JP3758142B2 - 段ボールシートの反り防止方法およびその装置 - Google Patents

段ボールシートの反り防止方法およびその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コルゲータによって製造される段ボールシートの反り防止方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コルゲータによって製造される段ボールシートは、その製造直後に平らであっても時間の経過に伴って経時的反りが発生することが多く、また製造直後であっても反りが発生していることがある。これらの反りは、この段ボールシートの長手方向、つまり搬送方向に沿った反りと、幅方向に沿った反りとに分けられる。段ボールシートの搬送方向に沿った反りは、片面段ボールおよびこれに貼り合わされるライナのテンション制御によって解決できることが多い。これに対し、段ボールシートの幅方向に沿った反りは、複雑な要因が絡んで発生するものであるが、基本的には片面段ボールシートとライナとがダブルフェーサの熱盤、すなわちヒーティングパート内で貼合糊により貼り合わされる時点で、表ライナおよび裏ライナの水分率の不均一により生ずるものと考えられている。
【0003】
このような段ボールシートの反りを防止する方法として、従来は段ボールシートの反りを目視で判断し、片面段ボールシートまたはこれに接合されるライナに水をロールコータにより塗布したり、あるいはスプレーノズルなどを用いて噴霧し、段ボールシートの表ライナおよび裏ライナの水分率を均一化することが行われていた。
【0004】
この他、特開昭63−256431号公報には段ボールシートの幅方向全域またはその一部に水を散布する方法が開示されている。この方法は、段ボールシートの幅方向に沿った反り、つまり曲率を自動計測し、この曲率に基づいて凸面となる片面段ボールシート側またはライナ側に自動的に水をオン/オフ制御により散布するものである。
【0005】
また、特開平9−267418号公報には、片面段ボールとライナとを貼り合わせて形成される段ボールシートの表ライナまたは裏ライナの少なくとも一方に、弾性ロールと多数のディンプル状凹部が形成された塑性ロールとを2組有する加湿装置によって水分を供給する方法が開示されている。
【0006】
一方、特開平11−221870号公報には、段ボールシートの表ライナおよび裏ライナ側に水分センサを設け、さらにこれら水分センサよりも段ボールシートの搬送方向上流側でダブルフェーサのヒーティングパートとクーリングパートとの間に、ダブルフェーサにより形成された段ボールシートの表ライナおよび裏ライナの水分を調整するシート湿潤化装置を設けた技術が開示されている。
【0007】
一方、特開平11−227837号公報や特開平11−314290号公報には、ダブルフェーサの熱盤とクーリングパートとの間に段ボールシートを搬送する搬送ベルトを設け、この搬送ベルトを3本のロールにより段ボールシートから引き離してループを形成し、このループで囲まれた空間に水を段ボールシートの表面に散布するスプレーノズルを配置したものが開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
段ボールシートの反りを目視で判断し、片面段ボールシートまたはこれに接合されるライナにこれらを貼り合わせる前にロールコータやスプレーノズルにより水分を付与する方法では、片面段ボールとライナとを貼り合わせる前に水分を与えるため、片面段ボールおよびライナの寸法変化が大きく、水分率の調整が困難で逆に反対方向に大きな反りを発生させてしまうことがあった。しかも、この方法では時間の経過に伴って生ずる経時的反りが大きくなる傾向も有する。
【0009】
特開昭63−256431号公報に開示された方法も上記の方法と同様な問題を有し、貼合される前の片面段ボールシートおよび表ライナに対して別々に水分を与えているため、貼合後における両面段ボールシートの寸法変化が大きく、これに伴って反りの変化が大きく発生し、逆向きに反りが生ずることもあった。
【0010】
特開平9−267418号公報に開示されたものは、ロールコータによって水分を付与する方法であるため、段ボールシートを構成する原紙が数分間で変更される実際の操業において、この段ボールシートに発生する反りの変化に応じて段ボールシートの上面および下面に対する水分率をその幅方向に亙って適正に制御することが現実的に困難である。しかも、ダブルフェーサよりも段ボールシートの搬送方向下流側で水分を付与するため、段ボールシーの表面に残留する水滴などがスリッタスコアラやカッター内に搬送されてしまい、これらの可動部分を酸化腐食させてしまう不具合があった。
【0011】
特開平11−221870号公報,特開平11−227837号公報,特開平11−314290号公報に開示された方法では、ダブルフェーサのヒーティングパートとクーリングパートとの間にスプレーノズルが配置され、このスプレーノズルから水が段ボールシートの表面に散布された直後に搬送ベルトがこの段ボールシートの表面に接触するため、段ボールシートの表面に残留している水滴が布などで形成された搬送ベルトに吸収されてしまい、所望の量の水分を段ボールシートに吸収させることが困難である。しかも、スプレーノズルから散布される水の一部が搬送ベルトに吸収される結果、搬送ベルトの強度が低下してその寿命が短くなる上、搬送ベルトの重量が嵩んでこれを駆動するための無駄なエネルギーを消費する欠点を有する。
【0012】
このようなことから、ダブルフェーサよりも段ボールシートの搬送方向下流側にて段ボールシートに水を噴霧することが考えられる。しかしながら、この点に関しては、特開平11−314290号公報に記載されているように、貼合後の段ボールシートが水滴により濡れて表面の平滑性が損なわれることなどが指摘されており、しかもスリッタスコアラやカッター内に水蒸気などの水分が入り込んでこれらの可動部分を酸化腐食させてしまう不具合のあることも判明した。
【0013】
【発明の目的】
本発明の目的は、コルゲータの機械的トラブルなく、これにより製造される段ボールシートの表面状態を良好に保持しつつその幅方向に沿った経時的反りを確実に緩和し得る方法およびその装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の形態は、ミルロールスタンド,シングルフェーサ,ダブルフェーサ,スリッタスコアラ,カッターおよびスタッカを具えたコルゲータを用いて製造される段ボールシートの反り防止方法であって、
面段ボールとライナとを貼り合わせて前記段ボールシートを形成するダブルフェーサよりも前記段ボールシートの搬送方向流側において、前記段ボールシートの上面および下面に界面活性剤が添加された水を前記段ボールシートの幅方向に沿って噴霧するステップと、
前記段ボールシートに対する水の噴霧位置よりも前記段ボールシートの搬送方向流側において、(スリッタスコアラおよびカッターによる段ボールシートの)断裁領域に入る前の前記段ボールシートの上面および下面に風を送前記断裁領域に水蒸気等の水分が流入するのを抑制するステップと、
前記段ボールシートに対する水の噴霧位置よりも前記段ボールシートの搬送方向下流側において、前記断裁領域に入る前の前記段ボールシートの周囲から、前記水の噴霧に伴って生ずる水滴および前記段ボールシートから蒸発する水蒸気を吸引排除するステップと
を具えたことを特徴とするものである。
【0015】
本発明の第2の形態は、ミルロールスタンド,シングルフェーサ,ダブルフェーサ,スリッタスコアラ,カッターおよびスタッカを具えたコルゲータを用いて製造される段ボールシートの反り防止方法であって、ダブルフェーサにより片面ダンボールとライナとを貼り合わせて形成された前記段ボールシートをその搬送方向に断裁する(スリッタスコアラによる)縦断裁領域と幅方向に断裁する(カッターによる)横断裁領域の間において、前記段ボールシートの上面および下面に界面活性剤が添加された水を前記段ボールシートの幅方向に沿って噴霧するステップと、前記段ボールシートに対する水の噴霧位置よりも前記段ボールシートの搬送方向流側において、前記横断裁領域に入る前の前記段ボールシートの上面および下面に風を送前記横断裁領域に水蒸気等の水分が流入するのを抑制するステップと、前記段ボールシートに対する水の噴霧位置よりも前記段ボールシートの搬送方向下流側において、前記横断裁領域に入る前の前記段ボールシートの周囲から、前記水の噴霧に伴って生ずる水滴および前記段ボールシートから蒸発する水蒸気を吸引排除するステップとを具えたことを特徴とするものである。
【0016】
本発明の第1または第2の形態による段ボールシートの反り防止方法において、段ボールシートの上面および下面に風を送るステップが、段ボールシートの搬送方向に対して垂直なエアカーテンを形成するステップを有するものであったり、段ボールシートの搬送方向下流側から上流側に向けて風を流すステップを有するものであったり、あるいは段ボールシートの搬送方向と交差する方向に風を流すステップを有するものであってよい。
【0017】
水を噴霧する位置よりも下流側の段ボールシートの断裁領域に、この断裁領域よりも段ボールシートの搬送方向下流側から風を送るステップをさらに具えることも可能である。
【0019】
面活性剤が添加された水の表面張力は、ディヌーイの表面張力計により20℃において測定して50mN/m以下であることが好ましい。
【0020】
断裁された段ボールシートをスタッカに積載してから30〜40分経過後にJIS P8127−1998によって測定したその水分率が7〜10質量%であることが好ましい。
【0021】
本発明の第3の形態は、ミルロールスタンド,シングルフェーサ,ダブルフェーサ,スリッタスコアラ,カッターおよびスタッカを具えたコルゲータを用いて製造される段ボールシートの反り防止装置であって、片面段ボールとライナとを貼り合わせて段ボールシートを形成するダブルフェーサと、このダブルフェーサにより形成された前記段ボールシートをその搬送方向に沿って断裁するスリッタスコアラとの間におい、前記段ボールシートの上面および下面にこれらの幅方向に沿う複数箇所から水を噴霧する噴霧手段と、
前記噴霧手段による水の噴霧位置と前記スリッタスコアラによる段ボールシートの断裁位置との間において、前記段ボールシートの上面および下面に風を送って前記段ボールシートの搬送方向に対し垂直なエアカーテンを形成するための一対のスリット状エアノズルを有る送風手段と、前記噴霧手段による水の噴霧位置と前記スリッタスコアラによる前記段ボールシートの断裁位置との間に配されて前記段ボールシートの上面および下面とそれぞれ対向、前記噴霧手段による水の噴霧に伴って生ずる水滴および前記段ボールシートから蒸発する水蒸気を吸引排除するための一対の吸引フードとを具えたことを特徴とするものである。
この本発明の第3の形態による段ボールシートの反り防止装置において、段ボールシートの搬送方向上流側に向けて風を流し、噴霧手段よりも下流側に配置されたスリッタスコアラに風を送る第2の送風手段をさらに具えることができる。
【0022】
本発明の第4の形態は、ミルロールスタンド,シングルフェーサ,ダブルフェーサ,スリッタスコアラ,カッターおよびスタッカを具えたコルゲータを用いて製造される段ボールシートの反り防止装置であって、前記ダブルフェーサにより形成された段ボールシートをその搬送方向に沿って断裁する前記スリッタスコアラと、このスリッタスコアラによって断裁された前記段ボールシートをその幅方向に沿ってさらに断裁する前記カッターとの間におい、前記段ボールシートの上面および下面にこれらの幅方向に沿う複数箇所から水を噴霧する噴霧手段と、前記噴霧手段による水の噴霧位置と前記カッターによる前記段ボールシートの断裁位置との間において、前記段ボールシートの上面および下面に風を送って前記段ボールシートの搬送方向に対し垂直なエアカーテンを形成するための一対のスリット状エアノズルを有る送風手段と、前記噴霧手段による水の噴霧位置と前記カッターによる前記段ボールシートの断裁位置との間に配されて前記段ボールシートの上面および下面とそれぞれ対向し、前記噴霧手段による水の噴霧に伴って生ずる水滴および前記段ボールシートから蒸発する水蒸気を吸引排除するための一対の吸引フードとを具えたことを特徴とするものである。
【0023】
本発明の第3または第4の形態による段ボールシートの反り防止装置において、噴霧手段は、段ボールシートの幅方向に沿って所定間隔で配される複数の噴霧ノズルを有し、これら噴霧ノズルは、水の噴霧量が個々に調整可能であることが好ましい。
【0025】
送風手段が段ボールシートの搬送方向下流側から上流側に向けて風を流すものであったり、あるいは段ボールシートの搬送方向と交差する方向に風を流すものであってよい。
【0026】
本発明の第4の形態による段ボールシートの反り防止装置において、段ボールシートの搬送方向上流側に向けて風を流し、噴霧手段よりも下流側に配置されたカッターに風を送る第2の送風手段をさらに具えることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明による段ボールシートの反り防止方法を実現し得る装置を両面段ボールシートを製造するためのコルゲータに組み込んだ実施形態について、図1〜図5を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこのような実施形態のみに限らず、特許請求の範囲に記載された本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が可能であり、従って本発明の精神に帰属する他の技術にも当然応用することができる。
【0029】
本実施例におけるコルゲータの概略構成を図1に示す。すなわち、本実施例におけるコルゲータは、表ライナLTと波形に成形される中芯Cとから片面段ボールシートSSを形成するためのシングルフェーサ11と、このシングルフェーサ11によって形成された片面段ボールシートSSの中芯Cの段頂に接着剤を塗布するグルーマシン12と、このグルーマシン12から送り出される片面段ボールシートSSと裏ライナLBとを貼り合わせて両面段ボールシートSDを形成するダブルフェーサ13と、このダブルフェーサ13から送り出される両面段ボールシートSD(以下、単に段ボールシートと略称する)をその搬送方向に沿って所定寸法に断裁し、必要に応じて折り目を入れるスリッタスコアラ14と、このスリッタスコアラ14によって断裁された段ボールシートSDをその搬送方向に対して直角に切断するカッター15と、このカッター15によって所定寸法に仕上げられた両面段ボールシートSDを段積みするスタッカ16とを具えている。
【0030】
表ライナLTおよび中芯Cとなる原紙巻取PT,PCは、ミルロールスタンド17にそれぞれ支持され、ここからシングルフェーサ11に供給される。裏ライナLBとなる原紙巻取PBも同様にミルロールスタンド17に支持され、ここからダブルフェーサ13に供給される。ダブルフェーサ13には、ここで貼り合わされた段ボールシートSDを加熱してその乾燥を促進させるためのヒーティングパート18と、このヒーティングパート18によって加熱された段ボールシートSDを冷却するためのクーリングパート19とが組み込まれている。以上の構成は、従来からある周知のコルゲータに共通する一般的な構成である。
【0031】
図1中の矢視II部を図2に抽出拡大して示し、この図2に示した部分の外観を図3に模式的に示す。すなわち、ダブルフェーサ13とスリッタスコアラ14との間には、段ボールシートSDの上面および下面に水T(図3参照)を噴霧するための噴霧手段20と、段ボールシートSDの上面および下面とそれぞれ対向するように配置され、噴霧手段20からの水Tの噴霧に伴って生ずる水滴および段ボールシートSDから蒸発する水Tの蒸気を吸引排除するための吸引ファン21にそれぞれ連結された一対の吸引フード22と、段ボールシートSDの上面および下面に風を送ってスリッタスコアラ14側への水Tの蒸気や水滴の流下を抑制し、スリッタスコアラ14の可動機構に対して水Tによる悪影響を緩和するための送風手段23とが段ボールシートSDの搬送方向上流側から順に配設されており、さらにスリッタスコアラ14よりも段ボールシートSDの搬送方向下流側には、このスリッタスコアラ14に向けて風を送り、スリッタスコアラ14内に介在する水Tの蒸気を吹き飛ばし、スリッタスコアラ14の可動機構に対して水Tによる悪影響を緩和するための第2の送風手段24が設けられている。
【0032】
このように、水の噴霧手段20をダブルフェーサ13のクーリングパート19よりも段ボールシートSDの搬送方向下流側に配置することにより、必要かつ充分な量の水Tを段ボールシートSDに散布することができる。本実施例では、段ボールシートSDに対する水Tの浸透性を高めて段ボールシートSDの表面に水滴が残留してスリッタスコアラ14やカッター15に水分が入り込まないようにするため、水Tに界面活性剤を添加し、その表面張力が低下するように配慮している。界面活性剤が添加された水Tを用いることにより、段ボールシートSDをスリッタスコアラ14にて断裁する際に、水滴がスリッタスコアラ14内に飛散して可動機構部分の腐食が進行するのを抑制することが可能になると共に、段ボールシートSDの平滑性の悪化も防止することができる。水T中に含まれる界面活性剤としては、脂肪酸ナトリウム塩,ポリオキシエチレン系界面活性剤,スルホン酸系界面活性剤,アンモニウムブロマイド系界面活性剤などを使用できるが、噴霧手段20の目詰まりを誘発するものでなければ特に限定されない。水に対する界面活性剤の添加量は、水1リットル当たり界面活性剤の有効成分で0.001〜0.01モル程度が好ましく、ディヌーイの表面張力計により20℃において測定した水Tの表面張力は、50mN/m以下、好ましくは35mN/m以下となるようにする。界面活性剤の添加量が0.001モル未満の場合には上述した効果を得ることができず、逆に0.01モルを越えても、これによる効果はほとんど変わらない。なお、水道水などの一般的な水の表面張力は、74mN/m程度である。
【0033】
本実施例における噴霧手段20は、両面段ボールシートSDの幅方向に沿って延在する上下一対のヘッダ管25T,25Bと、これらヘッダ管25T,25Bにそれぞれ電磁弁26を介して装着された複数の噴霧ノズル27T,27Bと、水Tを貯溜する水貯溜タンク28からそれぞれヘッダ管25T,25Bに水Tを供給するための一対の水供給ポンプ29と、段ボールシートSDの下側に位置するヘッダ管25Bの下方に配置され、主として下側の噴霧ノズル27Bからの散布に伴って段ボールシートSDの下面から滴下する水Tを捕集し、これを水貯溜タンク28に戻す水回収パン30とを有する。段ボールシートSDの幅方向に沿って所定間隔で配列する複数の噴霧ノズル27T,27Bは、これらに接続する電磁弁26の開度を個々に操作することにより、噴霧量を独立に調整可能であり、これによって両面段ボールシートSDの幅方向に沿った部分的な反りを防止することができる。
【0034】
この場合、段ボールシートSDの反りを目視により観察し、電磁弁26に対する通電を制御することにより、個々の噴霧ノズル27T,27Bからの水Tの噴射量を調整することも可能であるが、段ボールシートSDの表面(表ライナ)および裏面(裏ライナ)の水分率を測定する水分率計を噴霧ノズル27T,27Bよりも下流側に設置し、この水分率計からの測定値に連動して個々の噴霧ノズル27T,27Bからの水Tの噴射量を自動的に調整して段ボールシートSDの表裏両面の水分率が等しくなるようにしてもよい。また、水分率計により段ボールシートSDの幅方向に沿った複数箇所の水分率を検出し、これらの検出結果に基づいて個々の噴霧ノズル27T,27Bからの水Tの噴射量を自動的に調整することも当然可能である。
【0035】
段ボールシートSDの下側に配された噴霧ノズル27Bから噴霧されて段ボールシートSDに浸透する水Tの量は、段ボールシートSDの上側に配された噴霧ノズル27Tから噴霧されて段ボールシートSDに浸透する水Tの量よりも少なくなる傾向を持つため、一般的には下側に配された噴霧ノズル27Bから噴霧される水Tの量を上側に配された噴霧ノズル27Tから噴霧される水Tの量よりも多く設定する。
【0036】
片面段ボールシートSSと裏ライナLBとを貼合して形成した段ボールシートSDの水分率をその安定状態の水分率に近づけることにより、製造後の経時的な反りを防止することが可能となる。すなわち、貼合してスタッカ16に積載した直後の段ボールシートSDの水分率は、通常、冬季においては7〜8.5質量%程度、夏季においては8.5〜10質量%程度となっていることが好ましい。従って、本発明においては段ボールシートSDをスタッカ16に積載してから30〜40分経過した後、JIS P8127−1998に準じて測定したこの段ボールシートSDの水分率を7〜10質量%とすることが好ましく、この範囲を逸脱した場合には反りが発生し易くなるので好ましくない。
【0037】
なお、噴霧ノズル27T,27Bの形式として、エアと混合して水Tのミストを噴霧する二流体式および水Tのみ散布する一流体式の何れを用いてもよく、水Tの噴霧量に応じて好ましい方を選択すればよい。ノズル自体の材質もセラミックス,ステンレス鋼,真鍮など任意のものを採用することができる。
【0038】
噴霧ノズル27T,27Bの間隔は、5〜40cmが好ましく、特に20〜30cmが最適であるが、これに限定されるわけではない。これら噴霧ノズル27T,27Bの配列間隔は、狭いほど微調整が可能となるが、必要以上に狭くしても調整が煩雑になるだけでその効果が期待できず、逆に間隔が広すぎると所望の微調整が困難となる。
【0039】
図2中のIV−IV矢視断面構造を表す図4に示すように、本実施例では上下一対のヘッダ管25T,25Bの一端部を支柱31に片持ち状態で取り付け、この支柱31が立設されたベース32にキャスタ33を取り付けることにより、図4中の二点鎖線で示すように、段ボールシートSDの側方に噴霧手段20の主要部を引き出すことができ、これによって噴霧ノズル27T,27Bの目詰まりなどに対するメンテナンスを容易に行うことができるように配慮している。
【0040】
なお、段ボールシートSDから蒸発する水蒸気などがスリッタスコアラ14側へ流入するのを送風手段23によってほぼ確実に阻止することができる場合には、上述した吸引ファン21およびこれに連通する吸引フード22などを設けなくともよい。
【0041】
本実施例における送風手段23は、段ボールシートSDの搬送方向に対して垂直なエアカーテンを形成するための一対のスリット状エアノズル34と、段ボールシートSDから水Tの蒸気を飛散させる2組の送風機35,36とを有する。スリット状エアノズル34にはパージ用ファン37が連結されており、このパージ用ファン37によって圧送されるエアを段ボールシートSDの幅方向に延在するスリット状エアノズル34から噴射することにより、段ボールシートSDの搬送方向に対して垂直なエアカーテンが段ボールシートSDの全幅に亙って形成される。第1の組の送風機35は、段ボールシートSDの側方に配置されて段ボールシートSDの上面および下面に沿ってその搬送方向と交差する方向に風を流すものであり、他方の組の送風機36は段ボールシートSDの上面および下面に対して傾斜し、その搬送方向下流側から上流側に向けて風を流すものである。ただし、本実施例では段ボールシートSDの搬送方向上流側から順にスリット状エアノズル34,第1の組の送風機35,第2の組の送風機36を配しているが、前述したようにスリッタスコアラ14内に高濃度の水Tの蒸気が入らないようにすればよいので、スリット状エアノズル34を吸引フード22よりも段ボールシートSDの搬送方向上流側に配置したり、あるいは第2の組の送風機36とスリッタスコアラ14との間に介在させてもよく、送風手段23として本実施例以外のものを採用することも当然可能である。
【0042】
なお、図3においては段ボールシートSDの下方に配される送風機35,36,24を省略していることに注意されたい。
【0043】
第2の送風手段24は、スリッタスコアラ14に送風を行うものであリ、上述した最初の送風手段23の第2の組の送風機36と基本的に同じ構成を有するが、これにヒータを組み込んで乾燥した温風を送風することが特に有効である。この場合、スリッタスコアラ14内を通過する段ボールシートSDが載せられる図示しない支持板にスリットや開口などを形成し、これらスリットや開口を介して段ボールシートSDの裏ライナLB側が風に当たるようにすることで、送風効果をさらに高めることが有効である。同様な趣旨から、ダブルフェーサ13からスリッタスコアラ14に至る段ボールシートSDの指示部材にも上述したようなスリットや開口などを形成することが有効である。
【0044】
上述したような送風手段23を設けないと、水T中に含まれる水分がスリッタスコアラ14に組み込まれたスリッタなどの回転機構の軸受部分などに付着して錆を発生させたり、回転機構を駆動するための電気系統に悪影響を与えたりするが、特に冬季においては結露の影響によってこれが一層顕著となるため、これら送風手段23によってこのような不具合を未然に防止することができる。
【0045】
なお、本実施例の図1に示す不良品断裁装置38は、通常、ダブルフェーサ13よりも段ボールシートSDの搬送方向下流側に配置されており、コルゲータの稼働初期に発生する不良段ボールシートを断裁し、これを段ボールシートSDの搬送ラインから下方に排除するものである。
【0046】
上述したコルゲータを用い、坪量が180g/m2、すなわち1m2当たり180gの質量の表ライナLTおよび裏ライナLBと、坪量が120g/m2の中芯Cとを貼り合わせて毎分250mの速度で両面段ボールシートSDを製造した。噴霧ノズル27T,27Bとして一流体式のものを用い、上側のヘッダ管25Tには静圧が2kg/cm2の水Tを供給する一方、下側のヘッダ管25Bには静圧が3kg/cm2の水Tを供給した。水Tとして、この水1リットル中にポリオキシエチレン系界面活性剤(DS−60:共栄社化学株式会社)を0.001モルの割合で含む水を用いた。そして、ダブルフェーサ13にて片面段ボールシートSSと裏ライナLBとを貼合した後の反りと水分率として、スタッカ16に積載してから30分経過後における反りおよび水分率、ならびに24時間経過後における反りおよび水分率を測定し、その結果を表1に実施例1として示す。
【0047】
この場合、段ボールシートSDの反りは、スタッカ16に積載した幅が1000mm,長さが1000mmの寸法を有する段ボールシートSDの厚み方向の高さ寸法で表しており、より具体的には段ボールシートSDの周端縁が定盤から離れるように段ボールシートSDを定盤上に載置し、この定盤の表面からの段ボールシートSDの対向する周端縁(四隅)の高さの平均値で表される。サンプリングは、スタッカ16に約150cmの高さまで積載された段ボールシートSDの最上端から30cmの高さにある段ボールシートSDを抜き出して行った。
【0048】
なお、段ボールシートSDをスタッカ16に積載してから反りおよび水分率を測定するまでの時間の計測において、スタッカ16に段ボールシートSDを120cmの高さ(150−30=120cm)にまで積み上げた時点をその計測開始の時間とした。
【0049】
界面活性剤を含まない水Tを用い、他は実施例1と同じ条件にて段ボールシートSDを製造した場合の結果を表1に実施例2として示すが、実施例2では段ボールシートSDへの水の浸透が遅く、水膜が残留した状態の段ボールシートSDがスリッタスコアラ14内に搬送されたため、スリッタスコアラ14の可動機構部分に錆が微量であるが発生した。
【0050】
さらに、噴霧ノズル27T,27Bから水Tの散布を停止し、併せて送風手段23による送風を停止した状態で段ボールシートSDを製造した場合と、界面活性剤を添加した水Tを散布し、送風手段23による送風を停止した状態で段ボールシートSDを製造した場合とを表1にそれぞれ比較例1,比較例2として示す。比較例1,2ではスリッタスコアラ14の可動部分に錆が発生してしまい、しかも比較例1では段ボールシートSDの経時的な反りが大きく発生していることから、本発明の有効性を理解し得よう。
【0051】
【表1】
Figure 0003758142
【0052】
上述した実施例では、噴霧手段20をダブルフェーサ13とスリッタスコアラ14との間に配置したが、これをスリッタスコアラ14とカッター15との間に配置することも可能であり、このような本発明による他の実施例の主要部の概念を図5に示すが、先に示した実施例と同一機能の要素にはこれと同一符号を記すに止め、重複する説明は省略するものとする。すなわち、本実施例ではスリッタスコアラ14と噴霧手段20との間に先の実施例と同様な一対のスリット状エアノズル39をさらに配置し、段ボールシートSDの搬送方向に対して垂直なエアカーテンをその幅方向全域に亙って形成し、水Tの飛沫がスリッタスコアラ14側にも入り込まないように配慮している。
【0053】
【発明の効果】
本発明の段ボールシートの反り防止方法およびその装置によると、ダブルフェーサのクーリングパートを通過した後の段ボールシートの上面および下面に水を噴霧し、段ボールシートを断裁する領域よりも段ボールシートの搬送方向上流側にて水が噴霧された段ボールシートの上面および下面に風を送り、水の噴霧に伴って生ずる水滴および段ボールシートから蒸発する水蒸気を段ボールシートの周囲から吸引排除するようにしたので、片面段ボールの貼り合わせ前に水などを噴霧した場合の問題点、すなわち時間の経過に伴って生ずる経時的反りや、ダブルフェーサのヒーティングパートを通過した直後の段ボールシートに水などを噴霧した場合の問題点、すなわちキャンバスベルトに水が吸収されて段ボールシートに十分な水を付与することが困難となる欠点を解決することができる。また、段ボールシートから蒸発する水蒸気などがスリッタスコアラやカッターへ大量に流下するのを抑制することができ、これらの腐食や故障を防止することが可能である。
【0054】
特に、本発明による段ボールシートの反り防止装置においては、段ボールシートの搬送方向に対して垂直なエアカーテンを形成しているので、段ボールシートから蒸発する水蒸気などがこのエアカーテンよりも段ボールシートの搬送方向下流側の段ボールシートを所定寸法に断裁する領域、つまりスリッタスコアラやカッターへ流下するのを抑制することができ、これらの可動機構部分などの腐食や故障を防止することが可能である。
【0055】
段ボールシートの上面および下面に沿ってその搬送方向と交差する方向に風を流したり、その搬送方向下流側から上流側に向けて風を流すことにより、段ボールシートから水蒸気を飛散させた場合、段ボールシートから蒸発する水蒸気などが段ボールシートの搬送方向下流側の段ボールシートを所定寸法に断裁するスリッタスコアラやカッターへ大量に流下するのを抑制することができ、これらの腐食や故障を防止することが可能である。
【0056】
段ボールシートを断裁する領域よりも段ボールシートの搬送方向下流側から上流側に向けて段ボールシートを断裁するスリッタスコアラやカッターに風を送った場合、これらスリッタスコアラやカッターに段ボールシートから蒸発する水蒸気などを滞留させずに飛散させることができ、これらの腐食や故障を防止することが可能である。
【0058】
噴霧手段が段ボールシートの幅方向に沿って所定間隔で配される複数の噴霧ノズルを有し、これら噴霧ノズルが水の噴霧量を個々に調整可能にした場合、ロールコータにより水を塗布する場合と比較すると、段ボールシートの幅方向に沿った水の供給量を自由に調整することができ、段ボールシートの経時的反りを確実に緩和させることができる。
【0059】
ィヌーイの表面張力計により20℃において測定したその表面張力が50mN/m以下となるように界面活性剤を水に添加した場合には、水の表面張力が低下することによって段ボールシートに浸透し易くなるため、水滴が段ボールシートの上面および下面に残留しにくくなり、スリッタスコアラやカッターに対する水分の侵入を抑制することができる上、広範囲に亙る水分調整を行っても乾燥後の段ボールシートの表面状態を良好に保つことができる。
【0060】
段ボールシートをスタッカに積載してから30〜40分経過後に測定したその水分率が7〜10重量%となっている場合、時間の経過に伴って発生する経時的な反りをほぼなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による段ボールシートの反り防止方法を両面段ボールシートを製造するコルゲータに応用した一実施例の概念図である。
【図2】図1に示した実施例における矢視II部の抽出拡大図である。
【図3】図2に示した本実施例の主要部の外観を表す模式図である。
【図4】図2中のIV−IV矢視断面図である。
【図5】本発明の他の実施例における主要部の概念図である。
【符号の説明】
T 表ライナ
B 裏ライナ
C 中芯
S 片面段ボールシート
D 両面段ボールシート
T,PC,PB 原紙巻取
T 水
11 シングルフェーサ
12 グルーマシン
13 ダブルフェーサ
14 スリッタスコアラ
15 カッター
16 スタッカ
17 ミルロールスタンド
18 ダブルフェーサのヒーティングパート
19 ダブルフェーサのクーリングパート
20 噴霧手段
21 吸引ファン
22 吸引フード
23 送風手段
24 第2の送風手段
25T,25B ヘッダ管
26 電磁弁
27T,27B 噴霧ノズル
28 水貯溜タンク
29 水供給ポンプ
30 水回収パン
31 支柱
32 ベース
33 キャスタ
34 スリット状エアノズル
35,36 送風機
37 パージ用ファン
38 不良品断裁装置
39 スリット状エアノズル

Claims (15)

  1. コルゲータを用いて段ボールシートを製造する際にこの段ボールシートの反りを防止する方法であって、
    面段ボールとライナとを貼り合わせて前記段ボールシートを形成するダブルフェーサよりも前記段ボールシートの搬送方向流側において、前記段ボールシートの上面および下面に界面活性剤が添加された水を前記段ボールシートの幅方向に沿って噴霧するステップと、
    前記段ボールシートに対する水の噴霧位置よりも前記段ボールシートの搬送方向流側において、断裁領域に入る前の前記段ボールシートの上面および下面に風を送前記断裁領域に水蒸気等の水分が流入するのを抑制するステップと、
    前記段ボールシートに対する水の噴霧位置よりも前記段ボールシートの搬送方向下流側において、前記断裁領域に入る前の前記段ボールシートの周囲から、前記水の噴霧に伴って生ずる水滴および前記段ボールシートから蒸発する水蒸気を吸引排除するステップと
    を具えたことを特徴とする段ボールシートの反り防止方法。
  2. コルゲータを用いて段ボールシートを製造する際にこの段ボールシートの反りを防止する方法であって、
    ダブルフェーサにより片面ダンボールとライナとを貼り合わせて形成された前記段ボールシートをその搬送方向に断裁する断裁領域と幅方向に断裁する断裁領域との間において、前記段ボールシートの上面および下面に界面活性剤が添加された水を前記段ボールシートの幅方向に沿って噴霧するステップと、
    前記段ボールシートに対する水の噴霧位置よりも前記段ボールシートの搬送方向流側において、前記横断裁領域に入る前の前記段ボールシートの上面および下面に風を送前記横断裁領域に水蒸気等の水分が流入するのを抑制するステップと、
    前記段ボールシートに対する水の噴霧位置よりも前記段ボールシートの搬送方向下流側において、前記横断裁領域に入る前の前記段ボールシートの周囲から、前記水の噴霧に伴って生ずる水滴および前記段ボールシートから蒸発する水蒸気を吸引排除するステップと
    を具えたことを特徴とする段ボールシート反り防止方法。
  3. 前記段ボールシートの上面および下面に風を送るステップは、前記段ボールシートの搬送方向に対して垂直なエアカーテンを形成するステップを有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の段ボールシートの反り防止方法。
  4. 前記段ボールシートの上面および下面に風を送るステップは、前記段ボールシートの搬送方向下流側から上流側に向けて風を流すステップを有することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の段ボールシートの反り防止方法。
  5. 前記段ボールシートの上面および下面に風を送るステップは、前記段ボールシートの搬送方向と交差する方向に風を流すステップを有することを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の段ボールシートの反り防止方法。
  6. 前記段ボールシートに対する霧位置よりも前記段ボールシートの搬送方向下流側にある前記段ボールシートの断裁領域よりも前記段ボールシートの搬送方向下流側からこの断裁領域に風を送るステップをさらに具えたことを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の段ボールシートの反り防止方法。
  7. 界面活性剤が添加された水の表面張力は、ディヌーイの表面張力計により20℃において測定して50mN/m以下であることを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の段ボールシートの反り防止方法。
  8. 断裁された前記段ボールシートをスタッカに積載してから30〜40分経過後にJIS P8127−1998によって測定したその水分率が7〜10質量%であることを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載の段ボールシートの反り防止方法。
  9. 片面段ボールとライナとを貼り合わせて段ボールシートを形成するダブルフェーサと、このダブルフェーサにより形成された前記段ボールシートをその搬送方向に沿って断裁するスリッタスコアラとの間におい、前記段ボールシートの上面および下面にこれらの幅方向に沿う複数箇所から水を噴霧する噴霧手段と、
    前記噴霧手段による水の噴霧位置と前記スリッタスコアラによる段ボールシートの断裁位置との間において、前記段ボールシートの上面および下面に風を送って前記段ボールシートの搬送方向に対し垂直なエアカーテンを形成するための一対のスリット状エアノズルを有る送風手段と、
    前記噴霧手段による水の噴霧位置と前記スリッタスコアラによる前記段ボールシートの断裁位置との間に配されて前記段ボールシートの上面および下面とそれぞれ対向、前記噴霧手段による水の噴霧に伴って生ずる水滴および前記段ボールシートから蒸発する水蒸気を吸引排除するための一対の吸引フードと
    を具えたことを特徴とする段ボールシートの反り防止装置。
  10. 前記段ボールシートの搬送方向上流側に向けて風を流し、前記噴霧手段よりも下流側に配置された前記スリッタスコアラに風を送る第2の送風手段をさらに具えたことを特徴とする請求項9に記載の段ボールシートの反り防止装置。
  11. ダブルフェーサにより形成された段ボールシートをその搬送方向に沿って断裁するスリッタスコアラと、このスリッタスコアラによって断裁された前記段ボールシートをその幅方向に沿ってさらに断裁するカッターとの間におい、前記段ボールシートの上面および下面にこれらの幅方向に沿う複数箇所から水を噴霧する噴霧手段と、
    前記噴霧手段による水の噴霧位置と前記カッターによる前記段ボールシートの断裁位置との間において、前記段ボールシートの上面および下面に風を送って前記段ボールシートの搬送方向に対し垂直なエアカーテンを形成するための一対のスリット状エアノズルを有る送風手段と、
    前記噴霧手段による水の噴霧位置と前記カッターによる前記段ボールシートの断裁位置との間に配されて前記段ボールシートの上面および下面とそれぞれ対向し、前記噴霧手段による水の噴霧に伴って生ずる水滴および前記段ボールシートから蒸発する水蒸気を吸引排除するための一対の吸引フードと
    を具えたことを特徴とする段ボールシートの反り防止装置。
  12. 前記噴霧手段は、段ボールシートの幅方向に沿って所定間隔で配される複数の噴霧ノズルを有し、これら噴霧ノズルは、水の噴霧量が個々に調整可能であることを特徴とする請求項9から請求項11の何れかに記載の段ボールシートの反り防止装置。
  13. 前記送風手段は、段ボールシートの搬送方向下流側から上流側に向けて風を流すものを含むことを特徴とする請求項9から請求項12の何れかに記載の段ボールシートの反り防止装置。
  14. 前記送風手段は、段ボールシートの搬送方向と交差する方向に風を流すものを含むことを特徴とする請求項9から請求項13の何れかに記載の段ボールシートの反り防止装置。
  15. 前記段ボールシートの搬送方向上流側に向けて風を流し、前記噴霧手段よりも下流側に配置された前記カッターに風を送る第2の送風手段をさらに具えたことを特徴とする請求項11から請求項14の何れかに記載の段ボールシートの反り防止装置。
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