JP3755470B2 - 化学物質の捕集装置及び化学物質の捕集方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
内室内で機器の稼働時に発生する化学物質の捕集装置及び捕集方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的にモータ、熱源等を有する機器が稼働する際、稼働に伴う加熱により機器自体及び熱で処理する物から化学物質が発生することが知られている。化学物質としては、例えば揮発性有機化合物(Volatile Organic Compound:VOC)、微粒子、オゾン、アルデヒド類、酸性ガス等が挙げられる。VOCとしては、例えばアセトン、へキサン、トルエン、キシレン等が挙げられる。
【0003】
本発明に係わる機器とは、産業機器である熱現像感光材料を現像する現像処理機、フィルム自動現像処理機、証明写真撮影機器等、事務機器である複写機、ファックス、プリンタ、パーソナルコンピュータ等、家庭電化機器であるテレビ、冷蔵庫、電子レンジ、電子機器等をいう。
【0004】
上記に示した機器は一般的に室内に設置されているため、発生した化学物質は室内に拡散し、室内の環境の汚染源の一つにもなっており、健康面に悪い影響を与えることが論議されている。特に、人がいる室内に設置される機器の場合、発生する化学物質が室内にいる人に対して悪影響を与えてはならないため、厚生労働省、世界保健機関(WHO)、複写機のBAM(ブルエンジェルマーク)基準から室内の化学物質の含有量の指針が出されている。
【0005】
厚生労働省からは室内の化学物質の含有量の指針として、例えばホルムアルデヒド100μg/m3、トルエン260μg/m3、ダイアジノン0.29μg/m3、VOC400μg/m3等が出されている。世界保健機関(WHO)からは室内の化学物質の含有量の指針として、VOC300μg/m3が出されている。複写機のBAM(ブルエンジェルマーク)基準では、室内の空気中のスチレンの含有量が70μg/m3を越えてはならないとの要求事項が記載されている。
【0006】
最近、ヨーロッパ電子機器工業会(ECMA)では、電子機器の稼働時に発生する化学物質の測定条件(ECMA−328)が制定され、電子機器より発生する化学物質の測定条件が厳しくなっている。又、BAM基準も、現在の基準より更に化学物質の含有量を少なくする方向で見直しが行われている。
【0007】
これらの状況から、今後、室内に設置される機器の稼働時に発生する化学物質の含有量の規制値は現在の基準より更に厳しい値になることが業界の趨勢となっている。例えば複写機の稼働時に発生する化学物質の量は、0.1〜100μg/分と少ないので、化学物質の測定は外部からの影響を極力少なくした室内の中で、一定時間、複写機を稼働し発生した化学物質を捕集部材として、例えば捕集管で捕集したのち、分析機器で分析する方法が一般的に行われている。
【0008】
機器の稼働時に発生する化学物質の具体的な測定法としては、例えば事務機器に対してはBAM基準測定方法(RAL−UZ62)、アメリカ環境保護庁(Enviromental Protection Agency:EPA)が提唱している測定方法(EPA−600/R98−080)が知られている。
【0009】
しかしながら、BAM基準測定法(RAL−UZ62)は、次の様な欠点が挙げられる。例えば、
1)対象とする化学物質がオゾン、スチレン、粉塵のみであり全ての化学物質を対象としていないため、機器全般の測定には不向きである。
【0010】
2)密閉式の測定室で行うため、測定室内の温度、湿度が機器の稼働に伴い発生する熱及び水分により変動してしまい、安定した測定条件が得られないため、測定結果が安定しない。
【0011】
3)作業者が測定室へ入り発生した化学物質の捕集を行うため、作業者から発生する化学物質の影響を受けやすい。
【0012】
4)ECMA−328の測定条件を満たしていない。
EPA法(EPA−600/R98−080)は、次の様な欠点が挙げられる。例えば、
1)測定室に使用されている建築材料からVOCが発生し、測定室内のVOC量が多くなり測定に誤差が生じ易い。
【0013】
2)記載されている換気量では、例えば高速複写機(1分間に50枚以上コピーを行う複写機)の稼働に伴い発生する熱及び紙から発生する水分により測定室内の温度、湿度を安定にすることが困難である。
【0014】
3)測定する機器の測定室への出入りに伴い、フィルタを通していない外気が入り、測定室内が汚染されるため、測定する条件にするまでに時間が掛かり効率が悪い。
【0015】
4)化学物質の捕集手段が外気中にあるため外気の影響を受けやすい。
5)ECMA−328の測定条件を満たしていない。
【0016】
上記に述べた如く、従来から事務機器用に採用されているBAM基準測定法(RAL−UZ62)、EPA法(EPA−600/R98−080)の何れも、今後、厳しくなることが予測される機器の稼働時に発生する化学物質に対して、精度良く安定に捕集することが困難であると予測される。よって、機器の稼働時に発生する化学物質を、精度良く安定に捕集する化学物質の捕集装置及び捕集方法の開発が望まれている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記状況に鑑みなされたもので、その目的は、機器が稼働時に発生する化学物質を精度良く安定に捕集する化学物質の捕集装置及び捕集方法を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、下記の構成により達成された。
【0019】
1)機器の稼働時に発生する化学物質の捕集装置において、該捕集装置が有機化合物の平均含有量が10〜100μg/m3の環境に維持された外室と該外室内に設置された内室とを有し、該内室内で機器を稼働し発生した化学物質を外室内に設けた化学物質捕集手段により捕集することを特徴とする化学物質の捕集装置。
【0020】
2)前記内室は、外室の空気の取り入れ口と、排出口とを有していることを特徴とする1)に記載の化学物質の捕集装置。
【0021】
3)前記内室に取り入れる空気中の有機化合物の含有量が100g/m3以下であることを特徴とする1)又は2)に記載の化学物質の捕集装置。
【0022】
4)前記内室は、湿度調整装置又は温度調整装置と空気浄化装置とを有していることを特徴とする1)〜3)のいずれか1項に記載の化学物質の捕集装置。
【0023】
5)前記化学物質捕集手段が、化学物質の捕集部材と吸気装置とを有し、内室の排出口に設けられていることを特徴とする1)〜4)の何れか1項に記載の化学物質の捕集装置。
【0024】
6)前記内室の排出口に化学物質のセンサ又は分析機器が配置されていることを特徴とする1)〜5)の何れか1項に記載の化学物質の捕集装置。
【0025】
7)前記外室は、湿度調整装置又は温度調整装置と空気浄化装置とを有していることを特徴とする1)に記載の化学物質の捕集装置。
【0026】
8)前記外室は、浄化された空気の取り入れ口と、排出口とを有していることを特徴とする1)又は7)に記載の化学物質の捕集装置。
【0027】
9)内室内で機器の稼働時に発生する化学物質の捕集方法において、該内室が有機化合物の平均含有量が10〜100μg/m3の環境に維持された外室内に設置されており、該化学物質を外室内に設けた化学物質捕集手段により捕集することを特徴とする化学物質の捕集方法。
【0028】
10)前記内室は、外室の空気の取り入れ口と、排出口とを有していることを特徴とする9)に記載の化学物質の捕集方法。
【0029】
11)前記内室に取り入れる空気中の有機化合物が100μg/m3以下であることを特徴とする9)又は10)に記載の化学物質の捕集方法。
【0030】
12)前記内室は、湿度調整装置又は温度調整装置と空気浄化装置とを有していることを特徴とする9)〜11)の何れか1項に記載の化学物質の捕集方法。
【0031】
13)前記化学物質捕集手段が、化学物質の捕集部材と吸気装置とを有し、内室の排出口に設けられていることを特徴とする9)〜12)の何れか1項に記載の化学物質の捕集方法。
【0032】
14)前記内室の排出口に化学物質のセンサ又は分析機器が配置されていることを特徴とする9)〜13)の何れか1項に記載の化学物質の捕集方法。
【0033】
15)前記外室は、湿度調整装置又は温度調整装置と空気浄化装置とを有していることを特徴とする9)に記載の化学物質の捕集方法。
【0034】
16)前記外室は、浄化された空気の取り入れ口と、排出口とを有していることを特徴とする9)又は15)に記載の化学物質の捕集方法。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下に、図1〜図3を参照しながら本発明の実施の形態に付き説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0036】
図1は化学物質の捕集装置の模式図である。図中1は外室2と内室3と化学物質捕集手段4とを有する化学物質の捕集装置を示す。
【0037】
201は外室2に入れる空気の空気供給手段を示し、温度調整装置201aと、湿度調整装置201bと、送風用のポンプ201cと、浄化装置201dとを有している。尚、温度調整装置201aと湿度調整装置201bは合わせて設置しても良いし、必要に合わせて何れか一方を設けても良い。浄化装置201dは微粒子、化学物質及び酸性ガス等を除去するためのフィルタを有している。
【0038】
202は外室2の上部の外壁204に設けられた浄化された空気の取り入れ口を示す。取り入れ口202は外室2内の化学物質の含有量を均一化するため及び温湿度の均一化をするために複数の箇所に設けることが好ましい。外室2に入れる空気は外気取り入れ口201eからの外気だけでも良いし、化学物質の含有量を安定化するため及び温湿度の安定化のために外室の一部の空気を外室空気取り入れ口201fから取り入れ、外気と合わせて循環させてもかまわない。
【0039】
203は外壁204に設けられた排出口を示す。205a、205bは温度検知管を示し、206a、206bは湿度検知管を示す。これらの温度検知管205a、205b、湿度検知管206a、206bからのデータはCPUとメモリとを有する制御装置(不図示)のCPUに入力され、予め設定した温度及び湿度が記憶されたメモリからの信号と比較し、CPUを介して温度調整装置201aと湿度調整装置201bとを制御することで外室2の温度湿度制御が行われている。外室2に取り入れる空気の温度は20〜25℃が好ましく、湿度は40〜60%RHが好ましい。
【0040】
301は内室3に入れる空気の空気供給手段を示し、温度調整装置301aと、湿度調整装置301bと、送風用のポンプ301cと、浄化装置301dとを有している。尚、温度調整装置301aと湿度調整装置301bは合わせて設置しても良いし、必要に合わせて何れか一方を設けても良い。
【0041】
浄化装置301dは微粒子、化学物質及び酸性ガス等を除去するためのフィルタを有している。302は浄化装置301dで浄化した外室の空気の取り入れ口を示す。取り入れ口302は内室3内の化学物質含有量及び温湿度を均一にするために複数の箇所に設けることが好ましい。303は外壁304に設けられた排出口を示す。
【0042】
305a、305bは温度検知管を示し、306a、306bは湿度検知管を示す。これらの温度検知管305a、305b、湿度検知管306a、306bからのデータはCPUとメモリとを有する制御装置(不図示)のCPUに入力され、予め設定した温度及び湿度が記憶されたメモリからの信号と比較し、CPUを介して温度調整装置301aと湿度調整装置301bとを制御することで内室3の温湿度制御が行われている。内室3の環境は温度を20〜25℃、湿度を40〜60%RHの環境に保つことが好ましい。内室3に取り入れる空気の量としては、内室の換気が2時間に1〜10回行われる量が好ましく、2〜6回がより好ましい。1回未満では、機器の種類によっては測定中に機器からの熱、水分で内室内の温湿度を維持するのが困難となる場合がある。10回を越えた場合は、機器の種類によっては発生した化学物質が希釈され測定誤差が大きくなる場合がある。
【0043】
4は内室3に設置された機器5が稼働することで発生する化学物質を捕集するための化学物質捕集手段を示す。化学物質捕集手段4により捕集された化学物質は機器分析装置にて各種化学物質の定性・定量分析が行われる。尚、化学物質捕集手段4の設置に合わせ化学物質のセンサ又は分析機器を併用して配置することも可能である。化学物質捕集手段4に関しては図2で説明する。
【0044】
本図に示されるように化学物質捕集手段4を内室3の外に配設することで、作業者が化学物質の捕集を行うために内室3に入る必要がなくなり、内室3の内部の環境が安定した状態で化学物質の捕集が可能となった。機器5は外室2の搬入口(不図示)及び内室3の搬入口(不図示)から搬入可能となっている。
【0045】
測定に際しては、機器を稼働させるため作業者が内室に入ることによる内室内の測定環境が変化することを避けるため、遠隔操作で行う様に予め機器を改造しておいても良いし、内室に外から機器のスイッチを押すことが出来る装置を取り付けても良い。又、機器を内室に設置するときにタイマを設定しても良い。タイマで時間を設定する場合は、予備実験で内室と外室が設定の環境になるのに必要な時間を求めておく必要がある。
【0046】
外室2に取り入れる空気中の有機化合物の含有量は10〜100μg/m3であり、10μg/m3未満では浄化装置に使用するフィルタの枚数が多くなり、交換頻度も多くなり、浄化装置の管理が煩雑となり且つコストが掛かり好ましくない。100μg/m3を越えた場合は、内室内の空気が汚染され測定の精度が低下するし、外室内に設置されている化学物質捕集手段による測定結果にも影響を与え誤差が大きくなり好ましくない。
【0047】
外室2に取り入れる空気中の有機化合物の含有量を10〜100μg/m3とするためには、浄化装置201dのフィルタにケミカルフィルタ、微粒子除去用フィルタを取り入れる外気の状態に合わせ組み合わせて使用することが好ましい。ケミカルフィルタとしては、例えばアンモニア除去用フィルタ、有機物除去用フィルタ、NOx除去用フィルタ、SOx除去用フィルタ等が挙げられ、微粒子除去用フィルタとしてはHigh Efficiency Particulate Air(HEPA)フィルタ、Ultra Low Penetration Air(ULPA)フィルタ等が挙げられる。
【0048】
内室3に取り入れる空気中の有機化合物の含有量は100μg/m3以下であることが好ましく、より好ましくは50μg/m3以下で、更に好ましくは20μg/m3以下である。内室3に取り入れる外室2の空気を浄化するための浄化装置301dに使用するフィルタは外室2の浄化装置201dに使用したフィルタと同じフィルタを使用することが好ましい。フィルタで浄化することで内室3に取り入れる空気中の有機化合物の含有量を100μg/m3以下に安定に維持することが可能となり、機器の稼働時に発生する化学物質を精度よく捕集することが可能となった。
【0049】
尚、本発明において、機器の稼働時とは稼働用の電源を入れてから本稼働に移るまでのウォームアップ時間、稼働時間、稼働終了から機器が稼働前の温度になるまで時間を含めて言う。
【0050】
内室3の容積は、測定する機器に対して2.5〜10倍が好ましい。2.5倍未満では、機器の種類によっては内室内の温湿度の管理が困難となる場合がある。10倍を越えた場合は、機器の種類によっては発生した化学物質が希釈され測定の誤差が大きくなる場合がある。
【0051】
外室2の容積は、内室3の容積に対して10〜30倍が好ましい。10倍未満では、測定の種類によっては外室内での作業がやりにくくなる場合がある。30倍を越えた場合は、外気の環境によっては外室内の温湿度の管理が困難になる場合がある。
【0052】
外室2の内側と内室3には、化学物質が発生し難い材料を使用する必要があり、例えば塗装をしていないアルミニウム、ステンレススチールなどの金属材料が好ましく、又、室内の密閉性を保つために使用するシーリング剤としては低シロキサン等を使用する必要がある。特に内室の内側から、化学物質が発生した場合、機器から発生した化学物質との区別がつかなくなり測定結果が変動する危険があるため化学物質が発生し難い材料を使用する必要がある。
【0053】
本図に示される化学物質の捕集装置は、化学物質の捕集と化学物質の定性・定量分析を別々に行うことも可能であるし、化学物質のセンサ又は分析機器を併用することで化学物質の捕集と同時に化学物質の定性・定量分析を別々に行うことも可能である。
【0054】
図2は図1で示される化学物質捕集手段の拡大模式図である。図2の(a)は粒子を除いた化学物質捕集手段の拡大模式図である。図2の(b)は粒子捕集用の化学物質捕集手段の拡大模式図である。
【0055】
図2の(a)で示される化学物質捕集手段4は、内室の排出口303に挿入される化学物質の捕集部材である捕集管401と、捕集管401に流入する空気量を測定する流量計402と、捕集管401に空気を流入させる吸気装置である真空ポンプ403と、積算流量計404とを有している。捕集管401は捕集する化学物質の種類により交換することが可能となっている。捕集管401としては、「分析」1998年2月号62〜65ページに記載されている一般的に知られている各種捕集管を使用することが出来る。例えばVOCの場合には加熱脱着用捕集管(SUPELCO社製 TENAX TA充填パーキンエルマ用)、アルデヒド類の場合は2,4−ジニトロフェニルヒドラジン(DNPH)カートリッジ(ウォーターズ社製Sep−Pak DNPH−Silica(short type))等が挙げられる。尚、オゾンが発生する可能性がある場合は捕集管401の前にオゾンスクラバを装着することが好ましい。
【0056】
又、SOxの測定にはJIS K 0103に記載の測定装置、NOxの測定にはJIS K 0104に記載の測定装置を用いることが可能である。
【0057】
図2の(b)で示される粒子捕集用の化学物質捕集手段4は、内室の排出口303に挿入される採取用ノズル405と、粒子捕集用のフィルタ407を有する粒子捕集用ホルダと、粒子捕集用ホルダ406に空気を流入させるための吸気装置であるローボリュームサンプラ408とを有している。粒子捕集用のフィルタ407としては、例えばメンブランフィルタ、グラスファイバーフィルタ、濾紙等が挙げられる。
【0058】
図3は、図1に示される化学物質の捕集装置を使用した化学物質の捕集方法を示すフロー図である。化学物質の捕集方法を、機器として複写機を使用し、A4サイズを2,000枚コピーし、図2の(a)に示される化学物質捕集手段を使用した場合につき説明する。
【0059】
S1では、内室に複写機を設置し、外室と内室の搬入口を閉じる。
S2では、外室に備えられた空気供給手段を作動し、必要とする温湿度、外気取り入れ量、外室空気の循環量、外室への空気供給量を決める。又、浄化装置のフィルタの組み合わせを行い、外室の有機化合物の平均含有量が10〜100μg/m3の範囲になるように調整する。
【0060】
S3では、内室に備えられた空気供給手段を作動し、必要とする温湿度及び内室の空気の換気量を決める。又、浄化装置のフィルタの組み合わせを行い、内室に供給する空気中の有機化合物の含有量が100μg/m3以下になる様に調整する。
【0061】
S4では、複写機の電源スイッチを入れる。作業者が内室に入ることによる内室内の測定環境変化を避けるため、遠隔操作で行う必要がある。
【0062】
S5では、電源スイッチを入れるのに合わせ、捕集を開始する。
S6では、ウオーミングアップが終了した時点で捕集管を新しい物に交換する。
【0063】
S7では、捕集管を新しい物に交換した後、A4サイズの紙を2,000枚連続にコピーを行う。コピー中は、捕集を続け、コピー終了後、電源を切り、複写機から発生した化学物質を捕集するため内室の空気を4回換気する量を捕集管に吸引する。
【0064】
S8では、吸引後、捕集管を新しい物に交換し、更に複写機が稼働前の温度になるまで捕集を続ける。
【0065】
S9では、複写機が稼働前の温度になったことを確認し、捕集を終了する。捕集終了後、捕集管を外し、機器分析装置にて捕集管に捕獲された各種化学物質の定性・定量分析が行われる。
【0066】
図1〜図3に示される化学物質の捕集装置及び化学物質の捕集方法により、外気の影響を受けず又内室内も機器の稼働に伴う温度及び湿度の影響を受けず安定した条件で機器の稼働に伴い発生する化学物質を精度良く捕集することが可能となった。
【0067】
【実施例】
以下、実施例により本発明について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0068】
図1に示す化学物質の捕集装置を使用し、図2(a)に示す化学物質捕集手段を用い、内室内で複写機を稼働し、この時に発生する化学物質を化学物質捕集手段により捕集する捕集試験を、表1に示すように外室の有機化合物の平均含有量を変化させ行い捕集試験101〜105とした。
【0069】
複写機としては、コニカ(株)製 Sitios7165を使用し、黒化率5%の原稿を使用し、コピー速度を50枚/minとし、コピー紙A4サイズで連続2,000枚のコピーを行った。この時の外室の有機化合物の平均含有量の変化の方法、外室及び内室の環境を以下に示す。
【0070】
(外室の有機化合物の平均含有量の変化)
捕集試験101の外室内の有機化合物の平均含有量は、空気供給手段の浄化装置にケミカルフィルタ(日本無機(株)製ACSLフィルタ)2枚、HEPAフィルタ(日本無機(株)製アトモスパーフェクトフィルタ)1枚を併用することで得た。
【0071】
捕集試験102の外室内の有機化合物の平均含有量は、空気供給手段の浄化装置にケミカルフィルタ(日本無機(株)製ACSLフィルタ)1枚、HEPAフィルタ(日本無機(株)製アトモスパーフェクトフィルタ)1枚を併用することで得た。
【0072】
捕集試験103〜105の外室内の有機化合物の平均含有量の変化は、強制的にトルエンガスを外室内に噴出させ、必要とする有機化合物の平均含有量になるように調整した。
【0073】
尚、捕集試験101〜105の有機化合物の平均含有量の確認は加熱脱着用捕集管(SUPELCO社製 TENAX TA充填パーキンエルマ用)により捕集した後、GC−MSによる定量分析で行った。
【0074】
〈外室の環境〉
外室の内側に塗装を施さないステンレススチール板を用い、密閉用のシーリング剤として低シロキサンシーリング剤を使用した、幅5m、長さ8m、高さ3mの大きさの外室を用意した。外室内の温度を20〜25℃、湿度を40〜60%RHになるように空気供給手段により調整した。
【0075】
(内室の環境)
内室を塗装を施さないステンレススチール板を用い、密閉用のシーリング剤として低シロキサンシーリング剤を使用し、幅1.5m、長さ1.5m、高さ2.9m(容積6.5m3)の大きさの内室を用意した。
【0076】
内室内を機器が稼働時でも、温度を20〜25℃、湿度を40〜60%RHになるように空気供給手段により調整した。尚、空気供給手段の浄化装置には、空気中の有機化合物の含有量が1.5μg/m3になるように調整するためケミカルフィルタ(日本無機(株)製ACSMフィルタ)2枚、HEPAフィルター(日本無機(株)製アトモスパーフェクトフィルタ)1枚を併用した。
【0077】
(内室の換気回数の設定)
ECMA−328の測定時の換気基準である2回換気とした。尚、2回換気とは、内室の容積6.5m3の空気が1時間に2回入れ換わることをいう。
【0078】
(発生した化学物質の捕集)
加熱脱着用捕集管(SUPELCO社製 TENAX TA充填パーキンエルマ用)により、ウオーミングアップ時、稼働時、元の温度に戻るまでの各階段をそれぞれ加熱脱着用捕集管を交換し捕集した。
【0079】
評価
試験終了後、加熱脱着用捕集管に捕集されている化学物質の内スチレン及びトルエンをGC−MSにより定量分析して確認した結果を表1に示す。
【0080】
【表1】
【0081】
捕集試験101ではトルエンは未検出であったが、外室の有機化合物の平均含有量を得るためにフィルタを多く使わなければならず維持管理に費用が掛かり、実施する上で問題である。捕集試験105ではトルエンが検出され、測定の誤差となることが確認された。捕集試験102〜104ではトルエンが検出されず、外気の影響を受けず安定した結果が得られ本発明の有効性が確認された。
【0082】
【発明の効果】
機器が稼働時に発生する化学物質を精度良く安定に捕集する化学物質の捕集装置及び捕集方法を提供することができ、今後、更に厳しい値になることが予測される機器の稼働時に発生する化学物質の測定が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】化学物質の捕集装置の模式図である。
【図2】図1で示される化学物質捕集手段の拡大模式図である。
【図3】化学物質の捕集装置を使用した化学物質の捕集方法を示すフロー図である。
【符号の説明】
1 捕集装置
2 外室
201、301 空気供給手段
205a、205b、305a、305b 温度検知管
206a、206b、306a、306b 湿度検知管
3 内室
4 化学物質捕集手段
401 捕集管
405 採取用ノズル
407 フィルタ
【発明の属する技術分野】
内室内で機器の稼働時に発生する化学物質の捕集装置及び捕集方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的にモータ、熱源等を有する機器が稼働する際、稼働に伴う加熱により機器自体及び熱で処理する物から化学物質が発生することが知られている。化学物質としては、例えば揮発性有機化合物(Volatile Organic Compound:VOC)、微粒子、オゾン、アルデヒド類、酸性ガス等が挙げられる。VOCとしては、例えばアセトン、へキサン、トルエン、キシレン等が挙げられる。
【0003】
本発明に係わる機器とは、産業機器である熱現像感光材料を現像する現像処理機、フィルム自動現像処理機、証明写真撮影機器等、事務機器である複写機、ファックス、プリンタ、パーソナルコンピュータ等、家庭電化機器であるテレビ、冷蔵庫、電子レンジ、電子機器等をいう。
【0004】
上記に示した機器は一般的に室内に設置されているため、発生した化学物質は室内に拡散し、室内の環境の汚染源の一つにもなっており、健康面に悪い影響を与えることが論議されている。特に、人がいる室内に設置される機器の場合、発生する化学物質が室内にいる人に対して悪影響を与えてはならないため、厚生労働省、世界保健機関(WHO)、複写機のBAM(ブルエンジェルマーク)基準から室内の化学物質の含有量の指針が出されている。
【0005】
厚生労働省からは室内の化学物質の含有量の指針として、例えばホルムアルデヒド100μg/m3、トルエン260μg/m3、ダイアジノン0.29μg/m3、VOC400μg/m3等が出されている。世界保健機関(WHO)からは室内の化学物質の含有量の指針として、VOC300μg/m3が出されている。複写機のBAM(ブルエンジェルマーク)基準では、室内の空気中のスチレンの含有量が70μg/m3を越えてはならないとの要求事項が記載されている。
【0006】
最近、ヨーロッパ電子機器工業会(ECMA)では、電子機器の稼働時に発生する化学物質の測定条件(ECMA−328)が制定され、電子機器より発生する化学物質の測定条件が厳しくなっている。又、BAM基準も、現在の基準より更に化学物質の含有量を少なくする方向で見直しが行われている。
【0007】
これらの状況から、今後、室内に設置される機器の稼働時に発生する化学物質の含有量の規制値は現在の基準より更に厳しい値になることが業界の趨勢となっている。例えば複写機の稼働時に発生する化学物質の量は、0.1〜100μg/分と少ないので、化学物質の測定は外部からの影響を極力少なくした室内の中で、一定時間、複写機を稼働し発生した化学物質を捕集部材として、例えば捕集管で捕集したのち、分析機器で分析する方法が一般的に行われている。
【0008】
機器の稼働時に発生する化学物質の具体的な測定法としては、例えば事務機器に対してはBAM基準測定方法(RAL−UZ62)、アメリカ環境保護庁(Enviromental Protection Agency:EPA)が提唱している測定方法(EPA−600/R98−080)が知られている。
【0009】
しかしながら、BAM基準測定法(RAL−UZ62)は、次の様な欠点が挙げられる。例えば、
1)対象とする化学物質がオゾン、スチレン、粉塵のみであり全ての化学物質を対象としていないため、機器全般の測定には不向きである。
【0010】
2)密閉式の測定室で行うため、測定室内の温度、湿度が機器の稼働に伴い発生する熱及び水分により変動してしまい、安定した測定条件が得られないため、測定結果が安定しない。
【0011】
3)作業者が測定室へ入り発生した化学物質の捕集を行うため、作業者から発生する化学物質の影響を受けやすい。
【0012】
4)ECMA−328の測定条件を満たしていない。
EPA法(EPA−600/R98−080)は、次の様な欠点が挙げられる。例えば、
1)測定室に使用されている建築材料からVOCが発生し、測定室内のVOC量が多くなり測定に誤差が生じ易い。
【0013】
2)記載されている換気量では、例えば高速複写機(1分間に50枚以上コピーを行う複写機)の稼働に伴い発生する熱及び紙から発生する水分により測定室内の温度、湿度を安定にすることが困難である。
【0014】
3)測定する機器の測定室への出入りに伴い、フィルタを通していない外気が入り、測定室内が汚染されるため、測定する条件にするまでに時間が掛かり効率が悪い。
【0015】
4)化学物質の捕集手段が外気中にあるため外気の影響を受けやすい。
5)ECMA−328の測定条件を満たしていない。
【0016】
上記に述べた如く、従来から事務機器用に採用されているBAM基準測定法(RAL−UZ62)、EPA法(EPA−600/R98−080)の何れも、今後、厳しくなることが予測される機器の稼働時に発生する化学物質に対して、精度良く安定に捕集することが困難であると予測される。よって、機器の稼働時に発生する化学物質を、精度良く安定に捕集する化学物質の捕集装置及び捕集方法の開発が望まれている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記状況に鑑みなされたもので、その目的は、機器が稼働時に発生する化学物質を精度良く安定に捕集する化学物質の捕集装置及び捕集方法を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、下記の構成により達成された。
【0019】
1)機器の稼働時に発生する化学物質の捕集装置において、該捕集装置が有機化合物の平均含有量が10〜100μg/m3の環境に維持された外室と該外室内に設置された内室とを有し、該内室内で機器を稼働し発生した化学物質を外室内に設けた化学物質捕集手段により捕集することを特徴とする化学物質の捕集装置。
【0020】
2)前記内室は、外室の空気の取り入れ口と、排出口とを有していることを特徴とする1)に記載の化学物質の捕集装置。
【0021】
3)前記内室に取り入れる空気中の有機化合物の含有量が100g/m3以下であることを特徴とする1)又は2)に記載の化学物質の捕集装置。
【0022】
4)前記内室は、湿度調整装置又は温度調整装置と空気浄化装置とを有していることを特徴とする1)〜3)のいずれか1項に記載の化学物質の捕集装置。
【0023】
5)前記化学物質捕集手段が、化学物質の捕集部材と吸気装置とを有し、内室の排出口に設けられていることを特徴とする1)〜4)の何れか1項に記載の化学物質の捕集装置。
【0024】
6)前記内室の排出口に化学物質のセンサ又は分析機器が配置されていることを特徴とする1)〜5)の何れか1項に記載の化学物質の捕集装置。
【0025】
7)前記外室は、湿度調整装置又は温度調整装置と空気浄化装置とを有していることを特徴とする1)に記載の化学物質の捕集装置。
【0026】
8)前記外室は、浄化された空気の取り入れ口と、排出口とを有していることを特徴とする1)又は7)に記載の化学物質の捕集装置。
【0027】
9)内室内で機器の稼働時に発生する化学物質の捕集方法において、該内室が有機化合物の平均含有量が10〜100μg/m3の環境に維持された外室内に設置されており、該化学物質を外室内に設けた化学物質捕集手段により捕集することを特徴とする化学物質の捕集方法。
【0028】
10)前記内室は、外室の空気の取り入れ口と、排出口とを有していることを特徴とする9)に記載の化学物質の捕集方法。
【0029】
11)前記内室に取り入れる空気中の有機化合物が100μg/m3以下であることを特徴とする9)又は10)に記載の化学物質の捕集方法。
【0030】
12)前記内室は、湿度調整装置又は温度調整装置と空気浄化装置とを有していることを特徴とする9)〜11)の何れか1項に記載の化学物質の捕集方法。
【0031】
13)前記化学物質捕集手段が、化学物質の捕集部材と吸気装置とを有し、内室の排出口に設けられていることを特徴とする9)〜12)の何れか1項に記載の化学物質の捕集方法。
【0032】
14)前記内室の排出口に化学物質のセンサ又は分析機器が配置されていることを特徴とする9)〜13)の何れか1項に記載の化学物質の捕集方法。
【0033】
15)前記外室は、湿度調整装置又は温度調整装置と空気浄化装置とを有していることを特徴とする9)に記載の化学物質の捕集方法。
【0034】
16)前記外室は、浄化された空気の取り入れ口と、排出口とを有していることを特徴とする9)又は15)に記載の化学物質の捕集方法。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下に、図1〜図3を参照しながら本発明の実施の形態に付き説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0036】
図1は化学物質の捕集装置の模式図である。図中1は外室2と内室3と化学物質捕集手段4とを有する化学物質の捕集装置を示す。
【0037】
201は外室2に入れる空気の空気供給手段を示し、温度調整装置201aと、湿度調整装置201bと、送風用のポンプ201cと、浄化装置201dとを有している。尚、温度調整装置201aと湿度調整装置201bは合わせて設置しても良いし、必要に合わせて何れか一方を設けても良い。浄化装置201dは微粒子、化学物質及び酸性ガス等を除去するためのフィルタを有している。
【0038】
202は外室2の上部の外壁204に設けられた浄化された空気の取り入れ口を示す。取り入れ口202は外室2内の化学物質の含有量を均一化するため及び温湿度の均一化をするために複数の箇所に設けることが好ましい。外室2に入れる空気は外気取り入れ口201eからの外気だけでも良いし、化学物質の含有量を安定化するため及び温湿度の安定化のために外室の一部の空気を外室空気取り入れ口201fから取り入れ、外気と合わせて循環させてもかまわない。
【0039】
203は外壁204に設けられた排出口を示す。205a、205bは温度検知管を示し、206a、206bは湿度検知管を示す。これらの温度検知管205a、205b、湿度検知管206a、206bからのデータはCPUとメモリとを有する制御装置(不図示)のCPUに入力され、予め設定した温度及び湿度が記憶されたメモリからの信号と比較し、CPUを介して温度調整装置201aと湿度調整装置201bとを制御することで外室2の温度湿度制御が行われている。外室2に取り入れる空気の温度は20〜25℃が好ましく、湿度は40〜60%RHが好ましい。
【0040】
301は内室3に入れる空気の空気供給手段を示し、温度調整装置301aと、湿度調整装置301bと、送風用のポンプ301cと、浄化装置301dとを有している。尚、温度調整装置301aと湿度調整装置301bは合わせて設置しても良いし、必要に合わせて何れか一方を設けても良い。
【0041】
浄化装置301dは微粒子、化学物質及び酸性ガス等を除去するためのフィルタを有している。302は浄化装置301dで浄化した外室の空気の取り入れ口を示す。取り入れ口302は内室3内の化学物質含有量及び温湿度を均一にするために複数の箇所に設けることが好ましい。303は外壁304に設けられた排出口を示す。
【0042】
305a、305bは温度検知管を示し、306a、306bは湿度検知管を示す。これらの温度検知管305a、305b、湿度検知管306a、306bからのデータはCPUとメモリとを有する制御装置(不図示)のCPUに入力され、予め設定した温度及び湿度が記憶されたメモリからの信号と比較し、CPUを介して温度調整装置301aと湿度調整装置301bとを制御することで内室3の温湿度制御が行われている。内室3の環境は温度を20〜25℃、湿度を40〜60%RHの環境に保つことが好ましい。内室3に取り入れる空気の量としては、内室の換気が2時間に1〜10回行われる量が好ましく、2〜6回がより好ましい。1回未満では、機器の種類によっては測定中に機器からの熱、水分で内室内の温湿度を維持するのが困難となる場合がある。10回を越えた場合は、機器の種類によっては発生した化学物質が希釈され測定誤差が大きくなる場合がある。
【0043】
4は内室3に設置された機器5が稼働することで発生する化学物質を捕集するための化学物質捕集手段を示す。化学物質捕集手段4により捕集された化学物質は機器分析装置にて各種化学物質の定性・定量分析が行われる。尚、化学物質捕集手段4の設置に合わせ化学物質のセンサ又は分析機器を併用して配置することも可能である。化学物質捕集手段4に関しては図2で説明する。
【0044】
本図に示されるように化学物質捕集手段4を内室3の外に配設することで、作業者が化学物質の捕集を行うために内室3に入る必要がなくなり、内室3の内部の環境が安定した状態で化学物質の捕集が可能となった。機器5は外室2の搬入口(不図示)及び内室3の搬入口(不図示)から搬入可能となっている。
【0045】
測定に際しては、機器を稼働させるため作業者が内室に入ることによる内室内の測定環境が変化することを避けるため、遠隔操作で行う様に予め機器を改造しておいても良いし、内室に外から機器のスイッチを押すことが出来る装置を取り付けても良い。又、機器を内室に設置するときにタイマを設定しても良い。タイマで時間を設定する場合は、予備実験で内室と外室が設定の環境になるのに必要な時間を求めておく必要がある。
【0046】
外室2に取り入れる空気中の有機化合物の含有量は10〜100μg/m3であり、10μg/m3未満では浄化装置に使用するフィルタの枚数が多くなり、交換頻度も多くなり、浄化装置の管理が煩雑となり且つコストが掛かり好ましくない。100μg/m3を越えた場合は、内室内の空気が汚染され測定の精度が低下するし、外室内に設置されている化学物質捕集手段による測定結果にも影響を与え誤差が大きくなり好ましくない。
【0047】
外室2に取り入れる空気中の有機化合物の含有量を10〜100μg/m3とするためには、浄化装置201dのフィルタにケミカルフィルタ、微粒子除去用フィルタを取り入れる外気の状態に合わせ組み合わせて使用することが好ましい。ケミカルフィルタとしては、例えばアンモニア除去用フィルタ、有機物除去用フィルタ、NOx除去用フィルタ、SOx除去用フィルタ等が挙げられ、微粒子除去用フィルタとしてはHigh Efficiency Particulate Air(HEPA)フィルタ、Ultra Low Penetration Air(ULPA)フィルタ等が挙げられる。
【0048】
内室3に取り入れる空気中の有機化合物の含有量は100μg/m3以下であることが好ましく、より好ましくは50μg/m3以下で、更に好ましくは20μg/m3以下である。内室3に取り入れる外室2の空気を浄化するための浄化装置301dに使用するフィルタは外室2の浄化装置201dに使用したフィルタと同じフィルタを使用することが好ましい。フィルタで浄化することで内室3に取り入れる空気中の有機化合物の含有量を100μg/m3以下に安定に維持することが可能となり、機器の稼働時に発生する化学物質を精度よく捕集することが可能となった。
【0049】
尚、本発明において、機器の稼働時とは稼働用の電源を入れてから本稼働に移るまでのウォームアップ時間、稼働時間、稼働終了から機器が稼働前の温度になるまで時間を含めて言う。
【0050】
内室3の容積は、測定する機器に対して2.5〜10倍が好ましい。2.5倍未満では、機器の種類によっては内室内の温湿度の管理が困難となる場合がある。10倍を越えた場合は、機器の種類によっては発生した化学物質が希釈され測定の誤差が大きくなる場合がある。
【0051】
外室2の容積は、内室3の容積に対して10〜30倍が好ましい。10倍未満では、測定の種類によっては外室内での作業がやりにくくなる場合がある。30倍を越えた場合は、外気の環境によっては外室内の温湿度の管理が困難になる場合がある。
【0052】
外室2の内側と内室3には、化学物質が発生し難い材料を使用する必要があり、例えば塗装をしていないアルミニウム、ステンレススチールなどの金属材料が好ましく、又、室内の密閉性を保つために使用するシーリング剤としては低シロキサン等を使用する必要がある。特に内室の内側から、化学物質が発生した場合、機器から発生した化学物質との区別がつかなくなり測定結果が変動する危険があるため化学物質が発生し難い材料を使用する必要がある。
【0053】
本図に示される化学物質の捕集装置は、化学物質の捕集と化学物質の定性・定量分析を別々に行うことも可能であるし、化学物質のセンサ又は分析機器を併用することで化学物質の捕集と同時に化学物質の定性・定量分析を別々に行うことも可能である。
【0054】
図2は図1で示される化学物質捕集手段の拡大模式図である。図2の(a)は粒子を除いた化学物質捕集手段の拡大模式図である。図2の(b)は粒子捕集用の化学物質捕集手段の拡大模式図である。
【0055】
図2の(a)で示される化学物質捕集手段4は、内室の排出口303に挿入される化学物質の捕集部材である捕集管401と、捕集管401に流入する空気量を測定する流量計402と、捕集管401に空気を流入させる吸気装置である真空ポンプ403と、積算流量計404とを有している。捕集管401は捕集する化学物質の種類により交換することが可能となっている。捕集管401としては、「分析」1998年2月号62〜65ページに記載されている一般的に知られている各種捕集管を使用することが出来る。例えばVOCの場合には加熱脱着用捕集管(SUPELCO社製 TENAX TA充填パーキンエルマ用)、アルデヒド類の場合は2,4−ジニトロフェニルヒドラジン(DNPH)カートリッジ(ウォーターズ社製Sep−Pak DNPH−Silica(short type))等が挙げられる。尚、オゾンが発生する可能性がある場合は捕集管401の前にオゾンスクラバを装着することが好ましい。
【0056】
又、SOxの測定にはJIS K 0103に記載の測定装置、NOxの測定にはJIS K 0104に記載の測定装置を用いることが可能である。
【0057】
図2の(b)で示される粒子捕集用の化学物質捕集手段4は、内室の排出口303に挿入される採取用ノズル405と、粒子捕集用のフィルタ407を有する粒子捕集用ホルダと、粒子捕集用ホルダ406に空気を流入させるための吸気装置であるローボリュームサンプラ408とを有している。粒子捕集用のフィルタ407としては、例えばメンブランフィルタ、グラスファイバーフィルタ、濾紙等が挙げられる。
【0058】
図3は、図1に示される化学物質の捕集装置を使用した化学物質の捕集方法を示すフロー図である。化学物質の捕集方法を、機器として複写機を使用し、A4サイズを2,000枚コピーし、図2の(a)に示される化学物質捕集手段を使用した場合につき説明する。
【0059】
S1では、内室に複写機を設置し、外室と内室の搬入口を閉じる。
S2では、外室に備えられた空気供給手段を作動し、必要とする温湿度、外気取り入れ量、外室空気の循環量、外室への空気供給量を決める。又、浄化装置のフィルタの組み合わせを行い、外室の有機化合物の平均含有量が10〜100μg/m3の範囲になるように調整する。
【0060】
S3では、内室に備えられた空気供給手段を作動し、必要とする温湿度及び内室の空気の換気量を決める。又、浄化装置のフィルタの組み合わせを行い、内室に供給する空気中の有機化合物の含有量が100μg/m3以下になる様に調整する。
【0061】
S4では、複写機の電源スイッチを入れる。作業者が内室に入ることによる内室内の測定環境変化を避けるため、遠隔操作で行う必要がある。
【0062】
S5では、電源スイッチを入れるのに合わせ、捕集を開始する。
S6では、ウオーミングアップが終了した時点で捕集管を新しい物に交換する。
【0063】
S7では、捕集管を新しい物に交換した後、A4サイズの紙を2,000枚連続にコピーを行う。コピー中は、捕集を続け、コピー終了後、電源を切り、複写機から発生した化学物質を捕集するため内室の空気を4回換気する量を捕集管に吸引する。
【0064】
S8では、吸引後、捕集管を新しい物に交換し、更に複写機が稼働前の温度になるまで捕集を続ける。
【0065】
S9では、複写機が稼働前の温度になったことを確認し、捕集を終了する。捕集終了後、捕集管を外し、機器分析装置にて捕集管に捕獲された各種化学物質の定性・定量分析が行われる。
【0066】
図1〜図3に示される化学物質の捕集装置及び化学物質の捕集方法により、外気の影響を受けず又内室内も機器の稼働に伴う温度及び湿度の影響を受けず安定した条件で機器の稼働に伴い発生する化学物質を精度良く捕集することが可能となった。
【0067】
【実施例】
以下、実施例により本発明について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0068】
図1に示す化学物質の捕集装置を使用し、図2(a)に示す化学物質捕集手段を用い、内室内で複写機を稼働し、この時に発生する化学物質を化学物質捕集手段により捕集する捕集試験を、表1に示すように外室の有機化合物の平均含有量を変化させ行い捕集試験101〜105とした。
【0069】
複写機としては、コニカ(株)製 Sitios7165を使用し、黒化率5%の原稿を使用し、コピー速度を50枚/minとし、コピー紙A4サイズで連続2,000枚のコピーを行った。この時の外室の有機化合物の平均含有量の変化の方法、外室及び内室の環境を以下に示す。
【0070】
(外室の有機化合物の平均含有量の変化)
捕集試験101の外室内の有機化合物の平均含有量は、空気供給手段の浄化装置にケミカルフィルタ(日本無機(株)製ACSLフィルタ)2枚、HEPAフィルタ(日本無機(株)製アトモスパーフェクトフィルタ)1枚を併用することで得た。
【0071】
捕集試験102の外室内の有機化合物の平均含有量は、空気供給手段の浄化装置にケミカルフィルタ(日本無機(株)製ACSLフィルタ)1枚、HEPAフィルタ(日本無機(株)製アトモスパーフェクトフィルタ)1枚を併用することで得た。
【0072】
捕集試験103〜105の外室内の有機化合物の平均含有量の変化は、強制的にトルエンガスを外室内に噴出させ、必要とする有機化合物の平均含有量になるように調整した。
【0073】
尚、捕集試験101〜105の有機化合物の平均含有量の確認は加熱脱着用捕集管(SUPELCO社製 TENAX TA充填パーキンエルマ用)により捕集した後、GC−MSによる定量分析で行った。
【0074】
〈外室の環境〉
外室の内側に塗装を施さないステンレススチール板を用い、密閉用のシーリング剤として低シロキサンシーリング剤を使用した、幅5m、長さ8m、高さ3mの大きさの外室を用意した。外室内の温度を20〜25℃、湿度を40〜60%RHになるように空気供給手段により調整した。
【0075】
(内室の環境)
内室を塗装を施さないステンレススチール板を用い、密閉用のシーリング剤として低シロキサンシーリング剤を使用し、幅1.5m、長さ1.5m、高さ2.9m(容積6.5m3)の大きさの内室を用意した。
【0076】
内室内を機器が稼働時でも、温度を20〜25℃、湿度を40〜60%RHになるように空気供給手段により調整した。尚、空気供給手段の浄化装置には、空気中の有機化合物の含有量が1.5μg/m3になるように調整するためケミカルフィルタ(日本無機(株)製ACSMフィルタ)2枚、HEPAフィルター(日本無機(株)製アトモスパーフェクトフィルタ)1枚を併用した。
【0077】
(内室の換気回数の設定)
ECMA−328の測定時の換気基準である2回換気とした。尚、2回換気とは、内室の容積6.5m3の空気が1時間に2回入れ換わることをいう。
【0078】
(発生した化学物質の捕集)
加熱脱着用捕集管(SUPELCO社製 TENAX TA充填パーキンエルマ用)により、ウオーミングアップ時、稼働時、元の温度に戻るまでの各階段をそれぞれ加熱脱着用捕集管を交換し捕集した。
【0079】
評価
試験終了後、加熱脱着用捕集管に捕集されている化学物質の内スチレン及びトルエンをGC−MSにより定量分析して確認した結果を表1に示す。
【0080】
【表1】
【0081】
捕集試験101ではトルエンは未検出であったが、外室の有機化合物の平均含有量を得るためにフィルタを多く使わなければならず維持管理に費用が掛かり、実施する上で問題である。捕集試験105ではトルエンが検出され、測定の誤差となることが確認された。捕集試験102〜104ではトルエンが検出されず、外気の影響を受けず安定した結果が得られ本発明の有効性が確認された。
【0082】
【発明の効果】
機器が稼働時に発生する化学物質を精度良く安定に捕集する化学物質の捕集装置及び捕集方法を提供することができ、今後、更に厳しい値になることが予測される機器の稼働時に発生する化学物質の測定が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】化学物質の捕集装置の模式図である。
【図2】図1で示される化学物質捕集手段の拡大模式図である。
【図3】化学物質の捕集装置を使用した化学物質の捕集方法を示すフロー図である。
【符号の説明】
1 捕集装置
2 外室
201、301 空気供給手段
205a、205b、305a、305b 温度検知管
206a、206b、306a、306b 湿度検知管
3 内室
4 化学物質捕集手段
401 捕集管
405 採取用ノズル
407 フィルタ
Claims (16)
- 機器の稼働時に発生する化学物質の捕集装置において、該捕集装置が有機化合物の平均含有量が10〜100μg/m3の環境に維持された外室と該外室内に設置された内室とを有し、該内室内で機器を稼働し発生した化学物質を外室内に設けた化学物質捕集手段により捕集することを特徴とする化学物質の捕集装置。
- 前記内室は、外室の空気の取り入れ口と、排出口とを有していることを特徴とする請求項1に記載の化学物質の捕集装置。
- 前記内室に取り入れる空気中の有機化合物の含有量が100g/m3以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の化学物質の捕集装置。
- 前記内室は、湿度調整装置又は温度調整装置と空気浄化装置とを有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の化学物質の捕集装置。
- 前記化学物質捕集手段が、化学物質の捕集部材と吸気装置とを有し、内室の排出口に設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の化学物質の捕集装置。
- 前記内室の排出口に化学物質のセンサ又は分析機器が配置されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の化学物質の捕集装置。
- 前記外室は、湿度調整装置又は温度調整装置と空気浄化装置とを有していることを特徴とする請求項1に記載の化学物質の捕集装置。
- 前記外室は、浄化された空気の取り入れ口と、排出口とを有していることを特徴とする請求項1又は7に記載の化学物質の捕集装置。
- 内室内で機器の稼働時に発生する化学物質の捕集方法において、該内室が有機化合物の平均含有量が10〜100μg/m3の環境に維持された外室内に設置されており、該化学物質を外室内に設けた化学物質捕集手段により捕集することを特徴とする化学物質の捕集方法。
- 前記内室は、外室の空気の取り入れ口と、排出口とを有していることを特徴とする請求項9に記載の化学物質の捕集方法。
- 前記内室に取り入れる空気中の有機化合物が100μg/m3以下であることを特徴とする請求項9又は10に記載の化学物質の捕集方法。
- 前記内室は、湿度調整装置又は温度調整装置と空気浄化装置とを有していることを特徴とする請求項9〜11の何れか1項に記載の化学物質の捕集方法。
- 前記化学物質捕集手段が、化学物質の捕集部材と吸気装置とを有し、内室の排出口に設けられていることを特徴とする請求項9〜12の何れか1項に記載の化学物質の捕集方法。
- 前記内室の排出口に化学物質のセンサ又は分析機器が配置されていることを特徴とする請求項9〜13の何れか1項に記載の化学物質の捕集方法。
- 前記外室は、湿度調整装置又は温度調整装置と空気浄化装置とを有していることを特徴とする請求項9に記載の化学物質の捕集方法。
- 前記外室は、浄化された空気の取り入れ口と、排出口とを有していることを特徴とする請求項9又は15に記載の化学物質の捕集方法。
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