JP3755794B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、現像剤(トナー)を用いて複写機、プリンタ、FAXなどの電子写真現像法により現像を行う現像装置に関し、特に感光体を帯電手段により接触帯電する機構を有する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図5に示すように、帯電ローラ8Bを用いた装置が知られている。この装置は、感光体ドラム1内にドラムヒータ3を配置し、該ドラムヒータ3により感光体ドラム1を動作温度に保ち、帯電ローラ8Bにより感光体ドラム1を帯電し、矢印9方向から露光して潜像を形成し、現像装置11の現像ローラ4により潜像を現像してトナー像とし転写ローラ2によって記録媒体12にトナー像を転写し、摺擦ローラ5及びクリーニングブレード6により感光体ドラム1上の残留トナー、その他トナーから発生する粉体等を清掃するものである。
【0003】
すなわち、この装置は、帯電・露光・現像・転写・研磨・クリーニング・除電の1サイクルを順次行うシステムである。
そして、前記感光体を帯電するには、前記感光体及び前記帯電ローラの合計抵抗値Rを介して前記感光体の所定静電容量Cに充電することとなり、帯電を行う帯電ローラと感光体とがCR時定時間接触状態を保つ必要がある。
ところが、帯電ローラと感光体とは接触状態を保って回転し、両者の接触状態が刻々変化する。よって、帯電ローラ表面と感光体表面との接触位置は適宜ニップをとって、接触状態を確保している。
【0004】
一方、昨今では前記1サイクルの時間を短縮して所定時間内に多数の画像形成を行おうとする要望がある。そのためには帯電から除電までの各行程に要する時間を短縮する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記感光体に有機感光体OPCを用いると、該有機感光体OPCの電気的抵抗値が高く、前記CR時定時間が長くなり、周速度を一定とすると前記ニップ幅も長く必要となる。前記ニップ幅を長くするには帯電ローラの材質を軟質にすることで対応した場合は、耐摩耗性が低下して耐久性が落ちる。よって、高速機への対応が困難であった。
【0006】
これを解決するには、露光・現像・転写・研磨・クリーニング・除電のための区間を短く切りつめて、帯電区間を長くし複数の帯電手段を配置するか、また、感光体の電気抵抗値を下げて前記1サイクル内で帯電時間を短くするかが考えられる。
【0007】
本発明は上記問題に鑑み、帯電から除電までの画像形成に要する1サイクルの時間を短縮する画像形成装置を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、帯電区間を長くし複数の帯電手段を配置した画像形成装置を提供することである。
また、本発明の他の目的は、感光体の電気抵抗値を下げて前記1サイクル内で帯電時間を短くする画像形成装置を提供することである。
また、本発明の他の目的は、帯電ローラの寿命の低下を防止し、耐久性を向上する画像形成装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決させるための手段】
本発明は、感光体外周に圧接して感光体を帯電する帯電手段を有した画像形成装置において、
感光体外周上の露光域より上流において、前記感光体を帯電する後段帯電手段と、該後段帯電手段より上流側であって除電手段の下流側に、前記後段帯電手段の帯電電圧より低く前記感光体を帯電する前段帯電手段とを備え、前記前段帯電手段は前記感光体に対して周速差を持って回転させて前記感光体外周を摺擦して研磨剤入り現像剤を介して感光体表面を研磨する摺擦ローラであって、該摺擦ローラに前記帯電電圧を印加する高圧電源を接続して構成したことを特徴とする。
【0009】
かかる技術手段によれば、感光体外周上の露光域より上流において、前記感光体を帯電する後段帯電手段と、該後段帯電手段より上流側であって除電手段の下流側に、前記後段帯電手段の帯電電圧より低く前記感光体を帯電する摺擦ローラで構成した前段帯電手段とにより、所定帯電電圧を分割して帯電するので、帯電手段1個より2倍の帯電時間が得られ、前記摺擦ローラを予備帯電手段として予備帯電を行い、その後に前記後段帯電手段により前記前段帯電手段より高い所定の帯電電圧に感光体を帯電することができる。
【0010】
よって、電気的抵抗値が高い有機感光体OPCを用いても、高速機に用いることができる。
また、a−Si感光体を用いる場合は、有機感光体OPCが1015Ω・cmの抵抗値を有するのに対して、a−Si感光体は1013Ω・cmの抵抗値を有するので、より高速機に対応することができる。
【0011】
かかる技術手段によると、夫々独立した摺擦ローラと前段帯電手段を設ける必要はなく、前記感光体研磨用の摺擦ローラを利用して記録媒体へ画像を転写後の残留トナー、紙粉等を排除するとともに、予備帯電を行うことができる。
【0012】
また、前記摺擦ローラ、前記後段帯電手段及び研磨剤の体積抵抗値を、前記感光体の体積抵抗値より小に設定して構成することも本発明の有効な手段である。
かかる技術手段によると、前記両帯電手段を介して印加する電源電圧によって電位降下する電圧が少なく、該電位降下を見込んで高い電源電圧を印加する必要がなく、高電界による周囲部材の影響が少ない。
【0013】
また、その帯電の際に、前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段の体積抵抗値は、前記後段帯電手段の体積抵抗値より小に設定することが望ましい。
かかる技術手段によると、前記後段帯電手段の体積抵抗値より小に設定した前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段の電流値により前記感光体を一定の電位まで予備帯電し、その電流値より小さい値(例えば、約1割程度)の電流値により所定電位に帯電を完了することができ、安定した表面電位を得ることができる。
【0014】
また、除電手段の下流側に配置され、前記感光体外周を摺擦して研磨剤入り現像剤を介して感光体表面を研磨する摺擦ローラとを兼ね備えた前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段と、前記後段帯電手段との間には前記感光体の残留トナーを掻き取るクリーニングブレードを設けて構成することも本発明の有効な手段である。
【0015】
かかる技術手段によると、記録媒体に転写後の残留トナーは除電されることによって感光体表面上に不安定な状態となり、該残留トナーは前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段により清掃されるが、前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段により前記感光体表面は再度帯電されるために残留トナーは完全には前記感光体表面から清掃されず、再度付着したトナーは前記クリーニングブレードにより掻き落とされ、前記感光体表面が完全に清掃される。
【0016】
また、前記前段帯電手段とともに、前記後段帯電手段を前記感光体に対して周速差を持って回転する摺擦ローラで構成し、前記前段帯電手段と後段帯電手段は、前記感光体に対して1.2倍以上の周速で回転するように構成することも本発明の有効な手段である。
尚、この際には、前記感光体の回転方向とは逆に回転させることが望ましい。前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段と前記後段帯電手段を前記感光体の回転方向とは逆に回転させることで、両手段の接触位置では同方向の回転となるので、前記感光体の負荷とはならず、前記感光体に対して1.2倍以上の周速差で摺擦することで、前記感光体上の付着物を掻き取るとともに、前記感光体表面への帯電を行うことができる。
【0017】
また、前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段及び前記後段帯電手段は、同じ電源から電力を供給されることが望ましい。
かかる技術手段によると、前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段及び前記後段帯電手段の二つの合計電流値を容易に一定値に制御することが可能で、安定した表面電位を得ることができる。
【0018】
あるいは、前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段は定電圧電源から、前記後段帯電手段は定電流電源から電力を供給されることが望ましい。
かかる技術手段によると、前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段では残留トナーとの接触により常に抵抗値が変わり感光体に流れる電流量が変わるが、それを定電流電源から供給される前記後段帯電手段によりカバーすることができ、前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段と前記後段帯電手段とにより感光体に流れるトータルの電流量を一定にすることができる。
【0019】
また、前記感光体をa−Si感光体とするとともに、1〜3wt%の表面研磨材が添加された現像剤を用いるように構成することも本発明の有効な手段である。
そして、その際に、粒径は、0.1μm〜2.0μmであり、電気抵抗値が1×105〜1×1010Ω・cmの前記表面研磨材を用いることが望ましい。
【0020】
かかる技術手段によると、前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段、及び前記後段帯電手段によって、感光体表面を摺擦して研磨剤入り現像剤を介して感光体表面を研磨することが可能である。よって、経時的に感光体表面に発生する堆積物や劣化部分を摺擦して研磨剤入り現像剤を介して感光体表面を研磨することにより、画像流れやかぶりの発生を防止することができる。
【0021】
また、前記a−Si感光体を前記感光体として用いるとともに、導電性微粉末が充填された導電性弾性体の表面部分を熱硬化性低分子化合物により前記導電性微粉末の連鎖が分断されて硬化した緻密単層ローラを前記後段帯電手段として用いて構成することも本発明の有効な手段である。
【0022】
かかる技術手段によると、導電性微粉末が充填された導電性弾性体の表面部分を熱硬化性低分子化合物により前記導電性微粉末の連鎖が分断されて硬化した緻密単層ローラを用いているので、従来技術のように、電源電圧降下による帯電不良、感光体絶縁破壊等を防止する中間層と、該中間層を保護するとともに現像剤紙粉等の付着を防止する保護層とを別に設けた多層の帯電ローラを用いる必要はなく、構造が簡単であり、帯電ローラの製造コストが低下する。
【0023】
また、前記a−Si感光体を、光導電層の外側に配置される表面層の元素比率組成式(a−Si1-xCx:H)として表された場合、xが0.95≦x<1であって、かつ、最表面の動的押し込み硬さが300kgf/mm2以下であり、前記最表面側より前記光導電層側の奥側の硬度が大きく、好ましくは奥側に進むにつれ徐々に硬度が大となるように設定して構成することも本発明の有効な手段である。
【0024】
かかる技術によれば、前記a−Si感光体の最表面の動的押し込み硬さが、300kgf/mm2を越えると前記帯電ローラが摩耗する。そして、前記最表面側より前記光導電層側の奥側の硬度を大きく設定することにより、前記帯電ローラにより前記a−Si感光体の最表面側が削られるが、前記光導電層側の奥側に進むに連れて前記a−Si感光体の最表面側が削られる量が少なくなり、感光体の寿命が延びる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0026】
図1は、本実施の形態における画像形成装置の要部構成図である。図5と同じ部材は同じ符号を用いる。
a−Siを構成要素とする感光体ドラム1は、1013Ω・cmの体積抵抗値を有し、導電性支持体1a上に光導電層1b、及び表面層1cが積層され、導電性支持体1aと光導電層1bの間にはキャリア注入阻止層1eを、光導電層1bと表面層1cの間には遷移層1fが各々介挿されている。
【0027】
また、表面層1cは、元素比率組成式(a−Si1-xCx:H) として表された場合、xが0.95≦x<1であって、かつ、最表面の動的押し込み硬さが300kgf/mm2以下であり、最表面1c側より光導電層1b側の奥側の硬度が大きく、好ましくは奥側に進むにつれ徐々に硬度が大となるように設定した。
【0028】
また、現像剤は、粒径は、0.1μm〜2.0μmであり、1〜3wt%の表面研磨材が添加され、該表面研磨材の電気抵抗値が1×105〜1×1010Ω・cmの1成分もしくは2成分現像剤を用いる。
【0029】
帯電ローラ(後段帯電手段)8Aは、図2に示すように、導電性軸心13の周囲に導電性カーボンブラック等の導電性微粉末が充填されたウレタンゴム等の導電性弾性体層8Aaの表面部分8Acを、加熱することにより熱硬化性低分子化合物により前記導電性微粉末の連鎖が8Abとして示すように分断されて硬化した緻密単層ローラとして構成される。
そして、前記表面部分8Acは約107Ω・cmの抵抗を有した抵抗層と、該抵抗層を保護する保護層として機能し、感光体1の表面とは約2〜5mmのニップを有して接触している。
【0030】
摺擦ローラ(摺擦ローラで構成した前段帯電手段)5は、前記帯電ローラ8Aと同様に、図示しない導電性軸心の周囲に導電性カーボンブラック等の導電性微粉末が充填されたウレタンゴム等の導電性弾性体層と、導電性微粉末が充填された導電性弾性体の表面部分を熱硬化性低分子化合物により前記導電性微粉末の連鎖が分断されて硬化した緻密単層ローラとして構成される。
そして、前記導電性微粉末の含有量を調整することで、前記表面部分は約106Ω・cmの抵抗を有した抵抗層と、該抵抗層を保護する保護層として機能し、感光体1の表面とは約2〜5mmのニップを有して接触している。
【0031】
また、負に帯電した現像剤を用いることで正に帯電した摺擦ローラ5に掻き取った残留トナーを吸着することができる。
【0032】
また、感光体ドラム1内にドラムヒータ3を配置し、該ドラムヒータ3により感光体ドラム1を動作温度に保ち、外部環境の変動時でも、感光体内部のヒータ3により各帯電手段は、一定温度に加熱されているため低温時から高温時まで帯電手段の抵抗値の変動を抑えることが可能となる。
【0033】
スクレーパ14は、図3に示すように、摺擦ローラ5の外周と所定間隙有して配置され、摺擦位置で感光体1と同じ方向に、かつ感光体1の外周の回転速度より1.2倍以上の周速で回転する摺擦ローラ5が削り取った残留トナー15の層厚を規制するものである。
【0034】
前記トナーは、1〜3wt%の表面研磨材が添加されるとともに、前記表面研磨材の粒径は、0.1μm〜2.0μmであり、電気抵抗値が1×105〜1×1010Ω・cmに構成されている。よって、摺擦ローラ5が感光体1の外周の回転速度より1.2倍以上の周速で回転することにより、感光体1の表面を摺擦して研磨剤入り現像剤を介して感光体表面を研磨することが可能であり、経時的に感光体表面に発生する堆積物や劣化部分を摺擦して研磨剤入り現像剤を介して感光体表面を研磨することにより排除して、画像流れやかぶりの発生を防止することができる。
【0035】
また、摺擦ローラ5は、高圧電源10が接続され、抵抗層は帯電ローラ8Aより約1/10の抵抗値を有しているので、夫々独立した摺擦ローラや前段帯電手段を設ける必要はなく、前記感光体研磨用の摺擦ローラを利用して記録媒体12へ画像を転写後の残留トナー、紙粉等を排除するとともに、予備帯電を行うことができる。よって、前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段は前記感光体外周を摺擦して研磨剤入り現像剤を介して感光体表面を研磨する摺擦ローラとを兼ねることができる。
【0036】
このように構成された本実施の形態の動作を図1を用いて説明すると、感光体ドラム1に等速で従動回転する帯電ローラ8Aにより、感光体ドラム1の表面は均一な電位に帯電する。この後に矢印9に示す方向から露光することで感光体表面上に潜像が形成され、現像装置11により潜像を現像してトナー像を形成し、該トナー像は転写ローラ2により記録媒体12上にトナー像が転写される。
【0037】
転写後感光体ドラム1はイレーサ7により電気的に0Vに除電され、感光体ドラム1上の残留トナーは摺擦ローラ5により感光体ドラム表面を摺擦研磨して掻き落とすが、さらにクリーニングブレード6によって掻き取られる。そして、感光体ドラム1は、再度帯電ローラ8Aにより帯電される。
【0038】
一方、現像装置11内で現像剤が撹拌されている際に、トナーに外添された外添剤の脱落、また、後述する粒径が、0.1μm〜2.0μm程度の表面研磨材が添加されていると、該小粒径の表面研磨材が飛翔し感光体表面に付着する場合がある。そして、この付着物は0.1〜0.2μm程度の粒径であるために、クリーニングブレード6をすり抜け、感光体ドラム1の表面に付着したり、帯電ローラ8Aに付着する場合がある。
【0039】
上述の付着物を排除するために、クリーニングブレード6の手前で付着物を掻き落とすとともに感光体表面を削り取る前記摺擦ローラ5が配置されている。現像剤には上述したように表面研磨材が含まれている。よって、図3に示すように摺擦ローラ5が感光体表面より1.2倍の周速度で反時計方向に回転し、感光体表面の残留トナーを掻き取るとともに、スクレーパ14により層厚規制された残留トナー内の表面研磨材により感光体ドラム1の表面が研磨される。
【0040】
この感光体ドラム1の表面研磨とともに、摺擦ローラ5には高圧電源10が接続されている。そして、前記摺擦ローラ5及び帯電ローラ8Aの体積抵抗値は、約106Ω・cmの抵抗層と、約107Ω・cmの抵抗を有した抵抗層を有し、前記感光体ドラム1の1013Ω・cmの体積抵抗値より小に設定しているので、前記両帯電手段を介して印加する電源電圧によって電位降下する電圧が少なく、該電位降下を見込んで高い電源電圧を印加する必要がなく、高電界による周囲部材の影響が少ない。
【0041】
また、前記摺擦ローラ5の体積抵抗値は、前記帯電ローラ8Aの体積抵抗値より小に設定しているので、前記摺擦ローラ5と感光体ドラム1との合成抵抗値の電流値により前記感光体を一定の電位、すなわち、感光体ドラム1の表面を所定の帯電電圧値より低い値に予備帯電し、その電流値より小さい値(例えば、約1割程度)の電流値、すなわち、前記帯電ローラ8Aと感光体ドラム1との合成抵抗値の電流値により所定電位に帯電を完了することができ、安定した表面電位を得ることができる。
【0042】
以上詳述したように本実施の形態は、前記摺擦ローラ及び前記帯電ローラともに緻密単層ローラで開示したが、かならずしもこれに限定されるものではなく、ブラシローラであってもよいことは勿論のことである。
【0043】
また、除電手段の下流側に配置され、前記感光体ドラム外周を摺擦して現像剤を介して感光体を研磨する摺擦手段とを兼ね備えた前記摺擦ローラ5と、前記帯電ローラ8A(後段帯電手段)との間には前記感光体ドラムの残留トナーを掻き取るクリーニングブレードを設けているので、記録媒体に転写後の残留トナーは除電されることによって感光体ドラム表面上に不安定な状態となり、該残留トナーは前記摺擦ローラにより清掃されるが、前記前段帯電手段として機能する摺擦ローラにより前記感光体ドラム表面は再度帯電されるために残留トナーは完全には前記感光体ドラム表面から清掃されず、再度付着するが、こ のトナーは、前記クリーニングブレードの強制掻き取りによって掻き落とされ、更に前記帯電ローラ8Aの摺擦力により前記感光体ドラム表面が完全に清掃される。
【0044】
また、前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段と前記後段帯電手段は、前記感光体ドラムに対して1.2倍以上の周速で回転しているので、前記感光体ドラムの回転方向とは逆に回転させることとなり、両手段の接触位置では同方向の回転となるので、前記感光体ドラムの負荷とはならず、前記感光体ドラムに対して1.2倍以上の周速差で摺擦することで、前記感光体ドラム上の付着物を掻き取るとともに、前記感光体ドラム表面への帯電を行うことができる。
【0045】
また、前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段、及び前記後段帯電手段は、同じ電源から電力を供給されているので、前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段、及び前記後段帯電手段の二つの合計電流値を容易に一定値に制御することが可能で、安定した表面電位を得ることができる。
【0046】
また、図4は本発明の他の実施形態における画像形成装置の要部構成図であり、図1との相違点は、図1において、摺擦ローラ5と帯電ローラ8Aとを同じ高圧電源10により帯電していたのに対して、図4は摺擦ローラ5を定電圧電源10Aに接続し、帯電ローラ8Aを定電流電源10Bに接続した点である。
【0047】
これにより、前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段では残留トナーとの接触により常に抵抗値が変わり感光体ドラムに流れる電流量が変わるが、それを定電流電源10Bから供給される前記後段帯電手段によりカバーすることができ、前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段と前記後段帯電手段とにより感光体ドラムに流れるトータルの電流量を一定にすることができる。
【0048】
また、前記感光体ドラムをa−Si感光体とするとともに、1〜3wt%の表面研磨材が添加された現像剤を用い、さらに、その際に、粒径は、0.1μm〜2.0μmであり、電気抵抗値が1×105〜1×1010Ω・cmの前記表面研磨材を用いているので、前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段、前記後段帯電手段によって、感光体表面を摺擦して研磨剤入り現像剤を介して感光体表面を研磨することが可能である。よって、経時的に感光体表面に発生する堆積物や劣化部分を摺擦して研磨剤入り現像剤を介して感光体表面を研磨することにより、画像流れやかぶりの発生を防止することができる。
【0049】
また、前記a−Si感光体を前記感光体ドラムとして用いるとともに、導電性微粉末が充填された導電性弾性体の表面部分を熱硬化性低分子化合物により前記導電性微粉末の連鎖が分断されて硬化した緻密単層ローラを前記後段帯電手段として用いて構成しているので、従来技術のように、電源電圧降下による帯電不良、感光体絶縁破壊等を防止する中間層と、該中間層を保護するとともに現像剤紙粉等の付着を防止する保護層とを別に設けた多層の帯電ローラを用いる必要はなく、構造が簡単であり、帯電ローラの製造コストが低下する。
【0050】
また、前記a−Si感光体を、光導電層の外側に配置される表面層の元素比率組成式(a−Si1-xCx:H)として表された場合、xが0.95≦x<1であって、かつ、最表面の動的押し込み硬さが300kgf/mm2以下であり、前記最表面側より前記光導電層側の奥側の硬度が大きく、好ましくは奥側に進むにつれ徐々に硬度が大となるように設定しているので、前記a−Si感光体の最表面の動的押し込み硬さが、300kgf/mm2を越えると前記帯電ローラが摩耗するが、前記帯電ローラにより前記a−Si感光体の最表面側が削られても、前記光導電層側の奥側に進むに連れて前記a−Si感光体の最表面側が削られる量が少なくなり、感光体の寿命が延びる。
【0051】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように本発明の画像形成装置によれば、感光体外周上の露光域より上流において、前記感光体を帯電する後段帯電手段と、該後段帯電手段より上流側であって除電手段の下流側に、前記後段帯電手段の帯電電圧より低く前記感光体を帯電する摺擦ローラで構成した前段帯電手段とを備えたので、帯電手段1個より2倍の帯電時間が得られ、前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段を予備帯電手段として予備帯電を行い、その後に前記後段帯電手段により前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段より高い所定の帯電電圧に感光体を帯電することができ、電気的抵抗値が高い有機感光体OPCを用いても、高速機に用いることができる。
【0052】
また、a−Si感光体を用いる場合は、有機感光体OPCの体積抵抗値より小さい抵抗値を有するので、より高速機に対応することができる。
【0053】
また、前段帯電手段を感光体外周を摺擦して研磨剤入り現像剤を介して感光体表面を研磨する摺擦ローラで構成することにより、前記摺擦ローラと別途に前段帯電手段を設ける必要はなく、記録媒体へ画像を転写後の残留トナー、紙粉等を排除するとともに、予備帯電を行うことができる。
【0054】
また、摺擦ローラで構成した前段帯電手段及び、後段帯電手段の体積抵抗値は、感光体の体積抵抗値より小に設定することにより、前記両帯電手段を介して印加する電源電圧によって電位降下する電圧が少なく、該電位降下を見込んで高い電源電圧を印加する必要がなく、高電界による周囲部材の影響が少ない。
【0055】
また、その帯電の際に、前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段の体積抵抗値は、前記後段帯電手段の体積抵抗値より小に設定しているので、前記後段帯電手段の体積抵抗値より小に設定した前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段の電流値により前記感光体を一定の電位まで予備帯電し、その電流値より小さい値(例えば、約1割程度)の電流値により所定電位に帯電を完了することができ、安定した表面電位を得ることができる。
【0056】
また、除電手段の下流側に配置され、前記感光体外周を摺擦して研磨剤入り現像剤を介して感光体表面を研磨する摺擦ローラとを兼ね備えた前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段と、前記後段帯電手段との間には前記感光体の残留トナーを掻き取るクリーニングブレードを設けて構成することにより、前記感光体表面が完全に清掃される。
【0057】
また、前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段、及び前記後段帯電手段は、同じ電源から電力を供給されるので、前記摺擦ローラで構成した前段帯電手段、及び前記後段帯電手段の二つの合計電流値を容易に一定値に制御することが可能で、安定した表面電位を得ることができる。
等の著効を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態における画像形成装置の要部構成図である。
【図2】 本実施の形態における帯電ローラの断面構成図である。
【図3】 摺擦ローラ動作を説明する説明図である。
【図4】 本発明の他の実施形態における画像形成装置の要部構成図である。
【図5】 従来例に係る画像形成装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム(感光体)
5 摺擦ローラ(摺擦ローラで構成した前段帯電手段)
7 イレーサ(除電手段)
8A 帯電ローラ(後段帯電手段)
Claims (6)
- 感光体外周に圧接して感光体を帯電する帯電手段を有した画像形成装置において、
感光体外周上の露光域より上流において、前記感光体を帯電する後段帯電手段と、該後段帯電手段より上流側であって除電手段の下流側に、前記後段帯電手段の帯電電圧より低く前記感光体を帯電する前段帯電手段とを備え、前記前段帯電手段は前記感光体に対して周速差を持って回転させて前記感光体外周を摺擦して研磨剤入り現像剤を介して感光体表面を研磨する摺擦ローラであって、該摺擦ローラに前記帯電電圧を印加する高圧電源を接続して構成したことを特徴とする画像形成装置。 - 前記摺擦ローラと前記後段帯電手段及び研磨剤の体積抵抗値を、前記感光体の体積抵抗値より小に設定することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記摺擦ローラと、前記後段帯電手段との間に前記感光体の残留トナーを掻き取るクリーニングブレードを設けたことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
- 前記後段帯電手段を前記感光体に対して周速差を持って回転する摺擦ローラで構成し、前記摺擦ローラと前記後段帯電手段を前記感光体の回転方向とは逆に回転させたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記感光体をa−Si感光体とするとともに、1〜3wt%の表面研磨材が添加された現像剤を用いることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記a−Si感光体を前記感光体として用いるとともに、導電性微粉末が充填された導電性弾性体の表面部分を熱硬化性低分子化合物により前記導電性微粉末の連鎖が分断されて硬化した緻密単層ローラを前記後段帯電手段として用いたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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