JP3755267B2 - コンクリート補強用繊維及びそれを用いたコンクリート成形体 - Google Patents

コンクリート補強用繊維及びそれを用いたコンクリート成形体 Download PDF

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Description

【0001】
【本発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート補強効果に優れたコンクリート補強用繊維に関する。さらに詳しくは、施工ボード、瓦等の建築材料を主とするコンクリート成形体に好適に使用されるコンクリート補強用繊維およびそのコンクリート補強用繊維を用いて形成したコンクリート成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
セメントの硬化物は、圧縮強度、耐久性、不燃性等の優れた性質に加えて安価なるが故に大量に建築、土木分野等に使用されている。しかしながら、脆性物質であるために耐屈曲性が著しく低く、引張り、曲げ応力が加わると容易に破損したり、ひびがはいり、耐衝撃性が弱い等の欠点がある。
近年、これらの問題点を改善するためにセメント補強用繊維として種々の無機繊維、有機合成繊維の使用が提案されている。しかしながら、繊維の特性を効果的に利用できなかったり、繊維が長所と短所を併せ持つため効果を十分に発揮できず、コンクリート補強効果が満足できる域に到達していない。例えば、オレフィン系繊維は耐アルカリ性、耐熱性もあり、かつオートクレーブ養生や蒸気養生ができコンクリート補強には有利である。しかし、オレフィン系繊維の表面は疎水性であり、親水性のセメントマトリックスとの接着性が悪く、更に、セメントスラリー中での分散性も悪い。この問題点を解決する先行技術として、繊維を界面活性剤等で表面処理することでセメントとの親和性を向上させる技術が知られている。(特開平4−21556、特開平5−170497、PCT国際公開WO90/06902等)。
また、近年では、分散性や親和性を改善させたり、補強効果を向上させるために、繊維の断面を異形化したり、繊維表面に突起や節を付けたり、または表面を他の成分で皮膜したり、あるいは繊維強度を向上させたり、さらには他の成分を練り込んだり、原料を特殊化したりする等の改善策が提案されているが、未だに満足のできる域には達していない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、衝撃吸収エネルギーが大きく、コンクリート成形体の曲げ強度や圧縮強度、特に衝撃強度の向上が見られるコンクリート補強用繊維を提供しようとするものである。
【0004】
本発明者らは、上記目的を達成するために、鋭意検討を重ねた結果、繊維の強伸度物性とコンクリート補強に関する知見を生かして、繊維の強度のみならず伸度も高く維持することがコンクリート補強の基本として重要であること、それに加えて繊維表面が疎水性であるコンクリート補強用繊維、例えばポリオレフィン系繊維には、高級脂肪酸金属塩、高級アルコール硫酸エステル金属塩、高級アルキルエーテル硫酸エステル金属塩、アルキルベンゼンスルホン酸金属塩、アルキルベンゼンナフタレンスルホン酸金属塩、パラフィンスルホン酸金属塩、アルキルアミン塩、アルキルアンモニウム塩の群から選ばれた少なくとも1種で炭素数が8〜22のアルキル基を有する界面活性剤が繊維表面に付着していることにより、衝撃吸収エネルギーが大きくなり、かつセメントマトリックスとの親和性と分散性が向上し、コンクリート成形体の曲げ強度や圧縮強度、特に衝撃強度の向上が見られることから、かかる繊維が、コンクリート補強用繊維として適していることを知り、かつ該繊維を用いて形成したコンクリート成形体は極めて優れた衝撃強度を発現することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を有する。
(1)単糸伸度500%以上を有する高伸度繊維(A)を含有するコンクリート補強用繊維。
(2)単糸伸度500%以上を有する高伸度繊維(A)を30〜100重量%と単糸強度5g/d以上を有する高強度繊維(B)を0〜70重量%からなるコンクリート補強用繊維。
(3)高伸度繊維(A)が、単糸伸度1000%以上である前記1または2項に記載のコンクリート補強用繊維。
(4)高強度繊維(B)が、単糸強度7g/d以上である前記2または3項に記載のコンクリート補強用繊維。
(5)高伸度繊維(A)または高強度繊維(B)が、ポリオレフィン系繊維である前記1〜4項のいずれかに記載のコンクリート補強用繊維。
(6)高伸度繊維(A)または高強度繊維(B)の少なくとも一方に、高級脂肪酸金属塩,高級アルコール硫酸エステル金属塩,アルキルベンゼンスルホン酸金属塩,アルキルベンゼンナフタレンスルホン酸金属塩,パラフィンスルホン酸金属塩,アルキルアミン塩,アルキルアンモニウム塩の群から選ばれた少なくとも1種で、かつ炭素数が8〜22のアルキル基を有する界面活性剤が、前記高強度繊維(A)または高伸度繊維(B)の重量に対し、0.1〜10重量%付着されている前記1〜5項のいずれかに記載のコンクリート補強用繊維。
(7)前記金属塩が、Na,Li,Kから選ばれた少なくとも1種のアルカリ金属塩である前記6項に記載のコンクリート補強用繊維。
(8)前記1〜7項のいずれかに記載のコンクリート補強用繊維を用いて成形したコンクリート成形体。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のコンクリート補強用繊維は、単糸伸度500%以上を有する高伸度繊維(A)を含有するコンクリート補強用繊維である。
【0007】
好ましくは、本発明のコンクリート補強用繊維は、単糸伸度500%以上を有する高伸度繊維(A)を30〜100重量%と単糸強度5g/d以上を有する高強度繊維(B)を0〜70重量%からなるコンクリート補強用繊維である。より好ましくは、高伸度繊維(A)が、単糸伸度1000%以上であることが好ましい。また、高強度繊維(B)が、単糸強度7g/d以上であることが好ましく。更により好ましくは、高強度繊維(B)が単糸強度7g/d以上であり、かつ、高伸度繊維(A)が単糸伸度1000%以上であることが望ましい。
【0008】
前記コンクリート補強用繊維を使用したコンクリート成形体は、衝撃吸収エネルギーが大きくなる。衝撃吸収エネルギーが大きくなることによってコンクリート成形体の曲げ強度や圧縮強度、特に衝撃強度が向上する。ここでいう衝撃吸収エネルギーとは、コンクリート成形体が応力を受けてから、破断後応力がゼロになるまでのエネルギーのことである。
【0009】
本発明に用いるコンクリート補強用繊維の基材となる繊維の断面形状は、円形または異形の形状とすることができる。異形断面の場合には、例えば偏平形、三角〜八角形等の角型、T字形、多葉形、中空断面形等任意の形状とすることができ、特に限定されるものではない。繊維表面についても、凹凸の有無、他素材による表面荒れの有無等の形状を特に限定されるものではない。さらに、繊維の長さ、太さ、混率およびセメントの種類、骨材の種類、コンクリート成形体の製造方法についても、特に限定されるものではない。
【0010】
本発明のコンクリート補強用繊維の種類については、無機繊維、有機合成繊維、天然繊維等のいずれでもよく、要は単糸伸度500%以上を有するものであれば、特に限定されるものではない。
【0011】
望ましくは、ポリオレフィン系繊維が好ましい。特にポリプロピレンを主体とするポリオレフィン系繊維は、衝撃吸収エネルギーの向上が特に優れているためである。
【0012】
ポリオレフィン系繊維であるポリプロピレン繊維をコンクリート補強用繊維とした場合、その基材となるポリプロピレン繊維は、原料のポリプロピレンが、100%プロピレン単位からなるもの、その他重合体中2重量%以下のエチレン単位もしくはC4以上の例えばブテン−1、ペンテン−1,4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等のα−オレフィン単位を含有する実質的なポリプロピレン単独重合体であってもよい。またポリプロピレン樹脂に、プロピレンとエチレン、オレフィンとの結晶ランダム共重合体もしくはブロック共重合体の混合物であってもよい。
【0013】
本発明に関わるポリプロピレン樹脂には、本発明の効果を妨げない範囲内でさらに、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、造核剤、エポキシ安定剤、滑剤、抗菌剤、難燃剤、帯電防止剤、顔料、可塑剤などの添加剤を適宜必要に応じて添加してもよい。
【0014】
次に本発明のコンクリート補強用繊維の基材となる単糸伸度500%以上の繊維(A)であるポリプロピレン繊維の原料としてQ値が4以下でかつ、メルトフローレートが1〜30g/10minのポリプロピレン樹脂を用いた場合の製造法について説明する。まず紡糸温度は、250〜350℃の範囲で紡糸することが好ましく、より好ましくは、310〜340℃の範囲で溶融紡糸することが繊維の配向を抑えた未延伸糸とすることができ好ましい。紡糸温度が250℃未満であると、押出機で溶融したポリプロピレン溶融物を紡糸口金から押出した繊維状のポリプロピレン溶融物は急激に冷却され、固化点での繊維の変形が大きく、配向がより進んだ未延伸糸となるため好ましくはない。また紡糸温度が350℃を超えると急激にポリプロピレン樹脂の分解が進み、繊維の発砲などから曳糸性の良い未延伸糸を得ることが困難であるばかりでなく、繊維の分子鎖が著しく切断されてしまい、低分子量化して希望である高伸度なポリプロピレン繊維とならない。
【0015】
また、押し出した繊維状のポリプロピレン溶融物を冷却する場合、従来の方法、例えば空気、水、グリセリン等の媒体中で融点以下の温度まで冷却し、引き取ることができるが、未延伸糸の配向を極力抑えるには、液体で急冷却するのではなく、空気で冷却することが好ましい。空気の温度、風量は任意に設定できるが、より配向を抑えた未延伸糸とするため、徐冷却、即ち風量は弱く、温度はあまり低温すぎないことが好ましい。このように徐冷することにより、ラメラが繊維軸方向に対して直角に配列したような結晶の高次構造を充分に形成させることができ好ましい。
【0016】
未延伸糸の巻取り速度は、繊維状のポリプロピレン溶融物の固化点での変形が小さく、配向が進まない未延伸糸とするために引き取り速度が200〜1000m/minであることが好ましい。より好ましくは、200m/min未満にならない程度で、なるべく低速で引き取ることが好ましい。また、引き取り速度が1000m/min以上であると繊維状のポリプロピレン溶融物の固化点での変形が大きく、配向が進んだ未延伸糸となり、伸度が減少してしまう。また、200m/min未満では、高温度紡糸により、溶融粘度が低くなったポリプロピレン溶融物の自然落下速度よりも遅く均一な未延伸糸とすることができない。
【0017】
次に延伸について説明する。前述の方法で得たポリプロピレン未延伸糸を延伸して伸度の高いポリプロピレン繊維を得る。ポリプロピレン未延伸糸の延伸法は、熱ロール延伸、温水延伸、加熱プレートなど公知の方法が採用される。延伸操作は、1段延伸、2段延伸、多段延伸のいずれによっても行うことができるが、1段延伸よりも2段延伸以上の延伸操作を行うことが好ましい。延伸温度は、50〜90℃の比較的低温度で延伸する。90℃以上の温度で延伸した場合、急激に未延伸糸の配向結晶化が進行し、50℃未満では延伸性が低下し伸度が著しく減少する。また、前述の方法で得られたポリプロピレン未延伸糸を延伸工程をせずコンクリート補強用繊維としてもかまわない。伸度1000%以上のポリプロピレン繊維とするには、延伸工程を省略することが好ましい。
【0018】
この時の延伸倍率は、1.0〜1.8倍の範囲が好ましい。1.8倍を超えては単糸伸度が低下する。次に、2段延伸を行う場合は、1段延伸で全延伸倍率の40%以上好ましくは50%以上の延伸倍率で延伸し、ついで2段目で単糸切れ、ケバ立ちが起きない範囲まで延伸し、トータル延伸倍率が前記の範囲内とすることが好ましい。1段延伸で全延伸倍率の40%未満の延伸倍率で延伸した場合、前記の全延伸倍率の40%以上で1段延伸した場合に比べて全延伸倍率が同じであっても、高伸度ポリプロピレン繊維を得ることはできない。これは、1段延伸で配向結晶化は著しく進行するため、2段以上の延伸では無理な延伸がかかり結果として伸度が低下する。ここで延伸倍率とは、供給ロール速度と引き取りロール速度の比で表したものである。
【0019】
また、延伸したポリプロピレン繊維の延伸物を融点付近の温度で定長熱処理、弛緩熱処理等でアニール処理を行うことにより熱収縮が改善されたポリプロピレン繊維を得ることができる。
【0020】
この様な紡糸、延伸行程を経ることで単糸伸度500%以上の物性を有するポリプロピレン繊維が得られる。特に、310℃以上の高温で紡糸し、低温延伸、または延伸工程の省略を行うとコンクリート補強に最適な単糸伸度500%以上の高伸度ポリプロピレン繊維が得られるのである。
【0021】
更に、本発明のコンクリート補強用繊維の基材となる単糸強度5g/d以上の繊維(B)であるポリプロピレン繊維の原料としてQ値が4以下でかつ、メルトフローレートが1〜30g/10minのポリプロピレン樹脂を用いた場合の製造法について説明する。まず紡糸温度は、250〜350℃の範囲で紡糸することが好ましく、より好ましくは、310〜340℃の範囲で溶融紡糸することが繊維の配向を抑えた未延伸糸とすることができ好ましい。紡糸温度が250℃未満であると、押出機で溶融したポリプロピレン溶融物を紡糸口金から押出した繊維状のポリプロピレン溶融物は急激に冷却され、固化点での繊維の変形が大きく、配向がより進んだ未延伸糸となるため好ましくはない。また紡糸温度が350℃を超えると急激にポリプロピレン樹脂の分解が進み、繊維の発砲などから曳糸性の良い未延伸糸を得ることが困難であるばかりでなく、繊維の分子鎖が著しく切断されてしまい、低分子量化し、延伸しても高強度なポリプロピレン繊維とならない。
【0022】
また、押し出した繊維状のポリプロピレン溶融物を冷却する場合、従来の方法、例えば空気、水、グリセリン等の媒体中で融点以下の温度まで冷却し、引き取ることができるが、未延伸糸の配向を極力抑えるには、液体で急冷却するのではなく、空気で冷却することが好ましい。空気の温度、風量は任意に設定できるが、より配向を抑えた未延伸糸とするため、徐冷却、即ち風量は弱く、温度はあまり低温すぎないことが好ましい。このように徐冷することにより、ラメラが繊維軸方向に対して直角に配列したような結晶の高次構造を充分に形成させることができ好ましい。
【0023】
未延伸糸の巻取り速度は、繊維状のポリプロピレン溶融物の固化点での変形が小さく、配向が進まない未延伸糸とするために引き取り速度が200〜1000m/minであることが好ましい。より好ましくは、200m/min未満にならない程度で、なるべく低速で引き取ることが好ましい。また、引き取り速度が1000m/min以上であると繊維状のポリプロピレン溶融物の固化点での変形が大きく、配向が進んだ未延伸糸となり、延伸性が悪く、高倍率で延伸できない。また、200m/min未満では、高温度紡糸により、溶融粘度が低くなったポリプロピレン溶融物の自然落下速度よりも遅く均一な未延伸糸とすることができない。
【0024】
次に延伸について説明する。前述の方法で得たポリプロピレン未延伸糸を延伸して強度の高いポリプロピレン繊維を得る。ポリプロピレン未延伸糸の延伸法は、熱ロール延伸、温水延伸、加熱プレートなど公知の方法が採用される。延伸操作は、1段延伸、2段延伸、多段延伸のいずれによっても行うことができるが、1段延伸よりも2段延伸以上の延伸操作を行うことが好ましい。延伸温度は、50〜90℃の比較的低温度で延伸する。90℃以上の温度で延伸した場合、急激に未延伸糸の配向結晶化が進行し、50℃未満では延伸性が低下し高強度化するに必要な延伸倍率とすることができない。
【0025】
この時の延伸倍率は、4.2倍以上の範囲が好ましい。4.2倍未満では単糸強度が低く、目標である強度に達しない。次に、2段延伸を行う場合は、1段延伸で全延伸倍率の40%以上好ましくは50%以上の延伸倍率で延伸し、ついで2段目で単糸切れ、ケバ立ちが起きない範囲まで延伸し、トータル延伸倍率が前記の範囲内とすることが好ましい。1段延伸で全延伸倍率の40%未満の延伸倍率で延伸した場合、前記の全延伸倍率の40%以上で1段延伸した場合に比べて全延伸倍率が同じであっても、高強度ポリプロピレン繊維を得ることはできない。これは、1段延伸で配向結晶化は著しく進行するため、2段以上の延伸では無理な延伸がかかり結果として高強度化しない。ここで延伸倍率とは、供給ロール速度と引き取りロール速度の比で表したものである。
【0026】
また、延伸したポリプロピレン繊維の延伸物を融点付近の温度で定長熱処理、弛緩熱処理等でアニール処理を行うことにより熱収縮が改善されたポリプロピレン繊維を得ることができる。
【0027】
この様な紡糸、延伸行程を経ることで単糸強度5g/d以上の物性を有するポリプロピレン繊維が得られる。特に、310℃以上の高温で紡糸し、低温延伸、または2段延伸を行うとコンクリート補強に最適な単糸強度7g/d以上の高強度ポリプロピレン繊維が得られるのである。
【0028】
好ましくは、ポリプロピレン繊維表面を界面活性剤等で処理し、セメントとの親和性を向上させることが好ましい。
【0029】
ポリプロピレン繊維への界面活性剤の付着は紡糸工程、延伸工程、のいずれの段階で付着させても良い。また、付着方法は、ローラ法、浸漬法、噴霧法、パットドライ法などを用いることができる。好ましくは、紡糸工程、延伸工程で付着させるのが均一付着ができてよい。
【0030】
ポリオレフィン系繊維表面の処理剤としては、ポリオレフィン系繊維の表面に高級脂肪酸金属塩、高級アルコール硫酸エステル金属塩、高級アルキルエーテル硫酸エステル金属塩、アルキルベンゼンスルホン酸金属塩、アルキルベンゼンナフタレンスルホン酸金属塩、パラフィンスルホン酸金属塩の群から選ばれた少なくとも1種で炭素数が8〜22のアルキル基を有し、金属塩としては、Na,Li,Kから選ばれた少なくとも1種のアルカリ金属塩が用いられている界面活性剤をポリオレフィン系繊維重量に対し、0.1〜10重量%付着させる方法を例示できる。
【0031】
ポリオレフィン系繊維の表面に、前記の界面活性剤を付着させることにより、セメントとの親和性と分散性が向上する。前記界面活性剤は、親水基と疎水基の両方の極性を併せ持つ化合物である。前記界面活性剤をポリオレフィン系繊維表面に付着させることにより、疎水性であるポリオレフィン系繊維と前記界面活性剤の間では疎水基同士が親和性を持ち結合力が得られ、前記界面活性剤とセメントとの間では親水基同士が向き合いセメント中のカルシウムイオンと前記界面活性剤の塩が置換され、前記界面活性剤のカルシウム塩となって不溶性で粘着性のある物質となり、コンクリート補強用繊維の表面にセメント粒子が付着する。即ち、前記界面活性剤をポリオレフィン系繊維とセメントとの間に介在させることによってセメントとコンクリート補強用繊維の接着性が強固になり親和性を向上させ、セメント中にコンクリート補強用繊維が均一に分散しやすくなり分散性も向上する。0.1重量%未満の付着量では前記効果が十分得られず、また、10重量%の付着量を超えると前記効果が飽和状態となり曲げ強度、衝撃強度、曲げ衝撃エネルギー吸収能が平衡に達してしまうため不経済である。
【0032】
本発明のコンクリート補強用繊維は、単糸伸度が500%以上、好ましくは1000%以上の高伸度繊維(A)である。更に好ましくは単糸強度5g/d以上、より好ましくは7g/d以上の高強度繊維(B)との混合ブレンドで使用することが望ましい。該繊維を混入させたコンクリート成形体において、X軸に伸び、Y軸に曲げ応力をとった場合、使用する繊維が単糸伸度500%以上であることによりX軸方向に衝撃吸収エネルギーが上昇する。また、単糸強度5g/d以上であることによりY軸方向に衝撃吸収エネルギーが上昇する。すなわち、単糸伸度500%以上の高伸度繊維(A)によって、1方向に衝撃エネルギーが上昇するが、これに単糸強度5g/d以上の高強度繊維(B)を混合ブレンドすることにより2方向に衝撃吸収エネルギーが向上するため、コンクリート成形体の曲げ強度や圧縮強度、特に衝撃強度が著しく高くなる。
【0033】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。コンクリート成形体の物性の評価方法に関し、▲1▼曲げ強度の測定は、JIS-A1408に準じて行った。▲2▼衝撃強度の測定は、JIS-B7722シャルピー衝撃試験に準じて行った。
【0034】
「実施例1〜9、比較例1〜2」で使用される、繊維の製造法及び糸物性を表1に示す。表中のメルトフローレートは、JIS-K7210に準じて測定し、単糸強伸度の測定は、JIS-L-1015に準じて行った。また、Q値とは、重量平均分子量/数平均分子量のことである。
【0035】
【表1】
Figure 0003755267
【0036】
実施例1
表1の(1)のポリプロピレン繊維0.18kgと普通ポルトランドセメント18kgと水6リットルを混合し、120kg/cm2の圧力で10秒間圧縮し、1サンプル30cm×25cm×1.1cmのサイズでコンクリート成形体とした。この成形体を、60℃の蒸気の中で5時間養生させた後、28日間室内に放置し前記測定項目について測定を行った。
【0037】
実施例2
表1の(1)のポリプロピレン繊維表面にオレイン酸カリウム塩を繊維重量に対し2.2%付着させてある繊維とした以外は、実施例1と同様としてコンクリート成形体を得た。
【0038】
実施例3
繊維を表1の(2)のポリプロピレン繊維とした以外は、実施例1と同様としてコンクリート成形体を得た。
【0039】
実施例4
繊維を表1の(3)のポリプロピレン繊維50%と表1の(4)のポリプロピレン繊維50%の混繊とした以外は、実施例1と同様としてコンクリート成形体を得た。
【0040】
実施例5
繊維を表1の(3)のポリプロピレン繊維30%と表1の(4)のポリプロピレン繊維70%の混繊とした以外は、実施例1と同様としてコンクリート成形体を得た。
【0041】
実施例6
繊維を表1の(3)のポリプロピレン繊維70%と表1の(4)のポリプロピレン繊維30%の混繊とした以外は、実施例1と同様としてコンクリート成形体を得た。
【0042】
実施例7
繊維を表1の(5)のポリプロピレン繊維50%と表1の(6)のポリプロピレン繊維50%の混繊とした以外は、実施例1と同様としてコンクリート成形体を得た。
【0043】
実施例8
繊維を表1の(7)のポリプロピレン繊維50%と表1の(8)のポリプロピレン繊維50%の混繊とした以外は、実施例1と同様としてコンクリート成形体を得た。
【0044】
実施例9
繊維を表1の(9)のポリプロピレン繊維50%と表1の(10)のポリプロピレン繊維50%の混繊とした以外は、実施例1と同様としてコンクリート成形体を得た。
【0045】
比較例1
繊維を未使用とした以外は、実施例1と同様としてコンクリート成形体を得た。
【0046】
比較例2
繊維を表1の(11)のポリプロピレン繊維とした以外は、実施例1と同様としてコンクリート成形体を得た。
【0047】
上記「実施例1〜9」及び「比較例1〜2」のコンクリート成形体の物性を評価した結果を、表2に示す。
【0048】
【表2】
Figure 0003755267
【0049】
表2から明らかな通り、実施例1〜9はコンクリート成形体の曲げ強度や圧縮強度特に衝撃強度に優れていることが判る。
【0050】
比較例1〜2と比較して実施例1〜9がコンクリート成形体の曲げ強度や圧縮強度特に衝撃強度により優れている。実施例2は実施例1の繊維表面処理を行なったことによる効果が見られる。実施例3は単糸伸度が1000%以上である高伸度糸の補強作用効果が顕著である。実施例4〜9については、単糸強度5g/d以上あるいは7g/d以上の繊維と混合ブレンドで使用しているため一層優れた曲げ強度や衝撃強度が得られる。特に、実施例9で示すように単糸強度7g/d以上の繊維と単糸伸度1000%以上の繊維を混合するとコンクリート成形体の曲げ強度や圧縮強度特に衝撃強度が著しく飛躍していることが明確である。
【0051】
比較例1については、単糸伸度500%の繊維を添加していないためコンクリート成形体の曲げ強度や圧縮強度特に衝撃強度が低くなっている。
【0052】
比較例2については、繊維を添加しているが単糸伸度が500%未満であるため十分な効果が得られていない。
【0053】
【発明の効果】
本発明のコンクリート補強用繊維は、優れたコンクリート補強効果を有する。即ち、コンクリート成形体の曲げ強度や圧縮強度特に衝撃強度の向上を示す。コンクリート補強用繊維の単糸伸度が高いことによって、コンクリート成形体の伸び応力が向上し、衝撃吸収エネルギーが増加する。よって、コンクリート成形体の曲げ強度や圧縮強度特に衝撃強度の向上を示す。また、コンクリート補強用繊維の単糸強度が高いものと混合ブレンドすることにより、更に、コンクリート成形体の伸び応力が向上し、衝撃吸収エネルギーが著しく増加する。上記のことから、コンクリート補強用繊維の伸度を高くすることによって、コンクリート成形体の曲げ強度や圧縮強度特に衝撃強度を向上させるコンクリート補強用繊維を得ることができた。

Claims (8)

  1. 単糸伸度500%以上を有する高伸度繊維(A)を含有するコンクリート補強用繊維。
  2. 単糸伸度500%以上を有する高伸度繊維(A)を30〜100重量%と単糸強度5g/d以上を有する高強度繊維(B)を0〜70重量%からなるコンクリート補強用繊維。
  3. 高伸度繊維(A)が、単糸伸度1000%以上である請求項1または2に記載のコンクリート補強用繊維。
  4. 高強度繊維(B)が、単糸強度7g/d以上である請求項2または3に記載のコンクリート補強用繊維。
  5. 高伸度繊維(A)または高強度繊維(B)が、ポリオレフィン系繊維である請求項1〜4のいずれかに記載のコンクリート補強用繊維。
  6. 高伸度繊維(A)または高強度繊維(B)の少なくとも一方に、高級脂肪酸金属塩,高級アルコール硫酸エステル金属塩,アルキルベンゼンスルホン酸金属塩,アルキルベンゼンナフタレンスルホン酸金属塩,パラフィンスルホン酸金属塩,アルキルアミン塩,アルキルアンモニウム塩の群から選ばれた少なくとも1種で、かつ炭素数が8〜22のアルキル基を有する界面活性剤が、前記高強度繊維(A)または高伸度繊維(B)の重量に対し、0.1〜10重量%付着されている請求項1〜5のいずれかに記載のコンクリート補強用繊維。
  7. 前記金属塩が、Na,Li,Kから選ばれた少なくとも1種のアルカリ金属塩である請求項6に記載のコンクリート補強用繊維。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のコンクリート補強用繊維を用いて成形したコンクリート成形体。
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