JP3757531B2 - 給湯パイプの乱流形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば給湯機の熱交換器の一部を構成する給湯パイプ等の給湯パイプ内空間にコイルを装着すると共にそのコイル内に帯状のネジリ板を装着するようにしてなる給湯パイプの乱流形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は従来の給湯パイプの乱流形成装置の一例を示し、(A)は左側面図、(B)は一部断面正面図である。また図8は給湯パイプ内空間に構成された乱流形成装置を示す断面図である。
給湯パイプの3中に乱流形成装置を構成することで、給湯パイプ3内に乱流を発生させ、給湯パイプ3内での温水の沸騰現象を抑制することができる。
図7及び図8に示す従来例においては、ネジリ板1の長手方向の端部にスリット1aを形成し、このスリット1aをコイル2の末端部にカシメることで、ネジリ板1を固定し、これによりネジリ板1の回り止めをなしていた。
また図9は従来の給湯パイプの乱流形成装置の他の一例を示す。この例においては、ネジリ板1の端部1bの径がコイル2との関係において、しまり嵌めとなるように、そのネジリ板1の端部1bの寸法Wを正確に管理していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上記、図7、図8に示す従来装置の場合には、カシメ部のガタが大きいため、使用時にネジリ板1に回転振動が発生し、このためネジリ板1に磨耗Sが発生する結果、ネジリ板1の一部1cが給湯パイプ3に接触して、該接触部を削る等の問題があった。
また、上記図9に示す従来装置の場合には、ネジリ板1の端部1bの寸法Wを、しまり嵌めとなるように厳密に管理する必要があるため、図10に示すようなロール材4を用いて、簡単に低コストでネジリ板1を得ることができない問題があった。
【0004】
そこで本発明は、上記従来の給湯パイプの乱流形成装置の欠点を解消し、ロール材を用いて、これを適当な長さに切り取ってネジリ板とすることができ、しかも該ネジリ板を確実にコイルに固定して回り止めすることができる給湯パイプの乱流形成装置の提供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明の給湯パイプの乱流形成装置は、給湯パイプの内空間にコイルを装着すると共にそのコイル内に帯状のネジリ板を装着するようにしてなる給湯パイプの乱流形成装置であって、前記ネジリ板には、そのネジリ板の端部の幅を他の部分の幅よりも広く構成するための手段として、端部の側壁にプレスによる長手方向の凹部を形成し、これによって前記ネジリ板を前記コイル内に装着したときに前記凹部を形成してなる広幅の端部がコイルに対してしまり嵌めとなるように構成してあることを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1と図2に本発明の実施の形態の1例を示す。図1は、乱流形成装置の斜視図で、図2は給湯パイプ内に配置された乱流形成装置の一部断面正面図である。
【0007】
図1、図2において、乱流形成装置は帯状のネジリ板10とコイル20とからなり、これらが給湯パイプ30の内空間に装着されている。
前記ネジリ板10は、その長手方向の端部に折り曲げ用片11が形成されており、、ネジリ板10をコイル20内に挿入した後、前記折り曲げ片11をコイル20の長手方向の端部21に対してカシメることで、前記ネジリ板10の固定がなされている。前記折り曲げ片11は必ずしも必要はない。要するにネジリ板10の長手方向の端部を折り曲げてコイル20の端部21にカシメることによって固定すればよい。
以上のようにして、ネジリ板10をその端部で確実にコイル20に対して固定することで、ネジリ板10の固定が確実になされ、給湯使用中においてもネジリ板10が振動したりするのを抑制することができる。よってネジリ板10による給湯パイプ30の損傷が防止される。またネジリ板10の端部をしまり嵌めの寸法に管理する必要がないので、ロール材から次々と切断してネジリ板10を容易に作製することができ、コストの低減を図ることができる。
【0008】
本発明の実施の形態の第2の例を図3を参照して説明する。図3はネジリ板10の要部を示す図である。
この第2の例においては、ネジリ板10の長手方向の端部をプレスにより長手方向に切り欠いてなる切り欠き12を設け、これによって該端部の幅Wを広げている。これによってネジリ板10をコイル20内に装着した際に、前記切り欠かれた端部がコイル20に対してしまり嵌めとなるようにしている。
第2の例によれば、ネジリ板10をその端部でコイルに十分強固に固定し、確実に回り止めを行うことができると共に、ロール材からネジリ板10を容易に作製することができ、コストの低減を図ることができる。
【0009】
本発明の実施の形態の第3の例を図4を参照して説明する。図4はネジリ板10の要部を示す図で、(A)は正面図、(B)はA−A断面図である。
この第3の例においては、ロール材から切断して加工したネジリ板10の端部の側壁に、プレスによる長手方向の凹部13を設け、該端部の幅Wを広げている。これによってネジリ板10をコイル20内に装着した際に、前記広げられた端部がコイル20に対してしまり嵌めとなるようにしている。
第3の例によれば、ロール材を用いてネジリ板10を作製しても、確実に回り止めを行うことができ、コストの低減を図ることができる。
【0010】
本発明の実施の形態の第4の例を図5を参照して説明する。図5はネジリ板10の要部を示す図である。
この第4の例においては、ロール材から切断して加工したネジリ板10の端部の側壁に、プレスによる長手方向のスリット14を設け、該端部の幅Wを広げている。これによってネジリ板10をコイル20内に装着した際に、前記広げられた端部がコイル20に対してしまり嵌めとなるようにしている。
第4の例によれば、ロール材を用いてネジリ板10を作製し、且つ確実に回り止めを行うことができる。よって低コストで且つ給湯パイプ30が損傷するのを防止できる乱流形成装置を提供できる。
【0011】
本発明の実施の形態の第5の例を図6を参照して説明する。図6はネジリ板10の要部を示す図で、(A)は正面図で、(B)は右側面図である。
この第5の例においては、ロール材から切断して加工したネジリ板10の端部の側壁に、プレスによる長手方向のスリット14を設け、該端部の幅Wを広げた上に、前記スリット14を中心にネジリ板10の端部をくの字形に少し曲げることでバネ性を持たせており、これによってネジリ板10をコイル20内に装着した際に、前記広げられ且つくの字形に折り曲げられた端部がコイル20に対して確実に固定されるように構成されている。
第5の例によれば、ロール材を用いてネジリ板10を作製し、且つより確実に回り止めを行うことがでる。よって低コストで且つ給湯パイプ30が損傷するのを防止できる乱流形成装置を提供できる。
【0012】
【発明の効果】
本発明は以上の構成よりなり、請求項1に記載の給湯パイプの乱流形成装置によれば、給湯パイプの内空間にコイルを装着すると共にそのコイル内に帯状のネジリ板を装着するようにしてなる給湯パイプの乱流形成装置であって、前記ネジリ板には、そのネジリ板の端部の幅を他の部分の幅よりも広く構成するための手段として、端部の側壁にプレスによる長手方向の凹部を形成し、これによって前記ネジリ板を前記コイル内に装着したときに前記凹部を形成してなる広幅の端部がコイルに対してしまり嵌めとなるように構成してあるので、
ロール材を用いてネジリ板を作製しても、確実に回り止めを行うことができ、コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示す乱流形成装置の斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態の1例を示す乱流形成装置が給湯パイプ内に配置された状態を示す一部断面正面図である。
【図3】本発明の実施の形態の第2の例を示す乱流形成装置図のネジリ板の要部を示す正面図である。
【図4】本発明の実施の形態の第3の例を示す乱流形成装置のネジリ板の要部を示し、(A)は正面図、(B)はA−A断面図である。
【図5】本発明の実施の形態の第4の例を示す乱流形成装置のネジリ板の要部を示す正面図である。
【図6】本発明の実施の形態の第5の例を示す乱流形成装置のネジリ板の要部を示し、(A)は正面図で、(B)は右側面図である。
【図7】従来の給湯パイプの乱流形成装置の一例を示し、(A)は左側面図、(B)は一部断面正面図である。
【図8】給湯パイプ内空間に構成された乱流形成装置を示す断面図である。
【図9】従来の給湯パイプの乱流形成装置の他の一例を示す図である。
【図10】ネジリ板に用いるロール材の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 ネジリ板
11 折り曲げ用片
12 切り欠き
13 凹部
14 スリット
20 コイル
21 端部
30 給湯パイプ
Claims (1)
- 給湯パイプの内空間にコイルを装着すると共にそのコイル内に帯状のネジリ板を装着するようにしてなる給湯パイプの乱流形成装置であって、前記ネジリ板には、そのネジリ板の端部の幅を他の部分の幅よりも広く構成するための手段として、端部の側壁にプレスによる長手方向の凹部を形成し、これによって前記ネジリ板を前記コイル内に装着したときに前記凹部を形成してなる広幅の端部がコイルに対してしまり嵌めとなるように構成してあることを特徴とする給湯パイプの乱流形成装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP06190597A JP3757531B2 (ja) | 1997-02-28 | 1997-02-28 | 給湯パイプの乱流形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP06190597A JP3757531B2 (ja) | 1997-02-28 | 1997-02-28 | 給湯パイプの乱流形成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10238862A JPH10238862A (ja) | 1998-09-08 |
JP3757531B2 true JP3757531B2 (ja) | 2006-03-22 |
Family
ID=13184648
Family Applications (1)
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JP06190597A Expired - Fee Related JP3757531B2 (ja) | 1997-02-28 | 1997-02-28 | 給湯パイプの乱流形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3757531B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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CN104560111B (zh) * | 2013-10-25 | 2017-08-25 | 中国石油化工股份有限公司 | 传热管以及使用其的裂解炉 |
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1997
- 1997-02-28 JP JP06190597A patent/JP3757531B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH10238862A (ja) | 1998-09-08 |
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