JP3759481B2 - 自動二輪車におけるメーターバイザー支持構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体フレームの前端のヘッドパイプで操向可能に支承されるフロントフォークの上部にステーが取付けられ、ヘッドランプが、該ヘッドランプの両側に配置されて前記ステーに取付けられる左右一対の支持部材で支持され、フロントフォークの上部に連設される操向ハンドルに設けられるメーターユニットが、合成樹脂製のメーターバイザーで前方から覆われる自動二輪車に関し、特に、メーターバイザーの支持構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような自動二輪車では、メーターバイザーが、ステーにボルト等で固定的に取付けられるのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、メーターバイザーはメーターユニットを前方から覆うものであるが、メーターユニットの周囲のメンテナンスを行なったり、清掃を行なったりする際に、上記従来のようにメーターバイザーがステーに固定されたままでは、メーターバイザーが作業の邪魔になり、メンテナンスや清掃作業を行い難い。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、メーターユニットの周囲のメンテナンスや清掃作業を容易とした自動二輪車におけるメーターバイザー支持構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、車体フレームの前端のヘッドパイプで操向可能に支承されるフロントフォークの上部にステーが取付けられ、ヘッドランプが、該ヘッドランプの両側に配置されて前記ステーに取付けられる左右一対の支持部材で支持され、フロントフォークの上部に連設される操向ハンドルに設けられるメーターユニットが、合成樹脂製のメーターバイザーで前方から覆われ、そのメーターバイザーの前部両側下部が前記両支持部材に回動可能に枢着され、メーターバイザーの後部両側下部との係合ならびにその係合解除を切換操作可能とした係合保持機構が、前記両支持部材にそれぞれ設けられる自動二輪車におけるメーターバイザー支持構造において、前記メーターバイザーの後部両側下部には下方に開いた係合孔が設けられており、前記係合保持機構が、前記ステーに螺合されるボルトと、前記係合孔を上方から係脱可能に係合させる環状溝を外周に有して弾性材により筒状に形成されると共に前記ボルトを貫通せしめる係止部材とを備えていて、前記環状溝に係合孔を係合させた状態にある前記メーターバイザーの両側下部を自然な状態から内方に弾性変形させるように前記ボルトを締めつけて前記係止部材をステー側に押圧することにより前記係合孔の前記環状溝への係合を維持する状態と、同ボルトを緩めることで、前記環状溝に係合孔を係合させた前記メーターバイザーが自己の弾性で自然な状態に戻るまで前記係止部材を軸方向に移動させて前記環状溝への前記係合孔の係脱を許容する状態とを切換可能に構成されることを特徴とする。
【0006】
このような特徴によれば、一対の係合保持機構にメーターバイザーの後部両側下部を係合させた状態を維持することで、メーターユニットを前方から覆う位置にメーターバイザーを保持することができ、メーターバイザーの後部両側下部の係脱を許容するように両係合保持機構を操作すると、メーターバイザーを前方側に回動することができるので、メーターユニットの周囲のメンテナンスや清掃作業を行なう際にメーターバイザーが邪魔になることはなく、メンテナンスや清掃作業を容易に行なうことができる。特に上記係合保持機構が、ステーに螺合されるボルトと、メーターバイザー後部両側下部の係合孔を上方から係脱可能に係合させる環状溝を外周に有して弾性材により筒状に形成されると共にボルトを貫通せしめる係止部材とを備えていて、環状溝に係合孔を係合させた状態にあるメーターバイザーの両側下部を自然な状態から内方に弾性変形させるようにボルトを締めつけて係止部材をステー側に押圧することにより係合孔の環状溝への係合を維持する状態と、同ボルトを緩めることで、環状溝に係合孔を係合させたメーターバイザーが自己の弾性で自然な状態に戻るまで係止部材を軸方向に移動させて環状溝への係合孔の係脱を許容する状態とを切換可能に構成されるため、メーターバイザーの後部両側下部を内方側に弾性変形させたときの環状溝との摩擦力で、メーターバイザーの後部両側下部の係止部材への係合状態を維持することができ、上記係合維持状態と係脱許容状態とを切換操作可能な係合保持機構を簡単な構造で構成することができる。
【0007】
また請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明の構成に加えて、前記メーターバイザーの前部両側下部は、前記ヘッドランプを前記両支持部材に取付けるヘッドランプ取付用ボルトの軸線まわりに回動することを可能としつつ該ヘッドランプ取付用ボルトを介して両支持部材に枢着されることを特徴とし、かかる構成によれば、ヘッドランプを支持部材に取付けるための構造の一部を利用してメーターバイザーを支持部材に回動可能に枢着するようにしているので、メーターバイザーを支持部材に回動可能に枢着する構造を構成するにあたり、部品点数の増大を抑えるとともに構造の簡略化を図ることができる。
【0008】
さらに請求項3記載の発明は、上記請求項1または2記載の発明の構成に加えて、前記係止部材を貫通する前記ボルトにより、前記支持部材を前記ステーに取付けることを特徴とし、かかる構成によれば、係合保持機構の一部を構成して係止部材を貫通するボルトが、支持部材をステーに取付ける機能を果たすものであり、係合保持機構を構成するにあたって部品点数の増大を抑えることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0010】
図1〜図10は本発明の一実施例を示すものであり、図1は自動二輪車の側面図、図2は自動二輪車の前部拡大側面図、図3は図2の3矢視方向から見た自動二輪車の左半分正面図、図4は図2の4−4線断面図、図5はステーの正面図、図6は図5の6矢視図、図7は図6の7矢視図、図8は支持部材の平面図、図9は図8の9矢視図、図10はメーターバイザーの側面図である。
【0011】
先ず図1において、自動二輪車の車体フレームFは、ヘッドパイプ11と、該ヘッドパイプ11から後下がりに延びるとともに中間部からさらに下方に屈曲するメインフレーム12と、メインフレーム12の下方で前記ヘッドパイプ11から後下がりに延びるとともに中間部から後方に屈曲する左右一対のダウンチューブ13…と、メインフレーム12の中間部から後方に延びる左右一対のシートレール14…と、ダウンチューブ13…の後端から後上がりに延びて前記シートレール14…の中間部に接続される左右一対のロアパイプ15…とを備え、前記メインフレーム12の後端は前記ロアパイプ15…の中間部に接続される。
【0012】
ヘッドパイプ11には、前輪WFを軸支するフロントフォーク16が操向可能に支承されており、フロントフォーク16の上部には操向ハンドル17が連設される。
【0013】
エンジンEおよびトランスミッションTから成るパワーユニットPは、前記メインフレーム12、前記ダウンチューブ13…および前記ロアパイプ15…で囲まれる空間に配置されるようにして車体フレームFに搭載される。またメインフレーム12には、パワーユニットPの上方で該メインフレーム12を跨ぐようにして燃料タンク20が搭載される。 メインフレーム12の後部にはリヤフォーク21の前端が枢支されており、該リヤフォーク21の後端に軸支される後輪WRに、前記パワーユニットPの出力がチェーン22を介して伝達される。さらに車体フレームFおよびリヤフォーク21間にはリヤクッション23が設けられる。
【0014】
シートレール14…は、合成樹脂製のリヤカバー24で覆われており、前記燃料タンク10よりも後方でシートレール14…上には、ライダーを乗せるメインシート25aと、同乗者を乗せるようにしてメインシート25aの後方に配置されるピリオンシート25bとを備えるタンデム型のシート25が、脱着可能に設けられる。
【0015】
図2〜図4を併せて参照して、フロントフォーク16の上部にはステー26が取付けられ、ヘッドランプ27が、該ヘッドランプ27の両側に配置されて前記ステー26に取付けられる左右一対の支持部材28,28で支持され、操向ハンドル17に設けられるメーターユニット29が合成樹脂から成るメーターバイザー30で前方から覆われる。
【0016】
図5〜図7をさらに併せて参照して、ステー26は、上下に延びる左右一対の棒状側部枠31,31と、両棒状側部枠31,31の上下方向中間部間を結ぶ中間部連結枠32と、両棒状側部枠31,31の下部間を結ぶ下部連結枠33と、両棒状枠部31,31の中間部から前方に延びる左右一対の支持板部34,34と、棒状側部枠31,31の下部から半径方向外方に張出す鍔部35,35とを溶接等で一体に結合して成るものである。
【0017】
このステー26は、フロントフォーク16のボトムブリッジ16aおよびアッパーブリッジ16b間に設けられるものであり、両棒状側部枠31,31の下端は鍔部35,35をボトムブリッジ16aの上面に当接させるようにしてボトムブリッジ16aに差し込まれ、両棒状側部枠31,31の上端はアッパーブリッジ16bに差し込まれる。
【0018】
ステー26における支持板部34,34は、ヘッドランプ27の両側に配置されるものであり、支持板部34,34の下部前寄りの部分にウインカ36,36が取付けられる。 図8および図9において、支持部材28は、側面視で略三角形状に形成されるものであり、三角形の各頂角部に対応する位置で支持部材28には、第1〜第3挿通孔37,38,39が設けられる。
【0019】
第1挿通孔37は、支持部材28の前部に設けられるものであり、環状の段部37aをヘッドランプ27とは反対側に臨ませた段付きに形成される。また第2挿通孔38は、支持部材28の後部上側に設けられるものであり、環状の段部38aをヘッドランプ27とは反対側に臨ませた段付きに形成される。さらに第3挿通孔39は、支持部材28の下部に設けられるものであり、環状の段部39aをヘッドランプ27とは反対側に臨ませた段付きに形成される。
【0020】
ステー26の両支持板部34,34は、前記支持部材28の後部に内方側から対向するものであり、第2挿通孔38…に対応して支持板部34,34の内面にはウエルドナット40…が固着され、第3挿通孔39…に対応して支持板部34,34の内面にはウエルドナット41…が固着される。
【0021】
図10において、メーターバイザー30の前部両側下部には円形の支持孔42…が設けられ、メーターバイザー30の後部両側下部には下方に開いた係合孔43…が設けられる。
【0022】
ところで、ヘッドランプ27のハウジング27aは、一対の第1ボルト44,44と、それらのボルト44…に螺合してハウジング27aの内面に係合するナット45,45とで、支持部材28…に取付けられるのであるが、メーターバイザー30の前部両側下部は、第1ボルト44…の軸線まわりに回動することを可能として前記支持部材28…に枢着される。
【0023】
すなわち支持部材28の前部外側方には、第1挿通孔37…内に挿入される小径筒部46a…を有する段付き円筒状の第1カラー46,46が、その外周に形成された環状の段部46b…を第1挿通孔37…の段部37a…に当接させるようにして第1挿通孔37…と同軸に配置されており、メーターバイザー30の前部両側下部に設けられている支持孔42…、第1カラー46…およびヘッドランプ27のハウジング27aに第1ボルト44…が挿通される。しかも第1カラー46…およびメーターバイザー30間、ならびにメーターバイザー30および第1ボルト44…の拡径頭部44a…間には、弾性材からなるワッシャ47…,48…が介装されており、ナット45…を締め付けることにより、ヘッドランプ27のハウジング27aが支持部材28…に取付けられるとともに、メーターバイザー30の前部両側下部が第1ボルト44…の軸線まわりに回動することを可能としつつ第1ボルト44…を介して両支持部材28…に枢着されることになる。
【0024】
また両支持部材28…には、メーターバイザー30の後部両側下部との係合ならびにその係合解除を切換操作可能とした係合保持機構50,50がそれぞれ設けられる。
【0025】
この係合保持機構50は、第2挿通孔38に対応する部分で支持部材28に一端部を外方側から当接させる第2カラー51と、第2カラー51の他端に一端を同軸に当接させるとともに他端には半径方向外方に張出す鍔部52aが一体に設けられる円筒状の第3カラー52と、前記メーターバイザー30の係合孔43を上方から係脱可能に係合させる環状溝54を外周に有して弾性材により筒状に形成される係止部材53と、支持部材28をステー26の支持板部34に取りつける第2ボルト55とを備える。
【0026】
第2カラー51は、第2挿通孔38…内に挿入される小径筒部51a…を有すて段付き円筒状に形成されており、その外周に形成された環状の段部51b…を第2挿通孔38…の段部38a…に当接させるようにして第2挿通孔38…と同軸に配置される。また第3カラー52は係止部材53に挿入されており、第3カラー52の一端を第2カラー51の他端に当接させた状態では、係止部材53は第2カラー51の他端および第3カラー52の鍔部52a間に保持されることになる。
【0027】
第2ボルト55は、第3カラー52、第2カラー51および支持板部34に挿通され、その拡径頭部55aを第3カラー52の鍔部52aに係合、当接させるようにしてウエルドナット40に螺合される。
【0028】
このような係合保持機構50…は、環状溝54に係合孔43を係合させた状態にあるメーターバイザー30の両側下部を自然な状態から内方に撓ませる、即ち弾性変形させるように第2ボルト44を締めつけて係合孔43の環状溝54への係合を維持する状態(図4の実線で示す状態)と、第2ボルト55を緩めることで環状溝54に係合孔43を係合させたメーターバイザー30が図4の鎖線で示すような自然な状態に戻るまで係止部材53を軸方向に移動させて環状溝54への係合孔43の係脱を許容する状態とを切換可能である。
【0029】
また支持部材28に設けられた第3挿通孔39およびステー26の支持板部34には第3ボルト56が挿通され、この第3ボルト56は、ウエルドナット41に螺合される。すなわち支持板28は、ステー26の支持板部34に第2および第3ボルト55,56によって取付けられる。
【0030】
次にこの実施例の作用について説明すると、フロントフォーク16の上部にはステー26が取付けられ、ヘッドランプ27は、該ヘッドランプ27の両側に配置されてステー26に取付けられる左右一対の支持部材28,28で支持され、メーターユニット29を前方から覆うメーターバイザー30の前部両側下部は、両支持部材28…に回動可能に枢着され、メーターバイザー30の後部両側下部との係合ならびにその係合解除を切換操作可能とした係合保持機構50,50が、両支持部材28…にそれぞれ設けられている。
【0031】
したがって一対の係合保持機構50…にメーターバイザー30の後部両側下部を係合させた状態を維持することで、メーターユニット29を前方から覆う位置にメーターバイザー30を保持することができ、メーターバイザー30の後部両側下部の係脱を許容するように両係合保持機構50…を操作すると、メーターバイザー30を前方側に回動することができるので、メーターユニット29の周囲のメンテナンスや清掃作業を行なう際にメーターバイザー30が邪魔になることはなく、メンテナンスや清掃作業を容易に行なうことができる。
【0032】
しかもメーターバイザー30の前部両側下部は、ヘッドランプ27を両支持部材28…に取付ける第1ボルト44,44の軸線まわりに回動することを可能としつつ第1ボルト44…を介して両支持部材28…に枢着されるものであり、ヘッドランプ27を支持部材28…に取付けるための構造の一部を利用してメーターバイザー30を支持部材28…に回動可能に枢着するようにしているので、メーターバイザー30を支持部材28…に回動可能に枢着する構造を構成するにあたり、部品点数の増大を抑えるとともに構造の簡略化を図ることができる。
【0033】
またメーターバイザー30の後部両側下部には下方に開いた係合孔43…が設けられ、係合孔43…を上方から係脱可能に係合させる環状溝54…を外周に有して弾性材により筒状に形成されるとともに支持部材28…をステー26に取付ける第2ボルト55…を貫通せしめる係止部材53…を備える係合保持機構50…が、環状溝54…に係合孔43…を係合させた状態にあるメーターバイザー30の両側下部を自然な状態から内方に弾性変形させるように第2ボルト55…を締めつけて係合孔43…の環状溝54…への係合を維持する状態と、第2ボルト55…を緩めることで環状溝54…に係合孔43…を係合させたメーターバイザー30が自然な状態に戻るまで係止部材53…を軸方向に移動させて環状溝54…への前記係合孔43…の係脱を許容する状態とを切換可能に構成されている。
【0034】
したがってメーターバイザー30の後部両側下部を内方側に弾性変形させたときの環状溝54…との摩擦力で、メーターバイザー30の後部両側下部の係止部材53…への係合状態を維持することができ、メーターバイザー30の後部両側下部との係合を維持する係合維持状態ならびにメーターバイザー30の両側下部の係脱を許容する係脱許容状態を切換操作可能な係合保持機構50…を簡単な構造で構成することができる。
【0035】
さらに係止部材53…を貫通する第2ボルト55…は、支持部材28…をステー26に取付ける機能を果たすものであり、係合保持機構50…を構成するにあたって部品点数の増大を抑えることができる。
【0036】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0037】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、一対の係合保持機構にメーターバイザーの後部両側下部を係合させた状態を維持することで、メーターユニットを前方から覆う位置にメーターバイザーを保持することができ、またメーターバイザーの後部両側下部の係脱を許容するように両係合保持機構を操作すると、メーターバイザーを前方側に回動することができるので、メーターユニットの周囲のメンテナンスや清掃作業を行なう際にメーターバイザーが邪魔になることはなく、メンテナンスや清掃作業を容易に行なうことができる。また特に上記係合保持機構は、ステーに螺合されるボルトと、メーターバイザー後部両側下部の係合孔を上方から係脱可能に係合させる環状溝を外周に有して弾性材により筒状に形成されると共にボルトを貫通せしめる係止部材とを備えていて、環状溝に係合孔を係合させた状態にあるメーターバイザーの両側下部を自然な状態から内方に弾性変形させるようにボルトを締めつけて係止部材をステー側に押圧することにより係合孔の環状溝への係合を維持する状態と、同ボルトを緩めることで、環状溝に係合孔を係合させたメーターバイザーが自己の弾性で自然な状態に戻るまで係止部材を軸方向に移動させて環状溝への係合孔の係脱を許容する状態とを切換可能に構成されるため、メーターバイザーの後部両側下部を内方側に弾性変形させたときの環状溝との摩擦力で、メーターバイザーの後部両側下部の係止部材への係合状態を維持することができ、上記係合維持状態と係脱許容状態とを切換操 作可能な係合保持機構を簡単な構造で構成することができる。
【0038】
また請求項2の発明によれば、ヘッドランプを支持部材に取付けるための構造の一部を利用してメーターバイザーを支持部材に回動可能に枢着するようにしているので、メーターバイザーを支持部材に回動可能に枢着する構造を構成するにあたり、部品点数の増大を抑えるとともに構造の簡略化を図ることができる。
【0039】
さらに請求項3の発明によれば、上記係合保持機構の一部を構成して係止部材を貫通するボルトが、支持部材をステーに取付ける機能を果たすから、係合保持機構を構成するにあたって部品点数の増大を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自動二輪車の側面図である。
【図2】 自動二輪車の前部拡大側面図である。
【図3】 図2の3矢視方向から見た自動二輪車の左半分正面図である。
【図4】 図2の4−4線断面図である。
【図5】 ステーの正面図である。
【図6】 図5の6矢視図である。
【図7】 図6の7矢視図である。
【図8】 支持部材の平面図である。
【図9】 図8の9矢視図である。
【図10】 メーターバイザーの側面図である。
【符号の説明】
11・・・ヘッドパイプ
16・・・フロントフォーク
17・・・操向ハンドル
26・・・ステー
27・・・ヘッドランプ
28・・・支持部材
29・・・メーターユニット
30・・・メーターバイザー
43・・・係合孔
44・・・第1ボルト(ヘッドランプ取付用ボルト)
50・・・係合保持機構
53・・・係止部材
54・・・環状溝
55・・・第2ボルト(係止部材を貫通するボルト)
F・・・・車体フレーム
Claims (3)
- 車体フレーム(F)の前端のヘッドパイプ(11)で操向可能に支承されるフロントフォーク(16)の上部にステー(26)が取付けられ、ヘッドランプ(27)が、該ヘッドランプ(27)の両側に配置されて前記ステー(26)に取付けられる左右一対の支持部材(28)で支持され、フロントフォーク(16)の上部に連設される操向ハンドル(17)に設けられるメーターユニット(29)が、合成樹脂製のメーターバイザー(30)で前方から覆われ、そのメーターバイザー(30)の前部両側下部が前記両支持部材(28)に回動可能に枢着され、メーターバイザー(30)の後部両側下部との係合ならびにその係合解除を切換操作可能とした係合保持機構(50)が、前記両支持部材(28)にそれぞれ設けられる自動二輪車におけるメーターバイザー支持構造において、
前記メーターバイザー(30)の後部両側下部には下方に開いた係合孔(43)が設けられており、
前記係合保持機構(50)は、前記ステー(26)に螺合されるボルト(55)と、前記係合孔(43)を上方から係脱可能に係合させる環状溝(54)を外周に有して弾性材により筒状に形成されると共に前記ボルト(55)を貫通せしめる係止部材(53)とを備えていて、
前記環状溝(54)に係合孔(43)を係合させた状態にある前記メーターバイザー(30)の両側下部を自然な状態から内方に弾性変形させるように前記ボルト(55)を締めつけて前記係止部材(53)をステー(26)側に押圧することにより前記係合孔(43)の前記環状溝(54)への係合を維持する状態と、同ボルト(55)を緩めることで、前記環状溝(54)に係合孔(43)を係合させた前記メーターバイザー(30)が自己の弾性で自然な状態に戻るまで前記係止部材(53)を軸方向に移動させて前記環状溝(54)への前記係合孔(43)の係脱を許容する状態とを切換可能に構成されることを特徴とする、自動二輪車におけるメーターバイザー支持構造。 - 前記メーターバイザー(30)の前部両側下部は、前記ヘッドランプ(27)を前記両支持部材(28)に取付けるヘッドランプ取付用ボルト(44)の軸線まわりに回動することを可能としつつ該ヘッドランプ取付用ボルト(44)を介して両支持部材(28)に枢着されることを特徴とする、請求項1記載の自動二輪車におけるメーターバイザー支持構造。
- 前記係止部材(53)を貫通する前記ボルト(55)により、前記支持部材(28)を前記ステー(26)に取付けることを特徴とする、請求項1又は2に記載の自動二輪車におけるメーターバイザー支持構造。
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