JP3755798B2 - 紙葉類判別装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、紙葉類の状態を判別する紙葉類判別装置に関し、特に、対向電極間に紙葉類を搬送し、電極間の静電容量の変化を検出して紙葉類の状態を精度良く判別することのできる紙葉類判別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
紙幣や証券等の紙葉類の表面にテープやシール等が貼付されていることがあり、このような紙葉類の状態を判別する紙葉類判別装置が提案されている。
【0003】
まず、図9を参照して、従来の紙葉類判別装置に具備されている電極について説明する。
【0004】
図9は、従来の紙葉類判別装置に具備されている電極の外観を示す図である。
【0005】
従来の紙葉類判別装置においては、2枚の平板状の電極11を所定の間隔を空けて配置した平行平板コンデンサの電極間に紙葉類14を搬送し、この時の紙葉類の厚みの変化に伴う電極間の静電容量の変化を、リード線12の先にある2つの端子13の間の電圧から取り出すことで紙葉類の状態を判別していた。
【0006】
又、紙葉類の状態を高速に判別する為に、紙葉類を高速に搬送させると、搬送時に紙葉類の詰まりが生じることがあり、これを防止する為に、電極間に適当な間隔を空け、紙葉類を搬送させていた。
【0007】
次に、図10を参照して、従来の紙葉類判別装置における電極間の電場の強度分布について説明する。
【0008】
図10は、従来の紙葉類判別装置における電極間の電場の強度分布を示す模式図である。
【0009】
図10(a)は、2つの電極11の間の電場の強度を電気力線16の間隔で示しており、電気力線16の間隔が密になるほど電場の強度は強くなり、又電気力線16の間隔が疎になるほど電場の強度は弱くなることを示している。
【0010】
電極近傍位置(D=D1,D=−D1)においては、電極端部の直角形状部分での電荷密度が増大する為に、電極の端部(X=X1,X=−X1)に近づくにつれて、電極中央部(X=X0)より電気力線16の間隔が密になり、電場の強度は次第に強くなる。
【0011】
これとは逆に、電極間の中間位置(D=0)においては、電極の端部(X=X1,X=−X1)に近づくにつれて、電気力線16の間隔が疎になる為に、電場の強度は次第に弱くなる。
【0012】
又、同図(b)に示すように、電極両端部(X=X1,X=−X1)において、電極からの距離に応じて、電場の強度が大きく変化する為に、電極と平行な方向で電場の強度を平均してみると、電場の強度は電極近傍位置(D=D1,D=−D1)で最大となり、これとは逆に、電極間隔の中央位置(D=0)で最小となる。従って、従来の紙葉類判別装置における電極間の電場の強度分布は、非常に不均一になっている。
【0013】
続いて、図11を参照して、従来の電極における紙葉類による静電容量の検出量の変化特性について説明する。
【0014】
図11は、従来の電極における紙葉類による静電容量の検出量の変化特性を示す図である。
【0015】
同図において、図中の静電容量の変化曲線は、従来の電極間に紙幣を1枚搬送した時に電極間から検出される静電容量21及び従来の電極間にテープが貼付された紙幣を1枚搬送した時に電極間から検出される静電容量22の変化を示している。
【0016】
なお、平行平板コンデンサの電極間の距離は1.8[mm]、電極の面積は10[mm]に設定し、紙葉類の表面に面積が10[mm]のテープを貼付している。
【0017】
電極間に紙葉類のような誘電体が搬送された際に、誘電体は電極間の電場にさらされる為に、誘電体内の電荷は分極化され、電極間の静電容量が増加する。この分極化は、電場の強度が強い部分ほど大きくなり、これに伴い電極間の静電容量も増加する。
【0018】
上述したように、従来の紙葉類判別装置における電極間の電場の強度分布は、非常に不均一になっており、電極間のほぼ中央(D=0)よりも、電極近傍付近(D=D1,D=−D1)の電場の強度が強い為、電極からの紙葉類の距離が0[mm]又は1.8[mm]、つまり紙葉類がいずれかの電極に接した時に、電極間から検出される静電容量は最大となり、これとは逆に、紙葉類が平行平板コンデンサの電極間のほぼ中央にある時に、電極間から検出される静電容量は最小となる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
上述した紙葉類判別装置において、平行平板コンデンサの電極間で紙葉類を高速に搬送させると、搬送中に紙葉類が上下変動を起こしやすくなる。上述したように、電極間における電場の強度は、電極からの距離により不均一である為に、電極間において紙葉類が上下変動を起こすと、同じ紙葉類が電極間に搬送されていても、紙葉類が搬送されている電極間の位置により、電極間から検出される静電容量の値が変化する。
【0020】
この時、1枚の紙幣が電極近傍付近を搬送されている時に電極間から検出される静電容量と、微少なテープが貼付された紙幣が電極間のほぼ中央を搬送されている時に電極から検出される静電容量はほぼ同じ値である為、紙葉類の正常な状態と紙葉類の表面に微少な大きさのテープが貼付されている状態とを判別する事が困難であった。
【0021】
そこで、この発明は、紙幣や証券などの紙葉類の表面に微少な大きさのテープ等が貼付されている状態を精度良く判別することのできる紙葉類判別装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、紙葉類の搬送路に設けられた対向電極間の静電容量の変化により、前記搬送路を搬送される紙葉類の状態を判別する紙葉類判別装置において、前記対向電極は、前記搬送路に前記紙葉類の搬送方向と直交する方向に複数配列されたアレイ状電極であり、前記アレイ状電極の各電極の対向面の少なくとも縁部を斜面若しくは曲面状としたことを特徴とする。
【0023】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記対向電極を構成する各電極は、前記対向面が誘電体で被覆された誘電体被覆電極であることを特徴とする。
【0024】
又、請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記対向電極を構成する各電極は、前記対向面を底面とする円柱状電極若しくは角柱状電極であることを特徴とする。
【0026】
また、請求項4の発明は、請求項1乃至のいずれかの発明において、前記対向電極間の静電容量をそれぞれ検出する複数の静電容量検出手段と、前記複数の静電容量検出手段が検出した静電容量の変化に基づいて前記紙葉類の状態を判別する判別手段とを具備することを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
この発明に関する紙葉類判別装置の一実施例を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0028】
まず、図1を参照して、本発明を適用した電極について説明する。
【0029】
図1は、電極の外観を示す図である。
【0030】
同図において、(a)は円柱状電極31の斜視図であり、(b)はその上面断面を示す図であり、(c)は側面断面を示す図である。
【0031】
(a)乃至(c)に示すように、円柱状電極31は一方の底面の縁部に丸め加工を施した円柱状の電極である。
【0032】
又、(d)は角柱状電極32を示す斜視図であり、(e)はその上面断面を示す図であり、(f)は側面断面を示す図である。
【0033】
(d)乃至(f)に示すように、角柱状電極32は一方の底面の縁部に丸め加工を施した角柱状の電極である。
【0034】
円柱状電極31、角柱状電極32の電極とも、丸め加工を施した端面どうしを、一定距離を空けて対向させ、1組の対向電極として用いる。
【0035】
このように、紙葉類が搬送される側の電極下側端面の全周に丸め加工が施されていることで、電極下側端面の端部における電荷密度の増大が抑止され、この端部における電場の強度が弱められる。そして、電極下側端面の端部と中央付近との電場の強度差が小さくなり、その結果、電極間における電場の強度分布の不均一性が改善される。
【0036】
又、上述した平行平板コンデンサと異なり、電極が立体形状に施されている為、電極に厚みがある。電極に厚みを持たせることで、電極上側端面と紙葉類が搬送される対向電極間とを遠ざけ、電極上側端面から対向電極間に及ぶ影響を低減する。
【0037】
なお、上述した電極下側端面に加工を施す際に、端面の全周に丸め加工を施す他に、同様に端面の全周に面取り加工を施しても良い。
【0038】
続いて、図2を参照して、誘電体材で被覆を施した対向電極について説明する。
【0039】
図2は、誘電体材で被覆を施した対向電極の外観を示す図である。
【0040】
同図(a)は誘電体材で被覆を施した対向電極の斜視図であり、(b)は紙葉類の搬送方向から見た時のその側面断面図であり、(c)は紙葉類の搬送方向と直交した方向から見た時のその断面図である。なお、上述した平行平板コンデンサと同様に、電極からリード線43及びリード線の先に端子44を具備している。
【0041】
このように、対向電極を誘電体材42で被覆すると、対向電極により形成された電場中にさらされた誘電体材42の内部において、電荷の分極化が生じる。分極化が生じることにより、誘電体材42の内部の電場の強度が弱められ、特に、電場の強度が強い部分ほど分極化が大きく生じ、電場の強度が弱められる程度が大きくなる。
【0042】
ところで、上述したような電極形状とすることにより、電極下側端面の端部と中央付近との電場の強度差は小さくなるが、それでも端部の方が中央付近よりも電場の強度が大きく、電極41においても同じ状態である。従って、電極41を誘電体材42で被覆することで、上述したように電極下側端面の中央付近よりも電場の強度が強い端部の誘電体材42の内部で分極化が大きく生じ、他の部分よりも電場の強度が大きく弱められる。これにより、電極間における電場の強度分布の不均一性が更に改善される。なお、比誘電率が高い誘電体材を用いるほど、この効果は高まる。
【0043】
又、(a)乃至(c)に示すように、上述した円柱状電極41は誘電体材42で被覆が施されており、少なくとも紙葉類が搬送される側の誘電体材42の面は平面状である為、紙葉類が搬送されやすくなり、紙葉類の詰まりが生じるのを防止する。
【0044】
更に、(c)に示すように、紙葉類が搬送される側の面の、紙葉類が挿入される側とその反対側の両辺にそれぞれ面取り加工が施されている為、紙葉類が一層搬送されやすくなり、紙葉類の詰まりが生じるのを防止する。
【0045】
又、これらの特徴は紙葉類の詰まりが生じるのを防止するのみならず、紙葉類を安定して搬送させ、電極間において紙葉類が上下変動することを防止する。
【0046】
なお、上述した電極41には、アルミニウムや銅等の導電性の良い金属性の材質が用いられ、誘電体材42には、ポリアセタール樹脂等の樹脂やセラミック材料が用いられる。
【0047】
ここで、図3を参照して、本発明を適用した紙葉類判別装置における電極間の電場の強度分布について説明する。
【0048】
図3は、本発明を適用した紙葉類判別装置における電極間の電場の強度分布を示す模式図である。
【0049】
同図(a)は、既に図示した図10(a)と同様に、電場の強度を電極間の電気力線16の間隔で示しており、電気力線16の間隔が密になるほど電場の強度が強くなり、又電気力線16の間隔が疎になるほど電場の強度が弱くなることを示している。
【0050】
上述したように、従来の紙葉類判別装置における電極間の電場の強度分布は不均一であったが、本発明を適用した紙葉類判別装置においては、紙葉類が搬送される側の電極の端面に丸め加工若しくは面取り加工を施したことで、電極間の電気力線の間隔は、いずれの部分においてもほぼ一定であり、電場の強度がほぼ均一であることを示している。
【0051】
又、この時の電場の強度を電極と平行な方向で平均してみても、同図(b)に示すように、いずれの電極間の位置において、電場の強度がほぼ均一である。なお、電極に誘電体材42で被覆が施されていることで、電極間の電場の強度の均一性を一層高めている。
【0052】
続いて、図4を参照して、本発明を適用した電極における紙葉類による静電容量の検出量の変化特性について説明する。
【0053】
図4は、本発明を適用した電極における紙葉類による静電容量の検出量の変化特性を示す図である。
【0054】
従来の紙葉類識別装置と同様の条件で、電極における紙葉類による静電容量の検出量の変化をみたものであり、本発明の電極間に紙幣を1枚搬送した時に電極間から検出される静電容量23及び本発明の電極間にテープが貼付された紙幣を1枚搬送した時に電極間から検出される静電容量24の変化を示している。
【0055】
上述したように、従来の紙葉類判別装置における電極間の電場の強度は不均一であった為に、紙葉類の搬送中に、電極間において紙葉類が上下変動を起こすと、これに伴い電極間から検出される静電容量の値に変化が生じたが、本発明の紙葉類判別装置においては、上述したように電極間の電場の強度をほぼ均一に改善した為に、電極間における紙葉類の上下変動による静電容量の変化が低減された。
【0056】
この為、搬送時に電極間で紙葉類の上下変動が生じても、紙幣を1枚搬送させた時に電極間から検出される静電容量の最大値は、微少なテープが貼付された紙幣を搬送させた時に電極間から検出される静電容量の最小値より十分小さい値である為に、これらの静電容量値の変化特性を検出することで、紙葉類の表面に面積が10[mm]ほどの微少な大きさのテープが貼付されている状態を精度良く判別することができる。
【0057】
本発明の紙葉類判別装置においては、上述したように電極間の電場の強度が従来の紙葉類判別装置の電極間の電場の強度と比較してほぼ均一であり、紙葉類の搬送時に、電極間における紙葉類の上下変動に起因する静電容量の変化の影響が少ない為、折り目やしわのある紙葉類のように、搬送中に電極間で大きく上下変動を引き起こす状態の紙葉類も扱える。更に、紙葉類が複数枚重複している状態を判別することもでき、特に紙葉類が重複している状態については、紙葉類の表面に微少な大きさのテープ等が貼付されている状態を判別するよりも、電極間から検出される静電容量の差が明確である為に、紙葉類が複数枚重複している状態を従来よりも高精度に判別することができる。
【0058】
なお、上述したような電極は、図示しないが紙葉類判別装置の判別対象の紙葉類が搬送される搬送路に配置され、この紙葉類判別装置は判別対象の紙葉類を搬送路に搬送しながら、紙葉類が対向電極間を通過する際に、対向電極間の静電容量を検出し、この検出された静電容量の変化に基づいて紙幣や証券等の紙葉類の状態を判別する。
【0059】
又、本発明の紙葉類判別装置において判別できる紙葉類は、紙幣や証券の他にも、コピー用紙や証明書等の紙葉状のものであれば良く、上述したような紙葉類を判別する際には、これらの紙葉類の大きさに応じて、複数の対向電極を並列に配置させたアレイ状電極を紙葉類判別装置に配し、紙葉類の状態を判別する。
【0060】
そこで、図5及び図6を参照して、アレイ状電極について説明する。
【0061】
図5はアレイ状電極の外観を示す図であり、図6は対向電極間に紙葉類を搬送させる際の方法を示す図である。
【0062】
図5において、(a)はアレイ状電極の斜視図であり、(b)は紙葉類の搬送方向から見た時のその側面断面図であり、(c)は紙葉類の搬送方向と直交した方向から見た時のその断面図である。なお、図示しないが、各電極ごとに上述したリード線とリード線の先に端子がそれぞれ具備されている。
【0063】
アレイ状電極は、複数の電極41−1乃至41−13が並列に配置され、対向電極が1組のみの時と同様に、これらの電極1にも誘電体材42で被覆が施されている。
【0064】
又、(c)に示すように、紙葉類が搬送される側の誘電体材42の面の、紙葉類が挿入される側とその反対側の両辺にそれぞれ面取り加工が施されている為、同様に紙葉類が搬送されやすくなり、紙葉類の詰まりが生じるのを防止する。
【0065】
なお、アレイ状電極の電極41の配置数や配置間隔等については、検出対象の大きさに応じて、最適な値に設定する。
【0066】
又、紙葉類を搬送させる際は、図6に図示すように、搬送ローラ15により紙葉類14を短手方向に搬送させながら、紙葉類14の長手方向が複数の対向電極間を一度に通過するようにし、紙葉類の状態を高速に判別する。
【0067】
更に、図7乃び図8を参照して、紙葉類を判別する際の紙葉類判別装置の処理の流れを説明をする。
【0068】
図7は紙葉類判別装置の静電容量の検出回路の構成を示すブロック図であり、図8は紙葉類を判別する際の処理の流れを示すフローチャートである。
【0069】
図6に示したように、図示しない搬送路に紙葉類を、図中に示した矢印の方向に搬送させながら、複数の各対向する電極41ごとに接続されている静電容量−電圧変換部45において、対向電極間の静電容量の変化を検出し(ステップ101)、電圧レベルに変換する(ステップ102)。
【0070】
比較判定部46は、変換された電圧レベルとあらかじめ設定されている電圧レベルとを比較し(ステップ103)、変換された電圧レベルがしきい値以上である時間が一定時間未満である場合には(ステップ104のYES)、正常として判定する(ステップ105)。又、変換された電圧レベルがしきい値以上である時間が一定時間未満でない場合には(ステップ104のNO)、異常として判定する(ステップ106)。
【0071】
又、これらの判定処理は、各比較判定部46ごとにそれぞれ行われ(ステップ107のNO)、全ての比較判定部46の判定結果により、対象の紙葉類の状態が判別される(ステップ107のYES)。
【0072】
そして、全ての比較判定部46において、異常が判定されなかった場合には(ステップ108のYES)、対象の紙葉類を正常券と判別し(ステップ109)、又、いずれかの比較判定部46において、異常が判定された場合には(ステップ108のNO)、対象の紙葉類を異常券と判別する(ステップ110)。
【0073】
なお、ステップ104、ステップ108の判断において、正常券と異常券とを判別する為の判断基準はこれに限らず、適宜変更することができる。
【0074】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、紙葉類の搬送路に設けられた対向電極間の静電容量の変化により、前記搬送路を搬送される紙葉類の状態を判別する紙葉類判別装置において、前記対向電極を前記搬送路に前記紙葉類の搬送方向と直交する方向に複数配列されたアレイ状電極から構成し、前記アレイ状電極の各電極の対向面の少なくとも縁部を斜面若しくは曲面状としたので、紙幣や証券などの紙葉類の表面に微少な大きさのテープ等が貼付されている状態を精度良く判別することができる。
【0075】
更に、折り目やしわのある紙葉類のように、搬送中に電極間で大きく上下変動を引き起こす状態の紙葉類を扱うことや、紙葉類が複数枚重複している状態を従来よりも高精度に判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電極の外観を示す図。
【図2】誘電体材で被覆を施した対向電極の外観を示す図。
【図3】本発明を適用した紙葉類判別装置における電極間の電場の強度分布を示す模式図。
【図4】本発明を適用した電極における紙葉類による静電容量の検出量の変化特性を示す図。
【図5】アレイ状電極の外観を示す図。
【図6】対向電極間に紙葉類を搬送させる際の方法を示す図。
【図7】紙葉類判別装置の静電容量の検出回路の構成を示すブロック図。
【図8】紙葉類を判別する際の処理の流れを示すフローチャート。
【図9】従来の紙葉類判別装置に具備されている電極の外観を示す図。
【図10】従来の紙葉類判別装置における電極間の電場の強度分布を示す模式図。
【図11】従来の電極における紙葉類による静電容量の検出量の変化特性を示す図。
【符号の説明】
11 電極
12 リード線
13 端子
14 紙葉類
15 搬送ローラ
16 電気力線
21 従来の電極間に紙幣を1枚搬送した時に電極間から検出される静電容量22 従来の電極間にテープが貼付された紙幣を1枚搬送した時に電極間から検出される静電容量
23 本発明の電極間に紙幣を1枚搬送した時に電極間から検出される静電容量
24 本発明の電極間にテープが貼付された紙幣を1枚搬送した時に電極間から検出される静電容量
31 円柱状電極
32 角柱状電極
41 電極
42 誘電体材
43 リード線
44 端子
45 静電容量−電圧変換部
46 比較判定部

Claims (4)

  1. 紙葉類の搬送路に設けられた対向電極間の静電容量の変化により、前記搬送路を搬送される紙葉類の状態を判別する紙葉類判別装置において、
    前記対向電極は、
    前記搬送路に前記紙葉類の搬送方向と直交する方向に複数配列されたアレイ状電極であり、
    前記アレイ状電極の各電極の対向面の少なくとも縁部を斜面若しくは曲面状とした
    ことを特徴とする紙葉類判別装置。
  2. 前記対向電極を構成する各電極は、
    前記対向面が誘電体で被覆された誘電体被覆電極である
    ことを特徴とする請求項1記載の紙葉類判別装置。
  3. 前記対向電極を構成する各電極は、
    前記対向面を底面とする円柱状電極若しくは角柱状電極である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の紙葉類判別装置。
  4. 前記対向電極間の静電容量をそれぞれ検出する複数の静電容量検出手段と、
    前記複数の静電容量検出手段が検出した静電容量の変化に基づいて前記紙葉類の状態を判別する判別手段と
    を具備することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の紙葉類判別装置。
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