JP3755479B2 - 映像投射装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクリーンや壁面に映像を投射する映像投射装置に関し、特に投射方法を正面・背面投射、床置・天吊投射などの各種投射方法における投射映像の切り替え機能を有する映像投射装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、コンピュータの映像を投射して、手軽に大画面の映像を楽しんだり、技術発表やプレゼンテーションを行うために、プロジェクタと呼ばれる映像投射装置の利用が急速に拡大している。プロジェクタの設置方法として、一つは机上や床に自由に置いて壁面やスクリーンに投射させる方法と、もう一つは床に設置するためのスペースがない場合や教室やホールなど机上への設置が不可能な場合に、天井から吊り下げ金具を取り付けて本体底面に設けられた金具取り付け部と接続し、天井から装置を天地逆向きに取り付けられた状態でスクリーンに投射させる方法があり、ユーザは設置場所の条件や使用形態に合わせて様々な設置方法の中から好みの設置方法を選択することができる。
【０００３】
また、近年の映像投射装置においてはグラフィックを用いた視覚的な装置制御手段が提供されており、図４に示すようなメニュー形式の画面を投射映像４１に表示して、ユーザのキー操作やリモコン操作によって各種設定項目の選択や選択された設定項目の設定値調整を行うことが一般的になっている。図４では、映像投射装置より投射される映像４１に、設定項目をグラフィカルに表示したインターフェイス４２及び表示されたバーに対して左右方向のキー入力などを行うことにより設定値の調整を行うインターフェイス４３が表示されている。ユーザには、前記のメニューを操作するために、映像投射装置やリモコンなどに上下左右４方向のキーやスティック形状キーなどの方向を入力するキーが提供されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
図５に示すように、吊り下げ状態で天地逆向きに映像投射装置を設置した場合（以下、天吊設置と記述）、投射される映像が１８０度回転されて表示されるため、映像投射装置の設定を天吊設置用の設定に切り替え、投射される映像の上下左右を反転させて表示し、スクリーンや壁面に正常に投射されるように設定を変更しなければならない。大ホールなど一度投射される映像の上下左右反転の設定を行えば以後設定の変更が不要な場合は問題とならないが、例えば、一般家庭で使用する場合のように、ある場所では映像投射装置５１を正常設置し、別の場所では映像投射装置５２を天吊設置するといったように使われる場所によって設置方法が変化する場合は、毎回設定を変更しなければならず、ユーザに非常な不便なものとなっている。
【０００５】
また、映像投射装置５２を天吊設置した場合、リモコンやコンピュータからの外部制御ソフトウェアなどを用いて映像投射装置５２と離れた場所から制御を行う場合は問題はないが、図６に示すように設置作業を行うと同時に調整専門の業者が投射映像６４を見ながら映像投射装置６１に配置されたキーを用いて調整を行ったり、リモコンを紛失した際に映像投射装置６１に配置されたキーを用いて調整を行う場合でキーが映像投射装置６１上面に配置されている場合は、映像投射装置６１が天地逆方向で設置されているために、投射映像６４における左右方向と、投射映像６４を見ているユーザの視点からみた映像投射装置６１に配置されたキーの左右方向が反転してしまうという問題があった。つまり、設定値の調整を行うインターフェイス４３において調整項目の設定値を右方向に変化させようとした場合、図７に示すように調整バー７１を矢印の通り右方向に動かすと、映像投射装置６１本体上面に配置されている右方向キー６２を押下することになり、投射映像６４を見ながら調整を行う作業者の視点から見た場合、調整バー７１の動く方向と左右キー６２、６３の配置が左右逆に位置することとなる。そのため、投射映像６４に対して左右逆方向にあるキーを押下しなければならない状態が発生し、作業者の混乱が生じる結果となる。
【０００６】
そこで、本発明では、映像投射装置本体に設けられた傾き検出センサを用いて映像投射装置の天地設置方向を毎回使用時に自動検出して投射する映像反転設定を自動で行う機能を提供する。また、天吊設置時のユーザ操作において、装置に配置されたキーの制御のみ左右方向の逆転が発生しないように左右方向の処理を入れ替える機能を提供する。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項１に係る映像投射装置は、映像投射装置を天井から金具などで吊り下げて固定する手段と、吊り下げて投射する場合に投射映像の天地方向が逆転することを防ぐために当該投射映像の上下方向を映像投射装置内であらかじめ逆転させて投射する手段とを備え、角度センサを映像投射装置本体内部に設置面に対して垂直に取り付けることによって映像投射装置本体の天地の設置方向を自動で検出し、投射映像の上下反転設定を自動で行うことを特徴とする。
【０００８】
また、本発明の請求項２に係る映像投射装置は、グラフィカルなメニューを投射映像内に表示してユーザのキーやリモコン操作によってメニュー内の制御項目を選択する手段と、左右２方向のキー操作によって選択された制御項目の設定内容を増加減する手段とを備え、映像投射装置の設置方向が天地逆転した場合で、かつ投射映像内のメニューと増加減を行うキー操作の方向が操作者の操作感覚上左右逆転した状態になった場合に、操作者のキー入力方向と画面上の増減方向を一致させるように増加減の判定処理を行うことを特徴とする。
【０００９】
【発明の実施の形態】
図１に、本発明の映像投射装置の透視図を示す。映像投射装置１１は、水平方向Ｘ軸Ｙ軸の傾き角度を検出するためのセンサ１２と、センサ１２を取り付ける基板１３と、センサ１２の検出値を入力するマイクロプロセッサ１４と、出力映像の上下反転制御などを行う出力映像プロセッサ１５によって構成される。ここで、映像投射装置１１には、矢印の方向から映像信号１６が入力されている。
【００１０】
基板１３は、センサ１２が垂直になるように配置される。そのため、映像投射装置１１を設置した場合、マイクロプロセッサ１４に入力されるＺ軸の回転角１７の値は、常にどちらかに最大限傾いた状態が入力される。マイクロプロセッサ１４は、映像投射装置１１が起動された際にセンサ１２から入力されたＹ軸方向の傾き角度検出値が正負どちらの値になっているかを判断し、出力映像制御プロセッサ１５に対して、投射する映像の上下反転設定の出力制御を行う。センサ１２の検出値と正常・天吊設置の判定は、センサ１２の取り付け向きによって決まるため以下のように判断する。
【００１１】
まず、正常設置時にセンサ１２からの検出値が正の値になるように取り付けられている場合について説明する。前記場合において、マイクロプロセッサ１４に入力されるセンサ１２の検出値が正の値となる場合は正常設置と判断し、負の値となる場合は天吊設置と判断する。
【００１２】
次に、正常設置時にセンサ１２からの検出値が負の値になるように取り付けられている場合について説明する。前記場合において、マイクロプロセッサ１４に入力されるセンサ１２の検出値が負の値となる場合は正常設置と判断し、正の値となる場合は天吊設置と判断する。
【００１３】
図２は、映像投射装置１１の内部ブロック図である。映像投射装置１１は、天吊設置時のユーザ操作の左右逆転を防ぐために、映像投射装置１１本体に配置されている操作キー２１と、リモコン入力装置２２と、その他コンピュータなどの外部機器からの外部制御入力装置２３と、マイクロプロセッサ１４と、グラフィカルなメニューを表示するための描画プロセッサ２４と、操作項目毎の左右逆転処理管理用テーブルを格納するＲＯＭ２５と、映像投射装置１１の設置状態値を格納するＲＡＭ２６で構成される。
【００１４】
マイクロプロセッサ１４は、前述の設置状態自動検出機能もしくは他の方法によって映像投射装置１１が正常・天吊設置のどちらの設置状態になっているかを判断し、判断結果をＲＡＭ２６上に設置状態データとして保持している。作業者の操作が上下左右の４方向キーや多方向入力デバイスによって行われる場合、操作キー２１とリモコン入力装置２２と外部制御装置２３のそれぞれから、「右」「左」「上」「下」等という制御コードとしてマイクロプロセッサ１４に入力される。
【００１５】
図３に映像投射装置１１の左右反転判断処理を示すフローチャートを示す。マイクロプロセッサ１４では、図３に示すアルゴリズムに従って、「左」「右」のコードが入力された場合の処理を行う。
【００１６】
まず、入力コードが左右コードであるかどうかを判断する（Ｓ３０１）。入力コードが左右コードであり（Ｓ３０１で「ＹＥＳ」）、映像投射装置１１が天吊設置状態でかつ映像投射装置１１本体に配置されている操作キー２１からの入力である場合は（Ｓ３０２で「ＹＥＳ」、Ｓ３０３で「ＹＥＳ」）、左右コードの操作項目をＲＯＭ２５内の左右逆転処理管理用テーブルから読み込み（Ｓ３０４）、左右の処理を入れ替える必要がある場合（Ｓ３０５で「ＹＥＳ」）、ＲＡＭ２６上の内部コードを入れ替えて（Ｓ３０６）、ＲＡＭ２６上に設定された内部コードの処理を実行する（Ｓ３０８）。
【００１７】
入力コードが左右コードでない場合（Ｓ３０１で「ＮＯ」）、映像投射装置１１が天吊設置状態でない場合（Ｓ３０２で「ＮＯ」）、入力が操作キー２１からの入力でない場合（Ｓ３０３で「ＮＯ」）あるいは左右処理を入れ替える必要がない場合は（Ｓ３０５で「ＮＯ」）、ＲＡＭ２６上の内部コードを入力された左右キーのコードに設定し（Ｓ３０７）、ＲＡＭ２６上に設定された内部コードの処理を実行する（Ｓ３０８）。
【００１８】
例えば、天吊設置の場合に操作キー２１によって「右」コードが入力された場合は、ＲＯＭ２５に用意されている操作項目毎の左右逆転処理管理用テーブルの中から、現在画面上で選択されている操作項目が、天吊時の「左」「右」コードによる操作の左右逆転処理が必要かどうかのデータを読み出し、必要な場合には「右」コード時の処理を実行せずに「左」コード時の処理に入れ替えて継続して処理を行う。なお、リモコン２２、外部制御装置２３からの入力の場合は、「左」「右」コード処理の逆転を行う必要がないため、通常通り「右」コードを実行する。
【００１９】
【発明の効果】
以上の説明のように、本発明によれば、センサを映像投射装置側面に設置向きに対して垂直に取り付けることにより映像投射装置の設置状態を自動で検出することができるため、投射される映像の上下左右反転設定を使用者が意識して行う必要がなくなる。
【００２０】
また、天吊設置時に映像投射装置本体からキー操作を行う場合、映像投射装置の状態に応じて適宜左右キー処理の入れ替えを行うことにより、映像投射装置本体のキーを下方から作業者が操作する状態になった場合でも、投射映像に表示されている調整バーと映像投射装置本体の操作キーの左右位置関係の反転による使用者の操作のミスを軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態における映像投射装置の透視図
【図２】同実施の形態の映像投射装置の内部ブロック図
【図３】同実施の形態の映像投射装置の左右反転判断処理を示すフローチャート
【図４】映像投射装置の調整画面を示す図
【図５】映像投射装置の床置設置及び天吊設置を示す図
【図６】天吊設置状態において映像投射装置本体の操作キーから映像投射装置の調整を行う場合の図
【図７】天吊設置状態での映像投射装置と調整画面との左右方向位置関係を示す図
【符号の説明】
１１、６１ 映像投射装置
１２ センサ
１３ 基板
１４ マイクロプロセッサ
１５ 出力映像プロセッサ
１６ 映像信号
１７ 映像投射装置のＺ軸に対する回転角
２１ 操作キー
２２ リモコン入力装置
２３ 外部制御入力装置
２４ グラフィック描画プロセッサ
２５ ＲＯＭ
２６ ＲＡＭ
４１、６４ 投射映像
４２ 設定項目を表示したインターフェイス
４３ 設定値の調整を行うインターフェイス
５１ 正常設置された映像投射装置
５２ 天吊設置された映像投射装置
６２ 右方向キー
６３ 左方向キー
７１ 調整バー
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクリーンや壁面に映像を投射する映像投射装置に関し、特に投射方法を正面・背面投射、床置・天吊投射などの各種投射方法における投射映像の切り替え機能を有する映像投射装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、コンピュータの映像を投射して、手軽に大画面の映像を楽しんだり、技術発表やプレゼンテーションを行うために、プロジェクタと呼ばれる映像投射装置の利用が急速に拡大している。プロジェクタの設置方法として、一つは机上や床に自由に置いて壁面やスクリーンに投射させる方法と、もう一つは床に設置するためのスペースがない場合や教室やホールなど机上への設置が不可能な場合に、天井から吊り下げ金具を取り付けて本体底面に設けられた金具取り付け部と接続し、天井から装置を天地逆向きに取り付けられた状態でスクリーンに投射させる方法があり、ユーザは設置場所の条件や使用形態に合わせて様々な設置方法の中から好みの設置方法を選択することができる。
【０００３】
また、近年の映像投射装置においてはグラフィックを用いた視覚的な装置制御手段が提供されており、図４に示すようなメニュー形式の画面を投射映像４１に表示して、ユーザのキー操作やリモコン操作によって各種設定項目の選択や選択された設定項目の設定値調整を行うことが一般的になっている。図４では、映像投射装置より投射される映像４１に、設定項目をグラフィカルに表示したインターフェイス４２及び表示されたバーに対して左右方向のキー入力などを行うことにより設定値の調整を行うインターフェイス４３が表示されている。ユーザには、前記のメニューを操作するために、映像投射装置やリモコンなどに上下左右４方向のキーやスティック形状キーなどの方向を入力するキーが提供されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
図５に示すように、吊り下げ状態で天地逆向きに映像投射装置を設置した場合（以下、天吊設置と記述）、投射される映像が１８０度回転されて表示されるため、映像投射装置の設定を天吊設置用の設定に切り替え、投射される映像の上下左右を反転させて表示し、スクリーンや壁面に正常に投射されるように設定を変更しなければならない。大ホールなど一度投射される映像の上下左右反転の設定を行えば以後設定の変更が不要な場合は問題とならないが、例えば、一般家庭で使用する場合のように、ある場所では映像投射装置５１を正常設置し、別の場所では映像投射装置５２を天吊設置するといったように使われる場所によって設置方法が変化する場合は、毎回設定を変更しなければならず、ユーザに非常な不便なものとなっている。
【０００５】
また、映像投射装置５２を天吊設置した場合、リモコンやコンピュータからの外部制御ソフトウェアなどを用いて映像投射装置５２と離れた場所から制御を行う場合は問題はないが、図６に示すように設置作業を行うと同時に調整専門の業者が投射映像６４を見ながら映像投射装置６１に配置されたキーを用いて調整を行ったり、リモコンを紛失した際に映像投射装置６１に配置されたキーを用いて調整を行う場合でキーが映像投射装置６１上面に配置されている場合は、映像投射装置６１が天地逆方向で設置されているために、投射映像６４における左右方向と、投射映像６４を見ているユーザの視点からみた映像投射装置６１に配置されたキーの左右方向が反転してしまうという問題があった。つまり、設定値の調整を行うインターフェイス４３において調整項目の設定値を右方向に変化させようとした場合、図７に示すように調整バー７１を矢印の通り右方向に動かすと、映像投射装置６１本体上面に配置されている右方向キー６２を押下することになり、投射映像６４を見ながら調整を行う作業者の視点から見た場合、調整バー７１の動く方向と左右キー６２、６３の配置が左右逆に位置することとなる。そのため、投射映像６４に対して左右逆方向にあるキーを押下しなければならない状態が発生し、作業者の混乱が生じる結果となる。
【０００６】
そこで、本発明では、映像投射装置本体に設けられた傾き検出センサを用いて映像投射装置の天地設置方向を毎回使用時に自動検出して投射する映像反転設定を自動で行う機能を提供する。また、天吊設置時のユーザ操作において、装置に配置されたキーの制御のみ左右方向の逆転が発生しないように左右方向の処理を入れ替える機能を提供する。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項１に係る映像投射装置は、映像投射装置を天井から金具などで吊り下げて固定する手段と、吊り下げて投射する場合に投射映像の天地方向が逆転することを防ぐために当該投射映像の上下方向を映像投射装置内であらかじめ逆転させて投射する手段とを備え、角度センサを映像投射装置本体内部に設置面に対して垂直に取り付けることによって映像投射装置本体の天地の設置方向を自動で検出し、投射映像の上下反転設定を自動で行うことを特徴とする。
【０００８】
また、本発明の請求項２に係る映像投射装置は、グラフィカルなメニューを投射映像内に表示してユーザのキーやリモコン操作によってメニュー内の制御項目を選択する手段と、左右２方向のキー操作によって選択された制御項目の設定内容を増加減する手段とを備え、映像投射装置の設置方向が天地逆転した場合で、かつ投射映像内のメニューと増加減を行うキー操作の方向が操作者の操作感覚上左右逆転した状態になった場合に、操作者のキー入力方向と画面上の増減方向を一致させるように増加減の判定処理を行うことを特徴とする。
【０００９】
【発明の実施の形態】
図１に、本発明の映像投射装置の透視図を示す。映像投射装置１１は、水平方向Ｘ軸Ｙ軸の傾き角度を検出するためのセンサ１２と、センサ１２を取り付ける基板１３と、センサ１２の検出値を入力するマイクロプロセッサ１４と、出力映像の上下反転制御などを行う出力映像プロセッサ１５によって構成される。ここで、映像投射装置１１には、矢印の方向から映像信号１６が入力されている。
【００１０】
基板１３は、センサ１２が垂直になるように配置される。そのため、映像投射装置１１を設置した場合、マイクロプロセッサ１４に入力されるＺ軸の回転角１７の値は、常にどちらかに最大限傾いた状態が入力される。マイクロプロセッサ１４は、映像投射装置１１が起動された際にセンサ１２から入力されたＹ軸方向の傾き角度検出値が正負どちらの値になっているかを判断し、出力映像制御プロセッサ１５に対して、投射する映像の上下反転設定の出力制御を行う。センサ１２の検出値と正常・天吊設置の判定は、センサ１２の取り付け向きによって決まるため以下のように判断する。
【００１１】
まず、正常設置時にセンサ１２からの検出値が正の値になるように取り付けられている場合について説明する。前記場合において、マイクロプロセッサ１４に入力されるセンサ１２の検出値が正の値となる場合は正常設置と判断し、負の値となる場合は天吊設置と判断する。
【００１２】
次に、正常設置時にセンサ１２からの検出値が負の値になるように取り付けられている場合について説明する。前記場合において、マイクロプロセッサ１４に入力されるセンサ１２の検出値が負の値となる場合は正常設置と判断し、正の値となる場合は天吊設置と判断する。
【００１３】
図２は、映像投射装置１１の内部ブロック図である。映像投射装置１１は、天吊設置時のユーザ操作の左右逆転を防ぐために、映像投射装置１１本体に配置されている操作キー２１と、リモコン入力装置２２と、その他コンピュータなどの外部機器からの外部制御入力装置２３と、マイクロプロセッサ１４と、グラフィカルなメニューを表示するための描画プロセッサ２４と、操作項目毎の左右逆転処理管理用テーブルを格納するＲＯＭ２５と、映像投射装置１１の設置状態値を格納するＲＡＭ２６で構成される。
【００１４】
マイクロプロセッサ１４は、前述の設置状態自動検出機能もしくは他の方法によって映像投射装置１１が正常・天吊設置のどちらの設置状態になっているかを判断し、判断結果をＲＡＭ２６上に設置状態データとして保持している。作業者の操作が上下左右の４方向キーや多方向入力デバイスによって行われる場合、操作キー２１とリモコン入力装置２２と外部制御装置２３のそれぞれから、「右」「左」「上」「下」等という制御コードとしてマイクロプロセッサ１４に入力される。
【００１５】
図３に映像投射装置１１の左右反転判断処理を示すフローチャートを示す。マイクロプロセッサ１４では、図３に示すアルゴリズムに従って、「左」「右」のコードが入力された場合の処理を行う。
【００１６】
まず、入力コードが左右コードであるかどうかを判断する（Ｓ３０１）。入力コードが左右コードであり（Ｓ３０１で「ＹＥＳ」）、映像投射装置１１が天吊設置状態でかつ映像投射装置１１本体に配置されている操作キー２１からの入力である場合は（Ｓ３０２で「ＹＥＳ」、Ｓ３０３で「ＹＥＳ」）、左右コードの操作項目をＲＯＭ２５内の左右逆転処理管理用テーブルから読み込み（Ｓ３０４）、左右の処理を入れ替える必要がある場合（Ｓ３０５で「ＹＥＳ」）、ＲＡＭ２６上の内部コードを入れ替えて（Ｓ３０６）、ＲＡＭ２６上に設定された内部コードの処理を実行する（Ｓ３０８）。
【００１７】
入力コードが左右コードでない場合（Ｓ３０１で「ＮＯ」）、映像投射装置１１が天吊設置状態でない場合（Ｓ３０２で「ＮＯ」）、入力が操作キー２１からの入力でない場合（Ｓ３０３で「ＮＯ」）あるいは左右処理を入れ替える必要がない場合は（Ｓ３０５で「ＮＯ」）、ＲＡＭ２６上の内部コードを入力された左右キーのコードに設定し（Ｓ３０７）、ＲＡＭ２６上に設定された内部コードの処理を実行する（Ｓ３０８）。
【００１８】
例えば、天吊設置の場合に操作キー２１によって「右」コードが入力された場合は、ＲＯＭ２５に用意されている操作項目毎の左右逆転処理管理用テーブルの中から、現在画面上で選択されている操作項目が、天吊時の「左」「右」コードによる操作の左右逆転処理が必要かどうかのデータを読み出し、必要な場合には「右」コード時の処理を実行せずに「左」コード時の処理に入れ替えて継続して処理を行う。なお、リモコン２２、外部制御装置２３からの入力の場合は、「左」「右」コード処理の逆転を行う必要がないため、通常通り「右」コードを実行する。
【００１９】
【発明の効果】
以上の説明のように、本発明によれば、センサを映像投射装置側面に設置向きに対して垂直に取り付けることにより映像投射装置の設置状態を自動で検出することができるため、投射される映像の上下左右反転設定を使用者が意識して行う必要がなくなる。
【００２０】
また、天吊設置時に映像投射装置本体からキー操作を行う場合、映像投射装置の状態に応じて適宜左右キー処理の入れ替えを行うことにより、映像投射装置本体のキーを下方から作業者が操作する状態になった場合でも、投射映像に表示されている調整バーと映像投射装置本体の操作キーの左右位置関係の反転による使用者の操作のミスを軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態における映像投射装置の透視図
【図２】同実施の形態の映像投射装置の内部ブロック図
【図３】同実施の形態の映像投射装置の左右反転判断処理を示すフローチャート
【図４】映像投射装置の調整画面を示す図
【図５】映像投射装置の床置設置及び天吊設置を示す図
【図６】天吊設置状態において映像投射装置本体の操作キーから映像投射装置の調整を行う場合の図
【図７】天吊設置状態での映像投射装置と調整画面との左右方向位置関係を示す図
【符号の説明】
１１、６１ 映像投射装置
１２ センサ
１３ 基板
１４ マイクロプロセッサ
１５ 出力映像プロセッサ
１６ 映像信号
１７ 映像投射装置のＺ軸に対する回転角
２１ 操作キー
２２ リモコン入力装置
２３ 外部制御入力装置
２４ グラフィック描画プロセッサ
２５ ＲＯＭ
２６ ＲＡＭ
４１、６４ 投射映像
４２ 設定項目を表示したインターフェイス
４３ 設定値の調整を行うインターフェイス
５１ 正常設置された映像投射装置
５２ 天吊設置された映像投射装置
６２ 右方向キー
６３ 左方向キー
７１ 調整バー
Claims (1)
- グラフィカルなメニューを投射映像内に表示してユーザのキーやリモコン操作によってメニュー内の制御項目を選択する手段と、左右２方向のキー操作によって選択された制御項目の設定内容を増加減する手段とを備え、映像投射装置の設置方向が天地逆転した場合で、かつ投射映像内のメニューと増加減を行うキー操作の方向が操作者の操作感覚上左右逆転した状態になった場合に、操作者のキー入力方向と画面上の増減方向を一致させるように増加減の判定処理を行うことを特徴とする映像投射装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002098361A JP3755479B2 (ja) | 2002-04-01 | 2002-04-01 | 映像投射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002098361A JP3755479B2 (ja) | 2002-04-01 | 2002-04-01 | 映像投射装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003295310A JP2003295310A (ja) | 2003-10-15 |
| JP3755479B2 true JP3755479B2 (ja) | 2006-03-15 |
Family
ID=29240389
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002098361A Expired - Lifetime JP3755479B2 (ja) | 2002-04-01 | 2002-04-01 | 映像投射装置 |
Country Status (1)
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|---|---|
| JP (1) | JP3755479B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JP6437056B1 (ja) * | 2017-07-21 | 2018-12-12 | キヤノン株式会社 | 画像投射装置 |
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2002
- 2002-04-01 JP JP2002098361A patent/JP3755479B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8540378B2 (en) | 2010-03-02 | 2013-09-24 | Seiko Epson Corporation | Projector and control method of projector |
Also Published As
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| JP2003295310A (ja) | 2003-10-15 |
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