JP3756626B2 - テレビジョン信号受信チュ−ナ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビジョン受信機、VTR(ビディオテ−プレコ−ダ−)等に使用するテレビジョン信号受信チュ−ナに関し、詳しくは、テレビジョン信号受信チュ−ナにおけるUHFチュ−ナ部の入力回路部に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のテレビジョン信号受信チュ−ナ(以下、単にチュ−ナという)を図6乃至図10を参照して説明する。先ず、図6は従来のチュ−ナの回路を示すものである。図6において、VHF帯のテレビジョン信号を受信するVHFチュ−ナ部21と、UHF帯のテレビジョン信号を受信するUHFチュ−ナ部22とが、入力端子23に接続されている。VHFチュ−ナ部21は、中間周波トラップ回路24、VHF入力同調回路25、VHF高周波増幅器26等で構成され、一方、UHFチュ−ナ部22は、結合コンデンサ27、UHF入力同調回路28、UHF高周波増幅器29等で構成されている。UHF入力同調回路28は、さらに、インピ−ダンス変換回路30と、主同調回路31とで構成されている。インピ−ダンス変換回路30は、互いに直列接続された二つのインダクタ32、33で構成され、また、主同調回路31は、主インダクタ34とこの主インダクタ34に並列接続されたバラクタダイオ−ド35とによって構成されている。
【0003】
結合コンデンサ27は、数pF(ピコファラッド)の容量値を持ち、入力端子23と、直列接続されたインダクタ32、33の接続点との間に接続されて、入力端子23に入力されたテレビジョン信号のうち、VHF帯のテレビジョン信号を大きく減衰し、UHF帯のテレビジョン信号をあまり減衰することなくUHF入力同調回路28に送る。そして、結合コンデンサ27から入力端子23側を見た信号源側のインピ−ダンスが、互いに直列接続された二つのインダクタ32、33のインダクタンス比によってステップアップされて大きくなるようになっている。主同調回路31は、この直列接続されたインダクタ32、33に、並列接続されており、バラクタダイオ−ド35に同調電圧端子36からの同調電圧が印加され、UHF入力同調回路28の同調周波数が変えられるようになっている。
【0004】
そして、VHFチュ−ナ部21においては、先ず、中間周波トラップ回路24で、中間周波数帯域の妨害信号を除去した後、VHF入力同調回路25で、所望するVHF帯のテレビジョン信号を選択し、VHF高周波増幅器26で増幅する。そして、VHFチュ−ナ部21の図示しない混合器で中間周波信号に周波数変換する。一方、UHFチュ−ナ部22においては、結合コンデンサ27を介して入力されたUHF帯のテレビジョン信号は、バラクタダイオ−ド35の容量を変化することによって、UHF入力同調回路28で所望するチャンネルの信号が選択され、UHF高周波増幅器29で増幅される。そして、UHFチュ−ナ部21の図示しない混合器で中間周波信号に周波数変換される。
【0005】
ここで、入力端子23には図示しないアンテナが接続されるが、そのインピ−ダンスは通常、純抵抗の75Ωであり、これをrとすると、結合コンデンサ27を含めた信号源側のインピ−ダンスZ1は、Z1=r−jx1で表される。このインピ−ダンスZ1を並列回路に変換すると、図7に示すように、抵抗成分R1=r+x12/rと、リアクタンス成分X1=−j(x1+r2/x1)とで示され、このうちの抵抗成分R1が、図6のインピ−ダンス変換回路30のインダクタ32、33によって大きな値に変換されてUHF入力同調回路28に並列接続されるようになっている。ここで、x1は結合コンデンサ27のリアクタンスであり、結合コンデンサ27の容量値をC1とすると、x1=1/ωC1で表される。
【0006】
そして、抵抗成分R1は、周波数に無関係な抵抗rと周波数に依存する抵抗成分x12/rからなり、この抵抗成分x12/rには、結合コンデンサ27のリアクタンスx1が含まれ、そのリアクタンスx1は、結合コンデンサの容量値が一定であることから周波数に反比例することとなり、従って、抵抗成分R1は、図8に示すようになり、周波数が低くなると大きくなり、周波数が高くなると低くなる。
【0007】
従って、UHF入力同調回路28の同調特性における帯域幅B1は、図9に示す如く同調周波数が高くなるにしたがって広くなり、同調周波数が低くなるにしたがって狭くなる。そのため、同調周波数が低いほど回路Qが大きく、また、同調周波数が高いほど回路Qが小さくなる。従ってまた、同調周波数が低くなるにつれてUHF入力同調回路28の挿入損失が大きくなることになる。図10は、この様子を示し、同調周波数が低い(f1)ときは、帯域幅b1は狭くなり、同調周波数が高く(f3)なると帯域幅b3は広くなっている。また、同調周波数が低いときの、挿入損失L1は、同調周波数が高いときの挿入損失L3も大きくなっている。なお、同調周波数がf1とf3との中間である周波数(f2)における帯域幅と挿入損失は、それぞれb2、L2となり、同調周波数が低いときの帯域幅(b1)、伝送損失(L1)と同調周波数が高いときの帯域幅(b3)、挿入損失(L3)とのそれぞれの中間の値となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来のテレビジョン信号受信チュ−ナにおけるUHF入力同調回路28の同調特性は、受信周波数低くなるにつれて、Qが大きくなって帯域幅が狭くなるとともに伝送損失が大きくなり、逆に、受信周波数が高くなるにてれて、Qが小さくなって帯域幅が広くなっている。このため、受信周波数が低いときは、妨害信号を受けにくいという利点を有するが、NF(雑音指数)が劣化するという問題を有し、逆に、受信周波数が高くなると、NFは良くなるが、妨害信号を受けやすいという問題があり、妨害信号に対する受けにくさとNFとをバランスさせることが困難であった。そこで、本発明のテレビジョン信号受信チュ−ナは、受信周波数帯域の全体に渡ってほぼ一定の回路Q、従って同調特性における帯域幅と伝送損失とをほぼ一定となる入力同調回路を実現し、妨害信号を受けにくくするとともにNFを改善するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明のテレビジョン信号受信チュ−ナは、入力端子と、前記入力端子から入力される信号のうち、VHF帯のテレビジョン信号を受信するVHFチュ−ナ部と、UHF帯のテレビジョン信号を受信するUHFチュ−ナ部とを備えたテレビジョン信号受信チュ−ナであって、前記UHFチュ−ナ部が、第一のバラクタダイオ−ドと、第二のバラクタダイオ−ドを有するとともに前記第二のバラクタダイオ−ドの容量値の変化によって同調周波数が変化する入力同調回路とを備え、前記入力同調回路を前記第一のバラクタダイオ−ドを介して前記入力端子に結合されており、前記第一のバラクタダイオ−ドの容量値が、前記第二のバラクタダイオ−ドの容量値の変化の方向と同一方向に変化させられるものであり、且つ前記第一のバラクタダイオ−ドが前記VHF帯のテレビジョン信号を減衰するとともに前記UHF帯のテレビジョン信号を通過するハイパスフィルタとして設けた。
【0010】
また、本発明のテレビジョン信号受信チュ−ナは、前記第一のバラクタダイオ−ドと前記第二のバラクタダイオ−ドとに同一の同調電圧を印加した。
【0011】
また、本発明のテレビジョン信号受信チュ−ナは、前記第二のバラクタダイオ−ドとともに前記入力同調回路を構成する、互いに直列接続された第一のインダクタと第二のインダクタとを設け、前記第一のバラクタダイオ−ドの一端を、前記第一のインダクタと前記第二のインダクタとの接続点に接続した。
【0012】
また、本発明のテレビジョン信号受信チュ−ナは、前記第一のインダクタの一端を接地し、前記第一のバラクタダイオ−ドと前記第一のインダクタとによって前記VHF帯のテレビジョン信号を減衰するトラップ回路を構成した。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明のテレビジョン信号受信チュ−ナ(以下、単にチュ−ナという)を図1乃至図5を参照して説明する。先ず、図1は本発明のチュ−ナの回路を示す。図1において、VHF帯のテレビジョン信号を受信するVHFチュ−ナ部1と、UHF帯のテレビジョン信号を受信するUHFチュ−ナ部2とが、入力端子3に接続されている。VHFチュ−ナ部1は、中間周波トラップ回路4、VHF入力同調回路5、VHF高周波増幅器6等で構成され、一方、UHFチュ−ナ部2は、直流阻止コンデンサ7、結合コンデンサである第一のバラクタダイオ−ド8、UHF入力同調回路9、UHF高周波増幅器10等で構成されている。
【0014】
UHF入力同調回路9は、さらに、インピ−ダンス変換回路11と、このインピ−ダンス変換回路11に並列接続された主同調回路12とで構成されている。インピ−ダンス変換回路11は、互いに直列接続された第一のインダクタ13と第二のインダクタ14で構成され、第一のインダクタ13の一端が接地されている。また、主同調回路12は、主インダクタ15とこの主インダクタ15に並列接続された、同調容量である第二のバラクタダイオ−ド16とによって構成されている。そして、インピ−ダンス変換回路11を構成する第二のインダクタ14の一端が主同調回路12を構成する主インダクタ15の一端と第二のバラクタダイオ−ド16の一端(アノ−ド)とに接続されることにより、インピ−ダンス変換回路11と主同調回路12とが並列接続されてUHF入力同調回路9が構成されている。なお、主インダクタ15の他端に直列に接続されたコンデンサ17と、第二のバラクタダイオ−ド16の他端(カソ−ド)とグランドとの間に接続されたコンデンサ18とは直流阻止のためのものである。
【0015】
第一のバラクタダイオ−ド8は、入力端子3に入力されたテレビジョン信号のうち、VHF帯のテレビジョン信号を比較的大きく減衰し、UHF帯のテレビジョン信号をあまり減衰せずにUHF入力同調回路9に送るハイパスフィルタの機能を有している。この第一のバラクタダイオ−ド8の一端(カソ−ド)は直流阻止コンデンサ7を介して入力端子3に接続され、その他端(アノ−ド)は、直列接続された第一のインダクタ13と第二のインダクタ14との接続点に接続されている。従って、この第一のバラクタダイオ−ド8は、UHF入力同調回路9を入力端子3に結合している。そして、第一のバラクタダイオ−ド8と第二のバラクタダイオ−ド16とのそれぞれのカソ−ドには、同調電圧端子19から共通の同調電圧が印加され、同調電圧の変化によってそれぞれの容量値が同じ方向に増減して変化するようになっている。これらの第一のバラクタダイオ−ド8と第二のバラクタダイオ−ド16との容量値の変化範囲は、およそ数pF(ピコファラッド)から10数pFである。
【0016】
第一のインダクタ13と第二のインダクタ14とからなるインピ−ダンス変換回路11は、結合コンデンサである第一のバラクタダイオ−ド8から入力端子3側を見た信号源側のインピ−ダンスをステップアップして大きく変換し、インピ−ダンス変換した信号源側のインピ−ダンスをUHF入力同調回路9に並列に接続するものである。そのため、UHF入力同調回路9は、信号源側のインピ−ダンスと、このUHF入力同調回路9の次段に接続されたUHF高周波増幅器10の入力インピ−ダンスとを整合する機能を有している。
【0017】
そして、VHFチュ−ナ部1においては、先ず、中間周波トラップ回路4で、中間周波数帯域の妨害信号を除去した後、VHF入力同調回路5で、所望のVHF帯のテレビジョン信号を選択し、VHF高周波増幅器6で増幅する。そして、VHFチュ−ナ部1における、VHF高周波増幅器6の後段に接続された図示しない混合器で中間周波信号に周波数変換される。一方、UHFチュ−ナ部2においては、直流阻止コンデンサ7、第一のバラクタダイオ−ド8を介して入力されたUHF帯のテレビジョン信号は、第二のバラクタダイオ−ド16の容量を変化することによって、UHF入力同調回路9で所望のUHF帯のテレビジョン信号が選択され、UHF高周波増幅器10で増幅される。そして、UHFチュ−ナ部2における、UHF増幅器10の後段に接続された図示しない混合器で中間周波信号に周波数変換される。
【0018】
ここで、入力端子3には図示しないアンテナが接続されるが、そのインピ−ダンスは通常、純抵抗の75Ωであり、これをrとすると、結合コンデンサである第一のバラクタダイオ−ド8を含めた信号源側のインピ−ダンスZ2は、Z2=r−jx2で表される。このインピ−ダンスZ2を並列回路に変換すると、図2に示すように、抵抗成分R2=r+x22/rと、リアクタンス成分X2=−(x2+r2/x2)とで示され、このうちの抵抗成分R2が、図1のインピ−ダンス変換回路11によって大きな値に変換されてUHF入力同調回路9に並列接続されるようになっている。ここで、x2は第一のバラクタダイオ−ド8のリアクタンスであり、第一のバラクタダイオ−ド8の容量値をC2とすると、x2=1/ωC2で表される。
【0019】
そして、抵抗成分R2は、周波数に無関係な抵抗rと周波数に依存する抵抗成分x22/rからなり、この周波数に依存する抵抗成分x22/rには、第一のバラクタダイオ−ド8のリアクタンスx2が含まれ、そのリアクタンスx2は周波数に反比例するが、第一のバラクタダイオ−ド8の容量値C2は、周波数が高くなると小さくなるように変化するので、周波数に依存する抵抗成分x22/rは、図3のカ−ブaのようになり、従来の抵抗成分R1のうちの周波数に依存する抵抗成分x12/r(図8参照)を示すカ−ブbに比較してその傾斜が緩やかになり、周波数が低い領域においては従来よりも小さく、周波数の高い領域では従来よりも大きくすることができる。
【0020】
この抵抗分R2は、インピ−ダンス変換回路11の第一のインダクタ13、第二のインダクタ14によって、(1+L2/L1)2倍されてUHF入力同調回路9に並列接続されることになる。ここで、L1は第一のインダクタ13のインダクタンスであり、、L2は第二のインダクタ14のインダクタンスである。そして、UHF入力同調回路9の同調特性の帯域幅B2は、図4のカ−ブCに示すようになり、従来の帯域幅B1(図9参照)を示すカ−ブdよりもよりもその傾斜が緩やかになり、周波数が低い領域(例えばf1)では従来の帯域幅b1よりも広い帯域幅b4となり、周波数が高い領域(例えばf3)では、従来の帯域幅b3よりも狭い帯域幅b6とすることができる。また、中間の周波数(例えばf2では)従来の帯域幅b2とほぼ同じ帯域幅b5とすることができる。
【0021】
これに対応して、同調周波数が低くなるにつれてUHF入力同調回路9の挿入損失も周波数に関係無く中間の周波数f2における挿入損失L2とほぼ同じ程度の値L4,L5、L6とすることができる。
【0022】
なお、結合コンデンサである第一のバラクタダイオ−ド8は、ハイパスフィルタとしても用いるようにしているが、この第一のバラクタダイオ−ド8と、UHF入力同調回路9におけるインピ−ダンス変換回路11の第一のインダクタ13とによってトラップ回路が形成できるので、この第一のバラクタダイオ−ド8と第一のインダクタ13との直列共振周波数をVHF帯の周波数に設定すればVHF帯のテレビジョン信号を大きく減衰することが出来る。しかも、このトラップ周波数は受信するUHF帯のテレビジョン信号の周波数に対応して変わるので、VHF帯のテレビジョン信号を効率良く減衰できる。
【0023】
以上のように、本発明の、テレビジョン信号受信チュ−ナは、結合容量に、第一のバラクタダイオ−ド8を用い、この第一のバラクタダイオ−ド8を、UHF入力同調回路9の同調容量である第二のバラクタダイオ−ド16の増減方向と同じ方向に変化させるようにしたので、UHF入力同調回路9の帯域幅を、低い周波数では従来よりも広く、高い周波数では帯域幅を従来よりも狭くすることができる。従って、UHF入力同調回路9の挿入損失を、低い周波数で従来よりも少なくすることができる。従ってまた、帯域幅、挿入損失ともに周波数全体に渡って均一化することができ、この結果、低い周波数でのNFを改善でき、さらに、高い周波数でも妨害信号を受けにくくすることができる。
【0024】
また、本発明のテレビジョン信号受信チュ−ナでは、結合コンデンサに第一のバラクタダイオ−ド8を用い、この第一のバラクタダイオ−ド8を、UHF帯のテレビジョン信号を通過するハイパスフィルタとするとともに、周波数が高くなるにしたがって小さく変化するようにしているので、受信するUHF帯の周波数に対応してカットオフ周波数が変化し、VHF帯のテレビジョン信号を大きく減衰することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上のように、本発明のテレビジョン信号受信チュ−ナは、入力端子と、前記入力端子から入力される信号のうち、VHF帯のテレビジョン信号を受信するVHFチュ−ナ部と、UHF帯のテレビジョン信号を受信するUHFチュ−ナ部とを備えたテレビジョン信号受信チュ−ナであって、前記UHFチュ−ナ部が、第一のバラクタダイオ−ドと、第二のバラクタダイオ−ドを有するとともに前記第二のバラクタダイオ−ドの容量値の変化によって同調周波数が変化する入力同調回路とを備え、前記入力同調回路を前記第一のバラクタダイオ−ドを介して前記入力端子に結合されており、前記第一のバラクタダイオ−ドの容量値が、前記第二のバラクタダイオ−ドの容量値の変化の方向と同一方向に変化させられるものであり、且つ前記第一のバラクタダイオ−ドが前記VHF帯のテレビジョン信号を減衰するとともに前記UHF帯のテレビジョン信号を通過するハイパスフィルタとして設けたので、入力同調回路の帯域幅を、低い周波数では従来よりも広く、高い周波数では従来よりも狭くすることができる。従って、同調回路の挿入損失を、低い周波数で少なくすることができる。従ってまた、帯域幅、挿入損失ともに周波数全体に渡って均一化することができ、この結果、低い周波数でのNFを改善でき、さらに、高い周波数でも妨害信号を受けにくくすることができる。
【0026】
また、本発明のテレビジョン信号受信チュ−ナは、受信するUHF帯の周波数に対応してカットオフ周波数が変化し、VHF帯のテレビジョン信号を大きく減衰することができる。
【0027】
また、本発明のテレビジョン信号受信チュ−ナは、第一のバラクタダイオ−ドと前記第二のバラクタダイオ−ドとに同一の同調電圧を印加したので、同調電圧をそのまま使用して結合容量としての第一のバラクタダイオ−ドの容量値を簡単に変化させることができる。
【0028】
また、本発明のテレビジョン信号受信チュ−ナは、前記第二のバラクタダイオ−ドとともに前記入力同調回路を構成する、互いに直列接続された第一のインダクタと第二のインダクタとを設け、前記第一のバラクタダイオ−ドの一端を、前記第一のインダクタと前記第二のインダクタとの接続点に接続したので、信号源のインピ−ダンスを、第一と第二のインダクタによって任意のインピ−ダンスに変換して同調回路に接続することができ、これによって同調回路のバンド幅、回路Q、従って挿入損失を適宜に設定できる。
【0029】
また、本発明のテレビジョン信号受信チュ−ナは、前記第一のインダクタの一端を接地し、前記第一のバラクタダイオ−ドと前記第一のインダクタとによって前記VHF帯のテレビジョン信号を減衰するトラップ回路を構成したので、この第二のバラクタダイオ−ドと第一のインダクタとの直列共振周波数をVHF帯に周波数に設定すればVHF帯のテレビジョン信号を大きく減衰することが出来る。しかも、このトラップ周波数は受信するUHF帯のテレビジョン信号の周波数に対応して変わるので、VHF帯のテレビジョン信号を効率良く減衰できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のテレビジョンチュ−ナの回路図である。
【図2】本発明のテレビジョンチュ−ナにおける、結合容量から入力端子側を見た信号源側のインピ−ダンスの等価回路である。
【図3】本発明のテレビジョンチュ−ナにおける、結合容量から入力端子側を見た信号源側のインピ−ダンスの抵抗分の周波数特性図である。
【図4】本発明のテレビジョンチュ−ナの、UHF同調回路における同調特性の帯域幅の周波数特性図である。
【図5】本発明のテレビジョンチュ−ナにおけるUHF同調回路の同調特性図である。
【図6】従来のテレビジョンチュ−ナの回路図である。
【図7】従来のテレビジョンチュ−ナにおける、結合容量から入力端子側を見た信号源側のインピ−ダンスの等価回路である。
【図8】従来のテレビジョンチュ−ナにおける、結合容量から入力端子側を見た信号源側のインピ−ダンスの抵抗分の周波数特性図である。
【図9】従来のテレビジョンチュ−ナの、UHF同調回路における同調特性の帯域幅の周波数特性図である。
【図10】従来のテレビジョンチュ−ナにおけるUHF同調回路の同調特性図である。
【符号の説明】
1 VHFチュ−ナ部
2 UHFチュ−ナ部
3 入力端子
4 中間周波トラップ回路
5 VHF入力同調回路
6 VHF高周波増幅器
7、17、18 直流阻止コンデンサ
8 第二のバラクタダイオ−ド
9 UHF入力同調回路
10 UHF高周波増幅器
11 インピ−ダンス変換回路
12 主同調回路
13 第一のインダクタ
14 第二のインダクタ
15 主インダクタ
16 第二のバラクタダイオ−ド
19 同調電圧端子
R2 抵抗成分
X2 リアクタンス成分
Claims (4)
- 入力端子と、前記入力端子から入力される信号のうち、VHF帯のテレビジョン信号を受信するVHFチュ−ナ部と、UHF帯のテレビジョン信号を受信するUHFチュ−ナ部とを備えたテレビジョン信号受信チュ−ナであって、
前記UHFチュ−ナ部が、第一のバラクタダイオ−ドと、第二のバラクタダイオ−ドを有するとともに前記第二のバラクタダイオ−ドの容量値の変化によって同調周波数が変化する入力同調回路とを備え、前記入力同調回路を前記第一のバラクタダイオ−ドを介して前記入力端子に結合されており、
前記第一のバラクタダイオ−ドの容量値が、前記第二のバラクタダイオ−ドの容量値の変化の方向と同一方向に変化させられるものであり、且つ前記第一のバラクタダイオ−ドが前記VHF帯のテレビジョン信号を減衰するとともに前記UHF帯のテレビジョン信号を通過するハイパスフィルタとして設けられていることを特徴とするテレビジョン信号受信チュ−ナ。 - 前記第一のバラクタダイオ−ドと前記第二のバラクタダイオ−ドとに同一の同調電圧を印加したことを特徴とする請求項1記載のテレビジョン信号受信チュ−ナ。
- 前記第二のバラクタダイオ−ドとともに前記入力同調回路を構成する、互いに直列接続された第一のインダクタと第二のインダクタとを設け、前記第一のバラクタダイオ−ドの一端を、前記第一のインダクタと前記第二のインダクタとの接続点に接続したことを特徴とする請求項1または2記載のテレビジョン信号受信チュ−ナ。
- 前記第一のインダクタの一端を接地し、前記第一のバラクタダイオ−ドと前記第一のインダクタとによって前記VHF帯のテレビジョン信号を減衰するトラップ回路を構成したことを特徴とする請求項3記載のテレビジョン信号受信チュ−ナ。
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