JP3754735B2 - 火葬炉 - Google Patents

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JP3754735B2
JP3754735B2 JP31272795A JP31272795A JP3754735B2 JP 3754735 B2 JP3754735 B2 JP 3754735B2 JP 31272795 A JP31272795 A JP 31272795A JP 31272795 A JP31272795 A JP 31272795A JP 3754735 B2 JP3754735 B2 JP 3754735B2
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喜平 堀川
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株式会社宮本工業所
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炉体を平面より見て長方形をなし、その奥行きが長くなるように配設され、主燃焼室と再燃焼室とを備える火葬炉に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、この種の火葬炉の主燃焼室の前壁に防火扉を有し、前壁に相対向する後壁に主バーナーを設け、主燃焼室に発生した煤煙を煙道を通じて再燃焼室に流入し、この再燃焼室に設けた副バーナーで排煙を浄化して排出するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の火葬炉において、主バーナーが主燃焼室の後壁に設けたものであるから、火葬する場合、主バーナーを上下に傾斜調節し、且つ噴射する火炎の長さを後壁側から前壁側間に到達するように調節されるが、主バーナーの取付け位置と被火葬体との間の高さ間隔が僅かであることから、主燃焼室の中心部から前壁側部の火葬に際し、火炎が殆ど被火葬体と平行状に噴射され恰も舐める状態となることから、熱伝導率が著しく低下し、その結果、燃料を多量に使用して火葬時間が長くなるという問題点があった。
【0004】
そこで燃料の消費量を削減してしかも火葬時間を短縮できることを課題とし、燃焼効率を高めるには、火炎を媒体に対して衝突することが最も良策であることが燃焼工学からも明白であり、その原理を巧みに利用できるように火葬炉の構成を再検討して解決しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決手段は、主燃焼室の天井壁上に起立壁を煙道に沿って設け、起立壁から主燃焼室の後壁より後方へ平行した状態に再燃室を突設して主燃焼室の天井壁より上方に空間部を設け、起立壁に副バーナーを設け、主燃焼室の天井壁における前後方向の中央部分に主燃焼室内へ噴射する主バーナーを前後方向に揺動自在に設けていることを特徴とする。
尚、前記主バーナーを設ける前後方向の中央部分とは、前後方向の長さの1/2の位置のポイントのみを指すものではなく、その位置及び近傍をも含むものである。
【0007】
【作用】
以上のように、主燃焼室の天井壁より上方に空間部を設け、主バーナーを天井壁の中心部に揺動自在に設けたものであるから、主バーナーから発射する火炎の長さを短くして、しかも被火葬体に強い衝突力をもって当てることができ、その結果、燃料の消費量と火葬時間とを従来の火葬炉による場合と比較して大幅に削減し短縮することができるようになる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明を実施形態によって説明すると、図1に示しているように、主燃焼室1の前壁2に防火扉3で開閉される挿入口4を有し、図示のものは台車5を挿入口4より出し入れするもので、前記前壁2に相対面する後壁6に覗き孔7と空気吸入口8とを備え、主燃焼室1内における後壁6寄りに再燃焼室9へ通じる煙道10を設けている。
【0009】
上記構造を持つ火葬炉において、再燃焼室9を主燃焼室1の天井壁11の上方部以外に設ける。但し上方部以外といえども、必ずしも独立して設ける必要がなく、主燃焼室1の後壁6の近傍に重ねて設けても良く、再燃焼室9をこのように設けることにより、少なくとも天井壁11の中央部分の上方部に空間部12が設けられる。
【0010】
以上のように天井壁11の上方部に空間部12を設け、天井壁11に主バーナー13を、該バーナー13から噴射する火炎が主燃焼室1の底面に向かって噴射するように設ける。また主バーナー13は前後方向に揺動可能に設けられるものである。図示する主バーナー13は垂直な状態から前後に傾動する角θは45°である。
【0011】
ところで、前記主バーナー13を天井壁11の前部あるいは後部に極端に片寄せて設けても、主バーナー13を傾斜することにより一応火葬は可能であるが、本発明の目的である燃料の消費量を削減してしかも火葬時間を短縮する効率が低下してしまう。
【0012】
そこで本発明では、主バーナー13を取付ける位置を、天井壁11のほぼ中央部分に設けるものである。
被火葬体には難燃性の部分が存在し、従来ではその難燃部が炭化して火葬時間が長くなっていた。従って、主バーナー13を被火葬体の難燃部に対向するように設けることが最も理想であるが、被火葬体の体長が異なるから、主バーナー13を前述のように中央部またはその近傍に設けるものである。
【0013】
尚、再燃焼室9にも副バーナー14を、再燃焼室9の排気側に向かって火炎を噴射するように設けるもので、このように取付けるためには、再燃焼室9を図1に示しているように、主燃焼室1の後壁6の上部に再燃焼室9を形成する底壁15を室外側に向かって突設し、この底壁15上に再燃焼室9を起立する状態で構築し、底壁15に副バーナー14を設ける。この構成によって、前述のように天井壁11の上方に空間部12を設けることができる。
【0014】
更に他の例を図2に示しているように、天井壁11上に起立壁16を設け、該起立壁16より主燃焼室1の後方へ平行した状態に突設し、起立壁16に副バーナー14を設けるものであっても良い。
【0015】
火葬時には、主副両バーナー13,14を稼働するが、主バーナー13と被火葬体との距離が従来の物に比して短くなり、被火葬体への火炎により衝突力が増大され、被火葬体の難燃体を炭化することなく迅速に火葬することができ、その結果燃料の消費を削減して、しかも火葬時間を大幅に短縮することができるようになる。
更に、火葬状況を看視する際には、覗き孔7から覗き込まれるが、火炎が上方から降り注がれていることから、火炎によって看視障害されることがなくなり、被火葬体の火葬状況を確実に看視することができる。
【0016】
【発明の効果】
本発明による火葬炉によれば、主燃焼室の天井壁の上方部に空間部を設け、天井壁の中央部分に主バーナーを前後に揺動自在に設けたもので、主バーナーからの火炎が上から下へ噴射し被火葬体に短距離で当てられることから、被火葬体への衝突力が大きくなり、火葬効率が大幅に向上され、燃料の消費を削減してしかも火葬時間を大幅に短縮することができる。
【0017】
更に、天井壁の上方部に空間部を設けてあるから、主バーナーの取付けは勿論のこと、調整やメンテナンスあるいは修理などの作業を容易に行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による火葬炉を示す断面図である。
【図2】本発明による火葬炉の類例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 主燃焼室
2 前壁
3 防火扉
6 後壁
9 再燃焼室
10 煙道
11 天井壁
12 空間部
13 主バーナー
14 副バーナー

Claims (1)

  1. 主燃焼室(1)の前壁(2)には防火扉(3)を備え、前壁(2)と相対面する後壁(6)寄りに再燃焼室(9)へ煤煙を流入する煙道(10)を設けている火葬炉において、主燃焼室(1)の天井壁(11)上に起立壁(16)を煙道(10)に沿って設け、起立壁(16)から主燃焼室(1)の後壁(6)より後方へ平行した状態に再燃室(9)を突設して主燃焼室(1)の天井壁(11)より上方に空間部(12)を設け、起立壁(16)に副バーナー(14)を設け、主燃焼室(1)の天井壁(11)における前後方向の中央部分に主燃焼室(1)内へ噴射する主バーナー(13)を前後方向に揺動自在に設けていることを特徴とする火葬炉。
JP31272795A 1995-11-30 1995-11-30 火葬炉 Expired - Lifetime JP3754735B2 (ja)

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