JP3756105B2 - 等速ジョイント - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、等速ジョイントに関し、特に、たとえばトルクの大きい回転力を伝達するのに好適で、ロール機等に用いられ得る、等速ジョイントに関する。
【0002】
【従来の技術】
図16は、本願発明の背景となる従来の等速ジョイントの一例を示す要部の図解図であって、その軸線方向に沿った切欠き縦断面図解図である。
この従来の等速ジョイント1は、外輪2および内輪3を含む。外輪2および内輪3には、それぞれ、回転軸2aおよび3aが取付けられる。この場合、交差角を有する2つの回転軸2aおよび3aに、それぞれ、外輪2および内輪3が一体的に取り付けられる。外輪2および内輪3には、それぞれ、その軸方向に延びる複数の溝部4および5が設けられる。複数の溝部4および5は、それぞれ、外輪2および内輪3の同一ピッチ円上に設けられる。
複数の溝部4および5間には、保持器6で保持されたトルク伝達用の複数のボール7が配置される。さらに、複数の溝部4および5には、ボール7との転動面を潤滑するためのグリースが充填される。そして、外輪2の外周部と内輪3の回転軸3aの外周部との間には、ブーツバンド8aにより蛇腹形のブーツ8が装着される。
この従来の等速ジョイント1では、たとえば交差角が変動する2つの回転軸2aおよび3a間でトルクが伝達されるものであり、複数のボール7は、揺動運動やすべり運動をしながら外輪2と内輪3との間でトルクを伝達する。
また、本願発明の背景となる他の従来の等速ジョイントには、内輪3の軸端部に玉軸受を配置したものも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図16に示す従来の等速ジョイント1および内輪の軸端部に玉軸受を配置した等速ジョイントでは、一方の回転軸2aおよび他方の回転軸3a間でトルクを伝達する複数のボール7と、外輪2の溝部4の内周面4aとが点接触ないし線接触となっている。つまり、外輪2と内輪3とのジョイント部が点接触ないし線接触となっているので、従来の等速ジョイント1では、伝達するトルクが低いものであった。
一方、近年では、高トルクで使用される等速ジョイントの用途が増加しているため、伝達するトルクが高い等速ジョイントが希求されている。
また、このような従来の等速ジョイント1では、外輪2および内輪3間のスムーズな角度変位を可能にするため、複数の溝部4,5と複数のボール7との間に僅かなクリアランスをもたせてある。そのため、回転方向の変化時、等速ジョイント内部に回転バックラッシュ(円周方向のガタツキ)が生じることが不可避であった。
【0004】
それゆえに、本願発明の主たる目的は、伝達するトルクが高く、しかも、がたつきを少なくすることができる、等速ジョイントを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1にかかる本願発明は、回転軸に取付けられる継手部材と、他の回転軸に取り付けられ、その内周面に案内溝部を有する他の継手部材と、案内溝部と対向配置されるように継手部材に配設され、案内溝部の中で案内されるトルク伝達部とを含み、トルク伝達部は、継手部材の外周面に半径方向に延びて配設され、継手部材が他の継手部材に圧入されて組み込まれることによって、トルク伝達部が圧縮変形した状態で案内溝部と面接触されることを特徴とする、等速ジョイントである。
請求項2にかかる本願発明は、請求項1にかかる発明に従属する等速ジョイントであって、トルク伝達部は、継手部材と一体的に形成されることを特徴とするものである。
請求項3にかかる本願発明は、請求項1または請求項2にかかる発明に従属する等速ジョイントであって、トルク伝達部は、ブロック体を含むことを特徴とするものである。
請求項4にかかる本願発明は、請求項1または請求項2にかかる発明に従属する等速ジョイントであって、トルク伝達部は、環状体を含むことを特徴とするものである。
請求項5にかかる本願発明は、請求項4にかかる発明に従属する等速ジョイントであって、トルク伝達部は、環状体の内側に環状体と所定の間隔を隔てて配設されるブロック体をさらに含み、トルク伝達部が案内溝部に組み込まれたとき、環状体が圧縮変形され、ブロック体と面接触されることを特徴とするものである。
請求項6にかかる本願発明は、請求項1〜請求項5のいずれかにかかる発明に従属する等速ジョイントであって、案内溝部は、平坦面を備え、トルク伝達部は、案内溝部の平坦面と面接触される平坦面を有することを特徴とするものである。
請求項7にかかる本願発明は、請求項1〜請求項6のいずれかにかかる発明に従属する等速ジョイントであって、少なくとも一方の継手部材は、その内周面にセレーションを有する取付け部を含み、継手部材に取付けられる一方の回転軸は、取付け部の内径よりも大きい外径を有する回転軸を含み、継手部材と回転軸とは、取付け部に回転軸が圧入されることにより取付けられることを特徴とするものである。
請求項8にかかる本願発明は、請求項1〜請求項6のいずれかにかかる発明に従属する等速ジョイントであって、少なくとも一方の回転軸は、その外周面にセレーションを含み、回転軸が取付けられる一方の継手部材は、セレーションを含む回転軸の最大外径よりも小さい内径を有する取付け部を含み、回転軸と継手部材とは、取付け部に回転軸が圧入されることにより取付けられることを特徴とするものである。
【0006】
【作用】
請求項1にかかる本願発明の等速ジョイントでは、トルク伝達部が継手部材の外周面に半径方向に延びるように設けられていて、継手部材が他の継手部材に組み込まれたとき、その圧縮方向にトルク伝達部が圧縮変形される。そのため、トルク伝達部は案内溝部の面に押圧され、トルク伝達部と案内溝部とが面接触となる。つまり、継手部材と他の継手部材との結合部が面接触(面当たり)となる。そのため、たとえば一方の回転軸から他方の回転軸に伝達する伝達トルクが高くなる。また、トルク伝達部の圧縮変形によって、継手部材および他の継手部材間の隙間が詰められるため、継手部材および他の継手部材間のガタツキが解消される。
請求項2にかかる本願発明の等速ジョイントでは、トルク伝達部と継手部材とが一体的に形成されるため、たとえば別部材としてのトルク伝達部を継手部材と他の継手部材との間に配置する場合に比べて、部品点数が少なくなり、また、回転軸から伝達されるトルクも、ロスを少なくして継手部材に伝達可能となる。さらに、案内溝部へのトルク伝達部の組み込みも容易となる。
請求項3にかかる本願発明の等速ジョイントでは、トルク伝達部がブロック体を含むため、トルク伝達部が圧縮変形したときに、その圧縮方向でブロック体の外周面と案内溝部とが面接触可能となる。この場合、請求項3にかかる本願発明の等速ジョイントは、たとえばボールないしベアリング等の中間要素が配置された従来の等速ジョイントと比べて、継手部材と中間要素との隙間、および、他の継手部材と中間要素との隙間がないので、それらに起因するガタツキも発生しない。
請求項4にかかる本願発明の等速ジョイントでは、トルク伝達部が環状体を含むため、トルク伝達部をたとえばブロック状のもので形成した場合に比べて、トルク伝達部の圧縮変形が助長され、案内溝部との接触面が多くなる。
請求項5にかかる本願発明の等速ジョイントでは、特に、所定の間隔を隔てて環状体とブロック体とが配設されるため、環状体の圧縮変形が助長される。環状体が圧縮変形したとき、環状体の内周面とブロック体の外周面とがその圧縮方向で面接触可能となる。そのため、たとえばボールないしベアリング等の中間要素が配置された等速ジョイントと比べて、継手部材と中間要素との隙間、および、他の継手部材と中間要素との隙間をなくし、より一層、ガタツキを減少させることが可能となる。
請求項6にかかる本願発明の等速ジョイントでは、案内溝部が平坦面を備え、トルク伝達部が案内溝部の平坦面と対向する部位に平坦面を有するため、トルク伝達部と案内溝部とがより面接触する部分が一層安定して多く確保される。
請求項7にかかる本願発明の等速ジョイントでは、その内周面にセレーションを配設した取付け部の中に回転軸が圧入されるため、取付け部のセレーションが回転軸の外周面に食い込む。すなわち、継手部材と回転軸とが密着して結合されるので、継手部材と回転軸とは、ガタツキがなく強固に結合される。
請求項8にかかる本願発明の等速ジョイントでは、その外周面にセレーションを配設した回転軸が取付け部に圧入されるため、回転軸のセレーションが取付け部の内周面に食い込む。すなわち、継手部材と回転軸とが密着して結合されるので、継手部材と回転軸とは、ガタツキがなく強固に結合される。
【0007】
本願発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0008】
【発明の実施の形態】
【実施例】
図1は、本願発明にかかる一実施例を示す図解図であって、その軸線方向に沿った要部縦断面図解図である。図2は、図1に示す実施例の軸線方向に沿った他の要部縦断面図解図である。図3は、図2の線III−IIIにおける断面図解図である。図4は、図1,図2,図3に示す実施例に適用されるインナー部材の一例を示す斜視図解図である。
本実施例の等速ジョイント10は、継手部材としての内方継手部材12を含む。内方継手部材12は、図4に示すように、たとえば略断面3角形の柱状体からなる内方継手本体14を含み、内方継手本体14の軸線方向の一端面および他端面は平面に形成される。内方継手本体の半径方向の外周面には、その周方向に所定の間隔を隔てて、たとえば3つの円弧面部16a,16b,16cと、3つの平面部18a,18b,18cとが配設される。
【0009】
さらに、内方継手本体14の半径方向の外周面には、トルク伝達部20a,20b,20cが配設される。トルク伝達部20a,20b,20cは、それぞれ、3つの平面部18a,18b,18cのほぼ中央に配設され、たとえば略楕円環状の環状体22a,22b,22cを含む。環状体22a,22b,22cの内側には、図1,図2に示すように、たとえば円柱状のブロック体24a,24b,24cがそれぞれ配設される。環状体22a〜22cとブロック体24a〜24cとは、それぞれ、環状体22a〜22cの内周面とブロック体24a〜24cの外周面との間に、それぞれ、所定の間隔を隔てて配設される。内方継手本体14、環状体22a〜22cおよびブロック体24a〜24cは、金属材料、プラスチック材料等で一体的に形成される。
内方継手本体14には、その一方の端面に、適宜な取り付け手段により、回転軸25が取付けられる。
【0010】
また、本実施例の等速ジョイント10は、他の継手部材としての外方継手部材26を含む。外方継手部材26は、図1,図2,図3に示すように、たとえば円筒状の外方継手本体28を含む。外方継手本体28の内周面には、円周方向に所定の間隔を隔てて、たとえば3つの案内溝部30a,30b,30cが配設される。案内溝部30a,30b,30cは、それぞれ、たとえば断面「コ」字形に形成され、外方継手本体28の軸線方向に所定の長さをもって延び設けられる。本実施例の案内溝部30a,30b,30cは、それぞれ、3つのたとえば平坦面によって断面「コ」字形に形成される。
【0011】
さらに、案内溝部30a,30b,30cは、それぞれ、内方継手部材12のトルク伝達部20a,20b,20cに対向するように配置される。この実施例では、図2に示すように、たとえば案内溝部30aの対向する2つの平坦な案内面32a,32aと、トルク伝達部20aの環状体22aの短軸方向で対向する2つの外周面とが対向配置される。
外方継手部材26には、その軸方向の他方端側に、適宜な取り付け手段により、他の回転軸(図1,図2,図3中に図示せず)が取付けられる。
【0012】
内方継手部材12が外方継手部材26に圧入されて組み込まれることによって、等速ジョイント10が形成される。上述したように、トルク伝達部20a〜20cの環状体22a〜22cの外周面と、案内溝部30a〜30cの案内面32a〜32cとが対向配置されるように、内方継手部材12が外方継手部材26に圧入される。内方継手本体14は、外方継手本体28の軸方向の一方の端面側から圧入される。この場合、外方継手本体28の軸方向の一端縁には、内方継手本体14が圧入されやすいように、面取り部29等が適宜形成される。また、内方継手本体14の一方の軸端面側には、断面U字状の凹溝からなる逃げ部25aが配設される。
【0013】
本実施例の等速ジョイント10では、一方の回転軸25および他の回転軸(図示せず)間でトルクが伝達される。この場合、トルク伝達部20a,20b,20cは、案内溝部30a,30b,30c内を摺動運動可能に、内方継手部材12と外方継手部材26との間でトルクを伝達する。
【0014】
本実施例の等速ジョイント10では、特に、内方継手部材12が外方継手部材26に圧入されて組み込まれたとき、圧縮方向にトルク伝達部20a,20b,20cの環状体22a,22b,22cが圧縮変形される。この場合、環状体22a,22b,22cは、それぞれ、ブロック体2a,2b,2cおよび案内溝部30a,30b,30c間で挟持された状態で圧縮変形されるため、ブロック体2a,2b,2cからの反作用による押圧力も受けることになり、圧縮変形が助長される。
トルク伝達部20a,20b,20cの圧縮変形によって、環状体22a、22bおよび22cの短軸方向に対向する外周面は、それぞれ、案内溝部30a、30bおよび30cの対向する2つの案内面32a,32a、32b,32b、32c,32cに押圧される。そのため、トルク伝達部20a〜20cおよび案内溝部30a〜30cが面接触となる。
【0015】
したがって、本実施例の等速ジョイント10では、内方継手部材12と外方継手部材26との等速結合部が面接触(面当たり)となり、回転軸25から他の回転軸(図示せず)に伝達する伝達トルクが高くなる。
しかも、トルク伝達部20a〜20cの環状体22a〜22cは、その短軸方向に圧縮変形されることによって、環状体22a〜22cの短軸方向に対向する外周面と、案内溝部30a〜30cの案内面32a,32a〜32c,32cとの隙間が詰められる。さらに、環状体22a〜22cの短軸方向に対向する内周面と、ブロック体24a〜24cの外周面との隙間が詰められる。
そのため、本実施例の等速ジョイント10では、内方継手部材12および外方継手部材26間(回転力伝達部分)の径方向のガタツキをなくすことができる。
【0016】
さらに、本実施例の等速ジョイント10では、トルク伝達部20a〜20cと内方継手部材12とが一体的に形成されるため、トルク伝達部20a〜20cをたとえば別部材として形成したものを案内溝部30a〜30c内に配置した場合と比べて、部品点数が少なくなり、また、回転軸25から伝達されるトルクも、効率的に外方継手部材26に伝達することができると共に、案内溝部30a〜30cへの組み込みも容易である。
【0017】
本実施例の等速ジョイント10では、案内溝部30a〜30cが平坦面からなる案内面32a〜32cを具備し、案内面32a〜32cと対向する部位に、トルク伝達部20a〜20cが平坦面を有するため、トルク伝達部20a〜20cと案内溝部3a〜3の案内面32a〜32cとの面接触する部分が一層安定して多く確保することができる。
【0018】
なお、図1〜図4を参照して説明された実施例の等速ジョイントでは、内方継手本体14がたとえば略断面3角形の柱状体に形成されたが、それに限定されるものではなく、たとえばその他の断面形状を有する柱状体ないし筒状体に形成されてもよい。また、トルク伝達部20a〜20cの環状体22a〜22cがたとえば略楕円環状の環状体で形成されたが、それに限定されるものではなく、たとえば円環状体,方形環状体,矩形環状体,その他の多角形環状体に形成されてもよい。さらに、ブロック体2a〜2cがたとえば円柱状に形成されたが、これもまた、円柱状に限定されるものではなく、適宜、その他の形状に形成されてもよい。
【0019】
図5は、本願発明にかかる他の実施例を示す図解図であって、その軸線方向に沿った要部縦断面図解図である。図6は、図5に示す実施例の軸線方向に沿った他の要部縦断面図解図である。図7は、図6の線VII−VIIにおける断面図解図である。図8は、図5,図6,図7に示す実施例に適用されるインナー部材の一例を示す斜視図解図である。なお、図5〜図8において、図1〜図4で示した符合と同じ符合を付した部材については、同様の構造および作用・効果を有するのものである。
【0020】
本実施例は、図1〜図4を参照して説明された上述の実施例と比べて、特に、トルク伝達部20a,20b,20cの構造が相違する。すなわち、図5〜図8を参照して説明される本実施例の等速ジョイント10では、トルク伝達部20a,20b,20cが、それぞれ、たとえば直方体状のブロック体40a,40b,40cを含む。ブロック体40a,40b,40cは、それぞれ、そのほぼ中央に、たとえば円形の貫通穴41a,41b,41cを有する。
【0021】
一方、内方継手本体14の3つの平面部18a,18b,18cには、そのほぼ中央に、たとえば円柱状の他のブロック体42a,42b,42cが配設される。他のブロック体42a,42b,42cは、それぞれ、平面部18a〜18cの表面から略垂直に上方に延びて立ち設けられる。他のブロック体42a,42b,42cは、それぞれ、その軸方向の長さが貫通穴41a,41b,41cの軸方向の長さよりも短く形成され、その直径方向の長さが貫通穴41a,41b,41cの直径とほぼ同じに形成される。
【0022】
そして、ブロック体40a,40b,40cの貫通穴41a,41b,41cの中には、それぞれ、他のブロック体42a,42b,42cが挿通される。この場合、ブロック体40a,40b,40cの貫通穴41a,41b,41cの内周面と他のブロック体42a,42b,42cの外周面とは、ほぼ密着した状態で面接触している。
【0023】
図5〜図8を参照して説明される本実施例の等速ジョイント10では、図1〜図4を参照して説明された上述の実施例と比べて、特に、トルク伝達部20a,20b,20c自体が平坦面を備えた直方体状のブロック体40a,40b,40cに形成されているため、内方継手部材12が外方継手部材に組み込まれたときに、案内溝部30a〜30cの案内面32a〜32cと、ブロック体40a,40b,40cとは、より強固な面接触となる。したがって、本実施例においても、図1〜図4を参照して説明された上述の実施例と同様の効果を有するものである。
【0024】
なお、本実施例では、貫通穴41a〜41cが円形に形成されたが、貫通穴41a〜41cは、たとえば楕円形に形成されてもよく、この場合、ブロック体40a〜40cが案内溝部30a〜30c内で圧縮変形されたときに、その圧縮方向、つまり、ブロック体40a〜40cの短軸方向で、ブロック体40a〜40cの内周面と他のブロック体42a〜42cの外周面とが面接触される。
【0025】
図9は、本願発明にかかるさらに他の実施例を示す図解図であって、その軸線方向に沿った要部縦断面図解図である。図10は、図9に示す実施例の軸線方向に沿った他の要部縦断面図解図である。図11は、図10の線XI−XIにおける断面図解図である。図12は、図9,図10,図11に示す実施例に適用されるインナー部材の一例を示す斜視図解図である。なお、図9〜図12において、図1〜図8で示した符合と同じ符合を付した部材については、同様の構造および作用・効果を有するのものである。
本実施例の等速ジョイント10では、特に、図1〜図4を参照して説明された実施例に比べて、トルク伝達部20a,20b,20cが楕円環状の環状体52a,52b,52cだけで形成されている。そのため、本実施例の等速ジョイントでは、トルク伝達部20a〜20cをたとえば単にブロック状のものだけで形成した場合に比べて、案内溝部30a〜30cの案内面32a〜32cとの接触面が多くなる。
【0026】
図13は、本願発明にかかるさらに他の実施例を示す図解図であって、その軸線方向に沿った要部縦断面図解図である。図13において、図1〜図12で示した符合と同じ符合を付した部材については、同様の構造および作用・効果を有するのものである。
本実施例では、図1〜図4を参照して説明された実施例に比べて、特に、トルク伝達部20a〜20cが、環状体22a〜22cと、環状体22a〜22cの内側に所定の間隔を隔てて配設されるたとえば楕円環状の環状体62a〜62cとで形成される。そのため、本実施例では、環状体の圧縮変形が助長され、案内溝部30a〜30cの案内面32a〜32cと環状体62a〜62cとの面接触も助長される。
【0027】
図14は、本願発明にかかるさらに他の実施例を示す図解図であって、その軸線方向に沿った要部分解図解図である。本実施例では、上述の各実施例において、特に、たとえば外方継手部材26とそれに取付けられる回転軸27との取付け構造の一例について示している。すなわち、図14の実施例の等速ジョイント10では、外方継手本体28が回転軸27を嵌合して取付けるための取付け部70を含む。取付け部70の内周面には、JIS規格等の正規の規格よりも小さいセレーション72が配設される。一方、回転軸27は、取付け部70の内径よりも大きい外径を有する。本実施例では、回転軸27を取り付け部70に圧入、嵌合することによって、外方継手本体28に回転軸27が取付けられる。
本実施例の等速ジョイント10では、取付け部70のセレーション72が回転軸27の外周面に食い込むため、外方継手部材26と回転軸27とが密着して結合される。したがって、外方継手部材26と回転軸27とは、ガタツキがなく強固に結合される。
【0028】
図15は、本願発明にかかるさらに他の実施例を示す図解図であって、その軸線方向に沿った要部分解図解図である。本実施例では、内方継手部材12とそれに取付けられる回転軸25との取付け構造の一例について示している。すなわち、本実施例では、回転軸25の外周面に、JIS規格等の正規の規格よりも小さなセレーション74が配設される。一方、内方継手部材12は、セレーション74を含む回転軸25の最大外径よりも小さい内径を有する取付け部(図15では図示せず)を備える。本実施例では、回転軸25を内方継手部材12に配設された取り付け部(図15では図示せず)に圧入、嵌合することによって、回転軸25が内方継手本体12に取付けられる。
本実施例では、回転軸25のセレーション74が内方継手部材12に配設された取付け部(図15では図示せず)の内周面に食い込む。そのため、内方継手部材12と回転軸25とが密着して結合され、内方継手部材12と回転軸25とは、ガタツキがなく強固に結合される。
【0029】
なお、上述の各実施例では、案内溝部30a〜30cがたとえば断面「コ」字形で平坦面に形成され、その方が好ましいものであるが、断面「コ」字形平坦面に限定されるものではなく、内方継手部材と外方継手部材とが組み付けられたときに、トルク伝達部が圧縮変形して案内溝部に面接触されるのであれば、案内溝部が円弧状面等を含むものにも、本願発明は適用され得るものである。
【0030】
【発明の効果】
本願発明によれば、伝達するトルクが高く、しかも、がたつきを少なくすることができる、等速ジョイントが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明にかかる一実施例を示す図解図であって、その軸線方向に沿った要部縦断面図解図である。
【図2】図1に示す実施例の軸線方向に沿った他の要部縦断面図解図である。
【図3】図2の線III−IIIにおける断面図解図である。
【図4】図1,図2,図3に示す実施例に適用されるインナー部材の一例を示す斜視図解図である。
【図5】本願発明にかかる他の実施例を示す図解図であって、その軸線方向に沿った要部縦断面図解図である。
【図6】図5に示す実施例の軸線方向に沿った他の要部縦断面図解図である。
【図7】図6の線VII−VIIにおける断面図解図である。
【図8】図5,図6,図7に示す実施例に適用されるインナー部材の一例を示す斜視図解図である。
【図9】本願発明にかかるさらに他の実施例を示す図解図であって、その軸線方向に沿った要部縦断面図解図である。
【図10】図9に示す実施例の軸線方向に沿った他の要部縦断面図解図である。
【図11】図10の線XI−XIにおける断面図解図である。
【図12】図9,図10,図11に示す実施例に適用されるインナー部材の一例を示す斜視図解図である。
【図13】本願発明にかかるさらに他の実施例を示す図解図であって、その軸線方向に沿った要部縦断面図解図である。
【図14】本願発明にかかるさらに他の実施例を示す図解図であって、その軸線方向に沿った要部分解図解図である。
【図15】本願発明にかかるさらに他の実施例を示す図解図であって、その軸線方向に沿った要部分解図解図である。
【図16】本願発明の背景となる従来の軸継手の一例を示し、その軸線方向に沿った要部図解図である。
【符号の説明】
10 等速ジョイント
12 内方継手部材
20a〜20c トルク伝達部
22a〜22c,52a〜52c,62a〜62c 環状体
24a〜24c,40a〜40c ブロック体
25 回転軸
26 外方継手部材
30a,30b,30c 案内溝部
32a,32b,32c 案内面
42a〜42c 他のブロック体

Claims (8)

  1. 回転軸に取付けられる継手部材、
    他の回転軸に取り付けられ、その内周面に案内溝部を有する他の継手部材、および
    前記案内溝部と対向配置されるように前記継手部材に配設され、前記案内溝部の中で案内されるトルク伝達部を含み、
    前記トルク伝達部は、前記継手部材の外周面に半径方向に延びて配設され、前記継手部材が前記他の継手部材に圧入されて組み込まれることによって、前記トルク伝達部が圧縮変形した状態で前記案内溝部と面接触されることを特徴とする、等速ジョイント。
  2. 前記トルク伝達部は、前記継手部材と一体的に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の等速ジョイント。
  3. 前記トルク伝達部は、ブロック体を含むことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の等速ジョイント。
  4. 前記トルク伝達部は、環状体を含むことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の等速ジョイント。
  5. 前記トルク伝達部は、前記環状体の内側に前記環状体と所定の間隔を隔てて配設されるブロック体をさらに含み、前記トルク伝達部が前記案内溝部に組み込まれたとき、前記環状体が圧縮変形され、前記ブロック体と面接触されることを特徴とする、請求項4に記載の等速ジョイント。
  6. 前記案内溝部は、平坦面を備え、
    前記トルク伝達部は、前記案内溝部の前記平坦面と面接触される平坦面を有することを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の等速ジョイント。
  7. 少なくとも一方の継手部材は、その内周面にセレーションを有する取付け部を含み、
    前記継手部材に取付けられる一方の回転軸は、前記取付け部の内径よりも大きい外径を有する回転軸を含み、
    前記継手部材と前記回転軸とは、前記取付け部に前記回転軸が圧入されることにより取付けられることを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の等速ジョイント。
  8. 少なくとも一方の回転軸は、その外周面にセレーションを含み、
    前記回転軸が取付けられる一方の継手部材は、前記セレーションを含む前記回転軸の最大外径よりも小さい内径を有する取付け部を含み、
    前記回転軸と前記継手部材とは、前記取付け部に前記回転軸が圧入されることにより取付けられることを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の等速ジョイント。
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