JP3759271B2 - スクータ型車両の車体フレーム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクータ型車両の車体フレームに関し、特に、ヘッドパイプと、該ヘッドパイプから後下りに延びる後方傾斜部と、下方に向けて凸に屈曲して前記後方傾斜部の後端に連結される屈曲部と、該屈曲部から後方に延びるステップ部とを備える車体フレームに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開平3−186492号公報で開示されたスクータ型車両では、ヘッドパイプと一体に鋳造成形されたダウンフレームの後端に、鋳造成形された後部フレームが備えるステップ部が締結されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記公報で開示されたものでは、車両の全幅にほぼ対応した幅を有するとともに下方を開放した枠形にダウンフレームが構成されるとともに、ダウンフレームとの締結部では車両の全幅にほぼ対応する幅を有するようにして後方に向うにつれて幅広となる形状で、下方を開放した枠形にステップ部が構成されており、ダウンフレームおよび後部フレームの締結部の結合強度を高めるために、該締結部の近傍でダウンフレームおよびステップ部にリブがそれぞれ設けられている。このような構造では、ヘッドパイプからステップ部までのフレーム構造の上下方向の剛性が高く、したがって、路面の段差や悪路等の走行時に車体フレームにかかる外力が運転者に直接伝達され易く、乗り心地が優れているとは言い難い。ここで、単に上下方向の剛性を低下させるべくリブの高さを低く設定すると、たとえばねじり剛性等にも影響が出てしまう。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、外力を吸収し易くして乗り心地を向上したスクータ型車両の車体フレームを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、ヘッドパイプと、該ヘッドパイプから後下りに延びる後方傾斜部と、下方に向けて凸に屈曲して前記後方傾斜部の後端に連結される屈曲部と、該屈曲部から後方に延びるステップ部とが一体に形成されるスクータ型車両の車体フレームにおいて、前記後方傾斜部は車体中心線上に配置され、前記屈曲部は、前記後方傾斜部の後端部から左右両側に拡がる左右一対のフレーム要素を備え、前記ステップ部は、前記屈曲部の前記左右一対のフレーム要素の後端からそれぞれ後方に延出する第1及び第2のフレーム要素と、その第1及び第2のフレーム要素の前端部間を一体に連結する第3のフレーム要素とを備え、前記後方傾斜部を構成するフレーム要素には、該後方傾斜部の剛性を前記屈曲部よりも高めるためのリブが設けられ、前記ステップ部を構成する前記第1及び第2のフレーム要素には、該ステップ部の剛性を前記屈曲部よりも高めるためのリブが前記第3のフレーム要素の長手方向延長線上においてそれぞれ設けられ、前記各フレーム要素の横断面形状が、上方に開口した溝形に形成されることを特徴とする。
【0006】
このような構成によれば、後方傾斜部、屈曲部およびステップ部を構成する各フレーム要素がそれぞれ上向きに開口した溝形の横断面形状を有するものであることにより、車両走行時に外力が車体フレームに作用したときには、各フレーム要素の両側部が上部開口面積を変化させるように撓んで上記外力を吸収することが可能であり、外力が運転者に直接作用することを極力抑えて、乗り心地の向上を図ることができる。また屈曲部の剛性が、後方傾斜部およびステップ部の剛性よりも低く設定されることにより、外力が主として屈曲部で吸収されることになり、外力吸収による操向ハンドルの変位を極力抑えることが可能となるとともに、ステップ振動が大きくなるのを防止し得る程度にステップ部の剛性を高めることが可能であり、しかもヘッドパイプ、後方傾斜部、屈曲部およびステップ部が一体成形されるものであるので、ヘッドパイプからステップ部までの各部位毎の剛性バランスを容易に設定可能である。さらに後方傾斜部およびステップ部の剛性を屈曲部よりも高めるべく、後方傾斜部およびステップ部を構成するフレーム要素にリブがそれぞれ設けられることにより、後方傾斜部およびステップ部の剛性をリブによって比較的大とし、屈曲部の剛性を比較的小さくする構造を容易に形成することができる。
【0007】
また請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の構成に加えて、前記各フレーム要素の両側は、上方に向うにつれて幅広となるように傾斜していることを特徴とし、この特徴によれば、各フレーム要素の両側は、それらの上端開口部の面積を広げるように撓んで上記外力を吸収することになり、外力が運転者に直接作用することを極力抑えて、乗り心地を向上させることができる。
【0008】
また請求項3記載の発明によれば、上記請求項1又は2記載の発明の構成に加えて、前記各フレーム要素には、その各フレーム要素の仕切られた区画毎の最低部に通じる排水孔が設けられることを特徴とし、この特徴によれば、各フレーム要素が上方に開放した溝形形状に形成されることで、フレーム要素内に雨水等が溜まる可能性があるが、上記排水孔を設けたことで、そのような雨水の排水を図ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、添付図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。 図1ないし図7は本発明の一実施例を示すものであり、図1はスクータ型車両の車体フレームを斜め前方から見た斜視図、図2は車体フレームの側面図、図3はヘッドパイプを垂直に配置した状態での前部フレームの拡大側面図、図4は図3の4矢視平面図、図5は図4の5−5線断面図、図6は図4の6−6線断面図、図7は図4の7−7線断面図である。
【0010】
先ず図1および図2において、このスクータ型車両の車体フレームFは、前部フレーム11および後部フレーム12が相互に締結されて成る。
【0011】
前部フレーム11は、ヘッドパイプ13と、該ヘッドパイプ13から後下りに延びる後方傾斜部14と、下方に向けて凸に屈曲して前記後方傾斜部14の後端に一体に連結される屈曲部15と、該屈曲部15から後方に延びるステップ部16と、ステップ部16の後端に一体に設けられるクロスメンバー部17とを有して、たとえばアルミニウム合金等の軽金属により一体に鋳造成形される。
【0012】
後部フレーム12は、上方から見たときに前方を開いた略U字状に形成されるフレーム主部12aと、該フレーム主部12aの前部寄り両側間にわたる前部補強フレーム部12bと、前記フレーム主部12aの後部寄り両側間にわたる後部補強フレーム部12cとを備え、たとえばアルミニウム合金等の軽金属により一体に鋳造成形される。
【0013】
而して後部フレーム12におけるフレーム主部12aの前端部両側が、前部フレーム11の後端部両側すなわちクロスメンバー部17の両側に複数ずつのボルト18…およびナット19…により締結され、前部フレーム11への締結状態で後部フレーム12は後上がりに傾斜した姿勢となる。
【0014】
前部フレーム11のヘッドパイプ13には、上端に操向ハンドル21を備えるとともに下端に前輪WFが軸支されたフロントフォーク22が操向可能として支承される。また前部補強フレーム部12bの近傍で、後部フレーム12におけるフレーム主部12aには、制限された範囲での上下揺動を可能としてリンク23が支軸24を介して連結されており、エンジンおよび変速機から成るパワーユニット25が前記リンク23を介して後部フレーム12に懸架され、該パワーユニット25の後部に後輪WRが軸支される。また後部フレーム12の後部補強フレーム部12cに一体に設けられたブラケット26には、パワーユニット25および後部フレーム12間に設けられるリヤクッション27の上端が連結される。
【0015】
図3および図4を併せて参照して、前部フレーム11における後方傾斜部14は車体フレームFの幅方向中央部でヘッドパイプ13の下部に連なって後下りに延びるフレーム要素141 で構成されるものであり、該フレーム要素141 は、上方を開放したU字形およびV形等の溝形の横断面形状を有するように形成される。
【0016】
図5および図6をさらに併せて参照して、屈曲部15は、第1ないし第3のフレーム要素151 ,152 ,153 で構成されるものであり、第1のフレーム要素151 は下方に向けて凸に屈曲しつつ後方に向うにつれて車体フレームFの幅方向中心から左側に離れるようにして前記フレーム要素141 の下端部に一体に連なり、第2のフレーム要素152 は下方に向けて凸に屈曲しつつ後方に向うにつれて車体フレームFの幅方向中心から右側に離れるようにして前記フレーム要素141 の下端部に一体に連なり、第3のフレーム要素153 は車体フレームFの幅方向中央部で下方に向けて凸に屈曲しつつ前記フレーム要素141 の下端部に一体に連なるものであり、各フレーム要素151 〜153 は、上方を開放したU字形およびV形等の溝形の横断面形状を有するようにそれぞれ形成される。
【0017】
図7を併せて参照して、ステップ部16は、第1ないし第3のフレーム要素161 ,162 ,163 で構成されるものであり、第1のフレーム要素161 は車体フレームFの前後方向に沿うようにして屈曲部15における第1のフレーム要素151 の後端部に一体に連なり、第2のフレーム要素162 は車体フレームFの前後方向に沿うようにして屈曲部15における第2のフレーム要素152 の後端部に一体に連なり、第3のフレーム要素163 は、車体フレームFの幅方向に沿って延びるようにして第1および第2のフレーム要素161 ,162 の前端部に一体に連なるものであり、各フレーム要素161 〜163 は、上方を開放したU字形およびV形等の溝形の横断面形状を有するようにそれぞれ形成される。
【0018】
クロスメンバー部17は、ステップ部16における第1のフレーム要素161 の後端に連なる後方延長部171 と、ステップ部16における第2のフレーム要素162 の後端に連なる後方延長部172 と、両後方延長部171 ,172 間を連結する連結部173 とから成るものであり、両後方延長部171 ,172 は、後部フレーム12を締結するためのボス部28…,29…を前、後端にそれぞれ有して上方を開放した函形に形成される。また連結部173 には、図2で示すように、図示しないスタンドを取付けるためのブラケット30が締結される。
【0019】
このような前部フレーム11において、各フレーム要素141 ,151 〜153 ,161 〜163 および後方延長部171 ,172 は、上方を開放した横断面形状に形成されるものであるが、前部フレーム11のアルミニウム合金等による鋳造成形時の型抜きを考慮して、各フレーム要素141 ,151 〜153 ,161 〜163 および後方延長部171 ,172 の両側は、上方に向うにつれて幅広となるようにわずかに傾斜して形成されている。
【0020】
また前部フレーム11において、屈曲部15の上下方向の剛性は、後方傾斜部14およびステップ部16の上下方向の剛性よりも低く設定されるものであり、そのように剛性を設定するために、後方傾斜部14のフレーム要素141 には3つのリブ31,32,33が設けられ,またステップ部16における第1および第2のフレーム要素161 ,162 に3つのリブ34,35,36がそれぞれ設けられる。すなわちリブ31は前方側を開放した略V字形に形成されてフレーム要素141 の前部に設けられ、リブ32は略X字形に形成されてフレーム要素141 の中間部から後方側にかけて設けられ、リブ33は左右方向に延びてフレーム要素141 の後端に設けられる。またステップ部16における第1および第2のフレーム要素161 ,162 には、第3のフレーム要素163 の両端に対応した位置で該フレーム要素163 の長手方向延長線上に位置するように一対のリブ34,35がそれぞれ設けられるとともに、第1および第2のフレーム要素161 ,162 の長手方向中間部で車体フレームFの幅方向に沿うようにしてリブ36がそれぞれ設けられる。さらに、クロスメンバー部17の後方延長部171 ,172 における前後端のボス部28,29もリブとして機能するものであり、クロスメンバー部17の上下方向の剛性も屈曲部15の上下方向の剛性よりも高く設定される。
【0021】
しかも各リブ31〜36は、ヘッドパイプ13の軸線に沿う平面にほぼ沿うように形成されるものであり、ボス部28,29もヘッドパイプ13の軸線にほぼ沿う軸線を有するように形成される。
【0022】
さらに、後方傾斜部14の上下方向に沿う横断面形状での上下長さL1 (図5参照)と、ステップ部16の上下方向に沿う横断面形状での上下長さL2 (図7参照)とは、屈曲部15の上下方向に沿う横断面形状での上下長さL3 (図6参照)よりも大きく設定されており、このように、上下方向長さL1 ,L2 ,L3 を設定することによっても、屈曲部15の上下方向の剛性が後方傾斜部14およびステップ部16の上下方向の剛性よりも低くなる。
【0023】
ところで、前部フレーム11の各フレーム要素141 ,151 〜153 ,161 〜163 および後方延長部171 ,172 は、上方に開放した溝形形状に形成されるので、それらのフレーム要素141 ,151 〜153 ,161 〜163 および後方延長部171 ,172 内に雨水等が溜まる可能性があり、そのような雨水の排水を図るために、各フレーム要素141 ,151 〜153 ,161 〜163 および後方延長部171 ,172 において、仕切られた区画毎の最低部に通じる排水孔37,37…が前部フレーム11に設けられている。
【0024】
次にこの実施例の作用について説明すると、路面の段差を乗り越えるときや悪路を走行しているときに、図1の矢印Aで示すように前輪WFからフロントフォーク22を介してヘッドパイプ13を後方側斜め上方に押す力と、図1の矢印Bで示すように後輪WRからリヤクッション27および後部フレーム12を介して前部フレーム11を前方側斜め上方に押す力と、図1の矢印Cで示すように図示しないシートからの運転者の体重により支軸24のまわりに前部フレーム11を下方に押す力とが、前部フレーム11に外力として作用することになり、この際、前部フレーム11の上下方向の剛性が高いものであるときには、前記外力が運転者に直接伝達され易く、良好な乗り心地が得られない。しかるに、前部フレーム11のうち後方傾斜部14、屈曲部15およびステップ部16を構成する各フレーム要素141 ,151 〜153 ,161 〜163 がそれぞれ上向きに開口した溝形の横断面形状を有するものであることにより、各フレーム要素141 ,151 〜153 ,161 〜163 の両側部が上部開口面積を変化させるように撓む。この際、各フレーム要素141 ,151 〜153 ,161 〜163 の両側は、上方に向うにつれて幅広となるようにわずかに傾斜して形成されているので、各フレーム要素141 ,151 〜153 ,161 〜163 の両側は、それらの上端開口部の面積を広げるように撓んで上記外力を吸収することになり、外力が運転者に直接作用することを極力抑えて、乗り心地を向上させることができる。
【0025】
しかも、前部フレーム11において、屈曲部15の上下方向の剛性が、後方傾斜部14、ステップ部16およびクロスメンバー部17の上下方向の剛性よりも低く設定されており、図6の鎖線で示すように、屈曲部15における各フレーム要素151 〜153 の両側が比較的大きく撓んで、前記外力を主として屈曲部15で吸収することになる。これにより、上下方向の変形による外力吸収時に操向ハンドル21の変位を極力抑えることが可能となり、またステップ振動が大きくなるのを防止し得る程度にステップ部16の剛性を高めることが可能である。またヘッドパイプ13、後方傾斜部14、屈曲部15、ステップ部16およびクロスメンバー部17が一体鋳造成形されるものであるので、ヘッドパイプ13からクロスメンバー部17までの各部位毎の剛性バランスを容易に設定することができる。
【0026】
ところで、上記上下方向の剛性に差をつけるにあたって、屈曲部15よりも前方側に在る後方傾斜部14のフレーム要素141 にリブ31〜33が、また屈曲部15よりも後方側のステップ部16における第1および第2のフレーム要素161 ,162 にそれぞれ3つずつのリブ34〜36が設けられており、後方傾斜部14およびステップ部16の剛性をリブ31〜36によって比較的大とし、屈曲部15の剛性を比較的小さくする構造を容易に形成することができる。さらに後方傾斜部14およびステップ部16の上下方向に沿う横断面形状での上下長さL1 ,L2 が、屈曲部15の上下方向に沿う横断面形状での上下長さL3 よりも大きく設定されており、これによっても、屈曲部15の剛性を比較的小さくする構造を容易に形成することができる。
【0027】
さらに前記各リブ31〜36と、クロスメンバー部17におけるボス部28…,29…は、ヘッドパイプ13の軸線に平行な平面にほぼ沿ってそれぞれ形成されるものであり、ヘッドパイプ13の軸線に沿う方向を型開き方向とした簡単な型構造で、ヘッドパイプ13からクロスメンバー部17までのリブ付きの前部フレーム11を容易に鋳造成形することができる。
【0028】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行なうことが可能である。
【0029】
たとえば上記実施例では、クロスメンバー部17を一体に有して前部フレーム11が構成されていたが、ヘッドパイプ13からステップ部16までで前部フレームが構成されるものにも本発明を適用することができる。また本発明は、ヘッドパイプ13からステップ部16までが、樹脂材料による射出成形で形成されるものにも適用可能である。
【0030】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、各フレーム要素の両側部が上部開口面積を変化させるように撓んで外力を吸収することが可能であり、外力が運転者に直接作用することを極力抑えて、乗り心地の向上を図ることができる。また屈曲部の剛性が、後方傾斜部およびステップ部の剛性よりも低く設定されることにより、外力が主として屈曲部で吸収されることになり、外力吸収による操向ハンドルの変位を極力抑えることが可能となるとともに、ステップ振動が大きくなるのを防止し得る程度にステップ部の剛性を高めることができ、しかもヘッドパイプからステップ部までの各部位毎の剛性バランスを容易に設定可能である。その上、後方傾斜部およびステップ部の剛性をリブによって比較的大としたから、屈曲部の剛性を比較的小さくする構造を容易に形成することができる。
【0031】
また特に請求項2の発明によれば、各フレーム要素の両側は、上方に向うにつれて幅広となるように傾斜しているので、各フレーム要素の両側は、それらの上端開口部の面積を広げるように撓んで上記外力を吸収することになり、外力が運転者に直接作用することを極力抑えて、乗り心地を向上させることができる。
【0032】
また特に請求項3の発明によれば、各フレーム要素が上方に開放した溝形形状に形成されることでフレーム要素内に雨水等が溜まる可能性があるが、各フレーム要素に、その各フレーム要素の仕切られた区画毎の最低部に通じる排水孔が設けられるので、その排水孔により、上記のような雨水の排水を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スクータ型車両の車体フレームを斜め前方から見た斜視図である。
【図2】 車体フレームの側面図である。
【図3】 ヘッドパイプを垂直に配置した状態での前部フレームの拡大側面図である。
【図4】 図3の4矢視平面図である。
【図5】 図4の5−5線断面図である。
【図6】 図4の6−6線断面図である。
【図7】 図4の7−7線断面図である。
【符号の説明】
13・・・ヘッドパイプ
14・・・後方傾斜部
141 ,151 ,152 ,153 ,161 ,162 ,163 ・・・フレーム要素
15・・・屈曲部
16・・・ステップ部
31〜36・・・リブ
F・・・車体フレーム
Claims (3)
- ヘッドパイプ(13)と、該ヘッドパイプ(13)から後下りに延びる後方傾斜部(14)と、下方に向けて凸に屈曲して前記後方傾斜部(14)の後端に連結される屈曲部(15)と、該屈曲部(15)から後方に延びるステップ部(16)とが一体に形成されるスクータ型車両の車体フレームにおいて、
前記後方傾斜部(14)は車体中心線上に配置され、
前記屈曲部(15)は、前記後方傾斜部(14)の後端部から左右両側に拡がる左右一対のフレーム要素(15 1 ,15 2 )を備え、
前記ステップ部(16)は、前記屈曲部(15)の前記左右一対のフレーム要素(15 1 ,15 2 )の後端からそれぞれ後方に延出する第1及び第2のフレーム要素(16 1 ,16 2 )と、その第1及び第2のフレーム要素(16 1 ,16 2 )の前端部間を一体に連結する第3のフレーム要素(16 3 )とを備え、
前記後方傾斜部(14)を構成するフレーム要素(14 1 )には、該後方傾斜部(14)の剛性を前記屈曲部(15)よりも高めるためのリブ(31,32,33)が設けられ、
前記ステップ部(16)を構成する前記第1及び第2のフレーム要素(16 1 ,16 2 )には、該ステップ部(16)の剛性を前記屈曲部(15)よりも高めるためのリブ(34,35)が前記第3のフレーム要素(16 3 )の長手方向延長線上においてそれぞれ設けられ、
前記各フレーム要素(141 ,151 ,152 ,153 ;161 ,162 ,163 )の横断面形状が、上方に開口した溝形に形成されることを特徴とする、スクータ型車両の車体フレーム。 - 前記各フレーム要素(14 1 ,15 1 ,15 2 ,15 3 ;16 1 ,16 2 ,16 3 )の両側は、上方に向うにつれて幅広となるように傾斜していることを特徴とする、請求項1記載のスクータ型車両の車体フレーム。
- 前記各フレーム要素(14 1 ,15 1 ,15 2 ,15 3 ;16 1 ,16 2 ,16 3 )には、その各フレーム要素(14 1 ,15 1 ,15 2 ,15 3 ;16 1 ,16 2 ,16 3 )の仕切られた区画毎の最低部に通じる排水孔(37)が設けられることを特徴とする、請求項1又は2記載のスクータ型車両の車体フレーム。
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