JP3758332B2 - グロープラグの製造方法 - Google Patents
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【技術分野】
本発明は,ディーゼルエンジンの予熱に用いるグロープラグの製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
ディーゼルエンジン予熱用のグロープラグとしては,図13に示すごとく,シーズ型のグロープラグ1がある。
グロープラグ1は,同図に示すごとく,先端を閉止した断面U字状の金属チューブ11内に絶縁粉末2を充填するとともに,ヒートコイル3を収納したヒータ10を有している。また,ヒータ10には,金属チューブ11の開口端から通電用の中軸4の先端を絶縁粉末2内に埋設してこれを一体的に連結してある。
【0003】
また上記ヒートコイル3は,同図に示すごとく,その一端31を金属チューブ11の先端内面に接合してあると共に,他端32を中軸4の先端に接続してある。
そして,ヒータ10とハウジング5とは,ヒータ10の圧入部15をハウジング5の嵌合部55に圧入嵌合させて固定してある。
なお,同図における符号71はナット,72は樹脂製のブッシュ,73は絶縁弾性材料からなるOリング,74は樹脂製のワッシャーである。
【0004】
このグロープラグ1を製造するに当たっては,まず上記金属チューブ11へのヒートコイル3及び中軸4の挿入工程,絶縁粉末の充填工程,金属チューブ11全体を外周から加圧縮径させるスエージング加工工程を経て,中軸4を一体的に接合したヒータ10を作製する。
次いで,ヒータ10とハウジング5との圧入固定を行う。
【0005】
具体的には,図14に示すごとく,まずハウジング5のヒータ挿入口51を上方に向けてハウジング保持具85上にセットする。次いで,ハウジング5のヒータ挿入口51から中軸4及びヒータ10の一体品を挿入して仮組を行う。次いで,ヒータ10の先端部をヒータ押圧治具81により押圧し,圧入部15をハウジング5の嵌合部55に圧入嵌合させ,両者を固定する。なお,従来の圧入固定方法としては,例えば特開昭52−107446号公報にも示されている。
【0006】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来のグロープラグの製造方法には,次の問題がある。
即ち,ヒータ10とハウジング5との圧入固定時においては,ヒータ10の先端111に上記ヒータ押圧治具81を押し当ててヒータ10を押圧する。そのため,ヒータ10の先端111に応力が集中し,その先端111が潰れる等の変形を起こす場合がある。
【0007】
ヒータ10が変形した場合には,金属チューブ11内の絶縁粉末2に隙間が生じて熱伝導性が低下する等の不具合が生ずる。そして,絶縁粉末2内の熱伝導性が低下した場合には,熱放出が少なくなってヒートコイル3が過剰に高温となり,グロープラグ1の寿命が短くなるという問題もある。
【0008】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,ヒータに変形を起こすことなくスムーズに圧入固定を行うことができるグロープラグの製造方法を提供しようとするものである。
【0009】
【課題の解決手段】
請求項1の発明は,内孔を設けたハウジングと,該ハウジングの上記内孔内に圧入固定したヒータと,該ヒータへの通電を行うための中軸とを有し,かつ,上記ハウジングと上記ヒータとの圧入固定は,上記ハウジングの内孔内に設けた嵌合部と上記ヒータの外周に設けた圧入部とを圧入嵌合させて行っているグロープラグを製造する方法において,
上記ヒータと上記ハウジングとの圧入固定を行うに当たっては,上記ヒータの外周面を凹状の弧状接触面を有するコレットにより挟持すると共に該コレットを押圧することにより上記ヒータに圧入荷重を与えて,上記圧入部と上記嵌合部とを圧入嵌合させることを特徴とするグロープラグの製造方法にある。
【0010】
本発明において最も注目すべきことは,上記ヒータへの圧入荷重の付与は,上記ヒータを挟持するコレットにより行い,かつ,該コレットには,上記弧状接触面を設けてあることである。
【0011】
上記コレットは,分割された複数の挟持部を同一円周上に配置させ,該挟持部を連動状態で半径方向に拡開又は縮径させてヒータを挟持できるよう構成した治具である。そして,上記挟持部品のヒータに直接接触する面は,凹状の弧状形状を有する弧状接触面である(図4参照)。凹状の弧状形状の曲率は,ヒータとの接触面積を増大させるために,ヒータの外径の曲率と同じ又は若干大きい程度であることが好ましい。
【0012】
次に,本発明の作用効果につき説明する。
本発明のグロープラグの製造方法においては,ヒータとハウジングとの圧入固定時に上記コレットを用いる。つまり,ヒータを押圧する際には,従来のようにヒータの先端を押圧するのではなく,ヒータを挟持するコレットによってヒータの外周面から圧入荷重を与える。
【0013】
また,上記コレットは,上記凹状の弧状接触面を有している。そのため,コレットとヒータとの接触面においては,比較的広い接触面積が得られる。
それ故,ヒータを押圧する際においては,その圧入加重の局部的な集中を従来よりも緩和することができ,ヒータの変形を防止することができる。
したがって,本発明によれば,ヒータに変形を起こすことなくスムーズに押圧固定を行うことができるグロープラグの製造方法を提供することができる。
【0014】
また,請求項2の発明のように,上記ヒータと上記ハウジングとの圧入固定を行うに当たっては,予め上記ヒータを上記ハウジングの内孔内に挿入して仮組を行うことが好ましい。仮組は,ハウジングの内孔内にヒータを挿入し,ヒータの圧入部とハウジングの嵌合部とを略同一軸芯上に縦列配置した状態とし,後の圧入嵌合に備える工程である。
【0015】
そして,この仮組の後,上記コレットによりヒータに圧入荷重を与えてハウジングとヒータとの圧入固定を行う。
なお,コレットによりヒータを挟持するタイミングは必ずしも上記仮組が完了した後である必要はなく,上記仮組の際に事前にコレットによって挟持しておいて,該コレットを操作して上記仮組を行ってもよい。
【0016】
次に,請求項3の発明のように,上記ヒータと上記ハウジングとの圧入固定時には,上記ヒータの先端に先端押圧具を当接させ,上記コレットによる上記圧入荷重が所定圧力に達した時点で,上記先端押圧具の押圧による圧入荷重をも徐々に加えることが好ましい。
【0017】
即ち,上記ヒータに対する圧入荷重は,初期段階においては上記コレットからのみヒータに伝えられ,そのコレットからの圧入荷重が所定圧力に到達した場合には,コレットからの所定圧力に加え,上記先端押圧具からの圧力も上記圧入荷重としてヒータに与える。
そのため,この場合には,ヒータの圧入荷重が所定圧力以上になった場合に,ヒータとコレットとの接触面に局部的に伝達される応力を上記ヒータの先端部に分散させることができ,ヒータの変形防止をさらに確実に行うことができる。
【0018】
また,請求項4の発明のように,上記コレットは,上記ヒータの軸方向に配列した2組のコレットにより構成されており,上記コレットの押圧時には,各コレットに作用させる押圧力を互いに同じ又は異なる大きさとなるよう任意に設定することもできる。
【0019】
この場合には,コレットの複数化によりコレットとヒータとの接触面積を増大させ,かつ,変形しやすい接触部分への応力を小さくするように,上記各コレットへの押圧力を任意に設定することができる。それ故,圧入時におけるヒータの変形防止を確実に行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
実施形態例1
本発明の実施形態例にかかるグロープラグの製造方法につき,図1〜図7を用いて説明する。
本例において製造するグロープラグ1は,図7に示すごとく,内孔50を設けたハウジング5と,ハウジング5の内孔50内に圧入固定したヒータ10と,該ヒータ10への通電を行うための中軸4とを有している。
また,図7に示すごとく,ハウジング5とヒータ10との圧入固定は,ハウジング5の内孔50に設けた嵌合部55とヒータ10の外周に設けた圧入部15とを圧入嵌合させて行っている。
【0021】
また,ヒータ10は,先端111を閉止した断面U字状の金属チューブ11と,金属チューブ11内に充填した絶縁粉末2を介して収納したヒートコイル3とよりなる。
また,中軸4はその先端41をヒータ10の挿入側端部(金属チューブ11の開口端)112から絶縁粉末2内に埋設させてある。また,ヒートコイル3は,その一端31を金属チューブ11の先端内面に,他端32を中軸4の先端にそれぞれ溶接してある。その他は,従来例と同様である。
【0022】
本例のグロープラグ1の製造方法においては,図1,図6に示すごとく,ヒータ10とハウジング5との圧入固定を行うに当たって,まずハウジング5をハウジング保治具85上に載置すると共にヒータ10をハウジング5の内孔50内に挿入して仮組を行う。次いで,ヒータ10の外周面を凹状の弧状接触面62を有するコレット6により挟持すると共に治具7にコレット6を引き込みヒータ10を保持する。その後,コレット6と治具7を押圧することによりヒータ10に圧入荷重を与える。そして,この圧入荷重によりより,圧入部15と嵌合部55とを圧入嵌合させる。
【0023】
以下,これを詳説する。
まず,図7に示すごとく,ヒータ10用の金属チューブ11を準備すると共に,予めヒートコイル3の一端を溶接した中軸4を準備する。次いで,ヒートコイル3を金属チューブ11内に挿入すると共にヒートコイル3の他端と金属チューブ11の先端111の内面を溶接する。
【0024】
次いで,金属チューブ11内に,上記ヒートコイル3及び中軸4の先端を埋めるように絶縁粉末2としてのマグネシア(MgO)粉末を充填する。
次いで,金属チューブ11の外周面からスエージング加工をおこない,金属チューブ11を圧縮し,縮径させる。これにより,金属チューブ11内の絶縁粉末2の充填密度が向上すると共に,中軸4とヒータ10とが一体化する。
また,本例においては,図1に示すごとく,ヒータ10の外周面を切削することにより真円度の高い圧入部15を設けると共に圧入部15よりも径の小さいガイド部17もテーパ部16を介して設けた。
【0025】
次に,図6に示すごとく,ハウジング5を準備し,ヒータ10とハウジングとの仮組を行う。
ハウジング5は,同図に示すごとく,その軸芯方向に貫通する内孔50を有すると共に,ヒータ挿入口51から内部へ少し入った所に嵌合部55を有している。
【0026】
そして,仮組は,同図に示すごとく,ヒータ挿入口51を上方に向けてハウジング5をハウジング保治具86上に載置した状態で,ヒータ10を,中軸4を先頭にしてハウジング5の内孔内に挿入することにより行う。ハウジング保治具86は,ハウジング5の内孔50と同軸線上に中軸4の外径よりも十分大きくかつハウジング5の外径よりも小さい貫通穴860を有するものである。
【0027】
次に,図1に示すごとく,ヒータ10とハウジング5との仮組が完了した時点で,ヒータ10の外周面をコレット6により挟持する。
コレット6は,図2〜図4に示すごとく,ヒータ10を挿入するためのヒータ挿入穴60を有すると共に,該ヒータ挿入穴60の軸芯を中心とした円周上に配置された3つに分割された挟持部61を有するものである。なお,挟持部61は,図5に示すごとく,4つに分割されたものもある。
【0028】
また,図4に示すごとく,挟持部61の内周面は,凹状の弧状接触面62となっている。具体的には,弧状接触面62は,ヒータの外径の曲率と略同一の曲率の凹状の曲面形状を有している。
また,図2,図4に示すごとく,各挟持部61は,コレット6の長手方向に設けられた3つの切り欠き溝63により先端から3つに分割されており,その切り欠き溝63がなくなる根本部において一体化している。
【0029】
また,コレット6は,図1に示すごとく,治具7に油圧等を用いて引き込むことにより各挟持部61に半径方向の力を与え,各挟持部61を連動状態で縮径させてヒータを挟持できるよう構成されている。また,コレット6からヒータ10に伝達する圧入荷重の最大値はコレットとヒータとの摩擦力であるので,挟持部61を半径方向に押圧する挟持力によって調整することができる。
【0030】
そして,図1に示すごとく,ヒータ10をコレット6により挟持した状態で,コレット6をプレス機(図示略)を用いて軸方向に押圧する。これにより,コレット6からヒータ10に圧入荷重が与えられ,ヒータ10の圧入部15は,ハウジング5の嵌合部55に圧入される。そして,図1,図7に示すごとく,ヒータ10とハウジング5とが強固に一体化されたグロープラグ1が得られる。
なお,図7に示すごとく,ハウジング5の中軸突出側には,従来と同様に,ナット71,樹脂製のブッシュ72,絶縁弾性材料からなるOリング73,樹脂製のワッシャー74を配設する。
【0031】
次に,本例の作用効果につき説明する。
本例のグロープラグの製造方法においては,ヒータ10とハウジング5との圧入固定時にコレット6を用いる。コレット6は,上記のごとく,ヒータ10の外周面を挟持してその挟持面における摩擦力により圧入荷重をヒータ10に与えることができる。
【0032】
また,コレット6は,その挟持部61に凹状の弧状接触面62を有している。また,弧状接触面62の曲率はヒータ10の外径と略同一の曲率を有している。そのため,コレット6とヒータ10との接触面においては,比較的広い接触面積が得られる。
【0033】
それ故,ヒータ10を押圧する際においては,その圧入加重の局部的な集中を従来よりも緩和することができ,ヒータ10の変形を防止することができる。
したがって,本例によれば,ヒータ10に変形を起こすことなくスムーズに押圧固定を行うことができるグロープラグの製造方法を得ることができる。
【0034】
実施形態例2
本例は,図8に示すごとく,実施形態例1におけるコレット6によるヒータ圧入工程において,先端押圧具68をも用いてヒータ10に圧入加重を加えた例である。
即ち,図8に示すごとく,ヒータとハウジングとの圧入固定時には,ヒータ10の先端111に先端押圧具68を当接させ,コレット6による圧入荷重が所定圧力に達した時点で,先端押圧具68の押圧による圧入荷重をも徐々に加える。その他は,実施形態例1と同様である。
【0035】
本例の先端押圧具68は,図8に示すごとく,先端にヒータ10の先端部111に当接する押圧面681を有していると共に,外周面をねじ切りしてねじ部682を設けてある。そして,先端押圧具68は,ねじ部682をコレット6に設けられたねじ穴64に螺着することによりコレット6に一体的に装着される。
【0036】
ヒータ10をハウジング5に圧入する際には,まずコレット6によりヒータ10を挟持すると共に,先端押圧具68をねじ込んでこれをヒータ10の先端に当接させる。ただし,このとき,先端押圧具68からヒータ10に荷重がかからないようにする。
また,コレット6の挟持力は,コレット6とヒータ10との摩擦力の最大値がF1(5kN)となるように調整する。
【0037】
次いで,コレット6をプレスにより押圧し,その押圧力を徐々に増加させることによりヒータの圧入荷重を徐々に増加していく。この圧入荷重と,その圧入荷重の発生源の内訳を図9に示す。同図は,横軸にトータルの圧入荷重を,縦軸にコレット及び先端押圧具のそれぞれの治具からヒータに与えられる圧入荷重をとったものである。また,同図においては,コレット6からの圧入荷重をA,先端押圧具68からの圧入荷重をB,これら2つの合計の圧入荷重をCにより示してある。
【0038】
同図より知られるごとく,圧入工程の初期段階においては,コレット6のみから圧入荷重がヒータ10に与えられる。そして,コレット6による圧入荷重がF1に到達した時点において,圧入荷重がコレット6とヒータ10との間の最大摩擦力と同等となる。そのため,その後においては,コレット6から直接ヒータに伝えられる圧入荷重は増加せず,F1一定となる。
そして,圧入工程の進行に伴いヒータ10とコレット6とが滑ろうとするため,徐々に先端押圧具68からヒータへの圧入荷重が徐々に増加する。
【0039】
また,本例においては,図9に示すごとく,トータルの圧入荷重が約10kNとなった時点で圧入工程が完了した。
この結果から分かるように,ヒータ10に対しては,コレット6により保持した部分と先端押圧具68と当接している先端部111とにそれぞれ約5kNの荷重が分散して付与される。
【0040】
そのため,本例においては,コレット6を用いることによる実施形態例1と同等の効果に加え,上記の荷重分散によってヒータへの集中荷重をさらに緩和することができる。
それ故,例えば,実施形態例1の場合よりもヒータの圧入荷重を増大させる必要があるグロープラグを製造する場合には,本例の製造方法が特に有効となる。
【0041】
実施形態例3
本例は,図10に示すごとく,実施形態例1におけるコレット6に代えて,ヒータ10の軸方向に配列した2組のコレット65,66を用いた例である。
また,コレット65,66は,その押圧時には,各コレット65,66に作用させる押圧力を互いに同じ又は異なる大きさとなるよう任意に設定することができるよう構成されている。
【0042】
即ち,コレット65(第1コレット)とコレット66(第2コレット)とは,いずれも,ヒータ10を外周面から挟持するものである。また,その挟持面は実施形態例1と同様に凹状の弧状挟持面652,662となっている。そして,本例においては,各コレット65,66に与える軸方向の押圧力,つまり各コレットからヒータ10に伝える圧入荷重は,互いに異なる大きさにしてある。
【0043】
具体的には,第1コレット65と第2コレット66とからヒータ10に与えられる圧入荷重が,常に1.3:1となるように設定してある。これを図11に示してある。同図は,横軸にトータルの圧入荷重を,縦軸に各コレットからヒータに与えられる圧入荷重をとったものである。また,同図においては,第1コレット65からの圧入荷重をD,第2コレット66からの圧入荷重をE,これら2つの合計の圧入荷重をFにより示してある。
【0044】
このように,本例においては,圧入荷重を2つのコレット65,66に分散させてある。そのため,各コレットからヒータに伝えられる荷重の局部的な集中を緩和することができる。
また,分散させた荷重は,上記のごとく異なる大きさに設定し,圧入部位に近い第1コレット65による圧入荷重を大きくし,圧入部位から遠い第2コレット66による圧入荷重を小さくしている。これにより,ヒータ挫屈及び曲がりの防止という効果も得られる。
【0045】
実施形態例4
本例においては,実施形態例3における第1コレット65及び第2コレット66の構造の具体例を示す。
本例におけるコレット65,66は,図12に示すごとく,第1コレット65の内部に第2コレット66を一体的に装着してなるものである。
【0046】
第1コレット65は,同図に示すごとく,その先端にヒータ挿入穴650及び3分割された挟持部651を有しており,後端側に第2コレット66を装着するためのテーパ状の装着穴654を有している。挟持部651の内面には,実施形態例1と同様の凹状の弧状接触面652を設けてある。
【0047】
第2コレット66は,同図に示すごとく,その先端にヒータ挿入穴660及び3分割された挟持部661を有している。挟持部661の内面にも実施形態例1と同様の凹状の弧状接触面662を設けてある。また,挟持部661の先端外周部は第2コレット65における装着穴654のテーパに対応してテーパ状に形成されている。
【0048】
そして,第1コレット65は,油圧を用いて治具67に引き込むことにより挟持部651を縮径させてヒータ10を挟持できるように構成されている。また,第2コレット66は,油圧及びエアーを用いて第2コレット66自体を第1コレット65の装着穴654内部に押し込むことにより挟持部661を縮径させてヒータ10を挟持できるよう構成されている。
【0049】
また,各コレット65,66の軸方向の押圧,即ちコレットを介した圧入荷重の付与はコレット65,66及び治具67の全体を油圧により行う。また,各コレット65,66への押圧力のバランスは各コレット65,66の引き込み力及び押圧力により調整できるよう構成されている。
そのため,この第1コレット65及び第2コレット66を用いれば,上記実施形態例3の作用効果を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,ヒータとハウジングとの圧入固定工程を示す説明図。
【図2】実施形態例1における,コレットの正面図。
【図3】実施形態例1における,コレットの断面図。
【図4】実施形態例1における,コレットの底面図。
【図5】実施形態例1における,別例のコレットの底面図。
【図6】実施形態例1における,ヒータとハウジングとの仮組み状態を示す説明図。
【図7】実施形態例1における,グロープラグの一部切り欠き断面図。
【図8】実施形態例2における,コレットと先端押圧具を示す説明図。
【図9】実施形態例2における,圧入荷重の変移を示す説明図。
【図10】実施形態例3における,ヒータとハウジングとの圧入固定工程を示す説明図。
【図11】実施形態例3における,圧入荷重の変移を示す説明図。
【図12】実施形態例4における,コレットの構成を示す説明図。
【図13】従来例における,グロープラグの一部切り欠き断面図。
【図14】従来例における,ヒータとハウジングとの圧入固定工程を示す説明図。
【符号の説明】
1...グロープラグ,
10...ヒータ,
11...金属チューブ,
15...圧入部,
5...ハウジング,
50...内孔,
55...嵌合部,
6...コレット,
61...挟持部,
62...弧状接触面,
Claims (4)
- 内孔を設けたハウジングと,該ハウジングの上記内孔内に圧入固定したヒータと,該ヒータへの通電を行うための中軸とを有し,かつ,上記ハウジングと上記ヒータとの圧入固定は,上記ハウジングの内孔内に設けた嵌合部と上記ヒータの外周に設けた圧入部とを圧入嵌合させて行っているグロープラグを製造する方法において,
上記ヒータと上記ハウジングとの圧入固定を行うに当たっては,上記ヒータの外周面を凹状の弧状接触面を有するコレットにより挟持すると共に該コレットを押圧することにより上記ヒータに圧入荷重を与えて,上記圧入部と上記嵌合部とを圧入嵌合させることを特徴とするグロープラグの製造方法。 - 請求項1において,上記ヒータと上記ハウジングとの圧入固定を行うに当たっては,予め上記ヒータを上記ハウジングの内孔内に挿入して仮組を行うことを特徴とするグロープラグの製造方法。
- 請求項1又は2において,上記ヒータと上記ハウジングとの圧入固定時には,上記ヒータの先端に先端押圧具を当接させ,上記コレットによる上記圧入荷重が所定圧力に達した時点で,上記先端押圧具の押圧による圧入荷重をも徐々に加えることを特徴とするグロープラグの製造方法。
- 請求項1又は2において,上記コレットは,上記ヒータの軸方向に配列した2組のコレットにより構成されており,上記コレットの押圧時には,各コレットに作用させる押圧力を互いに同じ又は異なる大きさとなるよう任意に設定することを特徴とするグロープラグの製造方法。
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