JP3756681B2 - 放射線イメージ管およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は放射線像を可視光像または電気的画像信号に変換する放射線イメージ管およびその製造方法に係り、特に入力部における放射線の散乱を防止して放射線の利用効率を高め、さらに高いコントラストと解像度を達成し高画質の透視像を得ることが可能な放射線イメージ管およびその製造方法に関する。
【0002】
なお、本発明が対象とする入力部励起用の放射線は、X線,α(アルファ)線,β(ベータ)線,γ(ガンマ)線,中性子線,電子線あるいは重荷電粒子線等を含む広義の放射線である。
【0003】
【従来の技術】
従来の放射線イメージ管について、放射線としてX線を使用する代表的なX線イメージ管に例をとり説明する。X線イメージ管は人体や構造物の内部構造を検査するためにX線診断装置や非破壊検査装置の主要機器として装備されている。X線イメージ管は人体や構造物に照射されたX線の透過濃度分布を調査する放射線透過システムの放射線像を可視光像や電気的画像信号に変換するために使用される。
【0004】
図18は従来のX線イメージ管1の概略構成を示す断面図である。このX線イメージ管1は、真空容器2と、この真空容器2の一方の側面に形成され、かつ外側に凸状に曲成されたAl材から成る入力窓3と、この入力窓3の内側に所定の間隔をおいて配置された入力基板4と、この入力基板4の内面に形成されたCsI等の入力蛍光体層や光電面からなる入力スクリーン5と、この入力スクリーンと対向した真空容器の他方の側面に形成された出力窓6と、この出力窓6の内面に形成された観察用蛍光体層等の出力スクリーン7とを備えて構成される。また入力窓3と出力窓6との間には、静電レンズ系を形成するための適当数の集束電極8および陽極9が同軸的に配置されている。
【0005】
入力窓3を構成する材料としては、X線透過が良好であり、しかも真空容器2として大気圧等の外圧に機械的に十分耐える必要性から、一般に厚さが0.5〜3.2mm程度のアルミニウム合金板(JISで規定するA6061P−O材など)、または厚さが0.2〜0.4mm程度のTi板、またはステンレス鋼板などが使用されていた。
【0006】
また、入力窓3は真空排気の前後において外圧を受け内側に変形し易くなるため、入力窓3の内側に直接入力スクリーン5を形成した場合には、出力画像に歪みが生じ易くなる。そこで、入力スクリーン5は、入力窓3の変形による影響を回避するために、入力窓3とは別個に形成された入力基板4上に形成され、入力窓3から例えば10〜15mm程度の間隔をおいて配置されていた。
【0007】
さらに、上記入力基板4は、入力スクリーン5の付着強度を高め、また入力基板4の表面における発光光の乱反射を抑制するために、容易に平滑に処理することが可能な軟質な純アルミニウム材で構成されていた。
【0008】
上記X線イメージ管1において、入力窓3および入力基板4を透過したX線は、入力スクリーン5によって蛍光像に変換され、さらに光電陰極によりそれに応じた光電子像に変換される。この放出電子を集束電極8と陽極9とから成る静電レンズ系により加速収束させ、出力スクリーン7に衝突させることにより光学画像、或いは電気的な画像信号が得られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のX線イメージ管においては、軟質な純アルミニウム材で入力基板を形成しているため、高い構造強度を発揮させながら蛍光体層等の入力スクリーンを所定位置に正確に保持するには極めて厚い材料で形成する必要があった。そのため、入力基板におけるX線の吸収度が大きくなり、またX線の散乱も大きくなり、X線管の解像度が低下してしまう問題点があった。
【0010】
また、上記従来のX線イメージ管においては、X線の入力部が、入力窓と、この入力窓から一定間隔をおいて配置された入力基板との二重構造で形成されていたため、入射したX線の入力部での吸収や散乱が大きくなり、X線の利用効率が小さく、最終的に得られる出力画像の輝度、コントラスト特性および解像度が大幅に低下してしまう問題点もあった。
【0011】
また、上記入力窓と入力基板とを別個に製作して組み立てる構造を有するため、X線イメージ管の製造組立工程が複雑化し、X線イメージ管の製造原価を増加させる難点もあった。
【0012】
一方、上記入力部におけるX線散乱を防止するために入力窓の内面側に直接的に入力スクリーンを形成したX線イメージ管も製造されていた。しかしながら、入力窓の内面側の面品位が不均一で粗面になり易いため、CsI蒸着膜などの入力蛍光体層が不均一で歪みの影響を受け易くなり、結果として出力画像の解像度が悪化してしまう問題点もあった。
【0013】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、特に入力部における放射線の散乱を防止して放射線の利用効率を高め、さらに高い輝度特性、コントラスト特性、解像度およびこれら特性の一様性を改善して、高画質の放射線を再構成することが可能であり、かつ製造が比較的容易な放射線イメージ管およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る放射線イメージ管は、入力スクリーンが一面側に付着された入力基板入力基板が、放射線入射側のアルミニウム合金材と、入力スクリーンが付着された側の純アルミニウム材とが一体化されたクラッド材で構成されていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の放射線イメージ管の製造方法は、アルミニウム合金材と純アルミニウム材とを圧着した後、所定温度で焼鈍し、その後圧延加工して一体化したクラッド材からなる上記入力基板を形成する工程と、この入力基板の純アルミニウム材側の表面に入力スクリーンを付着させる工程と、得られた入力基板を真空容器の放射線入射側に装着する工程とを備えることを特徴とする。
【0016】
純アルミニウム材の面上に入力スクリーンが付着形成されるクラッド材からなる入力基板は、アルミニウム合金材のアルミニウム含有量が99重量%未満であり、耐力が4kg/mm2 以上である一方、純アルミニウム材のアルミニウム含有量が99重量%以上であり、耐力が3kg/mm2 以下である展伸材を使用することが好ましい。
【0017】
なお、放射線イメージ管の真空容器の内部に大気圧が直接加わらない状態で入力基板を配置する場合には、入力基板の強度があまり高くなくてもよいため、入力基板の厚さをより薄くすることができる。そして入力基板の厚さを極力薄くすることにより、入力基板における放射線の吸収や散乱を低減してイメージ管の解像度をより一層高めることができる。また、電子レンズ系の実質的な陰極(カソード)となる入力基板の内面を、最適な形状、寸法に加工することが容易になる。
【0018】
一方、入力基板が真空容器の放射線入射窓を兼ねる構造を有する放射線イメージ管においては、入力基板は大気圧に十分耐える必要があるばかりでなく、この入力基板の内面に直接付着させた入力スクリーンが電子レンズ系の陰極となるため、それに適合した凹曲面形状に容易に成形できるとともに、容易には変形しないことが必要条件となる。このような入射窓を兼ねる入力基板の材料としては、高純度のアルミニウム合金材と純アルミニウム材とを一体化したクラッド材が好適である。
【0019】
クラッド材を構成する一面側のアルミニウム合金材の具体例としては、日本工業規格(JIS)H4000−1988に規定するA3000番台のアルミニウム合金(Al−Mn系),A4000番台のアルミニウム合金(Al−Si系),A5000番台のアルミニウム合金(Al−Mg系)およびA6000番台のアルミニウム合金(Al−Mg−Si系,Al−Mg2 Si系)のいずれかである一方、他面側の純アルミニウム材は日本工業規格(JIS)H4000に規定するA1000番台のアルミニウム材(純度99.0%以上)であることが望ましい。
【0020】
さらに、入力基板を構成するクラッド材の全厚すなわち合計の厚さは、大気圧が加わらない状態に装着する場合には、0.2〜2.0mmの範囲が好ましく、一方、入力基板が入力窓を兼ねる構造で大気圧が加わる状態に装着する場合には、クラッド材の厚さは0.5〜3.0mmの範囲であることが実用上望ましい。
【0021】
また、クラッド材を構成するアルミニウム合金材の厚さと純アルミニウム材の厚さとの比が1:2〜80:1の範囲であることが好ましい。
【0022】
入力スクリーンの蛍光体層は、高い解像度と変換効率を得るために、例えばナトリウム付活よう化セシウム(CsI)などの蛍光体から構成され、高い解像度と変換効率を得るために、微細で比較的厚い膜厚(400μm程度)の柱状結晶構造となるように真空蒸着法によって成膜される。
【0023】
また入力窓を兼ねた入力基板となるクラッド材を構成する材料のうち、放射線の入射側に配置されるアルミニウム合金材は、真空容器の一部として大気圧に耐える構造強度を有する必要から用いられる材料であり、例えばJIS H4000−1988で規定するA3000番台のAl−Mn系合金,A4000番台のAl−Si系合金,A5000番台のAl−Mg系合金,A6000番台のAl−Mg−Si系,Al−Mg2 Si系合金などの高強度アルミニウム合金が好適に使用される。
【0024】
例えば、上記A3000番台の合金組成としては、重量%で0.6%以下のSiと、0.8%以下のFeと、0.30%以下のCuと、1.5%以下のMnと、1.3%以下のMgと、0.20%以下のCrと、0.40%以下のZnと、不可避的不純物元素を0.15%以下含有し、残部がAlから成る合金が例示される。
【0025】
さらにまた、上記A5000番台の合金組成としては、0.4%以下のSiと、0.7%以下のFeと、0.2%以下のCuと、1.0%以下のMnと、5.0%以下のMgと、0.35%以下のCrと、0.25%以下のZnと、不可避的不純物元素を0.15%以下含有し、残部がAlから成る合金が例示される。
【0026】
さらにまた、上記A6000番台の合金組成としては、0.4〜0.8%のSiと、0.7%以下のFeと、0.15〜0.40%のCuと、0.15%以下のMnと、0.8〜1.2%のMgと、0.04〜0.35%のCrと、0.25%以下のZnと、不可避的不純物元素を0.15%以下含有し、残部がAlから成る合金が例示される。
【0027】
上記アルミニウム合金材の中で、例えばAl−Si−Mg合金材の一種であるJIS−6061番のアルミニウム合金が特に適する。これは、Mgが約1.0重量%、Siが約0.6重量%、Cuが約0.25重量%、Crが約0.25重量%含まれるアルミニウム合金である。そして、材料の質別記号が“O”、すなわち焼きなましをした、約0.5mmの厚さにロール圧延した展伸材を以下に説明する実施例では主として使用した。勿論、このようなアルミニウム合金材料は、真空容器の内部に、大気圧が加わらない状態で配置する入力基板の一方の構成材としても使用できる。
【0028】
なお、上記JISで規定するA2000番台のAl−Cu系合金およびA7000番台のAl−Zn系合金では、構造強度が不足するため、入力窓を兼ねる入力基板を構成するアルミニウム合金材としては好ましくない。
【0029】
一方、クラッド材を構成する他の材料としての純アルミニウム材は、均一で良好な面性状を有する蛍光体層を形成するために用いられる材料であり、特に均一な面品位を形成することが可能な軟質な純アルミニウム材が使用される。この純アルミニウム材の具体例としては、JIS H4000−1988で規定するA1000番台のアルミニウム板(純度99.0%以上)、特にA1050P材(純度99.5%以上)が好適である。例えば、上記A1000番台の合金組成としては、0.25%以下のSiと、0.4%以下のFeと、0.05%以下のCuと、0.05%以下のMnと、0.05%以下のMgと、0.10%以下のZnと、不可避的不純物元素を0.15%以下含有し、残部がAlから成るアルミニウム材が例示される。
【0030】
真空容器の入力窓を兼ねる入力基板を構成するクラッド材の厚さが0.5mm未満の場合には、真空容器としての耐圧強度が不十分となる一方、厚さが3.0mmを超える場合には放射線の透過損失や散乱量が増大し、高いコントラスト特性と解像度を有する高画質の透過像を得ることが困難になる。したがって、真空容器の入力窓を兼ねる入力基板を構成するクラッド材の合計厚さは0.5〜3.0mmの範囲とする。
【0031】
また、真空容器の入力窓としない場合には、大気圧が加わらないので、必要最小限度の機械的強度があればよく、実用上、クラッド材の合計厚さは0.2mm〜2.0mmでよい。
【0032】
またクラッド材を構成する高強度アルミニウム合金材の厚さと純アルミニウム材の厚さとの比が1:2未満である場合には、クラッド材の耐圧強度が不十分となり、大気圧で変形を生じ易く透過像の歪みが発生し易い。一方、厚さの比が80:1を超えるように純アルミニウム材の厚さ割合が過少になると、均一な面品位を確保することが困難となり、CsI蒸着膜から成る蛍光体層が粗面の影響を受けて透過像の解像度が低下してしまう。したがって高強度アルミニウム合金材と純アルミニウム材との厚さの比は1:2〜80:1の範囲とされる。
【0033】
さらに、前記放射線イメージ管の製造方法において、クラッド材を曲げ加工して入力基板を形成する工程の後に、入力基板の純アルミニウム材側の表面をバニッシング処理することにより表面の微細突起を潰して平滑化する工程を設けるとよい。このバニッシング処理を実施することにより、クラッド材の形成時に生じた凹凸や圧延ロール筋などの微細凹凸がなくなり、入力基板の凹曲面が平滑化されるため、蛍光体層の入力基板に対する付着強度が大幅に改善されるとともに、入力基板表面における放射線の散乱が抑制され、放射線イメージ管の解像度が大幅に向上する。
【0034】
また、放射線が入射する入力窓の内面にアルカリハライド蛍光膜および光電面を一体に被着するとよい。
【0035】
上記構成に係る放射線イメージ管によれば、高強度のアルミニウム合金材と面品位が良好な純アルミニウム材とから成るクラッド材で入力基板を形成しているため、従来の純アルミニウム材のみから成る入力基板と比較して、その厚さを0.2〜0.3mm程度の最小必要量まで低減することも可能となる。そのため、入力基板における放射線の吸収が効果的に抑制され、イメージ管の解像度を高めることができる。
【0036】
また、入力基板がX線の入力窓を兼ねるように形成した場合には、高強度のアルミニウム合金材と軟質な純アルミニウム材とを一体化したクラッド材で入力窓を構成しているため、入力部における放射線の散乱や透過損失が少ない。これにより放射線の利用効率が高まり、高いコントラスト特性および高解像度を有する透過像を得ることが可能となる。
【0037】
また軟質で面品位が良好な純アルミニウム材の内面に蛍光体層を形成しているため、この蛍光体層も均一で平滑に形成することが可能になり、ノイズが減少して解像度を大幅に向上させることができる。すなわち、入力蛍光面(蛍光体層)を直接付着形成する入力基板内面が純アルミニウムで構成されているため、この内表面の微細凹凸を、直径1mm程度の金属またはセラミックスの微小ボールを多量に入れて回転させるバニッシング処理により、容易に潰して平滑化することが可能である。
【0038】
さらに、入力窓を兼ねるように入力基板を形成した場合においては、従来では別個に製作して組立てていた入力窓および入力基板の機能を1枚のクラッド材で発揮させることが可能になり、部品点数の削減により製造組立工程が簡素化できるため、放射線イメージ管の製造コストを大幅に低減することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施形態について添付図面を参照して、より具体的に説明する。
【0040】
図1〜図2は本発明に係る放射線イメージ管をX線イメージ管1aに適用した実施例を示す断面図である。すなわち、本実施例に係るX線イメージ管1aは、真空容器2aの一側面に形成され、X線を真空容器2a内に入射させる入力窓10と、入力窓10に入射したX線を蛍光像および光電子像に変換する入力スクリーン5と、この入力スクリーン5を保持する入力基板4aとを有するX線イメージ管1aにおいて、上記入力基板4aが、X線の入射側のアルミニウム合金材11と、入力スクリーン側の純アルミニウム材12とを一体化したクラッド材13で構成されている。
【0041】
また、上記入力窓10は、大気圧が直接作用する真空容器の一部を構成するため、前記の高強度アルミニウム合金材で形成されている。入力窓10の外周縁は高強度材からなる支持枠14の一端部に真空気密に接合されており、支持枠14の他端部は、真空容器2aの胴部から延設された封着用金属環状体15の先端部に気密接合されている。
【0042】
さらに、上記入力基板4aは、図2に拡大して示すように、X線の入射側の高強度アルミニウム合金材11と、入力スクリーン5側の純アルミニウム材12とを一体化したクラッド材13で構成されている。そして、入力基板4aの純アルミニウム材12の内側表面に付着形成された入力スクリーン5は、とくに限定されないが、周知のような、活性化されたヨウ化セシウム(CsI)から成る柱状結晶からなる蛍光体層、その表面に形成された光電陰極層、さらに必要に応じて蛍光体層と光電陰極層との間に介在された光透過性の中間層や導電層を有するスクリーンを採用し得る。
【0043】
上記入力基板4aの外周縁部には、外周フランジ部11aが形成され、この外周フランジ部11aは支持枠14aの一端部に機械的および電気的に結合されており、この支持枠14aの他端部は、支持枠14と封着用金属環状体15の先端部との間に挾持され、機械的および電気的に結合保持されている。なお、支持枠14と封着用金属環状体15とは、最外周縁がヘリアーク溶接によって真空気密に接合され、気密溶接部16を形成している。
【0044】
なお、入力基板4aを支持固定する支持枠14aには、通気孔17が穿設されており、この通気孔17により、入力窓10と入力基板4aとの間の空間の排気が確実にかつ効率よく行われるように構成されている。また、真空容器2aの内周面には、静電レンズ系を形成するための複数個の集束電極8aが同軸的に配置されている。
【0045】
上記のようなX線イメージ管1aは、図3に示すような工程を経て製造される。まず、入力基板を構成するクラッド材を調製する。クラッド材を形成するための各素材の厚さは一例である。すなわち、厚さが約0.8mm程度の純アルミニウム板材と、厚さが約3.2mm程度のアルミニウム合金板材とを冷間圧着して、合計厚さが2mm程度の積層体とする。
【0046】
次に得られた積層体を、窒素(N2 )と水素(H2 )とから成るフォーミングガス中で、例えば温度が250℃で約1.5時間加熱する焼純処理を実施する。この焼純処理の条件は、温度が100〜600℃の範囲、より好ましくは150〜400℃の範囲、時間が1〜2時間の範囲である。この焼純処理を実施することにより、接着剤などの中間材を使用しなくても、クラッド材の接合強度を飛躍的に高めることが可能になる。
【0047】
次に、圧延工程を経て、積層体を用途に適した厚さに調製する。一例としては、アルミニウム合金材部分の厚さTaが約0.8mm、純アルミニウム板部分の厚さTbが約0.2mmで、合計厚さが約1.0mmである。
【0048】
なお、大気圧が加わらない状態で使用する場合の入力基板を構成するクラッド材の合計厚さの例としては、入力スクリーンの有効径が9インチ以下のサイズのX線イメージ管では0.2mm〜0.5mm、12インチのサイズのX線イメージ管では0.5mm〜0.8mm、14インチ以上のサイズのX線イメージ管では1.0mm〜2.0mmが適当である。
【0049】
また、後述する真空容器の放射線入力窓を兼ねる入力基板に使用する場合のクラッド材の合計厚さの例としては、入力スクリーンの有効径が9インチ以下のサイズのX線イメージ管では0.5mm〜0.8mm、12インチのサイズのX線イメージ管では1.0mm〜1.5mm、14インチ以上のサイズのX線イメージ管では1.5mm〜3.0mmが適当である。
【0050】
次に、上記のように調製した平板状のクラッド材を、X線イメージ管の入力窓または入力スクリーン形成領域の直径よりもやや大きい直径の円板状に切断する。例えば9インチ型X線イメージ管用では直径約260mm、12インチ型用では直径約350mm、16インチ型用では直径約440mmに、それぞれ切断する。
【0051】
その後、プレス成形によりアルミニウム合金材側を外面側とした所定の曲率半径の凸球面状に成形する。その後、成形体を洗浄、エッチング処理する。その後、この入力基板の周辺部を高強度の支持リングに気密接合する。そしてその後、この入力基板の入力スクリーン形成面すなわち純アルミニウム側の表面をバニッシング処理する。しかる後、この入力基板面に蛍光体層等の入力スクリーンを形成する。そしてこれを入力窓側に装着するとともに真空容器として封止し、その内部を排気し、入力スクリーンに光電陰極層を形成してX線イメージ管を完成する。
【0052】
以下、各工程について説明する。クラッド材を円板状に切断した後、図4に示すように、この円板状のクラッド材13をプレス装置の下ダイ22の上に載せ、周辺部21aを拘束用ダイ23で挟んで強く拘束しつつ、図5に示すように、常温にて、上ポンチ24を所定の圧力で押し下げてプレス成形し、球面状の入力基板4aを得た。なお、クラッド材13は、そのアルミニウム合金材11側を下ダイ22側に、純アルミニウム側12を上ポンチ24側に位置させる。下ダイ22のプレス面22aと、上ポンチ24のプレス面24aとは、所定の曲率半径で、かつ鏡面に近い表面仕上げがなされている。
【0053】
球面状に成形された入力基板4aの各領域の曲率半径は、電子レンズの電子放出陰極面に必要な条件として、一般的に図6に示すように設定することが好ましい。すなわち、入力基板4aの中心部領域Cにおける曲率半径R1 が、周辺部領域Pにおける曲率半径R2 より小さくする。
【0054】
図6において入力基板4aの外周縁部に形成される外周フランジ部11aはアルミニウム合金材11のみから成る。この外周フランジ部11aは入力基板4aの外周縁部の純アルミニウム材12を切削加工して除去することによって形成される。
【0055】
次に、上記のようにプレス成形した入力基板4aを脱脂洗浄した。すなわち、酸化膜等の除去のために、入力基板4aの全面を硝酸等に短時間浸すエッチング処理を行った。その後、図7に示すように、入力基板4aの外周フランジ部11aの被接合面を、厚肉のステンレス鋼製支持枠14aの被接合面25aに、局部熱圧接法等により気密接合した。
【0056】
このように調製された入力基板4aの少なくとも純アルミニウム材側の内面には、ロール筋やエッチング等による多数の微細凹凸が存在している。そこで、次に、図8に示すように、バニッシング装置31に入力基板4aを固定し、この基板4aの凹曲内面すなわち純アルミニウム材側の面に多数の微小ボール32を入れて入力基板4aを所定時間に亘って連続的に回転させ、バニッシング処理を実施した。
【0057】
なお、このバニッシング(burnishing)とは、基板の被加工面に例えば微小ボールを転がしたり、または他の工具を押し付けて滑らせたりして、表面の微細な突起を潰し、これにより微細な凹みを埋めて表面を平滑化する加工方法である。したがって、この方法は入力基板の被加工面の突起を削り取って除去する方法ではないので、この方法によると基板材料の切削屑は殆ど発生しない。
【0058】
バニッシング装置31は、加振器を兼ねる基台33と、円弧状部に連続した歯34を有する傾斜角度調整アーム35と、その駆動用歯車36と、入力基板4aを固定するための基板ホルダ37と、これを回転可能に支持するベアリング38と、基板ホルダを回転させる回転駆動モータ39と、その回転シャフト40と、これに結合されて回転力を伝達するとともに基板の蓋となる回転カバー41と、モータ支持用アーム42とを備えている。なお、これに類する装置は、ドイツ公開特許第2435629号公報に開示されており、そのような装置を使用することもできる。
【0059】
バニッシング処理に際しては、入力基板4aを装置の基板ホルダ37に固定するとともに、上記のように、入力基板4aの内側に所定量の微小ボール32を入れる。そして、モータ39と一体化されている回転カバー41を入力基板4aに被せるとともに基板ホルダ37に固定し、モータ39を駆動して矢印Sのように、例えば秒速約1回転の速度で入力基板4aを回転させる。
【0060】
微小ボール32は、入力基板4aの材料よりもビッカース硬度が2倍以上の硬さを有する、例えばステンレス鋼のような金属材料、あるいはアルミナセラミックスのような材料で構成する。また、この微小ボール32の平均直径は、0.3mm〜3.0mmの範囲、例えば1.0mmのほぼ真円球であるものが好ましい。例えば12インチ型用の入力基板の処理においては、重量が全体で500g程度になる多数の微小ボール32を入れて約60分間に亘り入力基板を回転させた。これによって、入力基板内面の微細な突起は転動する微小ボールで徐々に潰されるとともに、エッチピットの多くがそれにより次第に塞がれ、上述のプレス成形で生じる方向性のない緩やかな凹凸は、後述のように、滑かになり、ほぼそのままの形状および寸法で残すことができる。
【0061】
なお、バニッシングにおいて、微小ボールを所定量使用して基板を回転させる方法が、被処理基板の形状や曲率半径の変化が殆ど起こらず好適である。しかし、この方法に限らず、基板の変形が生じない程度で基板面に接触子を適当な圧力で押し付けながら基板またはこの接触子の少なくとも一方を移動させて基板面の微小突起を潰す手段を用いてもよい。
【0062】
なお、このバニッシング装置31により、必要に応じて、傾斜角度調整アーム35を適宜調整して入力基板4aの回転中心軸の傾きを連続的または段階的に変化させたり、あるいは加振器により適宜に振動を与えて、入力基板の中心部領域、中間部領域、または周辺部領域のバニッシング処理の程度を変化させることができる。あるいはまた、傾斜角度調整アーム35を傾ける速度を一定でなく、例えば、傾きが大きくなるに連れて傾ける速度を遅くしたり、あるいは傾斜角度を大きくして主として周辺部領域に微小ボールを集中させる際にはモータ39による基板の回転速度を低くするなど、基板面の被処理領域毎に単位面積当たりの基板面とボールとの接触時間を所望に応じて変化させることができる。なおまた、入力基板面を微小ボールが回転、移動、または擦れるような動きであれば、任意の運動を与えるように構成することができる。
【0063】
なお、前述のように、バニッシング処理では微細突起は殆ど削られないので、不所望な微粉末は生じない。したがって、その除去のための洗浄は不要である。但し、例えば後述の実施例のように若干の微粉末等が生じる場合には、乾式または湿式の洗浄を行う。
【0064】
このようにバニッシング処理した後、入力基板4aの入力スクリーン形成面に、光反射膜となるアルミニウム蒸着膜を例えば約3000オングストローム(A)の厚さに形成する。なお、この光反射膜はなくてもよいが、入力スクリーン形成面の光反射率を所要値に定めることが必要な場合、或いは入力基板面の全面に亘って部分的なしみ等の欠陥を解消するためには有用である。
【0065】
しかる後、入力基板面に入力スクリーン5の付着形成を行う。すなわち、入力基板面の純アルミニウム材側の表面上に、例えばナトリウム(Na)で活性化されたヨウ化セシウム(CsI)からなる蛍光体層を、厚さが例えば400〜500μmの柱状結晶構造となるように公知の蒸着方法で形成する。この蛍光体層の各柱状結晶の平均直径は、およそ6〜10μmの範囲、例えば約8μmである。必要に応じて、この柱状結晶の集合からなる蛍光体層の上に、各結晶の先端を連続させるため、透光性の中間層、さらに透光性の導電層を形成するとよい。
【0066】
そして、この入力基板を真空容器の放射線入力窓側に装着し、さらに真空容器として所要個所を気密溶接して封止した上、排気装置により内部を真空に排気し、光電面を形成して入力スクリーン5を完成する。
【0067】
上記図1〜図2に示すように構成された本実施例に係るX線イメージ管1aによれば、高強度のアルミニウム合金材11と面品位が良好な純アルミニウム材12とから成るクラッド材13で入力基板4aを形成しているため、従来の純アルミニウム材のみから成る入力基板4と比較して、よじれ等の変形が少なく、かつその厚さを0.2〜2.0mm程度の最小必要量まで低減することが可能となる。そのため、出力画像の球面収差が少なくかつ入力基板4aにおける放射線の吸収が効果的に抑制され、イメージ管1aの解像度および輝度の一様性を改善することができる。
【0068】
また、バニッシング処理により入力基板4aの入力スクリーンを形成する純アルミニウム材の面は、クラッド材の調製やプレス成形で生じた凹凸が滑かになっている。このため、蛍光体層で発光した光のうち、各柱状結晶内を入力基板面またはその面上の光反射膜の方向に進んで反射する光は、概ね同じ柱状結晶内に戻り、光電面に達する。その結果、輝度の一様性や解像度特性の改善が得られる。
【0069】
このような特性改善が認められた本実施例の入力基板面の状態について、従来のものと比較して観察したところ、次のような事実が確認された。すなわち、種々の入力基板面の凹凸プロファイルを、図9〜図12に示す。各凹凸プロファイルは、JISで規定された触針式表面粗さ測定法に従って測定されたものである。
【0070】
図9は、厚さ0.4mmのアルミニウム合金材と厚さ0.1mmの純アルミニウム材とから成る全厚さ0.5mmのクラッド材であり、曲面プレス成形前の平板状のクラッド材の純アルミニウム材側の表面の凹凸プロファイルを示すグラフである。なお横軸はクラッド材(入力基板)の面方向の位置を示す一方、縦軸は厚さ方向の位置を示すことは、他の凹凸プロファイルでも同様である。
【0071】
上記図9の凹凸プロファイルから明らかなように、クラッド材の純アルミニウム材表面には、圧延成形時に生じたロール筋を含めて無数の微細凹凸の存在が認められる。
【0072】
図10は、上記クラッド材をプレス成形し、所定の凹曲面を有する入力基板とした後に、さらに約15分間のエッチング処理を実施して純アルミニウム材の表面を洗浄した後における純アルミニウム材の表面の凹凸プロファイルである。図10から明らかなように、プレスおよびエッチング処理後の入力基板面には、さらに落差が大きい無数の微細凹凸と多数の孔食(エッチピット)が形成されることが確認できる。
【0073】
図11は、上記エッチング処理した入力基板について、その後、約50分間に亘りバニッシング処理した場合の純アルミニウム材表面の凹凸プロファイルを示すグラフである。
【0074】
図11から明らかなように、バニッシング処理することにより、プレス成形時に生じた急峻な凹凸が滑かな凹凸に変化するとともに、バニッシング処理前に存在していた無数の微細凹凸とエッチピットが殆ど消失していることが確認できた。
【0075】
図12は、比較例として厚さ0.5mmのアルミニウム合金材のみから成る入力基板を、上記入力基板と同一条件でプレス成形,エッチング処理,バニッシング処理した後における表面の凹凸プロファイルを示すグラフである。図12から明らかなように、アルミニウム合金のみから成る入力基板においては、バニッシング処理を実施しても表面の凹凸が十分に解消できず、上記実施例の入力基板と比較して、凹凸が粗くなっているとともに、微細な凹凸が残存してしまうことが確認できた。
【0076】
以上の事実を比較すると、クラッド材から成る入力基板の純アルミニウム材の表面にバニッシング処理を実施することにより、微細な凹凸は大幅に解消されていることが明らかである。このように本実施例の製造方法によると、予め純アルミニウムおよびアルミニウム合金からなるクラッド材の圧延時やプレス成形時、或いはエッチング処理で生じた微細凹凸が、バニッシング処理によってかなり解消される。
【0077】
したがって、本実施例によれば、入力基板への入力スクリーンの十分な付着強度を維持したまま、輝度の一様性や解像度の低下を防止し、かつ入力基板のよじれや表面状態に起因する電子レンズ系の収差、すなわち球面収差あるいは非点収差や画像ノイズが低減されたX線イメージ管を実現できる。
【0078】
次に入力基板が、X線の入力窓すなわち真空容器の一部を兼ねた構造を有する放射線イメージ管の実施例について添付図面を参照して説明する。図13〜図15は本発明9インチ型X線イメージ管1b(直径230mm)に適用した他の実施例を示す断面図である。なお、同一構成要素には同一符号を付し、それらについて重複する説明を省略する。
【0079】
すなわち本実施例に係るX線イメージ管1bは、胴体部分と出力窓6部分がガラスからなる真空容器2aに、同じく真空容器の一部としてX線入力窓10を兼ねる入力基板13aが気密接合され、この入力基板13aの内面に入力スクリーン5を直接形成したものである。
【0080】
真空容器のX線入力窓を兼ねる入力基板10は、図14に拡大して示すように、X線の入射側の高強度アルミニウム合金材11と、入力スクリーン5側の純アルミニウム材12とを一体化したクラッド材13aで構成されている。
【0081】
ここで真空容器のX線入力窓を兼ねる入力基板10は、下記のような手順で製造した。まず、高強度アルミニウム合金材としてのA6061材(耐力73.6N/mm2 )と純アルミニウム材としてのA1050材とを重ねた状態で圧延加工することによって、全厚さが1.0mmであり、高強度アルミニウム合金材と純アルミニウム材との厚さの比(Ta:Tb)が4:1であり、幅が250mmであるクラッド材を調製した。さらに得られたクラッド材を円形にカットし、さらにプレス加工して曲率半径が200mmであり、中心部が大気側に突出するような所定の双曲面を有する入力窓10を調製した。さらに入力窓10の外周縁には、図15に示すように、純アルミニウム材を部分的に除去して高強度アルミニウム合金材11のみから成る平坦な外周フランジ部11aを形成した。
【0082】
次に図15に示すように、X線入力窓10の外周縁に形成した平坦な外周フランジ部11aを、予めニッケルめっきした厚肉の鉄またはステンレス鋼のような鉄合金製の高強度支持枠14bに載せるとともに、上下一対の接合装置の間に配置して加熱するとともに加圧して気密接合して接合部Bを形成した。なお、この気密接合は、外周フランジ部11aと支持枠14bとの間に薄いろう材リングを挟んだ状態で僅かに加圧しながらろう接する方法によって実施してもよい。
【0083】
このように、高強度支持枠14bに気密接合する外周フランジ部分は、その接合強度を高め、かつ真空圧に対する構造強度を確保するために、純アルミニウム材12を部分的に切削除去し、高強度アルミニウム合金のみから形成することが望ましい。
【0084】
次に前述の実施例と同様に、純アルミニウム材の面にバニッシング処理を施した。そして支持枠14bと一体に接合した入力窓基板の純アルミニウム材側に入力スクリーン5を形成した。この入力スクリーンの蛍光体層は、ナトリウム(Na)付活よう化セシウム(CsI)から成り、真空蒸着法によって成膜した。すなわち、まず4.5×10-1Paの圧力下で約400μmの厚さにCsIを蒸着し、さらにその上に4.5×10-3Paの圧力下で約20μmの厚さでCsIを蒸着した。さらに、この蛍光体層の上に透明導電膜を付着させた。
【0085】
次に図13および図15に示すように、蛍光体層5を形成した入力窓10と一体化した高強度支持枠14bを、真空容器2aの一部であるガラス製胴部の先端に予め接合してある例えばFe−Ni−Co合金等から成る封着用金属環状体15aに当接せしめ、その当接部の外周をアーク溶接装置で気密溶接した。その後、真空容器2a内を排気することにより、図13に示すようなX線イメージ管1bを製造した。
【0086】
上記実施例に係るX線イメージ管1bによれば、高強度のアルミニウム合金材11と軟質な純アルミニウム材12とを一体化したクラッド材13aで真空容器の入力窓10を兼ねる入力基板を構成しているため、入力部におけるX線の散乱や透過損失が少ない。また、入力基板のよじれ等の変形が少なく、かつ放射線の利用効率が高まり、球面収差および非点収差が少なく、輝度の一様性および高いコントラスト特性、高解像度を有する出力画像を得ることが可能となった。
【0087】
また軟質で面品位が良好な純アルミニウム材12の内面に蛍光体層5を形成しているため、この蛍光体層5も均一で平滑に形成することが可能になり、ノイズが減少して解像度を大幅に向上させることができた。
【0088】
さらに、従来では別個に製作して組立てていた入力窓および入力基板の機能を1枚のクラッド材13aで発揮させることが可能になり、部品点数の削減により製造組立工程が簡素化できるため、放射線イメージ管の製造コストを大幅に低減することができた。
【0089】
上記実施例に係るX線イメージ管1bの優位性を確認するために以下のような比較試験を実施した。すなわち、厚さ0.8mmの高強度アルミニウム合金(A6061材)をプレス加工して実施例の入力窓10と同一の曲率半径および寸法を有する入力窓3を形成する一方、厚さ0.5mmの純アルミニウム材(A1050材)をプレス加工して実施例の入力窓10と同一の曲率半径および寸法を有する入力基板4を調製し、その内側に実施例と同様な蛍光体層5を形成した。次に上記入力窓3を真空容器2の一側面に固着する一方、上記入力基板4を、上記入力窓3から12mmだけ離して真空容器2内に配設することにより、図18に示すような従来例に係るX線イメージ管1を調製した。
【0090】
そして、前記実施例および上記従来例に係るX線イメージ管1b,1について、X線の利用効率の変化を測定するとともに、入力部におけるX線の散乱に起因する透過画像のコントラスト特性を測定した。なお、X線の利用効率は、60keVのエネルギーを有するX線の量子検出効率で評価する一方、透過画像のコントラスト特性は、診断する際に重要なスモールエリア・コントラスト比(10mmφコントラスト比)によって評価した。測定評価結果を下記表1に示す。
【0091】
【表1】
【0092】
上記表1に示す結果から明らかなように、クラッド材から成る入力窓を備えた実施例に係るX線イメージ管は、入力窓と入力基板との二重構造を有する従来のX線イメージ管と比較して、入力部におけるX線の散乱量が少なくX線の利用効率が20%以上も改善されることが判明した。
【0093】
また、診断上、重要なスモールエリア・コントラストが17:1から24:1に増加し、解像度が高くノイズが少ないX線イメージ管が得られることが確認できた。したがって、X線診断システムにおける透視画像の高画質化が可能になり、診断精度を大幅に高めることが可能になった。
【0094】
なお、上記実施例の他に、高強度アルミニウム合金材(A6061P−O材)の厚さを0.7〜0.9mmの範囲で変化させる一方、純アルミニウム材(A1050P材)の厚さを0.2〜0.5mmの範囲で変化させた各種のクラッド材を調製してX線イメージ管を作成し、X線利用効率やコントラスト特性に及ぼす影響を比較測定した。その結果、各材料の厚さが0.2mm増加した場合においても、X線イメージ管の特性に及ぼす影響は、上記実施例のX線イメージ管の特性値から1%程度の変化量であった。
【0095】
図16に示す実施例は、アルミニウムのクラッド材13からなる入力窓10を兼ねる入力基板4aの外周フランジ部11aを、厚肉のアルミニウム材からなる支持枠14cに先端溶接部Bで真空気密接合したものである。この場合、純アルミニウム材12は除去せずに外周フランジ部11aに残しており、アルミニウム合金材11と共に支持枠14cに接合されている。なお、厚肉のアルミニウム材からなる支持枠14cは、予め鉄合金製の補助支持枠14dに気密ろう接部Cで一体的に接合してある。そこで、予め一体接合してある両支持枠14d,14cと入力基板4aとを溶接部Bで接合してから入力スクリーン5を付着形成し、その後に補助支持枠14dの外周縁と真空容器部分の鉄合金製環状体15aの外周縁とをヘリアーク溶接部Dで気密接合し、真空容器として封止をする。これによって、各溶接部の溶接熱が入力スクリーンに直接及んで悪影響を来すことを抑制することができる。
【0096】
図17に示す実施例は、アルミニウムのクラッド材13からなる入力窓10を兼ねる入力基板4aを平板状または大気圧でわずか凹む程度のほぼ平板状のまま使用したX線イメージ管の例である。このX線イメージ管の真空容器は、X線入力窓10を兼ねるアルミニウムのクラッド材からなる平円板状の入力基板4aと、封着用金属環状体15aと、絶縁セラミックス製リング18と、他方の封着用金属環状体15bに真空気密溶着された平円板状の出力ガラス6とにより構成されている。そして、クラッド材13からなる入力基板4aの外周フランジ部11aと高強度支持枠を兼ねる封着用金属環状体15aとを溶接部Bで直接気密溶接してある。
【0097】
そして、入力基板4aの内面には入力スクリーン5が付着形成され、これに近接してマイクロチャンネルプレート(MCP)が配置され、その出力側に近接配置された円板状出力ガラス6の内面に出力スクリーン7が付着形成されている。これによって、比較的薄い平板型のX線イメージ管が構成されている。
【0098】
なお、入力スクリーンを付着形成するアルミニウムクラッド材13からなる入力基板4aは、真空容器のX線入力窓とは別部品とし、このX線入力窓の真空領域側に離隔近接して配置してもよい。この構造によれば、すでに述べたように、入力基板は大気圧を考慮する必要がなく、相当薄いアルミニウムクラッド材で構成することができる。
【0099】
【発明の効果】
以上説明の通り、本発明に係る放射線イメージ管によれば、高強度のアルミニウム合金材と軟質な純アルミニウム材とを一体化したクラッド材で入力窓および入力基板を構成しているため、この入力基板のよじれ等の変形が少なく、かつ比較的薄く形成できるので、入力部における放射線の散乱や透過損失が少ない。これにより電子レンズ系の球面収差や非点収差が少なく、出力画像の輝度および解像度の一様性に優れ、かつ高いコントラスト特性を得ることができる。
【0100】
また軟質で面品位が良好な純アルミニウム材の内面に蛍光体層を形成しているため、この蛍光体層も均一で平滑に形成することが可能になり、ノイズが減少して解像度を大幅に向上させることができる。すなわち、入力蛍光面を直接付着形成する窓内面が純アルミニウムで構成されているため、この内表面の微細凹凸を、直径1mm程度の金属またはセラミックスの微小ボールを多量に入れて回転させるバニッシング処理により、容易に潰して平滑化することが可能である。
【0101】
さらに、入力窓を兼ねるように入力基板を形成した場合には、従来では別個に製作して組立てていた入力窓および入力基板の機能を1枚のクラッド材で発揮させることが可能になり、部品点数の削減により製造組立工程が簡素化できるため、放射線イメージ管の製造コストを大幅に低減することができる。
【0102】
こうして、本発明によれば、入力基板のよじれ等の変形が少なく、出力画像の全領域の収差が少なくて解像度に優れ、輝度の一様性およびコントラスト特性が良好な放射線イメージ管が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放射線イメージ管の一実施例を示す断面図。
【図2】図1におけるII部拡大断面図。
【図3】本発明に係る放射線イメージ管の製造工程を示すブロック図。
【図4】クラッド材を曲げ加工するプレス装置の構成を示す断面図であり、円板状に切断したクラッド材を装置に装着した状態を示す図。
【図5】図4の状態からクラッド材を押圧して曲面状に形成した状態を示すプレス装置の断面図。
【図6】曲げ加工した入力基板の形状を示す断面図。
【図7】図6の状態から入力基板の外周に支持枠を取り付けた状態を示す断面図。
【図8】入力基板の純アルミニウム材表面を平滑化するためのバニッシング装置の構成を示す正面図。
【図9】曲げ加工前における入力基板の純アルミニウム材表面の凹凸プロファイルを示すグラフ。
【図10】エッチング処理後における入力基板の純アルミニウム材表面の凹凸プロファイルを示すグラフ。
【図11】バニッシング処理後における入力基板の純アルミニウム材表面の凹凸プロファイルを示すグラフ。
【図12】バニッシング処理後におけるアルミニウム合金のみから成る入力基板の凹凸プロファイルを示すグラフ。
【図13】本発明に係る放射線イメージ管の他の実施例を示す断面図。
【図14】図13における XVI部の部分拡大断面図。
【図15】図13におけるXV部拡大断面図。
【図16】本発明に係る放射線イメージ管のさらに他の実施例を示す要部縦断面図。
【図17】本発明に係る放射線イメージ管のさらに他の実施例を示す半縦断面図。
【図18】従来のX線イメージ管の概略構成を示す断面図。
【符号の説明】
1,1a,1b X線イメージ管(放射線イメージ管)
2,2a,2b 真空容器(真空外囲器)
3 入力窓
4,4a 入力基板
5 入力蛍光体層(CsI),入力蛍光面,入力スクリーン
6 出力窓(出力ガラス)
7 出力蛍光体層(観察蛍光面),出力スクリーン
8,8a 集束電極
9 陽極
10 入力窓(入力基板)
11 アルミニウム合金材
11a 外周フランジ部
12 純アルミニウム材
13,13a クラッド材
14,14a,14b,14c 高強度支持枠
14d 補助支持枠
15,15a,15b 封着用金属環状体
16 気密溶接部
17 通気孔
18 絶縁セラミックス製リング
Ta アルミニウム合金材の厚さ
Tb 純アルミニウム材の厚さ
B 接合部(先端溶接部),溶接部
C 気密ろう接部
D ヘリアーク溶接部
Claims (20)
- 一方の側がX線を入射させるX線入力窓となっている真空容器と、前記入射X線によるX線像を蛍光像または光電子像に変換する入力スクリーンと、この入力スクリーンが一面側に付着された入力基板と、上記真空容器の他方の側に設けられた出力スクリーンとを具備するX線イメージ管において、上記入力基板は、上記X線の入射側のアルミニウム合金材と、上記入力スクリーンが付着された側の純アルミニウム材とが一体化されたクラッド材で構成されていることを特徴とするX線イメージ管。
- 上記入力基板を構成するクラッド材は、そのアルミニウム合金材部分の厚さ(Ta)と純アルミニウム材部分の厚さ(Tb)との比(Ta:Tb)が、(1:2)〜(80:1)の範囲であることを特徴とする請求項1記載のX線イメージ管。
- 上記入力基板は、上記真空容器のX線入力窓とは別部品として該X線入力窓から前記真空容器の内部に離隔近接して配置されていることを特徴とする請求項1記載のX線イメージ管。
- 上記入力基板は、上記真空容器のX線入力窓を兼ねており、その純アルミニウム材側の表面上に上記入力スクリーンが直接的に付着されていることを特徴とする請求項1記載のX線イメージ管。
- 上記X線入力窓または入力基板は、上記X線が入射してくる方に突出したほぼ球面状に形成されていることを特徴とする請求項3または請求項4記載のX線イメージ管。
- 上記X線入力窓または入力基板は、上記入力スクリーンおよび出力スクリーンの各中心軸を通る管軸に対してほぼ垂直な平板状に形成されていることを特徴とする請求項3または請求項4記載のX線イメージ管。
- 上記入力基板を構成するクラッド材の全厚さは、0.2〜2.0mmの範囲であることを特徴とする請求項3記載のX線イメージ管。
- 上記X線入力窓を兼ねる入力基板を構成するクラッド材の全厚さは、0.5〜3.0mmの範囲であることを特徴とする請求項4記載のX線イメージ管。
- 上記入力基板を構成するクラッド材は、そのアルミニウム合金材のアルミニウム含有量が99重量%未満であり、かつ耐力が4kg/mm2以上である一方、純アルミニウム材のアルミニウム含有量が99重量%以上であり、かつ耐力が3kg/mm2以下であることを特徴とする請求項1記載のX線イメージ管。
- 上記入力基板を構成するクラッド材のアルミニウム合金材は、重量%で0.6%以下のSi、0.8%以下のFe、0.30%以下のCu、1.5%以下のMn、1.3%以下のMg、0.20%以下のCr、0.40%以下のZn、および不可避的不純物元素を0.15%以下含有し、残部がAlから成る合金であることを特徴とする請求項1記載のX線イメージ管。
- 上記入力基板を構成するクラッド材のアルミニウム合金材は、重量%で0.4%以下のSi、0.7%以下のFe、0.2%以下のCu、1.0%以下のMn、5.0%以下のMg、0.35%以下のCr、0.25%以下のZn、および不可避的不純物元素を0.15%以下含有し、残部がAlから成る合金であることを特徴とする請求項1記載のX線イメージ管。
- 上記入力基板を構成するクラッド材のアルミニウム合金材は、重量%で0.4〜0.8%のSi、0.7%以下のFe、0.15〜0.40%のCu、0.15%以下のMn、0.8〜1.2%のMg、0.04〜0.35%のCr、0.25%以下のZn、および不可避的不純物元素を0.15%以下含有し、残部がAlから成る合金であることを特徴とする請求項1記載のX線イメージ管。
- 上記真空容器のX線入力窓を兼ねている入力基板は、該入力基板の外周部に純アルミニウム合金材が部分的に除去された主としてアルミニウム合金材からなる外周フランジ部が形成されており、該外周フランジ部が直接または金属製支持枠を介して上記真空容器の周縁部に真空気密接合されていることを特徴とする請求項4記載のX線イメージ管。
- 上記真空容器のX線入力窓を兼ねている入力基板の外周部に、純アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる支持枠の一端部が真空気密接合されており、前記支持枠の他端部が上記真空容器の周縁部に真空気密接合されていることを特徴とする請求項4記載のX線イメージ管。
- 一方の側が放射線を入射させるX線入力窓となっている真空容器と、前記入射X線によるX線像を蛍光像または光電子像に変換する入力スクリーンと、この入力スクリーンが一面側に付着された入力基板と、上記真空容器の他方の側に設けられた出力スクリーンとを具備するX線イメージ管の製造方法において、アルミニウム合金材と純アルミニウム材とを圧着した後所定温度で所定時間焼鈍処理し、その後圧延加工して一体化したクラッド材からなる上記入力基板を形成する工程と、該入力基板の純アルミニウム材側の表面に入力スクリーンを付着させる工程と、得られた入力基板を上記真空容器のX線入射側に装着する工程とを備えることを特徴とするX線イメージ管の製造方法。
- 上記焼鈍処理は、処理温度が100〜600℃の範囲であり、処理時間が1〜2時間の範囲で実施することを特徴とする請求項15記載のX線イメージ管の製造方法。
- 上記クラッド材を、そのアルミニウム合金材側がX線が入射してくる方向に突出するように所定の曲率でほぼ球面状に曲げ加工して入力基板を形成する工程と、該入力基板の純アルミニウム材側の表面に上記入力スクリーンを付着させる工程とを備えることを特徴とする請求項15記載のX線イメージ管の製造方法。
- 上記入力スクリーンを付着させた入力基板を、直接または金属製支持枠を介して上記真空容器のX線入力窓を兼ねるように真空気密に接合する工程をさらに備えることを特徴とする請求項15記載のX線イメージ管の製造方法。
- 上記入力スクリーンを付着させる前に、上記入力基板外周部の純アルミニウム合金材を部分的に除去して主としてアルミニウム合金材からなる外周フランジ部を形成する工程と、該外周フランジ部に上記金属製支持枠を真空気密接合する工程と、その後上記入力基板の純アルミニウム合金材の面上に上記入力スクリーンを付着させ、その後上記支持枠を上記真空容器のX線入射側に真空気密に接合する工程を備えることを特徴とする請求項18記載のX線イメージ管の製造方法。
- 上記クラッド材を曲げ加工して入力基板を形成する工程の後に、該入力基板の純アルミニウム材側の表面をバニッシング処理することにより表面の微細凹凸を平滑化する工程をさらに備えることを特徴とする請求項15記載のX線イメージ管の製造方法。
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