JP3756853B2 - 床暖房用パネルの製造システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、床暖房に用いられる薄いシート状またはフィルム状床暖房用パネルの製造システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、床暖房用の面状発熱板は、印刷製造されるものの場合、フィルムシート状の絶縁フィルムが用意され、その絶縁フィルムの全面に発熱素子を印刷して形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、床暖房に用いられる従来の面状発熱板は、畳の大きさほどのフィルムシートに、全面に発熱板を形成しているため、製造するための装置が大型化する。このため、大きなスペースを持つ工場でしか製造することができなかった。
【0004】
また、床上に発熱板を固定する場合、あるいは床材をコンパネに釘などで固定しようとする場合、面状発熱板を貫通させて釘などを無理に打ち込んで床材に固定しようとすると、釘が発熱素子に接触して電気が漏れたり、発火原因となってしまうことがある。このため、面状発熱体の発熱部の大きさ及び製品の幅を制限している。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、その目的は、薄いシート状またはフィルム状の床暖房用パネルで、特に釘打ちのためのスペースを設け、さらにこのスペースに打ち抜き穴を設けて床下地材と床仕上げ材とを直接ボンドで接着可能にした床暖房用パネルを、小さなスペースでも製造することができる床暖房用パネルの製造システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の床暖房用パネルの製造システムは、帯状をした絶縁性のフィルムシートでなる下地材を自動的に送り出す巻き出し機と、前記巻き出し機より送り出されて来る下地材を通過させて、その下地材上に発熱部となるカーボンを印刷する印刷機と、前記印刷機を通った下地材を通過させて該下地材上に印刷されているカーボンを乾燥させるための乾燥機と、前記乾燥機を通った下地材を通過させて該下地材上の前記カーボンの印刷状態を検査する検査機と、前記検査機を通った後の下地材を自動的に巻き取るための巻き取り機とを設け第1製造ラインと、前記第1製造ラインを経た下地材を自動的に送り出す巻き出し機と、前記巻き出し機より送り出されて来る前記下地上にカーボン用の電極を印刷する印刷機と、前記印刷機を通った下地材を通過させて該下地材上に印刷されている電極を乾燥させるための乾燥機と、前記乾燥機を通った後の下地材を自動的に巻き取るための巻き取り機を設けた第2製造ラインと、前記第2製造ラインを経た下地材上に通電用の導体を配設するとともに、これら下地材及び導体を間に挟んで互いに面対向してラミネートされる絶縁シート材でなる複合素材を取り付けるラミネート手段と、ラミネートされた後における前記複合素材上のピンホールの有無を検出するピンホール検査機と、前記ピンホール検査機を通った後のラミネートされている下地材と複合素材に対して、前記カーボンとカーボンとの間の空白部分に対応させて前記下地材と前記複合素材を貫通した打ち抜き穴を設けるパンチング機と、前記パンチング機を通った後の、互いにラミネートされて一体化されている下地材と複合素材を自動的に巻き取るための第3製造ラインと、前記第3製造ラインを経て互いにラミネートされている前記下地材と前記複合素材を指定した寸法にカットして仕上げるための第4製造ラインとで構成している。この構成によれば、製造装置が4つの製造ラインに分割されているので、工場の大きさ、すなわち設置スペース等に応じて製造ラインを分散させて設けることができる。これにより、一カ所に大きなスペースを確保しなくても、製造施設を確保することができる。
【0008】
本発明の床暖房用パネルの製造システムは、前記第1製造ラインは、前記検査機での検査で規定外の結果が得られたとに、その箇所にマーキングを施す手段を設けた構成としたものである。この構成によれば、検査で規定外の結果が得られたときに、その箇所にマーキングが施されるので、その規定外の位置を簡単に確認することができる。
【0009】
本発明の床暖房用パネルの製造システムは、前記第3製造ラインは、前記ピンホール検査機での検査で規定外の結果が得られたときに、その箇所にマーキングを施す手段を設けた構成としたものである。この構成によれば、検査で規定外の結果が得られたときに、その箇所にマーキングが施されるので、その規定外の位置を簡単に確認することができる。
【0010】
本発明の床暖房用パネルの製造システムは、前記第1製造ラインから前記第3製造ラインまでは、1つの床暖房パネルに相当する部分を幅方向に複数列設けた状態で製造し、前記第4製造ラインで各々の列毎にカットする手段を設けた構成としたものである。この構成によれば、第3製造ラインまでは床暖房パネルを複数列同時に形成し、第4製造ラインで各列毎にスリッターなどで分けるので、生産性の向上が図れる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態における床暖房用パネルの製造システムついて、図面を参照しながら説明する。図1は実施の形態における床暖房用パネルの製造システムにおける製造ラインの概略構成配置図、図2はこの製造ラインにおける要部装置の概略構成配置図、図3はこの製造システムで作られた床暖房用パネルの斜視図、図4は図3のA−A線拡大断面図、図5は図3のB−B線拡大断面図、図6は床暖房用パネルの設置例を示す斜視図である。
【0012】
まず、図3乃至図5に示す床暖房パネル1の構成について説明する。図3乃至図5に示す床暖房パネル1は、厚さ100〜125μm(ミクロン)、幅(W)が600mm(ミリ)のポリエステル(PET)などの絶縁フィルムシートでなる下地材で作られた遠赤外線フィルムシート2(以下、「下地材2」という)の上に、一定の厚さ及び間隔で、概略短冊状をした所定の抵抗値を有する発熱用のカーボンペースト3(以下、「カーボン3」という)が印刷されている。なお、本例ではカーボン3は、その間に25mm幅(T2)の空白4を設けて、長手方向幅(T3)が55mm、ピッチ(T1)80mmで、規則正しく連続して形成されており、各々のカーボン3に電流を流すと発熱する発熱部として機能する。加えて、下地材2の左右両側の部分には、各カーボン3に電流を供給するための導体としてのフラットケーブル部6(以下、「導体6」という)が設けられている。また、カーボン3及び導体6が設けられた下地材2には、それらカーボン3及び導体6を外側から覆って保護するための仕上げ材としての保護シート(後述する複合素材31h)がラミネートされた形で取り付けられている。すなわち、下地材2上のカーボン3と導体6は、下地材2と複合素材31hでサンドイッチされ、外部から直接触れられることがないようにして保護された構造になっている。さらに、カーボン3とカーボン3との間の空白4の部分には、下地材2と複合材31hをそれぞれ貫通した状態にして打ち抜かれている穴5が幅方向に複数(本例では7つ)等間隔で設けられている。
【0013】
このように構成されている床暖房パネル1の一設置例を図6を参照して説明する。図6に示す設置例では、大引8aの上に根太8bが左右に取り付けられ、根太8bの上に床下地材としてのコンパネ8dを断熱材8cを介して敷設し、そのコンパネ8d上に床暖房パネル1が広げて敷かれている。また、床暖房パネル1の上には、フローリングやカーペット等の床仕上材8eが取り付けられている。床仕上材8eを敷設するとき、コンパネ8d上に敷かれている床暖房パネル1の打ち抜き穴5を通してコンパネ8dにボンドを塗布し、その後、床仕上げ材8eを床暖房パネル1の上に重ねて敷設する。すると、コンパネ8d上のボンドが打ち抜き穴5を通して床仕上げ材8eに付着し、その後、固まるとコンパネ8dと床仕上げ材8eとの間が直接固定されて、敷設が完了する。したがって、コンパネに対する釘打ち作業を少なくすることができる。また、こうして敷設された床暖房パネル1は、カーボン3に流す電流の量を調節して発熱温度を調整することができるコントローラ9を介してAC電源に接続される。すなわち、この暖房システム例では、コントローラ9で床暖房パネル1に流す電流量を制御すると、床暖房パネル1の発熱量が調整され、床暖房の温度に好みに応じて調整することができるようになっている。
【0014】
次に、床暖房パネル1の製造方法について、図1及び図2を用いて説明する。図1に示す製造システムでは、床暖房用パネル1は、第1製造ライン、第2製造ライン、第3製造ライン、第4製造ラインを順に経て製造される。各製造ラインの構成は次の通りである。
【0015】
(第1製造ラインの構成)
まず、図1に示す第1製造ラインは、巻き出し機11、印刷機12、乾燥機13、抵抗検査機14、膜厚検査機15、巻き取り機16で構成されている。
【0016】
巻き出し機11は、この巻き出し機11に下地材2として使用する厚さ100〜125μm(ミクロン)のポリエステル(PET)がロールの状態でセットされ、これが製品材料(下地材2)として自動で順に送り出される。
【0017】
印刷機12には、平らなスクリーンまたは丸いロータリーの印刷パターンの型がセッティングされている。この印刷機12では、巻き出し機11より送り出されて来た下地材2を型に通すことによって、粘度調整したカーボンを下地材2に予め設定した寸法サイズで印刷し、該下地材2上にカーボン3と空白4の部分を形成することができるようになっている。
【0018】
乾燥機13には、印刷機12でカーボン3が印刷された下地材2が通され、その印刷された下地材2を乾燥させるもので、内部は予熱ブース13aと、乾燥ブース13bと、温風ブース13cとでなる。予熱ブース13は、印刷された下地材2を乾燥ブース13bでいきなり乾燥させて表面だけが乾燥されてヒビ割れの原因となるのを防ぐために、低い温度で予め全体を温めるためのブースである。乾燥ブース13bは、150℃程度の温風と遠赤外線で下地材2上のカーボン3を乾かし、ドライの状態にする。温風ブース13cは、カーボン3に含まれている溶剤を完全に除去するため、温風だけを吹き付ける。
【0019】
抵抗検査機14は、連続的に動いている下地材2に印刷してあるカーボン3の一つ一つが予め設定してある規定範囲の抵抗値があるかどうかを検査する機能を有する。その一つ一つのカーボン3の抵抗値は、パーソナルコンピュータ(通称「パソコン」という)と連動しており、ある設定以外の抵抗値を発見した場合、自動で下地材2上にマーキングを施し、後からそのマーキングを見ることによって、規格外の部分を誰でも確認できるようにする。
【0020】
膜厚検査機15は、完全乾燥及び確定抵抗値をクリアした下地材2が連続的に流れて来るとき、その一つ一つのカーボン3に対して赤外線を何箇所も当て、全ての場所に対して設定された膜厚の基準をクリアしているか否かの検査を行う機能を有する。この膜厚検査機15もパソコンと連動しており、膜厚検査で規定外の膜厚を感知した場合、自動で下地材2にマーキングを施し、後からそのマーキングを見ることによって、この規格外の部分が誰でも確認できるようにする。
【0021】
巻き取り機16は、膜厚検査機15での検査を終えて送られて来る印刷を完了した下地材2を自動でロール状に巻き取る。ここで巻き取られた下地材2は、第2製造ラインへ搬送される。
【0022】
(第2製造ラインの構成)
第2製造ラインは、巻き出し機21、印刷機22、乾燥機23、巻き取り機24で構成されている。
【0023】
巻き出し機21は、第1製造ラインの巻き出し機11と同じ構成をした巻き出し機で、第1製造ラインの製造工程を終えた下地材2がロールの状態でセットされ、これが製品材料として自動で順に送り出される。
【0024】
印刷機22には、平らなスクリーンまたは丸いロータリーの印刷パターンの型がセッティングされている。そして、この印刷機22では、巻き出し機21より送り出されて来た下地材2を型に通すことによって、粘度調整した銀ペーストを、下地材2の予め設定した両側に規定のサイズで、第1製造ラインで印刷されて仕上がったカーボン3を電気的につなげるための導体6として連続に印刷して行く。
【0025】
乾燥機23には、印刷機22で銀ペースト(導体6)が印刷された下地材2が通され、印刷された下地材2を乾燥させるもので、第1製造ラインの乾燥機13と同様に、内部は予熱ブース23aと、乾燥ブース23bと、温風ブース23cとでなる。予熱ブース23は、印刷された下地材2を乾燥ブース23bでいきなり乾燥させて表面だけが乾燥されてヒビ割れの原因となるのを防ぐために、低い温度で予め全体を温めるためのブースである。乾燥ブース23bは、150℃程度の温風と遠赤外線で下地材2上の銀ペースト(導体6)を乾かし、ドライの状態にする。温風ブース23cは、銀ペースト(導体6)に含まれている溶剤を完全に除去するため、温風だけを吹き付ける。
【0026】
巻き取り機24は、乾燥機23での乾燥の検査を終えて送られて来る印刷完了した下地材2を自動でロール状に巻き取る。ここで巻き取られた下地材2は、第3製造ラインへ搬送される。
【0027】
(第3製造ラインの構成)
第3製造ラインは、巻き出し・銅箔圧着・ラミネート機31、ピンホール検査機32、パンチング機33、巻き取り機34、シート送り調整機35で構成されている。
【0028】
巻き出し・銅箔圧着・ラミネート機31は、図2に概略構成を示すように、フィルムシート巻き出し機31aと銅箔巻き出し機31bと複合素材巻き出し機31cとラミネート機31d等を備える。フィルムシート巻き出し機31aは、第2製造ラインの製造工程を終えた下地材2がロールの状態でセットされ、これが製品材料として自動で順に送り送り出される。銅箔巻き出し機31bは、銅箔に錫メッキをした導体31gを下地材2の左右に対応させて、印刷した銀ペースト(導体6)の上にその導体31gが来るように設定されてロールの状態でセットされ、これが製品材料(・導体31g)として自動に順に繰り出される。複合素材巻き出し機31cには、仕上げ材としてのポリエステルとポリエチレンの予め貼り合わせされている複合素材31hがロールの状態でセットされる。ラミネート機31cは、導体31gとカーボン3及び導体6を間に挟んで下地材2と面合わせされた複合素材31h(この場合、熱で溶ける温度がポリエステルよりも低いポリエチレンを下地材2に向かい合わせた状態で面合わせする)を、その面合わせしたままの状態で、熱圧着ローラ31iとの間を通すことによって熱溶着できる構造になっている。この場合、複合素材31hは約137℃に加熱されている熱圧着ローラ31iとの間に下地材2と共に通すが、その複合素材31hはポリエチレンの方がポリエステルよりも熱で先に溶けるので、この熱で溶ける温度の違いを利用してポリエチレンのみを溶かして複合素材31hを下地材2に接着し、複合素材31hと下地材2の間を連続してラミネート処理し、フィルムシート化する。なお、ラミネート機31cの熱圧着ローラ31iの上流側には、複合素材31hを予め温めておくための予熱機31jが設けられている。
【0029】
ピンホール検査機32は、巻き出し・銅箔圧着・ラミネート機31を通ってラミネートされた下地材2及び複合素材31hを挟んで上下の位置に配置されている。このピンホール検査機32は、ラミネート機31を出て来た下地材2及び複合素材31hにミクロン単位の穴が空いていないかを検査する。もし、ミクロン単位での穴が発見されれば、自動で下地材2(あるいは複合素材31h)にマーキングを施し、後からマーキングを見ることによって、この規格外の部分を誰でも確認できるようにする。
【0030】
パンチング機33は、ピンホール検査機32を通って来た下地材2の、カーボン3を印刷していない透明をした空白4の部分に対して、下地材2と複合素材31hを共に貫通した状態にして打ち抜き穴5を形成する。より具体的には、フィルムシート2の通過する部分にセンサとしてテレビカメラを設置し、空白4の部分をテレビカメラで自動感知し、感知される毎に、その空白4の部分に上記打ち抜き穴5を打ち抜く。
【0031】
巻き取り機34は、パンチング機33での打ち抜き穴5を終えて送られて来る加工処理済みの下地材2を自動でロール状に巻き取る。ここで巻き取られた下地材2は、第4製造ラインへ搬送される。また、シート送り調整機35は、ピンホール検査機32と巻き取り機34との間に設置されて下地材2及び複合素材31hの送りを調整し、パンチング機33がピンホール検査機32を通って来た下地材2の正確な部位に打ち抜き穴5を形成するように調整する。
【0032】
(第4製造ラインの構成)
第4製造ラインは、スリッター機41が設置されている。このスリッター機41は、仕上がった下地材2は、片面側が複合素材31hのため、貼り合わせの左右両サイドが不揃いの場合がある。そこで、この製造ラインでは、下地材2と複合素材2との左右両端が揃うように、両サイドを指定した寸法でカットする。その後、長さ方向を指定した寸法でカットし、床暖房パネル1の本体部分における全てを完成される。
【0033】
次に、このように構成された床暖房製造システムの動作を説明する。
まず、第1製造ラインにおいて、巻き出し機11にロール状にしてセットされている製品材料、すなわち下地材2を印刷機12に向けて、自動で順に送り出す。印刷機12に送り出した下地材2を印刷機12の型に通し、その下地材2上に、粘度調整されたカーボン3を予め設定された寸法サイズで、また間に空白4を設けて繰り返し印刷する。また、カーボン3の印刷を終えた下地材2を乾燥機13に通す。乾燥機13では、下地材2を予熱ブース13aでまず予熱し、その後、乾燥ブース13bに入れ、乾燥ブース13bで150℃程度の温風と遠赤外線で乾かす。続いて温風ブース13cに送る。温風ブース13cでは、温風だけ吹き付け、カーボン3に含まれている溶剤を完全に除去し、その後、抵抗検査機14及び膜厚検査機15を通って巻き取り機16に送る。また、途中、連続的に動いている下地材2に対して、抵抗検査機14で、その下地材2上に一定間隔で印刷されているカーボン3の一つ一つに対して、そのカーボン3が予め設定してある規定範囲の抵抗値があるかどうかを検査し、膜厚検査機15でカーボン3の膜厚が基準をクリアしているかどうかを赤外線を当てながら確認する。その抵抗検査機14及び膜厚検査機15はパソコンと連動しており、ある設定以外の抵抗値あるいは規定外の膜厚を発見した場合は、規格外の部分が誰でも後から確認できるように自動で下地材2aにマーキングを施す。そして、抵抗検査及び膜厚検査を終えた下地材2は、巻き取り機16で自動的にロール状に巻き取る。ここで巻き取られた下地材2は、第2製造ラインへ搬送されて巻き出し機21にセットされる。
【0034】
第2製造ラインでは、第1製造ラインの製造工程を終えた下地材2が巻き出し機21から製品材料として印刷機22に向けて、自動で順に送り出す。印刷機22に送り出した下地材2を印刷機22の型に通し、粘度調整された銀ペーストの導体6を、下地材2の予め設定した両側に規定のサイズで連続して印刷し、第1製造ラインで印刷されて仕上がったカーボン3を電気的につなげる。また、銀ペーストの導体6の印刷を終えた下地材2を乾燥機23に通す。乾燥機23では、下地材2を予熱ブース23aでまず予熱し、その後、乾燥ブース23bに入れ、乾燥ブース23bで150℃程度の温風と遠赤外線で乾かす。続いて温風ブース23cに送り、この温風ブース23cで温風だけ吹き付け、銀ペーストの導体6に含まれている溶剤を完全に除去し、その後、巻き取り機24に送る。ここで巻き取られた下地材2は、第3製造ラインへ搬送される。
【0035】
第3製造ラインでは、フイルムシート巻き出し機31aから下地材2が自動で順に送り出されとともに、銅箔に錫メッキをした導体31gが銅箔巻き出し機31bから送り出される。また、複合素材巻き出し機31cからは、導体31gと下地材2にラミネートされるためのポリエステルとポリエチレンの複合素材31hが送り出される。そして、導体31gを間に挟んで面合わせされた複合素材31hと下地材2同士を、その面合わせした状態で、137℃の熱を設定した圧着ロール31iとの間に通し、複合素材31hを下地材2に対してラミネートし、フィルムシート化する。その後、ピンホール検査機32へ送り下地材2及び複合素材31hにミクロン単位の穴が空いていないかを検査する。ここでも、ピンホール検査機32はパソコンと連動しており、もしミクロン単位での穴が発見されれば、後から誰でも確認できるように自動で下地材2(あるいは複合素材31・・h)にマーキングを施す。続いて、パンチング機33に送られ、下地材2のカーボン3を印刷していない透明をした空白4の部分に対して打ち抜き穴5を形成し、その後、巻き取り機34に送る。ここで巻き取られた下地材2は、第4製造ラインへ搬送される。
【0036】
第4製造ラインは、スリッター機41で、仕上がった下地材2と複合素材31hとの貼り合わせ部分における左右両サイドが均一になるように、両サイドを指定した寸法でカットする。また、その後は一つ一つの所定の大きさに分離され、それに所定のケーブル等が接続されて製品としての床暖房パネル1が形成される。
【0037】
図7及び図8は本発明の床暖房溶パネルの製造システムにおける第2の実施の形態における要部装置を示すものである。第2の実施の形態は、その第1の実施の形態で示した製造システムにおいて、ロール状に作られている1つの下地材2のシート幅方向に、床暖房パネル1を3連並ばせて同時に製造することができるようにしたものである。したがって、この第2の実施の形態における製造装置における印刷機1・12では、1つの下地材2に、その幅方向に3つのカーボン3a,3b,3cを並べて、この各カーボン3a,3b,3cをそれぞれ送り方向に連続して印刷する。この場合、カーボン列(3a),カーボン列(3b),カーボン列(3c)の一つ一つは第1の実施の形態で説明した下地材2と同じ構造として作られ、また導体6、31g、複合素材31h、打ち抜き穴5等は第1の実施の形態と同じ構造に作られる。すなわち、この状態は第1の実施の形態で説明した下地材2が3列同時に作られているのと同じである。そして、この状態は第4製造ラインまで、各ラインについて第1の実施の形態と同じ処理がなされながら進み、第4製造ラインに到達すると、その第4製造ラインに用意されるスリッター機1・41により、指定の寸法幅で、各列(3列)に切断される。また、その後は一つ一つの所定の大きさに分離され、それに所定のケーブル等が接続されて製品としての床暖房パネル1が形成される。なお、この第2の実施の形態の構造では、印刷機112とフィルム巻き出し機11とは、同じ場所に設けられて互いに共動して下地材2を印刷しながら送る構造になっている。
【0038】
したがって、この第2の実施の形態における床暖房パネルの製造システムでは、3列同時に製造することができるので、生産性を高めることができる。なお、この実施の形態では、3列同時に作る場合で説明したが、これは3列同時に限ることもなく、2列同時であっても、3列以上同時であってもよいものである。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の床暖房用パネルの製造システムでは、それぞれロール巻きされた複数の帯状の製品材料を所定位置に引き出し、連続的に重ねあわせながら移送し、その移送過程において溶融させて各製品材料を一体化するようにしたので、従来の製造方法に比較して格段に生産性が向上して大量生産に対応できる。そして、製造ラインを複数に区分けしてなる構成としているので、小さなスペースの場所に分散して設置することができ、小規模の工場にも対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の床暖房用パネルの製造システムにおける製造ラインの概略構成配置図
【図2】本実施の形態における製造ラインにおける要部装置の概略構成配置図
【図3】本実施の形態における床暖房用パネルの斜視図
【図4】図3のA−A線拡大断面図
【図5】図3のB−B線拡大断面図
【図6】本実施の形態における床暖房用パネルの一施工例を示す斜視図
【図7】本発明の第2の実施の形態として示す製造システムにおける要部装置の概略構成配置図
【図8】第2の実施の形態として示す製造ラインシステムにおける要部装置の概略構成配置図
【符号の説明】
1 床暖房パネル
2 遠赤外線フィルムシート(下地材)
3 カーボン
4 空白
5 打ち抜き穴
11 巻き出し機
12,112 印刷機
13 乾燥機
13a 予熱ブース
13b 乾燥ブース
13c 温風ブース
14 抵抗検査機
15 膜厚検査機
16 巻き取り機
21 巻き出し機
22,122 印刷機
23 乾燥機
24 巻き取り機
31 巻き出し・銅箔圧着・ラミネート機
31a フィルムシート巻き出し機
31b 銅箔巻き出し機
31c 複合素材巻き出し機
31d ラミネート機
31e フィルム材巻き出し機
31f ラミネート機
31g 導体
31h 複合素材(仕上げ材)
32 ピンホール検査機
33 パンチング機
34 巻き取り機
41,141 スリッター機

Claims (4)

  1. 帯状をした絶縁性のフィルムシートでなる下地材を自動的に送り出す巻き出し機と、前記巻き出し機より送り出されて来る下地材を通過させて、その下地材上に発熱部となるカーボンを印刷する印刷機と、前記印刷機を通った下地材を通過させて該下地材上に印刷されているカーボンを乾燥させるための乾燥機と、前記乾燥機を通った下地材を通過させて該下地材上の前記カーボンの印刷状態を検査する検査機と、前記検査機を通った後の下地材を自動的に巻き取るための巻き取り機とを設け第1製造ラインと、
    前記第1製造ラインを経た下地材を自動的に送り出す巻き出し機と、前記巻き出し機より送り出されて来る前記下地上にカーボン用の電極を印刷する印刷機と、前記印刷機を通った下地材を通過させて該下地材上に印刷されている電極を乾燥させるための乾燥機と、前記乾燥機を通った後の下地材を自動的に巻き取るための巻き取り機を設けた第2製造ラインと、
    前記第2製造ラインを経た下地材上に通電用の導体を配設するとともに、これら下地材及び導体を間に挟んで互いに面対向してラミネートされる絶縁シート材でなる複合素材を取り付けるラミネート手段と、ラミネートされた後における前記複合素材上のピンホールの有無を検出するピンホール検査機と、前記ピンホール検査機を通った後のラミネートされている下地材と複合素材に対して、前記カーボンとカーボンとの間の空白部分に対応させて前記下地材と前記複合素材を貫通した打ち抜き穴を設けるパンチング機と、前記パンチング機を通った後の、互いにラミネートされて一体化されている下地材と複合素材を自動的に巻き取るための第3製造ラインと、
    前記第3製造ラインを経て互いにラミネートされている前記下地材と前記複合素材を指定した寸法にカットして仕上げるための第4製造ラインとで構成する、ことを特徴とする床暖房用パネルの製造システム。
  2. 前記第1製造ラインは、前記検査機での検査で規定外の結果が得られたとに、その箇所にマーキングを施す手段を設けたことを特徴とする請求項記載の床暖房用パネルの製造システム。
  3. 前記第3製造ラインは、前記ピンホール検査機での検査で規定外の結果が得られたときに、その箇所にマーキングを施す手段を設けたことを特徴とする請求項記載の床暖房用パネルの製造システム。
  4. 前記第1製造ラインから前記第3製造ラインまでは、1つの床暖房パネルに相当する部分を幅方向に複数列設けた状態で製造し、前記第4製造ラインで各々の列毎にカットする手段を設けたことを特徴とする請求項記載の床暖房用パネルの製造システム。
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