感光体のクリーニング特性とを両立化しようとしても、トナー規制ブレードによる電荷付与工程および現像工程において発生する微粉が多くなり、それに伴い感光体ドラムから転写紙への転写性が悪化して残留トナーも多く発生し、このようなクリーニングのみでは十分な対応ができなくなるという問題が生じている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は耐固着性、低温定着性および静電潜像担持体クリーニング特性に優れた一成分現像用トナーを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、現像スリーブとこれに圧接して配置されたトナー規制ブレードとの間隙を通過させることによりトナーを帯電させる一成分現像装置に用いられ、静電潜像担持体上の静電潜像を現像し、転写材に転写される一成分現像用トナーであって、125℃におけるメルトインデックス値(以下、「MI値」という)が10〜40(g/10分)、粉砕性指数が1.0〜3.0、体積平均粒径が5.0〜9.0μmであることを特徴とする一成分現像用トナーに関する。
【0007】
本発明はトナーを改良することにより、トナーの耐固着性および低温定着性と、従来のクリーニング装置が必要ない感光体クリーニング特性とを両立させようとするものである。本発明の一成分現像用トナーはMI値、粉砕性指数および体積平均粒径を規定することを特徴とする。MI値はある特定温度におけるトナーの溶融粘度を示す指標であり、粉砕性指数はトナーの硬さの指標であるが、これらを所望の値にすることにより、比較的低温においても所望の粘度を有し、現像器内での撹拌時、トナー規制ブレードによる電荷付与時または現像時にあまり破壊されず、ほとんど微粉が発生しない、すなわち耐固着性、低温定着性および感光体クリーニング特性に優れたトナーを容易に提供することができる。
【0008】
本発明によるトナーのMI値(g/10分)は10〜40、好ましくは15〜35である。詳細はトナーの評価方法の項目において後述されているが、値が大きくなるほど粘性は低くなる。この値はトナーに含まれる結着樹脂やオフセット防止剤等のトナー組成物を選択することにより調節することができる。この値が10より小さいと粘性が高くなり低温定着性が得られなくなる。一方、40より大きいと粘性が低くなり高温オフセット性に問題が生じる。
【0009】
また、本発明のトナーは粉砕性指数が1.0〜3.0、好ましくは1.5〜3.0である。この指数が大きいほどトナー粒子は硬くなる。この指数は結着樹脂の選択、具体的にはその分子量や溶剤不溶成分含有量により調整することができる。粉砕性指数が1.0より小さいとトナー粒子が柔らかく、もろくなりすぎて、破壊されやすいため、現像器内での撹拌時または電荷付与時等に微粉が多く発生し、画像にカブリが生じて感光体クリーニング特性が得られない。また、トナー規制ブレード等との接触でトナー粒子が変形し、それに伴いブレードやスリーブへの固着が起こり問題となる。一方粉砕性指数が3.0より大きいとトナー粒子が硬くなりすぎ、低温定着がうまくいかず、また、破壊されにくいためトナーの生産性が悪化する。
【0010】
さらに、本発明のトナーの体積平均粒径は5.0〜9.0μm、好ましくは6〜8である。9.0μmより大きいと高画質化という従来からの目的に沿わず、5.0μmより小さいと現像、転写および定着時等の取り扱いが困難で、画像品質に悪影響を及ぼすとともに、生産性が低下しコストアップとなってしまう。
【0011】
本発明において使用される結着樹脂は特に限定されないが、低温定着性を確保する観点からその軟化点(Tm)が90〜140℃である樹脂が好ましい。例えば従来から使用されているスチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂等を使用することができる。
【0012】
本発明において特に好ましいのはポリエステル系樹脂である。特に、非磁性一成分現像方式においては、現像スリーブとトナー規制ブレードとの圧接部の間隔を通過させることによりトナーの荷電が行われるが、この場合に問題となるブレードやスリーブに対するトナーの耐固着性の観点からポリエステル系樹脂を使用することが好ましい。ポリエステル樹脂は、ポリオール成分とジカルボン酸から合成されるが、ポリオール成分は少なくともエーテル化ジフェノールを含み、エーテル化ジフェノールとしてはビスフェノールAまたはジ-(4-ヒドロキシフェニル)メタンのジフェニール類と、エチレンオキサイド、プロピレンオキサド、ジエチエレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトールからなる群から選ばれる化合物との付加物が使用でき、ジカルボン酸成分としては、マレイン酸、フマール酸、メサコニン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタール酸、イソフタール酸、テレフタール酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、1,2,4-ベンゼントリカルボン酸、1,2,5-ベンゼントリカルボン、1,2,4-シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,5-シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4-ブタントリカルボン酸、1,3-ジカルボキシ-2-メチル-2-メチルカルボキシプロパンテトラ(メチルカルボキシ)メタンが使用できる。好ましいポリエステル樹脂はTmが90℃〜140℃、Tgが60℃〜70℃、酸価(Av)が10〜40KOHmg/gを有し、メチルエチルケトン不溶成分含有量が5〜30重量%のものである。Tgが60℃より低いと保管安定性が低下しトナー凝集が生じ易くなり、70℃より高いとトナーの低温定着性が低下する。Avが10KOHmg/gより少ないと着色剤やオフセット防止剤等の分散性が悪くなり、40KOHmg/gより多いとトナーの耐湿性に問題が生じる。メチルエチルケトン不溶成分含有量が5重量%より少ないと非オフセット領域が狭くなり、30重量%より多いと低温定着性が低下する。
【0013】
ポリエステルの合成に当たっては、ポリオール成分およびジカルボン酸成分をそれぞれ複数種混合して用いてもよい。また、ポリエステルをトナー中に複数種併用することもできる。また、ポリエステル樹脂に対してイソシアネートを反応させて得られるウレタン変性ポリエステル樹脂も使用可能である。
【0014】
本発明に使用されるオフセット防止剤としては、使用される樹脂の軟化点により適宜選択する必要がある。一般に、軟化点が80〜150℃、好ましくは85〜145℃のものを使用することが望ましい。例えば、カルナバワックス、サゾールワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、ホホバ油ワックス、蜜ろうワックス、酸化型ポリエチレンワックス、酸化型ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスが挙げられる。これらは単独で用いても、非オフセット域を広げるために軟化点の異なるものを複数選択して用いてもよい。
【0015】
オフセット防止剤の添加量としては、樹脂100重量部に対して1.0〜5.0重量部、好ましくは2.0〜4.0重量部である。5.0重量部より多いとトナー固着が生じたり、トナーの流動性が損なわれ、1.0重量部より少ないとオフセットが発生する。
【0016】
着色剤としては特に限定されず、従来電子写真で使用されてきた着色剤を用いることができ、以下のものが例示できる。
まず、着色剤として黒色顔料は、カーボン・ブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、フェライト、マグネタイトなどを使用することができる。
黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、バンザーイエローG、バンザーイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレヘーキなどを使用することができる。
【0017】
また、赤色顔料としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGK、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッド、レーキレッドC、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、パーマネントオレンジGTR、バルカンファストオレンジGG、パーマネントレッドF4RH、パーマネントカーミンFBなどを使用することができる。
また、青色顔料としては、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルーなどを使用することができる。
なお、これらの着色剤の添加量は、トナー中における樹脂100重量部に対して、1〜20重量部、好ましくは、3〜15重量部になるようにする。
【0018】
本発明のトナーには、その他に必要に応じて荷電制御剤、例えば、含金属系あるいはメタルフリー系等の負帯電性荷電制御剤、ニグロシン系あるいはトリフェニルメタン系等の正荷電制御剤等、流動化剤、例えば、シリカ微粒子、二酸化チタン微粒子、アルミナ微粒子、フッ化マグネシウム微粒子等、およびクリーニング助剤としての樹脂ビーズ、例えば、テフロン、ポリエチレン、シリコーン、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂等、等を添加してもよい。
【0019】
本発明の一成分現像用トナーは、公知の方法、例えば、上記材料を混合、混練し、冷却した混練物を粉砕、分級する方法、懸濁重合法、乳化重合法、乳化分散法、スプレードライ法等により容易に得ることができる。
【0020】
このようにして得られたトナーは、例えば図1に示される概略構成を有する、クリーニング装置レスで現像と同時にクリーニングが行われる現像装置に適用される。この装置はトナー担持体(現像スリーブ)の表面に規制ブレードを圧接させて、トナー担持体表面におけるトナー量を規制すると共にトナー担持体表面に供給されたトナーを摩擦帯電させ、この摩擦帯電されたトナーをトナー担持体から感光体に供給するように構成されている。
【0021】
図1において、感光体ドラム1は導電性基体上に感光層が形成されており、図中矢印方向に回転される。帯電部材である帯電ブラシ2は、感光体ドラム1の表面に接触して設けられている。そして、電源3により帯電ブラシ2に所定の帯電電圧を印加することにより、感光体ドラム1表面は所定の極性および表面電位に帯電される。所定の電位に帯電された感光体ドラム1表面に、画像露光4により静電潜像を形成し、この静電潜像を非磁性一成分現像装置5により現像し、トナー像を形成する。なお、一成分現像装置の詳細については後述する。
【0022】
転写部材である転写ローラ6は、芯金の外周に導電性弾性層が形成されており、感光体ドラム1に所定の圧力で圧接されて、図中矢印方向に回転する。また、転写ローラ6にはトナーの荷電極性とは逆極性のバイアスが電源7により印加されている。転写材8は感光体ドラム1と転写ローラ6との間に搬送され、上述したバイアスの印加の下に感光体ドラム1のトナー像が転写材8上に転写される。
【0023】
トナー像が表面に転写された転写材8は、内部にヒーターを内蔵した加熱ローラおよび加熱ローラに圧接された加圧ローラからなる定着ローラ対11を備えた定着装置まで搬送され、定着ローラ対11の間を通過することにより表面に担持したトナー像が定着される。トナー像が転写材8に転写された後の感光体ドラム1表面に残留したトナーは次の現像工程において現像装置5の現像スリーブ22により回収される。
【0024】
上述した本発明のトナーを適用する一成分現像装置5は、図示しない駆動手段により図中矢印方向に回転駆動される駆動ローラ21を備えており、この駆動ローラには該ローラの外径より若干大きい内径の可撓性の現像スリーブ22が外嵌されている。現像スリーブ22はその両端部が背後から押圧ガイド23により駆動ローラ21に圧接される一方、該圧接により反対側にできたたるみ部分30が感光体ドラム1に柔軟に接触している。また、現像スリーブ22には押圧ガイド23と同じ側からトナー規制ブレード24が当接している。
【0025】
現像スリーブ22の背後にはバッファ室25が、さらにその背後にトナー供給室26があり、バッファ室25にはトナー供給回転部材27が、トナー供給室26にはトナー撹拌・供給回転部材28がそれぞれ配置されている。さらに、現像スリーブ22の下面には、バッファ室25から外部へトナーが漏れることを防止するための下シール部材29が当接している。この現像装置によると、回転部材28の回転によりトナー供給室26からバッファ室25へ送り込まれた非磁性一成分トナーはトナー供給回転部材27の回転によって順次現像スリーブ22表面に供給される。
【0026】
一方、現像スリーブ22は駆動ローラ21の駆動回転に摩擦力により従動回転しており、これに供給されたトナーはトナー規制ブレード24と該スリーブ22との間を通過することでブレード24の圧力下に摩擦帯電し、且つ、所定厚さの薄層とされる。このトナー薄層は現像スリーブ22表面に保持され、感光体ドラム1に臨む現像領域に搬送され、適切な現像バイアス印加の下で静電潜像の現像に供される。これと同時に感光体ドラム1上に残留していたトナーは、現像スリーブ22上に回収される。現像後、スリーブ22上に残った余剰トナーおよび回収トナーは、スリーブ22の回転に伴って、途中シール部材29と現像スリーブ22との間を通りバッファ室25へ戻される。
【0027】
以上、本発明のトナーを使用する非磁性一成分現像装置の一例を記載したが、これに限定されるものではない。例えば、図1の現像装置においては現像スリーブ22として、駆動ローラ21の外径よりその内径が大きく、弛み部分30が形成されるものを使用しているが、このような弛み部分が形成されない構成、すなわち駆動ローラ21の外径と同等の内径を有する現像スリーブも使用可能である。
【0028】
以下、実施例を用いて本発明をさらに説明する。
【0029】
【実施例】
ポリエステル樹脂Aの合成
5リットル4つ口フラスコに還流冷却器、水分離装置、N2ガス導入管、温度計、撹拌装置を付し、マントルヒーターに設置した。そのフラスコにビスフェノールプロピレンオキサイド付加物1376g、イソフタル酸398g、コハク酸113g、ジエチレングリコール85gを入れ、N2ガスをフラスコに導入しながら220〜270℃で脱水重縮合を行い、ポリエステル樹脂Aを得た。得られたポリエステルは以下の物性を有していた。ガラス転移点(Tg):60℃、軟化点(Tm):100℃、数平均分子量(Mn):5000、重量平均分子量(Mw):12000、酸価(Av):23KOHmg/g。
【0030】
ポリエステル樹脂Bの合成
5リットル4つ口フラスコに還流冷却器、水分離装置、N2ガス導入管、温度計、撹拌装置を付し、マントルヒーターに設置して、ビスフェノールプロピレンオキサイド付加物1200g、ネオペンチルグリコール110gおよびイソフタル酸850gを仕込み、フラスコ内にN2を導入しながら220〜270℃の温度で脱水重縮合を行って、低分子量体ポリエステルを得た。
【0031】
次に、5リットル4つ口フラスコに還流冷却器、水分離装置、N2ガス導入管、温度計、撹拌装置を付し、マントルヒーターに設置して、ビスフェノールプロピレンオキサイド付加物1720g、イソフタル酸860g、コハク酸119g、ジエチレングリコール129gおよびグリセリン74.6gを仕込み、フラスコ内にN2を導入しながら240℃の温度で脱水重縮合を行って、高分子化用ポリエステルを得た。
【0032】
低分子量体ポリエステル4200重量部及び高分子化用ポリエステル2800重量部をヘンシェルミキサーに投入して、十分均一になるまでドライブレンドを行い、続いて加熱ニーダー中に投入して、120℃でジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート100重量部を仕込み1時間反応させ、残存している遊離のイソシアネート基がほぼなくなったことをNCO%の測定で確認した後、冷却してウレタン結合を有するポリエステル樹脂B(Tg=65℃、Tm=140℃、Av=25KOHmg/g、メチルエチルケトン不溶成分含有量=20重量%)を得た。
【0033】
(トナーの製造)
Figure 0003759779
上記材料をヘンシェルミキサーで十分混合した後、2軸混練押出機を用いて混練し、混練物を放置冷却後、フェザーミルを用いて粗粉砕した。粗粉砕物をさらにジェットミルを用いて微粉砕し、その後風力分級して体積平均粒径8μmのトナー粒子を得た。このトナー粒子100重量部と疎水性シリカ(タラノックス500:タルコ社製)0.8重量部とをヘンシェルミキサーで混合、撹拌し、表面に疎水性シリカが処理されたトナーを得た。
【0034】
実施例2
ポリエステル樹脂Aを10重量部、ポリエステル樹脂Bを90重量部用いた以外、実施例1と同様にして、トナーを得た。
【0035】
実施例3
ポリエステル樹脂Aを20重量部、ポリエステル樹脂Bを80重量部用いた以外、実施例1と同様にして、トナーを得た。
【0036】
実施例4
ポリエステル樹脂Aを30重量部、ポリエステル樹脂Bを70重量部用いた以外、実施例1と同様にして、トナーを得た。
【0037】
比較例1
ポリエステル樹脂A50重量部およびポリエステル樹脂B50重量部をポリエステル樹脂B100重量部に代えた以外、実施例1と同様にして、トナーを得た。
【0038】
比較例2
ポリエステル樹脂A50重量部およびポリエステル樹脂B50重量部をポリエステル樹脂A80重量部およびポリエステル樹脂B20重量部に代えた以外、実施例1と同様にして、トナーを得た。
【0039】
比較例3
カルナバワックスを添加しないこと以外は実施例2と同様にして、トナーを得た。
【0040】
(評価方法)
定着ローラーの設定温度を調整できるよう改造し、かつ図1に示されるクリーナレス構成に改造した電子写真プリンター[SP1000(システムスピード35mm/s);ミノルタ社製]を用いて、得られたトナーの固着性、定着強度、感光体上カブリ、耐熱性および非オフセット域の評価を行った。なお、MI値および粉砕性指数についても測定した。
【0041】
固着性
電子写真プリンターSP1000の現像装置(感光体なし)にトナーを入れ、30時間スリーブを連続回転させる。ブレードにトナー固着が生じるとスリーブ上に白スジが発生する。白スジの生じたものを×、生じないものを○、僅かに生じたものを△とした。
【0042】
定着強度
ローラー温度設定を140℃にしてトナー像を定着させ、イメージ濃度(ID)が1.35〜1.45の範囲の部分を、図2に示したように消しゴムをあてて、3往復させた後、IDを測定し定着強度を以下の式により算出した。定着強度はID1.2以上の部分が85%以上必要である。85%以上のものを○、85%未満のものを×とした。
【0043】
【数1】
Figure 0003759779
【0044】
感光体上カブリ
ローラー温度設定を130℃にしてトナー像を定着させ、初期および耐刷(3000枚)終了時において、感光体上のカブリを観察した。カブリがほとんど発生しなかったものを◎、若干カブリは発生したが、実用上問題がなかったものを○、カブリが発生しているものを△、カブリが多いものを×とした。
【0045】
耐熱性
トナー5gをガラスビンに入れ、60℃の環境下に5時間置いたとき、トナー凝集の生じたものを×、トナー凝集が見られないものを○とした。
【0046】
非オフセット域
ローラー設定温度を5℃おきに110〜220℃まで変化させトナー像を定着させ、オフセットの発生していない温度範囲を求めた。非オフセット域は140±20℃が必要である。
【0047】
MI値
トナーのMI値の測定は、JIS規格K−7210のA法に準じて行った。なお、測定温度は125℃、荷重は2.169kgである。
【0048】
粉砕性指数
クリプトロン粉砕機(KTM−I型;川崎重工業社製)を開回路に設定し、ローター回転数を9300rpm、トータル風量を7.0Nm3/minとした時の、粉砕ローターのモーター負荷動力値W0[W]を記録した。
【0049】
次いで、フェザーミルで粉砕した粗砕物(平均粒径D0)を定量フィーダーにて供給量[F]40kg/hrで投入した。粉砕ローターへの負荷が増し、その時の負荷動力値W1[W]を記録した。また、粉砕後の平均粒径D1をコールターカウンター(日科機)にて測定した。粉砕性指数[K]は次式で求めた。
【0050】
【数2】
Figure 0003759779
【0051】
ただし、D0>>D1の時は、
【数3】
Figure 0003759779
で求めた。
【0052】
以上の結果を下記表1に示す。
【表1】
Figure 0003759779
【0053】
比較例1で得られたトナーは低温定着性に問題があった。このトナーのMI値は低いことから、定着時の粘性が高く、流れにくいことが原因であると考えられる。また、オフセットの発生が多いため、定着強度の測定ができなかった。
比較例2で得られたトナーは感光体上カブリが多く発生し、耐固着性にも優れなかった。このトナーは粉砕性指数が低いことから、柔らかく脆いため、現像時または電荷付与時に微粉が多く発生したことが原因であると考えられ、感光体クリーニング特性にも劣るものであるといえる。
比較例3で得られたトナーは低温定着時オフセットの発生が多いため、定着強度の測定ができなかった。
【0054】
【発明の効果】
本発明のトナーは耐熱性はもとより、耐固着性、低温定着性および静電潜像担持体クリーニング特性に優れた一成分現像用トナーである。また、非オフセット域も良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一成分現像装置の概略構成を示す図である。
【図2】 定着強度を測定する方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1:感光体ドラム、2:帯電ブラシ、3:電源、4:露光、5:一成分現像装置、6:転写ローラ、7:電源、8:転写材、11:定着ローラ対、21:駆動ローラ、22:現像スリーブ、23:押圧ガイド、24:トナー規制ブレード、25:バッファ室、26:トナー供給室、27:トナー供給回転部材、28:トナー撹拌・供給回転部材、29:下シール部材、30:弛み部分

Claims (2)

  1. 現像スリーブとこれに圧接して配置されたトナー規制ブレードとの間隙を通過させることによりトナーを帯電させる一成分現像装置に用いられ、静電潜像担持体上の静電潜像を現像し、転写材に転写される一成分現像用トナーであって、125℃におけるメルトインデックス値が10〜40(g/10分)、開回路に設定したクリプトロン粉砕機(KTM−I型;川崎重工業社製)を使用し下記式(1)に従い得られる粉砕性指数K[W・hr・mm/kg]が1.0〜3.0、体積平均粒径が5.0〜9.0μmであることを特徴とする一成分現像用トナー
    Figure 0003759779
    K:粉砕性指数K[W・hr・mm/kg]、
    :粉砕前粒径[μm]、
    :粉砕後粒径[μm]、
    :粉砕時の動力値[W]、
    :ローター回転数を9300rpm、トータル風量を7.0Nm /minとした時の、粉砕ローターのモーター負荷動力値[W]、
    F:供給量40kg/hr
  2. 転写後、静電潜像担持体表面に残留したトナーを一成分現像装置により回収する画像形成装置に用いられることを特徴とする、請求項1記載の一成分現像用トナー。
JP3356496A 1996-02-02 1996-02-21 一成分現像用トナー Expired - Fee Related JP3759779B2 (ja)

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