JP3757381B2 - 素材供給装置 - Google Patents

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文富 光山
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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばホーマ(鍛造機)に、長尺な素材を所定寸法毎に正確に供給する素材供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
対をなすダイスとパンチとからなる複数の金型組を備え、これらの金型組により所定寸法の金属材料を段階的に順次鍛造成形するホーマは、棒材や線材等の長尺な素材を所定寸法毎に供給する素材供給装置を備えている。そして、素材供給装置によりホーマに所定寸法毎に供給された素材は、該ホーマに配設されているカッター装置により切断され、この切断材料が、金型組により鍛造成形されるよう構成されている。
【0003】
前記素材供給装置は、一般には相互に反対方向に回転する一対の対向する供給ロールを備え、両ロールで素材を挟持した状態でホーマに供給するよう構成される。この場合において、供給ロールで素材を挟持して供給するに際し、素材と供給ロールとの間にスリップを生ずることがあり、素材の供給寸法が変動して供給精度が低下する難点があった。
【0004】
そこで、素材供給ラインに沿って長尺素材を把持する固定グリッパと可動グリッパとを直列に配置すると共に、可動グリッパを供給ラインに沿って往復移動させるよう構成した素材供給装置が提案されている。この供給装置では、素材供給源から供給装置に供給された長尺素材を固定グリッパで把持した状態で、可動グリッパを素材把持位置に移動して該素材を把持した後、固定グリッパを解放する。次いで、可動グリッパを供給ラインに沿って所定長さだけ供給方向下流側に向けて移動することにより、長尺素材を正確な寸法だけホーマに供給することができる。そして、可動グリッパが長尺素材を解放する前に固定グリッパにより長尺素材を把持する。すなわち、長尺素材は、固定グリッパまたは可動グリッパの何れかにより常に把持されており、しかも供給ロールのように素材との間でスリップを生ずることもないので、長尺素材を完全に制御して常に所定寸法毎に正確に供給することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した素材供給装置では、固定グリッパの開閉作動および可動グリッパの開閉作動を、夫々専用のカム体により行なうよう構成されている。すなわち、2基のカム体を用いるために部品点数が多くなって構造が複雑になると共に、コストが嵩む問題があった。また、前述したように長尺素材を完全に制御するには、固定グリッパの開閉作動を行なわせるカム体と、可動グリッパの開閉作動を行なわせるカム体との動作タイミングを高精度で制御する必要があるため、各部品の加工や組付け作業が極めて煩雑となる欠点が指摘される。しかも、精度の良い加工や組付けがなされないと、両グリッパの開閉タイミングにずれを生じて、長尺素材の正確な供給ができなくなるおそれもあった。
【0006】
【発明の目的】
この発明は、前述した従来技術に内在している前記欠点に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、機構の簡略化を図ると共に、長尺素材を所定寸法毎に正確に供給し得る素材供給装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため本発明は、装置フレームに配設され、長尺素材を把持する固定グリッパと、前記長尺素材の供給ラインに沿って固定グリッパと直列に位置して、該供給ラインに沿って装置フレームに移動自在に配設されると共に長尺素材を把持する可動グリッパと、この可動グリッパを供給ラインに沿って往復移動させるフィード機構とを備える素材供給装置において、
前記装置フレームに回動自在に軸支した駆動軸に一体的に回転するよう配設されたカム体と、
前記装置フレームに配設され、前記カム体および両グリッパと係合して、該カム体の回転に伴って両グリッパを相互に反対方向に開閉作動させる作動手段とを備え
前記作動手段により開閉作動される可動グリッパおよび固定グリッパが、その開閉作動の過程で何れもが長尺素材を把持する閉成状態に保持される状態が現われるよう構成すると共に、
前記フィード機構が、
前記駆動軸に一体的に回転するよう配設されたカム体と、
前記可動グリッパと係合するよう装置フレームに揺動自在に配設され、付勢手段により前記カム体のカム作用を受ける係合状態およびカム作用を受けない非係合状態に保持される送り手段とからなり、
前記付勢手段により送り手段を係合状態に保持することにより、前記カム体の回転に伴って送り手段が揺動して前記可動グリッパを供給ラインに沿って往復移動させると共に、付勢手段により送り手段を非係合状態に保持することにより、前記カム体の回転に関係なく可動グリッパを設定位置で停止保持するよう構成したことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る素材供給装置につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0009】
図1に示す素材供給装置は、装置フレーム10の上面に、長尺素材Mを解放可能に把持する固定グリッパG1が配設されている。この固定グリッパG1の配設位置より素材供給方向上流側の装置フレーム10に、長尺素材Mの供給ラインに沿って所要長さで延在する一対のガイドレール11,11が、素材供給方向と交差する方向に離間して平行に配設されている。そして、このガイドレール11,11に、長尺素材Mを解放可能に把持する可動グリッパG2が摺動自在に載架してある。なお、固定グリッパG1と可動グリッパG2とは、図2に示す如く、素材供給ラインに沿って直列に配置されて、供給ラインに沿って供給される長尺素材Mを供給方向に離間する2個所で把持し得るよう構成されている。
【0010】
(固定グリッパについて)
前記固定グリッパG1は、図4に示す如く、装置フレーム10に配設した下部爪12と、該下部爪12にピン13を介して揺動自在に配設された上部爪14とから構成され、下部爪12に配設されて上部にV字溝15aを形成した下把持部材15と、上部爪14の対向する位置に配設した上把持部材16とにより長尺素材Mを上下から把持するようになっている。また、上部爪14の枢支部を挟んで上把持部材16の配設位置と反対側に延出する延出部14aには、上下に連通する通孔(図示せず)が穿設され、この通孔に装置フレーム10に立設した支持棒17が挿通されている。支持棒17の上端にナット18が螺合されると共に、該ナット18と延出部14aの上面との間に圧縮ばね19が弾力的に介挿され、上部爪14を、常には上把持部材16が下部爪12の下把持部材15から離間する開放状態に付勢するよう構成している(図5参照)。
【0011】
前記上部爪14の延出部14aにおける端部近傍に、スリーブ20が上下方向に貫挿され、該スリーブ20にピストン21が上下方向に摺動自在に挿通されている。ピストン21の上端には大径の頭部21aが形成されており、該頭部21aによりピストン21がスリーブ20から下方に脱落しないよう構成している。なお、ピストン21の頭部21aがスリーブ20の上端に当接した状態で、該ピストン21の下端はスリーブ20の下方に所要長さだけ延出するよう設定されている。またスリーブ20の配設位置に対応する延出部14aの上面に、上端が閉塞された中空の保持部材22が立設され、該保持部材22の内部にピストン21の頭部21aが昇降自在に臨んでいる。保持部材22の内部にリベット状の調整ピン23が介挿され、該調整ピン23とピストン21の頭部21aとの間に圧縮ばね24が弾力的に介挿されて、ピストン21を常には下方に付勢するようになっている。そしてこのピストン21を、後述するグリッパ開閉機構Eにおける第3揺動レバー51により上方に押上げることにより、上部爪14が図4において反時計方向に揺動して上把持部材16が下把持部材15に近接する閉成状態となって、両把持部材15,16で長尺素材Mを把持するよう構成してある。
【0012】
なお、前記保持部材22の内部に介挿された圧縮ばね24は、両把持部材15,16により長尺素材Mを把持する際の把持力を付与すると共に、ピストン21に負荷が加わった際に長尺素材Mを必要以上の力で把持して傷を付けるのを防止するべく機能する。また保持部材22の上端に調整ねじ25が螺挿され、該ねじ25により調整ピン23を上下動させることにより、圧縮ばね24の弾力を調整して上部爪14による長尺素材Mの把持力を調整し得るよう構成している。
【0013】
(可動グリッパについて)
前記可動グリッパG2は、図6に示す如く、装置フレーム10に配設したガイドレール11,11に摺動自在に載架された下部爪26と、該下部爪26にピン27を介して揺動自在に配設された上部爪28とから構成され、下部爪26に配設されて上部にV字溝29aを形成した下把持部材29と、上部爪28の対向する位置に配設した上把持部材30とにより長尺素材Mを上下から把持するようになっている。また、上部爪28の枢支部を挟んで上把持部材30の配設位置と反対側に延出する延出部28aには、上下に連通する通孔(図示せず)が穿設され、この通孔に下部爪26に立設した支持棒31が挿通されている。支持棒31の上端にナット32が螺合されると共に、該ナット32と延出部28aの上面との間に圧縮ばね33が弾力的に介挿され、上部爪28を、常には上把持部材30が下部爪26の下把持部材29から離間する開放状態に付勢するべく機能する。
【0014】
前記上部爪28における延出部28aの端部に対応する位置の下部爪26に、ブラケット34を介してエアシリンダ35が配設され、該エアシリンダ35の上方を指向するピストンロッド35aが、上部爪28における延出部28aの下面に当接するよう構成されている。このエアシリンダ35は、常には所要の圧力でピストンロッド35aを延出する方向に付勢されており、上部爪28を図7において反時計方向に揺動するよう付勢して、上把持部材30を下部爪26の下把持部材29に近接する閉成状態として、両把持部材29,30により長尺素材Mを把持させるべく機能する。また、延出部28aの端部上面にローラ36が回転自在に枢支されており、該ローラ36を、グリッパ開閉機構Eの第2揺動レバー47により下方に押下げることにより、上部爪28が図6において時計方向に揺動して、上把持部材30が下把持部材29から離間する開放状態となって長尺素材Mを解放するよう構成されている。
【0015】
(グリッパの開閉機構について)
図1および図2に示す如く、前記固定グリッパG1および可動グリッパG2の開閉作動を行なうグリッパ開閉機構Eが、装置フレーム10におけるグリッパG1,G2の延出部14a,28a側に偏った位置に配設されている。すなわち、装置フレーム10の素材供給方向と交差する方向に離間して垂下する支持部10a,10bに、図3に示す如く、素材供給方向と交差する駆動軸37が回転自在に軸支され、該駆動軸37における一方の支持部10bから外方に延出する部位に傘歯車38が一体回転可能に配設されている。この傘歯車38は、図示しない駆動源により回転駆動される傘歯車39と噛合しており、両傘歯車38,39の噛合作用下に駆動軸37が所要方向に回転するよう構成されている。また、駆動軸37の傘歯車38が配設される位置より更に外方の端部に、第1カム体40が一体回転可能に配設され、該カム体40のカム作用によって、後述する第1揺動レバー42,第2揺動レバー47および第3揺動レバー51からなる作動手段を介して固定グリッパG1および可動グリッパG2の開閉作動を行なうよう設定されている。
【0016】
前記支持部10bにおける駆動軸37の配設位置に近接する位置に、該駆動軸37と平行な第1支点軸41が配設され、この第1支点軸41に、第1揺動レバー42の一端が揺動自在に枢支されている。第1揺動レバー42には、図1に示す如く、前記第1カム体40のカム面に当接するフォロワ43が回転自在に枢支されると共に、該第1揺動レバー42は、支持部10bとの間に弾力的に配設された圧縮ばね44の弾力作用下にフォロワ43を常には第1カム体40に当接する方向に付勢されている。従って、第1カム体40を所要方向に回転させることにより、該カム体40とフォロワ43とのカム作用によって第1揺動レバー42は所要範囲で揺動する(図8,図9参照)。
【0017】
前記装置フレーム10の上面には、固定グリッパG1と可動グリッパG2との間に臨む位置に取付板45が突設され、該取付板45の上部位置に、第1支点軸41と平行な第2支点軸46が配設されている。この第2支点軸46に、第2揺動レバー47が、その長さ方向の略中央で揺動自在に枢支され、その枢支部より素材供給方向上流側に延出する第1アーム47aおよび下流側に延出する第2アーム47bは、夫々可動グリッパG2における上部爪28の延出部28aおよび固定グリッパG1における上部爪14の延出部14aの上方に臨んでいる。そして、第1アーム47aの自由端部と、第1揺動レバー42の自由端部とが第1ターンバックル48で連結され、第1揺動レバー42の揺動に連動して第2揺動レバー47が揺動するよう構成されている。また第1アーム47aには、可動グリッパG2の移動方向に所要長さで延在する案内板49が配設され、この案内板49の下面に、可動グリッパG2のローラ36が当接するようになっている。すなわち、第2揺動レバー47が図1において時計方向に揺動すれば、ローラ36から第1アーム47aが上方に離間し、上部爪14はエアシリンダ35の付勢力により上把持部材30を下部爪26の下把持部材29に近接する方向に揺動して、両把持部材29,30で長尺素材Mを把持する(図7参照)。また第2揺動レバー47が反時計方向に揺動すれば、ローラ36に案内板49が上方から当接してこれを押下げることにより、上部爪14は上把持部材30を下部爪26の下把持部材29から離間する方向に揺動して、長尺素材Mを解放するようになっている(図6参照)。
【0018】
前記取付板45の下部位置に、第2支点軸46と平行な第3支点軸50が配設され、この第3支点軸50に第3揺動レバー51の一端が揺動自在に枢支されている。第3揺動レバー51は、第2揺動レバー47における第2アーム47bの延在方向に所定長さで延在すると共に、前記固定グリッパG1における上部爪14の延出部14aの下方に臨んでいる。また第3揺動レバー51の自由端部と、第2揺動レバー47における第2アーム47bの自由端部とが第2ターンバックル52で連結され、第2揺動レバー47の揺動に連動して第3揺動レバー51が揺動するよう構成されている。そして、第3揺動レバー51が図1において時計方向に揺動すれば、前記ピストン21から該レバー51が下方に離間し、上部爪14は圧縮ばね19の弾力により上把持部材16を下部爪12の下把持部材15から離間する方向に揺動して、長尺素材Mを解放する(図5参照)。また第3揺動レバー51が反時計方向に揺動すれば、ピストン21に下方から当接してこれを押上げることにより、上部爪14は上把持部材16を下部爪12の下把持部材15に近接する方向に揺動して、両把持部材15,16で長尺素材Mを把持するようになっている(図4参照)。なお、第3揺動レバー51と取付板45の上部との間に圧縮ばね53が弾力的に介挿され、第3揺動レバー51は常には下方に向けて付勢されるよう設定されている。
【0019】
すなわち、第2揺動レバー47が可動グリッパG2を閉成する方向(時計方向)に揺動する際には、第3揺動レバー51は固定グリッパG1を開放する方向(時計方向)に揺動される(図9参照)。また逆に、第2揺動レバー47が可動グリッパG2を開放する方向(反時計方向)に揺動する際には、第3揺動レバー51は固定グリッパG1を閉放する方向(反時計方向)に揺動される(図8参照)。なお、第1ターンバックル48および第2ターンバックル52の長さを調整することにより、両グリッパG1,G2が開閉作動を行なう過程で、固定グリッパG1および可動グリッパG2の何れもが長尺素材Mを把持する閉成状態を保持する状態が現われるよう設定されている(図13参照)。
【0020】
(可動グリッパのフィード機構について)
前記装置フレーム10の支持部10a,10b間に、前記可動グリッパG2を素材供給ラインに沿って往復移動させるフィード機構Fが配設されている。すなわち、支持部10a,10b間に、図3に示す如く、前記駆動軸37に近接して平行な第1支軸54が架設され、該支軸54に送り手段としての第1送りレバー55が揺動自在に枢支されている。第1送りレバー55にフォロワ56が回転自在に枢支されており、該フォロワ56は、図10に示すように、駆動軸37に一体回転可能に配設された第2カム体57のカム面に当接するよう構成されている。なお、一方の支持部10aに付勢手段としての複動シリンダ58が配設され、そのピストンロッド58aを第1送りレバー55に接続している。そして、複動シリンダ58を、ピストンロッド58aを延出する方向に付勢することにより、第1送りレバー55は、フォロワ56が第2カム体57に常に当接する方向に揺動付勢される係合状態に保持されるよう設定されている。また複動シリンダ58を、ピストンロッド58aを引き込む方向に付勢することにより、第1送りレバー55は、フォロワ56が第2カム体57のカム作用を受けない非係合状態となる停止位置(第2カム体57の最大径部の軌跡位置)に位置決め保持されるよう設定されている。
【0021】
前記第1支軸54に近接して平行な第2支軸59が支持部10a,10b間に架設されており、該支軸59に送り手段としての第2送りレバー60が揺動自在に枢支されている。第2送りレバー60は、図10に示す如く、枢支部から下方に延在する第1アーム60aと、枢支部から上方に延在する第2アーム60bとから基本的に構成される。第1アーム60aには、上下に離間して一対の保持板61,61が設けられ、該保持板61,61間にねじ軸62が回転自在に配設されている。このねじ軸62は、第2アーム60bに配設したモータ63により正逆回転されるよう構成される。またねじ軸62に移動体64が螺合されて、ねじ軸62を正逆方向に回転することによって、移動体64がねじ軸62に沿って上下方向に移動するようになっている。この移動体64には、前記第1送りレバー55の案内面55aを指向する端部にローラ65が回転自在に枢支され、該ローラ65が案内面55aに当接した状態で、第1送りレバー55の揺動に伴って第2送りレバー60が揺動するよう構成されている。
【0022】
前記第2送りレバー60における第2アーム60bの上端部にローラ66が回転自在に枢支され、該ローラ66は、前記可動グリッパG2の下部爪26における素材供給方向の上流端面に当接するよう構成されている。また可動グリッパG2の下部爪26は、装置フレーム10に配設したエアシリンダ67によって、常には素材供給方向上流側に向けて付勢されている。すなわち、エアシリンダ67の付勢力によって、第2送りレバー60は常には反時計方向に揺動するよう付勢されて、前記移動体64のローラ65が第1送りレバー55の案内面55aに当接するよう設定されている。従って、図11に示すように第1送りレバー55が停止位置から反時計方向に所要角度揺動すると、これに伴って第2送りレバー60も反時計方向に揺動し、この結果としてエアシリンダ67により付勢されている可動グリッパG2が素材供給方向の上流側に移動する。
【0023】
なお、前記移動体64の位置を移動して、第1送りレバー55の案内面55aに対するローラ65の当接位置を変えることにより、第1送りレバー55の揺動角度に対する第2送りレバー60の揺動角度が変わる。これにより、可動グリッパG2の移動量、すなわち長尺素材Mの供給寸法が変わるよう構成されている(図11および図12参照)。また実施例においては、可動グリッパG2は、固定グリッパG1に近接する基準位置から素材供給方向上流側への移動量が変化するよう設定されている。
【0024】
【実施例の作用】
次に、実施例に係る素材供給装置の使用の実際につき説明する。なお、前記固定グリッパG1は、上部爪14が閉成状態に保持されて長尺素材Mを上下の把持部材15,16で把持している。また可動グリッパG2は、基準位置において上部爪28が開放状態に保持されているものとする。更に、フィード機構Fにおける第1送りレバー55に接続される複動シリンダ58は、前記フォロワ56を第2カム体57のカム面に当接する方向に付勢されている。
【0025】
このような状態で、前記駆動軸37を所要方向に回転駆動すると、前記第2カム体57の回転に伴って第1送りレバー55が反時計方向に揺動する。前記エアシリンダ67により可動グリッパG2を介して反時計方向に揺動するよう付勢されている第2送りレバー60は、前記移動体64に配設したローラ65を、第1送りレバー55の案内面55aに当接した状態で、第1送りレバー55の揺動に伴って反時計方向に揺動する。これにより、第2送りレバー55における第2アーム60bのローラ66は素材供給方向上流側に後退し、図11に示すように、可動グリッパG2はエアシリンダ67の付勢力によってガイドレール11,11に沿って素材供給方向上流側に移動する。
【0026】
前記可動グリッパG2がフィード機構Fで設定された長さだけ素材供給方向上流側に移動したタイミングで、駆動軸37に配設されている第1カム体40の回転作用下に、図9に示す如く、第1揺動レバー42が時計方向に揺動して第1ターンバックル48を介して第2揺動レバー47を時計方向に揺動させる。これにより、図7に示す如く、第2揺動レバー47の案内板49が上部爪28から上方に離間し、該上部爪28はエアシリンダ35の付勢力によって反時計方向に揺動して上把持部材30を下部爪26の下把持部材29に近接し、両把持部材29,30により長尺素材Mを把持する(図13のA点)。
【0027】
また、第2揺動レバー47の時計方向への揺動により第2ターンバックル52を介して連結されている第3揺動レバー51も時計方向に揺動し、該レバー51が固定グリッパG1のピストン21から下方に離間する。これにより、図5に示す如く、固定グリッパG1の上部爪14は前記圧縮ばね19の弾力によって時計方向に揺動して上把持部材16を下部爪12の下把持部材15から離間して長尺素材Mを解放するに至る(図13のB点)。なお、可動グリッパG2が長尺素材Mを把持するタイミングと、固定グリッパG1が長尺素材Mを解放するタイミングとをずらしているから、長尺素材Mが何れのグリッパG1,G2にも把持されていない状態は生じず、長尺素材Mが供給方向に偏位するのは防止される。
【0028】
前記可動グリッパG2により長尺素材Mを把持すると共に、固定グリッパG1が長尺素材Mを解放したタイミングで、前記第2カム体57のカム面に当接するローラ56を介して第1送りレバー55が時計方向に揺動する。第1送りレバー55の案内面55aに移動体64のローラ65を介して当接する第2送りレバー60は、前記エアシリンダ67の付勢力に抗して時計方向に揺動し、第2アーム60bのローラ66を介して可動グリッパG2を素材給送方向下流側に向けて移動させる。これにより、可動グリッパG2に把持されている長尺素材Mは設定量だけ下流側に供給される。
【0029】
前記可動グリッパG2が基準位置に到来したタイミング(第1送りレバー55が停止位置に到来したタイミング)で、前記第1カム体40と第1揺動レバー42のフォロワ43との係合作用下に、図8に示す如く、該第1揺動レバー42が反時計方向に揺動する。これにより第1ターンバックル48を介して第2揺動レバー47が反時計方向に揺動すると共に、第3揺動レバー51が第2ターンバックル52を介して反時計方向に揺動する。すなわち、先ず第3揺動レバー51が、固定グリッパG1における上部爪14に配設したピストン21に近接し、該ピストン21を上方に押上げることで、図4に示す如く、上部爪14は前記圧縮ばね19の弾力に抗して反時計方向に揺動して上把持部材16を下部爪12の下把持部材15に近接して長尺素材Mを把持する(図13のC点)。なお、ピストン21は、圧縮ばね24の伸縮する範囲で移動可能に構成されているから、第3揺動レバー51が上動した際に、上部爪14が必要以上の力で長尺素材Mに当接されるのは防止される。従って、長尺素材Mの表面に把持傷を付けることはない。
【0030】
次いで、固定グリッパG1により長尺素材Mが把持された後に、第2揺動レバー47の案内板49が上部爪28のローラ36を下方に押下げることによって、図6に示す如く、可動グリッパG2の上部爪28はエアシリンダ35の付勢力に抗して時計方向に揺動して上把持部材30を下部爪26の下把持部材29から離間して長尺素材Mを解放する(図13のD点)。なお、このときにも固定グリッパG1が長尺素材Mを把持するタイミングと、可動グリッパG2が長尺素材Mを解放するタイミングとをずらしているから、長尺素材Mが何れのグリッパG1,G2にも把持されていない状態は生じず、長尺素材Mが供給方向に偏位するのは防止される。
【0031】
すなわち、実施例の素材供給装置では、固定グリッパG1および可動グリッパG2 開閉作動させる過程において、両グリッパG1,G2の何れもが長尺素材Mを把持する期間(図13のA点からB点の間およびC点からD点の間)を設定したから、素材供給に際して長尺素材Mの供給寸法が変わってしまうことは防止される。従って、長尺素材Mを完全に制御して常に所定寸法毎に正確に供給することができる。
【0032】
ここで、オーダ変更により長尺素材Mの供給寸法を変更する場合は、前記フィード機構Fにおける第2送りレバー60に配設した移動体64の位置を調整する。すなわち、モータ63を駆動してねじ軸62を所定方向に回転し、移動体64をねじ軸62に沿って移動する。移動体64の移動に伴い、第1送りレバー55の案内面55aに対する移動体64のローラ65の当接位置が変わる。これにより、第1送りレバー55が揺動するのに伴って揺動する第2送りレバー60の揺動量が変化し、図11および図12に示すように、第2アーム60bのローラ66による可動グリッパG2の移動量が変わる。すなわち、図11に示す如く、第1送りレバー55の案内面55aに対して、移動体64のローラ65を第1支軸54から離間すれば、第2送りレバー60の揺動量は大きくなり、可動グリッパG2による長尺素材Mの供給寸法は長くなる。また図12に示す如く、第1送りレバー55の案内面55aに対して、移動体64のローラ65を第1支軸54に近接すれば、第2送りレバー60の揺動量は小さくなり、可動グリッパG2による長尺素材Mの供給寸法は短かくなる。
【0033】
なお、可動グリッパG2の移動量が変化した場合においても、常に固定グリッパG1および可動グリッパG2の何れもが長尺素材Mを把持する閉成状態に保持される状態が現われるように、前記3本の揺動レバー42,47,51の連結状態が設定されている。また、可動グリッパG2の待機位置は一定に設定されているので、長尺素材Mの供給寸法の制御が容易となる。
【0034】
また、段取り運転に際して長尺素材Mの供給を停止する場合は、前記フィード機構Fの第1送りレバー55に接続する複動シリンダ58を逆方向に付勢し、該レバー55を停止位置(非係合状態)に位置決めする。この状態では、第1送りレバー55のフォロワ56は、第2カム体57のカム面における最大径部に当接する位置であるので、該カム体57の回転によって第1送りレバー55が揺動することはない。従って、可動グリッパG2は素材供給方向に移動することはなく、長尺素材Mの供給は停止される。すなわち、複シリンダ58の付勢方向を制御するだけで、長尺素材Mの供給と供給停止とを簡単に切替えることができる。
【0035】
なお実施例では、両グリッパG1,G2を開閉作動させる作動手段を、3本の揺動レバー42,47,51で構成した場合につき説明したが、本願発明はこれに限定されるものでなく、1本,2本または4本以上の揺動レバーで構成することもできる。また可動グリッパG2を移動させる送り手段についても、2本の送りレバー55,60である必要はなく、1本または3本以上の送りレバーで構成することも可能である。
【0036】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明に係る素材供給装置によれば、固定グリッパと可動グリッパとの開閉作動を1つのカム体により行なうよう構成したから、部品点数を少なくし得ると共に機構を簡略化することができ、コストを低減し得る。また、1つのカム体により両グリッパの開閉タイミングを制御するので、タイミング精度が向上して長尺素材の常に正確な供給ができる。更に、フィード機構における付勢手段の付勢方向を制御するだけで、長尺素材の供給と供給停止とを簡単に切替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係る素材供給装置の要部を示す側面図である。
【図2】実施例に係る素材供給装置を示す平面図である。
【図3】実施例に係る素材供給装置を一部破断して示す正面図である。
【図4】実施例に係る素材供給装置の固定グリッパを閉成状態で示す一部破断正面図である。
【図5】実施例に係る素材供給装置の固定グリッパを開放状態で示す一部破断正面図である。
【図6】実施例に係る素材供給装置の可動グリッパを開放状態で示す一部破断正面図である。
【図7】実施例に係る素材供給装置の可動グリッパを閉成状態で示す一部破断正面図である。
【図8】実施例に係る素材供給装置におけるグリッパ開閉機構の動作を示す概略説明図である。
【図9】実施例に係る素材供給装置におけるグリッパ開閉機構の動作を示す概略説明図である。
【図10】実施例に係る素材供給装置のフィード機構を一部破断して示す要部側面図である。
【図11】実施例に係る素材供給装置のフィード機構の動作説明図である。
【図12】実施例に係る素材供給装置のフィード機構の動作説明図である。
【図13】実施例に係る固定グリッパおよび可動グリッパの開閉作動タイミングを示すタイミングチャート図である。
【符号の説明】
10 装置フレーム 37 駆動軸
40 第1カム体 42 第1揺動レバー(作動手段)
47 第2揺動レバー(作動手段) 51 第3揺動レバー(作動手段)
55 第1送りレバー(送り手段) 57 第2カム体
58 複動シリンダ(付勢手段) 60 第2送りレバー(送り手段)
M 長尺素材 F フィード機構
1 固定グリッパ G2 可動グリッパ

Claims (1)

  1. 装置フレーム(10)に配設され、長尺素材(M)を把持する固定グリッパ(G1)と、前記長尺素材(M)の供給ラインに沿って固定グリッパ(G1)と直列に位置して、該供給ラインに沿って装置フレーム(10)に移動自在に配設されると共に長尺素材(M)を把持する可動グリッパ(G2)と、この可動グリッパ(G2)を供給ラインに沿って往復移動させるフィード機構(F)とを備える素材供給装置において、
    前記装置フレーム(10)に回動自在に軸支した駆動軸(37)に一体的に回転するよう配設されたカム体(40)と、
    前記装置フレーム(10)に配設され、前記カム体(40)および両グリッパ(G1,G2)と係合して、該カム体(40)の回転に伴って両グリッパ(G1,G2)を相互に反対方向に開閉作動させる作動手段(42,47,51)とを備え
    前記作動手段(42,47,51)により開閉作動される可動グリッパ(G2)および固定グリッパ(G1)が、その開閉作動の過程で何れもが長尺素材(M)を把持する閉成状態に保持される状態が現われるよう構成すると共に、
    前記フィード機構 (F) が、
    前記駆動軸 (37) に一体的に回転するよう配設されたカム体 (57) と、
    前記可動グリッパ (G 2 ) と係合するよう装置フレーム (10) に揺動自在に配設され、付勢手段 (58) により前記カム体 (57) のカム作用を受ける係合状態およびカム作用を受けない非係合状態に保持される送り手段 (55,60) とからなり、
    前記付勢手段 (58) により送り手段 (55,60) を係合状態に保持することにより、前記カム体 (57) の回転に伴って送り手段 (55,60) が揺動して前記可動グリッパ (G 2 ) を供給ラインに沿って往復移動させると共に、付勢手段 (58) により送り手段 (55,60) を非係合状態に保持することにより、前記カム体 (57) の回転に関係なく可動グリッパ (G 2 ) を設定位置で停止保持するよう構成した
    ことを特徴とする素材供給装置。
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